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Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

フルトヴェングラー:「第九」VPO 1951 (LP)  

今はさっぱりだが、昔は結構、恒例行事とか歳月の節目を意識していた。 
暮れは大まか掃除を済ませ、年末年始のTV番組(紅白を除く)、N響のベートーヴェン「第九」の放送も見ていた、第三楽章になると、一年の垢が清められる気分だった、
O.スウィトナーが指揮した頃などじっくり集中して聴いた、(動画は音量小さめ)
sui be s9 nhk
you tube:Beethoven: Symphony No.9 in D Minor op.125 Otmar Suitner NHK Symphony Orchestra (1986)
近年のパーヴォ・ヤルヴィ指揮「第九」も聴いてみた、新時代的な演奏、
be sym9 nhk
you tube:Beethoven Symphony No. 9 / Paavo Järvi
第1楽章で「おやっ?」と気付く音があるが、[81]のflとobである、従来版はB♭だったが、長3度上、Dになっている、
sym9 sc 01 79
ベートーヴェンの作品で、従来楽譜の様々な誤りをジョナサン・デル・マーが調査、校訂した「批判的校訂譜」がベーレンライター社から出版され、2000年代からはこの楽譜で多く演奏されるようだ、S.ラトル、A.フィッシャー盤等も同じ。

さて、フルトヴェングラーの第九は数ある中で、EMIが録音したバイロイト盤が全体の出来栄えとして最も良いとされるが、EMIは当初、この録音はフルトヴェングラーから拒否されていたそうだ、原因は当時フルトヴェングラーが忌み嫌っていたカラヤンとEMIが仲良しだったせいとかで^^;結局録音されたが、フルトヴェングラーの生前には発売されなかった。
今回はバイロイト(1951年7月)の半年前、1951年1月録音のVPOとのライヴを再聴、
20171229.jpgW F be 9 lp
W.フルトヴェングラー指揮、ウィーン・フィルハーモニーO.
録音に一部不具合があるが、音質は好ましく聴きやすい、内容はバイロイト盤に近いが、特筆はVPOらしい魅力がよく聴かれ、第三楽章はバイロイト盤の上をいくようだ、ふくよかで絹の触感のようなVPOの弦楽、深いデュナーミクに引き込まれ、最後は長くrit.して終わる。
W F VPO Be s9
*この古いモノラルの音源はフルトヴェングラーの生きた時代そのもので、時空的に一体となっている、彼の演奏を最新の録音技術で聴いたら・・なんて考えても想像しにくい、
W F be s9 you
you tube:Beethoven "Symphony No 9" Furtwängler 1951 Wien

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category: ベートーヴェン

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フルトヴェングラー:「運命&未完成」1954 Paris  

まず余談となるが、最初期のレコード録音に関する事を以前書いたが、音の経路に電気の補助が一切なく、真にアクースティックな録音法だった、聴いてみると結構楽しめる、
過去記事参照:シュトローヴァイオリン 
02 acoustic_recording
1920年代~フルトヴェングラーの時代には勿論、マイクロフォンはじめ現在の基盤となる電気を使った録音だが、戦中と戦後しばらくまでは、先日の1947年録音の「運命」のようにゴリゴリした歪みはやむを得なかった、1950年代以降の録音を聴くと、歪みが軽減され、弦楽器などがふくよかに聴けるようになった、今日取上げる1954年録音の「運命&未完成」もそうだが、あと3-4年も経てばステレオ録音の時代に入り、技術は一気に進んだ感がある、F.フリッチャイの晩年は既に充実時代で、今聴いても遜色ない録音がある。

さて、このLP盤、考えるのも恐ろしいほど長く倉庫に放置していたのを引っ張り出してきた、日光と雨露が凌げるだけで快適にはほど遠い倉庫だが、盤、ジャケットとも状態は良好、
昔吹き付けた静電スプレーの効果も持続している^^;
spray.jpg
2 W F be sch lpW F be sch lp 2
ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮、ベルリン・フィルハーモニーO
1954年5月4日、パリ、オペラ座 ライヴ

