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Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

バロックギターのファンダンゴ  

バロックギターのレパートリーで重要な一人、サンティアゴ・デ・ムルシア(1673-1739)はマドリードの生まれで詳しい経歴はわからないが、ギターの達人で、作風はA.コレッリはじめ、イタリア、フランスの影響も受けている、A.コレッリのvnソナタをギター・ソロに編曲もしている、
corelli_2020012812115508b.jpg
you tube:Lorenzo Micheli plays Corelli/Murcia on the Baroque Guitar
また自国らしい作風も多々あり、そこが魅力、ドメニコ・スカルラッティとも時代は重なる。ムルシアもファンダンゴを書いているだろうと曲集を探ったら1曲だけあった、
しかし、楽譜は主題と変奏例がいくらか書いてあるだけで完結させず、"あとはご自由に"のように終わっている^^;2fan tab01
中略
2fan tab02
これは達者なテクニックでアレンジが出来るプロフェッショナル向けの曲だろう、いくつか動画を探ってみた、

①まずこれは、ほぼ残された楽譜の再現だ、
murcia fa 01
you tube:Santiago De Murcia Fandango

②次にパーカッションが加わった演奏、この動画の音声でバロックギターを生で聴くイメージがわかる、リズムを叩く箱の音が結構大きく、客席からステージの距離だとこんな感じだ、
*)大抵の録音では接近マイクでボリューム感を補強している、
murcia fa 02
you tube:Fandango by Murcia (1673-1739)_On Baroque Guitar & Cajon

③次はじつにギタリスティックでプロフェッショナル、
mursia fa 03
you tube:Fandango Santiago de Murcia-Stefano Maiorana Baroque Guitar

④これはカスタネットを合わせた演奏、
m fan 03
you tube:Fandango - Santiago de Murcia

⑤最後に、これは演奏も良いが、アートな画像も良い^^
murcia fa 04
you tube:Fandango "Santiago de Murcia"

リュートも生で聴けば上述の②番目のような聞こえ方になる、特に低音弦の音は遠達性がないので近くで聴くのを前提としたプライヴェートな楽器である、
なお、リュート属で音量の増大を図った楽器が大型のテオルボである、orchの中で通奏低音も行なうが、独奏曲も多く書かれている、ロベール・ド・ヴィゼの曲を1つ、
visee you
you tube:Robert de Visée Prélude et Allemande, Jonas Nordberg, theorbo
テオルボは調弦法が一部、ギターと共通した部分がある、ただしテオルボの②コースはoct.低いEになっている
tuning_20200128113806818.jpg
ヴィゼのギター曲については別に取上げたい。

