Micha: Classic音楽とLuteの楽しみ

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学の話など

グロッケンシュピール  

昨夜、雨があがった後、空を見たら、いつになく星がたくさん見えるようだった、光害はいつもとかわりないのだが、空の塵や水蒸気が少ないと、それだけ地上の灯りに照らされず空が暗くなって、いくらか星を見る条件が良くなるようだ。m
*PC画面で天体写真を見るときも背景色は暗いほうがいい、当ブログは"白"なので光害だ;
オリオン座の左上の赤い1等星、ベテルギウスは6.4年の周期で0.0~1.3等の間で明るさが変わる脈動変光星だが、昨夜見たときは右下のリゲルより暗かった、
下は2016年3月21日にコンデジ撮影、この時はベテルギウスのほうが明るかったようだ。
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拡大
変光しないリゲルとの比較で、ベテルギウスは肉眼で変光の様子が最もわかりやすい。

星のきらめきをイメージさせる楽器の音で浮かんでくるのがグロッケンシュピールだ、
「グロッケンシュピール」とは鉄琴を意味し、モーツァルトのオペラ「魔笛」に使用されたのはこれに鍵盤機構を付けたもので、19世紀に作られたチェレスタとは姻戚関係はないらしい、
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左:鍵盤式グロッケンシュピール、右:チェレスタ
チェレスタが共鳴箱を有し、音量があり柔らかい音であるのに対し、グロッケンシュピールはハンマーが金属などで出来ており、音量は小さいがきらびやかな音を発する、この両者を互いに代用するのは適切ではないとされる。
グロッケンシュピールはパパゲーノが鳴らす「魔法の鈴」にもふさわしいし、小さくキラキラ鳴る音は、手の届かない遠い「星」のイメージそのものだ。
シギスヴァルト・クイケン指揮、モーツァルトの「魔笛」では当時使われた複製楽器のグロッケンシュピールが用いられる。
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you tube:「パパゲーノのアリア」

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J.カイルベルト:モーツァルト 交響曲「リンツ」  

モーツァルトの「ハフナー」や「リンツ」も昔、たまたま手にしたカイルベルト指揮、バンベルク響が初聴き盤だった、
その時はハイドンの楷書的作風に対し、ハフナーは音が渦巻くような印象を受け、リンツも流麗だが木管がob属だけなので、少し地味に聴こえた、それくらいしか憶えていない;
そのLPを数十年ぶりに取り寄せ、再度聴いてみたしだい。
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ヨーゼフ・カイルベルト指揮、バンベルクSO
あらためて聴くと、
第一楽章、序奏から、やんわりとした表現は一切なく、適度にスタッカートを入れた歯切れ良さが心地よい、主部も速めで、弦の各パートが対等に出て、がっちりした構えに聴かせる。
moz s 36
第二楽章は遅すぎず、trpやtimpも使われることから、結構ダイナミズムを効かせ、奥行きをつけた演奏に仕上げる、
メヌエットも当時の他の演奏に対し、歯切れ良いリズムで聴かせる。
終楽章は落ち着いたテンポで、vn2やvaも明確に押し出す、第一楽章と同様にがちっとした構え、終結のエネルギッシュな運びも引き締める。
ある意味、K.ベームより武骨かもしれないが、余分な脚色を廃した真摯な好演に思える。
これも残念ながらyou tubeにはない;

交響曲No.36ハ長調「リンツ」K.425について、
第一楽章に序奏を置き、主部の構築の仕方、また緩叙楽章でもtrp、timpの効果を用いるところ等々、ハイドンの影響を受けた作品とされる、ただし音楽の趣味はあくまでモーツァルトだ。
(弦楽四重奏や五重奏ではハイドン趣味の主題で書いた曲がある)
曲の成立についてはモーツァルトがリンツを訪れて、新作の交響曲を依頼され、わずか4日間で書きあげたというのがNo.36「リンツ」で天才ぶりを伝える話として有名だが、本当に原譜を4日で書いたとして、演奏可能だろうか?
リンツに到着したのが1783年の10月30日、演奏会が開かれたのが11月4日だそうで、日付が正しいなら到着翌日から数えて5日目である、現代からの見方だが、4日目に書き上がったとして、orch.のパート譜作りと演奏リハーサルをやる時間はあったのだろうか、原譜が書けた部分から写譜屋のパート譜作りにまわしたとしてもかなり厳しいのでは?
PS.写譜屋は人海戦術で間に合わせるらしい、
また「リンツ」は先述のようにハイドンの書法を取り入れた、モーツァルトにとっては新タイプの作品で、急場しのぎの内容には思えない、曲の構想は前々からなされ、頭の中に完成していて、書き出すだけだったとすれば、原譜の書き上げに4日というのはあり得るだろうが。

