Micha: Classic音楽とLuteの楽しみ

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学の話など

<旋律美>:ハイドン sym No.32  

演奏史上、近年は伝統的演奏とピリオド演奏に一旦別れ、新世代が融合しつつあるように思うが、新しい価値観に付いていく巨匠演奏家もあるようだ、ハイドンも長い活躍の中で、古い作曲家にならず、親子二代でやりそうな進歩をしているところ、あまり例がない気がする。 

疾風怒濤期に入る前のハイドン初期の交響曲は前期古典派らしい旋律美をもった趣味で書かれ、さらに個性である活気も備わっていて、この時期ならではの魅力がある。これまでNo.36やNo.17など取り上げたが、今日はNo.32をじっくり、vn協奏曲No.1を書いた頃に当たる。
No.32はハ長調で書かれ、trpとtimpが入る祝祭ムード、hornの奏でる高域も痛快、こういう曲はいかに楽しくするかが勝負どころか、J.B.ヴァンハルも似たタイプの曲をいくつか書いているが、展開部の聴かせぶりはハイドンが長じている。
第一楽章の[20]弱起からと、再現部[157]弱起から変化して出てくるこの副主題?は心地よい、
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展開部は対位法の聴きどころを置く、
第二楽章にメヌエットがくる、典雅で晴れやかなメヌエットと、弦楽のみで感傷的なトリオの対比が効果的。
第三楽章が旋律美の緩叙楽章、弦楽のみだが表情豊かで、純粋な主題がセンス良い、カノン風に始まる後半も転調の深みを聴かせる、
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後半の始まり
No.39の淡泊な主題の緩叙楽章とは対照的だが、このような優美な緩叙楽章をNo.39に置いても性質が合わない気がする。
終楽章は快活だが、凝った書法はなく軽く切り上げる。

参考動画は今日もドラティとホグウッドを挙げる、ドラティは編成の強みを活かしている、1970年代初めの演奏だが前時代的古さを感じない。第三楽章はホグウッド盤のしなやかな弦楽が心地良い。
交響曲No.32 ハ長調
a d hay sym
you tube:Haydn Symphony No 32 C major, Antal Dorati Philharmonia Hungarica

hog hay sym
tou tube:F.J. Haydn - Hob I:32 - Symphony No. 32 in C major (Hogwood)

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<アウフタクト> ハイドン sym No.39  

日本の古謡にはないと思うが、西洋音楽には弱起(アウフタクト)で始まる曲が多くある。
強拍の前に準備的な拍(または拍の一部)が置かれる、この起源はヨーロッパの言語における冠詞や前置詞のようなものと説明される、実際ドイツ語などは名詞の前に置かれる冠詞や前置詞は強唱しない。よって冠詞,前置詞で開始する詩を歌詞として曲を作る際、そこを弱起に充てるのが自然である。
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シューベルト:「美しき水車屋の娘」より"Das Wandern"
なるほど、

ハイドンの短調交響曲で最初に親しんだのが、「告別」次が「哀悼」、3つ目がNo.39だった、過去はこのあたりの音盤は少なかった。No.39 ト短調も弱起で始まる曲だが、これが一味違って聴こえた。
第一楽章では早くも[4]から4拍休符を置き、再び弱起で始まる、
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下手な接続句があるより純度が高まり聴き手を集中させる。
展開部ではvn1と2がカノンを奏でる下でvaがポリフォニックなパートを弾く、
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A.ドラティ、PHの演奏では、大きめの編成を活かし、pとfの対比を付け、このvaパートがしっかり浮かんできて、ぐっと情熱感が出る。
a d hay s39
you tube:Haydn Symphony No 39 G minor Antal Dorati Philharmonia Hungarica

