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Micha: Classic音楽・Lute・宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学の話など

ムジカ・アンティクヮ・ケルンのテレマン  

バロック後期のJ.S.バッハ、G.F.ヘンデル、C.グラウプナーは作品数は膨大で三者とも晩年近くには失明している、夜も蝋燭の灯りで多くの仕事などして眼に負担をかけたのだろうか、
一方G.F.テレマンも晩年、視力は悪化したが、86歳で亡くなるまで作曲は続けられたそうだ、 
telemann_201908161028550f3.jpg
Georg Philipp Telemann(1681-1767)
作曲に時間をかけるようになった後世の作曲家と単純比較はできないが、テレマンの作品数はギネス記録だそうだ、そんな膨大な曲、こっちは聴くだけで残りの人生足りない;
前にも書いたとおり、テレマンは民族音楽の趣向を取り入れた曲が多く、飽きさせない魅力がある、それを活き活きと聴かせた最初の古楽グループがラインハルト・ゲーベル率いるムジカ・アンティクヮ・ケルン(MAK)で、テレマンとの相性は抜群、E.ゼフィロなど最新の演奏を聴いても、まったく引けを取らない、
アナログ時代最後、1979年のLPから、
mak tele lp 03
mak tele lp 01
まずはリコーダー、ヴィオラ・ダ・ガンバ、弦と通奏低音のための協奏曲A-moll TWV52:a1、これがその民族音楽風の典型、各楽器の生々しい響きがより集中させる、
twv 52 al
スコア:第2楽章
ソロのリコーダーとガンバの機敏な掛合い、並行が引き付ける、
mak tele you 01
you tube:Telemann - Concerto for Recorder (Flute), Viola da gamba in a minor, TWV 52:a1 (Reinhard Goebel)
PS.この曲は通奏低音にギターを入れても良さそう・・と思ったらそういう動画が^^
tele twv52 e1 you 02
you tube:Concerto in A Minor, TWV 52 a1, G. P. Telemann
同アルバムには興味深いところで、4つのvnのみで演奏する協奏曲D-durとC-durが2曲入っている、(通奏低音の付いた楽譜もある)
mak tele you 02
you tube:Telemann - Concerto for 4 Violins in D Major TWV40:202
you tube:G. Ph. Telemann Concerto in C Major for 4 Violins Without Continuo

最後に管弦楽組曲で「ハンブルクの潮の満干」(水上の音楽)、こちらはデジタル時代に入った録音、CDも取り寄せたが、なぜか針で拾った音がシャキっと新鮮に聞こえる^^
mak tele lp 02
フランス風序曲のグラーヴェは付点リズムを強調するのが演奏習慣だが、ゲーベルはそれを避け、ゆったり繰り広げる、このグラーヴェは描写的でもあり、長く奏でるobは広大な水平線、あるいは海風、弦楽とバスは打ち寄せる波をイメージさせる、そしてフーガ形式のアレグロに入った快活さは他に例をみないほど、
序曲ほか抜粋で6.「戯れるトリトン」7.「猛り狂うアイオロス」を挙げる、
mak tele you 03
you tube:Telemann: Overture In C Major: "Hamburger Ebb' und Flut" -
Ouverture (Grave - Allegro)
Der Schertzende Tritonus
Der sturmende Aeolus
テレマンもハイドンと同様、その魅力は演奏で大きく左右される、

