Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

C.クライバー:ベートーヴェン「第7」  

ワーグナーが「舞踏の神化」と評価している一方、音楽家の間では不評も多かったとされるベートーヴェンの第7交響曲、現在は特に人気の高い曲だが、演奏の好みも分かれやすい曲かもしれない、近頃では理性的に整った演奏が好みになって、ハイドンをきちんと聴かせるようなタイプの演奏がいい。しかし、カルロス・クライバーの第7は今も聴きだしたら止まらない麻薬的効果?をもっている^^;
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DVD:RCOとのライヴ(PHILIPS 1983)
クライバーは気に入らない仕事は次々キャンセルしたという、運営側にはすごい迷惑だが逆にカリスマ的と見られ、聴けるかわからない前売チケットもすぐ完売だったそうだ。

第7はこれまで、ロイヤル・コンセルトヘボウO. バイエルン国立O. ウィーン・フィルハーモニーO.と聴いたが、前2者はライヴ、VPOはD.Gへのセッションである。RCOとバイエルン国立O.はほぼ同じような演奏で白熱している、日本公演が一番キレてるかな;
you tube:ロイヤル・コンセルトヘボウO.とのライヴ(1983)
you tube:バイエルン国立O.とのライヴ(日本公演 1986年)

第一楽章、序奏から熱気に溢れ、主部に入りffへと入るところ、
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フェルマータとffのパッセージに間を置かず、一息になだれ込む、ツカミはばっちり、以降終りまで陶酔させる、
今回のyou tubeではないが、CD化されたバイエルン国立O.とのライヴ盤では、
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バイエルン国立O. ORFEO盤(1982)
終楽章のここで1st,flが誤って1小節早く出てしまっている;
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冗談だが、クライバー閣下から「オレ様の指揮でトチりやがったら明日の陽はおがめねえ」
なんてプレッシャーかけられたみたいな想像をしてしまう^^;

D.GのVPOとの録音は1976年で、いささか落ち着いた感じもする、音源自体は良いと思われるが、具合の良い音盤がない;CDはやや音が細っている、
c k be sym7 vpo
you tube:VPOとのセッション(D.G 1976)
同録音のLP盤を見つけたが、今度は溝が随分大きく内周一杯まで刻まれ、ML針をもってしても、終楽章がビリまくった、これをまともに聴けるカートリッジはあるのだろうか?

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: ベートーヴェン

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B.ハイティンク:ブラームス 交響曲No.3  

ブラームスのオーケストラ作品は室内楽のように緊密だとよく言われるが、交響曲No.3など聴くと本当にそう思う、多くのパートが一人の奏者のように息を繋げたアンサンブルのようだ。
今日はB.ハイティンク指揮、ロンドン響のライヴCD、ホールの響きはあまりないが、弦楽の表情がよく聴き取れる。
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ベルナルト・ハイティンク指揮
ロンドン交響楽団 2003年


交響曲第3番ヘ長調op.90
誇張した所なく、端正な演奏、弦楽が味わい深い、複雑な構成の内声もよく聴ける、
第一楽章 アレグロ・コン・ブリオ、4分の6拍子、勇壮な始まりだが、穏やかで繊細な部分が多い、内声の弦などはシンコペーションで和声を入れることが多く、
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3連符系の変拍子となったり、パッセージが別パートに受け渡される所が多い、
[36]からは4分の9拍子となり、klar.が第二主題を奏で、va、vc2が和声を弾くが、
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vaは拍の頭を避けた絡みになる、[49]で6拍子にもどる。
展開部の[77]からはvaとvcが6拍子型になった第二主題を深く奏で、
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vn1,2はリズムの頭から生じた波紋のように聴こえる、リズム上も単純ではない音の織り込みが何とも深い味わいとなる。
[187]から、f marcatoとなり、ここで加速気味に畳み込む演奏もあるが、ハイティンクはテンポは維持し、じりじりと白熱させる。
第二楽章 アンダンテらしく、あまり引っ張らず素朴な雰囲気で始める、やはりスコアをみるとそれまで気づかなかったような、ppの微かな音まで各パートの複雑な織り込みがされている、[80]から、管が引き付け、弦パートはppであまり耳に飛び込まないが細かな受け継ぎなどで深みを作っている。[40]からの主題は終楽章にも出てくる。
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第三楽章 ポコ アレグレット、有名な主題をvcが弾き、vn1,2とvaは、pp leggieroで目立たない細やかな声部を絡ませている、
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じつに襞の細かい味わい。
終楽章 アレグロ、ヘ短調の不安な動機で始まる、最も熱気を持つ楽章、 [19]で第二楽章で予告された動機がppで出る、
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ハイティンクは比較的落ち着いたテンポで引き締め、[167]のffに向けても、じりじり、整然と歩を進める、作品そのものをしっかり聴かせる正統な演奏だと思う。

