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Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

バーチャル飛行:オリオン大星雲(New)  

NASAが作った新しい動画だそうで、オリオン大星雲の立体データを元にした、遊覧飛行である、画面の任意のところでクリックしてずらすと、全方向角度を変えて見られる、"スペースビュー"になっている、若く明るい星、星が生まれたばかりの所・・いろいろ見られる、
M42 you
you tube:Flight Through the Orion Nebula in Visible and Infrared Light - 360 Video

さて、オリオン大星雲まで1300光年ほど距離があるが、仮にそこに行った話として、実際このように動く景色は見られない、あくまでバーチャルで、この動画の動きは光速を遙かに超えている、先日、「星と星の間」でも書いたように、星間や星雲の拡がりなど途方もない距離で、オリオン大星雲は差し渡し20光年を超えるらしい、
2 Orion_Nebula_-_Hubble_2006
仮に光速の7%くらいで飛べる宇宙船があったとして、端から端まで飛行するのに、大方250~300年かかるだろう、("理論上"今の技術でこの程度まで加速は可能という、原子爆弾の爆風を何発も受けるとか;)

*もし、光速に近いような速度で飛行できたら、宇宙船から見る景色はどうなるか?
あらゆる方向からくる全ての光は進行方向の一点に寄っていき、宇宙船のフロント窓に、極度に波長の短い眩い光が見え(肉眼では見えないか;)、あとは真っ暗、
Near light speed
これだけの景色になるらしい;

冬の夜空を彩るオリオン座、左上のベテルギウスは寿命の殆どを終えているらしい、
alma_20191208095229963.jpg
アルマ望遠鏡が捉えたベテルギウスの表面
我々の存命中?か、千年以上先かわからないが、超新星爆発する見込み、その直前にはニュートリノの放射が観測され、わかるはず、ほか小爆発など兆候があるかもしれない。
img_0b_20191208092402052.jpg
興味尽きない星座に想いを寄せて眺めてみるのも一興かと^^
Orion_constellation_map.jpg
オリオン大星雲の位置、条件が良ければ、双眼鏡でもよく見える、

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星と星の間  

HSTが捉えた星団の写真でとくに見事なのが大マゼラン雲のタランチュラ星雲の中にある「R136a」だろうか、大マゼラン雲は星の材料が豊富で、大集団で星が生まれる、画面に青く明るく見えている星々は大質量星で、最も明るい「R136a-1」という最大級の巨星もある。 
Star_R136a03.jpg
R136a拡大
星団の周りの星雲は星団からの光圧で吹き払われ、空洞になっている、写っていないような小さな星は桁違いに沢山あるだろう、
こういう星の写真は露光時間をかけるので、明るい星ほど光が回折して大きく写り、接触しそうなほど密集して見えるが、実際の星の大きさを画面内に表わしたとしたら、顕微鏡でも見えない小さな点になるだろう、
太陽近辺のような星のまばらな所では直径5光年球内に2つ3つ星があるくらい、仮に太陽と隣の恒星アルファ・ケンタウリが10円玉の大きさだとすると、距離関係は東京と岡山に置いた10円玉に相当する;
10yen.jpg
R136aのような星団なら遙かに密集しているが、それでもまず衝突など起こらないほど星同士の距離は空いている、

銀河系内にあるオリオン大星雲もタランチュラ星雲には及ばないが星が数多く生まれているところ、中央で星雲全体を照らしている、トラペジウムという巨星の集まりがあるが、
opo0019b.jpg
よく見るCG画像でも見やすいように星の大きさを極端に強調している、これも実際の尺度で描いたら見えない点になってしまうからだ、
Orion Nebula
you tube:コズミックフロント「オリオン大星雲へ ハッブルが見た星のゆりかご」
こういう画像では星と星はすぐ近くで賑やかそうな錯覚を受けるが、連星でない限り、実際はお互いにものすごく離れ、寂しいのである^^;
銀河全体を見ると数千億個の星の集団で賑やかに見えるが、
M81_20191205103837414.jpg
やはり、個々の星の間は恐ろしく離れている; 「近くだな」と実感してよいのは"大きさ"が見える月や惑星くらいかな;近年ようやく、HSTやアルマ望遠鏡でアンタレスやベテルギウス等、巨星の大きさを実視できるようになった。

