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Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

TESS:ハビタブル圏惑星発見  

2018年から稼働中の系外惑星探査衛星:TESSが新たにハビタブル圏にある、地球に近いサイズの惑星を発見した、 
nasa tess
系外惑星探査衛星:TESS
(*TESSについては過去記事を書いた:ドップラー法,トランジット法

今回はかじき座、約100光年にあるM型矮星:TOI 700の周りに3つの惑星が見つかった、一番外側を廻る惑星:TOI 700d がハビタブル圏にあり、地球の1.2倍ほどの大きさらしく、37日で公転している、
PIA23407_hires_20200111114841b89.jpg
因みに一番内側のTOI 700bは地球と同じサイズの岩石惑星で10日で公転、二番目TOI 700cは地球の2.6倍のガス惑星とみられ、16日で公転。
主星は表面温度3500Kという省エネの恒星で、ハビタブル圏は太陽系の水星軌道より小さい、例のごとく、この距離を廻る惑星は主星に潮汐ロックされていて、常に同じ面を主星に向けていると思われる、これは地球と月の関係のように自転軸を安定させる利点はある、
NASAが発表したTOI 700dの想像図はこれだが、
TOI 700 d
TOI 700 d
このようなアイボールアースの姿かもしれない、
TRAPPIST-1f.jpg
TRAPPIST-1f
今回の特筆は主星:TOI 700の観測を11か月続けた間、フレア(表面爆発)現象が起きていないとの事で、この状態で安定した恒星であれば、生命にとって大きな問題を一つクリアしているかもしれない、
Flare_20200111130551b42.jpg
*フレアが激しいと、大気も水も剥ぎ取られてしまう
観測データを元にいくつかTOI 700dの環境モデルが作られており、水に覆われCO2の大気を持つ想定も含まれるそうだ、
いずれ、J.W宇宙望遠鏡などで詳細に調べられる対象となるだろう。
NASAの動画参照
TESS you
you tube:TESS Mission's First Earth-size World in Star's Habitable-zone

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重力レンズの実験  

A.アインシュタインが重力を扱う、一般相対性理論で予言した現象は当初、観測は困難とされてきたが、人間の「見たい、知りたい」執念は凄いもので、大施設によって「重力波」を検出、また地球サイズの電波望遠鏡ネットワークで「ブラックホール」の実写まで実現した、 
BH NASA
NASAが新たに作成したBHのシミュレーション画像
また強い重力によって光の進路が曲げられるという重力レンズ現象も当初は観測は望めないとされてきたが、今はHSTほか解像度の高い望遠鏡の登場で、幾つも見られるようになった、
大規模なものでは銀河団全体が、目に見える銀河とそれらを纏めているダークマターによって、大きな重力源となっている、
Abell1689_HST.jpg
銀河団Abell 1689(HST撮像)、所々に弧状に歪んだ遠方の銀河が見られる、
また個々の大質量銀河もハロ領域にあるダークマターを含めて見かけより強い重力源となって、後方ににある別の銀河の像を歪める、
Dark matter

TVでもやっていたが、重力レンズは我々が普通に使う①の凸レンズとは違い、重力の中心部ほど屈折率の高い、②のような特殊なレンズのようになる、
lens.jpg
ワイングラスの底部がよく似た形をしている、手頃なグラスがあったのでやってみた、紙に書いた黒い点を後方にある銀河とする、レンズの位置でいろいろ変わる、
000_20200110110052aa3.jpg

後方の銀河を円弧状に引き延ばしている例、
001b_20200110110053259.jpg
alma_960.jpg20200110.jpg
左:SDP.81 右:SDSS J0146 0929

後方の天体を複数に分けて見せている例、
002b_20200110110054008.jpg
005_20200110110056946.jpgMACS J1149 6_2223
左は後方の明るい銀河(クエーサー)を4つに見せている、
右は後方の銀河で起きた超新星爆発の光を4つに見せている、

広大な宇宙の現象を台所の食器で再現できる^^

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絶対熱 (温度の上限)  