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category: G.P.テレマン

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バロックtrp,あれこれ <追記あり>  

先日も書いたとおり、現代の古楽器として使われるトランペットの多くは音程補正孔の付いたもので便宜上バロックtrpと呼ぶ、
b trp
バロックtrp
一方昔のままの"管"あるのみのtrpをナチュラルtrpと呼ぶ、
n trp
ナチュラルtrp
n trp scale
ナチュラルtrpの自然倍音
今日はお馴染みのテレマンの曲で両楽器の違いを聴き比べてみる、第1楽章だけでよくわかる、
まずはN.エクルンドのバロックtrpによる演奏、安定した美しい演奏だ、
n e te trp you
you tube:Georg Philipp Telemann.Trumpet Concerto No.1 in D major. TWV 51:D7
次はF.マドゥフのナチュラルtrpによる貴重な演奏
f m te trp you
you tube:G. P. Telemann - Concerto in D major for trumpet, 2 violins & b.c., TWV 51:D7
TWV 51 d7
第1楽章、trpソロパート
ナチュラルtrpでは上の楽譜に印した"シ"の音が幾分下がる、少しズレる、これがバロック期に響いた音で、これがtrpらしさだと受け入れられていただろう。
しかし、雑味のまったくない澄み切ったエクルンドのバロックtrpは申し分ない、ほかにいくつか挙げる、
まずミヒャエル・ハイドンのtrp協奏曲No.2ハ長調、
n e m hay trp you
you tube:Johann Michael Haydn. Trumpet Concerto No. 2 in C major
第1楽章の展開部[39]でtrpの最高域といえる"ファ"に跳躍するのが聴かせどころ、
m hay trp con
レオポルト・モーツァルトのtrp協奏曲ニ長調も第1楽章で休符のあとに高域を取る、
n e l moz trp you
you tube:Johann Georg Leopold Mozart. Trumpet Concerto in D major
バロックに戻ってイタリアの作品、G.トレッリのソナタニ長調、イタリア音楽らしい天から聞こえてくるような魅力、
n e tore trp you
you tube:Giuseppe Torelli, Sonata in D Major, Felice-Lucia-Stefano Torelli
今度はドイツのJ.F.ファッシュの協奏曲ニ長調、
n e fa trp you
you tube:Johann Friedrich Fasch - Trumpet Concerto in D-major (Ca.1750)
お国柄で違う趣きになる、

ところで、兄のF.J.ハイドンが書いた有名なtrp協奏曲変ホ長調Hob.VIIe:1は新発明のキー・トランペットのための曲で、ナチュラルtrpのための協奏曲は残っていないが、ナチュラルhornの協奏曲はある、T.ブラウンのhorn、ホグウッド指揮、AAMで、
hog j hay hor you
you tube:Haydn: Horn Concerto No.1 in D, H.VIId No.3 -
1. Allegro 2. Adagio 3. Allegro
ナチュラルhornはアサガオに右手を出し入れして音程を操作できる、曲はさすがにハイドンの楽しさが溢れる。
いずれの作曲家も楽器の制約をうまくクリアしつつ、良い曲を書いている、数こそ少ないが名演があれば飽きることはない。

PS.動画付きでバロックtrpによるテレマンのtrp協奏曲 TWV 53:D5を挙げる、トリルの演奏もリップトリルで行なわれる、
te trp you
you tube:G.Ph. Telemann: Concerto in D major for Violin, Cello, Trumpet and Strings, TWV 53:D5

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category: G.P.テレマン

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2つの「水上の音楽」:ヘンデルとテレマン  

近年は過しやすい春と秋の時季が短くなっていると感じるが、確かに日本の四季は2010年代から夏の期間が延びて記録的猛暑日が多い、今日も明け方の最低気温で28℃、湿度も高い、一番過しにくい日が長引きそうだ;日中、外に出ると日差し云々の前に空気そのものが熱い、
海外から旅行で来た人は蒸し暑さに驚くだろうが、ずっとここで暮すわけじゃないので気が重くなることもないか? 日本名物「猛暑と台風」; 
kisyocho_20190802101039daf.jpg
気象庁
関東のほうは少しはマシかもしれないけど? 大してかわりないか;過去に構想された"名古屋オリンピック"なんかとてもやれそうにない;開催を10月あたりに変更できないのだろうか;