PS.最も近いアルファ・ケンタウリの距離を年周視差(三角測量)で測るとする、三角形の底辺は地球の公転直径(2億9920万km:光で約17分)を利用して半年後に角度の差を測り、距離を割り出すと4.3光年になる、(1光年=9兆4607億km)
Annual parallax
これを地上の東京と富士山(約100km)の距離測定に縮小してみると、
201706241329407b9_20191205103834b38.jpg
三角形の底辺は73.5cmしかない、角度差は両辺の傾き合わせて0.0004216°である;
この極めて難しい恒星の距離測定に初めて成功したのがドイツの天文学者フリードリヒ・ヴィルヘルム・ベッセルだった、はくちょう座61番星(11.4光年)を測定し、かなり正確な距離を出したのが1838年である。

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超高速度星:S5-HVS1  

これまで、天の川銀河内を秒速1000kmを超える速度で移動する高速度星を取上げてきた、2019年11月に、これまでの最高記録1500km/sを超える超高速度星が見つかった、
「S5-HVS1」と名付けられ、南天のつる座29000光年の距離にあり、1755km/sで移動しているそうで、ESAの天文衛星:ガイアのデータから確かめられた。 
Artist-impression-of-S5-HVS1.jpg
S5-HVS1:想像図
ちなみに銀河の多くの星々も銀河回転により移動しているが、その平均速度からみて10倍になるらしい、新幹線の最高速度は0.0083km/sなので、S5-HVS1は約2万倍の速度になる、
S5-HVS1.jpg
you tube:Black Hole Ejects Star Out Of Our Galaxy
*なお、他の動画サイトの中に秒速1万6千kmと桁を間違えて挙げているのがある; ほかにネガが裏返しになった画像が挙っていたり、あてにならないネット情報がある;

このような速度になったのは、以前にも書いたように、銀河系中心のブラックホール(いて座A*)とそこに接近した連星が原因と考えられている。2つの星が周り合う連星が銀河系中心の巨大ブラックホールに接近し、1つがその重力に捕えられ、もう1つは引き合っていた相手を失い、ハンマー投げの選手が手を離したように投げ出される、
004_20191202145523775.jpg005_20191202145525449.jpg
S5-HVS1もこのまま銀河系の外へとはじき出される、
同様なことは、よその銀河でも起きるだろう、昨年10月頃発表されたガイアの第2期観測データにより、その動きの向きから、銀河系の外からやってきたらしい超高速度星が13個見つかっている、銀河から抜けだし、銀河間を飛び交う星は数多いようだ。
ESA_Gaia_Sprinting_Stars_1280_20191202122039516.jpg
黄色の矢印が他の銀河から来たものと思われる13個の超高速星、赤い矢印が天の川銀河から離脱するほどの速度で銀河の外へ向かう7つの超高速星【資料:ESA(イラストと画像の合成)】

超高速星に惑星は付いて行かないだろうが、もし銀河間のようなところに地球があれば夜空に星はなく真っ暗、近傍の銀河が見えるだけ・・そんな景色かな?

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月が離れて行く理由 (更新)  

一頃は「アポロは本当に月に行ったのか?トリック映像ではないか」という、その筋のスクープネタが出たが、「かぐや」などがアポロの着陸場所の様子を捉えているし、月面に反射板が設置され、今も地球からレーザー光を当てて、月までの距離が測定されているという事実だけで否定される; 
apollo14.jpg
月は1年に3.8cm(1日に1.04㎜)ずつ地球から離れて行く、10万年後には3.8kmになる、それでも現在の月までの平均距離の0.000098%である。地球は潮汐力の作用や内部が流体である影響もあり、遥か未来には自転も遅くなる、
space173-moon-earth-atmosphere_45518_big.jpg
ISS画像
ニュートン力学にある角運動量の法則の概略だが、ある質量をもった物体が回転しているとして、その半径が縮むと、回転速度が上がる、フィギュアスケートのスピンで伸ばした腕を引き寄せると回転が速くなり、再び伸ばすと遅くなるのと同じ。これは惑星の公転軌道を説明したケプラーの法則とも一致する。
極端に回転が速くなる例が大質量星が超新星爆発で縮んだパルサーである、
neutron_star_20191106140954a35.jpg
パルサー
地球と月は互いの重心を軸に廻りあっている、この2つは1つの回転体とみなすこともできる。この回転体は角運動量保存の法則により、一定の角運動量が保たれていくはず(質量が変わらず、半径が大きくなればゆっくり回転する)、
001_20160702154402c6f_20160703095118174.jpg
月の潮汐力によって地球の海面が盛り上がるが、地球は自転しているので、盛り上がった部分が先に進んでしまう、それを月の引力が逆に引っ張るので地球の自転にブレーキがかかる、さらに地球の海流の摩擦や地下深くのマントル対流、つまり地球の流体部分の動きによる熱損失も自転を遅くする要因となる、生卵が回転しにくいのと同じと思われる、