ご覧いただき ありがとうございました。

category: ブラームス

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R.ケンペ:ブラームス 交響曲第1番(LP)  

クラシック音楽を聴き始めた頃は千円盤レーベルのセラフィムやコロムビア・ダイアモンドシリーズには随分お世話になり、今でも聴きたい名盤が少なくないです。
今日はひじょうに懐かしい、セラフィム盤でルドルフ・ケンペ指揮、BPOのこれも昔、始めて買ったブラームス1番のLPです。はじめジャケットは黄土色でしたが、青灰色にかわり、これは中古で再入手したもの。micha
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しかし当時は卓上タイプの簡易なステレオしか持っていなかった、知り合いの家がちょっと本格的なステレオを買ったので、これをかけさせてもらったら、壮大なサウンドが刻まれているのにすっかり魅了された。1959年の録音だが、EMIらしい音質でホールの空間をよく感じ、今聴いても結構HiFiな好録音。
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ルドルフ・ケンペ:指揮
ベルリン・フィルハーモニーO
1959年録音 セラフィム(EMI原盤)


ブラームス 交響曲第1番ハ短調
第一楽章、序奏はヒートアップせず、清涼に始める、主部にはメロディアスな主題はなく、単純な音形とリズムでがっちり構築されているのが飽きることのない魅力、ケンペは涼しげなサウンドを基調に、ややゆっくりめにこの味わいをじっくり構える、
提示部、84小節で木管がffで出るところをぐっと響かせ、印象深い、
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また全楽章言えるが、弦をあまり張り詰めず、BPOの端正な運弓の味わいをよく聴かせる。展開部も強烈な響きを控え、清涼サウンドを保って聴かせる。
第二楽章はさらりとした感覚、ここもBPOの端正な弦、木管が味わいどころ、
第三楽章、短めの楽章でスケルツォではなく、終楽章への間奏のような位置づけのようだ、ここも端正に心地よくまとめる。
終楽章、緊迫感をもった始まりで、主部は整然とした第一楽章に対し、ドラマティックな内容、この有名なテーマに象徴されるが、
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vnのG線の開放を含む低域の響きが曲全般で味わい深い、このテーマのあと、ケンペは終楽章も清涼な響きを保ちながら、速度の急緩をもって白熱感に引き込む。終結部分では結構加速して熱くさせる、端正に進めてきただけに効果的だ。
以上、清涼で味わいある第1番である。

今日もご覧いただきありがとうございました。

category: ブラームス

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N.ミルシテイン:メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲  

当ブログでメンデルスゾーンを取り上げるのは初めてなんですね;音盤はいくつかありますが、4大vn協奏曲の1つ、ホ短調を聴きます、やはりメンデルスゾーンが一番親しみやすいかな、一番シブいのがブラームスか・・;
vnソロはナタン・ミルシテイン(1903-1992)、ウクライナ出身でちょうど20世紀真っただ中に活躍した傑出したvn奏者の一人。録音当時は70歳のときでしょう、しかし演奏はとても若々しく聴こえます。C.アバド指揮、VPOとの共演。
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ナタン・ミルシテイン:vn
クラウディオ・アバド:指揮
ウィーン・フィルハーモニーO
1973年録音 DG