暑気払いにヘンデルとテレマンの「水上の音楽」を聴いた、
一度は演奏史が途絶えたバロック音楽が20世紀中頃から復活し、盛んになったのは何故だろうか、重っ苦しいクラシック音楽からの開放感か^^;録音という形で世界に広まり、人気の演奏家は来日して聴けるようにもなった。
ヘンデルの水上の音楽など録音は数え切れないだろう、ヘンデルでお馴染みの、楽章と楽章の間をobやvnのソロが繋ぐところ、初期の演奏は楽譜に書かれたとおり単純に演奏するしか芸がなかったが、奏者によるリアリゼーションは間もなく当り前になった、新しい演奏が出るたびにそれも聴きどころである、
新しいところで、アルフレート・ベルナルディーニ指揮、ゼフィロ・バロックOによるヘンデルとテレマンの「水上の音楽」のカップリング、
he te zefiro
zefiro he te 02
2003年 ARCANA
ルフトハンザ・バロック音楽祭でのライヴ録音

ヘンデルのほうは王室主催の船遊びのための「機会音楽」で、聴きやすくすっかり憶えた曲ばかり、それでもこういう新鮮な楽しみがある、という達演である、まずヘ長調組曲、
zefiro he 02 you
you tube:G.F. Handel: "Water Musick" in Seven Parts HWV 348, [Zefiro-A.Bernardini]

アルバムの中間にテレマンの水上の音楽「ハンブルクの潮の満干」が置かれる、こちらはハンブルク海洋参事会の記念行事のために書かれた同じく機会音楽である、人々を楽しませるという点でテレマンは「1位」というのがわかる気がする、充実した序曲に舞曲が9曲続くが、各舞曲にタイトルがあり、描写音楽でもある、テレマンは民族音楽の要素も取り入れ、その風合いが活かされる所がある、第6曲の「戯れるトリトン」次の「猛り狂うアイオロス」など活発な聴きどころ、通奏低音のバロックギターは殆ど打楽器的な効果になる、
zefiro te you
you tube:G.F. Telemann: "Wassermusik" Ouverture in C major TWV 55:C3 [Zefiro-A.Bernardini]

アルバムは再びヘンデルに戻り、ニ長調とヘ長調の組曲、
you tube:G.F. Handel: "Water Musick" in Seven Parts HWV 349, 350 [Zefiro-A.Bernardini]
やはりヘンデルはお上品であり、ソロによる"繋ぎ"が楽しみ^^

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テレマン「バロック トランペット」の楽しみ  

先日の続編になるが、テレマンのtrpを用いた作品で、Tafelmusik第2集の最初にある組曲(序曲)ニ長調 がお馴染み、これも名手を要する曲だろう、第2集の終曲も同じ編成で魅力だ。
m
現代のtrpとobの関係とは違い、バロック期のtrpは室内的に柔らかく演奏され、またobは"室内のtrp"とも言われ、これらの響きは性質が近似してよく溶け合う、テレマンのTafelmusikの当曲(TWV 55:D1)はそこを味あわせてくれる、
naumann-trumpet1.jpg
trombadacacia_gross_large.jpg
上下ともバロックtrp、上はアサガオが前方向きになるが、下は横向きになる
baroque_oboe.jpg
バロックob

最初に古楽器で聴かせたのは、A.ヴェンツィンガーで、古楽の黎明期、演奏メンバーには、エドゥアルト・ミュラーなどG.レオンハルトが教えを受けた人もいる、
tele t m lp01tele t m lp02
アウグスト・ヴェンツィンガー指揮、バーゼル・スコラカントルム合奏団
trp:エドワード・タール、ob:ミシェル・ピゲ、vn:エドゥアルト・メルクス
1964-1965年録音 ARCHIV(LP)

この銀のレーベルを見ると今も特別な雰囲気がある^^
バロックtrpはE.タール、バロックobはM.ピゲ、またvnソロがE.メルクス、と古楽演奏初期の名手達、現在の古楽演奏から見れば模索の頃でもあったが、古楽器のtrpとobの意外なほどの溶け合いを聴いて、これぞ真の味わいと感じたしだい。フランス風序曲の始まりからtrpは名人芸を要求されるが、アレグロの中で、trpはobとともにトリルを奏でる、
tele sc01
各ソロ楽器は持ち味を活かし、trpが演奏できない旋律をobが上手くサポートしたり、また、vnパートと室内楽的に関わったり、繋ぎ役として巧みに活躍する、[72]からはロ短調となり、obソロの良いところだ。
tele sc02

