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Micha: Classic音楽・Lute・宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学の話など

弦の止め方、あれこれ  

今まで、リュートの弦の張り方で、いろいろ考案した事をまとめてみた。

弦の止め方がまずいと外れたり、細い弦は切れたりする、ブリッジでの止め方はクラシックギターと同じ要領で絡めて止める、このとき弦の最後の交差部分がブリッジ天板の角より下に来るようにすると押えが効く、天板の上だとすっぽ抜けるおそれがある、まあここは常識;
bridge gt
リュートにサドルは無いが、弦の止め方で1本ごとに高さを調整できる、1~3コースくらいの細い弦は2回通しができるので、弦が滑らず、任意の高さに止めやすい、
(*太い弦はどうするか、考案中)
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string_20190817085638c8b.jpg

ダブル弦同士の間隔をちょうど良くするのが微妙で弾き手によっても変ってくる、押弦をする左手側のナットでは開き過ぎると押えにくいが、狭すぎてもいけない(ナットの溝入れには何度も失敗した;)、右手側ブリッジは製作時の弦穴設定で変更できないが、どうも接近しすぎで弦がぶつかりやすい場合、少しくらいなら何とかなる、細ヤスリで0.5mm弱程度なら横に拡げても問題ない、
13c00_2017013.jpg
yasuri 02
このジャーマンテオルボは5~7コースを各々拡げた、ここは頻繁に押弦するが、バス音として開放もよく弾くコースで支障なく鳴らしたい。
gt sp

ナット、糸巻き側としては、弦がナット上を滑りやすく、さらにペグに至るまで弦の道筋が滑らかになるよう各部を調整する、どこかでギリギリ音が出れば調弦もし辛い;
近年出た、ローデドNYLGUTという低音用の弦は軟質で、ナットにへばり付いて滑りにくい、写真のようにナットからペグまでを伸縮性のないアラミド繊維の糸で繋ぎ、この弦のナットに接するあたりに固形石鹸を塗った、これで調弦は快調v
20170714.jpg
201707142b.jpg

また低音弦に一部フロロカーボン弦の太いのを使っているが、ブリッジへの巻き付けが大変である、巻き付ける部分だけカッターナイフの背で削って細くすると巻きやすくなるv
pvf_20190817084530875.jpg
bridge 11c

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リュートの個性 II  

今朝は7時頃から十分暑く、クマゼミが鳴き出した、クマゼミを聴くと、小学生の頃、早朝のラジオ体操を思い出す、今はあまり早起きしても、お昼前にまた眠たくなってしまい、車の運転が危ない;

先日のバロックluteに続き、今日はルネサンスlute、これも同じ古楽器でありながら、様々なタイプがあり、選ぶのに迷う、手元にある2つも外見は同じようでも、かなり個性が違う、
7c lute
7コースlute Jun Matuo 2010年 弦長58.5cm
6c lute
6コースlute 英国製 '80年代 弦長60cm
上の楽器は比較的新しく、製作家の過去の楽器と比べると響板がやや薄くなったようで、反応のよい、いかにも響板がよく振動したような鳴り方をする、近年はこのタイプがよく作られる気がするが、どうしてもブリッジ前後のうねりは生じてくるようだ、今のところ、ほぼ支障はないが、もう少し進めば調整が必要かもしれない、
下の楽器はラベルが貼ってなくて、わからないが'80年代くらいの作だろう、この楽器は購入時、ペグの具合が悪かったので全て交換してもらった、新しいペグに合わせ穴を開け直すが、元のペグが細かったので具合良くできた。響板は厚手のようで、うねりがまったくと言えるほど生じていない、明らかに上の楽器とは鳴りの性質が違い、高域はくっきり芯があり、低音は独特の雰囲気でよく前に出る、19世紀ギターのようにボディ内の空気共振が有効に働いた感じである、響孔飾りの隙間が大きく、開口面積も大きくなる、全コース、ユニゾンに張るとヴィウェラの曲に雰囲気が合う;