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音楽の帰化,継承  

身を立てるため、出身国を離れて活躍した作曲家は多いが、活躍した国の影響が出るのは当然だろう、特に活躍地の影響が強く感じるのはスペインなどイベリア半島に移ってきた人達で、イタリア人が目立つ、当時の音楽はイタリアで発祥し、その流儀に他国が影響を受けていった、という流れが強く思われる、朱に交われば赤くなるというか、その国らしく変化もしていくが、リズムや和声の趣味がスペインは色濃いのだろうか?L.ボッケリーニは何度か取上げているが、ドメニコ・スカルラッティのファンダンゴも良い曲だ、
イントロの後、ファンダンゴに入る、
d s fan
you tube:Domenico Scarlatti Fandango in re min
ジャコモ・ファッコ(1676-1753)もイタリア出身の作曲家でvn奏者だが、1705年からスペインに移り、王室に仕えた、ヴィヴァルディの様式を基盤としながら、活躍地の趣向を感じる作風となっている、
Facco vn con
you tube:Facco "Pensieri Adriarmonici" Concerto Op.1 No. 4 in C minor
イタリア出身のジャン=バティスト・リュリは少年期に見いだされフランスに移住し、やがてルイ14世付きの音楽家となり、ヴェルサイユ楽派という文化の拠点を築いた、オペラバレエのための音楽を多数書いて、序曲として置かれるフランス風序曲の様式も確立した、
(フランス風序曲→Wikipedia
lully ouv
you tube:Lully: La Grotte de Versailles, églogue en musique - Ouverture
同じくヴェルサイユ宮で活躍したテオルボ、ギター奏者のロベール・ド・ヴィゼはリュリの同曲をテオルボ・ソロに編曲している、
y i visee
you tube:La grotte de Versailles: Overture (arr. R. Visee)
このフランス風序曲はテレマン、バッハらの時代、ドイツで充実した発展があった、バッハの管弦楽組曲BWV1066-1069など代表例である、
参考曲はテレマンの作品、協奏曲とあるが、序曲の形式だ、
telemamm con
you tube:Telemann Concerto for 3 trumpets, 2 oboes, timpani, strings & b.c. in D major TWV 54:D3
一方、バッハと同時代のイタリア出身の作曲家、フランチェスコ・マリア・ヴェラチーニ(1690~1768)がいるが、この人の書いたフランス風序曲はリュリの頃に遡り、ヴェルサイユ宮を彷彿させる作風で面白い、
Veracini_20200125092456287.jpg
you tube:Veracini: Ouverture No.2 in F major - 1. Largo - Allegro - Largo - Allegro
G.F.ヘンデルはドイツ出身でイタリアに学び、やがて英国に渡り、王室のために多くの作品を書いたが、合唱曲や管弦楽曲など英国王室を象徴する音楽となった、その後も英国の作曲家で、ウィリアム・ボイス(1711-1779)など古典派期に入る人だが、ヘンデルのスタイルを継承した曲を書いている、
boyce sym
you tube:W.Boyce:Symphony No.6 F major
I. Largo - Allegro 
II. Larghetto
you tube:W.Boyce:Symphony No.5 D Major
I. Allegro ma non troppo - Allegro assai

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自然な編曲  

他の楽器に編曲された結果、イマイチという例も多いが、これは良い、面白いと思った例を思い出した範囲で拾ってみた、
クラシカルで聴き応えのあるレパートリーの少ない楽器は、適した曲を発掘し編曲して取上げる事が多いが、あまり曲芸的なテクニックで聴かせるというのも好きではない、やはり向き不向きがあり、しっくり自然に味わえるのが良い、

まず、クラシックギターのレパートリーを拡充したのがアンドレス・セゴビアだった、ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643)の鍵盤作品で「ラ・フレスコバルダ」と題されたアリアと変奏は古くからお馴染みだが、初期バロックの魅力をギターに移す格好の曲だった、
原曲はこのとおり、
la Frescobalda
you yube:Girolamo Frescobaldi: Aria detta la Frescobalda
次にA.セゴビアによる編曲、変奏順は入れ替えている、
segovia.jpg
you tube:Aria con variazioni detta la Frescobalda

モーリス・アンドレも同様にソロ・トランペットのための編曲、演奏に熱心だった、ジュゼッペ・タルティーニ(1692-1770)のvn協奏曲 D.53をtrp協奏曲に編曲しているが、まず原曲はこのとおり、
Violin Concerto
you tube:Violin Concerto in E Major, D. 53:
I. Allegro II. Andante III. Allegro assai
アンドレはtrpでいけると閃いたのだろうか、主題はtrpに相応しい趣き、しかしvn的な技法もあるのは当然、
andre_202001220911054d6.jpg
you tube:Trumpet Concerto in D major :
I Allegro moderato II Andante III Allegro grazioso
アンドレ級のテクニックで演奏するので曲芸的に聞こえないのかもしれない、その後、O.E.アントンセンやR.シメオもこの曲を録音している、

