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Classic音楽,リュート,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

天文衛星「ガイア」:第3期データ  

その昔、空の恒星は遙か遠い天球面に貼り付いていると考えられた、ガリレオのように宇宙には奥行きがあり近い星、遠い星があると気付いた人もいたと思うが、実際に近くの恒星までの距離を年周視差で初めて測定したのは19世紀、ドイツの天文学者フリードリヒ・ヴィルヘルム・ベッセルで、1838年の事だった。
 
ESAが2013年に打ち上げて以来、年周視差で全天の星の距離や固有運動を測定し続けている、位置天文衛星:ガイア(gaia)であるが、
gaia_20201215092158100.jpg
この第3期初期リリース(EDR3)が公開された、18億個を超える星のデータが含まれ、この内約15億個は色情報も含まれる、星の色は温度を表わし、距離と見かけの明るさから質量も見積もることができて、個々の星の実態もわかる、
また連続した観測により、個々の星の動きもわかった、天の川銀河は約100億年前に「ガイア・エンケラドス」と呼ばれる別の銀河と衝突したことが示唆されていた、
過去記事:「衝突銀河:ガイア・エンケラドゥス」
今回のEDR3のデータは、衝突前の天の川銀河の、今より小さかった円盤の痕跡を浮かび上がらせている、銀河考古学の上でも成果をあげている、

はるか遠方(数十億光年以上)にあるクエーサーの位置は、見かけ上動いている、これは太陽系が天の川銀河内を動いているためで、
quasar.jpg
EDR3のデータから太陽系の動きが年々わずかに変化していることも突き止めた。

これは太陽系近傍恒星4万個の、今後160万年間の動きを白線で表示した全天マップ
Gaia 01
当然、今の星座の形は失われる、
Gaia 02
(資料:ESA/Gaia/DPAC; CC BY-SA 3.0 IGO. Acknowledgement: A. Brown, S. Jordan, T. Roegiers, X. Luri, E. Masana, T. Prusti and A. Moitinho)
ESAページ:Gaia’s stellar motion for the next 1.6 million years

また天の川銀河の伴銀河である大小マゼラン雲に含まれる星の動きを分析、星は老齢から若い順へと、赤、黄、青に色分けされている、
大マゼラン雲は小規模ながら渦巻き構造を持ち、中心部に老齢の星が多く、腕の部分に若い星が多い、渦巻き銀河の特徴がわかる。
Magellanic cloud
小マゼラン雲からは大マゼラン雲方向へ星が流出しているのが鮮明となった。
20201215.jpg
20世紀初頭まではこれら外部の銀河の距離も皆目わからなかったが、今は高度な宇宙の物差しと測量器を持つ時代となったv
その後はさらに遠い距離を知る「物差し」が発見されていった。
hashigo.jpg
宇宙距離梯子

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はやぶさ2:カプセル帰還  

2014年に打ち上げて6年、はやぶさ2が小惑星リュウグウからサンプルリターンする、ここまでは全て順調に運んだ、カプセルがオーストラリアの砂漠に着陸するのは6日の未明なので、寝て朝結果を見ることにした、
hayabusa-2 02
宇宙というところはまったく過酷で楽観はできないが、地球上の気象条件のような不確定要素は少ないだろう、カプセルの切り離し、大気圏突入と着陸、1ステップずつ全て成功させなきゃいけない、関係者には常にプレッシャーがあるのか、あとはプログラミングどおりだから結果を待つだけ、なのか・・どっちだろう?ドキドキはしていると思うが、無事を知らせる信号をキャッチしたら、そりゃもう大歓喜だろう^^

今朝のニュースで無事着陸とのこと、この火球の映像はちょっと懐かしくもある、夜になるよう設定されているのだろうか?^^
hayabusa2_202012061047461e0.jpg
カプセルの回収も伝えられた、
jaxa_202012061731475df.jpg
nhk:「はやぶさ2」現在の状況
jaxa.jpg
JAXA: はやぶさ2プロジェクト

人類は太陽系の小天体に狙いを外さず、到達できる技術を持った、これはプラネタリー・ディフェンスにも有力な基礎となるはず、
しかし「昨日見つかった小天体にロケットを飛ばそう」なんてすぐできるわけじゃない、まず期間をかけて小天体の軌道を正確に把握、つぎにどんな手順で到達させるか計画する、すぐに向かうんじゃなく、地球の重力でスウィングバイして加速する必要がある(太陽系内とはいえ宇宙的距離を飛ぶのだから)、そのために一旦地球から十分離れる必要がある、最終的にその天体にスピードを合せ、寄り添うような軌道に乗せる、最小限の燃料で出来るだけ早く目標に到達、また帰還できる綿密な計算と準備が要る、はやぶさ2は打ち上げから6年のミッションになるが、その前の準備をいれるともっと長い、