もう一つ好きな演奏がホグウッド盤だ、ハイドンのエステルハージorch.と同じ規模の編成の古楽器で、弦,管バランス良く、まさにこんな響きだっただろう。
hog hay s39
you tubeJ.: Haydn - Hob I:39 - Symphony No. 39 in G minor (Hogwood)
第一楽章、各パートは聴きやすい。
第二楽章は疾風怒濤期の緩叙楽章として、少々物足りないが、ホグウッド盤ではしなやかに気品を帯び、心地よい。
メヌエットはト短調に戻り、トリオはhornが聴きどころ、
終楽章、内声弦のトレモロを伴い疾風のように始まる、展開部の開始[39]は変ロ長調で新たな主題に聴こえるが、
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第一主題の変形のようだ。
ドラティ盤は急がず重厚感をだす、ホグウッド盤は快速にしなやかなタッチで聴かせる。

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形だけのソファ  

気温の低い日が続き、先日降った雪も日陰では溶けず、夜はバリバリです、m
しかしこれだけ寒いからこそ、暖かい煮物など美味しいし、裸足でコタツに入ったときの極楽感は格別ですv 恥ずかしながら、うちのTVのある居間はこんな感じ、
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冬はコタツに入って、ソファは後ろの背もたれ兼物置き台と化しています^^; コタツは布団を外せばテーブルでオールシーズン使えるのでこのまま、冬以外も結局、床に座ってしまうので、ソファに座ることはめったにないです; すぐに寝転べる体勢が良いんですね、
こういう脚上げ台で少し高くすると、横向きに寝転ぶとき具合よいです、
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TV観るときはすっかりダメ人間に浸っている^^;
いや人間だけじゃなく、コタツを準備しだしたら、犬も大喜びみたい!
you tube:こたつ天国の幕開けです
you tube:こたつの中の猫
*そう言えば、また昭和の話で; 初期の電気ごたつは暖まるのに時間がかかり、足に熱線を照射する感じでした、赤外線こたつが登場してからホンワカと暖かく快適でしたが、今はファン式で温風を出す仕組みのようです。

でも一応クラシック音楽聴くときは、リスニング椅子にちゃんと座り、ひと仕事する?みたいな体勢です。
昨夜はフェシュテティーチSQのハイドン 弦楽四重奏曲全集から最後の完成作品、No.82ヘ長調Hob.III:82を聴いた。
fe hay 77 2
No.82は「雲が行くまで待とう」の副題があるらしい、
やはりハイドンのSQはほっこり、コタツに入った気分v フェシュテティーチSQの雑味感のない申し分ない演奏で最後の充実したSQが聴ける、
第一楽章の[20]からが第二主題だろうか、[21],[23]の7度の響きが好きなところ、これが展開部でも聴きどころとなる。
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第二楽章、メヌエットPrestoは実質スケルツォの雰囲気で活気がある、
第三楽章はポリフォニックな書法を入れた変奏で充実、
終楽章は総奏音を鳴らしたあと、軽快なテーマに入る、民族音楽的なリズムの魅力を下地に楽しい外殻と緻密な内部構造をもつ、
you tubeにはモザイクSQの録音が挙がっていたが、これも同様に好演。
hay sq 77 2
you tube:J. Haydn - Hob III:82 - String Quartet Op. 77 No. 2 in F major

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J.カイルベルト:ハイドン 交響曲No.101「時計」【再】  

自分がハイドンを聴き始めた頃、国内では音盤の数も少なく、やたらロマンティックな装いの演奏しかなかった、昔、"名盤ガイド"のたぐいの本に紹介されていた「時計」は、トーマス・ビーチャム指揮:ロイヤル・フィルハーモニーO、フリッツ・ライナー指揮:交響楽団あたりが筆頭に挙がっていた、今、両者ともtou tubeで聴けるが、
トーマス・ビーチャム(1879-1961)
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you tube:Haydn: Symphony No. 101 (The Clock), Beecham & RPO (1958)
フリッツ・ライナー(1988-1963)
hay s 101b
you tube:Haydn: Symphony No. 101 (The Clock), Reiner & HisSO (1963)
この時代なりに優れた演奏で、わるくはないが、物々しく脚色された序奏部、第二楽章、メヌエット・・自分にはどっちも同じに聴こえる、

