Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

J.ラモン&ターフェルムジーク・バロックO:ヘンデル 合奏協奏曲op.3  

今日は休みをとって歯医者へ行った、ちょうど台風18号が最接近した11:30頃、治療中だったが、予報どおり"急に"窓の外は大雨、しかし15分ほどで小やみになり、風も一時吹いたがすぐおさまってしまった;小台風の中心付近がかすめていったような、
空9 9

さて台風が過ぎたところで爽やかな音楽を・・^^
いつもながらターフェルムジーク・バロックOのヘンデルは良い。バッハやヴィヴァルディはまずまずだが、不思議とヘンデルでは彼らの演奏が冴えてくる、腕前はもちろん素晴らしいが、几帳面過ぎない屈託のなさ、即興感が功を奏するのだろうか、水上の音楽もそうだったが、群を抜くような優等生めいた感覚はない大らかさで、ごく当たり前に活き活きとして楽しい。
さらにSONYの鮮やかな録音が臨場感を出し、オーディオ的にも価値を高めている。

handel con gro

今日は合奏協奏曲でも特に好きな作品3の1~6、水上の音楽とは違い、技法を凝らされた器楽作品の傑作で、緻密な内容を持ちながらも、さらりと書かれたような快活な流れ、優美な趣きはさすがヘンデル。
冒頭のop.3-1は快活な楽章に始まり、弦の爽快さとオーボエの鮮やかさで引き付ける。一曲だけ短調のop.3-5がまた魅力。op.3-6ではリュートのK.ユングヘーネルが加わり、室内楽的な第二楽章を楽しませる、終楽章はオルガン・コンチェルトとなる。

category: G.F.ヘンデル

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C.ホグウッド:ヘンデル 水上の音楽  

水上の音楽って過去に取り上げたのはA.ヴェンツィンガー盤(ARCHIV)と昨日のターフェルムジークO盤(SONY)のみで意外と少なかったです。今日は1978年録音のLP、ホグウッド盤(L'OISEAU-LYRE)です。

hog han water
クリストファー・ホグウッド指揮
エンシェント室内O


この録音では通常演奏されるホルン組曲f-dur、トランペット組曲d-dur、フルート組曲g-durに加え、初稿で書かれた曲でじつはトランペット組曲の1、2曲目となるアレグロとアラ・ホーンパイプの原曲も収録されている、これらはtrpが入らずホルンのみなのでf-durで書かれている、弦の活躍する部分が多かったが、より屋外向きにtrpが入る明快な曲に編曲されたそうで、原曲のほうは室内的で繊細な要素が多く捨てがたい魅力を持つ。ここはさすがホグウッドらしいアカデミックな楽しませ方。針を下ろせばしっくりと耳に馴染むサウンドで味わい深い。
昨日のターフェルムジークO盤の大らかさに対し、こちらは程良く引き締まった感覚、ホルン組曲序曲の活き活きと始まりから心地よい、フルート組曲ではN.ノースとJ.リンドベルィがテオルボで弾く通奏低音が聴きどころ。トランペット組曲でのM.レアードのバロックtrpが上手い。

category: G.F.ヘンデル

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J.ラモン:ヘンデル 水上の音楽  

ヘンデルの水上の音楽は明快で概ね主旋律とバス旋律で構成され、あまり手の込んだ書法はなく、速筆で書かれたような音楽に思える、しかしそれで十分、速筆的でこそヘンデルらしいウィットがあふれ、魅力である。王の舟遊びに随行する音楽だとすれば、あまり集中しなくて楽しませる音楽がふさわしい。
古楽団体のCDはいつの間にか増え、演奏内容に特に抜きん出たものはなく、似たり寄ったりだが、ジーン・ラモン率いるターフェルムジーク・バロックOの演奏はあまり練りすぎた感がなく、各奏者の手腕をもってさらりとまとめたような即興感が良い、普通に活き活きと演奏するのが一番だ、そういう意味でターフェルムジーク盤は一番。そして録音の鮮明度がプラスα、ファゴットのキーのカチカチいう音まで明確な方位で聴こえる、クリアかつ爽快な録音。

handel water

他にはパーカッションを加えたり、リピートで楽器を替えたり、いろんな工夫を加えた演奏もあるが、特段、新鮮な聴き応えにはなっていない。
1枚のCDに水上の音楽全曲と王宮の花火の音楽が入ったものが多いが、いっそ"花火"は別にして、水上の音楽の別バージョンとか、装飾パターンを変えた演奏、あるいは奏者を多人数にした屋外的な録音を追加したり・・そんな音盤が出れば興味湧くかもしれない。

category: G.F.ヘンデル

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ヴェンツィンガー:ヘンデル「水の上の音楽」  

さて次はアウグスト・ヴェンツィンガー指揮、バーゼル・スコラ・カントルムによるヘンデル「水上の音楽」を聴き返してみました。こちらはアルヒーフ'65年録音、輝く銀のレーベルです。この頃はいわゆるバロック・ブームでもあり、世界でも人気の合奏団が次々録音を出していた頃、どこかムード・ミュージック的な音盤も少なくなかったですが、アルヒーフだけは一線を画し、真面目な優れた演奏を生々しく伝える録音に徹していました。さらにキリっとした銀のレーベルが格調高く聴き手の心をつかむ。当時このヴェンツィンガー盤を手にしてからは比較しうる音盤はなく、何度針を下ろしたことかわかりませんが、新しいカートリッジで聴いたところ何の問題もなくクリアな再生音、気を付けて扱えばアナログ盤も一生モノですねv