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K.リヒター:モーツァルト 交響曲 No.29  

大バッハの音楽が「絶対音楽」と呼ばれるように、楽器の特性だの、演奏技法だの力を借りずとも、作品そのものに絶対的価値が備わっている、そういう面も確かにあると思う。m

じつはこのLP、A面のJ.カイルベルト指揮、ハイドンの「時計」がお目当てだったが、カップリングされたK.リヒターのモーツァルト、交響曲No.29が非常に良いのに気付いたしだい。
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カール・リヒター指揮、ミュンヘン・バッハO
29番というと、軽く冗長な曲に聴こえてしまい、今までさほど注目しなかった曲だが、リヒターとミュンヘン・バッハOの演奏で、一際彫りの深い充実感で払拭されるようだ。
ロマンティックか、ピリオドか、を超えた「絶対演奏」というべきか、リヒターのバッハ演奏と同様、モーツァルトにも効いてくる。

交響曲No.29イ長調 K.201
第一楽章から、弦楽の全パートが対等で、通常不足がちなvaのパートもがっちり、ミュンヘン・バッハOの完璧に緻密なアンサンブルが印象強く、立体感豊かだ、展開部は短いものだが、再現部の反復の後にコーダが付く、コーダ部分で、hornが第一主題を吹いているのがこれほど明快に聴けたのは初めてである。
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第二楽章もしっかり地に足のついた味わい、
メヌエット、編成は大きいが、キメ細かい響きが気品を醸し出す。
終楽章、結構快速だ、しかし"絶対演奏"といえる緻密なアンサンブルが見事な痛快さとなる、短いながら展開部も彫りが深い味わい、29番の演奏、数あれど、これは貴重な名演ではないだろうか、録音もきっちりバランスよく捉えていて好ましい。
同録音の動画
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you tube:Mozart, Sinfonia No 29, K 201. Karl Richter
リヒターによるモーツァルト交響曲、もっと聴きたいところだが、残念ながら29番だけしかないようだ;

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O.スウィトナー:モーツァルト 交響曲No.35「ハフナー」ほか  

O.スウィトナーの録音は旧東独のシャルプラッテンが収録し、「エテルナ」レーベルで出ていたはずだが、国内ではその音源から一部が東芝EMIや日本フォノグラム、ポリドールから出ていた。高校の頃注文した、モーツァルトのセラフィム盤2枚組は今も貴重で、のちに出た再版盤より充実している、特に「ハフナー」は最初聴いて驚いた。m
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オットマール・スウィトナー指揮
シュターツカペレ・ドレスデン
1968年録音(国内盤:東芝EMI)


交響曲No.35ニ長調K.385「ハフナー」
第一楽章 allegro con spiritoの異例な急速テンポとSKDの緻密な合奏力による心地よい切れ味、急速でもカラヤンの"レガート漬け"とはまるで違う、[58]からのような、vn1のパッセージにclとflがぴたり重なって聴こえるのも見事、
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キリっとした気合いと同時に、清涼サウンドで、力の抜けた大らかさも感じる、続く楽章も同様に心地よい。
sui you tube 01
you tube:Mozart, Symphony No 35 Haffner, O.Suitner
*↑動画はLPの再生音だが、ターンテーブルの回転が速すぎ、半音近くピッチが上がっている
また、興味深いのがSKBを指揮した「ハフナー」のライヴ録音の動画があった、
sui you tube 02
you tube:Mozart Symphony No.35 "Haffner"- Suitner,SKB(Live,1981)
*↑こちらのピッチは正常v
'81年の録音だが覇気は変わっていない、完成度の点ではセッションのSKDだが、こちらはライヴの熱気が明らかでわるくないし、スウィトナーらしいサウンドも伝わってくる。
セラフィムの再版盤には入っていないが、No.31ニ長調K.297「パリ」も同様の快速でキレの心地よさこの上ない、
you tube:Mozart, Symphony No 31 , Otmar Suitner,cond
一方、No.29イ長調K.201の録音も日本フォノグラムから出ていたが、第一楽章はAllegro moderatoの指示どおり、かなりゆったり気味でまさに大らか、「ハフナー」や「パリ」での覇気との違いが面白い。
you tube:Mozart, Symphony No 29, 1st mov, Otmar Suitner, cond
重心の低い清涼サウンドも魅力で、エテルナ盤の中古LPが見つかればぜひ欲しいところ;