しかし、録音は同じ頃と思われるが、次の世代でカラヤンと同年生まれのヨーゼフ・カイルベルト(1908-1968)の演奏はかなり違う、10年も世代が違えば芸術上の潮流、価値観も変わってくるようだ。
一昨日のK.リヒター、モーツァルトで挙げたLPのA面だが、これは初めて聴いたハイドン交響曲のLPでもあり、当時はよくわからずに聴いていた;
hay s 101j k
ヨーゼフ・カイルベルト指揮、バンベルクSO
交響曲No.101ニ長調「時計」 TELEFUNKEN

第一楽章、序奏は引きずらず、さらりと清涼、主部は小刻みな両主題をキビキビと粒立て、聴かせどころを心得た演奏、
第二楽章、ファゴットが前に出て、振子のリズムを刻む、遅すぎないテンポでリズミカルに聴かせるのが良い、
メヌエットもスタッカート気味で歯切れ良く、聴き疲れしない、
終楽章は程よいテンポで構成をきちんと聴かせる。
全楽章、楷書的演奏で、ロマンティックな脚色がなく作品に対する真摯な姿勢を感じる。
この名演は残念ながらyou tubeにはなかった。
「時計」のベスト盤となると容易には選べないが、これはその1つに加わりそうだ。

次はカイルベルトのモーツァルト交響曲について書く予定、演奏姿勢は同じで好ましい。

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ハイドン「オックスフォード」のベスト盤【独断】  

交響曲No.92 ト長調「オックスフォード」はよく演奏されるだけに、聴くに当っては、いろいろ注文したいことが出てくる;m
第一楽章主部は属七でさりげなく入り、[25]の跳躍ががっちり力感を持つ、展開部のポリフォニックな充実と[115]からの転調は引き付けるが、[25]の跳躍を和音上昇に変えたのが、より引き付ける感じ、
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hay sym92 sc
第二楽章では押しつけがましいカンタービレに嫌気がさす演奏もあるが、ここに挙げるのは、程良く節目が入り、すっきりしている。中間部のffでニ短調となるところ、鋭いのはよいが、あまり重い響きは聴きたくない。メヌエットもあまりずっしり来ないほうが良い、K.ベームなどはゴツゴツ感がちょっと聴き辛い、そこで深く考えず4枚を選んだ;

コリン・デイヴィス指揮、RCOの演奏を初めて聴いた時には、これ以外の音盤は聴きたいと思わなかった、それほど、C.デイヴィスは手堅く、余計な要素がなく、フィリップスのバランスの取れた録音で、整い切った1枚だった、
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コリン・デイヴィス指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウO

次にトーマス・ファイ盤、「これは"飛び道具"だ!?」と言えそうな快演で、T.ファイ、一番の出来ではないかと思うほど、
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トーマス・ファイ指揮、ハイデルベルク交響楽団
全楽章、覇気に満ちていて、急楽章は速いながらがっちり決め、timpの即興性が効果的、第二楽章は清々しさと鋭さで聴かせる。

サイモン・ラトルもまた新感覚で「オックスフォード」の味わいどころを緻密に聴かせる、快活で強弱表現がじつに巧妙、弱音を用い奥行きを付ける、timpは古楽器を使う。
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サイモン・ラトル指揮、ベルリン・フィルハーモニーO
第一楽章、[115]でぐっとpに落とし、じりじりとcresc.するのが効果的、第二楽章はラトルとしてはやや新鮮味に欠けるか?ほかは申し分ない。EMIの録音は明確で聴き易いが、会場(ベルリン,フィルハーモニー)の響きに面白みがないのが惜しい。

最後に古い方へ溯るが、A.ドラティ盤がなかなか良い、よく整いながら、弦のしなやかさも聴かせる、LPで聴いたがDECCAの録音は奥行きを感じる良いサウンドで、各パートもくっきり、
a d hay92
アンタル・ドラティ指揮、フィルハーモニア・フンガリカ
第二楽章のカンタービレが程良い表現で心得た感じ、中間部ffも耳心地良くまとめる、メヌエットはゆっくりめだが丸みをもち上品、終楽章はちょうどよい快速で緻密に聴ける、
hornが低音楽器として使われることが多いが、[267]から、fagから受け継いだようなパートを吹く、ドラティ盤で初めて気付いた;
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a d hay you tube
you tube:Symphony No 92 G major 'Oxford', Antal Dorati P H