物質は高温になるほど分子の動きが活発になる、冷凍庫の氷も固まっているようでじつは分子は動いている、あらゆる物質の原子がまったく動かなくなった状態が熱量:ゼロで、これが宇宙の最低温、絶対零度であり、0 K=(摂氏-273.15 ℃)である、
*この絶対零度は理論上の値で、実際に物質の原子が完全に静止することはないという。
big Bang
宇宙空間は絶対零度ではなく、約-270℃と観測されている、ビッグバンの名残、宇宙マイクロ波背景放射の電磁波が放射熱となって満たしているからである、全般にこれが今の宇宙の最低温度となるが、局所的にもっと低い場所がある、
ケンタウルス座5000光年にある、原始惑星状星雲のブーメラン星雲は星雲の中心から両極に164km/sのガスを吹き出していて、膨張する際に熱を奪い、周囲の宇宙空間を下回る低温
(-272℃)にしている、ここだけ冷房が効いている^^
Boomerang_nebula_20200107091228448.jpg
ブーメラン星雲
スプレー缶から噴射を続けると、缶が冷たくなってくるが、圧縮ガスが放出されると熱を奪っていくのと同じ原理かと思われる。
blower_20200107090508bf4.jpg
関連過去記事:
絶対零度より低い温度
クマムシ (宇宙空間でも死なない)

さて、低温には下限値があるが、高温のほうはどうなのか、いつも気に掛かっていた;
単純にエネルギーを高めれば無限に温度は高くなれる・・と思っていたが、この宇宙にとっての上限値があるらしく、絶対熱(プランク熱)と呼ばれる、
zettainetu.jpg
まず、E=m*cの2乗を頭に置いて・・
超新星爆発、中性子星合体、ガンマ線バーストなど超とてつもない高温現象も知られているが、これらよりはるかに桁違いに高い、絶対熱の温度は1.4168082×10の32乗 Kと導かれている、ビッグバンから1プランク時間経ったときの宇宙温度で、宇宙の始まりにあった全エネルギーの値である、(1プランク時間は時間の最小単位で、5.39116×10の-44乗 秒)
dark-matter-big-bang_20200107091647444.jpg
よって仮に宇宙の全ての物質やエネルギーを一点に集めたとしても、絶対熱を超えることはあり得ないという・・宇宙が膨張を止め収縮に転じ、ビッグクランチが起きない限り、この温度には達し得ないのかもしれない。

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暗くなったベテルギウス  

冬の星座オリオンの「右肩」になる赤い一等星ベテルギウス(距離640光年)、オリオンがこちらを向いているので見えるのは左上、 
orion 02
これが変光星であることはウィリアム・ハーシェルの息子、ジョン・ハーシェルが発見した。
観測技術が進み、ベテルギウスは太陽以外で史上初にその姿が撮像された恒星で、きれいな球形ではなく、瘤をもった不安定な形らしい、気体状で内部から大きな対流が起きている、
Betelgeuse_ALMA_20191230115156879.jpg
ベテルギウス:左はアルマ望遠鏡撮像
ベテルギウスは大きく捉えれば周期2110日(6年弱)で変光する脈動変光星であるが、不規則な光度変化も見せることから半規則型変光星(SRC型)に分類される、
ベテルギウスは星座内で最も明るいα星の位置づけだが、変光範囲の極大期のみ明るく、平均的に最も明るいのは右下のリゲル(β星)である、ベテルギウスの変光の範囲は0.0等~1.3等と観測されてきたが、2019年12月現在、過去50年間の観測記録から異例なほど減光しているそうだ、もっと過去の記録があれば珍しくないのかもしれないが?
Betelgeuse-Luminous intensity change
1969年から現在までの光度変化
2009年頃から明るい傾向が続き、今年12月、急激に暗くなって変動幅も大きい、米、ビラノバ大学の報告によると、2019年の10月時点に比べ、12月には明るさが半分になっているとのこと、これは等級の"光度"の測定値で、肉眼で明るさが半分になったと感じるほどの違いではないが、この写真で明るさの違いがわかりやすい、
Orion 2017 2019
資料:久万高原天体観測館
赤い色がやや黄色くなった感じ、収縮すれば温度が上がって、青方向へと変わるのかも、
意識していなかったが、過去にはベテルギウスは右下のリゲルより明るい時もあった気がする、過去の写真を引用すると随分明るいときがある、
bete 3