1954年、過密スケジュールの演奏旅行中、パリでのライヴ録音である、スタジオ録音と比べ、やや荒削りな感じがいい、「運命」については同年、EMIにスタジオ録音した演奏に近い、1947年の鬼気迫る演奏とはだいぶ変わっている、じっくり落ち着いた老境の味わいと言うべきか、「第九」で言えばバイロイト盤とルツェルン盤のような違いがある。
当録音のyou tubeは細切れで面倒だが;
W F Be s No 5
you tube:Furtwangler conducts Beethoven Symphony 5 (Paris 1954);
1/5 2/5 3/5 4/5 5/5

このLPで魅力に思うのは同日の録音で、B面のシューベルト「未完成」、第1楽章では熱い表現があり、第2楽章が良い、テンポは比較的速めだろうか、[96]から嬰ハ短調のダイナミックな部分に入り、[111]からニ長調になった弦楽の温もり溢れるような表現は他に例がない、
sc02 111
深いヴィヴラートが効果的で意味を持つ。
W F sch s 8
you tube:Schubert "Symphony No 8 in B minor" Wilhelm Furtwängler 1954

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category: ベートーヴェン

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フルトヴェングラー:「運命」 BPO 1947  

いつの時代も演奏家や指揮者は同時代を生きた人々の期待に応えて演奏してきたはずで、当時の気運、価値観が反映するのはごく当然だと思う、
フルトヴェングラーのベートーヴェン「運命」は過去にLPを持っていたものの、しっかり聴いた憶えがない、今頃になってやっとCDを買い直して聴いたしだい、随分あと回しになった;

ナチス協力者の疑いで連合国から演奏活動を禁止されていたフルトヴェングラーだが、1947年にその疑いが晴れた、実際彼はナチには反抗しており、自らも危うい状況になりながら、ユダヤ系音楽家らの国外脱出に加勢していたそうで、無罪と決まり復帰できた、
この頃ベルリンはまだ廃墟同然だったらしいが、ティタニア・パラストで行なわれた復帰後、最初の演奏会は特別なものがあっただろう、
titania-palast.jpg
ティタニア・パラスト
この日を多くの人々が待ちわび、貧窮の中、貴重品を処分してでもチケットを求めた人がいたという、ここで最も相応しい曲目はやはりベートーヴェンだろう、まさかこんな時にパガニーニのvn協奏曲などない;
プログラムの最初が「エグモント」序曲、次が「運命」で当CDに収まっている、
W F be s5 CD
W F be s502
1947年5月27日 ティタニア・パラスト
2曲とも復帰演奏会3日目の放送用録音だが音源の保存状態が良い、音質自体はマイクロフォン、磁気テープ、録音機等、この時期の性能なりで歪みもあるが、ノイズが殆ど無いのが良い、眼前に現場そのものがあるような空気感、弱奏から爆音的強奏まで生々しく再生される、当然モノラルだが、大きめのSPで重厚に再生する意味がある、「エグモント」序曲の開始音からして、この時の会場が追体験できるようだ。
エグモント」序曲
W F be egm
you tube:Beethoven: Egmont Overture, Furtwängler & BPO (1947)
交響曲第5番ハ短調「運命」
W F be S5
you tube:Beethoven: Symphony No. 5, Furtwängler & BPO (1947)

titania-palast02.jpg
近年のティタニア・パラスト

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category: ベートーヴェン

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「エグモント」序曲で聴く今昔  

冥王星の詳細な姿とか、ブラックホールの実写画像など、生きているうちに見られたし・・
クラシック演奏の変遷も楽しめる、歳食うのもわるくないか^^;
ベートーヴェンの「エグモント」序曲でそれを辿ってみるのも一興。

まずはフルトヴェングラー、問答無用に迫る、引き込まれたら逃げられない、
W F
you tube:Beethoven - Egmont Overture - Wilhelm Furtwängler, 1953
次はF.フリッチャイ、フルトヴェングラーと戦法は変わるが、やはり引き込まれる、
F F
you tube:Beethoven: Egmont Overture, Fricsay & BPO (1958)
カラヤン、機動力をもった分厚い弦が圧倒する、
H von K
you tube:Herbert von Karajan / BP – Beethoven: Ouvertüre "Egmont", Op. 84 (Rec. 1969)
カラヤンに師事した小澤征爾
S O
you tube:Beethoven: "Egmont" Overture / Ozawa Saito Kinen Orchestra (1996 Movie Live)

