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Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

バロックギターのファンダンゴ  

バロックギターのレパートリーで重要な一人、サンティアゴ・デ・ムルシア(1673-1739)はマドリードの生まれで詳しい経歴はわからないが、ギターの達人で、作風はA.コレッリはじめ、イタリア、フランスの影響も受けている、A.コレッリのvnソナタをギター・ソロに編曲もしている、
corelli_2020012812115508b.jpg
you tube:Lorenzo Micheli plays Corelli/Murcia on the Baroque Guitar
また自国らしい作風も多々あり、そこが魅力、ドメニコ・スカルラッティとも時代は重なる。ムルシアもファンダンゴを書いているだろうと曲集を探ったら1曲だけあった、
しかし、楽譜は主題と変奏例がいくらか書いてあるだけで完結させず、"あとはご自由に"のように終わっている^^;2fan tab01
中略
2fan tab02
これは達者なテクニックでアレンジが出来るプロフェッショナル向けの曲だろう、いくつか動画を探ってみた、

①まずこれは、ほぼ残された楽譜の再現だ、
murcia fa 01
you tube:Santiago De Murcia Fandango

②次にパーカッションが加わった演奏、この動画の音声でバロックギターを生で聴くイメージがわかる、リズムを叩く箱の音が結構大きく、客席からステージの距離だとこんな感じだ、
*)大抵の録音では接近マイクでボリューム感を補強している、
murcia fa 02
you tube:Fandango by Murcia (1673-1739)_On Baroque Guitar & Cajon

③次はじつにギタリスティックでプロフェッショナル、
mursia fa 03
you tube:Fandango Santiago de Murcia-Stefano Maiorana Baroque Guitar

④これはカスタネットを合わせた演奏、
m fan 03
you tube:Fandango - Santiago de Murcia

⑤最後に、これは演奏も良いが、アートな画像も良い^^
murcia fa 04
you tube:Fandango "Santiago de Murcia"

リュートも生で聴けば上述の②番目のような聞こえ方になる、特に低音弦の音は遠達性がないので近くで聴くのを前提としたプライヴェートな楽器である、
なお、リュート属で音量の増大を図った楽器が大型のテオルボである、orchの中で通奏低音も行なうが、独奏曲も多く書かれている、ロベール・ド・ヴィゼの曲を1つ、
visee you
you tube:Robert de Visée Prélude et Allemande, Jonas Nordberg, theorbo
テオルボは調弦法が一部、ギターと共通した部分がある、ただしテオルボの②コースはoct.低いEになっている
tuning_20200128113806818.jpg
ヴィゼのギター曲については別に取上げたい。

