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Micha: Classic音楽・Lute・宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学の話など

東西落語:「茶碗」の話 2題  

数値評価のできない美術、骨董品の値段というのはどのように決まるのか、作るのも評価するのも同じ人間、楽器についてもしかり、有名な製作家が数個しか作らなかったというだけで値が上がる、もちろんそれなりの良さが認められてだろうが、値段だけが一人歩きしていく。
希少価値、付加価値など除いて、まったく客観的に真性に物品自体を評価すると、そこまで高価なもんじゃないだろう; ただ土を焼いただけの茶碗、使い道もただの器であるが、経緯によってどんな値がつくかわからない、落語の題材としても面白い展開にできる、 

まず「はてなの茶碗」、これも一旦、演者が途絶えた話を桂米朝が復活させた1つ、完全な原作は残っていないので、米朝が再構成したそうだが、見事な古典としてまとまっている、
話は清水にある茶屋に始まる、有名な茶道具屋の金兵衛、通称「茶金」と呼ばれる目利きでも有名な人物が茶を飲んだ茶碗を見回し、「はてな」と言って去る、それを見ていた油売りの男が「これは相当の値打ちもんや」とにらんで店の主人からその茶碗を3両で強引に買い取る、これを持って茶金の店に持ち込んで買い取らせようとするが、ただの安茶碗だった。「はてな」と言ったのはヒビも穴もないのにお茶が漏れるのを不思議がってのことだった、気の毒に思い、茶金さんは男が買い取った値で引き取るが、水の漏る不思議さが評判となり、ときの帝も興味を抱き見たいと希望する、茶碗を検めた帝は筆を取り「はてな」という箱書きを書いた、これで安茶碗に大変な値がつくが・・
bunchin hatena
you tube:桂文珍師匠の落語「はてなの茶碗」
いつもの文珍流の面白さである、

次は江戸の「井戸の茶碗」という話、
屑屋の清兵衛がある裏長屋の浪人、千代田卜斎に古い仏像を200文で買い取って欲しいと頼まれるが、仏像の目利きはできないと断るも、そこを曲げてと頼まれ買い取った、それが細川屋敷の勤番をしていた高木佐久左衛門の目にとまる、仏像の中にもう一体小さな仏像が入った(腹籠り)らしく縁起物だと気に入り、300文で買い取った、すすけた仏像を洗っていたところ、台座の紙が破れ、50両の小判が出てきた、中間が儲かったと喜ぶが、佐久左衛門は買ったのは仏像であり、中の50両まで買ってはおらぬ、とまた清兵衛が通りかかるのを待ち、50両の件を伝える、中身を元の持主に返すよう頼まれ、卜斎を尋ねるが、売ってしまった以上、中身もろとも自分のものではない、と受け取らず、清兵衛は両者の間を行ったり来たりで困り果てる・・大家の仲介で分け合うことで折り合いをつけるが、卜斎は分けの20両受け取る形に古い茶碗を佐久左衛門に渡す、しかしこの茶碗が「井戸の茶碗」という名器だとわかり、300両で細川の殿様が買い取る・・またこの大金の始末に困るが・・
shincho ido
you tube:古今亭志ん朝(三代目) - 井戸の茶碗
金銭欲よりプライドを優先する江戸っ子話「三方一両損」の武士バージョン、
この話はTBSドラマ「大岡越前」の脚本にも数回アレンジされている。
ido chawan
国宝:大井戸茶碗
どちらかというと「はてなの茶碗」が実在したほうが面白いが^^

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category: 落語

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東西落語:「鹿政談」  

古典落語には本筋の短い話もあるが、桂米朝は枕に当るところで、当時の歴史的実態など、後学になるような話を加えて面白く聞かせる、あの桂枝雀も師匠の影響か、枕や本筋の中盤に話を挿入して短い話も楽しませている、
 
今日の話「鹿政談」の原作に登場する奈良奉行は根岸肥前守だそうだが、桂米朝は川路聖謨(かわじ としあきら)に代えている。
川路聖謨は真面目な人物像が残るようで、弘化3年(1846年)から奈良奉行に就任しており、奈良奉行というのは左遷先とされた所であるが、ここで6年に渡り実績を残した。
nara bugyosyo
奈良奉行所:復元模型