このyou tubeのタイトルはあくまで可能性の1つであり誇張気味だが、赤色超巨星の最後について丁寧に説明されている、
Betelgeuse you
you tebe:超新星爆発も間近!?ベテルギウスが最近著しく減光してます!

このままさらに減光が進み、明るくなってこないなら「いよいよ」かもしれないが^^
もしそうなら何らかの前兆も観測されるだろう、恒星内部の核融合でケイ素が作られだすと、人間時間で近々、鉄が作られだすと一気で、超新星爆発の直前にはスーパーカミオカンデなどがニュートリノを捕え、報道されるはずだ。
nhk_20191230113833c0b.jpg
you tube:ベテルギウスの最期(nhk)
冬の晴れた夜、いつも見られる、オリオンの赤い星の明るさを今一度実感してみよう、

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恒星間天体:ボリソフ彗星  

今年8月に発見されたボリソフ彗星は2017年に接近したオウムアウアに続く、観測史上2例目の「恒星間天体」であり、「よそから来た彗星」としては初めてとなる。 
その軌道は下図が示すとおり、太陽系外からの一度切りの接近で、その後は遠ざかっていく、
borisov.jpg
黄色がボリソフ彗星、赤がオウムアムア
12月8日に太陽に最も近づき、2.0au(地球と太陽の距離の約2倍)の位置を通過していった、最接近時の速度は秒速約44kmで、東京-大阪間を9秒で通過する、6600万年前、ユカタン半島に落ちた小惑星の2倍を超える速度と見られる、かつてボリソフ彗星が帰属していた惑星系と太陽系の相対速度も関係してくるだろう。
国際天文学連合は公式にボリソフ彗星を恒星間天体と認め、「2I/Borisov」と命名した、
heic1922a.jpg
11月6日、HST撮影、遠方の銀河:2MASX J10500165-0152029が一緒に映り込んでいる、
heic1922b.jpg
12月9日、HST撮影、最接近直後
観測の結果、核の大きさは直径1km未満と推定され、太陽系由来の彗星とよく似ていることもわかった。太陽系には彗星の巣であるカイパーベルトやオールトの雲があり、系外の惑星系にも同様の構造があり、重力の作用で系外にはじき出される小天体は多いと考えられる、

ちなみに1996年に地球に最接近した百武彗星など、かつては恒星間天体で、太陽系に捕獲されて周回するようになった、という仮説もある、化学組成も標準的な彗星と異なるそうだ、
02hyakutake.jpg
百武彗星、彗星の動きを追いながら露光するので背景の星はブレる、
また太陽系を囲むオールトの雲(現在のところ仮説上の天体)にある小天体は初期の9割以上が太陽系外に散逸していったシミュレーション結果もあるそうだ。
これまで発見された恒星間天体は現在の観測網技術で捕えられる大きさだったわけだが、気付いていない恒星間天体は数多いと考えるのが自然である、太陽系由来の危険天体に加え、全天あらゆる方角から突然やってくる天体にも警戒が必要か;

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バーチャル飛行:オリオン大星雲(New)  

NASAが作った新しい動画だそうで、オリオン大星雲の立体データを元にした、遊覧飛行である、画面の任意のところでクリックしてずらすと、全方向角度を変えて見られる、"スペースビュー"になっている、若く明るい星、星が生まれたばかりの所・・いろいろ見られる、
M42 you
you tube:Flight Through the Orion Nebula in Visible and Infrared Light - 360 Video