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↑輝いてます^^

第一組曲ヘ長調の序曲を聴くと今日のピリオド演奏とはさすがに違う、古楽器とはいえ弦はヴィブラートをかけ、渋く厚みを帯びます。ちょっとデッドな響きかと錯覚しますが、バロック・オーボエがクリアに鳴ると好録音であることがわかります。弦も今の古楽演奏にはない味わいがあります。ホルンの入るアレグロはゆっくりめのテンポでナチュラル・ホルンのトリルを大らかながらきちんと聴かせる。曲間を繋ぐオーボエやヴァイオリンのソロも趣味がよく、音楽的に実直で妙な飾りっ気はなく、ニ短調のブーレー(アンダンテ)も味わい深い。第二組曲ではトランペットが入りパっと華やぎますが、ナチュラルtpの輝きが最高、tpが鳴る音とともに空気振動が管内に当る風圧音まで聴こえます。左右に拡がった弦楽、少し奥から聴こえるオーボエや金管、音場の立体感もあり、通奏低音はハープ、リュート、チェンバロが入りゴージャス、各楽器をしっかり捕えています。最近の録音では聴かれないようなアルヒーフ独特の(アク抜きがされていないような?)生っぽいサウンドで、本来気軽な作品として書かれたであろう水上の音楽をじっくり聴いてしまいます。

category: G.F.ヘンデル

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ヘンデル デッティンゲン・テ・デウム  

湿っぽい天気が続きます、せめて室内は晴れやかな気分に、ということで、今日はヘンデルのデッティンゲン・テ・デウムです。ヘンデルの魅力、と言えばまずこういう曲ですね。
第1曲"We praise Thee,O God"のイントロは2台のティンパニのD音とA音の2音だけによる旋律で始まります、明快そのもの。壮麗な合唱、バロック・トランペットの輝き、全てが圧巻です。こういう曲こそ、演奏の技量はもちろん、音場感いっぱいの録音も重要ですね。最近1枚加えた手持ち3枚の聴き比べです。いずれも古楽演奏。

he detti 02
①指揮Stephen Layton 合唱Trinity College,Cambridge 管弦楽AAM etc hyperion

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②指揮Wolfgang Helbich 合唱Alsfelder Vokalensemble 管弦楽Concerto Polacco etc NAXOS

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③指揮Simon Preston 合唱Choir of Westminster Abbey 管弦楽The English Concert etc ARCHIV

いずれも、演奏、録音ともに申し分ないレベルです。最も新しい①Layton盤(hyperion)は最新の録音らしく、鮮明でありながらウォームで落ち着いた響きです、トランペットも見事。この曲で独唱が指定されているのはbassだけのようですが、bass以外の独唱的パートは合唱団の斉唱によって歌われたり、独唱者を立てて歌ったりできるようで、そのへんの違いも面白いです。①ではカウンター・テナーとバスのみ独唱ありです。
②のHelbich盤(NAXOS)はもはや兼価レーベルではない、第一級の内容。録音も3枚のうちで最もナチュラルかもしれません。この演奏ではsoprano, alto, tenor, bass すべて独唱者を起用しています。
最後の③Preston盤(ARCHIV)、この演奏ではT.ピノックはオルガンを担当、総指揮はS.プレストンです。テンポは程よくゆったり目にとられ、M.レアードのトランペットは大らかさも聴かせるのがいい、ピノックが弾くこの会場のオルガンの美しい響きも聴きどころ、独唱はカウンター・テナー、テナー、バスを起用、ソプラノはWestminster Abbey合唱団のボーイ・ソプラノ群の斉唱で歌われます、技量十分でひじょうに美しい。ソプラノは2パートあり、この録音では左右に分かれて配置、弦の第一、第二vlも同様に配置して、ステレオ効果十分。
録音はアルヒーフらしいブリリアント・サウンドですが決して甲高くなく、滑らかな音質、各パートがくっきり聴こえる録り方です、それでいて音場感も見事に捕えています。いわゆるオーディオ的に上手くまとまっている。
総合的にみると一番古い録音(1984年)の③アルヒーフ盤が一歩抜きん出たゴージャスな出来栄えです。