さて、ここから新時代を思わせる演奏、
「エグモント」序曲も始まりに付点リズムを持つが、昨日書いたように付点を強調する習慣がこの時代もあったようだ、指揮者によってその傾向を聴かせる、
be eg sc01
まず、アーノンクールから、
N H
you tube:Beethoven Egmont Overture Op.84 by Harnoncourt, COE (2003)
次は古楽器orchで、ジャネット・ソレル指揮、Cleveland Baroque Orchestra
J S
you tube:Beethoven: Egmont Overture - Apollo's Fire, Jeannette Sorrell
最後にダニエレ・ガッティ、orch編成は大きいが始めから響きの作りが違う、フルトヴェングラーの凄まじさとはかなりの距離・・
D G
you tube:Beethoven : Ouverture d'"Egmont" sous la direction de Daniele Gatti

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I.ファウスト:Beethoven vn協奏曲  

ベートーヴェンのvn協奏曲はそんなに積極的に集めたつもりはないが引っ張り出してみた、 
( )は指揮者、
①W.シュナイダーハン(ヨッフム)、②H.シェリング(イッセルシュテット)、
③A.S.ムター(カラヤン)、④チョン・キョンファ(コンドラシン)、
⑤ヴェラ・ベス(B.ヴァイル)、⑥ツェートマイヤー(ブリュッヘン)
⑦V.ムローヴァ(ガーディナー)、

以上の7枚があった、それぞれのカデンツァは
②はJ.ヨアヒム版 
③、④はクライスラー版
①、⑥はシュナイダーハン版(原作:ベートーヴェン)
⑤はvc奏者のA.ビルスマ版
⑦はcemb奏者のO.ダントーネ版

カデンツァはじつに沢山の版が書かれているが、クライスラーやヨアヒム以外の古い版は聴いた憶えがない、新作もあり、その選択も奏者のスタンスに反映しているようで興味深い、

先日興味をもったイザベル・ファウスト(C.アバド)盤を新たに加えた、
i f be vn con
イザベル・ファウスト:vn
クラウディオ・アバド:指揮、モーツァルトO
2010年 ハルモニア・ムンディ

ハルモニア・ムンディの録音は特質をよく捉え、申し分ない、
この共演はアバドの方から申し出たそうだ、ファウストの話しでは「アバドは100回演奏した曲でも、またゼロからアプローチする、そういうタイプです」と述べている、たしかにアバドは"巨匠時代"の指揮者ではないことは演奏歴からもわかる、
常に作品を一から研究しなおすというファウストの方針と相性ぴったりだろう。

当然モーツァルトOは大編成ではない、それがぴったりくる量感、ファウストのvnソロは力を抜き、くっきり透明な美音が基調である、ヴィブラートは必要なところで僅かに入れるのみ、カデンツァはシュナイダーハン版で、timpは硬いマレットで遠雷のように響かせる、
第2楽章はぐっと弱奏基調、ソロvnは[56]あたりから、pppくらいでグラスハープを思わせる響きで引き付ける、
sc02 56
今まで聴いたどの演奏より透明感がある、終楽章は快速ぎみに入る、今まで聴けなかった作品の美質を新しいアプローチで気付かせてくれる、今後もそんな演奏が増えていくだろう。
当盤は終楽章のみyou tubeに挙っていた、
i f abba be vn con you
you tube:Ludwig van Beethoven - III. Rondo allegro
参考:先日の動画から第2楽章を、
i f be vn con you
you tube:Beethoven: Violin Concerto - Rotterdam Philharmonic Orchestra and Isabelle Faust - Live HD

