Micha: Classic音楽とLuteの楽しみ

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学の話など

「田園」のピッコロ  

また、細かいところシリーズで、今日はベートーヴェンの「田園」、 
この曲は第1~第3楽章までtimpは使われず、第4楽章の「嵐」で初めて使われる、ベ-トーヴェンも明らかに前楽章との音響の対比を狙っていたと思われるが、それを現代のorch.で目いっぱい表現しているのがカラヤン指揮、BPOの演奏、厚い量感があり、瞬足なスーパーカー的なorch.だ^^一番好きなのは60年代、ベルリン、イエス・キリスト教会でのDG録音。
LP盤に針を下ろすと第1楽章はいつものボリュームでは随分音量が小さい、
ka be sym 6
1面(第1、2楽章)のカッティング部分は少ない
実際の演奏も70%くらいに押さえている気がする、しかし第4楽章になると100%で全開、嵐の脅威が襲う、この演出効果はカラヤンならでは。
この楽章のみflピッコロが使われ、稲妻の閃光を表すものと思われる、原譜では最高音で吹くのは[94-95]の高いG音までで、[97]からはoct.下がって1st.flと同音になるが、カラヤンはoct.上のまま高音を維持する、
sc01_20180218103757ceb.jpg
sc02_20180218103759947.jpg
*以下、動画はこの部分から挙げる
ka be sym6
you tube:ベートーヴェン - 交響曲第6番《田園》Op68  カラヤン ベルリンフィル 1962
カラヤンの演奏にはこれが合うのかも、同じに行っている例として、フルトヴェングラー、C.クライバーがあった。
c k be sym6
you tube:ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 「田園」 Op. 68 / カルロス・クライバー指揮バイエルン国立管弦楽団 1983年11月
こういう譜が出ているのか、指揮者による変更なのかわからない。

個人的にはピッコロの高音Gは原譜どおり、1か所[94-95]だけが良い気がする、
C.アバドとS.ラトルの演奏例を挙げる、
ab be sym6
you tube:ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 「田園」 Op. 68 / クラウディオ・アバド指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1986年9月
ra be sym6
you tube:ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 「田園」 Op. 68 / サイモン・ラトル指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 2002年4月-5月
ほかに、B.ワルター、K.ベーム、O.スウィトナー、W.サヴァリッシュなど同様に演奏していて、これが多数のようだ。

ご覧いただき、ありがとうございました。

にほんブログ村

category: ベートーヴェン

tb: 0   cm: 0

C.アバド:ベートーヴェン《英雄》  

2014年、80歳で亡くなったC.アバドは2000年に胃癌の手術を受けたそうだが、DGに《英雄》を録音したのが2000年3月とあり、下記動画のローマ聖チェチーリア音楽院ホールでの演奏が2001年2月とあるので、本当に早い復帰だったのに驚く。 
アバドに関心を持ち始めたのはDGにヨーロッパ室内Oを指揮したハイドンsymを録音した頃で、他の20世紀的な巨匠指揮者らとは一線を画す印象だった。アバドはドイツ系の作品に名演が多く、自国イタリアの作品では、ロッシーニには積極的だったが、プッチーニやその後のヴェリズモ・オペラは取り上げないという方針だった。
ベートーヴェン以前の作品ではピリオド指向にスタイルを変えていったが、快活な中にも流線的で巧みなアゴーギグで運ぶ天性も活きているようだ。晩年は活動拠点をボローニャに移し、モーツァルトOを指揮、録音した古典派作品もすばらしい。

さて、アバドの《英雄》、手元にはDGへの2000年録音がある、BPOのサウンドはカラヤン時代とは別物のようだ、アバドの"VPO時代"の演奏とも違う、
2014022822031430a_2018021711132229d.jpg
ベートーヴェン 交響曲第3番変ホ長調op.55「英雄」
クラウディオ・アバド指揮、ベルリン・フィルハーモニーO
2000年3月 DG