ヴァイオリン協奏曲ホ短調Op.64
短調の作品ながら暗い印象はなく、"アパッショナート"とはいえ、優美で健やか、これほど名旋律に満たされた曲はメンデルスゾーンならでは。
第一楽章、アレグロ・モルト・アパッショナート、やや速めのテンポかと思う、ミルシテインは磨かれたような音であまり粘らず、控え気味のヴィブラート、オケに対してあまり張り出す音量にならず、くっきりと美音が聴こえる、131小節から、木管が優しいテーマを奏で、ソロvnがG線の開放を8小節弾くところがある、(これにヴィヴラートをかける方法があるそうだ)
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ここでミルシテインは微かなppから< >の間にふっと存在感を出し、美しくテーマを引き継ぐ。アバド指揮VPOはシンフォニックで、第一楽章はきりっと締まった心地よさ。
第二楽章、アンダンテだがここではゆっくり、情感を聴かせる、短調となる中間部の主題は第一楽章始めの主題に起因する感じだ、ミルシテインはここの重音奏法も端正で美しい。
終楽章はvnソロの入った序奏があり、この主題も第一楽章冒頭を回想させる、アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェに入ると、ミルシテインは非常に軽やかに速めのテンポをとる、(このリズムはチャイコフスキーのvn協奏曲とよく似ている)鮮やかかつ美音のvnソロにアバド:VPOもぴたり同調し、ひじょうに心地よい。

今日もご覧いただきありがとうございました。

category: その他・ロマン派

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好録音再聴:カラヤン-ベートーヴェン「運命」(LP 英国盤)  

カラヤンはオーケストラに新しい機能を求めた、BPOのコントラバスを最大10人ほどに弦を増強し、金管群が強奏しても各パートが聴けるようにとか、また演奏についても、低音楽器は(立ち上がりが遅れる分)早いタイミングで出るよう求めていて、カラヤンの"速いベートーヴェン・シンフォニー"の推進力を実現している。
カラヤンは録音技術にも拘っていて、生前の録音物に反映していたと思われる。'80年代の録音で、CDの鮮明な再生音を期待したが、意外なデッド・サウンドで、弦楽は分厚い塊、木管が遠い・・カラヤンの理想とする再生音かもしれないが、当時は不評だった。
1997年発売のDG SUPER BEST 101シリーズでこれをリマスターしたベートーヴェン「英雄」を聴いてみたところ、適度に残響が加えられ、デッドな感じからは脱したが、塊感は拭えない、ベームのリマスターCDほど良くはなっていない、どうもカラヤンDG'80年代のデジタル録音は今一つ。DG'70年代の録音はどうも音質が甲高いし;結局、最も良いのは'60年代の録音になってしまう、やはりLP盤で、ベルリン、イエス・キリスト教会でのセッションが良い。
再聴したのはドイツ盤で第5番「運命」をAB両面に分けてカッティングしたもの、micha
交響曲第5番ハ短調「運命」
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ヘルベルト・フォン・カラヤン:指揮
ベルリン・フィルハーモニーO
1962年録音 DG

あのフリッチャイの「運命」と同じく、充実サウンドが満喫できる、違うのはカラヤンの推進力と痛快さで、凄いのは第三楽章でのコントラバス軍団、
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これは「運命」の録音史上最強かも、多勢のコントラバスが会場内一杯に響き、実在的なのが圧巻、これはCD化の音やLP片面に全曲収めた音では聴けない。終楽章はブラスが厚みをもって輝く、余裕を取ったカッティングのおかげで情報量の多い詳細な再生音だ。
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↑デジカメでフラッシュを使い、自動露光させるとLP盤など黒い被写体は明るくなりすぎるので、指でフラッシュを半分ほど塞いで減光させています^^