最後にこれは目の付け所が良い、という編曲、原曲はG.F.テレマンの3つのvnのための協奏曲で「ターフェルムジーク」に含まれる曲だ、原曲はこのとおり、イタリア様式で書かれている、(音量注意)
TWV 53 F1
you tube:G.PH. TELEMANN: «Musique de table» [P.II] Concerto for 3 Violins in F major TWV 53:F1
独奏楽器をマンドリン、ハープ、ハンマード・ダルシマー、とすべて弦をはじく(若しくは叩く)楽器に置き換えており、編曲者はPeter Huthとあるが、これも原曲の趣きから閃いたのだろうか、レコーディングのための編曲で、いずれも当時存在した楽器だ、
TWV 53 F1 02
you tube:G.PH. TELEMANN: Concerto for Mandolin, Hammered Dulcimer and Harp in F major TWV 53:F1
3つの楽章で、始まりはマンドリンが聞こえてヴィヴァルディ風の印象、同じ音域で少しずつ音の違う、撥(&打)弦楽器が交錯する、楽器にもお国柄を感じ、マンドリンはイタリア風だが、ハンマード・ダルシマーが聞こえるとどこか東欧又は東洋風になり、多国籍な感じ、通奏低音にもチェンバロとリュートが入り、撥弦だらけで面白い^^
第2楽章はニ短調になり、撥弦同士のメランコリックな趣きが効果的で、ヘンデルのハープ協奏曲のような深みが出る、この編曲を思いついたのが素晴らしい。
20190915121132f3b_20200122093601f23.jpg
ハンマード・ダルシマー
元々、テレマンは多楽器のための曲を多く書いている、

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パッサカリア&シャコンヌ  

パッサカリアとシャコンヌ、どちらも3拍子の舞曲名だが、バロック期には1つのオスティナート・バスが繰り返される上に書かれる変奏として確立した、自由な変奏曲とは違い、一定のバス、和声進行を変えずに進めていくある種の厳格さが引き付ける。
これらの形式の集大成のような曲をバッハが書いている、
オルガンのためのパッサカリアとフーガ ハ短調 BWV 582は純粋な意味でこの形式の最大傑作だと思う、提示されるオスティナート・バスは暗い、重い、とも評されるが;絶対的重力源のようでもあり、整然として壮大な森羅万象のイメージに感じる、同じ主題でフーガが続く、
まずはT.コープマンによるオルガン演奏、
bwv 582 org you
you tube:J. S. Bach - Passacaglia and Fugue in C minor, BWV 582 - T. Koopman
02 bwv582 sc
オルガンによる演奏も良いが、相変わらず好きなのが、このペダルハープシコードによるD.アムリンの演奏である、
bwv 582 pe you
you tube:Passacaglia and Fuguein C minor BWV 582

もう一つの傑作として無伴奏vnパルティータ ニ短調 BWV1004のシャコンヌがあるが、こちらは人間的で、この形式を借りて喜怒哀楽を盛り込んだ特別な作品のように思える、
今回はG.レオンハルトによるチェンバロ編曲で、
g l bwv1004 you
you tube:J.S.Bach Chaconne BWV1004 Gustav Leonhardt

日頃親しんでいるリュートにとってフーガのような形式は難しいが、パッサカリア、シャコンヌは具合のよい形式で、作品数も多い、
Dubut(デュビュ)というlute作曲家が書いたイ短調のシャコンヌをCDで聴いてとても気に入った(もう少しテンポはゆっくりめが好きだが)、
演奏、ルッツ・キルヒホーフ
dubut Chaconne
you tube:"Preludio/Chacona en La menor" (Mouton/Dubut) para laud
ただ楽譜の出どころがさっぱりわからない、演奏者のキルヒホーフ氏に尋ねたところ、リュート・ソサエティ・アメリカ所蔵のマイクロフィルムに入っているとわかり、貸し出しで送ってもらって写した、
dubut.jpg
弾きたい曲1曲のために随分手間がかかった^^;