you tube:Claudio Abbado - BEETHOVEN : Symphonien 3 & 4
第一楽章は開始音に力みがなく、快速で物量感を控えた見渡しよい響き、ズバっと入るダイナミズムとスっと収まる心地よさ、長い展開部と再現部も充実する、楽譜は原典に忠実な改訂版を用いているそうだが、例の終結部のtrpはこのとおりだ、
sc be sym 3
第二楽章もぐっと弱奏で始め、強奏も心地よい、後半のフーガも涼やかに音を重ね、timpが鋭く入り、引きつける、
次のスケルツォ、アバドの演奏は一際快活に決めていて魅力だ、トリオのhornはナチュラルhorn風に響かせる。
終楽章も快速で、乱奏的始まりは鋭い、続く弦楽の弱奏は気体の漂うような響き、フガートの部分でも弦楽、木管、各パートが音色の重なりを織りなす、和音の響きも良く濁った響きにならない。hornが高らかに主題を吹くところもよく輝き、付点リズムをやや強調するのがいい、終結も切り立った響きで痛快。

動画をもう1つ、2001年:ローマ聖チェチーリア音楽院ホールにて
c a be sym3
you tube:ベートーヴェン 交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」/C.アバド (2001)

ご覧いただき、ありがとうございました。

にほんブログ村

category: ベートーヴェン

tb: 0   cm: 2

「第九」の細かいところ  

ベートーヴェン続きですが、「英雄」が連続すると感覚がマヒするので、ちょっと「第九」に寄り道を; 
針を下ろしたのはF.フリッチャイ盤、1957年のステレオ録音で1枚のLPに収めてある、
f f be sym9 02f f be sym9 01
ベートーヴェン 交響曲No.9ニ短調《合唱」
フェレンツ・フリッチャイ指揮
ベルリン・フィルハーモニーO.
1957年 DG(ドイツ盤)

you tube:Beethoven: Symphony No. 9, Fricsay & BPO (1958)
演奏時間68分で意外に速めのほうだ、このLP盤はややボリュームを上げる必要があり、それだけノイズが少ないのが望ましいが、これは一か所も目立ったノイズがない希少盤で大事にしている。また、バリトンのD.フィッシャー・ディースカウが聴ける唯一の第九だそうだ。

ところで「第九」の終楽章はバリトンのソロが始まる前に壮大な前奏があり聴きどころで、フリッチャイ盤もここが素晴らしい、
vcとcb.によるレチタティーボ、前楽章の回想、そして低音が「歓喜の歌」を奏で始め、徐々に壮大になっていくが、そのクライマックスへ昇る[196]でいつもトーンダウン?というか物足りない響きになるのだが、obが3拍目からオクターヴ下がるのが原因のようだ、
sc be sym9
sc be sym9 02
flはそのまま上昇するが、obの音域限界だろう、これもベートーヴェンの頭に響く音楽に楽器が対応しきれない例かもしれない、

雅楽の篳篥は古来からあるダブルリードの楽器で、obと同族だが音域が狭く、オクターヴ移動をよく行う、第九:終楽章[196]のobも、これと似た印象に聴こえてしまう(のは自分だけか^^)、ダブルリードはそれだけ存在感がある。

PS.余談だが、前述の[196]で、obは下げるなら弱拍からが良いように思えるが?;
sc004_2018021609052792c.jpg

ご覧いただき、ありがとうございました。

にほんブログ村

category: ベートーヴェン

tb: 0   cm: 0

フルトヴェングラー:ベートーヴェン《英雄》1944年  

確定申告の時期ですが、提出は3月15日までですね、すっかり今月15日までと勘違いしてて、昨日記入して出してしまった;まあ早いのはいいけど^^;e-taxは使わないけど、国税庁:確定申告書等作成コーナーで簡単にできますね。
-----------------------------------------------------------------------------------------

D.ジンマンに続けて、ベートーヴェン《英雄》を新旧取り混ぜて聴いていくことにした。
今日はフルトヴェングラー、音源は1944年、放送用の録音で聴衆はいないらしい、しかしEMIに録音したセッションより、フルトヴェングラーらしい熱演になっている、
fu be sym3
交響曲第3番 変ホ長調op.55《英雄》 
ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮
ウィーン・フィルハーモニーO.(1944年)

作品に新しい発見をさせるジンマンの緻密な演奏とはさすがに隔たったもので、フルトヴェングラーの音楽表現には長い時間スケールが必要、演奏時間は52分(反復演奏なし)と長めになる、特に第一楽章では激しく燃焼する前の準備としてテンポを落とし加速していく、強弱もそれに伴い、ダイナミックな起伏を存分に聴かせる、第二楽章もひじょうにゆっくり、このLP盤では第二楽章の途中で盤を裏返すことになる;