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category: その他・バロック

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音楽の帰化,継承  

身を立てるため、出身国を離れて活躍した作曲家は多いが、活躍した国の影響が出るのは当然だろう、特に活躍地の影響が強く感じるのはスペインなどイベリア半島に移ってきた人達で、イタリア人が目立つ、当時の音楽はイタリアで発祥し、その流儀に他国が影響を受けていった、という流れが強く思われる、朱に交われば赤くなるというか、その国らしく変化もしていくが、リズムや和声の趣味がスペインは色濃いのだろうか?L.ボッケリーニは何度か取上げているが、ドメニコ・スカルラッティのファンダンゴも良い曲だ、
イントロの後、ファンダンゴに入る、
d s fan
you tube:Domenico Scarlatti Fandango in re min
ジャコモ・ファッコ(1676-1753)もイタリア出身の作曲家でvn奏者だが、1705年からスペインに移り、王室に仕えた、ヴィヴァルディの様式を基盤としながら、活躍地の趣向を感じる作風となっている、
Facco vn con
you tube:Facco "Pensieri Adriarmonici" Concerto Op.1 No. 4 in C minor
イタリア出身のジャン=バティスト・リュリは少年期に見いだされフランスに移住し、やがてルイ14世付きの音楽家となり、ヴェルサイユ楽派という文化の拠点を築いた、オペラバレエのための音楽を多数書いて、序曲として置かれるフランス風序曲の様式も確立した、
(フランス風序曲→Wikipedia
lully ouv
you tube:Lully: La Grotte de Versailles, églogue en musique - Ouverture
同じくヴェルサイユ宮で活躍したテオルボ、ギター奏者のロベール・ド・ヴィゼはリュリの同曲をテオルボ・ソロに編曲している、
y i visee
you tube:La grotte de Versailles: Overture (arr. R. Visee)
このフランス風序曲はテレマン、バッハらの時代、ドイツで充実した発展があった、バッハの管弦楽組曲BWV1066-1069など代表例である、
参考曲はテレマンの作品、協奏曲とあるが、序曲の形式だ、
telemamm con
you tube:Telemann Concerto for 3 trumpets, 2 oboes, timpani, strings & b.c. in D major TWV 54:D3
一方、バッハと同時代のイタリア出身の作曲家、フランチェスコ・マリア・ヴェラチーニ(1690~1768)がいるが、この人の書いたフランス風序曲はリュリの頃に遡り、ヴェルサイユ宮を彷彿させる作風で面白い、
Veracini_20200125092456287.jpg
you tube:Veracini: Ouverture No.2 in F major - 1. Largo - Allegro - Largo - Allegro
G.F.ヘンデルはドイツ出身でイタリアに学び、やがて英国に渡り、王室のために多くの作品を書いたが、合唱曲や管弦楽曲など英国王室を象徴する音楽となった、その後も英国の作曲家で、ウィリアム・ボイス(1711-1779)など古典派期に入る人だが、ヘンデルのスタイルを継承した曲を書いている、
boyce sym
you tube:W.Boyce:Symphony No.6 F major
I. Largo - Allegro 
II. Larghetto
you tube:W.Boyce:Symphony No.5 D Major
I. Allegro ma non troppo - Allegro assai

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category: その他・バロック

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自然な編曲  

他の楽器に編曲された結果、イマイチという例も多いが、これは良い、面白いと思った例を思い出した範囲で拾ってみた、
クラシカルで聴き応えのあるレパートリーの少ない楽器は、適した曲を発掘し編曲して取上げる事が多いが、あまり曲芸的なテクニックで聴かせるというのも好きではない、やはり向き不向きがあり、しっくり自然に味わえるのが良い、

まず、クラシックギターのレパートリーを拡充したのがアンドレス・セゴビアだった、ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643)の鍵盤作品で「ラ・フレスコバルダ」と題されたアリアと変奏は古くからお馴染みだが、初期バロックの魅力をギターに移す格好の曲だった、
原曲はこのとおり、
la Frescobalda
you yube:Girolamo Frescobaldi: Aria detta la Frescobalda
次にA.セゴビアによる編曲、変奏順は入れ替えている、
segovia.jpg
you tube:Aria con variazioni detta la Frescobalda

モーリス・アンドレも同様にソロ・トランペットのための編曲、演奏に熱心だった、ジュゼッペ・タルティーニ(1692-1770)のvn協奏曲 D.53をtrp協奏曲に編曲しているが、まず原曲はこのとおり、
Violin Concerto
you tube:Violin Concerto in E Major, D. 53:
I. Allegro II. Andante III. Allegro assai
アンドレはtrpでいけると閃いたのだろうか、主題はtrpに相応しい趣き、しかしvn的な技法もあるのは当然、
andre_202001220911054d6.jpg
you tube:Trumpet Concerto in D major :
I Allegro moderato II Andante III Allegro grazioso
アンドレ級のテクニックで演奏するので曲芸的に聞こえないのかもしれない、その後、O.E.アントンセンやR.シメオもこの曲を録音している、

