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Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

S.クイケン:Haydn Sym No.103「太鼓連打」  

前日、S.クイケン指揮、La Petite Bandeのハイドン Sym 「朝、昼、晩」を聴いて、編成の大きいロンドンセットも聴きたくなった、
DHMのSym12曲を4枚のCDに収めたセットは手放せない逸品、編成が大きくとも、透明感のある響きは変らず録音はよく捉えていて、HiFiバランスでorchのスケール感も十分。 
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ハイドン Sym No.103変ホ長調「太鼓連打」
シギスヴァルト・クイケン指揮、La Petite Bande1995年 DHM

No.103「太鼓連打」のライヴが動画に挙っているが、セッション録音と同時期の演奏だ、
ヒストリカルで美しいサウンドに拘っているクイケンの演奏がこの音声や弦奏者のしなやかな弓さばきからも伝わってくるようだ、
S K hay sym103 you 01
you tube:Haydn: Symphony No.103 "Drum Roll" / J.Ku?ken La Petite Bande (1994 Movie Live)
第1楽章の主部に入ってすぐ、[47]から、vn1&va、vn2&vcがペアになっている(色枠オレンジと紫)、またfl&clとvn1&vaが重なり、逆進行のobパートを分散形にしたのがvn2&vc、という関係になっている、また、例の[53]からの聞こえにくいvn1のみのパートはflほか多くが奏でるパートの分散形である、
timp(E♭、B♭音)も木管群と同等の活躍をするよう書かれている、
sc01 45
たぶん[47~49]も聴いただけではオレンジ枠のパートが優勢に響き、紫枠パートには気づきにくいだろう、総譜を見ると細かい仕組みも聞こえてくるようで面白い、展開部はカノンが多く使われる。
第2楽章はレガート基調だが心地よく節目を付ける、弦のしなやかさが魅了するが、Concert Master寺神戸亮のソロが代表的にそれを聴かせる、
メヌエット、快調で楽しいテンポに乗せられてしまう、ユーモラスな表情と短調が交互にくる主題が飽きさせない、
終楽章、程よい快速で始める、clの加わったハイドンのフル編成扱いの巧みさ、弱奏部とtuttiの対比の効果が古楽器orch.のやや大きい編成でよく味わえる。

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C.アバド ほか:Haydn Sym No.103「太鼓連打」  

昔からティンパニのような太鼓はtrpのファンファーレ同様、開幕の合図に使われるというのはあったようだが、ハイドンのSym No.103「太鼓連打」の開始部分を見ると、timpに主音E♭の連打と"Intrada"の指示があるのみ、実際どう演奏すべきか明らかではない、 
sc01 01
Intradaには開幕の楽曲の意味もあり、一対のtimpが2音を使って即興を演じるのもあり得る、そんな実例を録音で聴かせたのはC.アバド盤が最初だったと思う、そのtimpも硬いマレットで叩く古楽器で、連打の粒立ちが明快。
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クラウディオ・アバド指揮、ヨーロッパ室内O
1995年 DG

そのように始まる第1楽章、主部はスリムな響きで明快な表現、まさに希望を叶える演奏だ、[53]から総奏の中でvn1だけが異なるパートを弾く、ここはfz(フォルツァンド):"強くアクセントをつけて"であり、"強く"ではない、
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ここではvn1を打ち消さない程度の強調だろう、しかし音盤ではvn1が分離して聴きやすいのは3例ほどしかない、
N.マリナー盤、A.ドラティの全集盤など、当アバド盤も比較的聴けるほうだ、
第2楽章、程よいテンポで始まる変奏主題はレガートに入るが、付点の部分を二重付点に近くしてリズミカルでもある、vnのソロでは奏者のセンスのよい装飾がある、
メヌエットは速めで活気と気品がある、トリオはテンポを緩め、ここでもソロのclが少し装飾を入れる、
終楽章、快速で爽快な始まり、金管やtimpが痛快にダイナミズムを繰り出す、flのパッセージなども切れ味良く、引き締まったアンサンブルも上々。
この「太鼓連打」は今も数少ない名盤の1つになる。
abbado hay s103 you
you tube:Haydn: Symphony No.103 In E-Flat Major, Hob.I:103 - "Drum Roll"
1. Adagio - Allegro con spirito 2. Andante piu tosto allegretto
3. Menuet - Trio 4. Finale (Allegro con spirito)

