Micha: Classic音楽とLuteの楽しみ

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学の話など

天の川銀河:130億年のシミュレーション  

正体は不明だが何も見えず重力だけは発生している物質「ダークマター」は、光で観測できる物質の10倍も存在するという。
このダークマターを直接検出しようと、地下深くに超低温にした液体キセノンのような高密度物質を置き、ダークマターの衝突で起こる発光を捉えようとする観察が続けられている、日本の岐阜県神岡にある「XMASS」などもその1つ。
XMASS:ダークマターの検出原理
問題なのはダークマターが極めて質量の小さい粒子であれば、衝突による反応は殆ど見られないと思われること、しかし質量は小さくとも十分な運動エネルギー(速度)をもっていれば検出は可能になると予測される。

ダークマターは目には見えないが質量をもった粒子の一種である以上、見える物質と同様、天の川銀河を巡っているはず。米・プリンストン大学のMariangela Lisanti氏らのチームは2011年に行われた「Eris」と呼ばれるコンピューターシミュレーションのデータに注目した。
この大規模シミュレーションでは初期宇宙のダークマターやガスを6000万個以上の粒子で表現し、130億年にわたる銀河形成と進化を精密に再現したそうだ。
m way
you tube:ERIS: World's first realistic simulation of the formation of the Milky Way
この結果、天の川銀河によく似た渦巻銀河が形成され、ダークマターの速度分布が宇宙初期の古い星々の速度分布とほぼ一致するのがわかった。つまり古い恒星の動きを見れば、ダークマターの動きでもあると見ることができる。
journal_pic.jpg
拡大
Erisシミュレーションで再現された天の川銀河、(左)すべての恒星、(中央)古い恒星、(右)ダークマターの分布、古い星の分布はダークマターと似て、より球状に近く銀河全体に広がっている(資料:L. Necib/Caltech)

古い恒星だとわかるにはスペクトル解析で重元素が非常に少ない星を探す必要があり、今のところ、その観測数は多くはないので、今後、天文衛星「ガイア」のデータがまとまれば、約10億個のデータが加わり、ダークマターの基本的性質を知る手がかりとなると期待される。
Gaia_Milky_Way_star_density_map.jpg
天文衛星「ガイア」で観測された天の川銀河の恒星の分布図(資料:ESA/Gaia)
今続けられているダークマターの検出法が有効かどうか、わかってくるかもしれない。

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仮想飛行:オリオン大星雲  

NASAの教育普及プロジェクトの研究者とCGの専門家でつくるチームは立体的に捉えたオリオン大星雲の中を飛行する画像をこれまでで最も詳細なレベルで製作した、実際の観測データをもとにハリウッドの映像技術を用いたそうだ。
nasa M42
you tube:Flight Through Orion Nebula in Visible and Infrared Light
この動画はHSTによる可視光とスピッツァー天文衛星による赤外線画像が合成されている、
約3分の動画だが、バーチャルの世界だけで成り立つ映像だ、実際にオリオン大星雲に到着した宇宙艇でこのように実写するとして、宇宙艇が光の5%ほどの速度なら500年くらい?の飛行で撮影完了し、その映像の早送りでこういう動画もあり得るが、リアルタイムでこの動きを得るには宇宙艇は光速を超えて飛行することになり、あり得ない。また仮に宇宙艇が光速に近い飛行をすれば30~50年くらいで撮影飛行は済みそうだが、光速に近づくと視界の全ての光は青方偏移して進行方向の一点に集まってしまい、映像にならないだろう;

最近はHSTや天文衛星ガイアの観測データにより、恒星が動いていく様子もシミュレーションされるようになった、
これは天の川銀河に所属するω星団(球状星団)の中心部をHSTが捉えた8年間の動きを元に、1万年間の動きに延長した画像、(星の動きが見られるのは最後のほう)
omega.jpg
you tube:Zooming in on Omega Centauri Stellar Motion
観測でわかった動きを直線的に延長してあるだけで、密集した星同士の重力による影響は加味していない、正しくは1万年待たないとわからない。
同様にHSTは天の川銀河のバルジ中心の星々の動きも捉えている、動画はまだないが製作されれば見てみたいところ;
Milky Way Galaxy
拡大

次はESAの天文衛星:ガイアのデータに基づくオリオン座付近の星の動き、この画面内の星々は十分距離が空いているので、重力の影響なく、ほぼ予測どおりの動きになるだろう、ただし星の生と死は表現されていない。
Gaia Orion
you tube:The future of the Orion constellation
シアターモードで見ると最小の星まで動いているのがわかる。

