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Classic音楽,リュート,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

リズムと小節  

日本の古謡といえば、2、4拍子系で、頭に休符があったり、アウフタクトで始まる曲というのは憶えがない?今の演歌など、古謡的なスタイルもあるが、昭和からは歌の旋律が頭に休符を置いて始まったり、付点や3連符基調の曲が出てきた、
例:森進一「港町ブルース」、バーブ佐竹「女心の唄」など、 
minatomachi.jpg
3拍子で歌の旋律がアウフタクトで始まる曲もある、
例:さくらと一郎「昭和枯れすすき」
showa karesusuki
いいえ」を8分音符に詰めたのも言葉と音価の効果のようだ、
演歌的歌唱で2人によるハーモニーも取り入れたのが効いて泣かせる^^傑作、
karesusuki you
you tube:昭和枯れすすき{さくらと一郎}

話を外国に移すと、西洋では何事も複雑に発展していく、特にラテン系の音楽は昔から拍節を巧みに操り、アクセントの拍を変化させたり、リズム的な面白さが魅力である、
また舞曲など骨格となるリズムがあり、細かい音はヒラヒラした飾りとして捉え、音価も心地よく伸縮させる、(日本人は実直なので、均等に細かく数えがちである;)
バロックの舞曲では楽譜上3拍子の中に4拍子の箇所を置くようなヘミオラの書き方が出てきて、そこは踏まえて演奏するが、ヘミオラだらけの曲もある;
dufaut.jpg
F.デュフォー:クーラントより
M S you
you tube:French Baroque Lute Music

ベートーヴェンのSym No.5 第1楽章はご存じの通り、動機の始まりに8分休符が入る、
be s 5 01 01
次の弱拍からffで音が始まり、不意をついて突如現れたような緊張感の効果だろうか、
一方、第3楽章では同じ動機が小節の頭から出てきて、安定した歩みとして聞こえる、
be s 5 03 27
姉妹作であるsym No.6「田園」の第1楽章も同じように8分休符を置いて始まるのだが、
be s 6 01 01
こちらはpで緊張感を抜いたゆったりした始まりに印象づける、同じ書法が正反対の効果になるのが不思議で面白い、

よく取り上げる、ハイドンのSym No.80は第1楽章から面白いが、終楽章に注目すると、
hay s 80 04 01
いきなりアウフタクトを次の小節へシンコペーションする、
また他のパートが相槌を入れる箇所が変わる;
hay s 80 04 110
これはあえて意地悪に聴き手を惑わす書き方のように思える;内容は魅力な楽章である、
hay s 80 you
you tube:J. Haydn - Hob I:80 - Symphony No. 80 in D minor (von der Goltz)

さて、ブラームスになると本当に変則的で複雑に絡んでいて、聴いていてどこが小節の頭か、わからなくなる;
br s 3 01 82
Sym No.3 第1楽章、展開部より
これが限りなく深みを持った音楽にしているのだと思う。

PS. 小節線のない曲、
バロックのプレリュードなど、小節線のない曲(ノンムジュレ)がある、クラヴサン音楽でも多いが、リュート曲で例をあげると、お馴染みS.L.ヴァイスのファンタジー c minorの前半もそれである、(暗黙の区切りは存在するが;)
fantasie_202101220031021a0.jpg
和声進行に応じて適切なアゴーギグ、強弱で節目を取りながら弾くのだが、奏者によって随分表現が変わってくるのが面白い。
g s weiss you
you tube:Silvius Leopold Weiss : Fantasie

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好きじゃない編曲  

今日もまた、異論も多々出る恐れのある、自分勝手な話で恐縮^^;
ある独奏楽器のために書かれた原曲をオーケストラに、あるいは別の楽器に編曲したというものに、これは良いと思えるものは少ない、ちょっと聴いてみるには面白いかもしれないが、 

ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」の原曲はピアノ曲でラヴェルほかのorch編があるが、
ピアノ的に書かれた曲で、ピアノソロならではの俊敏なアゴーギグや切れ味による描写力が、多勢のorchでは鈍る感じだ、orchの楽器で多彩な音を具現化できるが、ピアノだけの単彩でも十分イメージできて不足に思わない、
Mussorgsky orch
you tube:Mussorgsky Pictures at an Exhibition - Solti, Chicago SO (Live, 1981)
Mussorgsky piano
you tube:Mussorgsky - Pictures at an Exhibition (original piano version)

L.ストコフスキーによる、バッハのトッカータとフーガニ短調 BWV565のorch編があるが、
トッカータは本来、独奏のための楽曲で奏者の即興性、俊敏な技の切れがスリリングな聴きどころだ、これを大orchでやっても変に大仰でもどかしくなる、
bwv565 orch
you tube:Toccata and Fugue in D-Minor BWV565 Toccata.

