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Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

落語:粗忽長屋  

正月は笑いが一番、この噺のオチはどなたも記憶にあるだろう、 
粗忽(そこつ)というのは、そそっかしい、忘れっぽいことを言う、落語には欠かせない人物像で・・そういう我も2階から何か取りに降りてきて、さて何を取りに来たんだろう?とか、スーパーの広い駐車場に車を止め、帰りにどのへんに止めただろう?とか、何か忘れてる気がするが、何を忘れたのか思い出せない、なんてぇことがよくあり^^歳のせいか元々なのか区別しにくい;

さて「粗忽長屋」というのは誰が作った話か、原話は寛政年間からあるという、
「シュール」とは、現実にはあり得ない事をさも現実のように描写した芸術行為のように捉えていたが、昔からこんなセンスがあったのが凄い、
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生きている当人と死んでいる当人が居る、重ね合わせの状態で展開し、謎のまま終わる;
まずはこの噺では一番といわれる柳家小さんから、
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you tube:小さん 粗忽長屋
一切の無駄がない、持ち味が効いている典型だろうか^^

関西バージョンで桂文珍、
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you tube:桂文珍 そこつ長屋
文珍の持ち味にも合っている、

粗忽長屋の改作もので「永代橋」というのがある、人物の粗忽ぶりは同じだが、謎は解決する、三遊亭圓生の一席、
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you tube:ライブラリ@名人寄席 六代目 三遊亭圓生 永代橋

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category: 落語

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圓生:唐茄子屋政談  

ハイドン、モーツァルトが活躍した頃、日本は江戸時代後期だった、我々は昔の音楽を古典(クラシック)として聴いているが、当時の欧米では現代音楽であり、初めて聴く新作が次々書かれていた、ただし様式上の約束事はあった。 
落語の世界でいう古典も江戸の昔から昭和初期まで該当するが、どれも新作だったわけで、概ね「型」を持ってはいるが、当時の人々には浮世(当世)の滑稽なドラマ?みたいな内容だったかもしれない、いずれも今の我々とは違う楽しみだったと思う。
「古典」という位置づけで今も楽しまれ続けているのは、まず現代とは距離を置いた過去の世界なのがよい、独特の風情と定まった様式がある、普遍的に楽しめる演目が残り、優れた演者に引き継がれている、という経緯かと思う、また古典には予備知識もある程度必要になるが、その奥ゆかしさも興味を抱かせる。
以前、古今亭志ん朝の「唐茄子屋政談」を取上げたが、志ん朝にぴったりな若旦那ものでもあり、名人技の味わいどころかと思う、
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you tube:古今亭志ん朝 - 唐茄子屋政談
遊びが過ぎて勘当された若旦那は行く当てもなくなり、川に身投げしようとしたところ、叔父が通りかかりひとまず救われるが、叔父は本人に一から商いを憶えさせようと、担ぎの唐茄子売りをやらせる、
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担ぎ商いいろいろ
慣れない唐茄子売りで四苦八苦する若旦那、そこへたまたま通りがかった男がいろいろ助けてくれる場面がいいところ、赤の他人でも骨折って面倒みる江戸っ子らしい見せ場である、
この若旦那も残りを売り歩き、貧乏長屋で出会ったかみさんと子供の貧窮した様子を気の毒に思い、売り溜めの銭を置いて飛び出していく、いただくわけにいかないと後を追ったかみさんは大家と出くわし、滞った家賃にと取上げられてしまう、唐茄子屋に申し訳ないと、かみさんは梁にぶら下がる・・

三遊亭圓生が挙っていたのに気付いて、こちらも見てみた、やはりこういう噺にも齢を重ねた名人の深みがでてくる、じっくりこの世界に浸りたくなる、
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you tube:圓生 唐茄子屋