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ハイドン:trp協奏曲 ベスト盤【独断】  

トランペットが続きます;
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古典派時代の終り近くまで、ナチュラルtrpしかなかったが、低域でも自由な音階がとれる「キー・トランペット」なる楽器を当時のtrp奏者、アントン・ヴァイディンガーが発明した。trpといえば簡潔明快なのが持ち味だったが、常識破りのtrpの登場で当時は驚いたと思う、すんなりしたナチュラル管は音が透明だが、このtrpはいくらか音を犠牲にしており、やがてヴァルヴで管を切り替えるモダンtrpの原形が作られ、すぐに消えてしまった。
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キーtrpのためにハイドンやフンメルが協奏曲を書いたのはよく知られる、ハイドンにとってはこれが最後の管弦楽作品であり、trpのための名作が残されたのは幸運だった。
モダンtrpでようやく自由を得たと言えるが、キーtrpでも聴いてみる価値はある、数は少ないが、マーク・ベネット、フリーデマン・インマーなど古楽trp奏者が録音している、録音含めた出来栄えはM.ベネット盤が良いようだ。
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マーク・ベネット:キーtrp
トレヴァー・ピノック指揮、イングリッシュ・コンサート 1985年 ARCHIV

you tube:Haydn - Trumpet Concerto in E-flat major
このARCHIV盤は各パートが聴き易く、trpが休止する間のorch.の助奏、特にflや1st vnなどが入るところ、充実した味わいがある。
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第一楽章より

もう一つ参考動画で、キーtrpとfp伴奏による第二楽章
hay trp con trpfp
you tube:Joseph Haydn: Trumpet Concerto. 2nd Movement: Andante
orch.パートをfpで聴くのも、純粋な響きで良い。

次にモダンtrpによる名演、まずはM.アンドレ、
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モーリス・アンドレ:trp
ハンス・シュタットルマイア:指揮、ミュンヘン室内O 1966年 ARCHIV

これはアンドレの第一期完成盤とも言える録音、ARCHIVの飾りっ気のない自然なサウンドに充実感がある。
動画はヘリオドールのLPを再生したもの
you tube:Haydn Trumpet Concerto , Maurice Andre

最後はアンドレの弟子で師を凌ぐか?というほどの若手、1992年スペイン生れのルベン・シメオ、録音時は16歳だった、力の抜けた余裕の滑らかな美音はこの上ない、師アンドレを引き継いだ趣きもあるが新しさもある、独創性をもった活躍を期待したい、ケン・シエ指揮のorch.はピリオド・モードで、新時代の感覚で聴かせる。
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ルベン・シメオ:trp
ケン・シエ指揮、orch.アンサンブル金沢 2008年

動画はR.シメオが読響と共演した日本公演、
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tou tube:第一楽章 第二楽章 終楽章

以上、他にも聴くべき名盤は多々あるが、代表として強引(無責任)に絞った^^;
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ハイドン「驚愕」のベスト盤 (独断)  

○○さん個人の感想です・・的、無責任シリーズ^^;

演奏者-録音技術者-聴き手(自分)が1本に繋がってピンとくるのが名盤、今日はハイドンの交響曲No.94「驚愕」を強引に絞って5つほど、
あまりに観賞歴が長い曲で頭がマヒ状態、並みの演奏は聴き流してしまうが、良い演奏はちゃんと引き付けて飽きない。

コリン・デイヴィス指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウO.
1981年 PHILIPS
hay sym94 c davis
じつに折り目正しく、活気良く、引き締まった演奏で早くから印象に残っていた1つの理想の演奏だ。パート・バランスが良くPHILIPSの名録音でもある、
you tube:交響曲No.94ト長調 「驚愕」 コリン・デイヴィス指揮 RCO

ブルーノ・ヴァイル指揮、カペラ・コロニエンシス
2008年 Ars
hay sym94 weil
第一楽章、序奏は短い弓使いでサラリと行くが、主部は速くない、古楽orch.のvn群はあくまでしなやか、総奏での管やtimpのリズムが押し出し、がっちりした構えに聴かせる、trpが透明感のある響きで、[164]から長くcresc.をかけるのが効果的で爽快、
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ややマイクの離れた録音で会場の奥行きを感じ、各パートもよく聴ける。

