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Classic音楽,リュート,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

L.モーツァルト&M.ハイドン:trp協奏曲  

ナチュラルtrp時代の曲は機能上、高域で旋律を奏でるしかないが、これは自由な演奏が可能となったモダンtrpにとっても魅力で貴重なレパートリーだろう、
前期古典派の様式で書かれた、レオポルト・モーツァルト(1719-1787)とミヒャエル・ハイドン(1737-1806)のtrp協奏曲がある、
2人は ザルツブルク大司教に使えた仲間であるが、ともにその貴重なレパートリーを残していて、これらの名演があれば新鮮で飽きることはない。 

L.モーツァルトのtrp協奏曲 ニ長調はtrpに相応しい優美なテーマがまず魅力、trpの高域へ跳躍するところも聴くたびに楽しみである、
l moz trp con sc
*ハ長調表記だが、実音はニ長調
M.アンドレほか多くの奏者が録音しているが、バロックtrpによる録音は意外に少ない、
筆者お気に入りは、ニクラス・エクルンドのバロックtrpによNAXOS盤で、
n e cd01
モダンtrpを凌ぐ透明感とバロックtrpならではの柔らかなリップトリル(あるいはタングトリル)が魅力、
n e l moz trp con you
you tube:Leopold Mozart - Trumpet Concerto in D-major (1762)

M.ハイドンは2曲書いているが、その1つ、No.2ハ長調はflが2本入ったorchでtrpの聴かせどころを十分掴んでいる、これもエクルンドの演奏が満足である、
n e cd02
録音も鮮明で奥行き感があり申し分なし、
n e m hay trp con2 you
you tube:Michael Haydn - Trumpet Concerto No.2 in C-major

もう1曲のNo.1ニ長調は超高域を吹く難技巧で有名である、たぶんそれまでに例がない"実音で3点A"という高音が出てくる、
20210226.jpg
*ハ長調表記だが、実音はニ長調
ここを危なげなく安定して吹いているのはルベン・シメオである、師:M.アンドレさえ危なげに吹いていた最高音である、
手元のCDは2011年録音でorchパートをオルガンに編曲した演奏だが、この組合わせも良い、
r s cd
*オルガンの低域や場内の拡がり感はオーディオ的にも魅力v
r s m hay trp con1 you
you tube:[M. Haydn] Concertino per il Clarino:
I. Adagio II. Allegro
それにしても第1楽章はゆっくりなテンポをとり、シメオは息継ぎなしに随分長く吹いているが「循環呼吸」だろうか?最盛期のバロック期からあったテクニックか・・?

PS.この難曲のバロックtrpによるライヴ録画があった、聴衆席から収録したものと思われる、良い演奏だと思うが、たまたま座った席での聞こえ方、また一発勝負のライヴらしさなど、レコーディングのセッティングとは違い、いろんな意味でリアルで興味深い、場内の響きもよく入り、orchは遠くモヤっとするが室内楽ではなく、trpを聴くにはよい響きに思う。
m hay trp con1 you
you tube:Michael Haydn, Concerto in D for Baroque Trumpet

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category: その他・古典派

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J.N.フンメル:trp協奏曲 E-major P.ティボー ほか  

キー・トランペットのために書かれたフンメルの協奏曲はハイドンほどに集めていないが、手持ち盤を聴き直してみた、曲は素晴らしく、特徴は第2楽章にあり、ハイドンはあの「皇帝賛歌」の開始にも似たテーマで温かく包むような緩叙楽章にしている、フンメルのほうはモーツァルト譲りな要素があり、第2楽章はイ短調として、憂いを帯びた楽章にしている、それまでの簡潔で晴れやかなtrpのイメージを変える試みである、個性が違う2曲だけに楽しめる。 
key trp
キー・トランペット