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category: ベートーヴェン

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Beethoven:vn協奏曲のカデンツァ  

ベートーヴェンの名作、vn協奏曲ニ長調op.61には作曲者によるカデンツァが書かれていないだけに、vnソリストがどう演奏するかも興味の対象となる、ベートーヴェンはvnには熟達していなかったので書かず、ソリストに任せたらしいが、曲に相応しい内容が必要だ。 
なお、このvn協奏曲は周囲からの勧めでベトーヴェン自らpf協奏曲(op.61a)に編曲しており、この際はカデンツァも書いている、
のちにvn用のカデンツァはじつに多くの人が書いているが、よく演奏されるのは、J.ヨアヒムやF.クライスラー版あたりか?
*以下、you tubeはカデンツァ部分をピックアップ
H.シェリングはJ.ヨアヒム版を用いている、
H S be vn con
you tube:Henryk Szeryng & Bernard Haitink L.v.Beethoven Violin Concerto in D major, Op. 61
A.S.ムターはクライスラー版を演奏、巧みに2声で書かれたところが聴き応えである、
小澤征爾指揮:ベルリン・フィルとの共演で、会場はウィーン ムジークフェラインザール、
be vn con mo
you tube:Beethoven: Violin Concerto in D major, Op. 61/Anne-Sophie Mutter
*ここでベートーベンが書いたpf 協奏曲編(op.61a)のカデンツァを・・演奏はpf:イェネ・ヤンドー、指揮:ベーラ・ドラホシュ、ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア
20180130103714ac6_20191123102601e84.jpg
you tube:Beethoven - Piano Concerto Op.61a: 1. Allegro ma non troppo
このpf編のカデンツァを元に、ウォルフガング・シュナイダーハンがvn版のカデンツァに書き直し、1962年にDGに録音している、
be vn con sch
you tube:Beethoven: Violin Concerto in D Major, Op. 61 - 1. Allegro ma non troppo
第1楽章のモチーフを印象づけるtimpをカデンツァにも用い、中間部では馬の速歩のリズムになる、斬新なベートーヴェンの発想を尊重したのだろうか、
シュナイダーハン版は、のちにT.ツェートマイアーなどピリオド指向の演奏で使われるようだ、やはり作曲者の手によるのが重視されるのか、
新しいところで、イザベル・ファウストもシュナイダーハン版を使用、ただし新時代らしい演奏でこれは全曲改めて聴いてみたい。
I F be vn con
you tube:Beethoven: Violin Concerto - Rotterdam Philharmonic Orchestra and Isabelle Faust - Live HD
近年はまた新たに書かれたカデンツァも様々聴かれる、
ヴィクトリア・ムローヴァの2002年の録音もピリオド指向で、このカデンツァは先日ハイドンSymでも取上げたチェンバロ奏者で指揮者のオッタヴィオ・ダントーネが書いたものだ、正攻法で美しいと思う、
micha 11c
you tube:Beethoven: Violin Concerto In D, Op.61 - 1. Allegro ma non troppo
他にも興味深い演奏は尽きない(もちろんカデンツァのみならず)、
P.コパチンスカヤの演奏、シュナイダーハン版に基づくアレンジのようだ、
P K be vn con
you tube:Beethoven: Violinkonzert ∙ hr-Sinfonieorchester ∙ Patricia Kopatchinskaja

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H.グリモー:Beethoven pf Con No.5 "Emperor"  

ベートーヴェンのpf Con「皇帝」はあまりに聴き慣れた曲だが、20世紀的な重々しい演奏しか耳になかった、フォルテピアノと古楽orchによる演奏はあったが、この曲自体あまり聴かないので、モダン編成の新時代らしい演奏は聴いていなかった、
久々の「皇帝」、新しいのを1枚取り寄せた、
 
フランス出身のエレーヌ・グリモーはそのレパートリーからもわかるようにフランス近代音楽にさして興味がなく、ドイツ・ロマン派音楽にとりわけ魅了されると本人は言っているそうだ。シューマンのpf協奏曲など聴いてみると、アルゲリッチのような剛腕な弾き方ではない、古典派感覚の残るベートーヴェンも興味あるところ、V.ユロフスキ指揮、SKDとの共演を聴く、ロシア出身でドイツで活躍する指揮者 V.ユロフスキにも興味が湧くところだが。
シュターツカペレ・ドレスデンは編成は大きくないようで、近年のベートーヴェン演奏らしく、過剰な量感なく透明感と和声をよく聴かせ、管楽器の味わいも引き立つ、
e g be pf con 5
Beethoven pf Con No.5 "皇帝"
エレーヌ・グリモー:pf
ウラディーミル・ユロフスキ:指揮、ドレスデン国立O
2006年 ドレスデン、聖ルカ教会 DG