ロイ・グッドマン指揮、ハノーヴァー・バンド
Helios 1993年
hay sym94 goodman
これも古楽orch.だが、活気に溢れ肉迫してくる、ヴァイル盤よりもマイクは接近した音響で、強奏でのパンチが効く。

アンタル・ドラティ指揮、フィルハーモニア・フンガリカ
DECCA 1970年
hay sym94 a d
C.デイヴィス盤と並ぶ好演、こちらは弦のしなやかさ、おっとり上品なメヌエットが特徴。
you tube:Symphony No 94 G major'Surprise', A.Dorati PH

ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮、ウィーン交響楽団
DECCA(PHILIPS原盤)1961年
hay sym94 sawa
正統派サヴァリッシュの「驚愕」は少し意外だった、第一楽章主部は記憶する限り最もテンポが速い、しかし、しっかり決め、構築感も聴かせつつ、キビキビと巻き込んでいく感覚は他に聴けない魅力だ、第二楽章とメヌエットではウィーンのorch.らしい美音も聴かせる、終楽章はサヴァリッシュらしい決め方、録音も古い感じがなく鮮明、これもPHILIPSだ。
you tube:交響曲第94番「驚愕」W.サヴァリッシュ指揮 VSO
*動画ページには誤って"ウィーン・フィル"と記されている

ほか、全集のD.R.デイヴィス、J.L.コボス、G.セルなど良い「驚愕」を録音している。

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ハイドン「太鼓連打」のベスト盤 (独断)  

昔、クラシックを聴き始めた頃、はじめて、ハイドンの交響曲第103番「太鼓連打」を聴いたときの印象、まず副題どおりtimpの連打がある、そして何やら低音で、のったりしたテーマ、不思議な雰囲気・・「何なんだこれは」という感じだった;それだけに主部に入ると舞曲的で溌剌とした主題が印象的、以来聴き馴染み、好きな曲の1つになった。これまで聴いた「太鼓連打」の名演を独断で拾ってみた、ほかにも候補はあるが、以下の4つに絞った、

クラウディオ・アバド指揮、ヨーロッパ室内O (1989年録音)
c a hay 103
始めてtimpの自由なソロを聴かせた、orch.サウンドも小編成らしく見渡しよく、ツボをよく捉えた演奏で、DGにしては珍しい?ハイドンの名盤だった。

アイヴォー・ボルトン指揮、ザルツブルク・モーツァルテウムO (2011年録音)
i b hay 103
低域のしっかりした、良い意味で量感のある響き、しかし見透しのよい快演で、終楽章に豪快さが出てくる。

ブルーノ・ヴァイル指揮、カペラ・コロニエンシス (2014年録音)
b v hay 103
古楽器orch.で、序奏はかなり速めにさらりと終え、主部が意外に速くなく、古楽器orch.によるがっちりとした演奏で魅了する、

アンタル・ドラティ指揮、フィルハーモニア・フンガリカ (1970年録音)
a d hay 103
序奏はゆっくり清涼、主部は速めで溌剌とする、全楽章がtimpの活躍する曲であることを印象付ける、ドラティ盤は総合的に名盤だ。

共通なのは聴きたいパートがよく聴けるところ、例えば終楽章の[91]から、vn2とvn1がパッセージの掛け合いをするが、vn1にはflが重なる、ここが明確に聴けると心地よい、
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ハイドンは第一楽章の提示部を聴いただけで、聴きたいか否かが概ね決まる、orch.音が分厚い塊に聴こえたら没、(怖いもの見たさにチェリビダッケを聴いたら、ガマンして時間が経つのを待つだけだった;)
T.ファイ盤も良い演奏に違いないが「ファイの演奏」と期待を大きくし過ぎてもいけない、N.マリナーも早くからハイドンの快演を聴かせていた。しかしそれより前に録音したドラティは少しも古いとは感じない、短期間の全集録音で1曲ずつ入念に取り組んだような味わい。
筆者個人の感想です
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A.ドラティ:ハイドン 交響曲No.102  