参考動画:
Handel Dettingen Te Deum
たぶんこういう大編成を想定した作品だと思いますが、CDなど録音物になると必ずしも大編成有利とは限らないですね。

category: G.F.ヘンデル

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ヘンデル オルガン協奏曲集  

昔、TVで始めてヘンデルのオルガン協奏曲F-dur,作品4-4を聴いて、4つの楽章にヘンデルらしさが集約されているようで、魅了されました。明るく活気のある第一楽章、叙情的な第二楽章、間奏を挟んでハレルヤ・テーマのフーガ形式の終楽章、と整った作品です。
その後、アルヒーフのエドアルト・ミュラー(org)、A.ヴェンツィンガー指揮のLPを購入し、期待以上の名盤ですっかり気に入りました。しかも終楽章にはハレルヤ・コーラスを追加した版です、これがまたいい。大抵はコーラス省略の演奏ばかりですが。

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近年購入した、hyperionレーベルの、ポール・ニコルソン(org)ロイ・グッドマン指揮、ブランデンブルク・コンソートはこのコーラス付きです。またこのオルガン協奏曲集では作品4-6(原曲:ハープ協奏曲)だけ、オルガンではなく、原曲どおりハープ独奏なんです。オルガンばかり聴くより、ずっといい。特に第二楽章の憂いに満ちた雰囲気はやはりハープです!さらに通奏低音にリュート(アーチリュートと思われる)を加え、事実上ハープとリュートの撥弦二重奏になっていて、近似的だけど違いのある二つの楽器の幽玄な溶け合いがまた魅力、この一曲だけでもこの2枚組CDを買う価値がありそうです。さすがグッドマン、いつもやることが一味違い^^興味そそるレコーディングをしてくれます。会場はあまり長い残響はなく、独特の反射音ですが、演奏内容が克明に聴き取れ、この響きもわるくないと思います。
ほかにT.コープマン盤もありますが、コーラスもハープもなしですがこちらはホールトーンが美しい録音です。いつものように装飾巧みな演奏です。(何故このCDの表紙が"BONSAI"なのか?わかりません^^;)

category: G.F.ヘンデル

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王宮の花火の音楽  

アルヒーフ・ネタを続けます^^;
と言ってもこれはグラモフォン盤で出たCD復刻ですが、先のA.ヴェンツィンガー指揮、バーゼル・スコラ・カントルムによる王宮の花火の音楽 '62年録音、(先日の水上の音楽'65年録音も入っているものです)

handel 01

よく演奏される管弦楽版ではなく、国王の希望で書かれた初版の吹奏楽版です。その後も吹奏楽版の録音はいろいろ出て、T.ピノックも録音していますが、どうも演奏が完璧すぎます^^;しかし、このヴェンツィンガー盤はおそらく当時の王宮の花火大会で演奏されたときは、こんな風だったのでは?と思わせるほど大らかで現実感があります^^のちに弦楽に編曲されるパートを大勢のオーボエで吹いているのは賑やか!金管もおっとりしていて、いい!(それだけ古楽器の演奏は難しく、よく技をこなしていると思いますが)

もう一枚はK.リヒター指揮、イギリス室内OによるLP、管弦楽版です。'73年録音、タイトル画は同じですね。

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リヒターのヘンデルは一枚も持っていなかったので、買ったのですが、こちらは対極的な演奏というか、かつてのバッハ管弦楽組曲の録音と同様、寸分の隙もない、きちっとした演奏です。さすがに録音は新しいですが、アルヒーフらしいサウンドは保っていると思います。

category: G.F.ヘンデル

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A.ヴェンツィンガー:ヘンデル 水上の音楽  

古いLPの話が続きます^^;
G.F.ヘンデル 「水上の音楽」
アウグスト・ヴェンツィンガー指揮:バーゼル・スコラカントルム 1965年録音
この当時、アルヒーフは国内盤がなく、ポリドールが輸入して、日本語解説書を挟んで売られていました。学術書風のグレーのジャケットは薄手の紙が三つ折り状態でLPが入っていました。

water music

これは古楽器による演奏で、良好な録音で出た最初のものだろうと思います。
G.レオンハルト登場前の頃で、今日聴きなれたピリオド演奏の一歩前といった感じですが、それでも当時最先端の古楽演奏で最高の「水上の音楽」でした。
弦はふくよかで厚みをおびていてモダン演奏的ですが、管は構造の違いから明らかに古楽器の響き。ナチュラル・ホルン&トランペットの幾分粗野で豪快な響きには魅了されました。たびたびオーボエ・ソロが間奏的に入りますが、原譜の簡潔な旋律から美しい旋律にリアリゼーションした演奏も当時他にはなかった記憶です。通奏低音にはチェンバロにリュート、ハープが加わった贅を尽くした編成。
これが、アルヒーフのしっかりとしたサウンドで収まっていて充実感たっぷり。
水上の音楽というと気軽に聴いてしまいがちですが、これはイージーリスニング向きではないですね、今聴いても十分価値ある録音です。

category: G.F.ヘンデル

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