ところでルネサンスluteには2種類のタブラチュアがあり、これはフランス式と呼ばれる、
tab 02
一番上の線が第1コースを表し、五線譜のイメージで一番上が高い音、という感覚で捉える、ポジションはアルファベットで書かれる、
一方これはイタリア式、
tab 01
一番下の線が第1コースになり、実際楽器を構えると第1コースが下になり、鏡に映した感覚、開放弦:0から順にポジションは数字で表す、どちらかに先に馴れるともう一つが結構やりにくい;バロックluteでは殆どフランス式なので、割合としてはフランス式を見ることが多い、
音の伸びないルネサンスluteでは「フィゲタ奏法」という、親指と人差し指を交互に使い、音価を細かく割った旋律を弾く、というのが特有の語り口である、人差し指の往復で弦を弾く「デディリオ奏法」というのもある;

you tubeより、先日のロブ・マッキロップのluteを1曲、これはガット弦を用いている、
lute you
you tube:Lachrimae Pavan by John Dowland - Rob MacKillop, Lute

ルネサンスluteと同時期、スペインではもっぱらヴィウェラという楽器が弾かれ、ボディはギター型になっている、調弦法や奏法はluteと概ね共通だった。
ホプキンソン・スミスのヴィウェラで、Luys de ナルバエスの曲集
Vihuela you
you tube:Luys de Narvaez

PS.タブラチュアにはもう一つ「ドイツ式」というのがあるが、また別の機会に・・;
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リュートの個性  

昨日はミニ台風のおかげで、1つ面倒な用務がキャンセルにできた^^; 
201907271350-00.jpg
雨と風も一時強いときがあり、南から流れる雲の様子、一応台風らしい風情はあった。
何だかヨーロッパでは記録的な気温上昇で、ドイツ、ベルギー、オランダで40℃前後、フランス南部は観測史上最高の41.3℃になったそうだ、刑事コロンボの「別れのワイン」を思い出したが、ワイン庫も冷房がないと全部イカれるかな;膠付けの弦楽器も要注意だろう、一般家庭のエアコン普及率はフランスで5%、ドイツで2%弱だそうで、夏は涼しいのが当り前だった、
しかし、蒸し蒸しした30℃より、カラっとした40℃のほうがマシかもしれない;

昨夜は除湿をかけて、少し楽器を練習したが、バロックluteで11コースの場合、このどちらかを使う、
11c lute m o 2011
モーリス・オッティガー 2011年 弦長66cm
11c lute m c 1982
マイケル・キャメロン 1982年 弦長67cm
比較すると上の楽器は響板の面積が広く板厚はやや薄い、2011年作だが響板のブリッジ前後にうねりが生じて弦高が上り、フレットを太くして対応していたが、2017年に指板を下げて調整してもらった、
outotu02_201907280932361bf.jpg
強調図
11c m o genko
調整前と後、見た目殆どわからない;
下の楽器は古いけど、ブリッジ前後のうねりが少なく響板は厚手と思われる、ただネックからボディにかけて楽器全体が撓んで弦高が上がったので、何度か修理してもらった;
上の楽器は全体に音量は出るが、やはり「もっと強く弾け」と楽器が要求する感じだ、
下の楽器はあまりエネルギーを受け付けず「やんわり弾け」と言う感じ^^弦のゲージは同じなので、1cm長い下の楽器が若干テンションは高いはずだが、全体にゆったり鳴り、最低音Cに深みがある。感触は変るが似たような楽器2つより面白みはあるかな;たぶん昔のオリジナル楽器に近いのは下の楽器ではないかと思う。
弦高は出来るだけ低いほうが良いのは楽曲が示している、
menuet_201907280910583c0.jpg
aは開放弦、gは6、hは7ポジション
譜例のようにハイポジションの押弦と開放弦が交錯するところ、開放弦に触れずに隣を押え、重ねて響かせるにはギリギリまで低いとやりやすい。

you tubeからロブ・マッキロップの興味ある演奏を、いずれもRobert de Viseeの曲
まず、ガット弦らしいヒストリカルな味わいの演奏、
visee 01 you
you tube:Tombeau de Dubut by Robert De Visee - Rob MacKillop, lute
こちらはバロックluteに弦をシングルに張っている、これだけでテオルボ風に聞こえて面白い、
visee 02 you
you tube:Suite in Dm for lute - Robert de Visee - Rob MacKillop
マッキロップは作曲家でもあり、このほか、クラシック、アコギ、エレキ、バンジョー等々、何でも本格的に弾いてしまうマルチ奏者だそうだ、一つモノにするだけで大変なのに器用過ぎである^^;遺伝学的には誰もが脳の中に持っている素質を沢山引き出しているか、眠らしているかの違いとか・・