次は'70年代になるが、初めて全集録音を果たしたA.ドラティ盤、じつはこの録音前にも旧盤があり、楽譜はR.ランドン版が普及する前のようだ。
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アンタル・ドラティ指揮、フィルハーモニア・フンガリカ
録音:1969~1972年 DECCA

'70年代としては他に例がないほど新感覚が感じられる、同時期のマリナー盤やヨッフム盤は20世紀流なorchの優等生ぶりがやや鼻につくが、ドラティ盤は使い古された演奏スタイルではなくスッキリ、
第1楽章のtimpはランドン版に基づき、ffで始まるが、全楽章でtimpの活躍が目立つ扱いだ、小編成的な清しいサウンドで快速ぎみのテンポ、
メヌエット楽章はゆっくりめだが、いつも上品にまとめる。
終楽章の[91]から、vn2とvn1がパッセージの掛け合いをするが、vn1にはflが重なる、
sc01 91
ここが明確に聴けて心地よい、
a do hay s103 you
you tube:Haydn: Symphony in E flat, H.I No.103 - "Drum Roll"
1. Adagio - Allegro con spirito 2. Andante più tosto allegretto
3. Menuet - Trio 4. Finale (Allegro con spirito)

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C.アバド ほか:Haydn Sym No.96 「奇跡」  

昨日のモーツァルトもそうだが、C.アバドはモダンorchを用いていち早く新時代のハイドン演奏を聴かせた一人だろう、それまで、アバドがハイドンSymを録音したことはなかったので、その満を持して出した録音は新鮮だった。古楽orchの演奏はときに親しみづらさも生じるが、アバドはピリオド指向を活かしながら、真に楽しめる優れた演奏だ。
20世紀終り近く、ヨーロッパ室内Oと録音したSymの何曲かは名盤で、リリースごとに魅力を増していった、ロンドンセット全曲とは行かなかったのは惜しい。 
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クラウディオ・アバド指揮、ヨーロッパ室内O
DG 1987年

その中から、No.96ニ長調「奇跡」、ハイドン好きが望むことはすっかり心得ているような、始めから最後まで不満なく、すんなりと聴ける。
abbado hay s96 you
you tube:Haydn: Symphony No.96 In D Major, Hob.I:96 "The Miracle"
1. Adagio - Allegro 2. Andante
3. Menuetto (Allegretto) 4. Finale (Vivace)
第1楽章、序奏は清涼で味のある響きで開始、ぐっと弱奏にして次への起伏をつける、主部は程よい快速、しなやかな弱奏のあと総奏のドシっとくるダイナミズムで引き付ける、
sc01 38
構築美を示しながら耳心地良い響きで、細かく聴いても丹念な音楽性が詰まっている。展開部が終わり再現部に入る間(溜め)が長いが、これが効く、
第2楽章にもtimpを伴ったダイナミズム、または弦だけによる強奏もあるが、そこを重々しくしないのがよい。短調に入ってからの深み、美しさも十分に仕上げる。
メヌエット、堂々たる主題だが重すぎない、オーボエ・ソロのトリオはリピートで弦楽伴奏をぐっと弱奏にして、引き込む。
*メヌエットの[3]のG音は♮が正しいがR.ランドン版が出る以前は♯がついていた、出版の古い楽譜は近代好みに音が変えられたものが多い。
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メヌエットから間を置かず、快速に終楽章に入る、弱奏でロンド主題を始め、短調の総奏に入った力感が痛快、またぐっと弱奏の主題に戻り、涼やかさとエネルギーの交錯、きっぱりとした終楽章が心地よい。
*ハイドンでは比較できないが、モーツァルトでアバドの進化ぶりがわかる、
1979年と2008年のSym No.40 第1楽章で比較、

you tube:1979年、ロンドンSO:Mozart Sym No.40 1st
you tube:2008年、モーツァルトO:Mozart Sym No.40 1st
今も過去の演奏が好きという人も多いだろう;