最後にこれは目の付け所が良い、という編曲、原曲はG.F.テレマンの3つのvnのための協奏曲で「ターフェルムジーク」に含まれる曲だ、原曲はこのとおり、イタリア様式で書かれている、(音量注意)
TWV 53 F1
you tube:G.PH. TELEMANN: «Musique de table» [P.II] Concerto for 3 Violins in F major TWV 53:F1
独奏楽器をマンドリン、ハープ、ハンマード・ダルシマー、とすべて弦をはじく(若しくは叩く)楽器に置き換えており、編曲者はPeter Huthとあるが、これも原曲の趣きから閃いたのだろうか、レコーディングのための編曲で、いずれも当時存在した楽器だ、
TWV 53 F1 02
you tube:G.PH. TELEMANN: Concerto for Mandolin, Hammered Dulcimer and Harp in F major TWV 53:F1
3つの楽章で、始まりはマンドリンが聞こえてヴィヴァルディ風の印象、同じ音域で少しずつ音の違う、撥(&打)弦楽器が交錯する、楽器にもお国柄を感じ、マンドリンはイタリア風だが、ハンマード・ダルシマーが聞こえるとどこか東欧又は東洋風になり、多国籍な感じ、通奏低音にもチェンバロとリュートが入り、撥弦だらけで面白い^^
第2楽章はニ短調になり、撥弦同士のメランコリックな趣きが効果的で、ヘンデルのハープ協奏曲のような深みが出る、この編曲を思いついたのが素晴らしい。
20190915121132f3b_20200122093601f23.jpg
ハンマード・ダルシマー
元々、テレマンは多楽器のための曲を多く書いている、

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category: その他・バロック

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テレマン:trp協奏曲 D Major (7つ)  

バロック期から先日のL.モーツァルトのような前期古典派の頃まで、trpの名手が活躍した時代があり、そのための曲が書かれたが、古典派後期から楽曲が複雑になり、ナチュラルtrpのソロによるシンプルな音楽は成り立たなくなったかもしれない、 
20200113110820441_20200119123438da4.jpg
同時に高度な技も引き継がれなくなった、
因みにF.J.ハイドンが書いたtrp協奏曲は、新案のキーtrpのための作品である。
201812081005310e8_2020011912344031a.jpg

まずはモダンtrp編、20世紀に入り、昔の高度な作品を復活させたのがM.アンドレが登場する前のアドルフ・シェルバウムだった、
以下、テレマンのtrp協奏曲 D Major TWV 51:D7で聴き比べていく、
子供の頃からバロック期のtrpが好きで、ラジオから誰の曲とも知らずに惹かれていた、当時の奏者といえばシェルバウムくらいしかいなかったと思う。
a s tele
アドルフ・シェルバウム:trp、K.リステンパルト指揮、ザール室内O
you tube:Telemann: Trumpet Concerto In D, TWV 51:D7 -
1. Adagio 2. Allegro 3. Grave 4. Allegro

先駆者シェルバウムに触発されて登場したのがモーリス・アンドレだった、名手が吹く木管楽器みたいなあまりの上手さに、彼に匹敵する奏者は今後出ないだろうと言われた、滑らかな音、トリルの粒立ちの心地よいこと、
Andre.jpg
you tube:Maurice Andre Telemann Trumpet Concerto in D
trpが休みとなる第3楽章も好きなのだが、モダン演奏ならではの深みが聴ける。

しかし時を隔てず、アンドレの築いたハードルに迫る奏者が次々現われてきた、最初に聴いたそんな一人が、スウェーデン出身、ホーカン・ハーデンベルガーだった、
h h
you tube:Telemann: Trumpet Concerto in D -
1. Adagio 2. Allegro 3. Grave 4. Allegro

次に驚いたのが、ノルウェー出身のオーレ・エドワルド・アントンセンだった、
e a
you tube:Trumpet Concerto in D Major, TWV 51/D7:
I. Adagio II. Allegro  III. Grave IV. Allegro

M.アンドレ最後の弟子と言われる、スペイン出身のルベン・シメオがいる、16歳でtrp協奏曲の代表的な名作をアルバムにしている、you tubeにはないので、ここでは紹介できない;
20171127_2020011911481164d.jpg
いずれもこれ以上上手く吹けないだろうレベル、なぜか出身地は北欧と南欧である、

ここからバロックtrp編、
まず、先日も取上げた、ニクラス・エクルンド、
n e
you tube:Georg Philipp Telemann: Concerto for trumpet and strings in D major- Niklas Eklund

最後に真正なナチュラルtrpを使った、ジャン・フランソワ・マドゥーフ
j f m
you tube:G. P. Telemann - Concerto in D major for trumpet, 2 violins & b.c., TWV 51:D7
幾分、音程の不確かな部分がでるが、これがテレマンの時代のtrpだ、