こんなふうに遙か未来には地球の自転も遅くなっていく、しかし地球と月が併せ持つ角運動量は変わらないので、月が離れ、回転半径を広げて廻るようになり、最後には地球のほうも月に対し同じ面を向けるようになる、この時点で月は遠ざかるのが止まると考えられる。
20171004_20191106151555b98.jpg
地球と月:小惑星探査機「オシリス・レックス」撮影、距離と大きさの関係がわかる拡大

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太陽系探査の歴史  

新たな天体の発見には、超新星や重力波の観測、オウムアムアのような接近天体のように突然やってくるものもあれば、こちらから探査機を飛ばし、着実に接近して日に日に画像が鮮明になるのも、ワクワクする。
またBHシャドーの初めての撮像はデータの解析と合成に時間を要し、いつ発表されるのかと気がかりだった、このブログを初めて以降も天文や物理学の新発見が目白押しだった。
探査機ボイジャーの時代にわかったことだが、惑星の詳細な姿はもとより、それまで衛星といえばどれも月に似たクレーターだらけの殺風景な姿かと予想していたところ、じつに多様で個性的だったのに驚いた、逆に地球の月も地球の一部が剥ぎ取られたように岩石組成が同じという特別な存在なのがわかった。

木星を廻る太陽系最大の衛星ガニメデにも氷の地殻の下に塩水の海があるらしい、
Moon_Ganymede_by_NOAA.jpg
ガニメデ
土星のイアペトスは赤道に走る山脈、破壊されそうなほど大きなクレーター、また内側を廻る衛星フェーベがまき散らした物質がココアパウダーのように積もった様子が目を引く、
Iapetus.jpgIapetus 02
イアペトス
土星の輪の中にある衛星パン、輪の物質が赤道にくっついたようだ、
Pan.jpg
パン
天王星の衛星ミランダ、一度破壊が起き、再度固まったような形には引き付けられる、
Miranda.jpg
ミランダ
海王星の衛星トリトンは他の衛星と逆向きに公転し、カイパーベルト天体が捉えられたものと見られている、領域の分かれた地表面が興味深い、薄い大気があり左の領域では氷の火山の黒い噴出物が吹き流されている、
Triton 02
トリトン

2015年、ニューホライズンズが冥王星に接近したとき、まだ距離が遠い位置からぼんやり見えてきた姿にもじつに見応えのある興味深いものを期待させられた、
pu a
冥王星の全球動画
太陽から最も離れた極寒の位置で、表面は全てが凍り付いていると誰もが予想していたが、地形に流動が見られるのはまったく意外だった、
pulto02_20191105111719b5f.jpg
pulto01_20191105111718db4.jpg
パっと見、海岸線のようにも見える、①は平坦で流動的な領域、②はクレーターが残る陸地?のような・・その間にゴツゴツ見える③の山々は、海に押し流された氷山のようにも見える。矢印のクレーターには明るいトンボー領域の物質が溜まっているように見える、
本当に行ってみないとわからない、探査のし甲斐のある世界が待っていた。
とりあえず、太陽系にある物はわかってきた・・しかしこの宇宙自体、空間やら物質なんぞが何故あるのだろう、という根源的な謎は底知れない^^;