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ダイソン球ではなかった  

はくちょう座約1000光年にある、ダビー星(KIC 8462852)は謎の減光現象を起こしていて、「異星人がダイソン球のような建造物を作って恒星を取り囲み、それが減光させているのかも」 とかいう説まで飛び出した、それほど減光パターンの原因が説明し辛いものだった。
過去記事:
KIC 8462852(2016/4/15)
異星人建造物説とダイソン球の否定的考察(2016/4/22)
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ダイソン球想像図の一例
その後、米・ルイジアナ州立大学、米・ペンシルベニア州立大学の研究チームが世界に設置された望遠鏡のネットワーク「ラス・クンブレス天文台グローバル望遠鏡ネットワーク(LCOGT)」を用い、2016年3月~2017年12月の長期に渡って観測し、データを集めた、研究チームのJason Wright氏は「リアルタイムで減光を観測できれば、減光量が全ての波長(光の色)で同じかどうかがわかると考えた。減光量がどの波長でもほぼ同じであれば、減光の原因は何か不透明な物体、たとえば星の周囲を公転する円盤や惑星、別の恒星、または巨大構造物などであることが示唆される。」と説明した。
観測結果から、ダビー星は波長ごとに異なる減光をしていたので、塵による遮蔽の可能性が高まった。(*地球での夕日が赤くなるように、塵や気体など半透明のものが遮蔽すればその厚みで色の変化が生じる) 暗くなったとき、赤い色の傾向になる、とか報道されるとわかりやすいと思うが?少なくとも、惑星や異星人の巨大建造物?のような不透明な物体であることは否定されるようだ。
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タビーの星の想像図。むらのある塵の環や彗星が星を取り巻いている様子(資料:NASA/JPL-Caltech)

昨年12月にも、うお座RZ星(約550光年)に不規則な減光があることについて、研究結果が発表されている、この減光は惑星が破壊された残骸の塵やガスが取り巻いているのが原因で、RZ星に落ち込んでいたり、外側に飛ばされているところ、と見られている。
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you tube:‘Winking’ Star May Be Devouring Wrecked Planets
うお座RZ星の年齢は約3000万~5000万歳と推定され、まだ原始惑星同士の衝突が起こりうる時期だろうか、しかし先述のダビー星の惑星系は太陽系同様、成熟した安定期で、惑星同士の衝突は考えにくいというのが謎の一つだ。

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体感:宇宙のスケール  

地球をどんどん離れ、視野が広大になっていき、宇宙のスケールを実感させる映像は、昔は科学館のような所で見られました、今はyou tubeでいくつか見られます。m
これらの元になった距離データは遠い天体では赤方偏移とハッブル定数によるものでしょう。
まず、国立天文台の(Mitaka 版)が面白い、
mitaka 01
you tube:宇宙の大きさを体感できる動画(Mitaka 版)
太陽系から離れるにつれ、お馴染みの恒星の名が次々出てくる、太陽系からかなり離れた視点でデネブ、サドル、ガーネット・スターという恒星が目に付きます、
garnet.jpg
ガーネット・スター
「ガーネット・スター」は赤色超巨星で視等級4.04等(平均)と肉眼で見える赤い星だが、距離は約3500光年と遠く、絶対等級は-7.0等だそうで、もし地球に一番近い恒星:プロキシマ・ケンタウリと同じ距離(4.23光年)にあったら、-11.4等と、満月(-12.6等)に近く、眩い輝きになりそうです。
【絶対等級:その天体を地球から10パーセク(約32.616光年)の距離に置いた場合の明るさ、マイナスがついて数値が大きいほど明るくなる、因みに太陽の絶対等級は4.82等】
sitokyu.jpgsitoukyu.jpg

*さらに遠い距離、25000光年に「ピストル星」という現在知られている最も絶対等級が明るい超巨星(高光度青色変光星)がHSTにより見つかっている。
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ピストル星 左:HST撮影、右:想像図
ピストル星は太陽の約27倍質量で、表面温度は11800度、絶対等級が-12.3等で満月ほどの明るさ、さらに先ほどの4.23光年の距離に置いたら、-16.7等にもなる、たぶん夜を明るくするほど青く輝き、紫外線が強そうだ;

次の動画は小惑星のサイズから順に惑星、恒星、銀河へと・・
star.jpg
you tube:Star Size Comparison 2
太陽系外の天体(惑星、赤色矮星、褐色矮星 等)が途中に入っているのも興味深くできています、「ピストル星」も出てくるv