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梅雨時の楽器点検  

屋外は湿度90%前後の日が続いている、室内は何とか60%を切るところへ持って行きたい、
時折エアコンを「除湿」にしてどうにか下げている、 
situdo_201907171010158b0.jpg
手持ちの楽器は、いつも全部使っているわけではないし、今年の春まで放置状態のもあって、このジャーマンテオルボなど冬の間ペグ(糸巻き)が乾燥で縮み、だいぶ緩んだ弦があった、一方、踏み止まって緩まなかったペグは再び湿気で膨らみ、ガチガチにきつくなっている、
と、散々な状態;このペグ材はサクラで一番膨張率が高い、
g t 02 (1)
バロックguitarのペグはツゲ材で、冬の緩みを乗り切り、今廻しても、ちょうど良い感触、
g t 02 (2)
ツゲが一番扱い良いのだろうか、偶然か?
あとは黒檀(左)とココボロ(右)のペグだが、
11c 02 (1)11c 02 (2)
黒檀も湿度による膨張差が大きい、ココボロは油分が多く防水性があり、状態の急変はないのが助かるが、一冬放置するとさすがに緩む、

エンドピンを替えるはずだったアルトlute、古い楽器ではないが響板の一部が剥がれていた、
alt luteend pin
弦の張力で引っ張られるあたりだ、これは元々接着不全だったと思う、
膠は用意したが、せっかくなので、ピンの穴拡げを先にやって(切りくずが出しやすい)、再接着は乾いた季節になってからやろうかと^^;
nikawa_2019071710101352a.jpg
最接着セット

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Lute:ロゼッタ ウォッチング Ⅲ  

また新しいのも含めたロゼッタの話、 
工芸的美しさもリュートを手にする楽しみの一つ、リュートは果物を縦に切った形をしており、ちょうど種がありそうな位置に響孔がある、
11c m o 02
その孔にロゼッタ(Rosette)と言う彫り抜きの飾りが施される、この部分は別体で上手く作って貼り合わせることも出来るが、響板に直に彫る真剣勝負なのがいい、失敗すれば上質の響板が1枚無駄になる;熟練と根気の仕事だろう。
楽器の製作は各製作家が工夫をこらし、方法も様々のようで、
ロゼッタの切り抜きを昔ながらにカッターナイフでやる例もあれば、
Cut.jpg
中心部から始める
小さい穴を開け、そこから糸ヤスリのジグソーで切り抜く例もある、
cutting.jpg
you tube:Cutting a lute rose, part 1
またコンピューター制御によるレーザーカッターも使われる、
laser cut
you tube:laser cutting a laouto rosette
下、左のように細く切り抜けるのはレーザーカッターだろう、右は同デザインの手彫り、
002_20190704095358e74.jpg7c rose
この切り抜き面積のトータルが開口面積であり、音の出方に影響する、
ロゼッタは切り抜きだけでなく、立体感をつけるための浮き彫りも必要、
001_2019070409535710c.jpgcut 2
デザインは様々あり目移りする、ネット上でもいろんな型紙が手に入る、
katagami 2katagami.jpg
逆光でみるとステンドグラスの窓みたい、
003a_201907040954004cb.jpg003b_20190704095401d78.jpg

その他、面白いのがあった、これはLuteメーカー製のコースター、
Holiday_Items.jpg
これはモダンギター用の装着式ロゼッタ、いつ頃からあったんだろう、これもレーザーカッターかな、トルナボス効果もあるかも。
B.jpgA.jpg
C.jpg