無伴奏vnのためのシャコンヌBWV1004もF.ブゾーニ(Ferruccio Busoni)がピアノ独奏に編曲しているが、これはバッハの原曲が近代流のピアニスティックなスタイルに改変され(そう編曲したのだろうが)、バロックと近代の混ぜ物に感じ、好きではない、
Busoni bwv1004
you tube:ブゾーニ/「シャコンヌ」(バッハ)BWV1004

*以下は興味深い編曲になる、
編曲といえばバッハ自身も多く行なっていて、これは本人の編曲なので問答無用だが^^原曲と編曲が両方残るものもあれば、一方が失われた曲もある、
上述のトッカータとフーガニ短調BWV565の原曲は無伴奏vn作品(他人の作かも?)で、バッハがオルガンに編曲したものと推測されている、you tubeにも現代奏者が無伴奏vn曲に復元を試みた演奏がある、
solo vn BWV565
you tube:Bach Toccata & Fugue d minor BWV 565 - Transcribed for Solo violin and played by Andrew Manze
確かにvn的な技法が多く聴かれるようだ、

同じく上述のシャコンヌBWV1004だが、こちらはクラヴィコードを使いバロックのスタイルに基づいた編曲で、十分納得させる編曲は難しいかもしれないがブゾーニ編よりは興味深い、
bwv 1004 Takehisa
you tube:J.S.Bach/Chaconne(arr.by GenzoTakehisa)
G.レオンハルトもチェンバロに編曲している、1975年の演奏、バッハを深く研究してきた上の結果だろう、
g l bwv1004 you
you tube:J.S.Bach Chaconne BWV1004 Gustav Leonhardt
しかし、これ程こぞってこのシャコンヌを弾く必要もないと思うが・・

ブランデンブルクCon No.4はチェンバロCon No.6に編曲され、両方残っている、終楽章に出てくるvnの[106]からはさすがに鍵盤では無理なので、譜例の形に変えているが、原曲の趣きは崩さないようにされている、
bwv1049 1057
bwv1049 you
you tube:Bach: Brandenburg Concerto No. 4 in G major, BWV 1049- 3/3
bwv1057 you
you tube:Bach - Harpsichord Concerto No.6 in F Major BWV 1057 - 3/3

チェンバロCon No.1 BWV1052も原曲はヴァイオリンConに違いないが、原曲は失われている、しかし、これはvnの弦上で成り立つ技法がそのまま鍵盤上に移され、極力、原曲を崩さない方針のようだ、
bwv1052_202012070947446d1.jpg
vnの開放弦を使った技法になっている

PS.面白いのは、D.スカルラッティ、I.アルベニス、E.グラナドスらの鍵盤作品はギター独奏への編曲が自然に乗る(演奏は難しいが)、初めからギター編曲を想定したみたいに?

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今さら聴けない曲  

今日はまったく自分勝手なことを書いて恐縮; 
相変わらず巷では「癒し、ヒーリング」などという言葉が軽々しく使われている、
宇宙の景色を眺めて「コズミックフロント・ヒーリング」なんてのも"違う"し・・
「癒しのクラシック」なんぞというCDの曲など聴かされるのは退屈である;

甘ったるい曲も今さら聴きたいと思わない;
Chopin.jpg
you tube:ショパン:ノクターン 第2番

大仰な曲もいろいろある、
これは外に漏れる音量でかけるのが恥ずかしくなる、
Tchaikovsky.jpg
you tube:チャイコフスキー 白鳥の湖「情景」

唯一有名なギター協奏曲「アランフェス」の第2楽章も同様である、
Aranjuez.jpg
you tube:ロドリーゴ: アランフェス協奏曲:第2楽章
PS.ポール・モーリア編
you tube:Paul Mauriat 恋のアランフェス

これも同様、
Mascagni.jpg
you tube:マスカーニ: 歌劇"Cavalleria Rusticana" 間奏曲

スッペの「軽騎兵」序曲も名曲集で聴いて以来、あらためて聴くことはない、
Suppé
you tube:「軽騎兵」序曲 フランツ・フォン・スッペ
有名になりすぎた弊害もあるが、J.シュトラウスのワルツなど、こんな中に入りそうでも、不思議と嫌気がささない、似ているようでセンス1つの差だろうか、個人と曲との相性もある、

そう言えば、バッハのvnとobのための二重協奏曲BWV1060は人気のあるほうだと思うが、
バッハにしちゃあ、ヤワな曲に思える(演奏しだいでもあるが)、まあ1曲くらいいいか;
bwv 1060 you
you tube:Bach - Concerto for Violin and Oboe in D minor, BWV 1060
協奏曲ではイタリアの様式を取り入れながらもドイツっぽく聞こえるのがバッハの魅力、
鋼のようなBWV1052なら好きだが・・