第1楽章のはじめ、グリモーのピアノは単独ソロではアゴーギグを効かせ、軽やかでorchともに重厚というより、耳心地がよい、
第2楽章は静謐に奏で、細やかに引き込む、pfにはモーツァルトに近い感覚も聞えてくる、助奏する木管もさらりとして現代感覚、
sc02_20191113110949dac.jpg
終楽章へ入る前は一際弱奏で引き付け、pfで入るが、終楽章も重くならずリズミカルで程よく切れ味がある、ある意味肩の力を抜かせる、新感覚の演奏に思う。
e g be pf con 5 you
you tube:Beethoven: Piano Concerto No.5 In E Flat Major Op.73 -"Emperor" -
1. Allegro 2. Adagio un poco mosso 3. Rondo (Allegro)

'60~'70年代頃、グラモフォン、EMI、フィリップスなど老舗レーベルには独特のサウンド作りがあったようで、バランスの好みによって不満も生じたが、今はどこもナチュラルで良い録音になり、レーベルの違いなど気にならなくなった。

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スウィトナー:Beethoven Sym No.8 (更新)  

ベートーヴェンの第8は長大にならず、聴きどころが詰まっていて一番好きかもしれない、
スウィトナーの演奏とDENONの録音技術は相乗効果となったように相性が良い、木管やホルンの生々しい色彩、低音の量感、trp、timpのパンチ、弦楽は個々の楽器の胴鳴りが聞えてくるようで、これらが東ベルリン、キリスト教会の響きで美しく溶け合い、スウィトナーのベートーヴェンSymシリーズ録音は他のどの音盤より音場感が鮮明である。
PCM(デジタル)録音をアナログ盤に刻んだ音が、何故か絶品である。
sui be s 8
オットマール・スウィトナー指揮
シュターツカペレ・ベルリン
1983年録音 DENON

過去に持っていたNo.8の入ったLPは長いNo.4とカップリングされていたので、No.4が2面に渡り、No.8のスペースが詰められていて物足りなかったが、
20170829.jpg
No.1とカップリングされた当盤は片面一杯に入っていて万足。LP盤選びはこの点も要注意だ、
第一楽章の始まりから[12]にはいると、総奏の中で、vn2とvaが小刻みに内声を入れるが、
be s 8 01
これがくっきり、弦の集まりというだけでなく、個々の楽器のボディが鳴る感じも伝わり、心地よい切れ味。始まりから爽快だが、この楽章は展開部の盛り上げっぷりがじつにいい^^
第二楽章は速めにさらりと聴かせる、この楽章が楽しく、長くないのがある意味良いところ、
第三楽章、この楽章はスウィトナーの美質が際立つ、思い切ったゆったりテンポでじわじわ助走をつけるようにはじめ、
be s 8 03
[3]のアウフタクトからvn1がpで一際力を抜き、浮遊する感覚、トリオを持つので、メヌエット楽章の位置づけのようだが、あまり舞曲風ではなく、スウィトナーは清涼な緩抒楽章のように演奏、これが他に例がない魅力だ、トリオでのclやhrnの音色が鮮やかに味わえる。
終楽章も内容は充実、スウィトナーは快速に、ダイナミズムも清潔サウンドでしめくくる。
今回は当演奏がyou tubeにあった、
sui be s 8 you
you tube:Ludwig Van Beethoven - Sinfona N°8

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「運命」の第3→終楽章  

ベートーヴェンのSym No.5「運命」では、第3楽章と、終楽章へ入っていくところが特に好きなところ、様々な演奏で、ここに注目してしまう、
今日はLP盤から特徴的なものを3枚、針を下ろすのはB面だけ;
 