豆腐屋の六兵衛が夜の内から豆腐作りをして、絞りかすのオカラを樽に入れて表に出しておいたところ、野良犬が食っている、追い払おうと薪を投げつけたら、当たり所が悪く死なせてしまった、よく見ると犬ではなく鹿で、奈良では殺せば死罪となる神獣であった、根が正直な六兵衛は隠そうともせず、ひとまずお縄となったが・・
白州で奉行の川路聖謨は六兵衛を死罪にするつもりは毛頭なく、無罪となるよう仕向けて問うのだが、六兵衛は正直者で覚悟を決めている、そこで奉行は死骸を検め、「これは鹿に似た犬ではないか」と周りの与力に問い、与力らも察して同意する、鹿の守り役の代官はこれに異を唱えるが、奉行は、もしこれが鹿であれば、人家に餌をあさりにくるは空腹に耐えかねてのこと、幕府より十分なる餌代の支給があるにかかわらず、鹿が空腹なるは餌代を横領する者がおる疑いあり、本件はさし置き、そちらを先に詮議せねばならぬ、と脛に傷ある代官らに矛先が向いてくる、そこで代官も犬だと同意し、六兵衛は無罪となる。白州の場で役人の不正に迫るところ、先般の「佐々木裁き」に近い筋書きである、
beicho sikaseidan
you tube:米朝 鹿政談

さて、同じ話の江戸版で、三遊亭圓生の名調子を1つ、こちらは豆腐屋は与兵衛という名で、奉行は根岸肥前守である、話の舞台は奈良なので、白州の場で町人のセリフに関西弁が出てくるが、そこは上手いもの。
ensyo sikasoidan
you tube:名作落語76 三遊亭圓生 鹿政談

余談: 芦「あし」を「よし」とも読むのは"悪し"より"良し"が験がいいからそうなったらしく、現在、植物の芦は「ヨシ」が正式名らしい。
因みに日本の戸籍制度では氏名の漢字は家庭裁判所の許可がない限り変更できず、相応の事情(嫁いだ家の姑と同じ名だったり)があれば許可されるが、氏の変更は難しい、しかし、読み方はいつでも変更できる、戸籍や住民票に読み仮名を記すのは義務づけられておらず、役所により記しているが便宜上のものである、芦原で「あしはら」と名乗っていた人が「よしはら」にしてもよい・・っていうか読み方はまったく自由で、住民票等の読み仮名は本人申し出で変更できる、二郎と書けば「じろう」と大抵読まれるが「つぐお」でも好きな読み方で名乗ってよい、変えると当分はいちいち面倒だが;

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category: 落語

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古今亭志ん朝:「唐茄子屋政談」  

古典落語の良さはせせこましい現代から離れて、昔話の世界にゆったり遊べるところだろうか、今回も古今亭志ん朝がそんなひとときに浸らせてくれる一席で「唐茄子屋政談」、
shincho you
大店の若旦那が遊びが過ぎて、勘当されるってのはよくある話だが、友人宅にも長くは世話になれず行く当てがなくなり、食うや食わずで行き詰まり、川に身投げしようとしたところへ、通りがかった叔父に止められる、「おめえとわかってりゃ止めるんじゃなかった」と言いつつも;叔父が面倒をみることになり、商人を一から修行させようと、担ぎの唐茄子(かぼちゃ)売りをさせることに、
重い天秤を担ぎ歩いていたら、転んで荷も散らばってしまう、居合わせた気のいい男が助け、通りがかっていく近所の知り合いを次々呼び止め、唐茄子を買わせる、ここがトントンといいところ、大方売れて軽くなった残りを担ぎながら、売り声の稽古をするが、吉原通いを思い出して、新内小唄など口ずさむ粋な場面もある、
shincho 02 you
やがてある貧乏長屋に行き着く、その一軒のかみさんに呼び止められ、唐茄子を売るが、その家の子がえらく腹を空かせている、事情を聞けば亭主は浪人で小間物屋で旅商いをしているが、送金が途絶え、長屋の雑用を請けながら苦しい暮らしが続いている、そこでこの若旦那、あまりに気の毒で売上金を全部置いて飛び出してきた、
叔父の家に帰るが、売上げを人にやってしまった理由を話す、一応事を確かめようと、叔父と一緒にその長屋へ行く、すると例の一軒の前に人だかりが・・そのかみさんが首吊りをはかったらしい、医者が診ているが助かるかわからない、隣に住むばあさんに話を聞くと、そのかみさんがあの売上金を返さなきゃと、唐茄子屋の若旦那を追っかけていったが、長屋の因業大家に出くわし、溜まっていた家賃として取り上げられてしまった、それで思い詰めて首を吊ったらしい、それを聞いて怒った若旦那、大家の家に乗り込み、啖呵を切りとっちめる、ここが痛快、長屋の連中も喜ぶ;首を吊ったかみさんはなんとか助かり、若旦那は良い事をしたと勘当が解かれ、めでたし。
結構長い話だが、人の情、粋、喧嘩、テンポ良く何をやっても絵になる志ん朝の話芸がじっくり味わえる。
shincho 03 you
you tube:古今亭志ん朝(三代目) - 唐茄子屋政談