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rプロセス  

金やプラチナほか鉄より重い元素が大量に作られる環境として、中性子星合体が候補に挙げられ、理論シミュレーションによって重元素が生成される様子が予測されていた、しかし実際の中性子星合体の観測から、確認されてはいなかった。 
2017年8月、史上初の中性子星合体による重力波「GW170817」が捉えられたが、複数の望遠鏡で追観測され、中性子星合体が放った電磁波放射現象「キロノバ」を様々な波長に分けて記録した、このキロノバは「rプロセス」という中性子の割合が非常に高い環境で起きる核融合反応連鎖(速い中性子捕獲反応過程)による放射である、
デンマーク・コペンハーゲン大学のDarach Watson氏らはこれらのスペクトルをあらためて分析、紫外線から近赤外線の間から、重元素の1つ、ストロンチウムの存在を確認した、中性子星合体の観測に基づく、初めての重元素生成の様子である、
001_20191102091425fc7.jpg
2017年8月17日に重力波信号が検出された後の12日間にX-Shooterが取得したキロノバのふるまいの変化を示すスペクトルのアニメーション動画、
you tube:Animation of spectra of kilonova in NGC 4993
初めのうちは短波長(左)が強く非常に青いキロノバが、日が経つにつれて赤く暗くなっていく(縦軸:明るさ、横軸:波長)
(資料:ESO/E. Pian et al./S. Smartt & ePESSTO/L. Calçada)

002_2019110209142684b.jpg
研究成果の紹介動画(資料:ESO/L. Calçada)
you tube:Neutron star merger animation and elements formed in these events

ストロンチウムは化学反応しやすい元素で、花火の「赤」の発色剤として用いられる、太陽サイズの星が赤色巨星となった内部など、中性子の割合が低い環境で起きるsプロセス(遅い中性子捕獲反応過程)でも作られる、ありふれた元素のようだ。

ところで、今年4月8日、史上初めてブラックホール・シャドーの直接撮像に成功したが、中性子星(パルサー)の大きさは半径10km程と極端に小さく、その本体を見るのは無理だろう、見えるほど近くにあったら太陽系は壊滅する;
neutron_star.jpg想像画
ただし両極に吹き出すジェットや周囲に拡がるパルサー風の様子は捉えられている。
Crab pulsar
you tube:かにパルサー
これは約1光年の範囲でガスが移動する様子を数週間おきの撮像で動画にできる、という凄まじい動きである、

これは「コズミック ハンド」でお馴染み、ガスが手の平のように拡がっているがこの形になった説明は難しいらしい、手首付近の明るい部分に中性子星がある、
PSR B1509-58
PSR B1509-58
指が4本しかない・・?このように小指を折った状態かも^^
004_201911020914287c2.jpg

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双子の原始惑星系  

サブ・ミリ波による観測で「視力6000」に相当する解像度のアルマ望遠鏡はこれまで多くの原始惑星系を捉えてきた、 
alma_2019102710230220f.jpg
原始惑星系円盤:アルマ望遠鏡撮像
images.jpg
想像図
10月18日、アルマ・サイトの記事で、2つの原始惑星系が廻り合う連星系の周囲の様子を捉えたと発表された、へびつかい座の方向、パイプ星雲の中にある「BHB2007」である、
eso1916a.jpg
BHB2007
サブ・ミリ波で見る場合、可視光で見るのとは様子が違い、物質の多い所ほど明るく見える、この画像の明るい2つの点がそれぞれ、中心の原始星とその周りの降着円盤であり、さらにそれらを囲んで、楕円軌道をずらして重ねたようなリング状のガスと塵の帯が見られる、この画像では周囲の暗い領域にあるガスと塵が明るいリングに流れ込み、さらにリングの帯を通じて2つの降着円盤へと流れ込むと見られている。
研究者のマックスプランク地球外物理学研究所、フェリペ・アルブス氏によると、「この連星系のまわりの物質は、とても複雑な動きをしながら、それぞれの星に2段階のプロセスを経て降着しているものと考えている、連星系がどのように形成されるのか理解するには、もっと他にも観測を行なう必要がある」とのことだ。

ところで、こうした連星系では惑星はどのように存在するのか興味あるところ、
質量の大きな連星系の例になるが、おひつじ座30番星の場合、
1186_quadruple 02
*Newfound star:新たに発見された伴星
2つの大きな恒星A、Bそれぞれに小さな伴星が廻り、恒星だけで4重連星になるが、さらに一方には伴星とともに惑星も廻っているらしい、惑星になるか、褐色矮星以上になるかは質量しだいだろう、重力のメインとなる恒星AとB、各々に帰属するように見える、
また2つの連星を重力の中心として、その外を廻る「周連星惑星」も発見されている、この場合、中心重力の安定性が必要で2重連星に限られる、
circumbinary planet
周連星惑星の軌道:恒星A、Bを中心に廻る惑星の場合、「ABb」のような命名がされる、恒星の片方を中心に廻る惑星はこの分類から外される。
最初に発見されたのは球状星団M4の中にある、パルサーと白色矮星が廻り合う連星を中心に周回する惑星「PSR B1620-26b」であった、「メトシェラ」という非公式な命名もされている、
planet_B1620-26c 02
想像図:画面左がパルサーと白色矮星の連星、球状星団の中にあるので背景の星は混み合って見える
惑星の大きさは木星の2.5倍、公転半径は海王星の少し内側くらいと見られる、元々は白色矮星に帰属していた惑星で、パルサーと白色矮星が接近し、連星となった後もその周りを廻っていると考えられている。