ほかに、ムジカ・アンティクヮ・ケルンの演奏も闊達な演奏でテレマンの魅力を十分聴かせたが、新しいところで、ムジカ・アムフォンのTafelmusik全集の演奏が気に入っている。
tele t m
ピーター・ヤン・ベルダー指揮、ムジカ・アムフォン
trp:William Wroth、ob:Frank de Bruine
2003年録音 BRILLIANT CLASSICS

バロックtrpの技は向上し、William Wrothはブランデンブルクcon No.2でも名演を聴かせている、木管楽器レベルの装飾を聴かせたりする。

参考動画はバロックtrpによる演奏、序曲と終曲
telemann you tube
you tube:Telemann: Ouverture-Suite in D major, I: Ouverture, TWV 55:D1
you tube:Telemann: Conclusion in D major
(Musique de table/Tafelmusik)
Trumpet: Giuseppe Frau  Oboe: Go Arai  Violin: Ryo Terakado
Bremer Barockorchester

この動画で使われるtrpはhorn型に巻かれたタイプ、滑らかな高音は価値ある音だ。

PS.真鍮で作られた金管はどうやって曲げるのか、そのまま曲げようとすると管が平たく潰れてしまう、そこで真鍮より低い温度で溶ける金属(ハンダ等)を流し込み、固まってから曲げる、後で加熱してハンダを流し出す、なるほどと思ったv
因みに水道の塩ビ管をバーナーで曲げるときは砂を詰めるそうで^^;

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テレマン:トランペット協奏曲の魅力  

バロックのトランペット曲の晴れやかさには子供の頃から(たぶんラジオ放送で)惹かれていたが、今日はそんな記憶そのもののtrp協奏曲で、お馴染みの名作テレマンのtrp協奏曲ニ長調(TWV 51:D7)をいくつか、
曲によっては民族音楽的、灰汁の強さを出したりするのがテレマンの魅力でもあるが、これは4楽章とも純粋なバロック趣味で彩られる。

アドルフ・シェルバウム:trp
カール・リステンパルト指揮、ザール室内O.(LP)

te trp04
まずは、A.シェルバウム、高域を奏で、難しいバロックのtrp曲を復活演奏した先駆者だった、このテレマンの曲にしても最初に録音したのはシェルバウムかもしれない?バッハのブランデンブルク協奏曲No.2が吹けるのも、初めこの人だけだったらしい。彼に影響を受け、登場したのがM.アンドレだった。

ピエール・ティボー:trp
オットー・ゲルデス指揮、バンベルク交響楽団(LP 1970年)

te trp 03
フランスの奏者で、K.リヒターのミュンヘン・バッハO.でも活躍した、P.ティボーのtrpは輝きと艶やかさが堪能できる名盤だった、この時代らしい演奏だが、DGらしからぬ(DECCAみたいな)クリア・サウンドの録音も耳を惹いた、
第三楽章はロ短調で、trpは休みで弦楽だけなのだが、優美で味わい深い、
sc te 01
[9]からバスがテーマを弾くが、そのトリルに深々と重みがつき、編成の大きいモダン弦楽ならではの魅力と言える。

ニクラス・エクルンド:バロックtrp
ニルスーエリック・スパルブ指揮
ドロットニングホルム・バロック・アンサンブル(1995年)

te trp02
次はN.エクルンドのバロックtrpによる演奏、厳密にバロック期のtrpは管を巻いただけの何の仕掛けもない、ナチュラルtrpであるが、現代、古楽器として使われるのは管の途中に音程補正の孔が開けられたものが多い、しかしバルブ仕掛けのないtrpの透明感ある響きは替え難い魅力で、エクルンドは名手の1人である、しなやかな古楽器の弦楽が支える。