今日もご覧いただきありがとうございました。

category: ベートーヴェン

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好録音再聴:K.ベーム-ベートーヴェン「田園」(リマスターCD)  

アナログ録音のCD化にあたり、何々の新技術でリマスターした、と謳われたものが多いですが、特に変り映えしないのが殆ど、しかし1993年発売のDGのNEW BEST 100で出たシリーズでは、リマスター云々は何も書かれていないが、音源のマルチ・トラックからバランスを取り直したような、好ましい仕上がりになっています。先日のベーム指揮:J.シュトラウスもそうでした。今日はベーム指揮、VPOのベートーヴェン「田園」のCDを聴きます。ホールの残響を多くし、自然で奥行きのある音場、低域のしっかり出るピラミッドバランス、音質も潤いがあり心地よい、O.スウィトナーの録音で馴染んだDENON-PCMの好録音に近い感じ?cd
交響曲第6番ヘ長調「田園」
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カール・ベーム:指揮
ウィーン・フィルハーモニーO
1971年録音 DG


第一楽章、ここは普通くらいのテンポ、VPOのしなやかな弦は絶品、ウィンナobがピンポイントで聴こえ、管もよいバランスで明快。ppをぐっと押えcresc.をかけるが強奏もvnが爽快、vcはたっぷりと潤いを聴かせる。
第二楽章、程よくゆっくりめ、ベームは過度にやんわりとはしない、始まりからこの2nd vn、va、vcが弾く小川の描写は端正で味わい深く、何かほっとさせる。
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木管も美しく、弦のじわっと歌いだすところがいい。ベームは消えかけのような淡い表現はしないので弱音にも筋が入っている。
第三楽章、ここも落ち着いたテンポ、ホルンの高鳴りとオーボエ、クラリネット、再びホルンと歌い継ぎ、各楽器が透明感を帯びて美しい。コントラバスの導入のあとの饗宴、重厚なサウンドで聴かせるが爽快でもある。
第四楽章、嵐の場面も決して乱奏的にならず、整った管弦楽を崩さない。十分迫力も聴かせながら、ブラスは透明、timpが要となって引き締め、常にバランスのよい響き。
終楽章、アレグレットで緩抒楽章的だが、オケの美質の聴かせどころでもある、管の導入のあと弱奏で入る弦のテーマは極めつけの美しさで始める、強奏に入ってもVPOのキメ細かい輝きを聴かせる、最後に弦がppでテーマを奏でるところはぐっと弱奏で祈るような雰囲気、ゆったりと聴かせているようで、じつは引き締めている。

LPのほうも少し聴いてみた、DGらしい中域に厚みを寄せた残響控え目のサウンドだが、これはこれでわるくない、弦の生っぽさなど、さすがLP盤。
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今日もご覧いただきありがとうございました。

category: ベートーヴェン

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シェリング&シュタルケル:ブラームス 二重協奏曲  

ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調
この作品はブラームスが交響曲第4番を書いた後、次の交響曲として着想していたものを、不仲になっていたvn奏者J.ヨアヒムとの関係を戻そうと、協奏曲に変更して協力を求めたそうですが、交響曲から転作するのはピアノ協奏曲No.1と似た経緯です。2つの独奏楽器があり、オーケストラも充実しているので、協奏交響曲と言えるかもしれません。こういう曲では、複数のソリストと指揮者の顔合わせでどのような融合を成すかが興味引くところでもあります。
vcのシュタルケルは1962年のDG盤でも、シュナイダーハンのvn、フリッチャイの指揮と組んでいた。今回はvnがH.シェリング、B.ハイティンク指揮、RCOとの共演です。
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ヘンリク・シェリング:vn
ヤーノシュ・シュタルケル:vc
ベルナルト・ハイティンク:指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウO
1971年録音 フィリップス


