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Micha: Classic音楽・Lute・宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学の話など

テレマン: 多数の楽器のための協奏曲集  

気になっていたテレマンの協奏曲のCDを取り寄せた、ベルリン古楽アカデミーの演奏で、豪華なお菓子の詰め合わせみたいな1枚であるv
J.S.バッハの曲はどれを聴いてもバッハらしいDNAが聞こえてくるが、テレマンはじつに七変化というか、作風も見事に使い分けるようだ、協奏曲は大きく分けて4つの楽章を持つ、コレッリ流といえるタイプと、3楽章のヴィヴァルディ流がある、典型的なバロック趣味の曲もあれば、民族音楽を取り入れたテレマン独特の曲もある、 
tele con cd
当盤は以下の8曲が入っている、
①協奏曲 TWV54:D3 ニ長調[トランペット3、ティンパニ、オーボエ2、弦、通奏低音]
②協奏曲 TWV53:h1 ロ短調(ドレスデン版)[フルート2、カルケドン、弦、通奏低音]
③協奏曲 TWV44:43 変ロ長調[オーボエ3、ヴァイオリン3、通奏低音]
④ソナタ TWV44:32 ヘ短調[ヴァイオリン2、ヴィオラ2、チェロ、通奏低音]
⑤協奏曲 TWV53:F1 ヘ長調[マンドリン、ハンマード・ダルシマー、ハープ、弦、通奏低音]
⑥協奏曲 TWV53:d1 ニ短調[オーボエ2、バソン、弦、通奏低音]
⑦協奏曲 TWV54:D2 ニ長調[ホルン3、ヴァイオリン、弦、通奏低音]
⑧アダージョ(協奏曲 TWV 43: G5 ト長調より)[vn2、va、vc、通奏低音]

ベルリン古楽アカデミー
2016年9月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)


①は4つの楽章、trpが3本入る華やかな曲、第1楽章がグラーヴェで第2楽章がフーガ形式のアレグロ、続けるとフランス風序曲にもきこえる、グラーヴェではtrpとtimpの活躍がグラウプナーの序曲と共通した感じで、これがドイツ風だろうか、
you tubeは映像付きのCroatian baroque Ensembleの演奏を代わりに挙げる、
twv 54 d3 you b
you tube:Telemann Concerto for 3 trumpets, 2 oboes, timpani, strings & b.c. in D major TWV 54:D3
②では通奏低音にカルケドンという、リュートを細長くしたような楽器がこの演奏では使われる(使用楽器は自由だが)
calchedon.jpg
tutti以外の所でvc、cbが休み、この楽器だけでバスを弾いて味わいが出る、
you tubeには挙っていなかった
③は3楽章で、珍しい楽器はないが、テレマンらしい快活な楽しさに溢れる、
twv 44 43 you
以下は当盤、ベルリン古楽アカデミーの演奏
you tube:G.PH. TELEMANN: Concerto for 3 Oboes, 3 Violins and B.C. in B-flat major TWV 44:43
⑤は聴き憶えがあると思ったら、ターフェルムジーク第2集にある、3つのvnのための協奏曲と同曲だ、独奏をマンドリン、ハープ、ハンマード・ダルシマー、とすべて弦をはじく、若しくは叩く楽器に置き換えており、編曲者:Peter Huthとある、
twv 53 f1 you
you tube:G.PH. TELEMANN: Concerto for Mandolin, Hammered Dulcimer and Harp in F major TWV 53:F1
3つの楽章で、始まりはマンドリンが聞こえてヴィヴァルディ風の印象、同じ音域で少しずつ音の違う、撥(&打)弦楽器が交錯する、楽器にもお国柄を感じ、マンドリンはイタリア風だが、ハンマード・ダルシマーが聞こえるとどこか東洋、又は東欧風になり、国籍入り乱れた感じ、通奏低音にもチェンバロとリュートが入り、撥弦だらけで面白い^^
Hamard Dulcimer
ハンマード・ダルシマー(聴いただけでは中国の楊琴と区別つかない;)
第2楽章はニ短調になり、撥弦同士のメランコリックな趣きが効果的で、ヘンデルのハープ協奏曲のような深みが出る、この編曲を思いついたのが素晴らしい。