*ところで第一楽章の終結部、[659]からtrpがテーマを奏でるが、この演奏では赤で書いたように変更されている、
sc01 (1)
sc01 (2)
このほうが華々しい、ってことで、のちの指揮者とか出版社が変更したのだろうか?出版譜をいくつか探ってみたが、こうなっているのは見つからなかった;
憶えのある範囲ではほかに、カラヤンとベームが"赤"に変更した版を採用している。
元の譜はtrpにとっては尻切れトンボみたいだが、テーマはhorn、木管が引き継ぐので差し支えない、これがベートーヴェンの意図した響きと思える。ジンマン、アーノンクール、アバド、ラトル、スウィトナーなど他は元の譜のとおり演奏している、たぶん近年では元の譜どおりが常識なのだろう。


さて、第二楽章、葬送行進曲はじっくりとしたテンポで楽章が1つの鎮魂歌のようだ、後半のフーガに入ったあたりは壮絶な面持ち、最後は目一杯テンポを落とし消え入るように終わる、
スケルツォ楽章は例によってエネルギッシュである。
終楽章、乱奏的な導入のあとは変奏形式、(パッサカリアだとも言われる)楽章全体はドラマチックな構成も持つ、フルトヴェングラーは各部にふさわしい劇的な変化をつけていくが、ややもすれば、聴き疲れする?演奏であるかもしれない。

ご覧いただき、ありがとうございました。

にほんブログ村

category: ベートーヴェン

tb: 0   cm: 2

D.ジンマン:ベートーヴェン Sym「英雄」  

先送りしていた、D.ジンマンのベートーヴェンsym集より、まずは「英雄」から、 
この曲は長丁場だと意識していたが、ジンマンは全楽章の時間は45:24でしかも提示部など反復を行っている、因みにチェリビダッケは反復なしで57:08、K.ベームは49:47、カラヤンも49:44(緩叙楽章がゆっくりなため結構長い);
しかし、ジンマンの演奏はテンポを納得させる自然なもの、金管とtimpは古楽器を使い、vn群の分厚い量感を押さえ、低域の効いたバランス、弦の内声、木管、hornなど、各パートの細やかな表現が明確に聴ける。
d z be sym
you tube:ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調「英雄 Op.55 / デヴィッド・ジンマン指揮 チューリヒ・トーンハレ管弦楽団
第一楽章、快速な中に緻密な筆さばきを見せ、歯切れよい推進力、これまで"普通の演奏"として聴き流していた所に新しい発見をさせる。木管のソロ部分では心地よく装飾も入れ、曲の武骨なイメージを取り払う。
第二楽章、葬送行進曲は、弦が刻む3連符が弱奏ながら、
sc00_20180213082828fd8.jpg
常にくっきり弾かれ、引き締める、
[114]から対位的な2つのテーマ(譜例:オレンジと紫)でフーガになるが、
sc01_20180213082825d50.jpg
sc02_20180213082827d88.jpg
[121]から2本のcl.が重なってくっきり響き印象的、金管、timpも要所で押し出し、楽章を渋い雰囲気ではなく鮮やかにしている。
次のスケルツォも一際快速、強弱対比が深く、緊迫感を帯び、[110]から弦ほか全パートが四分音符を鋭くたたみ込む。
sc07_201802131405234b8.jpg
終楽章、対位法も駆使される充実した変奏、[44]~[77]が弦楽のみとなるが、この演奏では[62]~[77]を各1人の弦楽四重奏にしているのが面白く効果的。
sc03_201802130828305c7.jpg
前楽章と同様、終楽章も新鮮な発見があり、他の曲も楽しみだ。