いつの間にかモダン(20世紀)と古楽の区別は薄れ、21世紀の演奏スタイルが定着してきた、
そのお気に入り盤として、I.ボルトン指揮、ザルツブルク・モーツァルテウムOを挙げる、
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アイヴァー・ボルトン指揮、ザルツブルク・モーツァルテウムO
2009年 OEHMS CLASSICA

bol hay s96 you
you tube:Symphony No. 96 in D Major, Hob.I:96, "The Miracle":
I. Adagio - Allegro II. Andante
III. Menuetto: Allegretto IV. Finale: Vivace assai
第1楽章、透明感のある弦で始まる序奏、そこにobがくっきり浮き立つ、主部は活気を帯びた適切なテンポ、総奏に入ると対比よく力感を出す、いつもどおり金管はナチュラル管で透明、弦が歯切れ良く浮き立つ、弦管のバランス良く色彩感も豊か、清涼感と十分な力感を両立。
第2楽章も切れ目を入れながら、すっきり、強奏も思い切りよく押し出す、[26]からト短調の対位法で書かれた魅力的な変奏も感傷に陥らず冷静に整える。
sc02 26
メヌエットはきりっと引き締め、リズムの明快さが心地よい、トリオのobソロは装飾を入れながらさらりとした演奏が良い。
終楽章、程よい快速、さりげなく流れて行く終曲でもボルトンはがっちり各パートの仕掛けを立体的に聴かせる。

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ハイドン:Sym No.54 (Second version)  

ハイドンのSym No.54、これも演奏やレコーディングの機会が少ない作品だが、当時としては完全に2管が揃った(fl:2、ob:2、fag:2、hor:2、trp:2、timp、弦楽)、最大編成の曲で内容の充実も注目、またfagに独立したパートを与えた最初の曲になる、
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第1楽章はフランス風序曲のように付点を持たせた荘重な趣き、主部に入り、第1主題は弦が弾いているが、管の響きに隠れがちになっている、綺麗でも刺激的でもない簡潔な主題は発展性があり、ハイドンらしいエスプリを秘めている、
展開部は[70]から[129]に渡るが、[90]のフェルマータに続くのは疑似再現であり、
sc01 88
[110]から短い対位法を聴かせる、再現部も聴きどころである。
sc01 109
第2楽章、アダージョ・アッサイはハイドンの全Symの中で最も演奏時間が長い、後半の反復を行なえば約18分、省略しても12分程になる、疾風怒濤期の静謐な緩叙楽章を最も高めた内容で弱音器付きのvnほか全楽器の溶け合うホグウッド盤が素晴らしい、穏やかな気分で白昼夢を見るような音楽は後半でより深くなる。
メヌエット Allegrettoはvnに前打音がつき、跳びはねるユーモラスな主題で一転させる、
sc03 01
終楽章、Prestoも引き続き活力があり、入念に書かれた内容を持つ、T.ファイ盤ではバス部の動きを強調して聴かせ、終楽章に彫りの深さも与える、また反復の際、vn1の[74]および[78]のアウフタクトに上行パッセージの装飾を入れ、これが決まっている、
sc04 73
ホグウッド盤は全楽章、反復を行なっている、
クリストファー・ホグウッド指揮、AAM
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you tube:J. Haydn - Hob I:54 - 2nd Version - Symphony No. 54 in G major (Hogwood)
T.ファイ盤は聴き手を客席ではなく、演奏の場に立ち会わせるような迫り方である、第2楽章では弦楽を遠くに、管を近くに聴かせるバランスだ、
トーマス・ファイ指揮、ハイデルベルクSO
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you tube:Symphony No. 54 in G Major, Hob.I:54:
I. Adagio maestoso - Presto II. Adagio assai
III. Menuett: Allegretto IV. Finale: Presto

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ハイドン:Sym No.70  

偶然だがハイドンの"0"の付くキリ番交響曲には面白い曲がくる、S.ラトルもキリ番のNo.60「迂闊者」、No.70、No.90をレコーディングしていた、 
s r hay sym
このほかNo.30「アレルヤ」、No.40、No.50、No.80、No.100「軍隊」、いずれも珍しい書法で特徴的だったり、ユーモアが効いた曲が揃っている、