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有田正弘:モーツァルト fl協奏曲No.2  

国内盤があり、いつでも買えるものは後廻しになるが、これもぜひ聴きたいと思いつつ先送りになっていた、有田正弘氏のflトラヴェルソによる演奏、さすが日本の第一人者、2006年の録音だが、最先端の内容だろう。オケは寺神戸亮(vn)がリードする東京バッハ・モーツァルトO(ピリオド楽器)。flソロの管弦楽作品を集めた2枚組アルバムより、fl協奏曲No.2を聴いた。DENONの録音もこの上なく鮮明でナチュラル、各楽器の特徴まで聴こえてくるようだ。
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有田正弘(フラウト・トラヴェルソ)
寺神戸亮(リーダー)
東京バッハ・モーツァルト・オーケストラ
横浜みなとみらい小ホール 2006年 DENON


fl協奏曲No.2ニ長調 K.314
第一楽章 Allegro aperto、前奏は活気のある良いテンポで、しなやかタッチ、弦の美しさが際立つ、tuttiの力感も十分、flソロが始まるとオケの伴奏は各パート1人ずつが奏でるようにしている、これは当時の演奏習慣でもあったそうで、1本のflソロとバランスが取れ、弦パートは複数人が奏するよりも明瞭で美しい、[37]~など、vnが2本のみとなり、純粋な響きだ。
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有田氏のflトラヴェルソは高貴な雰囲気を漂わせ、特異な要素なく味わい深い、
第二楽章、Adagio ma non troppo ここも弦楽tuttiのしなやかさが印象的に始まる、そしてflソロになると伴奏も一人ずつ、この楽章はこれが一際効いてくる、[11]からflソロはぐっと弱音基調で囁くように内面的、2本だけのvn伴奏もデリケートに溶け合う、flソロは跳躍後の高音が一際滑らかで、これだけでも価値が高い、
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適切な装飾も加え、この曲の第二楽章の理想と思える。
終楽章、Rondeau Allegro ちょうど良い心地よいテンポ、テクニカルな楽章でもあるが、完璧でさらに鮮やかな装飾も見事、常に寄りそう伴奏の弦が美しく耳を引く。

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モーツァルト:協奏曲 K.314、古楽器による演奏  

K.314といえば、お馴染みモーツァルトのオーボエ協奏曲ハ長調(1777)とフルート協奏曲No.2ニ長調(1778)で、同一曲であり、一般にはobのために先に書かれ、flのためにほぼ変更なく移調編曲されたと言われるが、確証はないそうだ。ob協奏曲の草稿は1920年に指揮者で研究家のベルンハルト・パウムガルトナーがモーツァルトの息子の遺品から発見している。
モーツァルトは自ら演奏したこともあって、ピアノ協奏曲が断然多いが、明快な管楽器のための協奏曲はやはり聴きやすく心地よい。m

じつに多くの録音があるが、当時の楽器、バロックob、flトラヴェルソによる録音が意外に少ない、半音進行やパッセージなどクロスフィンガリングの難しい技術の要りそうな曲でもある。
例として第一楽章に、難しそうな半音進行[147]もあるが、
1 mo ob 02
2 mo fl 02
もちろん、ここばかりではない。それぞれの楽器に応じ、適した変更がされた部分があるが、曲そのものの魅力は損なわれず・・というかflではより魅力的な効果を加えているようだ、
[44]はflではオクターヴ跳躍になる、
3 mo ob 01
4 mo fl 01
第二楽章はさすがにモーツァルトの群を抜いた美質が際立つ、緩抒楽章でのこのような旋律の跳躍的動きが心を満たす。
moz fl con02
第三楽章ロンド・アレグロは軽快で、より技巧的、装飾的な聴きどころを置く。

手元にある音盤で、まずバロックobによる演奏、
moz ob con
アルフレード・ベルナルディーニ(バロックob)
ジョナサン・コーエン(指揮) アルカンジェロ  
2014年 hyperion