ソロtrpの演奏ももちろんだが、orchも良くてはじめて愛聴盤となる、
LP盤を見つけ、気に入ったのがピエール・ティボー:trpで、マリウス・コンスタン指揮、イギリス室内OのDG盤(1971年録音)である、
t hu trp con lp
orchの規模はちょうどよい、アンドレより速めのテンポで、ティボーのtrpはきめ細かくブラスらしい光沢があり、耳に痛快である、第1楽章のカデンツァでも技の切れを聴かせる、
因みにトリルは主要音から始める。
t hu trp con you
you tube:Hummel: Trumpet Concerto in E flat major/ P.Tuibaud
1. Allegro con spirito 2. Andante 3. Rondo
*レコードのtrpを最後まで澄んだ音で聴くにはラインコンタクト針が効果を発揮する、
Record needleat33ptg ii

次はM.アンドレとカラヤン、BPOが共演したEMI盤、
カラヤンは録音に積極的で「演奏会場では理想的に聴ける席は限られているが、録音なら全ての人に理想のバランスで届けられる」と述べていたのを思い出す、そのわりにDG盤には聴き取り辛い録音が多かったが; しかし当EMI盤はorchの各パートが聴きやすい好録音だった、
アンドレのtrpはいつもどおり余裕の快演、
a ka hu trp con you
you tube:J.N.Hummel Trumpet Concerto in E flat Major Maurice André-Hebert Von Karajan

N.エクルンドのNAXOS盤も申し分ない、
古楽奏者だが、キーtrpには手をださず、ここではモダンtrpで演奏、柔らかなpと輝くfの対比を見事に聴かせる、orchはスウェーデン室内O(モダン楽器)で指揮はロイ・グッドマン、この曲は楽章がアタッカで繫がれ、終楽章に素早い付点の演奏が要求されるが、
sc03 403
この付点を省いて均等にする演奏が多い中、楽譜どおり付点を決めて演奏している、さすが古楽の指揮者だけに妥協しなかったのだろうか、終楽章は速度指定はなく、現代は急速に演奏されるが、本来はゆったりしたテンポなのかもしれない。
e hu trp con you
you tube:Hummel: Trumpet Concerto in E flat major/N.Ekulund
Allegro con spirito Andante Rondo

新世代のルベン・シメオが16歳で録音した演奏はこれ以上ないほどの実力を示した1枚だった、トリルの締めくくりがピシっと決まるのも印象的、
20171127_202103111004368c3.jpg
演奏は新らしさもあるが、まだ師:M.アンドレを踏襲した要素が少なくない、いずれオリジナリティーを発揮した新盤を出す時に期待したい。

追記:フンメルのtrp協奏曲は原曲はホ長調であるが、ハイドンの曲と同じ変ホ長調に移調して演奏される例が多い、LPジャケットやCDブックレットには"ホ長調"と表記され、実際は"変ホ長調"である場合もある、上記に挙げたうち、N.エクルンド盤は原調のホ長調である。

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category: その他・古典派

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玩具の交響曲:作曲者  

筆者も子供の頃から耳にして親しんでいたこの旋律、 
allegro.jpg
玩具の交響曲は、親しみ易いクラシックの名曲ベスト10をやったら入ってきそうな曲だが、真の作曲者は誰か?ということで、紆余曲折してきた経緯がある、
20世紀半ばまで、F.J.ハイドンの作だとして"逸話付き"で伝わってきたが、作風的に考えにくく、早くから疑問視されていた、
1951年にレオポルト・モーツァルト(1719-1787)作曲とされるカッサシオンがバイエルン州立図書館で発見され、その中に玩具の交響曲と同一の曲が入っていた、これにより、以降は作曲はL.モーツァルトとされ、前期古典派的な作風からも広く納得され、受け入れられた、
一時はモーツァルト父子と職場を同じくした、ミヒャエル・ハイドンがこの原曲に玩具楽器のパートを付けた、これがいつしか兄ハイドンの作曲と混同されたのでは・・という説まで聞いたが、どこから出た話やら?
一応、L.モーツァルトの作で落着かと思ったら、1992年、オーストリアのチロル地方、シュタムス修道院の所蔵物から、1785年頃に当時の神父、シュテファン・パルセッリが写譜した楽譜にこの玩具の交響曲が見つかり、同地出身の作曲家、エトムント・アンゲラー(Edmund Angerer 1740-1794)が1770年頃作曲したと記されていた、アンゲラーの他曲の作風からみても彼らしいそうで、すでに玩具楽器のパートが書かれていたら信憑性は高まる、また玩具の生産で有名だったバイエルン州、ベルヒテスガーデンに近い場所柄も状況証拠の1つとなるか、あるいは偶然か?
先述のL.モーツァルトのカッサシオンに入った同一曲は転用されたことになる、