ご覧いただき、ありがとうございました。

にほんブログ村

category: ベートーヴェン

tb: 0   cm: 4

59分の「第九」  

おそらく、演奏時間が1時間を切るベートーヴェンの「第九」はこれが初めてだろう、先日「コリオラン」序曲で取り上げた、デイヴィッド・ジンマンの演奏に惹かれ、交響曲全集+序曲集を取り寄せた、CD5枚に収まっている。
d z be sym
デイヴィッド・ジンマン指揮、チューリヒ・トーンハレO.
アーノンクール盤もそうだったが、中古市場に安価に出てしまっているのはもったいなく思う、誰よりも手間暇かけた内容と思われるからである。
聴き慣れた"標準的?"な演奏を期待した人は手放してしまうかもしれない、(今どき、何を標準的とするかわからないが)
これらの交響曲が作曲されて以後、19世紀、20世紀と力感、量感を込めた演奏へとエスカレートしてきた、orch.の楽器や編成もパワーアップしてきたせいもあるだろう。
これを元にリセットするには、原曲に忠実な改訂楽譜も必要だし、弦はボウイングを大幅に変更することにもなるそうで、それまでの手慣れた演奏をいろんな面でスクラップ&ビルドするらしい、
テンポは自然であれば極端に遅くしない、過剰に速くもしない、ffも大音響ではない、第九の合唱団も室内編成で"軽量級"のサウンドだ・・と言うとつまらないかもしれないが、物量に任せた感覚を捨て、巧みにバランスを操り、時々の主要なパートを明確に聴かせる、
今まで気づかなかった曲の構造が見えてくる、というのは魅力だ、例えば「ここでホルンが鳴る意味がわかる」とか・・
絶対的音量がなくとも、力感は表現できることも、また速めに進むことで全体像が視野に収まる感じがする、

第1番から9番まで、全般に速めのテンポだが全てではない、最良と判断した速さだろう、「第九」の演奏時間を調べてみるとB.ハイティンク、LSOのライヴ録音も68分なので大きく変わらない、カラヤンも同じくらい、K.ベームは73分、ほかフルトヴェングラーが75分、チェリビダッケが77分!これはえらい違いだ;

1曲ずつの感想はあらためて^^;
ご覧いただき、ありがとうございました。

にほんブログ村

category: ベートーヴェン

tb: 0   cm: 4

序曲を楽しむ 3  

うちにある湿度計、1つは27%、1つは32%、時計に付いているのは"LL"で「低すぎ」としか表示しない;m
DSCN6611.jpgDSCN6612.jpg
もうこのあたりになると正確な測定は出来ないだろう、慌てて加湿器を入れた、湿度設定は50%にしている、こう乾燥したり加湿したり、っていうのも良くないと思う、楽器はケースに入っているので急変は避けられるとは思うが?;
-----------------------------------------------------------------------------------------

さて、今日もベートーヴェン、
緊迫感に満ちた魅力をもつ序曲、というと「コリオラン」もはずせない、「エグモント」もそうだが、「運命」にも通ずる主題で書かれ、直線的で角張った構成に感じる、なだらかな要素は第二主題が現われる部分だけ、全体の武骨さに嵌められる;
sc02_20180131105042d3a.jpg
sc03_20180131105043af0.jpg
この第二主題も[45]のあたりから導き出されるように[52]から現われる。
終結は「エグモント」のように輝かしい勝利なく、
sc05_20180131111721aa1.jpg
[299]から動機がのらりと緩慢になり、眠りにつくように終わる。
(運転中、こうなってはいけない;)

古くから名演で好きなのが1958年録音のカール・ベーム指揮、BPOだった、ゴツくさいけど引き締まっているのがコリオランにぴったり。
k be co
you tube:Beethoven,Coriolan Overture, Karl Bohm

このほか興味ある動画を漁ってみた。
まず、レナード・バーンスタイン指揮、VPO
l b be co
you tube:序曲《コリオラン》L.バーンスタイン指揮 ウィーンフィルハーモニーO
1本の指揮棒を両手で持つところあり、のびのび明快な表現で決める。

次は韓国放送公社(KBS)所属のKBS交響楽団、我が国のN響に相当する。
コリアンorch.によるコリオランだ^^
指揮は2014年から主席指揮者に就任している、ヨエル・レヴィ
kbs co
★you tubeはボリューム・レベルが大きいので絞る必要あり
you tube:Beethoven Coriolan Overture :KBS Symphony Orchestra
じつに、がっちりスタイルの演奏が印象的。

クリスティアン・ティーレマン指揮、VPO
te vpo co
you tube:Christian Thielemann: Wiener Philharmoniker Beethoven: "Coriolan" Overture, Op. 62
幾分速めにキビキビと始まる、第二主題ではぐっと穏やかにして、表情と響きの対比を十分つける、ピリオド指向の要素もある。