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category: G.P.テレマン

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秀吉も聴いた?ビウエラ  

似たような話ばかりで恐縮; 
vihuela 004b
昨夜の放送、ららら♪クラシック「戦国武将を癒やした音色」の録画を聴いてみた、
佐藤亜紀子氏のビウエラとリュートの演奏は良かったのだが、録音がひじょうに高感度で、かなりピックアップされた音だった、TV放送でも聴きやすい配慮だと思うが、
ちなみに佐藤氏のビウエラはボディの浅いタイプで弦はオールガットのようだった、克明な録音でそこはよく聴けた^^
後半、L.de.ナルバエスの「皇帝の歌」に話が絞られていった、
Wikipediaによると
天正遣欧少年使節は1582年(天正10年)に九州のキリシタン大名、大友宗麟・大村純忠・有馬晴信の名代としてローマへ派遣された4名の少年を中心とした使節団、
JapaneseEmbassy.jpg
彼らはローマ教皇に謁見し、スペイン、ポルトガルに滞在、
帰国後の1591年3月3日(天正19年閏1月8日) 聚楽第において豊臣秀吉を前に、西洋音楽(ジョスカン・デ・プレの曲)を演奏する。
Toyotomi_hideyoshi.jpg
彼らはイベリア半島滞在中に音楽を学び、この地はビウエラが盛んな国だったので、披露した楽器の1つに挙げられる、「秀吉を前に、西洋音楽(ジョスカン・デ・プレの曲)を演奏」というのは確実ではないだろうが、当時最も人気の高かった作曲家の曲を演奏しない手はないだろうとも考えられる。「千々の悲しみ」という歌曲をナルバエスがビウエラに編曲したのが「皇帝の歌」だが、神聖ローマ皇帝カール五世がこの曲を好んだのでこう呼ばれる、
l de na
ホプキンソン・スミスの演奏で「皇帝の歌」
h s vihuela you
*画像は録音に使われた楽器ではない
you tube:Luys de Narvaez
この編曲は独奏用と歌の伴奏を兼ねたようにきこえる、
j d
you tube:Mille regrets-Josquin Memling

秀吉は彼らの演奏をアンコールして3回聴いたという、複数の旋律が和声的に重なった音楽というのは未知で不思議だっただろう、現代の日本人も「1本の旋律で細かく拍子を取る」という習慣は消えていないと思う。

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category: ルネサンス・バロック

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ギターによる、バッハ:シャコンヌ(BWV1004)  

シャコンヌ(チャコーナ)は大航海が始まって以降、16世紀終りに南米から持ち帰られたギターを伴奏とする歌付きの舞曲だそうで、3拍子の快活なものだったそうだ、これが南ヨーロッパに広まり流行した、バロック期にはオスティナート・バスに乗った変奏形式が定着した。
スペインの舞曲を起源とするパッサカリアも類似した変奏楽曲となり、シャコンヌとの区別は不明確である。
 
バッハの無伴奏vnパルティータ No.2 d-moll BWV1004のシャコンヌは比類のない名作として、演奏史も長い、vn以外の楽器にも編曲され、ギターに最初に編曲したのはアンドレス・セゴビアだった。
a s bwv1004 you
you tube:J.S. BACH, Chaconne (Violin Partita No. 2 BWV 1004) ? Andres Segovia, 1959 ~ RARITY!

20世紀にはロマンティックな捉え方で「音の一大絵巻」のような気合いの入った演奏が定着し、快活な舞曲の要素は聴かれず、なんか気が重くなる曲だった、名ヴァイオリニストが表情記号を一杯書き加えた楽譜も出版された。
古楽演奏が研究されだして、そういう流れはリセットされたようだ、シギスヴァルト・クイケンの演奏を聴くと心地よい舞曲の味わいも聴かれ、耳疲れしない。
j k bwv1004 you
you tube:J.S.Bach - Partita II d-moll BWV 1004/Ciaccona (S.Kuijken)

ギター属による演奏で興味深いのはバロックギターを用いたマルコ・メローニである、バロックギターは事実上広い音域を持たないが、この独自の調弦法が効果をあげている、
m m bwv1004 you
you tube:Marco Meloni シャコンヌ Chaconne BWV 1004 J.S.Bach バロックギター
4、5コースは擬似的なバス弦であり、高音弦としても使われる、
20190811100444cd1_2019090909253453a.jpg
調弦例
オクターヴ弦は先に親指が当たる側に張る、リュートとは逆である、
02 b guitar lute
これは上手くやればスケール演奏やポジション移動の小忙しさを軽減し、鮮やかな装飾やパッセージを可能にするようだ、演奏もレガートに繋がりやすい、どうやっても難しい部分はあると思うが、舞曲らしい快活さをこれだけ聴かせる演奏は他に憶えがない、聴き手も肩の力を落とせる。