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赤色巨星表面を直接撮影  

今年も宇宙、天体に関しては、これまで理論的に想像するしかなかった様子を、観測で直接捉えたというニュースがありました。

まず最新のものでは、つる座約530光年にある赤色巨星「π(パイ)1星」の表面の様子をヨーロッパ南天天文台(ESO)の超大型望遠鏡干渉計(VLTI)を用いて、これまでで最も高解像度に捉えたこと、(π1星の質量は太陽の1.5倍らしい)この実写画像を見ると、かつて紹介されたオリオン座、ベテルギウスの想像図を思い出す、
eso1741a 02π1星
VLTIがとらえた「つる座π1星」の表面(資料:ESO)
HR_201712312314530e7.jpg
HR図では赤のあたり
ベテルギウスは20太陽質量だが、同じく晩年を迎えた赤色超巨星だ、星の表面がボコボコして見えるのは、ガスの対流セル(粒状斑)で沸騰するお湯の対流と同じ現象だ、
bet.jpg
ベテルギウス想像図
sun.jpg
太陽(左は実写画像)
因みに太陽の場合、内部の浅い層から沸き上がっているので、対流セルが細かいのに対し、赤色巨星は深層から沸き上がり、中心から離れた表面付近は重力が小さいため、対流が大きくなり、星全体がボコボコの形になる、その様子がはっきり実証された。
π1星の対流セル1つの大きさは約1億2000万kmで、太陽から金星までの距離に相当する。

今年、VLTIやアルマ望遠鏡、さらに観測衛星が明らかにしたというニュースは以下のとおり記事にした、赤色巨星の直接撮影はすでに2件あった。
・遠い天体の"直接撮影"
・アルマが捉えたベテルギウス

天文衛星:ガイアのデータでわかった恒星の動きに基づく動画
・esa動画:45万年の星の動き

・系外惑星の直接撮影と動画
201702170855573bd_20171231231458d2d.jpg

↓一大ニュースはこれだった、
・中性子星合体による重力波
20171016ngravi_20171231233043178.jpg

・太陽系外から来た小天体

また今後、報告が期待されるニュース、
・EHT:ブラックホール直接撮影に挑戦
20170615093508b9f_2017123123150105f.jpg
ブラックホール・シャドー:想像図
これも成功すれば大ニュース、

来年も新たな直接的観測が報告されるのを期待したい。
皆様、良いお年をお迎えください。

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球状星団と散開星団  

小学生の頃から天文の本はよく読みあさった、まだHSTが捉えたような鮮明な写真はなく、当時最大の望遠鏡でも映し出せる最も遠い銀河は50億光年が限界だった。

不思議に思ったのは球状星団散開星団である、特徴は球状星団が年老いた星ばかりが球状に集まっていて、銀河を囲む球状領域(ハロ)を衛星のように周回している、一方散開星団は銀河の星間物質が豊富な場所にあり、星の密集度は低く、若い星が多い、なぜこうした2種類に分かれるのか、昔は明確な解説もなかったような?今はおよその定説がまとまってきている。

散開星団は周囲をガスや塵の星雲に囲まれている場合が多い、星の生れる場所で、青く若い星が多いのもわかる、しかし星の密集度からして、互いの重力で集団を保つことができず、星同士の接近があってもスィングバイを起こし、いずれ散逸していく、太陽もこうした散開星団の1つとして生れたと考えられる。
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散開星団:Westerlund 2 りゅうこつ座約2万光年、赤い星々は生れたばかりで、ガスと塵に覆われている
NASAが立体的に表現した動画:you tube:Flight to Star Cluster Westerlund 2
*この動画は視点が光速を越えて移動していることになり、こんな遊覧飛行ができるのはバーチャルの世界のみである、

初期宇宙では今よりも銀河の合体が頻繁で、そのたびに星間ガスの圧縮がおこり、高密度で大規模な分子雲が作られ、一斉に多数の星が生まれた、その内、大質量星は早く寿命を迎え、消えていったが太陽質量以下の高齢の星だけが球状の集団を保っている、小さな球状星団というのが存在しないのは、重力で集団を保つ最低限の全体質量を持ったものしか残れないからだ、宇宙進化の化石とも言える。
NGC 5139
球状星団 NGC5139(ケンタウルス座)はω星団とも呼ばれ天の川銀河で最も大きい

M4.jpg
球状星団 M4(さそり座)は規模の小さいもの

現在の宇宙では個々の銀河の中で散開星団として新しい星は生れているが、球状星団ができそうな場所は少ない、合体中の銀河の中に高密度の分子雲が1つ見つかり、現在では数少ない球状星団の卵と見られている。
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触角銀河 からす座6800万光年 HST、アルマ望遠鏡