弦楽以外の玩具楽器は、
カッコウ笛(Kuckuck),ウズラ笛(Wachtel),ラッパ(Trompete),太鼓(Trommel),ガラガラ(Ratsche),雌鳥の笛(Orgelhenne),トライアングル(Cymbelstern)を使うこととされるが、適宜変更、アレンジして演奏される。
Toy Symphony
この楽譜も1つの実用譜のようだ
toy sym you
you tube:L. Mozart (E. Angerer): Toy Symphony, Berchtesgadener Musik Kindersinfonie (1st version)
これほど知られた曲が、まったく知られない作曲家の作だった・・バッハのメヌエットでお馴染みのBWV Anh. 114もじつはC.ペツォールト作だったし、有名作曲家のレッテルが貼られると、曲も有名になるのか?^^曲自体が親しみ易いのが前提だが。

古典派期の曲というのは今の日本でいう演歌みたいな?、決まった型と趣味が求められ、自筆譜がない限り作曲者を特定するのは難しい、しかし作曲家個々が好んで使う旋律の節回しなどに個性が見られ、筆跡のような手がかりとなるだろう。
よく取上げるJ.M.クラウスやスペイン時代のL.ボッケリーニはそんな個性が強く現れている、
作曲者はクラウスらしいが未確認だというヴィオラ協奏曲など、聴けばクラウス以外の誰でもないと言える。
kraus va con you
you tube:J. M. Kraus - VB 153c - Viola Concerto in E flat major
先般書いた、コロラトゥーラのためのカンタータ「春」を思わせる。

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category: その他・古典派

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J.F.X.シュテルケル Sym No.1 & 2 (更新)   

筆者はモーツァルトも勿論好きな作曲家である、しかしモーツァルティアンではない、 
この3分程度の「Ave verum corpus」を聴いただけで、まさに天からの救いの声ような音楽が書ける人だと思うが、
you 03
you tube:King's College Cambridge 2011 Easter 13 Ave Verum Corpus W A Mozart
モーツァルトを評価の基準のように位置づけてしまうと、他はどれも駄作に聞こえるかもしれない、古典派様式の世界にも多様な趣味趣向があり、視点をかえて、それらも聴き味わったほうが、聴き手として収穫である、先日のJ.M.クラウスやP.ヴラニツキーなど魅力あふれる作曲家も多々存在して、食わず嫌いで通すより良かったと思う、また相乗効果でモーツァルトやハイドンの作品が新鮮に楽しめる、

今日は再聴となるが、久しぶりのヨハン・フランツ・クサヴァー・シュテルケル(1750-1768)の交響曲を2曲、演奏はヴァルター・エールハルト指揮、ラルテ・デル・モントである、エールハルトはJ.M.クラウスをはじめ古典派の陽の当たらなかった優れた作品を次々、真価のわかる演奏で録音してきた、聴き手も作品の良いところを聴こうという姿勢なら新鮮な楽しみが得られると思う、
sterkel sym
ヴェルナー・エールハルト指揮、ラルテ・デル・モント(ピリオド楽器)
録音:2013年12月 ドイツ、レーファークーゼン・クルターハウス