もう一例、クラシックギターで福田進一を挙げる、
s h bwv1004 you
you tube:J.S.Bach "Chaconne" from Violin Partita No.2, BWV1004 :Guitar version by shin-ichi fukuda
R.ブーシェのギターを用いたパワフルな演奏で対極的。

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category: J.S.バッハ

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ムジカ・アンティクヮ・ケルンのテレマン  

バロック後期のJ.S.バッハ、G.F.ヘンデル、C.グラウプナーは作品数は膨大で三者とも晩年近くには失明している、夜も蝋燭の灯りで多くの仕事などして眼に負担をかけたのだろうか、
一方G.F.テレマンも晩年、視力は悪化したが、86歳で亡くなるまで作曲は続けられたそうだ、 
telemann_201908161028550f3.jpg
Georg Philipp Telemann(1681-1767)
作曲に時間をかけるようになった後世の作曲家と単純比較はできないが、テレマンの作品数はギネス記録だそうだ、そんな膨大な曲、こっちは聴くだけで残りの人生足りない;
前にも書いたとおり、テレマンは民族音楽の趣向を取り入れた曲が多く、飽きさせない魅力がある、それを活き活きと聴かせた最初の古楽グループがラインハルト・ゲーベル率いるムジカ・アンティクヮ・ケルン(MAK)で、テレマンとの相性は抜群、E.ゼフィロなど最新の演奏を聴いても、まったく引けを取らない、
アナログ時代最後、1979年のLPから、
mak tele lp 03
mak tele lp 01
まずはリコーダー、ヴィオラ・ダ・ガンバ、弦と通奏低音のための協奏曲A-moll TWV52:a1、これがその民族音楽風の典型、各楽器の生々しい響きがより集中させる、
twv 52 al
スコア:第2楽章
ソロのリコーダーとガンバの機敏な掛合い、並行が引き付ける、
mak tele you 01
you tube:Telemann - Concerto for Recorder (Flute), Viola da gamba in a minor, TWV 52:a1 (Reinhard Goebel)
PS.この曲は通奏低音にギターを入れても良さそう・・と思ったらそういう動画が^^
tele twv52 e1 you 02
you tube:Concerto in A Minor, TWV 52 a1, G. P. Telemann
同アルバムには興味深いところで、4つのvnのみで演奏する協奏曲D-durとC-durが2曲入っている、(通奏低音の付いた楽譜もある)
mak tele you 02
you tube:Telemann - Concerto for 4 Violins in D Major TWV40:202
you tube:G. Ph. Telemann Concerto in C Major for 4 Violins Without Continuo

最後に管弦楽組曲で「ハンブルクの潮の満干」(水上の音楽)、こちらはデジタル時代に入った録音、CDも取り寄せたが、なぜか針で拾った音がシャキっと新鮮に聞こえる^^
mak tele lp 02
フランス風序曲のグラーヴェは付点リズムを強調するのが演奏習慣だが、ゲーベルはそれを避け、ゆったり繰り広げる、このグラーヴェは描写的でもあり、長く奏でるobは広大な水平線、あるいは海風、弦楽とバスは打ち寄せる波をイメージさせる、そしてフーガ形式のアレグロに入った快活さは他に例をみないほど、
序曲ほか抜粋で6.「戯れるトリトン」7.「猛り狂うアイオロス」を挙げる、
mak tele you 03
you tube:Telemann: Overture In C Major: "Hamburger Ebb' und Flut" -
Ouverture (Grave - Allegro)
Der Schertzende Tritonus
Der sturmende Aeolus
テレマンもハイドンと同様、その魅力は演奏で大きく左右される、