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category: G.P.テレマン

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C.アバド:Bach Brandenburg Concertos  

かつて、バロックを親しみ易い演奏で現代に広めたイ・ムジチは功労者であるが、古楽演奏が定着してきた'80年代にどんな演奏をしていたのか、バッハのブランデンブルク協奏曲を聴いてみた、管楽器奏者はゲストを迎える必要があるが、flの巨匠、S.ガッゼローニを迎えたNo.5では一際昔に戻ったスタイルにきこえる、 
Musici, I 1984
you tube:バッハ:ブランデンブルク協奏曲第5番 BWV 1050 イ・ムジチ 1984
M.シルブがリーダーだった頃の「四季」では通奏低音にLute属を使い新鮮味を加えたものの、演奏は変わり映えしなかった。
I Musici - 1995
you tube:Vivaldi - Op. 8 incl. the Four Seasons - I Musici - M.Sirbu - 1995
この後、アンセルミの時代からのイ・ムジチはよくわからない;

モダン楽器によるバロックでもこんな演奏だったらいいな、と思っていた演奏を代わりにやってくれたのがC.アバドとモーツァルトOだった、
アバドは巨匠指揮者の中でも時代の変化に合わせ進歩を見せた人である、アバドのブランデンブルクと言えば、1974年のミラノ・スカラ座メンバーとの録音があるが、まったく転身している、2007年のメンバーはvnのジュリアーノ・カルミニョーラ、cembのオッタヴィオ・ダントーネほか古楽奏者の人も多い、アバドは監修者というところだろう、
abbado bach br
クラウディオ・アバド:concertatore
Orchestra Mozart 2007年4月 DG

これがライヴ録音というのに驚いた、そういえば聴衆席の物音が僅かに入る、
面白いのは管楽器はすべてモダン楽器で、リコーダーもモダンタイプと言えるハーモニック・リコーダーを用いている、奏者はミカラ・ペトリ、
Harmonic recorder
ハーモニック・リコーダー:音域を拡張してある
一方、弦楽器は本体はモダンだが、バロック弓を使っているというアイデアだ、腰のある響きだがタッチはしなやかである、古楽奏法の魅力とモダン楽器の機能を融合させた、一つの理想といえようか。
Abbado Brandenburg 2
you tube:Bach: Brandenburg Concerto No. 2 in F major, BWV 1047
*アンコールがあり、第3楽章を演奏、M.ペトリはソプラニーノ・リコーダーに持ち替えている、
Abbado Brandenburg 5
you tube:Bach: Brandenburg Concerto No. 5 in D major, BWV 1050
br no 6
you tube:Bach: Brandenburg Concerto No. 6 in B flat major, BWV 1051

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category: J.S.バッハ

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バロックのクラリネット  

管楽器ってどれも、まともに音を出すだけで難しいという先入観がある、トランペットもフルートも、リード管もデリケートそうで・・;リコーダーはすぐに音は出せるが、その先が大変で立派に演奏できるまでの道のりは結局長い; 
rec_201910101014319a4.jpg
*リコーダーは歌口は口で塞ぐが、頭管部に横笛と同じ発音構造を持つ開管楽器である

今日はクラリネットの前身にあたるシャリュモーという楽器について、
chalumeau.jpg
バロック期のシャリュモー
外見はリコーダーと似ているが基本構造はクラリネットと同じで閉管楽器、じつはリコーダーと同様、学校の音楽教具用に作られた楽器もあり、見た記憶がある、
JAP_3_Klappen_Chalumeau.jpg
教具シャリュモー、そういえば低音出ていた
わざわざバロック楽器の現代版が教具に使われたのはリコーダー同様"作音楽器"であり、フィンガリングのほか吹き具合で音程調整を要し、音をよく聴くからと聞いた。
音はまさしくクラリネット系、
まずはテレマンで2本のシャリュモーのための協奏曲ヘ長調、バロック期の音楽ではあまり聴き慣れないせいか、始まりで古典派かと錯覚しそう、
te Chalu 01 you
you tube:Telemann - Concerto for 2 Chalumeaux (clarinet) in F major
もう一つテレマンのニ短調、第1楽章での半音進行が不思議な印象、急楽章はタンギングによる粒立ちが心地よい、
te chalu 02 you
you tube:Telemann-Konzert fur 2 chalumeaux, streicher und B.C. d-moll-Musica Antiqua Koln