今のところ、バロックobでこれに勝る演奏は見当たらない、コーエン指揮のアルカンジェロは程良く快速、透明感心地よく、vn2やvaのパートも明瞭に聴ける、この曲はソロの入りから聴かせどころだが、ベルナルディーニの滑らかさは申し分なく、バロックob独特の高域のツーンとくる響きは格別、装飾を加えた演奏もセンス良い、モダンobに対し、ある程度のぎこちなさ、というのが出るものだが、当演奏は流麗で、手作りな味わいが貴重だ。
第二楽章では、より"声"に近い表情を出せるのがわかる。
終楽章、幾分落ちついたテンポで装飾的パッセージをぴたりと決め、端正に引き付けて行く、カデンツァの演奏で一部、オケのobがハーモニーを添わせる。

次はflトラヴェルソによる演奏、
moz fl con
菅きよみ(flトラヴェルソ)
鈴木秀美(指揮) オーケストラ・リベラ・クラシカ
2003年 Arte dell arco

過去の録音ではバルトルド・クイケンの演奏が今も名演として価値が高いが、DHMによる録音は少々音質が硬いのが惜しかった。
近年の演奏で当盤はナチュラルな好録音も含め、貴重だと思う、菅きよみのflトラヴェルソのまったく淀みのない技術は素晴らしい。
第一楽章、当時に倣い前奏部分からソロflもvn1のパートを一緒に吹く、この一体の響きから魅力である、ソロの入りまで沈黙するよりこのほうが良い。急楽章においても微妙な音程のゆらぎを効果的に用い、flトラヴェルソならではの深い表情が感じられる。
第二楽章、弱奏でこの上なく柔らかで神聖な趣きに満たされる、純正な音程の味わい。
終楽章、装飾的動きが転がるように心地よい、ソロとオケがポリフォニックになる部分も弱奏で明瞭に聴ける。

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再聴、カラヤン:モーツァルト「ハフナー,リンツ,プラハ」  

カラヤンはモーツァルト・シンフォニーの録音が意外と少ないほうで、今日取り上げる、EMI盤は「ハフナー,リンツ,プラハ,39番,40番,ジュピター」を2枚組にした兼価盤で出ていたもの、1970年録音、DGサウンドと一味違うEMIサウンドも興味があった。
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ヘルベルト・フォン・カラヤン:指揮
ベルリン・フィルハーモニーO
1970年録音 EMI (輸入盤)

ka moz symka moz sym02EMI表紙、別ヴァージョン

今日は抜粋で3曲、全般にあのベートーヴェン・シンフォニーと同様で「速い、重厚、レガート」な演奏だ、各パートを詳細に聴かせるというより、全体が大きなスケールでぐいぐい推進していく、たしかにそういう意味での聴き応えはあるが・・BPOの音作りは流石に上手い。

35番ニ長調「ハフナー」、第一楽章はやや速めか普通のテンポだが、異例なほどレガートに徹し、切れの良い緻密な味わいは犠牲になる、第二楽章はさらりと進める、メヌエットでまたレガートで重厚な感覚になる。終楽章プレストはかなり快速で、緻密とは行かないが、わりと決めている。

36番ハ長調「リンツ」、序奏は重厚で壮大、主部テンポは普通と言える、総奏になるとかなり壮大な量感で押してくる。第二楽章、BPOの弦サウンドを基調に清々しくまとめる。メヌエットは珍しいほどゆっくりしなやか、かつ大柄、このメヌエットの典雅な特徴を際立たせている。終楽章、速めに、力感をもってぐいぐい推進していく。

38番ニ長調「プラハ」、序奏はやはり重厚だ、主部は一変してかなり快速、ダイナミズムでは厚く量感を出す、提示部の79小節あたりから、8分音符1個分、ファゴットが遅れてズレてくるが奏者の責任ではない、
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(管の長いファゴットはタンギングから立ち上がりに遅延があるので、このテンポでこの8分音符の連打には無理がある。)展開部は壮大に描く、第二楽章はBPOの美音でしなやかに演奏、終楽章も快速、DGの録音より爽快な響きで、木管が鮮やかなのは良い、編成の大きい重厚なサウンドは同じだ。

PS.気付かずにいたが、カラヤンはさほど時を置かず、同じくBPOと1975~77年に同じ曲目をD.グラモフォンに再録音している、
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こちらでは少しスピードを緩め、「プラハ」での事故は起きていない^^
参考動画→Mozart - Symphony No. 38, K.504 - Karajan, BPO
安全に治まったDG盤も良いが、スリリングなEMI盤こそ、レアかもしれない;因みにこの時期、カラヤンがEMIに録音したハイドンの「時計」も第一楽章は非常に急速だった。