リュウグウのサンプルは表面のみならず、インパクターで人工クレーターを作り2度目のタッチダウンで地下のサンプルも採取したはず、その分析から太陽系初期の情報など、何がわかるか注目したい。
Impactor.jpg
はやぶさ2本体はこのあと、つぎの目標「小惑星1998 KY26」に向かい、2031年7月に接近探査する予定。

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ハッブル宇宙望遠鏡:30周年  

まず、関係ないが;うちの居間にあるTVとDVDデッキ(HDD付)は購入して20年を過ぎたが、未だ画質、機能とも健在で不満なく観られる(DVDは1度修理した)、けっこう長持ちv
そのDVDデッキで随分宇宙番組を録画した、その多くは打ち上げから30周年となるハッブル宇宙望遠鏡(HST)の画像である、
HST_202011190954374f5.jpg
こちらもスペースシャトルで何度も修理や性能アップが行なわれた。
hst 02
HSTがあるとないとでは大違い、宇宙科学が大きく進展、極めて鮮明な分解能で、その天体で物理的に何が起こっているのか、まず直感的に予測しやすい、
当ブログのカテゴリ「宇宙・天体」でも興味深い話題を拾ってきた、
それまで塊にしか見えなかった球場星団の密集した星の1つ1つを見分け、数年かけてその星々の動く様子を捉えたり、
web.jpg
Globular Cluster 47 Tucanae拡大

これは中心の明るい星々の光圧で星雲が吹き払われ、空洞域ができている様子、
large_web_202011190954416a7.jpg

撮像された最遠の重力レンズ効果、手前の銀河がその真っ直ぐ後方にある1つの銀河を4つの像に見せている、
J1000_0221.jpg
J1000+0221

一時的に増光した星の光が、周囲にあった暗い星雲を照らす範囲が光速で拡がっていく様子を人間時間の変化で捉えたり、
SN2014J_202011191852381ae.jpg
「光が進む様子」:超新星 SN 2014J

また衝突、合体しつつある銀河の例も多数、
arp 87
Arp 87
挙げればきりがない成果である、
今後もできる限り長持ちしてほしいHSTだが、後継機となるジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡はコロナ感染の影響等でまた少し延期、2021年10月31日になるとの予定。
jwst_20201119095440189.jpg
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡
さらに「ローマン宇宙望遠鏡」というHSTと口径は同じながら、視野が100倍広いという宇宙望遠鏡も、2025年打ち上げ計画で進められているそうだ、
人間にとって欠かせない眼となったHST、後継機の稼働まで頑張ってほしいところ、

また地上望遠鏡にも大きな期待がかかる、
大気の揺らぎによる画像のぼやけを補正する、補償光学という技術が確立されて以来、地上に巨大光学望遠鏡を設置する価値が成立した、現在あるESOの8.5m望遠鏡:VLTで撮った画像を見ても補償光学の威力がわかる、海王星の撮影を例に比較すると、
low_full_jpg.jpg
HST:撮影
eso1824b.jpg
VLT:撮影、左は補償光学装置使用、右は不使用、

欧州超大型望遠鏡(E-ELT)は口径39m、
計画通りに行けば2025年に"ファーストライト"の予定である。
E ELT
E-ELT:完成予想図
筆者の小学生の頃は世界最大の望遠鏡で見える最遠の天体(銀河)は50億光年が限界だった、今は観測可能な果て(138億光年)に迫ろうとしている。