まず、F.フリッチャイ指揮、BPOのグラモフォン原盤('61年)
f f be sym5 lp
名盤として親しんでいる人も多いだろう、全楽章ゆっくりのテンポ設定、深淵に引き込むような第3楽章だ、[141]からのコントラバスの深々とした響きには、このLPを初めて聴いたときから魅了された、
sc03 133
終楽章にアタッカで移る前はppで引き付けるが、最後の[171]ではtimpの連打が遅くなってわかるが、cresc.に伴い思い切ったritardandoをかけ、終楽章突入のパワーとなる、
sc03 361
また、フリッチャイの演奏は常に弦をしなやかに聴かせるのが心地よい。
f f be sym 5 you
you tube:Beethoven: Symphony No.5 In C Minor, Op.67 -
3. Allegro 4. Allegro

次はカラヤン指揮、BPOでグラモフォン'62年盤、
ka be sym5 lp
ka be sym 5 you
第3楽章以降
you tube:Beethoven - Symphony No. 5 in C minor, op. 67
LPはA面に全楽章入ったのもあるが、2面に分けたものが良い、ドイツ盤で見つけた、
[141]からのコントラバス軍団が凄い、左右チャンネルを埋めて押し出してくる、それなりのシステムで聴けば圧巻、これは'62年盤(会場:イエス・キリスト教会)が一番である。
ka be sym5 lp 02

最後にO.スウィトナー指揮、SKB、'81年のDENON PCM録音
このPCM録音されたシリーズはCDで出たものより、なぜかLP盤のほうがHiFiサウンドで充実しているのに驚いた、先にCDのほうを買ったが、こぢんまりと丸められた音なのだ;マスタリングの違いだろうか。
sui be sym5 lp
sui be sym 5 you
第3楽章以降
you tube:Symphony No. 5 In C Minor, Op. 67
カラヤン盤とは対照的に、スウィトナーらしい清涼でバランスのよいサウンド、木管の残響音もよく聞こえリアルな音場感、演奏の美質と録音技術の相性がじつに良い。
sui be sym5 lp 02

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ピアノ ソロ(or 連弾)⇔ オーケストラ  

今日も35℃まで上がる予報だが、大陸性の空気でわりと過しやすい、南の海上には次々台風の種が発生しているが、日本近海に来てからも強く発達するので警戒が必要だ。 
19091203.jpg
気象庁

さて、編曲の話が続くが、今日はとてもお気に入りの編曲、
ベートーヴェン(1770-1827)とフランツ・リスト(1811-1886)はともにA.サリエリ(1750-1825)に師事したという接点がある、ただし年代差があるので、リストはサリエリ晩年の弟子である、そのリストがベートーヴェンの9つの交響曲をピアノ・ソロに編曲しているのは有名(第九は連弾編もある)、その一つ、Sym No.7 イ長調を挙げる、
シプリアン・カツァリスの演奏、
be sym 7 pf you
you tube:Beethoven/Liszt - Symphony No. 7 in A major, Op. 92 (Cyprien Katsaris)
いかにリストが超名手でも、手は2本しかない、orchパートから不足の生じない範囲で省略を行なうが、各パートでゼクエンツの続くところは1本の手があっちこっちの声部を弾きに移動する、本当に不足なく聴けるのが見事で、原曲を正しく消化しきっての編曲だろう。
一例:第1楽章[89]からバスで奏でられる基本リズムがピアノ編では前の3拍が省略される、
sc01 85
楽章の活気ある動機は主部の開始[64]から十分に提示され、
sc01 63
聴き手の耳に残っているので少しも不足に感じない、

次はブラームス、4つの交響曲はブラームス自身が本編であるオーケストラ版と、試演のためのピアノ連弾編と両方書いている、これはもう他人が手を出す余地はない、ほかの管弦楽曲もピアノ連弾編を書くのが常だったようだ。
デュオ・クロムランクの演奏でSym No.4 ホ短調を挙げる、
パトリック・クロムランクと桑田妙子夫婦のデュオで、オーケストラの名演を連想させるとともに2人だけの演奏による小回りのよさも聴かせるようだ、
bra sym pf you
you tube:ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 Op. 98 (ピアノ連弾編) / デュオ・クロムランク(p)
しかし、ピアノで聴いても良い曲だ^^
オーケストラ版に対し、ピアノのくっきりした粒立ちで、今まで目立たなかった声部の動きが明快に聴けるのが利点、原曲を知っていればダイナミズム(量感)も頭の中で補って聴ける。

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