今日もご覧いただきありがとうございました。

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スウィトナー:モーツァルト 交響曲「パリ」「リンツ」(LP)≪追記あり≫  

朝夕小寒くなり、音盤を聴く脇に無音の電熱ヒーターを置いた。
昨日取り出しておいたこの2枚組LP、随分昔、レコード店で取り寄せてもらった、スウィトナー&SKDのモーツァルト交響曲集。当時兼価盤でお馴染みのセラフィム(東芝EMI)から出ていたのを何かで知って・・しかしジャケットはあの黄土色じゃなく特別仕様だった。
「パリ」「ハフナー」「リンツ」「プラハ」を片面ずつに収めた2枚組でEMIから出ていたが、原盤は東独シャルプラッテンで、録音の特性からもわかる、東ドイツ時代の1968年録音、先日書いたエテルナ盤の39、40番はその続編だろう。micha
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オトマール・スウィトナー:指揮
シュターツカペレ・ドレスデン

この2枚組、気に入ってはいたが、その後スウィトナーの新録音ばかりに目が入って、稀にしか聴かなかったが、あらためて聴いて"灯台もと暗し"希少な名盤だと気付いたしだい。スウィトナーが中堅バリバリで、N響に招かれる前の録音だが、ベームやセルも真っ青といえる厳格さ(もちろんスタイルは異なる)、それにSKDの0.01秒の誤差もないような合奏力に目を見張る、「ハフナー」など回転数を間違えたかと思うほどハイテンポだが完璧に決めている。
追記、参考動画:Mozart, Symphony No 35 Haffner, Suitner

31番ニ長調K.297「パリ」
この曲は「ハフナー」と同じく当時最大の2管編成でマンハイムのオーケストラの影響を受け、パリのコンセール・スピリチュエルの演奏のために書かれた、極めて華やかな内容。特にスウィトナーの「パリ」は比類のないものとして挙げたい、この曲のもつ華やかさと切れ味をこれほど具現化した演奏は、その後のピリオド演奏にも聴かれない、弦楽の人数は減らしているそうで、弦の内声、各管、全てが明確に聴ける、こうしたバランスはスウィトナーらしい。
快速なテンポで一例として第一楽章、61小節~の主題など
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赤で補記した音もスタッカート感覚、まさに背筋が伸びる。
終楽章もフガートを用いた充実した楽章。
追記、参考動画:Mozart,Symphony No 31 Paris, Suitner

36番ハ長調K.425「リンツ」
リンツは'79年のDENON-PCM盤で、唯一、N響とのセッション録音があるが、録音会場は荒川区民会館となっている、N響は申し分なく上手いし、録音もPCMらしいクウィリティだ、しかし会場の音響のせいか、いささか地味に聴こえるのが惜しい、愛着を覚えるのは、当セラフィム盤のほうだ、やや古い録音ながら、スウィトナーの美質はよく捉えていて、ウォームで色彩感のある響き、演奏もスウィトナー中堅期の覇気がこもっているようだ。
追記、参考動画:Mozart, Symphony No. 36 Linz, Suitner
今日は演奏の細かいことは省略、「低域のしっかりした清涼サウンドと心地よい気合い」で括れるかと思う。

その後、セラフィムのリニューアル盤で、「ハフナー」「リンツ」「プラハ」3曲を1枚にカッティングし直して出ている、幾分細身のサウンドになるが、魅力半減というほどではない、
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ただ「パリ」が割愛なのが惜しい。

今日もご覧いただきありがとうございました。

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好録音再聴、スウィトナー:モーツァルト交響曲No.39(LP)  

モーツァルトのシンフォニーで一番好きなのが「39番」なんです(2番目が「リンツ」かな)、音盤はいくつかある中で珠玉の1枚というと、スウィトナー指揮のSKD、これは定期的に聴きたくなります、過去に同演奏のCDについて書きましたが、今日はETERNA(D.Schallplatten原盤)のLP、やはりCDより音のフォーカスが良く、vn群のキュっとくる艶やかさ、管の味わい、低域やtimpの押し出す量感が実在的です。39番の魅力はクラリネットの入った色彩感と明るく快調な運び、スウィトナーは清涼なサウンドで申し分なく聴かせてくれる。micha
交響曲No.39変ホ長調 K.543
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オトマール・スウィトナー:指揮
シュターツカペレ・ドレスデン
1974年、ドレスデン・ルカ教会 ETERNA