第一楽章はオケが力強い第一主題の一部を前奏してすぐカデンツァ、vcの印象的なソロが入り、続いてvn、2人のソロはあまり張り詰めず、しなやかタッチでいくようだ、あらためてオケが各主題を提示、木管が第二主題を奏で、清々しさを与える、
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2つのソロとオケが掛け合っていくが、緊密でデリケートな室内楽的味わい、ソロの歌い継ぎのところも、一人が弾き進むかのように決まる、巨匠同士の阿吽の呼吸、
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展開部は長く、二部構成のようだ。
第二楽章はホルンで始まる穏やかで歌唱的なテーマでけっこう長くvn、vcがユニゾンで続く、2人のソロの一体感も聴きどころ、vnの低音域が使われるがシェリングは深いヴィヴラートと適度なポルタメントで滋味を帯びた演奏、シュタルケルのvcもさすが一体の味わいで奏でる。
第三楽章はvcソロで始まるリズミカルで愛嬌のあるテーマが支配的、このリズムに乗り、vnとvcは掛け合ったり並行したり、オケの木管もソロの一員となって関わったり、多様で巧みな聴きどころが盛り込まれる。
初演の時は賛否別れて、大成功ではなかったようだが、この内容を聴衆が一度で味わい切るのは難しいかもしれない。

今日もご覧いただきありがとうございました。

category: ブラームス

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好録音再聴:ベームの J.シュトラウス(リマスターCD)  

ヨハン・シュトラウスⅡ世の名演で、先日のフリッチャイ盤のほか、もう1枚好きなのがK.ベームとVPOの録音です、こちらも充実した管弦楽が楽しめます。いつもはCDよりLPに軍配をあげていますが、今日は1997年に発売されたDGのLimited EditionというシリーズでCD化されたほうです。1971年録音の音源をリマスターしてホールトーンを多く取り入れたバランスに変わり、これが嫌味なく、英デッカの好録音みたいな音響、CD化の好ましい例かと思います。
ベーム j シュトラウス
カール・ベーム:指揮
ウィーン・フィルハーモニーO
DG 1971年


ベームのセッション録音も祝祭気分じゃなく、管弦楽としての醍醐味で堂々と聴かせるところがいい、ワルツでは「南国の薔薇」が一番好きですが、次々現れる各テーマが良く、特にこのテーマが出てくるところは浮遊するような心地よさ、
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1st vn パート
「皇帝円舞曲」はその名に相応しい、気高さがあり、このテーマが象徴的、
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1st vn パート
ベームはその前のppに対し、一際強く踏み出し、背筋が伸びる名演。
ポルカ「電光と雷鳴」はオーディオ効果も満点、ベートーヴェンの「田園」とは違い、シュトラウスは雷鳴を楽しんでいる、因みにシュトラウスよりもずっと前、1752年にはB.フランクリンが雲で雷が発生するメカニズムをつきとめ、その後避雷針も発明された、シュトラウスと同時代、1864年にはJ.C.マクスウェルが電磁気学を確率している、科学的に解かってしまえば恐るるに足らずか。
弦だけのピチカート・ポルカは音場感豊かで懐深く響く。

LP盤のほうは従来のD.グラモフォンらしいバランスの音響で、もちろんこちらもわるくない、こちらが好みの方も多いでしょう。
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LP盤ジャケット

category: その他・ロマン派

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好録音再聴:フリッチャイの J.シュトラウス(LP)  

ヨハン・シュトラウスのワルツを始めとする作品は、ウィーンのオケ中心に数多くの録音がありますが、それまでW.ボスコフスキーとかVPOのニューイヤー・コンサートのライヴ録音のようなものしか聴いたことがなく、フリッチャイ指揮、ベルリン放送響による抜きん出た名盤があることを近年まで知らずにいました。このLPはオークションのセット売りだった1枚、同じ録音がヘリオドールとDG SPECIALで2枚入っていて、良い方を聴いてくださいという感じ^^
DG SPECIALの方が良好でした。micha
フリッチャイ jシュトラウス 
フェレンツ・フリッチャイ:指揮
ベルリン放送交響楽団
1961年録音 DG


