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Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

三つの越天楽  

このところ雅楽にハマっているが^^
越天楽でよく耳にするのが平調と呼ばれる調子で、お馴染みの旋律が聴かれるが、異なる調のヴァージョンがある、 
平調(ひょうじょう:Em)
盤渉調(ばんしきちょう:Bm)
黄鐘調(おうしきちょう:Am)

以上3つの調は西洋音階の自然短音階に対し、ラに当る音が半音高い、篳篥の狭い音域内で調が変わると旋律の形を変えることになり、別の曲に聞こえるのが面白い、
hichiriki_201901161106558a2.jpg
篳篥
これらの調に加え双調というのがあり、双調・黄鐘調・平調・盤渉調は各々「春・夏・秋・冬」の調子とされた、季語ならぬ"季調"があるようだ、
曲に入る前に音取り(ねとり)という音合わせを儀式的に行う、序奏的な意味がある。
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you tube:平調 越殿楽
you tube:盤渉調 越殿楽
you tube:黄鐘調 越殿楽
単純な4拍子で進むのではなく、語句の区切りにも似た間(ま)が置かれる、楽琵琶などはリズムの合図をする役目もあるそうだ。
雅楽も楽器ごとに記譜法が異なり、パート譜がある、
etenraku gakuhu

多数の楽器が集まれば自然に生まれる面白さが少数の楽器と総奏の対比だろう、越天楽の場合、竜笛のソロで始まり、主題の途中[7]から総奏になる、
sc etenraku
平調・越天楽
その1拍前から笙がcresc.で光がさすように鳴り出し、バックサウンドを奏で続ける。
西洋では古くは合唱曲、器楽ではバロックのコンチェルトにソロと総奏の対比が聴かれ、やがて交響曲に発展する。
hay sym 100 sc01 24
ハイドン 交響曲No.100「軍隊」第1楽章主部
you tube:Haydn Symphony No 100 G major ' Military', Antal Dorati
管のみ、弦のみで主題を奏で、続きの[39]からtuttiになる、
いずれも、総奏に入る箇所が良いツボだと思う。

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category: 邦楽

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宮内庁式部職楽部:雅楽  

昨日も文書の作成と自治会内の各役員長宅へ配布などやって一日つぶれた、同一文でなく、1軒ずつ補記することがあって一気に済まない;あと3か月弱だが、それが一番大変、
当分、ブログ記載も大雑把で、ご了承のほどを^^;
 
さて、昨夜は雅楽、宮内庁式部職楽部による録音はいくつかあるが、これは秀逸な内容だ、
gagaku.jpggagaku cd
ただ、ビクターの「コレゾ!BEST!」シリーズで出ているせいか、表紙デザインが安っぽく、CDの印刷面もあまりにお粗末だ;"BEST"なんだから、もっと優雅にしてほしい;
越天楽を最後に置き、充実した楽曲が収っている、調律の確認と軽い腕ならしを兼ねた「音取」にはじまり、演奏の一部となっている、
音取、あるいは曲の終りで左から箏、右から楽琵琶が明確に聞こえるが、確かに琵琶にサワリ音があったらここでは不似合いである、
宮内庁式部職楽部といえば、雅楽の総本山だろう、流石に見事、雅楽があえて不協和な響きを求めるゆえに、各々が正確な音程で奏でていないと、神秘な不協和にはならないと思う。
メトロノームでは取れないリズム、音律の揺らしなど、微妙な感覚は人から人へ直伝で伝えるしかない。

昔は結婚式場なんかでも生演奏の雅楽を聴いたことがあるが、意外なほどの音量だった、当盤は優秀録音でボリュームを上げるとそこがリアルになる、宮中でも屋外で演奏されることの多い楽器だけに、室内や教会のドームの響きを想定した西洋の音楽と音量の設定が違うようだ。
参考サイト:雅楽解説
you tube:雅楽への誘い Invitation to GAGAKU(Japanese)
gagaku you
you tube:雅楽 ~平安のオーケストラ~  宮内庁楽部

篳篥が鳴り出す前に、笙の音が光がさすように前兆的に鳴り出す、少数の音から総奏の響きへ、合奏体による音楽の面白さは最古のオーケストラだ。
もし・・雅楽の楽器をやるなら、第一希望が笙、第二が楽琵琶かな?
ちゃんとした楽器で、ゼンオンの笙が約10万円、楽琵琶はリュートなみのようだ^^;
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zenon syou
ゼンオン:笙