次はC.グラウプナーのFlute, Viola d'Amore & Chalumeauのための序曲、フランス風序曲である、グラーヴェに続くアレグロで3つの楽器が活躍するが、FluteとViola d'Amoreに対し、Chalumeauは低声部を担当する傾向、
c g ouver you
you tube:Suite for Flute, Viola d'Amore & Chalumeau in F Major, GWV 450: I. Ouverture

グラウプナーの唯一の?弟子だったというJ.F.ファッシュもシャリュモーの協奏曲を書いている、こうして見るとリコーダーの半分程の長さだが低域が出るのはやはり不思議に感じる;
Fasch you
you tube:Concerto en si bemol majeur pour chalumeau (FaWV : B1) - Johann Friedrich FASCH (1688 - 1758)

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category: G.P.テレマン

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トンボー(tombeau)とは  

トンボー(tombeau)はフランス語で墓碑の意味であり、音楽用語では故人を追悼する器楽曲の意味を持つ。 
トンボーの形式の基盤となっているのは4拍子の荘重なアルマンド、もしくはパヴァーヌである、トンボーの多くはバロック期フランスのリュート音楽と結びつき、嘆きの暗喩である下降4音が多く見受けられるが、ジョン・ダウランドの「ラクリメ」に影響された表現らしい、
参考:
dowland you
you tube:Dowland : Lachrimae Pavan
リュートにはこのようなイメージが付きまとうのかもしれない^^;

本題のトンボー、まずリュート作品から、R.de.ヴィゼの「老ガロに捧ぐトンボー」
visee Tombeau you
you tube:Robert de Visee (c.1665-1732/3) - Tombeau du Vieux Gallot | Miguel Serdoura, 11c Baroque lute
リュートのトンボーと言えばS.L.ヴァイスの「ロジー伯爵へのトンボー」をA.セゴビアがギターで演奏して以来知られるが、O.M.ドンボアが初めて本来のバロックluteで録音した、
曲中でてくる、同形又は同音の続くところ、そして長い音階下降、
weiss tab 06
修辞的な意味を持ちそうだが、それが何かはわからない;
参考: you tube:WEISS Tombeau sur la mort de M.r Comte de Logy arrivée en 1721 Evangelina Mascardi Luth baroque

トンボーは他の楽器のための作品としても多く書かれている、傑作どころで、マラン・マレがヴィオールと通奏低音で書いた「サント・コロンブへのトンボー」、終盤の不協和音が引き付ける、通奏低音にテオルボのみ使った演奏を挙げる、
Marais you
you tube:Tombeau pour Mr de Sainte-Colombe (Extrait du IIe Livre)
この曲でも修辞的に何か訴えるような同音の連続がある、
Marais tombeau

フランスのクラヴサン音楽はリュートから多くの影響を受けた、その一人ルイ・クープランは珍しい長調で「ブランロシェ氏へのトンボー」を書いている、
L Couperin you
you tube:Louis Couperin ・ Tombeau de Mr de Blancrocher ・ Gustav Leonhardt

また、クリストフ・グラウプナーは管弦楽組曲の中に「トンボー」と題される楽章を置いていて、ニ長調の曲だが、この楽章はニ短調になる、
c g ouver sc
trp、timpを伴い、これが哀悼の面持ちをより深くしている、
c g ouver you
you tube:Overture in D Major, GWV 420: VI. Tombeau
特定の「誰々に捧ぐ・・」という曲ではないので、抽象的な位置づけと思われる、