さて、オリオン大星雲まで1300光年ほど距離があるが、仮にそこに行った話として、実際このように動く景色は見られない、あくまでバーチャルで、この動画の動きは光速を遙かに超えている、先日、「星と星の間」でも書いたように、星間や星雲の拡がりなど途方もない距離で、オリオン大星雲は差し渡し20光年を超えるらしい、
2 Orion_Nebula_-_Hubble_2006
仮に光速の7%くらいで飛べる宇宙船があったとして、端から端まで飛行するのに、大方250~300年かかるだろう、("理論上"今の技術でこの程度まで加速は可能という、原子爆弾の爆風を何発も受けるとか;)

*もし、光速に近いような速度で飛行できたら、宇宙船から見る景色はどうなるか?
あらゆる方向からくる全ての光は進行方向の一点に寄っていき、宇宙船のフロント窓に、極度に波長の短い眩い光が見え(肉眼では見えないか;)、あとは真っ暗、
Near light speed
これだけの景色になるらしい;

冬の夜空を彩るオリオン座、左上のベテルギウスは寿命の殆どを終えているらしい、
alma_20191208095229963.jpg
アルマ望遠鏡が捉えたベテルギウスの表面
我々の存命中?か、千年以上先かわからないが、超新星爆発する見込み、その直前にはニュートリノの放射が観測され、わかるはず、ほか小爆発など兆候があるかもしれない。
img_0b_20191208092402052.jpg
興味尽きない星座に想いを寄せて眺めてみるのも一興かと^^
Orion_constellation_map.jpg
オリオン大星雲の位置、条件が良ければ、双眼鏡でもよく見える、

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星と星の間  

HSTが捉えた星団の写真でとくに見事なのが大マゼラン雲のタランチュラ星雲の中にある「R136a」だろうか、大マゼラン雲は星の材料が豊富で、大集団で星が生まれる、画面に青く明るく見えている星々は大質量星で、最も明るい「R136a-1」という最大級の巨星もある。 
Star_R136a03.jpg
R136a拡大
星団の周りの星雲は星団からの光圧で吹き払われ、空洞になっている、写っていないような小さな星は桁違いに沢山あるだろう、
こういう星の写真は露光時間をかけるので、明るい星ほど光が回折して大きく写り、接触しそうなほど密集して見えるが、実際の星の大きさをこの画面内に表わしたとしたら、顕微鏡でも見えない小さな点になるだろう、
太陽近辺のような星のまばらな所では直径5光年球内に2つ3つ星があるくらい、仮に太陽と隣の恒星アルファ・ケンタウリが10円玉の大きさだとすると、距離関係は東京と岡山に置いた10円玉に相当する;
10yen.jpg
R136aのような星団なら遙かに密集しているが、それでもまず衝突など起こらないほど星同士の距離は空いている、

銀河系内にあるオリオン大星雲もタランチュラ星雲には及ばないが星が数多く生まれているところ、中央で星雲全体を照らしている、トラペジウムという巨星の集まりがあるが、
opo0019b.jpg
よく見るCG画像でも見やすいように星の大きさを極端に強調している、これも実際の尺度で描いたら見えない点になってしまうからだ、
Orion Nebula
you tube:コズミックフロント「オリオン大星雲へ ハッブルが見た星のゆりかご」
こういう画像では星と星はすぐ近くで賑やかそうな錯覚を受けるが、連星でない限り、実際はお互いにものすごく離れ、寂しいのである^^;
銀河全体を見ると数千億個の星の集団で賑やかに見えるが、
M81_20191205103837414.jpg
やはり、個々の星の間は恐ろしく離れている; 「近くだな」と実感してよいのは"大きさ"が見える月や惑星くらいかな;近年ようやく、HSTやアルマ望遠鏡でアンタレスやベテルギウス等、巨星の大きさを実視できるようになった。