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category: 落語

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落語:算段の平兵衛 Ⅱ  

落語にも登場する「三方一両損」のような頓知を効かせた民事裁きは「大岡政談」の中にあるが、江戸時代前期には板倉勝重という名奉行とされる人がいた、江戸町奉行、京都所司代を勤めている、この板倉が裁いた記録として「板倉政要」という判例集が残っている、頓知で実際の事件は裁けないが、何か古い説話を混ぜたような内容で、後の大岡政談にも取り込まれているらしい。古くは中国の南宋の頃、「棠陰比事(とういんひじ)」という名裁判の記録を編纂した書があり、これが江戸時代初期に日本へ入ってきて、板倉政要、大岡政談に影響したと考えられる。事実か説話か今では謎とするしかないが、正義や公正な裁きを切望する庶民の産物で、こういう要素は落語にもドラマの脚本にも無意識に使われるだろう。
 
一方、正義などまるでない話で;一旦はやる人が途絶えたという古典を桂米朝さんが復活させた1つ「算段の平兵衛」、算段というと上手い手段を考え出すという意味だが、先まで読んだ悪知恵に合う感じがする。米朝さんは、あんまりおもろない、と前置きしながら、あまりに面白かったので、ほかの人のも聞いてみたくなった。
今回は桂文珍と桂南光のお二人で聞いた、本筋は米朝さん直伝のようだが、それぞれの持ち味からして聞く前から期待できる、枕も個性がでる、最後の下げも各々変えている。
bunchin you
you tube:【落語の語】算段の平兵衛【桂文珍】
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東尋坊

nanko you
you tube:桂南光 「算段の平兵衛」

庄屋は自業自得の部分もあるが、死んだあとの扱われ方が凄い;出てくるのは己の都合ばかり考え、平兵衛に頼る不心得な連中ばかり、しかしバレなければ自分もそうしたいと思わせるのが;人の暗黒面を突いた笑いだ^^

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category: 落語

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落語:佐々木政談  

どうもこのところ、時候のせいか体調が良くない、腹が重かったりして、楽しみでもちょっと気力の要る事には手が伸びない;そんな時は落語が一番、米朝、志ん朝など一席聞いていると体の不調も忘れて、こんな有り難いものはない。
落語でも歌舞伎でも古典ものというのはクラシックであり、中身はすっかり憶えているが、演ずる人の持ち味、名調子でもって楽しめる、先日の上方落語「佐々木裁き」の話は面白い、
上手い具合にこの佐々木信濃守は大阪東町奉行を1852年から5年間勤めたのち、1863年から江戸の北町、のちに南町奉行へと転勤している、江戸でも活躍した史実があることから、江戸版の話としても成り立つわけで、こちらは「佐々木政談」と呼ばれる、内容は「佐々木裁き」とまったく同じ、子供達の「お奉行様ごっこ」で騒ぎとなる。
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これまた好きな三遊亭圓生と古今亭志ん朝の動画が挙っており、こりゃあ聞かずには置けないってんで、聞いてみると、これが江戸らしい風情で同じ話が楽しめる、とくに親父の小言の言い方が江戸っ子らしくていい、差し紙(呼び出し状)が届いて町役達が白吉の事で愚痴こぼすところなど可笑しい、
大阪の桂米朝は白吉が奉行さながらの口調で思い切りマセているのが面白い、東京版では白吉は子供らしい口調だが言うことは鋭い、という切り口で可笑しい。
「飴振って痔固まる」のくだり、これは大阪版独自かな^^
ensyo you
you tube:三遊亭圓生(六代目) 佐々木政談*