シュテルケルはときに意表を突くような灰汁のある主題を用い、それが発展してコアな部分を築いていく、こういうのが飽きさせない魅力となる、両端楽章の展開部など見事。

交響曲第1番ニ長調Op.35-1
第一楽章 Allegro con spirito、快活でやや武骨な第一主題で引き付ける、第二主題は柔和な味わい、じりじりとしたcresc.の後の力感、懐の深い提示部を聴かせ、反復なしで展開部に移る、この展開部の規模と内容には目を見張る、第一主題、第二主題、順に用いた長大なもので、これはハイドンからベートーヴェンへと橋渡しをする内容に思える、再現部、終結の華々しさはP.ヴラニツキーを思わせる。
第二楽章 Larghetto、幾分素朴ながら優美な主題、この楽章は短調となった中間部が聴かせどころ、突如とした緊迫感に包まれる。
メヌエットは活発で小気味よいテーマ、トリオは特徴めいたものはなく、簡潔な楽章だ。
終楽章 Allegro vivace、やや民謡調の主題のロンド-ソナタ形式はハイドンに近い、展開部は上手く休符を置きながら次への期待を誘う、ここでも第一楽章同様の充実感を置き、終結も華々しい。
201908211 01
you tube:Johann Franz Xaver Sterkel - Symphony No.1 in D-major, Op.35 (1770's)

交響曲第2番変ロ長調Op.35-2
第一楽章 Largo - Allegro assai、短い序奏を置き、主部の第一主題はがっちりと始まる、快速感に満ちた提示部が引き付ける、反復なしで展開部へ、ここもまた第1番に劣らず鬼気迫る内容だ。序奏部をわずかに挿入して再現部となるが、最後まで気を抜くところなく聴かせる。
第二楽章 Adagio un poco、この楽章も中間部以降が非常に充実、聴かせどころとして書かれている。
メヌエット Allegro 活発な性格のメヌエットでトリオも小ざっぱり、3分足らずで簡潔に終わる。J.M.クラウスがたった1曲書いたメヌエット楽章を思わせる;
終楽章 Presto 活発な舞曲風のロンドテーマで、爽快に進む、目まぐるしく対位法も用いたハイドンの傑作に匹敵するような楽章で期待に十分応える、華々しい終結も痛快。
201908211 02
you tube:Johann Franz Xaver Sterkel: Symphony No.2 in B Flat Major, Op. 35. 2
さすが、エールハルトの漏らさなかった作曲家である。

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category: その他・古典派

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N.エクルンド:L.Mozart trp Con . etc  

リュートの場合、ガット弦を使わないと真に古楽器とは言えないが、現代の公開演奏では調弦の安定性で使用困難なところがある(現代のガット弦にも歴史的製法に無いものがある)、 
また、古楽器のtrpで真にナチュラルtrpと言えるのは管の途中に何の仕掛けもない楽器だが、
N trp
ナチュラルトランペット
現代は正確な音程を得るために"補正孔(vent hole)"を施した楽器が主に使われる、
B trp
補正孔付きバロックトランペット
lute共々"現代古楽器"と言うべきものだが、楽器のオリジナル性は損なっていないので、古楽器として受け入れられている。

さて、しばらくぶりに爽快なtrpが聴きたくなった、
まず、レオポルト・モーツァルトのtrp協奏曲 ニ長調をニクラス・エクルンドの演奏で、使用楽器は補正孔付き、右手で孔を開閉する、
n e trp cd01
ニクラス・エクルンド(バロックtrp)
ドロットニングホルム・バロック・アンサンブル

前期古典派らしい気品ある趣きで、緩、急の2楽章、第一楽章が朗々とした美しさを聴かせる、高域へオクターヴ跳躍するところはいつ聴いても魅了する、
l moz trp
バロックtrpの名手、エクルンドの透明かつ滑らかな響きで満喫できる、
n e moz trp
you tube:Leopold Mozart - Trumpet Concerto in D-major (1762)

もう1曲好きな曲で、ミヒャエル・ハイドンのtrp協奏曲No.2 ハ長調
n e trp cd02
ザルツブルクでモーツァルト父子と仕事仲間だったM.ハイドン、形式も同じく緩、急の2楽章、共通のtrp名手のために書かれたのかもしれない、
第一楽章の高域を奏でる技巧がより高度になり、スリリングな聴きどころ、エクルンドの安定した美音が響く、
n e hay trp
you tube:Michael Haydn - Trumpet Concerto No.2 in C-major

*因みに現在、真正なナチュラルtrpでレコーディングしているのは、ジャン・フランソワ・マドゥーフである、右手で楽器を持ち、左手は腰に当てなにもしない(歴史的構え)、
楽器を演奏する姿では、これが一番かっこいいかも^^
bach bran
you tube:Bach BWV1047 3 1 La Petite Bande