2016年に発見された「ケプラー1647b」は太陽に近いサイズの2連星を廻る木星とほぼ同じ大きさの惑星で、ハビタブルゾーンにあるそうだ、
kep 1647b
ケプラー1647b 想像図
この惑星はガス惑星だろうが、地球サイズの岩石衛星があれば生命が存在し得るかも。

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ラム圧  

以前、「クラゲ銀河」という題で書いたことのある、ESO 137-001という銀河だが、みなみのさんかく座の方向約2.2億光年の距離にある、
heic1404a.jpg
「クラゲ銀河」
今年10月、アルマ望遠鏡とESOのVLT、そしてHST、それぞれの観測データを合成した新たな画像が公開された、
potw1939a.jpg
渦巻銀河「ESO 137-001」:銀河とその周辺がハッブル宇宙望遠鏡、明るい紫色で示された水素の流れがVLTの分光器「MUSE」、オレンジ色で示された銀河内から流出する一酸化炭素がアルマ望遠鏡によって、それぞれ撮像された、
【資料:ALMA (ESO/NAOJ/NRAO), P. Jáchym(Czech Academy of Sciences) et al.】

相対的に移動してくる銀河が銀河団の高温のガスで満たされた中へ落下してくる、このガスと銀河のガスが衝突すると、ラム圧(動圧)によって、銀河のガスが剥ぎ取られ、移動した後方に棚引く、これは銀河が動いた道筋を表わす、この棚引く尾の中でもガスが圧縮されて爆発的な星形成が起きるらしく、その分、星の材料が消費されたことになる、
*銀河団内に高温のガスが存在するのは、 銀河団の外側から銀河団へと落ちてくるガスは衝撃波を形成し、重力エネルギーが熱エネルギーへと変換され、結果、ガスが加熱されるため。
銀河団の中心へ行くほど、新しい星の材料を失った楕円銀河が多くなるそうだ、
Coma_Cluster_of_Galaxies.jpg
かみのけ座銀河団
楕円銀河の一つ、NGC4150(かみのけ座)は僅かに塵や星間ガスが見られる、合体した小規模な銀河から吸収したものと考えられる、
ngc4150 b
NGC 4150

このクラゲ銀河の尾から、もし球状星団のような纏まりができるとしたら、銀河の外れに形成される、以前記事にした銀河間球状星団にも関連する事なのか?このへんがわかれば興味深い、「銀河間球状星団」
因みに天の川銀河はおとめ座銀河団に属し、中心から外れた"過疎地"にあるらしい。

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宇宙網  

2019年10月、すばる望遠鏡によって115億光年離れた宇宙に銀河同士を繋ぐ水素ガスの網構造が観測された。ビッグバンのあとの初期宇宙に生じた宇宙網である、この構造は理論・シミュレーションにより予測はされていたが、実際の観測は光が非常に弱く困難だった、
fig2j.jpg
宇宙網のシミュレーションの例、水素を主成分とするガスがクモの巣状のネットワークを形成し、その中でガスが密集した場所 (茶色の領域) で銀河やブラックホールが作られ、成長すると考えられる。
理化学研究所の梅畑豪紀氏らはみずがめ座方向の原始銀河団「SSA 22」に注目し、宇宙網の検出に挑んだ、アルマ望遠鏡ほか複数の観測施設を使い、段階的に観測を重ね、SSA 22の400万光年ほどの範囲に星形成の活発な銀河、大質量BHが18個密集していることを突き止めた。
宇宙網の主成分である水素ガスは銀河などの光を受け、紫外線を出すが、宇宙膨張により、地球に届くころには波長が伸び、可視光になる、すばる望遠鏡の広視野カメラ(Suprime-Cam)で、その光がおぼろげに捉えられた、
HSC.jpg
さらにESOのVLTで追観測され、水素ガスの網目に繫がった構造が確かめられた、複数の観測画像を重ね、銀河や大質量BHなどの分布が宇宙網に一致しているのがわかった。
18595_web.jpg
(左)青い部分が水素ガスの宇宙網(右)宇宙網の3次元分布、青色が淡く見える部分、紫色が明るく見える部分、銀河や大質量BH(赤の四角)が宇宙網に沿って分布しているのがわかる。
これまで、理論・シミュレーションによる予測に過ぎなかった初期宇宙での銀河や大質量BHが形成される過程を観測から支持することになる。