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近衛秀麿:オーケストラ編「越天楽」  

中学の音楽の授業で、雅楽「越天楽」のオーケストラ編のレコードを聴いたことがあり、かなり雰囲気迫れるもんだと興味深かったです。オーケストラへの編曲は1931年、作曲家で指揮者の近衛秀麿が行っていて、これは日本の雅楽を海外に紹介できるようにしたと言えるでしょう、L.ストコフスキーもこれをレパートリーとし、録音もしているそうです。micha
雅楽は世界最古の管弦楽で、原理的に今の楽器と同じものが全て揃っています。不協和音程を重ねる、雅楽独特の神秘性、西洋オーケストラの楽器では音律の違いなどで完璧にはいかないけど、よく雰囲気出ている、NAXOSの日本作曲家選輯シリーズの1枚に入っています。
CDケースの収納側が綺羅をあしらった色紙風v
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沼尻竜典:指揮、東京交響楽団
2000年、東京芸術劇場

雅楽の横笛は管に穴をあけただけの構造で、穴の開閉度合で滑らかにポルタメントできます、
Ryuteki.jpg
横笛(おうてき)又は竜笛
モダン・フルートは穴を隙間なく塞ぐ機構が付いていますが、リングキーのタイプは穴が開けてあって、ポルタメント奏法が可能だそうです。
リングキーfl
上がリングキー・タイプ
横笛で始まる「越天楽」は当然ポルタメントで聴きたい、当盤の演奏もたぶんリングキーのフルートでしょう、flトラヴェルソなら完璧に出来そう^^
曲は概ね三部形式で、横笛ソロでテーマが始まり、フレーズの途中、いいところで力強い総奏が鳴りだす、また中間部では様々な変化をきかせる、これはのちにハイドンが発展させたシンフォニーの手法そのものの気がする^^総奏は笙が導くように始まるが、この響きはvn群が見事に模倣、篳篥はオーボエ、箏はピアノ又はハープ、打楽器はそのままで行けます。
意外なのは楽琵琶の代役がファゴットのようで(各弦の音を短く吹いている?)、それらしく聴こえるんです、近衛秀麿の冴えたアイデア。

以下参考動画です、本物の雅楽の「平調」がオーケストラ編の基になったもの、「盤渉調」は調を変えた別ヴァージョンです、音域の狭い篳篥はオクターブ移動するので、曲が変わって聴こえるのが面白い。「音取」というのはチューニング確認を儀式化したものですね。

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動画→オーケストラ編:越天楽

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動画→平調 越殿楽

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動画→盤渉調 越殿楽

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宮内庁式部職楽部 「越天楽」三調  

たまには日本古来の音楽も聴きたい。
宮内庁式部職楽部による雅楽「越天楽」、3つのバージョンの入ったCDです。さすがDENONのPCM録音、鮮やかに澄み渡ったサウンドで楽しめる、雅楽は録音も肝心です^^
雅楽は世界最古の管弦楽ですが、現代のオーケストラの楽器と同じ発音原理の楽器が全て揃っていることになります。弦を弓で弾くというのがないだけ。笛類が主に旋律を受け持ち、自在にポルタメントをかけ、奏楽のメインとなります。初めは最もお馴染みの平調による越天楽、次が盤渉調という5度高い調、3つ目が黄鐘調という5度低い調の移調編、楽器自体の音域は限られているので、旋律は別曲のように変化する。各調の演奏の前に音取(ねとり)というオケで言う音合わせがあり、各楽器が順に鳴らされるが、儀式化されて、ここも鑑賞対象です。

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さて、平調越天楽、まず横笛(おうてき)が主題を吹き始める、主題の途中から総奏に入る、複数の篳篥と大太鼓が豪快に入り、ここはシンフォニック、ハイドンの交響曲でも聴かれる効果です。ただし、総奏に入る直前、笙が前兆的に鳴りだす、ここは西洋音楽にはない見事な効果。笙というのは高貴な音色ですが、ハーモニカに似ていると思っていたら本当に同じ仕掛けのリード楽器で、吸っても音が出るんですね。常に天から光がさすようなバック・サウンドを奏でます。総奏からはもっぱら篳篥が主旋律を受け持ち、ポルタメントで動く独特の不思議な音律で魅了する、横笛は助奏にまわり、不協和な旋律を加え神秘的、箏や楽琵琶が厳かに響きを彩る。
平調越天楽は結構長く、約10分、終番になるとまず、笙が止み、徐々に楽器の数が減っていく、打楽器も止み、篳篥、箏、琵琶のみになり、篳篥も断片を奏でるのみになり、最後は箏だけが静かに鳴って終わる。これってどこかで聴いたような^^
続く盤渉調も黄鐘調もそれぞれ、音取を聴かせたあと、演奏される、越天楽のバージョンとはいえ、まったく別の曲として楽しめる。
参考動画: 平調音取、越天楽

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