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category: Lute music

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バッハの編曲術:ヴァイオリン⇒鍵盤  

バッハのチェンバロ協奏曲の多くは旋律楽器のための協奏曲からの編曲であり、唯一BWV1061(2台のcembのための協奏曲)だけが、鍵盤用オリジナルである、 
原曲が残っている曲と失われている曲があるが、ブランデンブルク協奏曲 No.4もcem協奏曲 No.6へと編曲されている、
まず、原曲をフライブルク・バロックOの演奏で、終楽章
Freiburger Barock you
you tube:Bach: Brandenburg Concerto No. 4 in G major, BWV 1049 (Freiburger Barockorchester)
チェンバロ協奏曲への編曲に当たっては原曲のト長調から1音低いヘ長調に変更している、これはcembの甲高い響きを避けるためという説があるが、リコーダーはやや響きにくくなる、
原曲のvnソロパートをcembが取っているが、第2楽章ではリコーダーのソロ部分もcembに移している、終楽章ではvn的な技法部分[106~]があるが、鍵盤技法に変えている、
bwv1049 03
vn譜
bwv1057 03
cemb譜
アンドレアス・シュタイアーのcembで、終楽章
Staier you
you tube:J.S. Bach Harpsichord Concerto in F major BWV 1057, Andreas Staier

次にバッハの協奏曲で最高傑作に類するcemb協奏曲No.1ニ短調BWV1052だが、これは失われたvn協奏曲からの編曲と見て間違いない、あまり甘美ではなく、鉄光りのような主題が飽きがこない。ニ短調はvnの弦上の技法に合うので調は変えていないだろう、vnの同音異弦の技法をそのまま移し、原曲の緊張感を維持している、
bwv1052 cemb
cemb譜
cembではここを2段鍵盤を交互に用いて弾く例もある、
アンドレアス・シュタイアーのcembで、
bwv 1052 cemb you
you tube:J.S. Bach Harpsichord Concerto in D minor BWV 1052, Andreas Staier
原曲のvn協奏曲は失われており、多くのvn奏者が各々、復元編曲して演奏している、原曲はRobert Reitz(1884-1950)による復元でBWV1052Rとする出版譜もあるが、今やこのまま使う奏者はいないだろう、
02 bwv 1052 vn
R.Reitzによるvn譜
両曲残っている曲はバッハの編曲術を知る貴重な資料だが、原曲の聴きどころを壊さない方針ながら、意外に変更していたり、そのままに近かったり、case by caseのようだ、復元するに当たっても、確信のもてる復元は難しいと思われる。
ベルリン古楽アカデミーでソロを弾くMidori Seilerは一段とvnらしく自然な復元編曲を試みている、速めのテンポを取りながら、cemb協奏曲として演奏する際よりもvnの柔軟な弓さばき、強弱法を合奏群も含め全体の基調にしている、
bwv 1052 vn you
you tube:Bach - Violin Concerto in D Minor BWV1052 - Mov. 1/3-3/3
全楽章、順に再生される
このCDで読み取り面が黒いのは初めて見た、必要な波長は反射している、
20180824.jpg02 20180824

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category: J.S.バッハ

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パッサカリア&シャコンヌ  

パッサカリアとシャコンヌ、どちらも3拍子の舞曲名だが、バロック期には1つのオスティナート・バスが繰り返される上に書かれる変奏として確立した、自由な変奏曲とは違い、一定のバス、和声進行を変えずに進めていくある種の厳格さが引き付ける。
これらの形式の集大成のような曲をバッハが書いている、
オルガンのためのパッサカリアとフーガ ハ短調 BWV 582は純粋な意味でこの形式の最大傑作だと思う、提示されるオスティナート・バスは暗い、重い、とも評されるが;絶対的重力源のようでもあり、整然として壮大な森羅万象のイメージに感じる、同じ主題でフーガが続く、
まずはT.コープマンによるオルガン演奏、
bwv 582 org you
you tube:J. S. Bach - Passacaglia and Fugue in C minor, BWV 582 - T. Koopman
02 bwv582 sc
オルガンによる演奏も良いが、相変わらず好きなのが、このペダルハープシコードによるD.アムリンの演奏である、
bwv 582 pe you
you tube:Passacaglia and Fuguein C minor BWV 582