大小マゼラン雲は星間物質が豊富と知られ、大質量星を含む大規模な星団も多い、若い球状星団などと言われるものもあるが、密集度の高い散開星団とも言えそうだ、この先集団を保てるのか?全体質量しだいだろう。
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R136(大マゼラン雲内)散開星団だが球状星団になる可能性もあるという、
明るく見えるのは大質量星で寿命が短い


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「2番目に近い」地球サイズ系外惑星  

これまで、地球サイズの系外惑星といえば、赤色矮星を周るものが多く発見され、惑星が恒星の前を横切る際の減光で見つけ出す「トランジット法」が用いられてきた、地球サイズであれば、岩石惑星と見込める。m
仮に中心の恒星が太陽なみの大きさだったら、地球サイズの惑星が横切っても、明るさの変化は僅か過ぎて検知できないが、赤色矮星は元々小さく暗い星なので、小さな惑星でも横切れば明るさの変化が大きく、発見しやすい。
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惑星の大きさは同じ
たぶん大きな恒星の周りにも地球サイズの天体が、惑星あるいは衛星として存在するだろうが、発見が困難なだけだ。しかし、事前に存在を知らなければスターショット計画のような探査目標にもできない、(あとは一か八かで行ってみるしかない?;)

先ごろ、おとめ座にある「赤色矮星Ross 128」に地球の1.4倍ほどとみられる「惑星Ross 128b」が発見された。仏・グルノーブル惑星科学・天体物理学研究所がESOのラ・シーヤ観測所の3.6m望遠鏡に設置された分光器による観測を行って見つけた。
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惑星Ross 128bは約10日で公転しており、先般の「プロキシマ・ケンタウリb」に中心星の温度、距離など条件が似ていて、地球からの距離も11光年と、2番目に近い、
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ESO:想像図(プロキシマ・ケンタウリbの図とそっくり)
問題はこうした赤色矮星は激しいフレアを起こす傾向が大きく、惑星は強い紫外線やX線にさらされる、しかし今回のRoss 128は他の赤色矮星に比べ、はるかにフレア活動は穏やからしい、というのが好条件となりそうだ。
トランジット法が使えるということは、中心星の光で惑星の大気を透かして見ることができる、いずれ、JWSTなどが大気組成を調べ、生命起源の成分がないか探ろうという予定だが、期待される目標となりそうだ。だぶん惑星Ross 128bも潮汐ロック状態だろう、水があればこのようなアイボール・アースだろうか?
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中心星に面した側も穏やかであれば良いのだが;

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「光が進む様子」:超新星 SN 2014J  

2014年1月21日におおぐま座にある近傍銀河、M82に現れた超新星 SN 2014Jは白色矮星が連星の相方からガスを奪い、限界質量に達したとき爆発するIa型超新星だった。
m82 sn2014j
銀河M82(約1200万光年)に超新星 SN 2014Jが現れたとき
関連過去記事:Ia型超新星の爆発メカニズム

超新星など、突然明るく輝き、すぐに減光する天体現象があると、あらゆる方向に放たれた光が周囲にある塵やガスの雲に反射して遅れてやってくる、光のエコーが見られることがある、遠くにあるからこそ、秒速約30万kmの"光の旅"を観察できる、宇宙の大実験室だ。

ハッブル宇宙望遠鏡は爆発後も2年以上観測を続けた、
SN2014J.jpg
銀河M82に出現した超新星SN 2014Jの位置(×印:過去の撮影なので超新星は映っていない)と、上の5つの画像が光のエコー、左から2014年11月6日、2015年3月25日、11月12日、2016年4月8日、2016年10月12日に撮影された。
nasa you tube
you tube: Hubble Captures Supernova’s Light Echo
*少し歪な円に見えるのは、雲が濃い所ほど、光の速度を落としているせいかもしれない?

単純に言えば、超新星の爆発時の光は直接やってくるが、1光年離れた雲に反射した光は1年遅れてやってくる、この超新星の周囲の雲は300光年~1600光年の大きさに広がっていて、
001e.jpg
爆発時の強い光が達した所がシャボン玉のように膨らんでいく、と思われる。

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「二重の夜」系外衛星  

明け方は寒くなりましたが、極端に寒くなる前に陽が昇る、24時間で自転する地球は有難いです、また今日は思い切り空想の話です^^

地球は太陽からちょうど良い距離にあり、重力の影響を受けるほどの大きな衛星を持っている、月は火星サイズの原始惑星が原始地球に衝突してできたという説が有力のようだが、月の重力が地球の自転軸を安定させ、気候も安定している、これが生命にとって、不可欠な条件であれば、銀河系全部を探しても、そう多くはなさそうだ、何か代わる条件はないだろうか、
惑星系が作られるとき、どうも木星のような早くにできた巨大な惑星が材料の多くを吸収してしまうらしい、現に太陽系もそうである。