今日は70番、小作りで継ぎ接ぎ感のある曲だが、終楽章が傑出して素晴らしいのが特徴、 
ハイドンがSymの60番~70番代を書いた頃の1770年代後半、エステルハーザに新しくオペラハウスが造られ、ハイドンはオペラの作曲、上演が忙しくなり、交響曲は空白期間だったらしい、何曲か書かれた交響曲もオペラ音楽から転用された楽章があった、No.70ニ長調もそんな時期の曲と思われる、
第1楽章は一応ソナタ形式だが、何か劇音楽用に書かれた曲の転用とも推測される、活気に満ちて面白いが、いつものような内容はない、
第2楽章は「二重対位法のカノンの見本」と珍しくタイトルが記されていて、バロック的な書法も用いた変奏曲、ニ短調の悲歌的な主題が長調に転じ交互に出る、flが重なる短調部分の変奏が魅力だ。
メヌエット、総奏で始まる堂々とした主題、トリオ含めとくに凝ったところはない。
終楽章、ニ短調で第1の主題はppで聴力検査の信号音のように始まり、奇妙な導入部となる、
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フェルマータを置き、[27]から「三つの主題を持ち、二重対位法による」と記されたフーガに入る、[44]から管楽器も主題の演奏に加わり、timpも第1のテーマに対応できる、
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[120]からクライマックスで連続バスが入るが、バロック期からの定型、
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短いながらバロック様式を見事に取り入れた楽章、終わり方もユーモラス、この終楽章が隅に置けない作品にしている。
因みにSym No.40の終楽章もNo.70の前身的なフーガ楽章になっている、

今日はC.ホグウッドとG.アントニーニの演奏を挙げる、終楽章だけでもお勧め、
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you tube:J. Haydn - Hob I:70 - Symphony No. 70 in D major (Hogwood)
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you tube:J. Haydn: Symphony No. 70 | Giovanni Antonini | Il Giardino Armonico (Haydn2032 live)

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Haydn:Sym No.43「マーキュリー」  

ハイドンのSym No.43「マーキュリー」も疾風怒濤期の作品として、均整のとれた内容で傑作だと思う、マーキュリーという副題が付いた理由は不明、
j haydn 01
第1楽章、アレグロは急楽章ながらデリケートな内容を含む、fで始まるが何か道を探るような様相、[26]からようやく快調になる、
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[79]からvn1にシンコペーションで現われるのが第2主題か、爽やかな印象、
sc01 77
展開部の入りも随分迷う感じだ、疑似再現を入れてさらに深い展開部が続く、
第2楽章、疾風怒濤期の典型といえる緩叙楽章、弱音器を付けたvnの"遠くで鳴る"ような夢想の味わい、[62]からのゼクヴェンツは[90]まで続くが、どう転調するかで引き付ける、
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メヌエットは明快な主題、No.53「帝国」のメヌエットもそうだが、こういう健康的な主題は楽しく、飽きがこない、
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終楽章、アレグロはソナタ形式で第1楽章と同じく、すんなり快調にはならない練った感覚だ、展開部は怒濤の魅力、後半も反復するのが望ましい、またハイドンとしては珍しく、後半の反復のあと[162]から、モーツァルトみたいにコーダが追加される、
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まず、C.ホグウッドの演奏がいつもながら良い、
hog hay s43 you
you tube:J. Haydn - Hob I:43 - Symphony No. 43 in E flat major "Mercury" (Hogwood)

もう1つ、トーマス・ファイのガツンと歯応えのくる演奏、
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you tube:Symphony No. 43 in E-Flat Major, Hob.I:43, "Mercury":
I. Allegro II. Adagio III. Menuet - Trio IV. Allegro