ルベン・シメオ:trp
ケン・シエ指揮、オーケストラ・アンサンブル金沢(2008年)

te trp01
最後は若干16歳で録音した、R.シメオのモダンtrpによる演奏、M.アンドレ最後の弟子だったシメオの高いテクニックと滑らかな美音は最高、しかし弦楽とともに演奏スタイルは現代らしく、ピリオド指向だ。

参考動画はバロックtrpによる演奏
te trp you tube
you tube:Giuliano Sommerhalder -Telemann Concerto-Baroque trumpet
Giuliano Sommerhalder and the kammerorchesterbasel (leader: Julia Schroder)

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テレマンの楽しみ: fl.&rec.の為の協奏曲ホ短調  

大バッハが活躍した当時のライプツィヒ新聞で、作曲家人気投票を行ったところ、「1位がテレマン、2位がヘンデル、3位がグラウプナー・・J.S.バッハは7位だった」と、何かで読んで憶えている;テレマンは現代でも楽器を手にする人達には人気があるようだ。
(Georg Philipp Telemann 1681-1767)
テレマンの作品で、複数のソロ楽器をもつ協奏曲や室内楽は特に聴き応えがある、ソロ同士の掛け合い、絡みがじつに巧みで、演奏する側にも楽しいだろうと思える、かしこまった音楽じゃなく、自由な演出も必要だろう、仮に導入的な旋律がvnパートに書かれていても、それを別の楽器で演奏してもよいと思う。

D.ハルモニア・ムンディ50周年記念BOXに入っているCD45、カメラータ・ケルンのテレマン名演盤を取り出した、
DHM BOXtelemann con cd
協奏曲が6曲入っているが、1曲目のフルートとリコーダーのための協奏曲ホ短調 TWV 52:e1が特に素晴らしい、緩-急-緩-急の4楽章で、
第一楽章は同じ発音原理で構造の違う2つの笛の味わいを楽しむように書かれている、奏者も装飾を楽しませる、
第二楽章はフーガで導入し、タンギングの明確なリコーダーと、ややほんのりするflトラヴェルソの快活で巧みな掛け合いが心地よい、テレマンならではの楽しみだ、
第三楽章はvnソロが導入し、ピッチカート伴奏に乗り、2つソロが牧歌的な掛け合いをする、
終楽章がまたテレマンらしい、民族音楽風で奇抜、テクニカルな楽しみに溢れる。

you tubeにもブレーメン・バロックオーケストラによる良い演奏が挙がっている、
telemann con
Bremer Barockorchester
you tube:G.P.Telemann:Concerto for fl.&rec. E minor,TWV 52:e1
この動画では通奏低音にギターが入っているが、テレマンの時代、ドイツにはギターは普及しなかったらしい、そういう史実云々抜きで楽しむのは大いに結構、テレマンの急楽章に快活なラスゲアードは相性抜群v

全集BOXものには未聴盤が多い、ブログなどチマチマ書いてるヒマがあったら、聴いたほうが有意義なのだが^^;

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category: G.P.テレマン

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R.ゲーベル、MAK:テレマン《ハンブルクの潮の満干》"CDとLP"  

最近はデジタル時代のLP盤に興味が湧いて、中古を見つけるとつい買ってしまいます、もちろんお気に入りの演奏だけ。
今日は逆パターンでLPは持っていたけど、本来の?CDを見つけて購入。ラインハルト・ゲーベル指揮、ムジカ・アンティクァ・ケルンのテレマンは今でも最高に相性がいい名演です、以前から知っていた曲も倍楽しくなる。

まず、CDのほうを再生してみると、わるくない、LPで聴き慣れた音と違和感なく細部までよく聴ける。
MAK Te cd
そのあとLPも聴いてみる・・気分や好みの違いかもしれないが、vnやcemb、obなど古楽器独特の高域倍音が滑らかで、こちらが一枚上手か、自然で生っぽく聴こえる。
MAK Te lp
録音は1984年で、アナログ盤も終りの頃だが、カッティング技術などは最高に達した頃だろう、内周いっぱいまで刻まれているが、問題なく聴ける。音盤方式の違いよりも、音がどう仕上がっているかにかかっているようだ。
MAK Te lp2