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category: G.P.テレマン

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H.ビーバー:8つのソナタ ほか  

バロック好きでありながら、ヴァイオリン音楽はイタリア作品に耳惹かれるせいか、あまり聴いてこなかった、ハインリヒ・イグナッツ・ビーバー(1644-1704)はバロック期、オーストリアの作曲家でvnの達人、ザルツブルクの宮廷楽団の楽長となった人で、vn音楽の技を結集したような作品を書いている、先般話題にした、作曲家G.ムッファトや、修道士でリュート奏者のF.フィッシャーともザルツブルクで交流があったはずだ。 
Biber.jpg
Heinrich Ignaz Franz von Biber
今回は1681年に完成した、8つのvnソナタほか興味深い作品を録音した2枚組、アンドルー・マンゼ(バロックvn)、ナイジェル・ノース(テオルボ ほか)、ジョン・トール(鍵盤)の3人がROMANESCAというグループ名で演奏している。
biber sonata romanesca
cd1.jpg
cd2.jpg
1993-94年の録音だが優秀録音、これに匹敵する名盤は見当たらない、マンゼのvnの微妙な味わいを聴かせる達演はさすが、曲によりノースのテオルボ、トールのオルガン、チェンバロが効果的に支え、ひじょうに魅力。
ソナタとは言っても定型の楽章で構成されず、自由な中身である、即興性のある前奏曲にアリアと変奏、終曲、といった配置ほか、舞曲が入ったりして、お決まりじゃない面白さがある、Sonata Vなど良いと思った。
you tubeで2枚組全曲、トラック選択で聴ける、
biber 8 sonata you
you tube:Biber - Violin Sonatas (reference recording : Trio Romanesca)

メインの8つのソナタ以外に興味深いのはまず、リュートのためのパッサカリア、
you tube:Passacaglia for solo lute
これはリュート向きに書かれた曲でvn曲からの編曲ではなさそうだ、当時弾いたのは誰だろう、ビーバーの原作か?

また、描写ソナタ(Sonata Representativa)がじつに面白い、
you tube:Sonata Representativa
導入的なアレグロに続き、夜うぐいすカッコウ雄鳥と雌鶏ウズラ、最後に銃士の行進とやらが出てくる、「蛙」や「雄鳥と雌鶏」での不協和音というか任意の音律、「猫」でのポルタメント?は絶妙^^
楽譜の「猫」の部分、とくに演奏上の指示書きはない、ここは奏者の裁量に任される、
Die Katz

CD2の最後に「ロザリオのソナタ」に含まれる無伴奏vnのためのパッサカリア G-mollが入っている、you tube:Passagalia for solo violin
これをリュートに編曲した演奏もいくつかある、近年のナイジェル・ノースの演奏、
n n bi pa you
you tube:Biber, Passacaglia in g minor
さすがはノース、ではあるが曲は凄くvn的、luteには不向きでド難しそう、じっくり聴かせるのは厄介で苦労多過ぎか;;

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category: その他・バロック

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J.リンドベルイ:French & German Baroque Music (*追記あり)  

*追記:どうやら下記にある"弦"に関しては思いもよらない事実があったようで、あらためて記事にする;新記事

このところ、珍しくリュートのCDを続けて取り寄せている; 
J.リンドベルイがオリジナルの11コースlute(Sixtus Rauwolf)を用いての録音で、デュフォー、ムートン、ロイスナーなど・・最後にヴァイスという魅力的な選曲のアルバム、
TOWERさんに頼んだが日にちがかかり、また「入荷せず」の予感もしたが;幸い届いた^^
j l lute new cd
ヤコブ・リンドベルイ:Lute
BIS 2016年5月録音

j l 11c fg
興味深いのは以前取り上げたS.L.Weissの第1集もこのオリジナル楽器で2004年に録音していて、この時はオール・ガット弦で、10と11コースがローデド・ガットなのが写真でわかる、
weiss cd luteweiss 2004
low g
ローデド・ガット
音の違いを言葉で表すのは難しいが、ガット弦の特徴は余韻は短めで弾いた瞬間に力が入り、パサっと半乾きのような雑味のある音で、ナイロン弦のクリアトーンとは対極な感じ、
今回は、録音時の状態と思われる拡大写真があった、
strings_20190813194338e0a.jpg
5コースは明らかにガット(ヴェニスガット)、1~4もガットか?(*表紙写真のほうでは1~5コースもナイルガットに見える)、低音弦はローデド・ナイルガット、オクターヴ弦はナイルガットのようだ、2016年というとこの新開発の低音弦が出来たばかりの頃だろうか、
過去にAquila社がローデド・ガットを作った際もリンドベルイはバッハの録音で使っていた、
low ng
ローデド・ナイルガット
これで古いオリジナル楽器がどんな味わいになるかも興味あるところ^^聴いてみると、高音弦はクリアな感じだが、5コースを弾いたあたりで前述のようなガットらしい響きが聴こえる、ローデド・ナイルガットも良く乗るようで、少なくともこのオリジナルluteを損なうような結果にはなっていない、
リンドベルイはいつものように端正、細やかな演奏で、和音、不協和音、鮮やかに聴かせる、とくにデュフォー、ムートンのフレンチでは、聞こえやすい高音弦を避けた中音域で和音を聴かせる内面的味わいが良い、これはナイロンや巻弦では出し辛かっただろう、続くD.ケルナーはリュートの鳴りどころを一杯使った曲で対比が際立つ、最後はS.L.ヴァイスのイ長調の組曲、魅力的なシャコンヌで閉じる。