第一楽章の序奏からバランス良い響き、主部はやや速めで清涼に歌い始める、fになって弦の流麗な主題とともに管楽器が整然とリズム&和音を打つ対比が常に心地よいが、
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スウィトナーは弦と木管を対等で明確にする、timpの入れるリズムも快調。
第二楽章、遅過ぎず、さらりと力を抜く、短調部分に入っても一段と爽快に聴こえる。
メヌエットは、第一楽章と同様に木管が整然とリズム&和音を刻むのが心地よい、ここもくっきり明快に奏でる。
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トリオではクラリネットのアルペッジョを弱奏ながらくっきり粒立てて聴かせる。
終楽章、速めのテンポで行書的タッチだが、各パートが細やかで明瞭、引き締まって聴こえ、小気味良い。

もう1枚、スウィトナーがN響を指揮したライヴ録音CDも聴いてみた、
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1982年 NHKホール ⓃⒽⓀCD
演奏スタイルはほぼ同じで、さすがN響も上手いのだが、NHKホールでの放送音源で、音響的魅力は及ばない、ルカ教会のような会場でセッション録音ならばきっと素晴らしいだろう。

今日もご覧いただきありがとうございました。

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O.スウィトナー:モーツァルト 序曲集(LP)  

湿度が一気に下がり、ちょっと小寒いほどになりました。エアコンをかけなくて済むので、いよいよLP盤がじっくり聴けます。micha
今日はO.スウィトナーのモーツァルト序曲集、これはCDを持っていたが、中古セールでLPを見つけ、迷わず購入、'70年代録音のETERNA(D.シャルプラッテン原盤)シリーズは期待が持てます。そして期待どおり、CD化の音より格段に素晴らしい、キメ細かく清涼な弦楽、懐の深い低域と音場感は比較にならないほど豊か^^v カートリッジAT440MLbで十分味わえる。
ベームの演奏も聴き始めで、ベームらしいと感じるが、スウィトナーも同様、こちらは外面的にはスマートな行書体と言えるタッチだが、ぴしっと気合いのこもった"芯"を感じる、ダイナミズムは低音、金管、timpの力感をもって有効に繰り出す、スウィトナー・バランスを録音はよく捉えている。
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オトマール・スウィトナー:指揮
シュターツカペレ・ベルリン
1976年 ベルリン、クリストス教会


「後宮からの誘拐」序曲 1782年
鳴りもの楽器は控え目に響かせ、SKB本来のオケ・サウンドを爽やかに聴かせる。スウィトナーはいつもながら弦の内声もよく浮ばせて、緻密に聴ける。

「劇場支配人」序曲 1786年
オーストリア皇帝ヨーゼフ2世の依頼で作曲、ソナタ形式の充実した内容、速めのテンポで快活に演奏される。

「フィガロの結婚」序曲 1786年
物語としては「セビリアの理髪師」の続編となるオペラ・ブッファ、最も人気の高い序曲だが、スウィトナーはベームを上回る快速、しなやかな響きの中でビシっと引き締める、終結でのダイナミズムを一段と効かせ、爽やかかつ痛快、これも最高の名演。

「ドン・ジョヴァンニ」序曲 1787年
序奏部は荘厳に量感を持たせるが響きは清潔、モルト・アレグロは快速で軽快、爽やかに聴ける「ドン・ジョヴァンニ」である。

「魔笛」序曲 1791年
この序奏部も金管に委ね、力強く演奏、主部はやはり速めで軽快、スウィトナーらしい美質で聴かせる人気序曲の名演。

「皇帝ティトゥスの慈悲」序曲 1791年
皇帝ヨーゼフ2世の依頼で、あのレクイエムの作曲を中断して書かれたもの、ソナタ形式で展開部も深みを聴かせる、書法的にも最も高みに達している序曲ではないか、スウィトナーはこの傑作を最後に置いている。

PS.CDを購入したときは裏表紙にオケはSKBかSKDか?どちらか不明な印刷がされていたが、LP盤でSKBと確認できた^^;
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しかし、CDのほうは音が荒っぽくて、バランスも良くない・・;

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