ロマン派の時代になってもこの古い形式を持ち出したのがブラームスで、交響曲No.4の終楽章がパッサカリアである、
you tubeはO.スウィトナー指揮、SKB
sui br s4 you
you tebe:O.Suitner SKB Brahms Synphony No.4
初めて聴いた頃はソナタ形式のような治まりを見せず進んでいくのに戸惑ったが、バロックのパッサカリアに馴染んだ後はひじょうに魅力的な楽章となった。あくまでロマン主義的だがブラームスらしいストイックな趣きがこの形式にぴったりくる。

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H.ビーバー:8つのソナタ ほか  

バロック好きでありながら、ヴァイオリン音楽はイタリア作品に耳惹かれるせいか、あまり聴いてこなかった、ハインリヒ・イグナッツ・ビーバー(1644-1704)はバロック期、オーストリアの作曲家でvnの達人、ザルツブルクの宮廷楽団の楽長となった人で、vn音楽の技を結集したような作品を書いている、先般話題にした、作曲家G.ムッファトや、修道士でリュート奏者のF.フィッシャーともザルツブルクで交流があったはずだ。 
Biber.jpg
Heinrich Ignaz Franz von Biber
今回は1681年に完成した、8つのvnソナタほか興味深い作品を録音した2枚組、アンドルー・マンゼ(バロックvn)、ナイジェル・ノース(テオルボ ほか)、ジョン・トール(鍵盤)の3人がROMANESCAというグループ名で演奏している。
biber sonata romanesca
cd1.jpg
cd2.jpg
1993-94年の録音だが優秀録音、これに匹敵する名盤は見当たらない、マンゼのvnの微妙な味わいを聴かせる達演はさすが、曲によりノースのテオルボ、トールのオルガン、チェンバロが効果的に支え、ひじょうに魅力。
ソナタとは言っても定型の楽章で構成されず、自由な中身である、即興性のある前奏曲にアリアと変奏、終曲、といった配置ほか、舞曲が入ったりして、お決まりじゃない面白さがある、Sonata Vなど良いと思った。
you tubeで2枚組全曲、トラック選択で聴ける、
biber 8 sonata you
you tube:Biber - Violin Sonatas (reference recording : Trio Romanesca)

メインの8つのソナタ以外に興味深いのはまず、リュートのためのパッサカリア、
you tube:Passacaglia for solo lute
これはリュート向きに書かれた曲でvn曲からの編曲ではなさそうだ、当時弾いたのは誰だろう、ビーバーの原作か?

また、描写ソナタ(Sonata Representativa)がじつに面白い、
you tube:Sonata Representativa
導入的なアレグロに続き、夜うぐいすカッコウ雄鳥と雌鶏ウズラ、最後に銃士の行進とやらが出てくる、「蛙」や「雄鳥と雌鶏」での不協和音というか任意の音律、「猫」でのポルタメント?は絶妙^^
楽譜の「猫」の部分、とくに演奏上の指示書きはない、ここは奏者の裁量に任される、
Die Katz

CD2の最後に「ロザリオのソナタ」に含まれる無伴奏vnのためのパッサカリア G-mollが入っている、you tube:Passagalia for solo violin
これをリュートに編曲した演奏もいくつかある、近年のナイジェル・ノースの演奏、
n n bi pa you
you tube:Biber, Passacaglia in g minor
さすがはノース、ではあるが曲は凄くvn的、luteには不向きでド難しそう、じっくり聴かせるのは厄介で苦労多過ぎか;;