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category: その他・古典派

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P.ヴラニツキー:交響曲 ニ長調Op.52  

時折取り上げる、知られざる古典派、今日はW.A.モーツァルトと同年生まれのパヴェル・ヴラニツキー(Pavel Vranický)、
有名作曲家に対し、決して引けをとるわけでもないのに、忘れ去られる人は多い、
人々の耳に残る名旋律の"ヒット曲"を多く書いた人は後世も演奏され、名も残る・・で差がついていくのかもしれない?あのL.ボッケリーニも「メヌエット」で知られるくらい、ヴィヴァルディも「四季」が再演されて以来、有名になったのかも。 
P.ヴラニツキーもそんな一人、チェコ出身でウィーンで活躍、ドイツ語名ではパウル・ヴラニツキー(Paul Wranitzky)と名乗り、52歳で没している。
Vranicky.jpg
Pavel Vranický (1756-1808)
当時は高名だった人でハイドンを引き継いだ技を持ち、管弦楽法が巧みで、orchの各楽器を細やかに活かした書法が聴かれる、40曲ほどある交響曲から、ニ長調 作品52を聴いてみる、
手元のCDはcpoレーベルで、ハワード・グリフィス指揮、ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニーO、新時代らしい演奏で一番良いが近年の録音にしては音が不鮮明で惜しい、
vranicky sym
これはyou tubeに挙っていないので、代わりにBohumil Gregor指揮、Dvořák Chamber Orchestraを挙げる、こちらは20世紀流の演奏で緩叙楽章がゆっくり過ぎて大仰だが、orchの各パートをよく拾った録音は好ましい、
vra sym you
you tube:Paul Wranitzky - Symphony in D-major, Op.52
第1楽章、堂々とした序奏に主部の軽快な主題が続く、ハイドンのSym No.50もしくはNo.90のような活気が心地よい、展開部の巧みな書法が聴きどころ、再現部では第1主題動機をちょっぴり変形したり、拍をずらしたりするのが洒落ている、
vra sym sc
vn1パート
第2楽章、アダージョは優美な主題で変奏の要素ももつ、ハイドンの「オックスフォード」に似た形式のようだが、ひじょうに劇的な内容が轟き、穏やかに終わる、
メヌエットは典雅で堂々とした主題、トリオはtrpのファンファーレを伴い気品がある、
終楽章はハイドンの「太鼓連打」終楽章に似た趣きで、ロンド風の主題で始まる、
じつに緻密で手の込んだ書法、展開部および再現部は各パートの複雑な重ね方が耳を巻き込むように見事で痛快。
これほどの曲がモーツァルトの初期交響曲ほども演奏されないのはどう考えても変だ、

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category: その他・古典派

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W.エールハルト:J.F.X.シュテルケル Sym No.1 & 2  

昔も今も、古典派の人気作曲家といえばW.A.モーツァルトが一番だろう、 
この3分程度の「Ave verum corpus」を聴いただけで、天からの救いの声ような、
you 03
you tube:King's College Cambridge 2011 Easter 13 Ave Verum Corpus W A Mozart
こういうセンスをどこから授かったのだろう、

20世紀流の演奏は古典派もバロックも、後世に親しまれやすい要素をもった作品のみに特化したスタイルで、モーツァルト、ヴィヴァルディ・・などは成り立つが、テレマンやグラウプナーの魅力的な演奏・・なんて想像つかないし、未知の古典派も同様、
古典派に絞ってもまだまだお宝が眠っている、ヴェルナー・エールハルトは古典派で素晴らしい内容を持ちながら知られていない作曲家を取り上げ、積極的に演奏してきた指揮者の一人、今までも、J.M.クラウス、P.ヴラニツキ、F.リース等々、こうした指揮者らのおかげで知ることができた、
それより過去には、知られない作曲家を取り上げたシリーズで、どうにか繕った?程度の"マイナー盤"が出ていたが、それを聴いても何か異質で冴えない(出来のわるい)曲にしか感じない、エールハルトは作品の真価をよく掴み、それがわかる演奏を聴かせる。
聴く側も耳をリセットして、作曲家の良いところを聴こうという姿勢があれば新鮮な楽しみが得られると思う、