PS.最も近いアルファ・ケンタウリの距離を年周視差(三角測量)で測るとする、三角形の底辺は地球の公転直径(2億9920万km:光で約17分)を利用して半年後に角度の差を測り、距離を割り出すと4.3光年になる、(1光年=9兆4607億km)
Annual parallax
これを地上の東京と富士山(約100km)の距離測定に縮小してみると、
201706241329407b9_20191205103834b38.jpg
三角形の底辺は73.5cmしかない、角度差は両辺の傾き合わせて0.0004216°である;
この極めて難しい恒星の距離測定に初めて成功したのがドイツの天文学者フリードリヒ・ヴィルヘルム・ベッセルだった、はくちょう座61番星(11.4光年)を測定し、かなり正確な距離を出したのが1838年である。

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超高速度星:S5-HVS1  

これまで、天の川銀河内を秒速1000kmを超える速度で移動する高速度星を取上げてきた、2019年11月に、これまでの最高記録1500km/sを超える超高速度星が見つかった、
「S5-HVS1」と名付けられ、南天のつる座29000光年の距離にあり、1755km/sで移動しているそうで、ESAの天文衛星:ガイアのデータから確かめられた。 
Artist-impression-of-S5-HVS1.jpg
S5-HVS1:想像図
ちなみに銀河の多くの星々も銀河回転により移動しているが、その平均速度からみて10倍になるらしい、新幹線の最高速度は0.0083km/sなので、S5-HVS1は約2万倍の速度になる、
S5-HVS1.jpg
you tube:Black Hole Ejects Star Out Of Our Galaxy
*なお、他の動画サイトの中に秒速1万6千kmと桁を間違えて挙げているのがある; ほかにネガが裏返しになった画像が挙っていたり、あてにならないネット情報がある;

このような速度になったのは、以前にも書いたように、銀河系中心のブラックホール(いて座A*)とそこに接近した連星が原因と考えられている。2つの星が周り合う連星が銀河系中心の巨大ブラックホールに接近し、1つがその重力に捕えられ、もう1つは引き合っていた相手を失い、ハンマー投げの選手が手を離したように投げ出される、
004_20191202145523775.jpg005_20191202145525449.jpg
S5-HVS1もこのまま銀河系の外へとはじき出される、
同様なことは、よその銀河でも起きるだろう、昨年10月頃発表されたガイアの第2期観測データにより、その動きの向きから、銀河系の外からやってきたらしい超高速度星が13個見つかっている、銀河から抜けだし、銀河間を飛び交う星は数多いようだ。
ESA_Gaia_Sprinting_Stars_1280_20191202122039516.jpg
黄色の矢印が他の銀河から来たものと思われる13個の超高速星、赤い矢印が天の川銀河から離脱するほどの速度で銀河の外へ向かう7つの超高速星【資料:ESA(イラストと画像の合成)】

超高速星に惑星は付いて行かないだろうが、もし銀河間のようなところに地球があれば夜空に星はなく真っ暗、近傍の銀河が見えるだけ・・そんな景色かな?

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月が離れて行く理由 (更新)  

一頃は「アポロは本当に月に行ったのか?トリック映像ではないか」という、その筋のスクープネタが出たが、「かぐや」などがアポロの着陸場所の様子を捉えているし、月面に反射板が設置され、今も地球からレーザー光を当てて、月までの距離が測定されているという事実だけで否定される; 
apollo14.jpg
月は1年に3.8cm(1日に1.04㎜)ずつ地球から離れて行く、10万年後には3.8kmになる、それでも現在の月までの平均距離の0.000098%である。地球は潮汐力の作用や内部が流体である影響もあり、遥か未来には自転も遅くなる、
space173-moon-earth-atmosphere_45518_big.jpg
ISS画像
ニュートン力学にある角運動量の法則の概略だが、ある質量をもった物体が回転しているとして、その半径が縮むと、回転速度が上がる、フィギュアスケートのスピンで伸ばした腕を引き寄せると回転が速くなり、再び伸ばすと遅くなるのと同じ。これは惑星の公転軌道を説明したケプラーの法則とも一致する。
極端に回転が速くなる例が大質量星が超新星爆発で縮んだパルサーである、
neutron_star_20191106140954a35.jpg
パルサー
地球と月は互いの重心を軸に廻りあっている、この2つは1つの回転体とみなすこともできる。この回転体は角運動量保存の法則により、一定の角運動量が保たれていくはず(質量が変わらず、半径が大きくなればゆっくり回転する)、
001_20160702154402c6f_20160703095118174.jpg
月の潮汐力によって地球の海面が盛り上がるが、地球は自転しているので、盛り上がった部分が先に進んでしまう、それを月の引力が逆に引っ張るので地球の自転にブレーキがかかる、さらに地球の海流の摩擦や地下深くのマントル対流、つまり地球の流体部分の動きによる熱損失も自転を遅くする要因となる、生卵が回転しにくいのと同じと思われる、