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G.ムッファト:「調和の捧げもの」  

今日は普段あまり馴染みのないバロックの作曲家、ゲオルク・ムッファト(Georg Muffat 1653-1704)を取り上げる、ムッファトはフランスに生まれ、少年期にジャン=バティスト・リュリに師事、オルガン奏者として活躍、1677年からザルツブルク大司教の宮廷に仕えた、1680年頃にイタリアを訪れ、アルカンジェロ・コレッリに会い、影響を受ける、ムッファトはのちのヘンデル同様、国際性を持つ作曲家となった。 
g muffat
Georg Muffat
代表作の一つ、「調和の捧げもの」は6曲のソナタ集だが、各曲はコレッリの合奏協奏曲にフランス組曲の舞曲を合せ持つ構成になっていて興味深い、
armonico tributo
2つのvn、va、vc(又はgamba)ほか通奏低音の構成だが、弦を増やし、tuttiとsoliの響きを分けた演奏もされる、舞曲に入ってもこの書法が活かされる、
手元にアルス・アンティクヮ・オーストリアのCDがあるが、各パート1人で通奏低音は鍵盤とアーチluteの組み合わせで内容が緻密に聞こえてくる、
muffat a t
Ars Antiqua Austria 2000年録音
各曲の冒頭に置かれたGraveの和声はまさにA.コレッリを思わせるが、ソナタNo.2 ト短調など深い趣きで始まる、
sonata 2 01
Tは総奏、Sはソロ
sonata 2 gra you
you tube:Armonico tributo: Sonata No. 2 in G Minor*: I. Grave
ほか、Sonata No.2の各楽章は以下で聴ける、
you tube:Armonico tributo: Sonata No.2 etc.

ソナタNo.5 ト長調は楽章は5つと少ないが、終曲に長大なパッサカリアが置かれる、時折、冒頭のテーマを再示して変奏を進める、
passaca.jpg
sonata 5 passac you
you tube:Armonico tributo: Sonata No. 5 in G Major*: V. Passacaglia: Grave
このパッサカリアはリュートに編曲されていて、先日話題にした、修道士でリュート奏者だった、フェルディナント・フィッシャーの編曲と推測され、ザルツブルク時代、両者に親交があったことを示している。

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タルティーニ 「悪魔のトリル」  

人間には好奇心の一つ、怖い物見たさというか不思議なものへの憧れの心理がある。
夢の中に恐ろしいほど魅力な何かが現われたとしても、目覚めてから具現的に思い出すことはできない、夢そのものがおぼろげで無秩序なせいだろう、
絵や音楽に表すには夢のイメージに近い再創作になりそうだ。 
20161025 0
オカルティックでゾクっとくるほど魅力な音楽を楽しみたければこれだ、
バロック期イタリアのヴァイオリン名手ジョゼッペ・タルティーニのヴァイオリン・ソナタ ト短調「悪魔のトリル」、
タルティーニの夢に現われた悪魔がvnで人間業を超えた凄い曲を演奏した、目覚めてから書き取ろうとしたが、夢で聴いたインスピレーションには遠く及ばなかったという逸話がある、
なお"悪魔のトリル"と言われるのは、第3楽章に現われる重音奏法で動く下の声部と同時に上声部がトリルを行う難度が悪魔的技巧であるためらしい、
sc02_20161025b.jpg

まずバロックvn奏者、アンドルー・マンゼの演奏、
20161025a.jpg
Andrew Manze, violin
harmonia mundi usa 1997年

you tube:Giuseppe Tartini - The Devil's Sonata in G Minor by Andrew Manze
こちらは通奏低音なしの無伴奏vnの演奏だが、まさに夢に現われた悪魔になりきったかのようで、第一楽章は密やかに弱奏で入り、怪しの世界から聴こえ始めるようだ、暗闇の奥で一匹の悪魔が弾くヴァイオリンがイメージできる。
ソロ演奏だけに表現は縦横無尽、悪魔ならここまでやりそうだ、終楽章は特に凄い、ポルタメントの表現が絶妙で、装飾も悪魔の戯れのようだ。