仮に木星以上の巨大な惑星がハビタブルゾーンにあったとする、そこに地球サイズくらいの衛星が程良い距離を周っているとする、
中心の巨大惑星は厚いガスに覆われ、気象も激しいだろう、降り立つ所もない、しかし、地球サイズの衛星は岩石天体で、惑星の重力で自転軸は安定するだろう、たぶん潮汐ロックで、いつも同じ面を惑星に向けている、
001_20171112103112998.jpg
系外衛星:想像画
この衛星は惑星を周ることにより、中心星からの陽があたる面が変わり、昼と夜がある、また惑星と衛星の公転面がほぼ水平であれば、巨大惑星の影に入る「食」でも夜になり、2つの夜が周期的に重なりそうだ、この昼夜のサイクルは地球の24時間に対し、数日~数十日とか?かなりゆっくりかもしれない、寒暖差が大きくなりそうだが、何らかの好条件が補うとして・・
この衛星に文明があったら、暦はどう作るだろうか;
003_20171113212321eac.jpg
衛星の特定の場所A点における陽のあたり方(衛星は潮汐ロック状態)
太陽系のような惑星配置は稀かもしれないが、こうした条件の地球サイズ衛星なら結構あるかもしれない?

系外衛星を地球から捕えるのは極めて困難だが、2017年7月にケプラー宇宙望遠鏡が発見した、約4000光年にあるkepler 1625bは木星より幾分小さい惑星で、そこには海王星サイズの巨大衛星が周っていると見られている。
003_20171112103330132.jpg
you tube:L'exolune de Kepler-1625B
ケプラー宇宙望遠鏡などは恒星の前を惑星が横切った際の減光を観測するトランジット法で、
004a_20171112111530bac.jpg004b_20171112111531ed5.jpg
①のように衛星が取るに足らない大きさだったら、横並びで遮っても、恒星の前から外れても(又は視線方向に重なっても)違いはわからないが、kepler 1625bの衛星は②のように同等なくらいの大きさなので、減光の違いがわかるらしい。

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「大きなお陽さま」プロキシマ・ケンタウリ  

我々に最も近い恒星、プロキシマ・ケンタウリ(4.22光年)に惑星プロキシマ・ケンタウリbが見つかったのは以前にも書いた。(*以下、・ケンタウリは略)m
proxima b
プロキシマ・ケンタウリb:想像図
距離もハビタブルゾーンにある、ここまでは良いのだが、人類の移住先候補とするにはクリアすべき条件がいくつもある;わかっているのは中心星との距離、公転周期、およその質量範囲だけである。ドップラー法で地球から観測している公転面の傾斜角が明らかでないので、中心星の真の揺れ幅(=惑星の質量)も今のところ不明。仮に密度が地球と同じくらいとすると、最小で地球の1.1倍と見積もられる、大きければ3倍になるそうだ。仮に最大であったとしても、木星のようなガス惑星とは考えにくく、着陸できる地表を持った岩石惑星だろう、
関連記事: 「系外惑星から地球を発見?」
proximasurface.jpg
よく拝見する地上の想像図

中心星のプロキシマは赤色矮星で質量は太陽の0.123倍、表面温度は3042度、
Proxima_Centauri_2017111109594992f.jpg
H R
HR図でも最小クラスとなる、
そして惑星プロキシマbの公転半径は太陽と地球の距離の0.0485倍、一周するのに11.186日と じつに小スケールだ。中心星からのX線や爆発的フレアの影響が非常に大きいらしい。
しかし、太陽系に一番近いところに地面を持った惑星があるらしい、というだけで、とりあえず明るい材料として置いて・・^^

もし、プロキシマbから、お陽さまのプロキシマを見たらどうだろう、距離は非常に近い、
sun proxima
我々がいつも地球から見ている太陽の大きさを図の左だとする、プロキシマbに降り立って、中心星プロキシマを眺めたら、右の大きさに見える、温度の低い星なので、大きくても夕陽のように、可視光としては眩しくはないかも?

*プロキシマはリギル・ケンタウルスの三連星の小さな1つである。
Alpha,_Beta_and_Proxima_Centauri
プロキシマに惑星が出来るのは考えにくいとの意見もあり、プロキシマbは別起源の天体であるという見方もある。

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