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天の川銀河中心での「近点移動」  

太陽の最も近くを公転する水星が太陽に最も近づく位置(近日点)が少しずつずれていく、
これは一般相対性理論が説明する時空の歪みによって生じる、 
Flamm.jpg
*ニュートン力学では、2つの天体が互いに重力で結び付いた場合、天体の公転軌道は楕円になり、いつも同じ位置を廻るとされる、しかし一般相対性理論では、天体の軌道は1周しても閉じず、近点(天体が主星に最も近づく点)がしだいにずれていき、花びら形の軌道を描くような「歳差運動」が起こると予言された。
20946_precession.jpg
天の川銀河の中心にある超大質量ブラックホールの「いて座A*」の最も近くを楕円軌道で廻る巨星「S2」の動きをESOが27年間観測を続けた結果、これも一般相対性理論の予測どおりに、いて座A*に最も接近する近点がずれることがわかった、これを確認するにはS2の公転周期が15.9年なのでが少なくとも2周近い間の観測が必要だった、
001 you
you tube:Animation of S2’s Precession Effect
S2がいて座A*に最も近づく距離は約200億km(太陽から海王星までの4倍程度)で、最接近時には光速の3%の速度で通過する、"太陽と水星"とはまるでスケールは違うが理論は同じに成り立つのが確認された。
大がかりな観測設備と時間をかけて、重力波の検知、ブラックホールの直接撮像、今回のBH周りでの近点移動の観測が成され、いずれもアインシュタインの予言から約100年で確認されたことになる。

ところで、先日書いたブラックホール惑星に関連させると、
ブラックホール惑星
これらの惑星はいて座A*を中心に半径約10光年の辺りを廻っていると予想されるが、これより遙か内側の距離をS2含め多くの恒星がランダムに周回している、
002 you
you tube:Simulation of the orbits of stars around the black hole at the centre of the Milky Way
これらの恒星は、いて座A*から「AU」又は「光日」という単位で表わされる距離に集中しており、ブラックホール惑星から見れば、いて座A*に附随したに中心部の重力と見なせるだろう、とは言え天の川銀河の中心域は恒星が密集しており、ブラックホール惑星にそれらが接近して軌道を乱す確率は高いかもしれない。
太陽系の惑星がほぼ円軌道で公転面も同じで軌道が乱されなかったのは、太陽系が恒星の過疎地にあり、誕生以来、過去に恒星などの接近がなく、さらに大規模な銀河衝突もなかった幸運であると考えられる。

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ブラックホール惑星  

太陽系には密度が低く内部がスカスカな小天体は多く見つかっていて、彗星も土混じりの雪玉のようなものらしい、太陽系初期の原始惑星を作った残りのようだ、太陽から遠い位置は低温で氷をまとった微小な塵が大量にあり、それがくっつき合って、ふわふわな状態でまとまっていく、ゆるい雪粒ができる感じだろうか、 
seicho01.jpg
その集まり同士がぶつかると衝撃で圧縮され、さらに自身の重力も強まり密度が高まる、こうして徐々に大きな微惑星になっていき、さらにこれらが衝突合体して惑星になる、そんなシナリオが考えられる、
(*圧縮されるには塵の集まりに"乱流"が起きるステップも必要とする説もある)
seicho02.jpg
これまで惑星が作られるのはこのように恒星の周りだけだと考えられてきたが、鹿児島大学の和田桂一氏らは、銀河系中心の超大質量ブラックホール(いて座A)の周りにある降着円盤にも、同じ条件の場所はないだろうか、という新しい発想で理論計算を行なったところ、BHから約10光年離れた領域に先述のような惑星ができる条件が整っているという結果が出た、
Black hole planet
ブラックホール惑星想像図
量にして地球の10倍ほどの岩石と氷を主成分とする惑星が1万個ほどできる、とのこと、
10%
拡大
この距離にある惑星サイズの天体を検出するのは今のところ不可能だが、もしあるとすれば半径約10光年という途方もない軌道を廻っている、将来的に観測手法の研究が進み、ブラックホール惑星の発見が期待される・・(というが、半径10光年の公転の様子など掴めるのか?)

過去にも書いたように、恒星以外の惑星系でパルサー惑星というのが実際に発見されている、これは大質量星が超新星爆発した後、中心に残った中性子星(パルサー)が強い重力で飛び散ったガスや塵を再び引き寄せ、周囲に惑星系が作られたというもので、普通の恒星にある惑星系とは元素組成からしても異質のものと考えられる。
201605011_20200910093423426.jpg
宇宙の回転構造Ⅱ:パルサーと"パルサー惑星"?