ドラティ盤のハイドン交響曲全集をいくつか聴いてくると、およその予測がつき、期待ができる、今日は傑作どころの一つ102番、

同じフォルテの指定があっても、控え目にfか、本当にfか、数段に効果的な使い分けがされる、pも極めてpだったりするので、ボリューム位置を決め難いが;奥行きがある。DECCAの録音も全曲統一的というより、曲ごとに魅力をよく拾いあげる設定かもしれない。
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you tube:Symphony No 102 B♭major, Antal Dorati/PH
アンタル・ドラティ 指揮
フィルハーモニア・フンガリカ
録音:1969~1972年 DECCA


交響曲No.102変ロ長調
第一楽章 Largo Vivace
序奏は透明感をもった響きで、心地よい始まり、主部は快速で歯切れよい、しかし程良くしなやかでもある、先にも述べたように強弱の設定が上手く、力み過ぎることなく、量感を持たせる、この楽章は展開部が緻密で見事だが、再現部以降も引き付ける内容を維持して終わる、
第二楽章 Adagio
ヘ長調で、優美な主題のソナタ形式、vcのソロが置かれ、コンチェルト風の活躍ではないが、味わいを添える、ソロvcはやや渋い響きだがわるくない、展開部は憂いを帯びた趣き。
メヌエット Allegro
このメヌエットは活気に溢れた楽章だという印象が強かったが、ドラティのゆったりしなやかな開始は逆攻法の?魅力に聴こえて驚かされる、やはり強弱の深い設定で、
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[50],[52]のffに効果的に量感が来る、ドラティらしいメヌエット楽章を特に印象づける。
終楽章 Presto
心地よい快速でぐっとpで始める、反復後の[38]でようやくffとなる、ロンドの書法が基盤だがソナタ形式で展開部の対位法や、その後は斬新な進め方だ、ドラティは歯切れよく引き締めて痛快に終わる。

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F.フリッチャイ:ハイドン 交響曲No.101「時計」  

tou tubeで見つけた、F.フリッチャイ指揮、ローザンヌ室内Oによる「時計」が意外に良かった、1951年のライヴ録音だが、SN比のよいくっきりとした音源で、フリッチャイ指揮らしい弦楽の撫でやかな特徴がよく聴ける、
f f hay 101
you tube:HAYDN Symphony No.101 | OCL, F.Fricsay | live 1951
じっくりと味わい深い第二楽章や快速なテンポの終楽章の覇気は圧巻、今からすれば前時代的な演奏ではあるが、この味わいなら大いに結構^^

ところでだいぶ前に取り寄せたステレオのLPはどうだったか聴き直してみた、こちらはベルリン放送響で1954年頃のD.G原盤をヘリオドールが疑似ステレオ化したものらしい。
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フェレンツ・フリッチャイ指揮
ベルリン放送交響楽団
*発売:1965年 ヘリオドール(英)


交響曲No.101ニ長調「時計」
tou tubeの音源のような生々しさではないが、落ち着いたサウンドで、疑似ステレオ!?と知って驚いた;orch.配置のあるべき方向から各楽器が聴こえ、不自然さがない、元の音源も良好のようで、上手くできている。
第一楽章は序奏からフリッチャイのサウンドで引き付ける、主部は十分活気をもたせながら、弦楽の弓をたっぷり、しなやかに歌わせる感覚で全体が覆われるようだ、こういう音楽性が余計な要素に感じない。
第二楽章もリズムはソフトタッチに始め、短調のfに入っても豪腕な響きは控え、弦楽の歌う感覚を失わない、
メヌエット、けっして重々しくならず、前楽章と同じ美質が続く、このあたりカラヤンの演奏とは対照的だ、
終楽章、ここは快速にエネルギッシュに引き込む演奏だが、荒々しさはない、弦楽の細やかな味わいは終始絶やさない。

'50~'60年代の「時計」のレア盤としてはあとK.リステンパルト盤が手元にあるが、個人的にはフリッチャイ盤が気に入ってしまった。
昔、物の本で名盤と謳われたT.ビーチャム盤は欲しくないし、F.ライナー盤も手放した。

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