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リュート弦の変遷  

モダンのクラシックギターは①~③がナイロン弦、④~⑥を巻弦、というのが長く定着して、現代は楽器も(曲も)これを張ることを前提に作られているだろう、 
リュートは昔どおりに楽器を作れば、ガット弦を張るのが正しいという理屈になるが、現代の演奏会で使うには扱いが困難である、弦数が多いだけにピッチの安定が望まれるが、ガット弦は羊腸の乾物で、オイルを含ませてはあるが湿度の影響が著しい、真夏と冬に同じ弦を秤にかけると重さが違う;
20140215.jpg軽量精密秤
長くリュートをやってきた人には、弦の変遷があると思う、はじめはギター弦と同質のナイロン、巻弦しかなかった、ナイロンは温度に敏感で特に冬は扱いづらい、
巻弦は倍音も多く出るので、オクターブ弦と帯域が重なり賑やかな音を発していた、以前はこんなものだと思っていたが、倍音の少ない低音だけ出る弦とオクターブ弦のコンビネーションで、落ち着いた深いバス音が出る、これぞリュートのバスだ、と感じた、
image.jpg
イメージ:巻弦は余韻が長く瞬発力が弱い
時折、ガットも試しつつ・・自己流に"弦"以外からの代用品を試すことも多々あった;
イタリアのAquila社が積極的に新素材を開発していき、ユーザーを巻き込んだ試行錯誤があり、製造中止の製品もあったが、徐々に実用性を高めていった、
近年、待望だった低音専用の素材が開発されたが、
20181210.jpgローデドナイルガット
20181210b.jpg
これも出初めは低いテンションにも関わらず切れてしまった、
20181230.jpg
低音弦が切れるなんて前代未聞で笑ったが、改良されて問題なくなった。この弦が出来る前は、大型魚用のフロロカーボン(PVF)釣り糸が低音弦に使えるとわかり、同素材の弦がサバレス社からも出ている、これは絶対切れない^^;
201705030.jpgkf95a_2019070110065925b.jpg
この釣り糸は質が硬いのと柔軟なタイプがあり、柔軟タイプがちょうど良い。
manyu rmanyu b
右の青ラベルは硬すぎて使えない
このナイジェル・ノースの演奏、低音弦はPVFのようだ、
n north lute
you tube:Bittner, Suite in g by Nigel North
プロ奏者の使う弦をみても、行き着くところは同じで面白い、
20180513.jpg

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私の楽器について  

ブログタイトルにある"リュート"について、紹介する記事を長く書いていないので、久しぶりに少し取り上げます。
 
リュートは中世、ルネサンス期からバロック中期まで栄えた楽器で、バロック後期では一部の名人奏者兼作曲家が弾く楽器へとなっていった。
一旦歴史が途絶え、20世紀中頃、演奏家の研究で復興した。
7c lute 02
ルネサンスlute(7コース):調弦は高い方から G,D,A,F,C,G,(D)

大バッハもバロック期のリュートに興味を持ち、この楽器をイメージした曲でおそらくリュート風の音をだす鍵盤のための曲を書いている、現代のリュート奏者はそれらを編曲して弾いている。(BWV996、997、998あたり真作ではない可能性も?)
13c lute
バロックlute(13コース)
リュートの弦、1本当りのテンションはギターの1/3ほどで平均2.8kgくらい、楽器重量は軽く、細く緩い弦を張り、弾弦もそれに応じた力の入れ方になる。
左手は指板に垂直に指を下ろすので爪は完全に切る必要がある、人差し指を寝かせて数本押えるセーハもある、ここはギターと同じ、
yubi f6yubi03_20190319000204185.jpg
右手も全部、爪が掛からないよう念入りに切って、指の頭で弾く、
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クラシックギターでは通常爪を掛けて弾くのが違うところ。
チェンバロは誰が弾いても同じ音だが、リュートは一人一人、指の性質や弾き方で同じ楽器でも音が変わる。弦はギターと同じナイロン弦や、昔ながらのガット弦、近年開発された合成素材の弦など材質の選択肢があり音の出方も変わる、趣向に応じて使い分ける。
11c lute
11コースlute:弦はナイルガット、フロロカーボン、ローデドナイルガットの3種
バロックリュートをメインにやっているが、その調弦法は下の譜例のとおり、
sc01.png
①~⑥コースまで、f,d,a,F,D,Aでニ短調調弦と呼ばれる、⑥コース以下は音階で下がっていき、演奏する調により調弦を変える(ヘ長調なら、⑫コースBを♭にする)。
この調弦法の特徴から、下の譜例のように旋律が音階的であっても、弦はアルベッジョ的な運指をとり、音を重ねてレガートな効果を付ける。
sc02_20190317110212ebb.jpg
ナイジェル・ノースによる解説
N North you
you tube:Lute 101 with Nigel North
また、印刷出版されている楽譜は殆どないので、当時の筆写譜(タブラチュア)の写しを取り寄せて使うことが多い。
sc03_2019031711594472f.jpg
*ほぼ一年さぼって、毎日弾く音階練習の運指も忘れてしまったことがあり、憶えているかな・・と昨日弾いてみたところ、手が憶えててくれた^^;