テレマンの水上の音楽《ハンブルクの潮の満干》はフランス序曲を持つ組曲として特に好きな曲で、長大な序曲、付点リズムのグラーヴェはじっくりとした演奏、アレグロに入ると、とても単純なフーガの動機が印象強い、ゲーベルはここを極めて闊達に開始する。
ハンブルクの潮の満干
グラーヴェからアレグロに入るところ
vnやvaには単純な動機のみ弾かせ、obやバスが素早い動きになる、これが躍動感として効いている、テレマンらしい引き付け方。この後は全パートが対等に活躍、ob二重奏の部分などポリフォニックだが、リズムの快調さを補い合う書き方、全パートユニゾンのパッセージが入ったり、快調な中に変化を織り込む。グラーヴェを挟み、アレグロを反復する。
続く舞曲はいずれも海の神々や描写音楽で表題をもつ、テレマンは民族音楽から影響を受けた作風も取り入れ、斬新に聴かせる、ゆったりした楽章、切れ味よい楽章、ゲーベルの演奏は対比があり、第7曲「嵐:吹きすさぶアエロー」は嵐らしい描写だが、長調であまり緊迫感がないのが面白い。
テレマンは作品が膨大なので、知らない良い曲もまだ沢山あるだろう;

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カメラータ・ケルン:テレマン協奏曲集  

テレマンと言えば、当時のライプツィヒ新聞の作曲家人気投票で、1位だったと伝えられますが、数々の作品の楽しさから頷けます。また現代ですが、名古屋バロック音楽協会のサイトでも一頃第1位、アマチュアのバロック奏者にも人気があるんですね。演奏者にとっても楽しい、特にリコーダーをやる人は多いし、テレマンはリコーダーの為の傑作が多い、またヴィオラ・ダ・ガンバをやる人もリュートに次いで?多い気がします。テレマンの低音パートは当然、弾き甲斐があります、そして魅力的なソロ作品もある。
今日は1990年DHM録音、カメラータ・ケルンによるテレマン協奏曲集、それより前、ゲーベル&MAKによる、キレ味抜群の演奏が登場してからというもの、並みの演奏じゃ、かったるくて聴けなくなってしまった;カメラータ・ケルンは堅実なところも見せ、達演によるプレイヤー感覚も楽しませ期待に応えます。

テレマン02
テレマン01

1曲目、協奏曲ヘ長調はリコーダーの魅力を存分に聴かせる、アフェットーソの爽快な始まり、装飾句が鮮やか。アレグロは例によって快活な心地よさ、協奏曲なのでトゥッティとソロの交互、響きの充実も楽しめる。じっくり転調で聴かせるアダージョに続きメヌエットⅠ,Ⅱは牧歌的な明るさ、リコーダー・ソロの細かな動きも聴きどころ。
2曲目、ホ短調、アンダンテはバックで繰り返される弦のテーマが特長的、オーボエは異なるソロパートを吹くが、後半ではバックのテーマも取り入れる。快活なアレグロ・モルトだが、リコーダーの場合とは異なりオーボエ向きに旋律を作っていて一味ちがう。
3曲目、ニ長調、これはフルートの名曲としてもお馴染みでしょう、あまりテレマンらしい灰汁を感じさせない、第一楽章アンダンテは優美なソロにバックは概ねホモフォニックに助奏する、新しいギャラントなスタイルも感じる。第二楽章ヴィヴァーチェは明るく親しみやすいフーガに始まり、フールトソロとなる、バックと交互に聴かせ、フルートがフーガ声部を吹く部分もある。転調による瞑想的な第三楽章ラルゴ、終楽章はジーグ風のリズムでポリフォニック。
4曲目、イ短調、リコーダーとガンバがソロを演じるこの曲はテレマンらしさ全開、屈指の魅力作品、第一楽章からして印象的だが、何と言っても第二楽章アレグロの快活で緻密なアンサンブルの力に圧倒される、例によってトゥッティとソロの交互で、リコーダーとガンバは掛け合う部分もあるが、並行和声で揃う部分が多く、これを息ぴったりに演奏するのが醍醐味で聴きどころ、またガンバは通奏低音のチェロと掛け合うところも置き、面白い。
最後はニ長調で2つのvlとファゴットがソロ、ファゴットはややおっとりした味わいだが、2つのvlが繊細な雰囲気を出す、第二楽章は充実感のあるフーガ楽章。