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Haydn:Sym No.45「告別」  

ハイドンの疾風怒濤期の作品で古くから親しまれている、Sym No.45「告別」だが、あらためて聴くほどに創意を凝らされた傑作である、嬰ヘ短調という異例の調を用い、第1楽章、アレグロ・アッサイは只ならぬ開始、単一主題で追い込んでいく、後半、展開部に入るが[108]でここだけ登場する主題がある、 
sc01 102 b
形式上、[141]からが再現部と思われるが、ここからが型破りで展開部以上の聴きどころ、
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第2楽章はイ長調、この時期特有の夢想的な緩叙楽章に引き込まれる、第3楽章メヌエットは嬰ヘ長調(♯が6つ)で書かれ、終止形で終わらず、終楽章(嬰ヘ短調)へ続く、緊迫感を帯びたプレストが駆け抜け、アダージョ(イ長調)が続く、ここからハイドンは全パートを1段ずつに分けたスコアにしている、vnも4パートに分け、fagやcbも独立して書かれている、
sc04 adagio
奏者が退場するにつれ、段数が減っていき、最後はvn1と2の2段で終わる、
またこの楽譜からエステルハーザのorchには通奏低音のチェンバロは無かったとされる、各奏者は退場前に短いソロを演奏するが、ハイドン自身はvnを弾いていたそうで、チェンバロ奏者がいたとしたら、退場前のソロを書いてしかり、という根拠である。

R.ランドン版の楽譜に基づき、ロマンティシズムの垢を取り払った演奏を初めに聴かせたのはアンタル・ドラティだろう、
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you tube:Haydn Symphony No 45 F sharp minor 'Abschied', Antal Dorati Philarmonia Hungarica
古楽器orchの演奏も多く出たが、全集録音の中で特に気に入っているのがホグウッド盤で、緻密な中にも弦が程よくしなやかで味わいがある、C.ホグウッドも先述の根拠でチェンバロの通奏低音は省いている。
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you tube:J. Haydn - Hob I:45 - Symphony No. 45 in F sharp minor "Farewell" (Hogwood)
なおDECCAから出ている古楽器orchによる全集はホグウッドとブリュッヘンの録音が互い違いに入っており、異質で統一性がない、
haydn all sym
疾風怒濤期を聴くなら、ホグウッドの未完の全集のほうが良い、
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この曲の実演では終楽章のアダージョに演出が要る、アダム・フィッシャーが気合いの入った演奏とともに楽しませる^^
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you tube:Joseph Haydn - Symfoni nr. 45 (Farewell) - DR UnderholdningsOrkestret - Adam Fischer

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A.フィッシャー:Haydn Sym No.101「時計」(2007)  

A.フィッシャーはあの全集録音を済ませた後の演奏が良いのだが、もう少し主だったところを録音してほしいところだ。わりと最近購入した新録音で、「時計」がどんな演奏だったかあまり思い出せないので再度聴いてみた。 
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交響曲No.101「時計」 Hob.I:101
アダム・フィッシャー指揮
ハイドン・フィルハーモニー
2007年 MD+G

当盤はダイナミックレンジを十分聴けるよう、ボリュームは少し上げぎみがよい、
第1楽章、orch.は小編成に聞こえる、序奏はスーっと涼やかな始まりで、あまり引っ張らない(過剰なRitardandoは無意味でじれったい;)、主部は快速でキビキビした主題を印象づける、timpとtrpをがっちり押し出す、弦と重なるflやobも豊かに聞こえ、色合いを出す、展開部は十分な弱奏から豪快にcresc.する、終結前の[332]からhornを勇壮に響かせるのが印象的、
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第2楽章、快調なリズムで入る、vnの主題も切れ目をつけすっきり、ト短調となる変奏は鋭く気合いが入る、次に木管とvn1だけによる軽やかな変奏、全休符[97]を挟んで、軽い響きのまま変ホ長調に変え、総奏に突入するのは凝ったアイデア、堂々とした変奏に移って終わる、
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メヌエット、フィッシャーはあまり速めず、引き締まったまとめ方、trpの高鳴り、timpの強打が効いてゆっくりめならではの楽しさを出している、
終楽章、快速に行くがよく整い、強奏のパンチが効いて、痛快に巻き込んでいく。
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当盤はyou tubeにはなく、全集に入っていた旧盤のみだった、もはや別時代といえる違いなので、ベンジャミン・スピルナー指揮の演奏が近い楽しみだろう、
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you tube:Symphony No. 101 in D Major, Hob. I:101 "Clock":
I. Adagio - Presto II. Andante III. Menuet. Allegro IV. Finale. Vivace