最後は現代らしい、まさにピリオド指向、orch.は金管など一部古楽器のようだ。
d z vpo co
you tube:ベートーヴェン:「コリオラン」序曲 ハ短調 Op. 62 / デヴィッド・ジンマン指揮 チューリヒ・トーンハレ管弦楽団
快速で各パートが緻密に浮き立って引きつける、
デヴィッド・ジンマンはアメリカの指揮者で、新時代的演奏が希望に合うが、1936年生まれでシャルル・デュトワと同年なのに驚いた、ちょっと注目したい。

ご覧いただき、ありがとうございました。

にほんブログ村

category: ベートーヴェン

tb: 0   cm: 2

ベートーヴェン:「vn協奏曲」のpf編  

昨日も寒かったが、家内が着付け教室に通っていて、借りた会場の空調設定が28℃になっていたが、ちっとも暖かくならないので、よく見ると「冷房」になっていたそうで、わるいけど、笑ってしまった;
--------------------------------------------------------------------------------

さて、お馴染みベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲ニ長調だが、作曲者自身がピアノ協奏曲に編曲していて、そこは何だかバッハみたい^^この曲をどのようにピアノに乗せるかも興味深いところだが、なるほど流石であるv ピアノ協奏曲に限ってはベートーヴェンはカデンツァも書いていて、この編曲でも書いている。pfソロをtimpが序奏するという異例の?カデンツァである、うちにあるCDはこれ1枚のみ、
be pf con(vn)
pf:イェネ・ヤンドー
ベーラ・ドラホシュ指揮、
ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア

you tube:Beethoven - Piano Concerto Op.61a: 1st
*第一楽章、カデンツァ部分~
vn協奏曲の動機がtimpで始まるのも奇抜だがこの打音が重要な要素になっていることが、カデンツァでも示されるようだ。

vnによる演奏のカデンツァはクライスラー版がよく演奏され、多声的に書かれた部分などひじょうに味わい深いが、vn奏者のヴォルフガング・シュナイダーハンはベートーヴェンのpf用カデンツァをvnに移して演奏している、
be vn con sc
you tube:Wolfgang Schneiderhan-Beethoven-Violin Concerto
*第一楽章、カデンツァ部分~
timpのリズムに快調に乗るところ、馬術音楽風にも聴こえたり?なかなか面白いと思う、

また、トーマス・ツェートマイアーが古楽器vnで録音しているが、カデンツァはシュナイダーハン編を採用している、
t z be vn con
you tube:Beethoven violin concerto, Zehetmair, Bruggen
*第一楽章、カデンツァ部分~
"ピリオド"の立場としては作曲者に由来する版がよいだろう。

ご覧いただき、ありがとうございました。

にほんブログ村

category: ベートーヴェン

tb: 0   cm: 4

「第九」の第三楽章  

今はさっぱりだが、昔は結構、恒例行事とか歳月の節目を意識していた。大まか掃除を済ませ、年末のTV番組、ベートーヴェン「第九」の放送も見ていた。思えば第三楽章が一番引き締まる気分だった、清められるようで、

フルトヴェングラーの第九は数ある中で、EMIが録音したバイロイト盤が全体の出来栄えとしては一番良いようだが、この録音ははじめ、フルトヴェングラーから拒否されていたそうだ、
原因は当時フルトヴェングラーが忌み嫌っていたカラヤンとEMIが友好関係だったせいらしく^^;結局録音されたが、フルトヴェングラーの生前には発売されなかった。
今回はバイロイト盤(1951年7月)の半年前、1951年1月に録音された、VPOとの演奏を聴いた、録音に一部不具合があるが、音質は好ましく聴きやすい、内容はバイロイト盤に近いが、特筆はVPOらしい魅力をよく捉え、第三楽章はバイロイト盤の上をいくようだ、
fur be sym9fur be sym9 02
W.フルトヴェングラー指揮、ウィーン・フィルハーモニーO.
ふくよかで絹の触感のようなVPOの弦楽、表情たっぷりのデュナーミクに引き込まれ、最後は長くrit.して終わる。
fu be sym9
you tube:Beethoven "Symphony No 9" Furtwangler 1951 Wien