もう1つは通奏低音の入ったパラディアンズの演奏、
20161025b.jpg
The Palladians
Rodolfo Richter, violin (Andrea Guarneri - Cremona 1674)
Susanne Heinrich, viola da gamba
Silas Standage , harpsichord
William Carter, archlute
LINN 2006年

you tube:Giuseppe Tartini - Sonata in g minor, Op.1 No.4, THE DEVIL'S TRILL,- Palladians
vnソロのR.リヒターはグァルネリのオリジナル楽器を使っているそうだ、変幻自在な強弱、じわっと粘るポルタメント、半音パッセージの装飾、魔性の表情を存分に聴かせる。通奏低音も大いに加担している、チェロではなくガンバなのも雰囲気が合う。
第一楽章はシチリアーノのリズム、終り近くでW.カーターはアーチluteでこの悪魔的な和声を掻き鳴らし、強烈な印象、
sc01_20161025a.jpg
第二楽章、vnソロは悪魔的すばしこさ、バスラインをガンバ、チェンバロ、アーチluteの3人が重ねて強調する、
第三楽章、導入のアンダンテはvnとアーチluteのみで弾くのが効果的、vnソロのテクニックは最後まで圧巻。

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謎だらけのバロック  

たとえばバッハのブランデンブルク協奏曲 No.3の中間楽章?Adagioは2つの和音が示してあるだけで、終楽章へ続く、というのはわかるが、実際何をやったらよいのか推測するしかない、 
bach br no 3
各演奏家がどうするかも面白いところ。

フライブルグ・バロックO、最小限の慎重な?対応、
f b bra 3
you tube:Bach: Brandenburg Concerto No. 3 in G major, BWV 1048 (Freiburger Barockorchester)

アバド指揮:モーツァルトO、チェンバロのO.ダントーネがソロを弾いている、
c a bra 3
you tube:Bach: Brandenburg Concerto No. 3 in G major, BWV 1048 (Orchestra Mozart, Claudio Abbado)
*弦楽器はモダンだが、バロック弓を用いている。

さて、リュート曲にも謎がいっぱいあって困る^^;
今練習している1つ、S.L.Weissのフーガ ニ短調だが、整然としたフーガの終わり近く、紫のところは、下から[ソ、シ♭、ミ♭、ソ]のナポリ6度が入る、
weiss fuga
続く下の段には、わざわざ長い空白(オレンジ)を置いて終結が書かれている、この空白は、何か即興を入れろというところか?わからないが、そのまま終結に繋いでも自然なので跳ばして弾いている;
y i weiss fuga
you tube:Silvius Leopold Weiss - Fugue in D Minor
今村氏はきちんと消音して、各声部が明快に歌っている。

もう一つ、このフーガの前に付けたい、プレリュード ニ短調、これは2重奏の片割れではないかと指摘されている、
weiss pre
2段目のAdagioと書かれたあと、オレンジで括ったように2分音符の音価で和音が2つ、次に同じ音価でパッセージがあり、また和音、この2分音符の間が独奏にしては長いというか、単純すぎるので、合方が何か弾いているんじゃないかと?
とは言え、よく演奏されるプレリュードで独奏曲として扱われる、片パートゆえに"動と静"があって面白いかも;
この参考になる良い動画はなかった。