当盤はyou tubeに挙っていないが、2004年のWeissの録音でファンタジー C minorがある、
j l weiss you
you tube:Silvius Leopold Weiss - Fantasia for lute No. 1 in C minor

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category: Lute music

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バロックtrp,あれこれ <追記あり>  

先日も書いたとおり、現代の古楽器として使われるトランペットの多くは音程補正孔の付いたもので便宜上バロックtrpと呼ぶ、
b trp
バロックtrp
一方昔のままの"管"あるのみのtrpをナチュラルtrpと呼ぶ、
n trp
ナチュラルtrp
n trp scale
ナチュラルtrpの自然倍音
今日はお馴染みのテレマンの曲で両楽器の違いを聴き比べてみる、第1楽章だけでよくわかる、
まずはN.エクルンドのバロックtrpによる演奏、安定した美しい演奏だ、
n e te trp you
you tube:Georg Philipp Telemann.Trumpet Concerto No.1 in D major. TWV 51:D7
次はF.マドゥフのナチュラルtrpによる貴重な演奏
f m te trp you
you tube:G. P. Telemann - Concerto in D major for trumpet, 2 violins & b.c., TWV 51:D7
TWV 51 d7
第1楽章、trpソロパート
ナチュラルtrpでは上の楽譜に印した"シ"の音が幾分下がる、少しズレる、これがバロック期に響いた音で、これがtrpらしさだと受け入れられていただろう。
しかし、雑味のまったくない澄み切ったエクルンドのバロックtrpは申し分ない、ほかにいくつか挙げる、
まずミヒャエル・ハイドンのtrp協奏曲No.2ハ長調、
n e m hay trp you
you tube:Johann Michael Haydn. Trumpet Concerto No. 2 in C major
第1楽章の展開部[39]でtrpの最高域といえる"ファ"に跳躍するのが聴かせどころ、
m hay trp con
レオポルト・モーツァルトのtrp協奏曲ニ長調も第1楽章で休符のあとに高域を取る、
n e l moz trp you
you tube:Johann Georg Leopold Mozart. Trumpet Concerto in D major
バロックに戻ってイタリアの作品、G.トレッリのソナタニ長調、イタリア音楽らしい天から聞こえてくるような魅力、
n e tore trp you
you tube:Giuseppe Torelli, Sonata in D Major, Felice-Lucia-Stefano Torelli
今度はドイツのJ.F.ファッシュの協奏曲ニ長調、
n e fa trp you
you tube:Johann Friedrich Fasch - Trumpet Concerto in D-major (Ca.1750)
お国柄で違う趣きになる、

ところで、兄のF.J.ハイドンが書いた有名なtrp協奏曲変ホ長調Hob.VIIe:1は新発明のキー・トランペットのための曲で、ナチュラルtrpのための協奏曲は残っていないが、ナチュラルhornの協奏曲はある、T.ブラウンのhorn、ホグウッド指揮、AAMで、
hog j hay hor you
you tube:Haydn: Horn Concerto No.1 in D, H.VIId No.3 -
1. Allegro 2. Adagio 3. Allegro
ナチュラルhornはアサガオに右手を出し入れして音程を操作できる、曲はさすがにハイドンの楽しさが溢れる。
いずれの作曲家も楽器の制約をうまくクリアしつつ、良い曲を書いている、数こそ少ないが名演があれば飽きることはない。