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宇宙の雲  

HSTなどが捉えた天体画像を見ると、宇宙のあちこちには地球の大気中に発生する雲にも似た星雲があり、いかにも物質が濃厚に集まったように見えるが、その場に行ったとすると人間にとっては真空に近いほど希薄なものだ、遙か遠方から全貌を見ているので、濃厚な雲のように見える、 
これはHSTが捉えた最も美しい画像と言われる、りゅうこつ座、カリーナ星雲の内部、中心部に明るい星々の2群があり、周囲の星雲に饅頭型の空洞域ができた様子がぼんやりわかる、これは恒星の放った光子(光の圧力)で押された結果である、
Carina Nebula
この空洞域の右上にゴツっとしたもの(黄囲い)が見える、ここは本当に星雲が一際濃く集まった部分でミスティックマウンテンと呼ばれるが、星雲の外側から恒星の光圧で"風化"し、残った部分だろう、拡大すると、双極方向へ吹き出すジェットが見える、
Mystic Mountain
星雲内部で誕生したばかりの原始星の周りにある原始惑星系円盤から原始星が吸収しきれなかったガスが円盤の両極へ吹き出されている、
オリオン座 HH 24にも見事なジェットが見られる、
hh24-hst.jpg
HH 24
飛行機雲にも似ているが、違うのは双極に吹き出しているところ、飛行機雲は前進するジェット機が残していった水蒸気になるが、これはまさに吹きとばしている、
空気中のスプレー霧のように拡散せず、宇宙では真っ直ぐ飛ぶ、
8495f_20200829105545b69.jpg
原始惑星系円盤

もう一つ見栄えのするのがカシオペア座にあるバブル星雲(NGC 7635)、
一見、風船形の星雲が左上方向から灯りに照らされたような錯覚を受けるが、星雲自体が放っている光である、
NGC_7635 01 s
拡大
バブル内、左上の明るい星から出た物質の恒星風によって、周りにあった薄いガスが風船状に内側から掃き寄せられて出来たものらしい、右下側が暗いのはガスが少なかったため、
一方、バブルから離れた画面左上、巻雲のもつれ雲に似た形の星雲がある、
ngc7635 02
濃い塊から流れ出す感じ?
これは先述したように、恒星から光速でやって来た光の圧力で吹き流されており、バブル星雲内の恒星風(物質圧力)は到達していない、

HSTや運用中の大型望遠鏡を継ぐ次世代望遠鏡が予定どおりなら2021年あたりから続々完成するはず→次世代(超大型)望遠鏡
GMT_20200829102614d4d.jpg
これまで以上に鮮明な画像のファーストライトを見てみたい。

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ベテルギウス:明るさ復活  

オリオン座のベテルギウスは昨年末から大幅に減光し、今年の2月には2等星にランクされるほど異例に暗くなった、ということで話題にした、 
betelgeuse 02
右が2020年初頭
今の時季、オリオン座は日本からは見えないが、2月22日に減光が止まり、その後増光に転じ、順調に明るさを快復したらしい^^;
このグラフでは5月頃には0.3等級近くまで増光している、
Betelgeuse_20200805.jpg
アメリカ変光星観測者協会資料
直近のデータは不足しているが、また減光する傾向か?
元々ベテルギウスの変光サイクルは半規則性で数か月のスパンでも変化するので、また冬近くになって、どれくらいの明るさで見えるかわからない、
Eso2003c.jpg
ヨーロッパ南天天文台:撮影
赤色超巨星の外層部の重力は弱いため、過去に塵やガスを放出して殻が囲むように星を取り巻いている、今回異例に暗くなった原因はこうした塵の層が地球方向に厚くかかり、減光したと考えられたが、マックス・プランク天文学研究所が行なったサブミリ波の観測結果では、塵の影響を受けにくいはずのサブミリ波も可視光と同様に減光していたことから、塵が遮ったという説は否定されるようだ、よってベテルギウスの表面温度が低下する現象が起きたと考えられている、巨大な黒点が覆ったとか?
超新星爆発の話は置いといても、ベテルギウスは近距離にある晩年を迎えた巨星として興味深く、貴重な研究対象である。

ところで、ベテルギウスまでの距離は現在、約640光年と一般には公表されているが、じつのところ、642.53±146.77光年という大きな誤差範囲があり、判然としていない、年周視差による測定が重ねられてきたが、640光年は2008年に行なわれた超大型干渉電波望遠鏡群(VLA)の測定結果で、
VLA.jpg
VLA:アメリカ国立電波天文台
±146.77光年という誤差範囲にはピッパルコス衛星など他の測定結果も一応入ってくる、
まあ、450~800光年の範囲ではあるだろう、というところか;ガイア計画の測定結果はかなり正確なものらしいがまだ公開されていない。
明るい星でも「近くて遠い」という印象をもたらす、