shintyo you
you tube:古今亭志ん朝 佐々木政談*
さすが両名人、絶品である。

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category: 落語

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落語:佐々木裁き  

落語に登場する子供というのは、たいがいちっとも可愛くない、大人の腹の内を見透かして手玉に取る、妙な事だけ物知りだったりする厄介な子供ばかり;
「真田小僧」やら「初天神」「正月丁稚」などお馴染みだが、上方の話しで「佐々木裁き」というのも面白い、
東では名奉行、大岡越前が登場する話があるが、西でも幕末頃、実在の町奉行:佐々木信濃守顕発(ささき しなののかみ あきのぶ)がこの話の題名に入る、
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大阪へ赴任してきた町奉行の信濃守は町人と役人との間に贈収賄が横行しているのを払拭したいと考えていた折り、
信濃守が供を連れ町を見回る途中、子供達が役人、罪人の役に別れ「お白州ごっこ」をしているのを目撃する、時の町奉行、信濃守役をやっている子(白吉)が裁き、子供同士のやり取りながら、妙に機転が利く・・
白吉が家に帰り、遊びでお奉行様の真似などすな、と父親が叱っているところへ信濃守の遣いが訪れ、父親と白吉に町役付き添いで奉行所へ出頭するよう申し渡す、
呼ばれた大人達はびくびくしているが、当の白吉は平気、奉行所の役人全員が同席する異例の白州だった、白州が始まり、白吉は奉行の傍に上がるのを許され、奉行が問う難題に頓知を効かせて見事に応じる、このあたりは「一休さん」である、やがて、その場に同席させられた、脛に傷持つ役人らが冷や汗をかく方向に話が転じる・・

今日は桂米朝と桂枝雀、師弟の「佐々木裁き」、それぞれの持ち味で聞くのがまた楽しい、
beicho you
you tube:桂米朝師匠の落語「佐々木裁き」
米朝さんの枕で「よろめきドラマ」という昭和らしい用語が出てくる、よろめきとは今で言う「不倫」というやつで(どうでもええがな)

shijaku you
tou tube:昭和の爆笑王、桂枝雀「佐々木裁き」
誰が考えたんか、「飴振って痔固まる」 これは笑うv

ところで、古典落語の台本が書かれた単行本を買った、ひとまず江戸落語の名作どころ、
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これを好きな落語家がやっているのをイメージしながら読んでみたり、噺を大阪弁に替えたら、どないなるやろ、と多重に楽しめそうだ^^

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桂米朝:復活古典落語  

古典落語には時代の変化のせいか、昔は面白かったけど今の人には訳わからんようになって、演目でやる落語家も無うなった、という話がある、桂米朝はそんな演目の復活にも力を入れて、書かれた台本が残ってない話は憶えている人に口述で聞き取ったというのもあるらしい、断片的な情報も上手いことまとめ、「あんまり面白ない」と前置きしながら、始まってみると面白い、ここが米朝の名人業か。
 
「算段の平兵衛」という話は、平兵衛という悪知恵の働くことで知られた男の巧妙な完全犯罪の"算段"である、平兵衛が過失で庄屋を死なせてしまい、別人のせいで死んだようなトリックを考える、その別人達も案外ワルで、自分が死なせたと思い、それを隠そうとして、平兵衛に金を出し悪知恵を借りにくる、それも平兵衛の筋書き通りなのだ、庄屋の死体を動かしたり、操ったりして;別の死因に見せかける、
後日、真相に勘付いたのか鎌掛けてきたのか(謎)按摩が平兵衛に金をせびりにくる、揃いも揃って悪もんばかり;今の刑事ドラマでもこんな輩が出てくる;気の毒なのは庄屋だが、この庄屋が妾を囲っていたのが事の発端である。ここで切れ者の役人が真相を暴く話を加えれば捕物帖になるが、裁かれずに軽く終わるのがブラックユーモア;人間の不謹慎な本性を笑いにした昔のセンスも多彩だったようだ、
beicho you
you tube:桂米朝(三代目)師匠の落語「算段の平兵衛」
オチが軽すぎるので落語家によって別バージョンのエンディングもある、事件を調べる役人が困って「この謎を解く算段はないか、」と真犯人の平兵衛に聞くというオチ^^;

「矢橋船」は過去に聞いたことがあるが、渡し船の上での話で本筋に関係ない部分、
酒を暖める、燗徳利代りに新品で未使用の尿瓶を借りるのだが、いつの間にか同乗していた病人の、見た目そっくりで使用中の尿瓶に入れ替わっていた;新品のほうも病人が間違えて使っていた;;落語にありがちな設定で上品ではないが、こういうの凄く笑う^^
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you tube:桂米朝(三代目) 矢橋船(やばせぶね)

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落語:「掛取万歳」  

古典落語の演目で特に好きなのが「掛取万歳」という話で「掛け取り」とも言う、
話は簡単なもので、あちこちに未払い金を溜めた男が銭の工面がつかず、大晦日にやってくる掛け取り(借金取り)をあの手この手で誤魔化して帰すという噺、次々やってくる掛け取り達は皆、何かに凝っている、マニアというやつで、そこにつけ込んで乗せてしまう、相手の好きなのは様々で、狂歌、義太夫、歌舞伎、喧嘩なんてのもあり、最後は三河万歳とくる、
どれも半端じゃない多芸ぶりで応対をする、ここまで器用で労力を惜しまない人物ならツケくらい稼いで返せそうだし、乗せられて帰って行く方も人がいいってのが可笑しい^^