J.シュトラウスをこれほど真っ向から"管弦楽"の醍醐味で聴かせる演奏はほかにない、さらに本場の演奏家さながらの洒落た感覚も十分楽しませる。またサウンドが1961年当時の録音では飛びぬけて優れたもので、こういう盤は少し時が経つとまた聴きたくなります。
フリッチャイ jシュトラウス02 
J.シュトラウスの曲は概ね1st vnが主要なパートを取っていくが、フリッチャイは全パートをシンフォニックに操っている、始めの「こうもり」序曲から見事なもの、皇帝円舞曲などお馴染みのワルツもコンサート向けの王道を行く演奏、ラデツキー行進曲は、ブラスや打楽器が堂々と高鳴り、"行進曲"とはこういうものだったと気づかせる、トリッチ・トラッチ・ポルカは快速で活き活き、キレの良いこと、最後の「ウィーンの森の物語」では奏者はわからないが、ツィターがじつに名演、小音量のバランスだが、SN比の良さで鮮明に味わえる。

D.グラモフォンはかつて通称"チューリップ盤"とよばれる初期仕様だったが、当時の一般的な再生機に合わせ、帯域バランスを中域に寄せてあったようだ、(全てかどうかわからない)
dg
その後、ヘリオドール・レーベルなどから再版された頃から、HiFiバランスにリマスターされたようで、例としてフリッチャイ指揮のドヴォルザーク「新世界」がそうだった。

category: その他・ロマン派

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好録音再聴:フリッチャイの「第九」(LP)  

CDの収録時間は75~80分となっていますが、規格設定に当り、カラヤンの提案でベートーヴェンの「第九」が1枚に収まるのを目安とした、という話はよく知られています。
「第九」はLP盤1枚に入らないことはないけど、満足いく再生音にするのは難しかった、しかし兼価レーベルを中心に1枚ものは結構多かったです、1枚のスペースに長い「第九」をいかに収納してカッティングするか、技術的な出来具合にもマニアックな興味が湧きます。micha
1枚もので特に優れたのが、このフリッチャイ盤あたりかと思います、国内ではヘリオドールやDG SPECIALで再版されましたが、今日はたまたま見つけたドイツ盤です。
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イルムガルト・ゼーフリート(ソプラノ)
モーリン・フォレスター(アルト)
エルンスト・ヘフリガー(テノール)、
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
聖ヘトヴィッヒ大聖堂聖歌隊
フェレンツ・フリッチャイ(指揮)
ベルリン・フィルハーモニーO
1957~1958年録音 DG


幸い、支障となるノイズ箇所が無く、ボリュームを上げて聴けますが、久しぶりにかけてみると、思ったほど上げずとも、少しでよいくらい、B面なんか結構スペースが余っている状態ですが、意外なほど充実サウンドです。1957年から翌年にかけての古い録音であるのも驚き。
f be sym9 b
フリッチャイ指揮のBPOにはフルトヴェングラー時代の空気が残っているようだが、音楽的に美しく治め、第一楽章は雄大ながら強引な表現には至らない、スケルツォも緊迫感十分に聴かせ、timpが鋭く飛び出す。緩抒楽章の傑作、第三楽章はBPOの美音を聴かせる、余韻を胸に留め、途中で盤を裏返すが、120小節から現れる金管のファンファーレ的なところ、
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122小節からのtrpのffをフリッチャイは一際強く輝かせる、これが見事な再生音で感極まる。終楽章の冒頭から前奏部分、ここも懐深く屈指の名演、そしてバリトンの第一声、潤いのある美声はD.F.ディースカウとすぐわかる、ディースカウの「第九」の録音はこれだけだそうで、貴重です。ソプラノのゼーフリートの透き通った声も良い。フリッチャイは声楽に入ってからはあまり粘らず、推進力を緩めず、痛快に終結する。

category: ベートーヴェン

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