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バスライダーの13コースlute  

ヴァイオリン属の楽器は外観は昔と殆ど変わりないが、時代の要求とともに内部構造やネックの角度(駒の高さ)などが変化していった。リュート属は丸いボディに後ろへ折れた弦巻き、という形が本来の定型であったが、
7c lute
7コースlute
時代とともに弦(コース)が増えていき、収まりきらなくなると、外観から大きく変わっていった、先日の低音弦の素材の件といい、謎の部分も多い、
バロック後期になると、リュートは既に衰退期でもあったが、バス弦を拡張して13コースまでになった。現代、13コースluteはバスライダーを設けたこの型が一番よく作られる、楽器が長くならず扱い易いのもあるだろう、
13c lute pic13c bas ri
13コースlute:バスライダー型
しかし、リュートを描いた絵画を探してみると、バスライダー型の絵は非常に少ないようだ、
1つ見つけたのがこれ、
13c lute
バスライダー型
あとはダッチヘッド型、テオルボ型が殆どである、低音弦の長さとしては妥当だろう。
バロック期はそれなりに機能と姿を上手くまとめたセンスの良さは感じる、
lute d h
ダッチヘッド型
g t pic
ジャーマンテオルボ型
バスライダー型は元々11コースだったluteのペグボックスに追加の弦巻きを接着して、若干弦を長くし、ブリッジを延長して2コース分増やした、簡略な改造楽器に見える、
今にち、歴史的リュートを製作するには博物館などに残る楽器を複製するが、忠実に再現しすぎて、バスライダー部もペグボックス脇に少ない面積で接着しただけの楽器も作られ、剥がれてしまうものもあった、昔はかなり緩く弦を張り、それでよかったのかもしれない?
現代、新作としてバスライダー型を作る場合、耐久性を確保した作り方が望ましい。
この楽器はペグボックスとバスライダーの基礎部分が一体で切り出してある、
13c m o 02
しかし弦の張力の中心は足場の外に来る"偏心モーメント"になり、注意は必要;

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弦を揃える  

たぶん来年、年号が変わる頃までは落ち着けず、リュートは殆ど休みになるが、手入れだけはやって気力を繋ぐようにしている;いつも弦を取り寄せているドイツの楽器ショップのサイトがこのところ繋がらず、今回はEMSに頼んだ、 
strings mail
ジャーマンテオルボの低音にはローデドNGとKF(フロロカーボン)を適宜使っていた、実用上問題ないけど、弦の色がバラバラで見栄えが悪く、弦も美観の一部と感じたしだい;
gt 1st
7コース以下をローデドに揃えることにした、真っ白が混ざっていたNGも黄色に揃えた、
gt 2nd
しかしローデドNGも買うたびに微妙に色合いが違う、茶色だったり、赤茶色だったり、濃い薄いがあったり、品質を安定させてほしい;(個人的には赤茶色で揃うのが好みだが)
まあ、パッと見、遠目には整った感じに見えるかな^^;
g t l ng

因みに、歴史的なリュートの低音弦がどういう物だったかは詳しくわかっていない、
リュートの復興期からわりと近年までこのような金属巻弦を低音に使っていたが、余韻が長すぎ、明らかに歴史的ではない、低音は短くボンと鳴るのが良い、
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*Pyramidはギター弦と同質、Aquila"D"は倍音を押さえてある
絵画に見られるのは何らかの加重処理をしたガット単線と思われる、
201812102012454da_20181210204924362.jpg
Historical bass strings
現在は金属巻弦を使わないのが主流になってきて、ローデドNGはその方向で扱い易い弦として開発されたようだ。
l ng
ローデド・ナイルガット、これも歴史的には絶対なかった合成弦だが性質的には近づいていると思われる。
11c l ng
11コースlute:6、7コースの低音はKF弦

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65kg  

リュートの響板はこのように響孔から懐中電灯の明かりを入れると提灯のように内部が透けるほど薄い(2mm以下?)
11c lute
13コースバロックluteでは弦を24本張るが、1本当りの張力は平均2.7kg程度とおそらく弦楽器の中で一番緩いと思う、しかし24本の合計で約65kgになる、
(*ちなみにクラシックguitarは6本で45kg前後)
seisansiki.jpg
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13コースリュート張力計算表
この薄い響板に細いブリッジをニカワ接着しただけのところに大人1人がぶら下がるのと同じ力がかかる;
002_20180524110659bef.jpggt02_20180524110658521.jpg
騙されている気がする;これで壊れるなというのが無理というか、もっと緩くするのが正しいだろうと思う。

ルネサンス期のリュートは初め6コースくらいで、張力合計約30kg、楽器の構造に対し健全でこれが完成形に思うが、
6c lute
6コースlute
時代が下り、音楽の求めに応じて低音コースが増えていった、少コースのリュートを改造したのもあった、バロック後期には13コースになり、壊れる寸前で持ちこたえている?
あまり気にすると精神衛生によくない^^;

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