PS.動画付きでバロックtrpによるテレマンのtrp協奏曲 TWV 53:D5を挙げる、トリルの演奏もリップトリルで行なわれる、
te trp you
you tube:G.Ph. Telemann: Concerto in D major for Violin, Cello, Trumpet and Strings, TWV 53:D5

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category: G.P.テレマン

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G.ムッファト:「調和の捧げもの」  

今日は普段あまり馴染みのないバロックの作曲家、ゲオルク・ムッファト(Georg Muffat 1653-1704)を取り上げる、ムッファトはフランスに生まれ、少年期にジャン=バティスト・リュリに師事、オルガン奏者として活躍、1677年からザルツブルク大司教の宮廷に仕えた、1680年頃にイタリアを訪れ、アルカンジェロ・コレッリに会い、影響を受ける、ムッファトはのちのヘンデル同様、国際性を持つ作曲家となった。 
g muffat
Georg Muffat
代表作の一つ、「調和の捧げもの」は6曲のソナタ集だが、各曲はコレッリの合奏協奏曲にフランス組曲の舞曲を合せ持つ構成になっていて興味深い、
armonico tributo
2つのvn、va、vc(又はgamba)ほか通奏低音の構成だが、弦を増やし、tuttiとsoliの響きを分けた演奏もされる、舞曲に入ってもこの書法が活かされる、
手元にアルス・アンティクヮ・オーストリアのCDがあるが、各パート1人で通奏低音は鍵盤とアーチluteの組み合わせで内容が緻密に聞こえてくる、
muffat a t
Ars Antiqua Austria 2000年録音
各曲の冒頭に置かれたGraveの和声はまさにA.コレッリを思わせるが、ソナタNo.2 ト短調など深い趣きで始まる、
sonata 2 01
Tは総奏、Sはソロ
sonata 2 gra you
you tube:Armonico tributo: Sonata No. 2 in G Minor*: I. Grave
ほか、Sonata No.2の各楽章は以下で聴ける、
you tube:Armonico tributo: Sonata No.2 etc.

ソナタNo.5 ト長調は楽章は5つと少ないが、終曲に長大なパッサカリアが置かれる、時折、冒頭のテーマを再示して変奏を進める、
passaca.jpg
sonata 5 passac you
you tube:Armonico tributo: Sonata No. 5 in G Major*: V. Passacaglia: Grave
このパッサカリアはリュートに編曲されていて、先日話題にした、修道士でリュート奏者だった、フェルディナント・フィッシャーの編曲と推測され、ザルツブルク時代、両者に親交があったことを示している。

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category: その他・バロック

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未知のLute作曲家:F.フィッシャー  

今日はちょっとマニアックな話で、知られなかったバロック期のLute作品について、
まだ謎は多いが・・現在活躍中のオーストリアのlute奏者、フーベルト・ホフマンが見いだし、録音するに至ったアルバムでタイトルは「From Heaven on Earth」、 
H H F F Lute CD
作曲者はフェルディナント・フィッシャー(Ferdinand Fischer:1652-1725)だと推測され、この人はオーストリア北部にあるクレムスミュンスター修道院の修道僧だった、フィッシャーは当時からリュート奏者として名は知られていなかったらしく、彼にとってリュートはプライヴェートなものだったかもしれない、
Stift_Kremsm.jpg
クレムスミュンスター修道院
F.フィッシャーが使ったとされる11コースLute(M.ティーフェンブルッカー作)が修道院に保管されていた、響板の小指痕が弾弦位置を示している、
tieffen lute
「未知の」とは言っても我々にとってであり、じつは楽譜自体が新発見というわけではなく、現在ライプツィヒにある写本(L79、82、83、85と分類される)がフィッシャーが所有していたものとわかっていて、写本の紙も修道院で使われていたのと同じだそうだ、フィッシャーの写本にはE.ゴーティエ、デュフォー、ロイスナー等々、フランス、ドイツの著名なリュート作品とともに作者不詳の曲があり、lute奏者H.ホフマンはそれら作品の持つ共通性から同じ作者のもので、フィッシャー自身の作に違いないと推測し、アルバムの録音に至ったらしい、
f f tab
フィッシャーの手によるタブラチュア
バッハの作品でさえ楽譜は残っているものの真作か他作かが近年になって判明したりするが、真相はともあれ、興味惹かれるのは曲そのものである、録音された曲はこれまで聴いた多くのバロックlute作品と基礎は共通しているものの、他に聴いたことのない独創的な趣きがあるように思う・・聴く人各々の感じ方しだいだが^^
フィッシャーはゲオルク・ムッファトやハインリヒ・ビーバーと親交があったようで、ムッファトのArmonico Tributoにあるパッサカリアのリュート編曲があり、これもフィッシャーによるものと推測される。