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category: 落語

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古今亭志ん朝:二番煎じ  

筆者はノンアルコールな体質だが、酒の味が嫌いというわけじゃない、お馴染みところで、酒は月桂冠、ビールはキリンあたり、と好みの銘柄まで決まっている;寒い時、熱燗で最初の一杯はたしかに美味い、すぐ味がわからなくなるが;
落語にはそんな飲めない人も、一口くらいやりたくなる噺がある、
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江戸の昔は大火から街を守るのに火の番小屋というのがあって専属の番太がいたが、町内でも一軒1人ずつ出て夜回りをした、若いもんは昼間忙しいので、大抵年寄りが出向くものだったようだ、現代でも町内の役っていうと、そんなところで、気が向いてやるわけじゃないけど、やるんなら楽しみも作りましょうってんで、そのまんま通じるところがある^^;
番小屋に酒を持ち込んで、肝心の火の番が疎かになり、大火を防げなかった事があって以来、酒の持ち込みは禁止となった・・
冬こそ火事も起きやすいが、年寄りばかり、体も温めたいのである^^ 
そこへ、ちゃんとやっているか役人が見回りに来る;
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you tube:古今亭志ん朝 二番煎じ
志ん朝は何をやっても卒がなくぴしっと決まる、この飲んだり食べたりする場面の美味しそうなこと、
今晩あたり、鍋でもつついて一杯やりたい、って方にはおすすめ^^

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category: 落語

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啖呵:「大工調べ」  

江戸落語の独擅場が江戸っ子の啖呵である、いろんな噺に啖呵を切る場面がでてきて一つの山場になる、お馴染み「三方一両損」では喧嘩そのものは置いといて、その見事な啖呵に「敵ながらあっぱれ」と褒める場面すらある^^
噺家の滑舌の聞かせどころだが、あまりに喧嘩口調じゃ何を言ってんだかわからない、長々と小言を言うのにちょいと勢いとメリハリを付けたくらいがちょうどよいと言われる、
長い啖呵で有名なのが「大工調べ」だが、大工の与太郎は家賃滞納のカタに道具箱を大家に取上げられる、大工の棟梁が返してもらうため一緒に大家宅へ行くのだが、銭が少しばかり足りず、だめだと言う因業な大家に棟梁がついにキレて啖呵を切る場面、
(*以下、啖呵部分より、各々音量差に注意)
まずは古今亭志ん朝、
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you tube:古今亭志ん朝「大工調べ」
江戸っ子喋りの手本のように絶品!悪口を言っているのに泥臭くなく、粋に聞こえる、
こちらは訴えを起こし、白州の場面まである、

次に柳家小三治
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you tube:柳家小三治【大工調べ】
こちらもさすが、これを聞いたあとには、「よくまあベラベラと口が立つもんだ、お前さんそれで食っていけるよ、」と言いたいほど^^悪口雑言のはずが、カラっとしている。

今度は三遊亭小遊三、
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you tube:三遊亭小遊三  大工調べ
大家にすれば、「よくそこまでオレのことを知っててくれた」と有り難い気もする^^

立川志らくは何とも言えぬ可笑しさに満たされている、
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you tube:大工調べ(だいくしらべ) 立川志らく
啖呵は最速記録かもしれない^^

なお、この話はTBSの大岡越前のストーリーにも数回導入されている、ここでは道具箱を取られた大工に見方した越前の父、忠高が因業大家と喧嘩する、ついに白州となり、越前は父を裁くことになる、

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category: 落語

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落語:大岡裁き 3選  

一昨日、癖になっている腰を痛めてしまい、座ったり立ったり、寝たり起きたりがゆ~っくりとしか動けない、車の運転も近くのコンビニにどうにか行けるくらい、いつも治るのに1週間~10日とお決まりである; 
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座ったままちょっと楽器を弾いてみたら、左の指がツッてしまった、ヤワな体でさんざんな状態^^;いつも冷え込んでくる頃、こうなるようだ、体を温めて静かに過すのがいい、

また落語で、立川志の輔の大岡裁き3選、
まず「三方一両損」はお馴染み、これが定番の終りを少しアレンジしてあり、大岡越前がちょっとお茶目なのがいい、
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you tube:立川志の輔「大岡裁き 3選…」