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B.スピルナー:Haydn Sym No.51  

以前は動画サイトにぜんぜん挙っていなかった、トーマス・ファイ指揮、ハイデルベルクSOのハイドンSymだが今は多く挙っているようだ、 
ハイドンの交響曲全集録音を目指していたT.ファイは完成間近の2014年、自宅内での事故で脳挫傷をおこし、復帰できなかったようで、コンサートマスターのベンジャミン・スピルナーが率いて残りの曲を録音している、No.35、46、51とカップリングされた内で今日はNo.51 これも後に取っておきたいような傑作だ、曲の魅力を十二分に引きだそうとする演奏スタイルはファイをよく引き継いでいる、
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交響曲No.51 変ロ長調 Hob.I:51
ベンジャミン・スピルナー指揮
ハイデルベルク交響楽団
2016年 Hanssler

第一楽章Vivace、鋭く活気のある動機で始まり、hornのソロに伴い25小節までppでおさめ、[26]小節からffの総奏となる、思い切った対比が指示されている。
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消え入るように提示部を終わり、展開部は第二主題で始まる、斬新に引き付けて、冒頭の第一主題に戻る[108]、
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ここは疑似再現、それは[117]の転調で気付かせる、その後、弦パートの掛け合いと深みをもった見事な展開となる、再現部も展開部の延長のようだ。
第二楽章Adagioは変ホ長調となり、ひじょうに穏やかな曲相の中で2つのhornは記録的最高音から最低音まで、名人技が要求される、
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当演奏は見事に決める、obが間を繋ぎ旋律は簡潔だが美しい楽章にまとまる。
メヌエットの主題はすっきりしたもの、トリオが2つ置かれているのが珍しい、第1トリオはvn1をソロにして引き付ける、第2トリオは再びhornソロが活躍、今度はパッセージの演奏が聴きどころ。
終楽章 Allegro、いかにもロンド主題らしく始まるが、変奏の要素も合わせた巧みな楽章、次はこう来そうだ、という予測どおりにはしないハイドンの機知に富んでいる、hornも大いに活躍して終わる。
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you tube:Symphony No. 51 in B-Flat Major, Hob. I:51:
I. Vivace
II. Adagio
III. Menuetto
IV. Finale: Allegro

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N.マギーガン:Haydn Sym No.88  

忙しくて、あまり時間がないとき、長すぎず楽しめるハイドンのSymは助かる、保留にしてあったニコラス・マギーガン指揮のNo.88を聴いたがこれが良い、一番に聴くべきだった。
No.88には"華"があり、書法も充実しているためか昔からよく演奏される、 
n m hay s88
交響曲No.88 G major Hob.I:88
ニコラス・マギーガン指揮
フィルハーモニア・バロックO(ピリオド楽器)
2008年 ライヴ

第1楽章ではtrpとtimpが使われない、マギーガンは付点リズムの序奏に心地よい切れ味を入れる、主部は親しみ易い主題で快調、テンポはちょうど良い、展開部も快調さを保ったまま充実した内容、
*)主部がアウフタクトで始まるのを知らず、色で囲った2拍子だと勘違いしていた;
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再現部ではflが花を添えるのも洒落ている、たしかにこの楽章は軽快な響きでまとめたほうが相応しいと思える、
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第2楽章、当演奏ではこの楽章が耳を惹く、優美な主題の変奏曲だが、バロックobが味わい深く始める、[41]にきて突如trp、timpが加わり総奏が轟く、
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緩叙楽章としては前例のない書き方で当時の聴衆は驚いただろう、当演奏ではtrpをとくに前面に響かせ、耳に重たくないのが良い。
メヌエットの主題も気品と活気がある、マギーガンは弱起の開始音の装飾を一瞬にまとめ、溌剌と引き締める、
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終楽章、ちょうど心地よいテンポ、ロンド・ソナタ形式の軽やかな主題、展開部の目まぐるしい対位法が引き込む、終結の休符を置いて一気に駆け下る華々しさも人気の元だろうか。
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完成度の高い演奏と録音だが、終わって拍手が聞こえ、ライヴだったのに驚く。
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you tube:Symphony No. 88 in G Major, Hob. I:88
I. Adagio - Allegro
II. Largo
III. Minuet: Allegretto
IV. Finale: Allegro con spirito

さて、明日、明後日は地元の春祭り、何か書いているヒマはないかもしれない;;
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