宇宙が無限だとすれば、膨張する前の狭い宇宙?だった頃から無限だったことになる、そこに起きる膨張とはどういうことか;
観測では宇宙のあらゆる場所が同じように膨張しており、ビッグバンは特定の一点を爆心とする爆発ではないように見える、インフレーションの時点ですでに無限の広がりがあり、その全ての場所が同時爆発したような?;
006_201910191315210ef.jpg
*検索すると、インフレーションの前にビッグバンがあったような図が見受けられるが間違いである、
ビッグバンのあと、どのようにこの網目構造ができたのか、
005_20191019094052149.jpg
宇宙大規模構造
爆発という現象には急激な膨張とその反動の圧力がかかると思われる、空間を埋める物質が局所的に集まった部分と空洞部分とができて、空間に拡がる立体網のように残る・・なんとなくそんな様子は浮かび、不思議ではない気がする?・・これはさておき、元になるムラはインフレーションの時からあったようだ、

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ドップラー法  

系外惑星の見つけ方として現在は惑星が中心星の前を横切る際の減光を捉えるトランジット法が主流で、ケプラー宇宙望遠鏡はこの方法でM型矮星を廻る惑星を数多く発見してきた、後継機として系外惑星探査衛星TESSが観測中である。 
20190824.jpg
系外惑星探査衛星TESS
系外惑星を初めて観測した、ジュネーブ天文台のミシェル・マイヨール氏とディディエ・ケロー氏が2019年のノーベル物理学賞を受賞した、二人の発見が系外惑星探査の幕開けとなった。昔から天文学の発見というのは、諦めず気長に、執念深く観測した結果だと言える、彼らが用いた観測法はドップラー法だった。
当時は観測対象として、太陽と似た恒星が選ばれた、その一つ、ペガスス座51番星(約50光年)に惑星がある証拠が観測された、
Pegasus_51.jpg
1995年、オート=プロヴァンス天文台の口径1.93mの望遠鏡に精度を高めた分光計とCCDカメラを取付け、惑星の重力により中心星が視線方向に近づいたり遠ざかったりする僅かな揺れを観測するドップラー法によって発見した、
Doppspec-above.jpg
中心星の揺れ:動画
この惑星は質量が木星の約1/2、公転周期はわずか4.2日で、太陽と水星の1/6の距離を廻っていた、惑星の表面温度は1000℃ほどと見られる、その後もケプラー宇宙望遠鏡による発見と地上望遠鏡の追加観測で続々と惑星が確認されたが、その多くは巨大ガス惑星が中心星のすぐ近くを廻るホットジュピターであった、もし太陽系の木星がこんな位置にあったら、地球ほか小さな内惑星は存在できない。
hot jup
Hot jupiter
トランジット法、ドップラー法、どちらでも地球サイズの惑星は中心星に対し明るさも重力も小さすぎて見つけるのは困難である。

地球サイズの惑星が発見されたのは中心星が小さく暗いM型矮星で、そのきっかけになったのはケプラー宇宙望遠鏡に起きたトラブルだった、姿勢制御が効かなくなり、年に4回、観測方向を変えることになり、M型矮星も観測対象となった。
GJ1214b.jpg
M型矮星
後継機のTESSでは対象をM型矮星に絞り、広視野で系外惑星探査を行なっている、発見できるのは視線方向に影を作る惑星系のみ。
005_20180814.jpg
惑星AとBは発見できる
いずれ地上に建設される超大型望遠鏡やジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡で、系外惑星の大気を分析し、そこに酸素やメタンなど生命由来の成分を探る予定である。
同じハビタブルゾーンでも、太陽系とM型矮星の周りとでは大きく環境が違う、それでも生命が存在可能かどうかが鍵になりそうだ。
因みにM型矮星はフレア活動が激しく、恒星風や放射線によって惑星の大気と水が剥ぎ取られている可能性がある。

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