以前、J.F.X.シュテルケルの交響曲を取り上げたが、
記事:W.エールハルト:J.F.X.シュテルケル 交響曲No.1&2
この演奏がyou tubeに挙ったのであらためて紹介、
20160620.jpg
ヨハン・フランツ・クサヴァー・シュテルケル(1750-1768)
ヴェルナー・エールハルト指揮、ラルテ・デル・モント(ピリオド楽器)
録音:2013年12月 ドイツ、レーファークーゼン・クルターハウス

交響曲No.1 ニ長調 Op.35
you 01
you tube:Johann Franz Xaver Sterkel - Symphony No.1 in D-major, Op.35 (1770's)
第1楽章はマンハイム楽派の影響を受けたというモーツァルトのSym No.31「パリ」に近いタイプに思える、

交響曲No.2 変ホ長調 Op.35-2
you 02
you tube:Johann Franz Xaver Sterkel: Symphony No.2 in B Flat Major, Op. 35. 2
第1楽章は序奏を持つ、始まりから終りまで優美な曲もよいが、ハイドンがそうであるように、ときに意表を突くような灰汁のある主題を用い、それが発展してコアな部分を築いていく、こういうのが飽きさせない魅力となる、メヌエット楽章は短く収め、両端楽章の展開部など見事。

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ペルゴレージ 「スターバト・マーテル」 ほか  

このところ、秀逸な録音の古楽に嵌っている^^ 
cd s

長生きをして活躍したバロック後期の大家、G.P.テレマンの生没年(1681-1767年)を基準に見てみると、テレマンが没する前年にはF.J.ハイドン(1732-1809)がエステルハーザの楽長に就任し、疾風怒濤期、初期の交響曲を書いている、今日取り上げるJ.B.ペルゴレージ(1710-1736)はテレマンの一生の中頃に短く生きたことになる、彼の古典派初期の作風を聴くと時代の前後関係に戸惑う;(テレマンもギャラントな様式に移行していくが、)
Giovanni_Battista_Pergolesi.jpg
ジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージ
Giovanni Battista Pergolesi(1710-1736)

イタリア、ナポリ楽派のペルゴレージは古典派音楽の始祖と言われるG.B.サンマルティーニ(1700-1775)とともに最初期の古典派様式を示している、C.W.グルック(1714-1787)の悲劇性を帯びた作風にも近い趣きが感じられる、
ペルゴレージは1733年からオペラ作曲家として活動を始め、成功あり失敗ありだったが、結核にかかり26年の短い一生だった、亡くなる年の1736年、最後の力で書いたのがスターバト・マーテル(悲しみの聖母)である、訳詞(Wikipedia)
2人の歌手と弦楽に通奏低音の編成だが、旋律と和声の美しさに急速なフーガも含めた劇的な表現で構成され、全曲が引き付ける、
手元にあるのは、ユリア・レージネヴァ(Soprano)、
フィリップ・ジャルスキー(countertenor)、
ディエゴ・ファソリス指揮、イ・バロッキスティ、2013年録音 ERATO
stabat cd
録音が一際素晴らしく、空気に溶け込むような美音が響き渡る、
バスが一定の歩みを示し、アルト(カウンターテナー)とソプラノの二重唱、繫留により不協和が重なる、
s m sc01 01
s m sc01 10
冒頭部分と二重唱の開始
細かいことは抜きでyou rubeを、ここで全曲連続で聴ける、
stabat you 01
you tube:Stabat Mater, P. 77: I. Stabat Mater dolorosa
もう一つ、こちらもフィリップ・ジャルスキーが加わった演奏で映像付きを挙げる、
エムケ・バラス:soprano、フィリップ・ジャルスキー:countertenor
ナタリー・シュトゥッツマン:指揮、Orfeo 55
stabat you 02
you tube:Pergolesi - Stabat Mater (complete/full) - Nathalie Stutzmann

