O.スウィトナー:Mozart 3つの「ジュピター」 
2019/07/06 Sat. 08:30 [edit]
手元にO.スウィトナー指揮のモーツァルトSym No.39~41のCDが3枚あるが、初めて「ジュピター」をじっくり聴き比べしてみた。
①1973年 シュターツカペレ・ドレスデン(セッション、ルカ教会)D.シャルプラッテン
②1978年 シュターツカペレ・ベルリン(ライブ、東京厚生年金会館)エフエム東京
③1982年 NHK交響楽団(ライヴ、NHKホール)キングレコード
指揮:オットマール・スウィトナー
4~5年置きの録音で、orchが異なるのも面白い、3枚共通なのはパートバランスが良く、木管の味わいが豊かに聴けること、
第1楽章はそんな響きで意気込まず開始、力の抜けた余裕を感じる、
第2楽章、弱音器の弦で始まり、[2]、[4]で奏でる総奏音がふわっと柔らかく溶け合い、ここで引き付けられる、
メヌエット(アレグレット)はやや速めのテンポで清涼感があり、とっておきの終楽章の前奏的位置づけにも感じる、
終楽章、空前絶後のフーガ楽章、コーダにおいてはvcとcbも別れ、これまで登場した5つの動機がすべて対位法で組み込まれる、
flは1本で、あとは2管編成
以下、三大Sym連続演奏の最後にくる「ジュピター」の終楽章に着目する、
いずれもスウィトナーは快速なテンポで一気に推進する、
①SKDはセッションだけに念入りな仕上がり、ルカ教会の響きも心地よく、録音物としては一番の出来だろう、
you tube:W.A.Mozart - Symphony No.41 in C major K.551
(1st Mov) (2nd Mov) (3rd Mov) (4th Mov)
②SKBとの来日時のライヴ、放送用の音源をリマスタリングしたものだが、会場の空気が生々しく伝わってくる、終楽章の熱気はさすがにセッションを上回る、
you tube:Mozart Symphony No 41 in C Major, K551
1 Allegro vivace 2 Andante cantabile
3 Menuetto 4 Molto Allegro
③N響との演奏はyou tubeにないが、スウィトナー・ファン必聴の1枚かも、
TOWER はお取り寄せになっている、中古盤は何故か高い;
録音がクールな音質で落ち着いたように錯覚していたが、最も熱のこもった演奏だった、終楽章のテンポは最速のようだ、前述のSKBでも十分キレているが、
おやっと思ったら、[281]でflとobが重なるところ、flが1小節遅れて出てしまうハプニングがあり; これも緊迫を示す^^
[285]からはob、flと1小節ずれの掛合いになるので良いのだが^^;
再現部、コーダへと熱気と気合いを増すように突き進む、聴衆は大満足。
*対位法を駆使して終楽章の充実を図ったのはハイドンのパリセット、Sym No.82「熊」が思い浮かぶ、モーツァルトはこのパリセットに触発されたとも言われる。
ご覧いただき、ありがとうございました。
にほんブログ村
①1973年 シュターツカペレ・ドレスデン(セッション、ルカ教会)D.シャルプラッテン
②1978年 シュターツカペレ・ベルリン(ライブ、東京厚生年金会館)エフエム東京
③1982年 NHK交響楽団(ライヴ、NHKホール)キングレコード
指揮:オットマール・スウィトナー
4~5年置きの録音で、orchが異なるのも面白い、3枚共通なのはパートバランスが良く、木管の味わいが豊かに聴けること、
第1楽章はそんな響きで意気込まず開始、力の抜けた余裕を感じる、
第2楽章、弱音器の弦で始まり、[2]、[4]で奏でる総奏音がふわっと柔らかく溶け合い、ここで引き付けられる、
メヌエット(アレグレット)はやや速めのテンポで清涼感があり、とっておきの終楽章の前奏的位置づけにも感じる、
終楽章、空前絶後のフーガ楽章、コーダにおいてはvcとcbも別れ、これまで登場した5つの動機がすべて対位法で組み込まれる、
flは1本で、あとは2管編成
以下、三大Sym連続演奏の最後にくる「ジュピター」の終楽章に着目する、
いずれもスウィトナーは快速なテンポで一気に推進する、
①SKDはセッションだけに念入りな仕上がり、ルカ教会の響きも心地よく、録音物としては一番の出来だろう、
you tube:W.A.Mozart - Symphony No.41 in C major K.551
(1st Mov) (2nd Mov) (3rd Mov) (4th Mov)
②SKBとの来日時のライヴ、放送用の音源をリマスタリングしたものだが、会場の空気が生々しく伝わってくる、終楽章の熱気はさすがにセッションを上回る、
you tube:Mozart Symphony No 41 in C Major, K551
1 Allegro vivace 2 Andante cantabile
3 Menuetto 4 Molto Allegro
③N響との演奏はyou tubeにないが、スウィトナー・ファン必聴の1枚かも、
TOWER はお取り寄せになっている、中古盤は何故か高い;
録音がクールな音質で落ち着いたように錯覚していたが、最も熱のこもった演奏だった、終楽章のテンポは最速のようだ、前述のSKBでも十分キレているが、
おやっと思ったら、[281]でflとobが重なるところ、flが1小節遅れて出てしまうハプニングがあり; これも緊迫を示す^^
[285]からはob、flと1小節ずれの掛合いになるので良いのだが^^;
再現部、コーダへと熱気と気合いを増すように突き進む、聴衆は大満足。
*対位法を駆使して終楽章の充実を図ったのはハイドンのパリセット、Sym No.82「熊」が思い浮かぶ、モーツァルトはこのパリセットに触発されたとも言われる。
ご覧いただき、ありがとうございました。
にほんブログ村
category: W.A.モーツァルト
« K.331「トルコ行進曲」の前打音
原始惑星系に「周惑星円盤」発見か »
コメント
こんばんは。
ジュピター,大好きです。
とくに,話題になっている終楽章,興奮します。でも,フーガが複雑でいまだに着いていけません。
N響とのライブは聴いたことがありませんが,当時のフルートのトップは誰が吹いていたのか,ちょっとばかり気になります。
リキ #KLtzAfy. | URL
2019/07/06 19:52 | edit
リキさん こんばんは
終楽章は耳で全部を聴き切るのは無理だなと諦めています;
だいぶ昔ですが、N響とサヴァリッシュさんが、うちの地方の会館に来てくれました、曲は「ジュピター」と「ブラームス1番」でした、
チケットはS席で3000円、赤字分を市が負担してのサービスでよい時代でした;
| h o m e |