「掛取」は東京では三遊亭圓生(1900-1979年)の独擅場と言われた、さすがに名人技で、義太夫、歌舞伎など本格的、こうじゃないとこの演目はつまらなくなる。
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you tube:三遊亭圓生「掛取万歳」

大阪では桂米朝(1925-2015年)が演じ、殆ど内容は同じだが米朝バージョンで楽しませる、西でも名人級の取り上げる演目のようだ。
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you tube:桂米朝「掛け取り」

*人間好きなものには心奪われる
これは他の演目でもちょいちょい出てくる、
beicho 02
you tube:桂米朝 「二人ぐせ」

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東の志ん朝  

今日は何の曲を聴こう、なんて考えても落語を聞き出そうもんなら、やめらんない^^;
 
3代目、古今亭志ん朝は東京落語の代表と言えそうな名人だ、噺家にはダミ声の人もいるが、志ん朝は張りのある聞きやすい声、早口でもって滑舌がいい、啖呵切るときは立て板に水、これぞ江戸っ子喋りと言える心地よさ、これだけで引き込まれてしまう。
2001年に肝臓がんで亡くなったが(63歳)、じつに惜しい。
sincho nibansenji

父親がTVでよく時代劇を見ていて「大岡越前」などは一緒に見て記憶がある、悪党相手の捕り物シーンがなく、町人同士のいざこざ、いわゆる民事を奉行が裁く話もあった、こういう見せ方の時代劇はほかになかったと思う。
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思えば古典落語のストーリーをアレンジした話が多かったことに落語を聞くようになって知った、当時俳優さんらも落語の人物さながらに演じて雰囲気を出していたのも良い^^
「あたぼうよ」は「あたりめえだ、べらぼうめ」を縮めたと知らない者に教えたり;
中でも「大工調べ」や「三方一両損」には元々落語に町奉行が登場する、そのほか落語には町人同士のいざこざが付きもの、ちょっと筋書きを変えれば、大岡越前が裁く話に出来て面白い一話になる、「井戸の茶碗」、「芝浜」などもそうだった。
何だかその相乗効果で江戸の古典落語が面白くなった、台本が上手く練られていて中国や日本に伝わる説話なども引用され、話としてまとまりがよく、さらりとしたオチで終わる。

さすが、志ん朝は動画でも多く紹介されている、
sincho sibahama
you tube:古今亭志ん朝(三代目)
大工調べ 二番煎じ 井戸の茶碗 そば清 
芝浜 三方一両損 真田小僧
真田小僧などわかりやすい傑作だ、

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西の枝雀  

先週はちょっと冷房をかけたいと思ったら、27日は風がうるさく、夜はもう一度コタツを出したいほど冷え込んだ; 
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どうもこの気候で体崩しっぱなし;こんなときは落語など楽しむのが一番、

「東の志ん朝、西の枝雀」と言われるくらい、確かにこの2人は好きな噺家のトップに挙るが、ともに全盛期に亡くなっている。
今日は西の桂枝雀(2代目)、亡くなった原因は自殺で、以前より、うつ病をかかえていたと知ったときは驚いた、黄金期と思える活躍ぶりの最中。
よく「枕」の中で、我々噺家はちょっと間違えても害はないが、医者はそうはいかない、と語っているが、本人こそあれだけ積み上げた芸を毎回、期待に応えて演じきるのは並大抵じゃないと思う、異常なまでの面白さには反面があったということか?上昇志向を持つほど、自分を追い込むことにもなる、亡くなる前は自ら立てたスケジュールに重圧を感じていた、とも言われ真相はわからないが、あまりに惜しい。
2代目桂枝雀を襲名した頃から、お馴染みの枝雀独特の芸風に変ったそうだ。いろいろ博学だったことも枕噺で伺える、地球や生命の歴史を適切に枝雀流にまとめているのが面白い、
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you tube:枝雀落語 281 雨乞い源兵衛

枝雀は英語落語をやったことでも有名だが、国内バージョンとして、大抵のお客にはお馴染みの古典でだいたいわかっていて、枝雀流のギャグの入れどころもわかる演目で、英語化の難しさを笑いのネタにしてしまう、
Summer doctor
you tube:枝雀落語 391 Summer Doctor 夏の医者

精神の病は理解されにくい、嘘でも笑って明るく振る舞えば、いずれ本当に明るくなる、など忌み嫌うプラシーボ効果だ、信ずる者は救われるって、そこまで阿呆になれない、
あるいは運動して発散?するといいとか、そんな単純に済めばもともと健康なのだ、
何が悲しゅうて気の向かんことを・・最悪のストレスだ。

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