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バロック好きの経緯  

子供の頃の記憶をたどると、クラシック音楽というより、まずバロック音楽に馴染んでいた気がする、たぶんラジオから聴こえてきた曲で、誰の何という曲かも知らないまま、とくにtrpやhornの入る晴れやかな曲に惹かれた、そしてリコーダーのまるい音色も子供には楽しかった、そんな記憶のある中で、中学くらいだったか、ラジオでたまたま聴いた曲が理想的で魅力だった、「バッハ作曲、ブランデンブルク協奏曲第2番でした」とアナウンスがあり、好きな楽器がみな入っていた。それから曲名を憶えてレコード「主に千円盤」も探すようになり、あまり豊富ではなかったが、バッハ、ヴィヴァルディ、ヘンデルなど名作のたぐいは集めた。
A.ヴァンツィンガーは早くから古楽器を用いた演奏を録音していたが、まだそれは特殊な扱いで、パイヤール、イ・ムジチなどが王道だった。 
やがて、G.レオンハルト、N.アーノンクール、F.ブリュッヘンやS.クイケンらによる古楽奏法に基づく録音が出て、楽しみ方の転記となった、
ba bra
はじめは、そのソリッドな響きと表現に戸惑ったのが正直なところ、しかし、バロックvnの透明感、flトラヴェルソの深みのある音色、ナチュラル金管のブリリアントな響き・・次々に嵌っていった;(*リュートだけは、ちょっと区別した?楽しみだった;)
そしてバロックの装飾演奏にも興味が湧いた、それはリピートの際に妙技を聴かせるのが慣例だったようだ。A.コレッリが書いたvnソナタの原曲譜と、実際、コレッリが装飾演奏した実例を書き留めた楽譜が残っていて有名である、
core op5-5 01
ソナタop.5-5原曲譜:曲の骨子のみが書いてある、
core op5-5 02
コレッリが装飾演奏した一例と思われる記録譜、
ほか、当時の演奏家が残した教本など、今やバロックの演奏はこうした資料に基づき、音楽的に習得した演奏でないと成り立たないと言える、通奏低音奏者も同様、
バロックvnによるソナタop.5-5の動画を1つ、
cre op5-5 you tube
you tube:Corelli sonata in G minor op. 5 nr 5
装飾の妙技はリピートで行われる、

ほか、コレッリの「フォリア」の主題による変奏を3つ挙げるが、演奏史を追って聴き比べるのも面白い、
H.シェリングによる20世紀の巨匠らしい演奏、
h s corelli
you tube:Henryk Szeryng plays Corelli's "La Folia" Sonata

I.パールマンによるクライスラー編曲版での演奏、殆どロマン趣味にアレンジされている、
i p corelli
you tube:Itzhak Perlman - Corelli: La Folia (arr.Kreisler)

最後はHesperion XXIによる巧みな古楽演奏、通奏低音も大いに聴かせる。
corelli 04
you tube:Corelli : La Follia

少し時代が下ると、G.タルティーニなどは原曲譜にかなり高度な技法を具体的に書いている。
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猫のフーガ etc.  

ドメニコ・スカルラッティが「猫のフーガ」という曲を書いているが、彼が飼っていた猫がクラヴサンの鍵盤上をよく歩き、偶然出た音をテーマにしてフーガを書いた、と伝わる曲だ。
実際、猫が鍵盤の上を歩けば、2鍵くらい一緒に踏むだろうし、後ろ足で踏む音も出るし、こんなふうには聴こえない、印象に残った音をヒントにしてテーマにした、くらいか?m
cats fuga 01
you tube:scarlatti sonata g minor (cat's fugue) K30 - L499
なかなか良いフーガで、終盤[139]からオルガンの持続低音を模倣して終わる。
cats fuga 02

動物の鳴き声描写の鍵盤曲としてはジャン・フィリップ・ラモーの新クラヴサン組曲No.2に含まれる「雌鳥 "La poule"」がお馴染み、この組曲全体が様々な描写音楽で面白い。
まずはクラヴサンによる演奏、
you tube 01
you tube:Hank Knox - Rameau, La Poule
もう1つピアノによる鮮やかな演奏、
you tube 02
you tube:Grigory Sokolov Rameau's "La Poule"
この速さでクラヴサンを弾いたら、けたたましいかも?;

また、ラモーの「クラヴサン曲集と運指法」第1集、組曲No.2には「鳥のさえずり」という同様の曲が入っている。
you tube 03
you tube:J.P.Rameau - Le Rappel des Oiseaux - Pieces de Clavecin (Scott Ross)

ほかに、ヘンデルのオルガン協奏曲で「カッコーとナイチンゲール」の声を入れた曲がある。
hadel org con
you tube:G.F. Händel: Organ concerto No. 13 in F Major HWV 295
バロック作品に絞ったが、いずれもさすがセンスよく、聴き応えのある曲になっている。

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