銀河系の隣にあるアンドロメダ銀河も、20世紀初頭まで、銀河系の中の天体なのか、外にあるのかさえ確認する術はなかった(銀河系の大きさも推測の範囲だった)、我々と同じ銀河(島宇宙)で外にあると考える天文学者もいたが、距離がわからない限り確証は得られない、
M31_20200805085149930.jpg
近いようで遠い存在だったが、道を切り開いたのがケフェイド変光星だった、今は一般に約250万光年とされているが、古い書物などでは大幅に違う数値がでてくる;
hashigo_2020080520402453d.jpg
距離梯子

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次世代(超大型)望遠鏡  

このブログを初めてからも、宇宙、科学の新発見や観測成果が目白押しだったと言える、
ヒッグス粒子の検出、重力波の初観測、冥王星への接近探査、ブラックホールの直接撮像など代表的で他にも多々ある、今まで見られなかったものが見られる、というのは特に興味津々で、次に期待するのが次世代望遠鏡である、
 
予定通りであれば、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の打ち上げは2021年3月で、望遠鏡本体は完成しており、打ち上げから、軌道上への投入、システムの展開など全段階の成功を祈るばかり、
JWST.jpg
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡:NASA
軌道の安定するラグランジュ点の1つ、L2の位置に置かれ常に地球の影に入る、
Wrangrage point
地球から150万kmの距離になり、故障が起きてもHSTのように人員を送って修理できないのでリスクも大きい;
ミッションは遠方宇宙の観測に主眼が置かれ、宇宙初代星(ファーストスター)の直接観測、高解像度の分光器を使った系外惑星の観測が期待される。
このJWSTと連携観測を行なうため、実効口径24.5mの巨大マゼラン望遠鏡(GMT)がチリのラスカンパナス天文台に建設され、同じく2021年に試験観測に入る予定である、
GMT.jpg
巨大マゼラン望遠鏡:国際共同事業体
次に期待するのが、すでにチリ、セロ・アルマゾネスで建設が始まり、2025年完成予定の欧州超大型望遠鏡(E-ELT)である、六角形の反射鏡798枚を組んで口径39mになる、
E ELT
欧州超大型望遠鏡:ESO
これら地上に置く大型望遠鏡には大気の揺らぎを補正して像を鮮明にする補償光学の技術が不可欠で、これがないと大型にする意味がない、
hoshokogaku.jpg
詳細過去記事→補償光学
地上で修理、改造が容易なのが利点である、こちらの観測目標は超大口径の高い分解能を活かし、ハビタブル域にある地球サイズ系外惑星の大気の分析を行なう、プロキシマbなどすぐ対象になるだろう、また宇宙初代星や初代銀河など遠方宇宙の観測成果が期待される。
また、ハワイ島マウナケア山にも30メートル望遠鏡(TMT)の建設が着手されているが、地元の反対運動の影響もあって予定が遅れている、
TMT_20200707092638a90.jpg
30メートル望遠鏡:アメリカ、日本など5か国共同
2027年完成を見込んでいるが、どうなるか?
観測目標はE-ELTとほぼ同じになるが、北半球をカバーする超大型望遠鏡として、完成してほしいところだ。

PS.各望遠鏡のドームの扉が面白い、E-ELTなどは左右に開く方式、TMTは傾斜した球状のドームを回転スライドさせれば丸い窓を地平線付近から天頂まで向けられるようだ、中の望遠鏡はいずれも経緯台式で動く、

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Cosmic distance:プロキシマケンタウリ  

太陽系に最も近い恒星プロキシマケンタウリに関わる興味深いニュースが2つあった、
Proxima_Centauri_2020070109131694f.jpg
プロキシマケンタウリには地球サイズに近いらしい惑星「プロキシマb」が2016年に見つかっていたが、ヨーロッパ南天天文台(ESO)の超大型望遠鏡VLTに搭載された分光器「ESPRESSO」を用いて高精度で視線速度を計測、プロキシマbの質量は地球の1.17倍という結果が出た。
Proxima-Centauri-b.jpg
プロキシマb 想像図:今までは地球の1.3倍ほどとみられていた、
中心星のプロキシマケンタウリはM型矮星でフレア(表面爆発)が活発でプロキシマbにはX線が大量に降り注ぐ、また中心星に極めて近い(地球~太陽の1/20)ため、潮汐ロックで常に同じ面を中心星に向けていると思われる、
よく目にする、プロキシマbの地上を描いたESOの想像画は、大気もあり、穏やかそうだが・・
生命がどうとか言うのは早計すぎる;
21485_proxima_centauri_b.jpg
大きさが地球とほぼ同じで何事もなければ大気や水を留めておく重力はあるだろう、
しかし中心にあるのがM型矮星なのが問題、中心星がクシャミをするたび、大気は吹き払われている可能性がある;