続きで入っているのが「帯久」、
不運続きのあまり意気消沈した 呉服屋の主人、与兵衛は火付けという法を犯す結果となった、善人であることが明らかな与兵衛をいかに法を踏み外さずに救うか、大岡越前の機転を効かせた裁きが見どころ、「元金の返済が済んだ」というところからの一押しである、

最後が「小間物屋政談」、亭主が死んだと思って妻が再婚してしまっていた、これも落としどころに困る話し;これが大岡裁きとなり、主人公は不幸から一転する、志の輔は前半と後半、話の区切り方がいい、観客の引きつけ方も上手い、
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category: 落語

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落語の浄瑠璃  

現在は日本発祥の娯楽の1つ、カラオケが普及している、海外にも流出しているが、その国によって利用のしかたが違うらしい、
カラオケのなかった昭和の始め頃までは素人が浄瑠璃をやる、っていうのが流行って、熱中する人もいたらしい、浄瑠璃に人形劇が付くと文楽(人形浄瑠璃文楽)となるが、 
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素人が取り組んだのは太夫の語りである、これも好きな人同士ならいいかもしれないが、そうじゃない人が聞かされるのは苦痛だったようで、そんな様子が落語の笑いになっている、
まずは「素人浄瑠璃」、
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you tube:桂南光 素人浄瑠璃
*原題は「寝床浄瑠璃」で、桂枝雀が改題して演じ、南光が引き継いでいる。

欧米の喜劇映画の主人公などが、同じ失敗をするシーンを何度も見せる、観るほうもそろそろ来るぞと思い、その通り期待に応える、日本のお笑いでも同じボケをこまめに入れる、しょうもない事が何度もやると可笑しい、古典落語にもそんな"繰り返しのギャグ"が仕込んである、
次は「軒づけ」という、素人がよその家の軒先で義太夫節を語ろうという噺、今じゃ考えられない迷惑な所行^^;
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you tube:桂文珍 軒付け

落語家は他の様々な芸能を引用してくるのが見せどころでもあり、「掛取万歳(掛け取り)」がその典型である。

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category: 落語

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落語:「真田小僧」「雛鍔」  

4月から少年補導員を引き受けていて、月に一度、子供の集まる場所を数人で巡回している、
児童公園を見に来たら、大きな枯れ枝が落ちていたのを、遊んでいた小学生が「あれ、何とかしないと危ないと思うんですけど」と言ってきた、公共の安全性を気にしている、我々の子供の頃はそんなこと気にもせず、遊んでいただろう;
以前、ある番組で子供に街頭インタビューするところがあって、小学4,5年くらいの子が落ち着いて話し、最後に「・・と言っても過言ではないと思います」とか答えた、おっさんかお前は、と笑ったが^^今の子は我々の頃よりずっと早く大人になっている感じだ;

さて落語に登場する子供ってのは妙に知恵が廻り、したたか、大人を見透かして手玉に取るのがお決まりで、「佐々木政談(裁き)」はすでに取上げた、ほかに「真田小僧」「雛鍔」っていうのが有名、

まず「真田小僧」はこの手の代表的な噺、
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you tube:古今亭志ん朝 真田小僧
まんまとごっそり小遣いをかっさらう。

「雛鍔」も同じシリーズのような噺で子供のしたたかさも聞き所だが、親父が仕事で出入りしている御店のご隠居が尋ねてきた場面で、茶菓子の羊羹を用意するかみさんの要領のまずさに亭主が事細かに小言を言う、本筋からすっかり外れた笑いどころを入れる、こんなのが他の噺でもあるが、落語の面白さ。
こういう脱線は漫画の筋書きにもよくあり、やがて本筋に戻す^^
shincho hinatuba
you tube:古今亭志ん朝 雛鍔(ひなつば)