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P-Jan・ベルダー:テレマン ターフェル・ムジーク  

テレマンといえばまず思い浮かぶ器楽作品がターフェル・ムジークです、バッハのブランデンブルクCon.に相当する充実した作品群です。第1集~3集と3つのセットになっていて、各集とも序曲(組曲)、四重奏曲、協奏曲、トリオ、ソロ、終曲、というメニューになっていて、特に楽しみなのはトランペットが活躍する第2集です。過去にはA.ヴェンツィンガー盤(アルヒーフ)におけるE.タールのバロックtp、近年はMAK盤におけるF.インマーの名演で親しみました。今回は2003年録音、P-Jan・ベルダー指揮、ムジカ・アムフィオンによる3つ目の名盤です。

ターフェルムジーク
2006 BRILLANT CLASSICS

第2集から3曲ほど書きます。
序曲(組曲)ニ長調
例によってフランス風序曲で始まります、トランペットはティンパニを伴った祝祭音楽的な扱いでなく、ここではtimpなし、室内楽楽器です、バロックtpはブランデンブルクCon.No.2でも名演した、William Wroth、ここでも室内的音作りで驚くほど上手い。グラーヴェはわりと軽やかに進め、走句も鮮やかにアンサンブルの技が光る、tpとobはペアになったように使われ、ユニゾンで演奏する部分も多いです、この音の近似性を聴くとバロックobが室内のトランペットと言われたのがわかります。またtpで小回りが効かない旋律をobが補う、掛け合うなど、それぞれの特長を活かして上手く使われます。アタッカでアレグロに入る、この瞬間はいつもながらいいですね、tpとobのペア、それにvlがソロで活躍、テレマンらしい絶妙に隙のない掛け合いで進められる、バス・パートに耳をやるだけで楽しい快活な音楽、演奏がリズミカルになるのも自然の成り行き。グラーヴェを挟んでアレグロが反復されるが、tpはまるでvl並みの達演で装飾を入れる。
序曲だけで満足させられるが、続く4曲のAirでも同様に楽しませる、緩抒な楽章はなく、いずれも闊達な魅力。
四重奏曲 ニ短調
リコーダー1本、flトラヴェルソ2本および通奏低音による四重奏、全集の中でリコーダーが使われるのはこの曲のみ、指揮のベルダーが達演を聴かせる。同類の笛ながら、リコーダーとトラヴェルソの味の違いを楽しめる。
第一楽章、アンダンテは穏やかに少し憂いをおびた曲、2本のトラヴェルソが平行和声を吹いたり、掛け合いをする、そこにリコーダーが重なる。緩抒楽章にも息を呑ませる間があります。
第二楽章、ヴィヴァーチェ、快活な魅力、トラヴェルソのほんのりした響きに対し、タンギングで音が粒立つリコーダーの切れ味が心地よい、この録音はバス・パートも詳細に聴こえてくるので、チェロのバス演奏にも引きつけられる。チェンバロの和音で刻まれるリズムも心地よい。
第三楽章、シチリアーノのリズムだが、第一楽章のテーマの断片も現れるのが面白い。
第四楽章、リズミカルで切れ味よい、リコーダーと2つのトラヴェルソ、3つのソロが区別なく同種の旋律で掛け合う、笛同志だけあって響きの溶け合いは良い、バス・パートが重要な旋律を弾く部分がある。穏やかな中間部を置いて再び闊達な冒頭に戻る。
トリオ ホ短調
トラヴェルソ、オーボエおよび通奏低音のトリオ、これまたテレマンらしい魅力の傑作。
第一楽章、憂いをおびた楽章だが、トラヴェルソ、オーボエの響きがふさわしい、当演奏ではリピートでの装飾の妙技が聴きもの。
第二楽章、テレマンらしさを代表するようなこの快活なテーマがじつに良く、曲はすっかり憶えてしまったが、飽きがこない、バス・パートの受け止めもじつに良く、隙なくひきつけられる。これは聴衆以上に演奏者が楽しいに違いない^^ちょいとリタルダンドして休止し、快速に戻る、粋な聴かせどころも置き満点の楽章。のどかな第三楽章で息抜き、第四楽章は構成感の緻密な味わい、奏者の装飾も聴かせどころ。