ホフマンはAndreas v.ホルスト作の11コースlute(J.ティールケ モデル)にガット弦を用い、ブリッジに近い側を弾く、ときにダブルコースがぶつかるダイナミックな奏法で聴かせる。
fischer cd
you tubeはこのページから全曲聴ける、
f f lute you
you tube:Partita in D Minor: Prelude
D Minorの2曲目Aria Iなど親しみやすい、C Minorのパッサカリアは長大である、
*なお、同時代に Johann Caspar Ferdinand Fischer(1656-1746)という作曲家がいるので、検索で混同しやすい;

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category: Lute music

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2つの「水上の音楽」:ヘンデルとテレマン  

近年は過しやすい春と秋の時季が短くなっていると感じるが、確かに日本の四季は2010年代から夏の期間が延びて記録的猛暑日が多い、今日も明け方の最低気温で28℃、湿度も高い、一番過しにくい日が長引きそうだ;日中、外に出ると日差し云々の前に空気そのものが熱い、
海外から旅行で来た人は蒸し暑さに驚くだろうが、ずっとここで暮すわけじゃないので気が重くなることもないか? 日本名物「猛暑と台風」; 
kisyocho_20190802101039daf.jpg
気象庁
関東のほうは少しはマシかもしれないけど? 大してかわりないか;過去に構想された"名古屋オリンピック"なんかとてもやれそうにない;開催を10月あたりに変更できないのだろうか;

暑気払いにヘンデルとテレマンの「水上の音楽」を聴いた、
一度は演奏史が途絶えたバロック音楽が20世紀中頃から復活し、盛んになったのは何故だろうか、重っ苦しいクラシック音楽からの開放感か^^;録音という形で世界に広まり、人気の演奏家は来日して聴けるようにもなった。
ヘンデルの水上の音楽など録音は数え切れないだろう、ヘンデルでお馴染みの、楽章と楽章の間をobやvnのソロが繋ぐところ、初期の演奏は楽譜に書かれたとおり単純に演奏するしか芸がなかったが、奏者によるリアリゼーションは間もなく当り前になった、新しい演奏が出るたびにそれも聴きどころである、
新しいところで、アルフレート・ベルナルディーニ指揮、ゼフィロ・バロックOによるヘンデルとテレマンの「水上の音楽」のカップリング、
he te zefiro
zefiro he te 02
2003年 ARCANA
ルフトハンザ・バロック音楽祭でのライヴ録音

ヘンデルのほうは王室主催の船遊びのための「機会音楽」で、聴きやすくすっかり憶えた曲ばかり、それでもこういう新鮮な楽しみがある、という達演である、まずヘ長調組曲、
zefiro he 02 you
you tube:G.F. Handel: "Water Musick" in Seven Parts HWV 348, [Zefiro-A.Bernardini]

アルバムの中間にテレマンの水上の音楽「ハンブルクの潮の満干」が置かれる、こちらはハンブルク海洋参事会の記念行事のために書かれた同じく機会音楽である、人々を楽しませるという点でテレマンは「1位」というのがわかる気がする、充実した序曲に舞曲が9曲続くが、各舞曲にタイトルがあり、描写音楽でもある、テレマンは民族音楽の要素も取り入れ、その風合いが活かされる所がある、第6曲の「戯れるトリトン」次の「猛り狂うアイオロス」など活発な聴きどころ、通奏低音のバロックギターは殆ど打楽器的な効果になる、
zefiro te you
you tube:G.F. Telemann: "Wassermusik" Ouverture in C major TWV 55:C3 [Zefiro-A.Bernardini]

アルバムは再びヘンデルに戻り、ニ長調とヘ長調の組曲、
you tube:G.F. Handel: "Water Musick" in Seven Parts HWV 349, 350 [Zefiro-A.Bernardini]
やはりヘンデルはお上品であり、ソロによる"繋ぎ"が楽しみ^^

ご覧いただき、ありがとうございました。
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category: G.P.テレマン

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