こんなふうに遙か未来には地球の自転も遅くなっていく、しかし地球と月が併せ持つ角運動量は変わらないので、月が離れ、回転半径を広げて廻るようになり、最後には地球のほうも月に対し同じ面を向けるようになる、この時点で月は遠ざかるのが止まると考えられる。
20171004_20191106151555b98.jpg
地球と月:小惑星探査機「オシリス・レックス」撮影、距離と大きさの関係がわかる拡大

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太陽系探査の歴史  

新たな天体の発見には、超新星や重力波の観測、オウムアムアのような接近天体のように突然やってくるものもあれば、こちらから探査機を飛ばし、着実に接近して日に日に画像が鮮明になるのも、ワクワクする。
またBHシャドーの初めての撮像はデータの解析と合成に時間を要し、いつ発表されるのかと気がかりだった、このブログを初めて以降も天文や物理学の新発見が目白押しだった。
探査機ボイジャーの時代にわかったことだが、惑星の詳細な姿はもとより、それまで衛星といえばどれも月に似たクレーターだらけの殺風景な姿かと予想していたところ、じつに多様で個性的だったのに驚いた、逆に地球の月も地球の一部が剥ぎ取られたように岩石組成が同じという特別な存在なのがわかった。

木星を廻る太陽系最大の衛星ガニメデにも氷の地殻の下に塩水の海があるらしい、
Moon_Ganymede_by_NOAA.jpg
ガニメデ
土星のイアペトスは赤道に走る山脈、破壊されそうなほど大きなクレーター、また内側を廻る衛星フェーベがまき散らした物質がココアパウダーのように積もった様子が目を引く、
Iapetus.jpgIapetus 02
イアペトス
土星の輪の中にある衛星パン、輪の物質が赤道にくっついたようだ、
Pan.jpg
パン
天王星の衛星ミランダ、一度破壊が起き、再度固まったような形には引き付けられる、
Miranda.jpg
ミランダ
海王星の衛星トリトンは他の衛星と逆向きに公転し、カイパーベルト天体が捉えられたものと見られている、領域の分かれた地表面が興味深い、薄い大気があり左の領域では氷の火山の黒い噴出物が吹き流されている、
Triton 02
トリトン

2015年、ニューホライズンズが冥王星に接近したとき、まだ距離が遠い位置からぼんやり見えてきた姿にもじつに見応えのある興味深いものを期待させられた、
pu a
冥王星の全球動画
太陽から最も離れた極寒の位置で、表面は全てが凍り付いていると誰もが予想していたが、地形に流動が見られるのはまったく意外だった、
pulto02_20191105111719b5f.jpg
pulto01_20191105111718db4.jpg
パっと見、海岸線のようにも見える、①は平坦で流動的な領域、②はクレーターが残る陸地?のような・・その間にゴツゴツ見える③の山々は、海に押し流された氷山のようにも見える。矢印のクレーターには明るいトンボー領域の物質が溜まっているように見える、
本当に行ってみないとわからない、探査のし甲斐のある世界が待っていた。
とりあえず、太陽系にある物はわかってきた・・しかしこの宇宙自体、空間やら物質なんぞが何故あるのだろう、という根源的な謎は底知れない^^;

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