バロック音楽は穏やかなBGMでなく、アドレナリン沸き立つものでないといけません。
こういった曲を聴くと、リュートなんかよりヴィオラ・ダ・ガンバに転向すれば良かったと思う;大作曲家の作品にいくらでも加われるし、バス・パートは楽しいんです。

category: G.P.テレマン

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テレマン:トランペット協奏曲ニ長調  

私はトランペットには触れたことはないのですが、ホルンなら知人のを吹かせてもらったことがあります。はじめはスカーっと空気が通るだけの音^^;悪戦の末、やっと唇が振動しプォーっと鳴ったときは感動!それで満足^^金管の難しさを体感しました。

さてtp協奏曲の定番、テレマンの協奏曲ニ長調ですが、先日のO.E.アントンセンの見事な演奏を聴くといろいろ聴いてみたくなります。意外に手元にあるのは少ないです。
まずはM.アンドレの2枚、左は1974年録音(EMI)カラヤン&BPOとの演奏、テレマンの原曲をもっとtpの魅力を出そうと旋律を一部高域に移した編曲がよく使われますが、ここではグレーベ編とあります。各楽章ゆっくりのテンポでtpを伸びやかにたっぷりと聴かせる、カラヤンのBPOは厚みを帯びながらも清涼なサウンド、カラヤン・バロックとでも言いましょうか、濃厚に聴かせます。もう1枚右、1984年録音のR.ムーティ&フィルハーモニアOとの演奏は異なる編曲が使われ、一味違います。tpソロは原曲を重視したのか、高域に移すことをせず、第4楽章の終りも華々しい高音を吹くものでなく、落ち着いた終結です。ムーティのオケは厚くならず、清々しく聴かせます。
tele tp2

次にナチュラルtp、古楽演奏です。ナチュラル管はまさにすんなりとした管で気流を乱す仕掛けがなく、透明感のある音が魅力。左はフリーデマン・インマー:tp、R.ゲーベル&MAKの演奏、1986年アルヒーフ。インマーは柔らか基調の良い音です。ナチュラルtpの大らかなトリル、第二楽章ではtpの出だしが、"巻き舌"的発音となり、これもナチュラルtpらしい味わいです。ゲーベルはアタックの強い演奏をしますが、tpが休みの第3楽章はことのほか雅びに演奏します。さすがに原曲版のようです。もう1枚右、スウェーデンの名奏者N.エクルンド:tp、N.E.スパルブ&ドロットニング・ホルム・バロック・アンサンブル、これは極めつけ、ナチュラルtpを吹いているとは思えない技、スパルブのバックも洗練されつくしたような、古楽演奏の魅力を放つ。第3楽章の美しいこと。この曲、第3楽章がけっこう聴きどころなんですね^^
tele tp1

最後はtpのバロック演奏の原点ともいえるようなLP、アドルフ・シェルバウム:tp、K.レーデル&ミュンヘン・プロ・アルテ・室内O、録音年不明ですがステレオ初期頃でしょう。のちのバロック・サウンドの清々しい録音とは違い、生っぽく録れています。アンドレ以後の洗練された演奏が確立される前の、トランペットらしい、ごく素朴な表現、響きがかえって新鮮に感じます。第4楽章は高音を吹いて終わる。やがて物々しいバック演奏が増えていきますが、レーデルのバックは、さらりと自然に支えます。
エラート盤

category: G.P.テレマン

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