このスターバト・マーテルを聴いて、バスの歩みや和声の重ね方が近似して頭に響いてくるのは過去記事にした、ミヒャエル・ハイドンのレクイエム(ジキスムント大司教葬送のミサ曲)である、これはM.ハイドンが1771年、1歳の娘を亡くした直後の作品だそうだ、
02 m hay req sc01
冒頭部分
m hay req you
you tube:Michael Haydn, 1771: Schrattenbach-Requiem (MH155, Raphael Pichon)

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F.クサーヴァー・モーツァルトの作品  

あのW.A.モーツァルトの息子、フランツ・クサヴァー・モーツァルト(1791-1844)は末っ子で、母コンスタンツェの意向で音楽の道へ入ったが彼が生まれてまもなく父は他界しており、作曲はA.サリエリやJ.N.フンメルらに師事している、フンメルはモーツァルトの弟子だったので、間接的に父の影響もあるだろう、あるいは自ら父の残した曲を手本としたかもしれない。 
Franz_Xaver_Mozart.jpg
Franz Xaver Mozart
作品数は少なく、30歳前あたりで作曲をやめて、演奏活動に専念するようになったそうだ。
ベートーヴェン、シューベルトのように新時代に移行する作曲の仕事はなかったようだが作品には興味深いものが聴かれる。

ピアノ協奏曲No.2変ホ長調
後期古典派というか19世紀らしい作風でフンメルの影響が大きいと思われる、orchはフル編成で、pfソロには繊細な趣きがあるようだ、ピアニストとして鮮やかな腕前がうかがえる。第二楽章も短いが豊かな内容が聴ける、終楽章は付点を持つ弾むテーマで、フンメルらと同楽派のような特徴が出る、pfソロにはやはり冴えたところがある。
pf con you
you tube:Franz Xaver Wolfgang Mozart - Piano Concerto No.2 in E-flat major, Op.25 (1818)

もう1つはピアノ四重奏曲ト短調、作曲年から14歳頃の作品になる、
sc 01
pfパート
sc p q you
you tube:Franz Xaver Mozart - Piano Quartet in G-minor, Op.1 (c. 1805)
面白いことに父アマデウスの同じくト短調のピアノ四重奏曲K.478を聴いてみるとそう遠いものに感じない、快調に湧き上がる楽しさは父が上かもしれないが?
moz pf q
pfパート
w a moz you
you tube:モーツァルト: ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 K.478 ヘブラー 1970

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シュタイアー:A.サリエリ fp con C major ほか  

古典派はシャキっと活かすも、ダレて退屈にするも、演奏しだいだと思う、ハイドンさえ旧態依然とした演奏では聴きたいと思わなくなった。知られなかった作曲家を新鮮な魅力で聴けるのも、近年の新しい演奏スタイルが効果をあげている。 
コンチェルト・ケルンはそうした作品を積極的に録音しているが、手元にあるのはアンドレアス・シュタイアーをfpソロに迎えた、A.サリエリのピアノ協奏曲、
20160217.jpg
アントニオ・サリエリ、fp協奏曲 ハ長調
アンドレアス・シュタイアー:fp、 コンチェルト・ケルン
1994年 TELDEC

20世紀スタイルの演奏では気が抜けてしまうが、A.シュタイナーのpfとコンチェルト・ケルンの演奏ではびしっと引き締まり聴き応えが出てくる。
sc sarieri pf con c
you tube:Antonio Saleri 2 Piano Concertos,Andreas Staier & Concerto Koln
ボッケリーニがイタリア時代に書いたようなまさにイタリア流儀の作風に聞こえる、第2楽章シチリアーノの情緒も良い。
器楽作品ではモーツァルトの迸るような楽しさには至らないが、サリエリの本領は多数作曲したオペラ、声楽曲のほうに重点が行くようだ。

歌劇「オルムスの王 アクスール」:序曲
sarieri 02 you
you tube:Salieri - Excerpts from Axur, re d'Ormus (Overture, Introduction to Act 4, Finale)
「同」:アスパーシアのアリア
sarieri 03 you
you tube:Antonio Salieri - Axur, re d'Ormus - Aria di Aspasia - Come fuggir... Son queste le speranze

皇帝のミサ D major
Emperor mass you
you tube:Antonio Salieri - Emperor mass in D-major (1788)

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