もう一つのニュース、
冥王星ほか太陽系外縁天体を探査しているニューホライズンズは現在、地球から約70億km(光で6.5時間)の位置を飛行中である、ニューホライズンズには長距離望遠鏡カメラも搭載され、遠方の星の画像も送ってきている、今回NASAによって約4.2光年離れたプロキシマケンタウリを地球からとニューホライズンズから見た方位の違い(視差)の様子が公開された、
21732_stereo.jpg
青が地球から見た位置、赤がニューホライズンズから見た位置
NASA動画:プロキシマケンタウリ

同様に近傍の恒星ウォルフ359(約7.9光年)の画像も公開された、
NASA動画:ウォルフ359
いずれも背景の星々は遙かに遠いため動いて見えない、

因みに位置天文衛星「ガイア」は地球の公転直径2.99億kmを三角形の底辺に利用し精密な視差角測定で恒星の距離を測っている、
gaia_20180504081907e75_202007011029107ad.jpg
今回は地球とニューホライズンズの間、70億km(=0.00074光年)を底辺とした視差の様子で、初めて人間の成した技で恒星間の距離を実感したことになる。
Proxima Centauri 2

PS.バーナード星(約6光年)のように太陽系に対する固有運動の大きい星は数年置きの撮影で位置が変わっていく・・Wikipedia動画:バーナード星の固有運動

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存在の謎  

今日は空想にふけった無駄話で恐縮; 
我々は気が付いたらこの世界に生まれていて、地球というなにやら大きな球体の上にいる、夜の空は光るものでいっぱい、とてつもなく広がった空間がある、毎夜空を見れば「無限」とはどういう事か、という謎に直面する。
HUDF_20200508093728e45.jpg
この空間やら天体、物質とかは何故あるのか、何故なにも無しじゃないのか、
現にこうして存在しているのが結論であり、問う意味がないと考える人もいるだろう、
「あらゆることに原因がある、よって世界が存在することにも原因がある、その原因を作ったのは"神"である(ゴットフリート・ライプニッツ)」
「宇宙が始まる前は"無"であり時間もない、時間がなければ"神"が何かを成すことも出来ない(スティーブン・ホーキング)」
最新理論では無の量子揺らぎから突然、宇宙が出現したというが、何かが出現できるのは"本当の無ではない"とも言える、そんな宇宙の根源はいつからあるのか・・
時間はないので、「いつから」というのも成り立たないか^^;
004b 2
イメージ:無から生まれた宇宙の種、これがインフレーションによって一気に拡がる、ある大きさが2倍、2倍・・と加速的に大きくなり、光速すら超えて膨張する
物理学や宇宙論の最終的な問いにもなるが、我々が理論を駆使して、この世界の全ての法則を知ったとしても、なぜそんな法則があるのか、という疑問が生じる;
今知る限り、この宇宙の存在を感知しているのは人間くらい、望遠鏡など作ってさらによく見ようとしている、人間がいなくても宇宙は現状どおり存在し、だれもその様子を見る者がいなくなるだけなのか、我々が見ている宇宙は、そのとおり現実なのか、「創造主」が存在して、我々に見せるために作った仮想現実かもしれないと言う物理学者もいる、宇宙望遠鏡や探査機を使うとそれなりに面白く見えてきて、冥王星も行ってみれば意外に見栄えがした^^;
ngc1300_20200508100151c27.jpgpluto_2020050809373333b.jpg
我々の知っている宇宙はじつに都合良く出来ていて、ちゃんと輝く星が誕生する(これもプロセスとしては難しい)、極めて稀かもしれないが生命の誕生した惑星も最低"1つ"はある、
宇宙膨張の話も書いたばかりだが、現在我々は宇宙年齢の観測して面白い時代にいる、この時代に合わせたように人間が生まれている、
Inflation_Universe_202005081106268e1.jpg
宇宙誕生から現在まで
今後10兆年ほど経つと銀河同士は離れ、別の銀河の存在には気付かなくなる、星の材料も使い尽くされ、年老いた暗く赤い星ばかりになる、
002r3_20200508093724b2d.jpg
所々の青い星は死の直前、温度が高くなった星
そんな時代に我々がいたら、この世界は何ぞや?という見方も変わってくるかもしれない。
こうしてあれこれ考え、"自己"を感じているが、これも脳のニューロンを行き交う電子が作る自然現象に過ぎないのか?;

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