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category: 落語

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落語:「堀の内」、「つる」  

どうもここんとこ落語が多くて恐縮;先日の「百年目」などじわじわ引き込む噺もあれば、軽~いけど、可笑しくてしょうがない傑作もある、
粗忽者のエッセンスを凝縮したような噺「堀の内」はその典型で、話の筋は重要でない;
実際それはないだろう程の慌てっぷりをよく詰め込んだもんだと、古典のセンスは大したもの、これはテンポよくトントンと連発しなきゃいけない、記憶にある所では、8代目橘家圓蔵(5代目月の家圓鏡)が、この手の噺はツボに嵌っていた、
動画で聞けるところではやはり古今亭志ん朝の滑舌が絶品、
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you tube:古今亭志ん朝・堀の内
「堀の内」のお参り先、
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妙法寺(別称:お祖師様)東京都杉並区堀ノ内

さて、同様に軽い噺で「つる」というのがある、これも内容は、しょーもないもんで、鶴の名の由来が・・「つー」と「るー」という苦し紛れも通り越したアホらしさ、
なんぼ阿呆でもこれはウソやとわかるが、おもろいから町内に言うてまわる^^枝雀が演じたのがやたらハマって記憶に残っている、
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you tube:桂枝雀「つる」<有頂天落語>

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category: 落語

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落語:宿替え(粗忽の釘)  

昔は漬物といったら大抵、各家々で作り、子供には持てない大きな川原石を一つ漬物樽へ乗せていた、今思えばあんな重たい石を持ってこなくても、もうちょっと小さめの石を何個か乗せれば同じではないか、一つの塊である必要があるのだろうか、と疑問である; 
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しかし今もコンクリートか何かで出来た漬物石を通販でも売っている、取っ手を付けたらカーリングのストーンになりそうな;
落語にはそんな漬物石まで持っていくという引っ越し話がある、上方では「宿替え」、江戸では「粗忽の釘」という、これも主人公があまりにアホでお馴染み、
まず、上方は桂文珍
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you tube:桂文珍 宿替え
元は長い話で、途中でオチをつけて終わることが多い。

もう一つ江戸版「粗忽の釘」を柳家小三治で、
kosanji sokotu
you tube:柳家小三治 「粗忽の釘」
"粗忽"とはまさにこういう主人公を表わし、粗忽者は落語ネタ、お笑いには欠かせない^^

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category: 落語

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落語:百年目2  

昨日の続きで恐縮;
いつも小言を言っている番頭さん、奉公人達も馴れてしまって逆に自立心がなくなるかも、
いっそのこと朝、皆を集めて「今日は一日、何も言わず黙って見ている、そのかわりお前達、自分で考えて仕事に励んでおくれ」と言ったらすごく効き目ありそう^^
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さて堅物で通っている番頭が内緒でハメを外しているところを主人に見られる、その翌朝の話が大詰め;このヒヤヒヤ場面を落語家がどう演じるか、アレンジも含め楽しみな名作「百年目」、まずは古今亭志ん朝の心地よい名調子、
shincho hyakunenme
you tube:古今亭志ん朝 百年目

次は「ガッテン」でお馴染みの立川志の輔、
枕なしで入る、番頭がその夜、悩むところも可笑しいが、翌朝の場面にぐっと溜めを置く、
「遠慮は外でするもんだ」 とか「それにしても昨日は楽しそうだったね」 がガツンとくる;
褒めているのか皮肉っているのか、どちらにも取れる話の中、旦那が話を止めて丹念にお茶を煎れるあたり、次は何を言われるのかと聞き手は番頭の心理になる^^;
しかし流石は旦那、懐が深い、
shinosuke hyakunenme
*音量差注意
you tube:立川志の輔「百年目」落語で疲労回復…

この話に出てくるセンダン(栴檀)の木だが調べてみると、葉の形に見覚えがある、拙宅のすぐ北にある私鉄の駅には昔、桜の木が並んでいたが、1本だけ違う背の高い木が立っていた、センダンの樹液はクマゼミが好むそうだが、たしかにこの木に限ってクマゼミが多くとまっていた、駅舎が改修され今はないが、あれがセンダンだったかと懐かしく思った。
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センダン

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category: 落語

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