もう一つの傑作として無伴奏vnパルティータ ニ短調 BWV1004のシャコンヌがあるが、こちらは人間的で、この形式を借りて喜怒哀楽を盛り込んだ特別な作品のように思える、
今回はG.レオンハルトによるチェンバロ編曲で、
g l bwv1004 you
you tube:J.S.Bach Chaconne BWV1004 Gustav Leonhardt

日頃親しんでいるリュートにとってフーガのような形式は難しいが、パッサカリア、シャコンヌは具合のよい形式で、作品数も多い、
Dubut(デュビュ)というlute作曲家が書いたイ短調のシャコンヌをCDで聴いてとても気に入った(もう少しテンポはゆっくりめが好きだが)、
演奏、ルッツ・キルヒホーフ
dubut Chaconne
you tube:"Preludio/Chacona en La menor" (Mouton/Dubut) para laud
ただ楽譜の出どころがさっぱりわからない、演奏者のキルヒホーフ氏に尋ねたところ、リュート・ソサエティ・アメリカ所蔵のマイクロフィルムに入っているとわかり、貸し出しで送ってもらって写した、
dubut.jpg
弾きたい曲1曲のために随分手間がかかった^^;

ロマン派の時代になってもこの古い形式を持ち出したのがブラームスで、交響曲No.4の終楽章がパッサカリアである、
you tubeはO.スウィトナー指揮、SKB
sui br s4 you
you tebe:O.Suitner SKB Brahms Synphony No.4
初めて聴いた頃はソナタ形式のような治まりを見せず進んでいくのに戸惑ったが、バロックのパッサカリアに馴染んだ後はひじょうに魅力的な楽章となった。あくまでロマン主義的だがブラームスらしいストイックな趣きがこの形式にぴったりくる。

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category: その他・バロック

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テレマンの民族風作品  

ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767)は生涯に渡って作曲を行ない、晩年には古典派様式へ橋渡しする(ロココ様式)作品を書いている、また、20歳代~30歳代に接したフランス、イタリア、ポーランドの民族音楽からの影響があり、これが作風の幅を広げ、バッハやヘンデルには聴けない魅力となっている、
そんな好例となる3曲を挙げてみる、
 
まず、トリオ・ソナタ a-moll (リコーダー、vn、通奏低音)TWV 42:a4
旋律美も十分でよく演奏される曲だ、
TWV 42 a4 you
you tube:G. Ph. Telemann - Trio sonata in A minor (TWV 42: a4)
第2楽章の主題の快活なリズム感は舞曲的で2つのソロが掛け合う、
TWV 42 a4
終楽章がさらに快活、この時代、バロックギターはラテン諸国では流行ったが、ドイツには広まらなかったらしい、よって歴史的には場違いかもしれないが、現代は好んで使われる、こうした民族味をもつ曲の通奏低音には打って付けのように合うのである。

次はリコーダーとヴィオラ・ダ・ガンバのための協奏曲a-mol TWV 52:a1
これも前曲のトリオ・ソナタに近い魅力、
TWV 52 a1 you
you tube:Telemann - Concerto for Recorder (Flute), Viola da gamba in a minor, TWV 52:a1 (Reinhard Goebel)
第2楽章のリズミカルなソロ同士の掛け合い、
TWV 52 a1
やはり民族味をおびたテーマが引き付ける、

最後にフルートとリコーダーのための協奏曲e-moll TWV 52:e1
これも各楽章、魅力がありよく演奏される、
TWV 52 e1 you
you tube:G.Ph. Telemann: Concerto for Traverso and Recorder in E minor, TWV 52:e1 - Bremer Barockorchester
終楽章では主題も民族風だが、さらにバスが持続低音のドローンを奏でる、
TWV 52 e1
これは民族楽器のバグパイプ、あるいはハーディーガーディーを模した効果である、
参考:ハーディガーディ
hurdy gurdy you
you tube:An Dro, vielle a roue - hurdy gurdy
古典派のハイドンもこのドローン効果をよく用いる、たとえば交響曲 No.82「熊」の終楽章、これが熊の唸り声に似ているので副題になったと言われる、
hay s 82 you
you tube:Joseph Haydn - Symphony No. 82 in C-Major: "The Bear" Finale. Vivace

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category: G.P.テレマン

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