次は新しいもので、B.ハイティンク、ロンドン響の第九のライヴ、RCOの正指揮者だった頃、すでに巨匠であったが、これは新境地ともいえる演奏か、ピリオド指向が強まっている、
hai be sym9
ベルナルト・ハイティンク指揮、ロンドン交響楽団、2006年
第一楽章からキビキビしたハイテンポだが、第三楽章もフルトヴェングラーとは別物のように速めだ、進行が速い分、変奏曲でありソナタ形式的まとまりを持つ進展が聴いていて掴みやすい、終盤で2度あるファンファーレ部分が切り立つ、
sym9 3 01
sym9 3 02b
sym9 03b
またvn2がこの余韻を奏でている、ここが何を意味しているのか、想像させられる。

最後はO.スウィトナー指揮、SKBがDENONに録音した、個人的にはベスト盤の1枚だ、いつもどおりスウィトナーのorch.は清潔な音造りで、弦は涼やか、木管の色彩、timpの弱打も埋もれずにはっきり聴ける、
su be sym9
オットマール・スウィトナー指揮、シュターツカペレ・ベルリン 1982年
そんな第三楽章も神秘的で素晴らしい、スウィトナーは金管、打楽器など強奏可能な楽器には物を言わせ、ダイナミズムが効いてくる、例のファンファーレ部分もそうだ、これがDENONのLP盤に見事に収まっている。
su be sym9 02
オーディオ的にもベスト盤、手元にあるのは一般には出回らないはずの「見本盤」;

ご覧いただき、ありがとうございました。

にほんブログ村

category: ベートーヴェン

tb: 0   cm: 2

「運命」:D.グラモフォンの名録LP 【独断】  

独断・無責任シリーズです;m

ドイツ・グラモフォンらしい魅力を湛えたLP盤は1960年前後にベルリン・イエス・キリスト教会で録音されたものに多い、DECCAのようなクリア・サウンドではないが、肉厚で生っぽい響きは味わい深く飽きることがない、現在もプレーヤーやカートリッジだけはクウォリティの高い製品が出続けているので、LP盤は昔より充実して楽しめる。
今日はD.Gの代表盤として、フリッチャイとカラヤンの「運命」、orch.はともにBPO、を聴き比べ、両盤ともA、B面に分けてのカッティングだ。

ベートーヴェン交響曲No.5ハ短調「運命」
f f be sym5a
f f be sym5bf f be sym5c
*同じ録音だが、右はレーベルがリニューアルしたもの
フェレンツ・フリッチャイ指揮
ベルリン・フィルハーモニーO.
1961年録音 ヘリオドール(D.G原盤)

you tube:Ferenc Fricsay Beethoven 5th Symphony
フリッチャイは第一楽章から、かなりゆっくりなのに誰もが驚くだろう、D.Gの厚い響きで力感は十分だが、ひじょうにしなやかな弦楽が味わい深く、木管、金管も丁寧に聴かせる、テンポはじりじりと迫る、変えられない運命を受け入れるような壮絶さ、といえるかもしれない。
続く楽章もゆっくりめにしみじみと引き込む、
スケルツォ楽章のチェロとコントラバスが弾くここ、
sc001_20171119105837d6a.jpg
このコントラバスの深々とした響きはめったに聴けない、大抵はチェロが主体に聴こえる、まさに「ステレオを聴く」というゴージャスな気分だ。スケルツォ楽章終りの弱奏は極めてppで引き付け、終楽章へ移るが、
sc be sym5 04
フリッチャイはcresc.とrit.により一際溜めを付けてAllegroに入る、終楽章は決して豪奏ではないが、金管の輝きが鮮やか。

さて、カラヤンの方も同じくLP盤の両面に分けて入っているが、余裕たっぷりのカッティングでSN比の高い、贅沢なサウンドを楽しめる、
h k be sym5ah k be sym5b
ヘルベルト・フォン・カラヤン:指揮
ベルリン・フィルハーモニーO
1963年録音 D.G(英国盤)

you tube:Beethoven - Symphony No. 5 in C minor, op. 67
快速な演奏でフリッチャイのような壮絶感はないが推進力で迫るのもわるくない、こちらのスケルツォ楽章たるや、BPOのコントラバス群団が左チャンネルまで埋め尽くすほど圧倒する!総合的にカラヤンの後の新盤より、これが一番に思うv

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: ベートーヴェン

tb: 0   cm: 2

プロフィール

最新記事

最新コメント

カテゴリ

最新トラックバック