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エンディングのクドい曲  

曲の最後、終結部に注目するのも面白い、モーツァルトなど洒落た終わり方をする曲がある、
さて、「尻ッ定番!ベスト・ヒップ・クラシック!」という面白いCDがでているそうだ、
詳細:CDJournal
様々な曲のインパクトのある終結部を集めたもので、この中で興味湧くのは"派手、大袈裟"の類いだが、「熱狂」「壮大」「暴走」「しつこい」のどれに入れるべきか、区別は難しい、
チャイコフスキーの序曲「1812年」は「暴走」になっている、
1812.jpg
you tube:序曲「1812年」
マーラー: 交響曲 第1番 ニ長調の終わりは「しつこい」になっている、
Mahler Sym No 1
you tube:マーラー: 交響曲 第1番 ニ長調「巨人」バーンスタイン 1987
ほか聴き憶えのある曲では、
ムソルグスキー:組曲《展覧会の絵》「キエフの大門」のorch編の終わりは「壮大」に入れられているが、かなり大袈裟でしつこいとも思える;
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you tube:組曲《展覧会の絵》 キエフの大門 チェリビダッケ指揮 
この曲をクラシックギター独奏に編曲、演奏した例もあるが、楽器の限界を超えたビシバシ音には耳が疲れる;以上の曲は殆ど聴かないが;

ハイドンはまずさっぱり終わるがSym No.102の終楽章はやや、もったい付けた終わりかな、
お馴染みベートーヴェンの「第5」の終楽章は「しつこい」になっている、確かに[364]Prestoから終止[446]まで、足取りも踏ん張り、しつこいか?;
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f fbe s5 you
you tube:Beethoven: Symphony No. 5 in C Minor, Op. 67 - IV. Allegro
しかし、これまでの楽章の内容からして、あっさりとは終われない、どうしてもこうなるっていうのもわかる、
「第7」終楽章も「しつこい」に挙げられているが、スピーディに巻き込むような終わりは痛快で、しつこいとは思わない、「熱狂」ではないだろうか、
「第9」の最後は「熱狂」、たしかにこれくらい熱狂して終わらせるしかない、
k bohm be s9 you
you tube:交響曲第9番 ニ短調 「合唱付き」 Op. 125 / カール・ベーム指揮 VPO
大した中身じゃないのに、終わりだけしつこい、というのはお尻でっかちだが、ベートーヴェンにはそれだけの中身がある、

バッハのオルガン作品にも壮大に終わる曲がある、
また、エンディングではないが、終わり近くでダメ押し?してくるような曲がある、
無伴奏チェロ組曲No.5のプレリュード、多声を含む旋律がねちねちと動きまわる曲だが、終わり近くのゼクエンツはクライマックスとも言える、
bwv 1011 166
ここはデュナーミクも無用、フォルテのまま弾き通せばよい感じだ、
チェンバロ協奏曲No.1の終楽章でも、終結近く、
bwv1052 03
エネルギッシュな最後の山場にきこえる、

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多重構造  

2つから4つくらいまで、ソロ楽器を複数持つ多重協奏曲はバロック期からあるが、それぞれの楽器を活躍させるには相応に長くなりそうなところ、意外に短い曲が多い、 
ヴィヴァルディの4つのvnのための協奏曲も長くはない、
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you tube:Vivaldi Concerto for 4 violins in B minor, RV 580 Il Giardino Armonico
バッハのブランデンブルクcon No.2も異なる4つのソロを持ちながら短めに終わる、
ハイドンの協奏交響曲Hob.I:105もソロが4つあるが、長くならず上手くまとめてある、
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you tube:Joseph Haydn, Sinfonia Concertante, La petite bande
それでいて、各ソロ楽器の活躍は十分聴けて、物足りなさは感じない、こうした曲の各ソロパートは並行して動いたり、対話したり、対位法的に重なったりする。
しかしこれ以降、多数のソロを持つ協奏曲は著名な範囲では浮かんでこない、長大な傑作にしなければならない、という時代のせいか、ベートーヴェンの"トリプル"はイマイチだし、傑作はブラームスの"ダブル"くらいか、

フーガは単一の主題を元に長大に書かれることもあるが、喜遊部を置いて仕切り直す場合がある、バッハの平均律クラヴィーア曲集の場合、フーガは喜遊部を置かず短く書かれている、BWV846のフーガは4声だが、
bwv 846
2段譜を4段に分けた楽譜
bwv846 you
you tube:Prelude and Fugue No. 1 in C major BWV 846:Fugue
4声フーガという場合、主題は単一であっても4つの声部に分かれていることを言う(バッハは主題を鏡で反転させた形に変化させる部分がある)、また多重フーガというのもあり、2重フーガはよくあるし3重、さらに4重がある、
4重フーガという場合、4つの異なる主題を持ち、各声部が重なって行く複雑な書法となる、
サンプルを挙げると、ハイドンの弦楽四重奏曲op.20-2ハ長調の終楽章など良くできている、
fuga haydn
主題を鏡反転させるところもない、しかし緻密に構成されているがゆえに長い大曲にできないのもわかる気がする?
hay sq you
you tube:J. Haydn - Hob III:32 - String Quartet Op. 20 No. 2 in C major
4. Fuga a 4 soggetti: Allegro

フーガには主題を重ねる小節を詰めるのはよくあり、主題を変奏形にしたり、主題の音価を伸ばして用いたり・・多様な書法があって面白い。

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