Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

フンメル トランペット協奏曲  

1枚目、1974年録音のこのアルバムはモーリス・アンドレとカラヤン&BPOが組んだ唯一のものですね。何度も復刻され、今も大人気のようですが、演奏スタイル云々を超えた絶対的名演でしょう。
多くの人がハイドンも録音してほしかったと語るのも無理ありません。この二者が組む以上、他に類を見ない名演にしなければならない立場でもあり、慎重だったのかもしれません?フンメルをメインに絞ってようやく録音にこぎ着けた?と勝手な想像が浮かんでしまいますが^^;結局ハイドンは実現しませんでした。

hum trum

アンドレの名演は言うまでもなく、バックのカラヤン指揮BPOは重厚であり、機敏でしなやかでもある、モーツァルトの交響曲で見せた魅力をここでも聴かせます。それがぴたっとアンドレに寄り添い、間奏的に入る木管のソロも上手くてこの上なく贅沢です。ついついこの盤を聴きたくなるのはバックが充実しているからですね。それから、EMIの録音がじつにいい、D.G盤と変らぬサウンド・イメージです。
動画サイトHummel Trumpet Concerto

もう1枚はニクラス・エクルンド(tp)とロイ・グッドマン指揮:スウェーデンCOによるNAXOS盤です。
エクルンドはバロック・トランペット(ナチュラルtp)の演奏で何集か出していてこれも興味深いですが、ここではモダンtpでの演奏です。美しい透明感で柔らかな弱音から輝く強奏まで、変化豊かな演奏です、LP盤時代にはダイナミック・レンジを確保しづらかった難点をさすが最新録音では克服していますね、トランペットの醍醐味が聴けます。バックのロイ・グッドマン指揮:スウェーデンCO、にも興味ひかれたところですが、清々しい音色でじつに整ったアンサンブル、第3楽章に出てくる、いかにも難しそうな速いテンポの中での符点リズムをピタリと演奏しています。アンドレ&カラヤン盤では符点の演奏は省略されています。

category: その他・古典派

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チェロ協奏曲第2番  

前にも書きましたとおり、ハイドンは特定の楽器のために何曲も協奏曲を書いていませんが、古今の名曲に数えられる傑作が少なくないです。古典派時代、チェロ協奏曲も探せばかなりあるでしょうけど、一流どころの頂点にくるのはやはりハイドンの第2番でしょうね。
この第2番は近年までハイドンの作ではない疑いがあり、エステルハージ楽団にいたチェロ奏者、アントン・クラフトの作ではないかという説がありました。しかし1964年にウィーン国立図書館でハイドンの実筆譜が発見され、疑いは晴れました。もちろんソリストを務めたであろう、クラフトの意見も取り入れて筆を進めたと考えるのは自然でしょうね、とてもメロディックに曲が進んでいくところはハイドンでは珍しいです。後から言えることかもしれませんが、温かみをおびた美しい旋律の趣味はまさしくハイドンですね。

hay ce

今回は古楽器による3枚を聴きました、LP盤のクリストフ・コワン(チェロ)、ホグウッド指揮:AAMは旋律美をゆったりと聴かせ、コワンによるカデンツァもセンスがよく聴かせどころです、オーケストラ部分も美しいですね。録音も古楽オケのサウンドをよく伝える秀逸なもので、針の降ろし甲斐があります^^
もう1つCDはアンナー・ビルスマ(チェロ)、ターフェル・ムジークOの演奏、これは幾分速めのテンポで闊達な味わいで聴かせます、カデンツァはビルスマによる凝ったもの。なおこのCDには話題のアントン・クラフトのチェロ協奏曲が入っていて(気が効いている^^)一聴瞭然、ハイドンとは違います^^モーツァルトに近い、イタリア趣味の作風に感じます、しかしチェリストらしい技巧が凝らされた聴かせる曲です。
もう1枚はIvan Monighetti(チェロ)、Alte Musik Berlinの演奏、こちらにはハイドンの2曲のほか、ハイドンとも関わりの深いイグナッツ・プレイエルのチェロ協奏曲が入っています、一流どころのセンスからすると一歩引く感もありますが、なかなかどうして、隅に置けない作品です^^(同曲のクラリネット編もあります)一聴の価値あり!

category: F.J.ハイドン

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ヨハン・フリードリヒ・ファッシュ  

ヨハン・フリードリヒ・ファッシュ(1688~1758)
この人もよく知られている部類には入らないでしょうね?バロック通なら知ってて当然?^^
かつて、T.ピノック:イングリッシュ・コンサートがファッシュだけのアルバムを出しました。これもレコード店でふと見つけたものです。1995年録音。

fasch

昨日のC.グラウプナーが忘れられた存在となったのは、彼を引き継ぐ弟子がいなかったことも要因だったようですが、ファッシュはグラウプナーの影響も受けている希少な人のようです。

作品はバッハと同じく、ドイツ語圏らしい音楽に聴こえます。
トランペットと2本のオーボエのための協奏曲ニ長調はバロック・トランペットのレパートリーとしてよく演奏されるようです。
Concerto for trumpet, 2 oboes, continuo D major, FWV L:D1

ファッシュらしい魅力がでているのはこの管弦楽組曲あたりでしょうか。
Orchestral Suite in G Minor FWV K:g 2 - 1st

リュートのための協奏曲ニ短調も、リュート奏者には希少です、
Concerto for lute in D minor FWV L:d 2 1st

やはり他の作曲家には聴かれない、独自の味わいがあって新鮮な楽しみとなります。

category: その他・バロック

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マウンダー極小期とバロック時代  

5月21日は朝の出勤前に金冠日食がみられます。必ず専用のサングラスで見ましょう^^

ところで気になるのは太陽活動そのものです。11年周期で活発になったり低下したりするサイクルから、2007年頃から活発になるはずで、太陽黒点が多数観測されるはずのところ、未だに活発化しない?こちらのサイトを参考にさせていただいても、2009年あたり、ほとんど黒点が観測されません。昨年末あたりから復活の兆候もあるかに見えますがもう少し経緯をみないとわかりませんね?

1645年頃~1715年頃の約70年間、太陽活動が低下したまま寒冷な気候の続いたマウンダー極小期の前兆を思わせる、という学者の言うこともうなづけます。テムズ河が凍結した絵画は有名ですし、江戸時代日本のこの頃の天候を記した古文書にも寒冷で飢饉が多かった記録があるそうです。
マウンダー極小期は音楽ではバロック時代の中期、ほぼ、A.コレッリの生きた時代、あるいは近代物理学の先駆者I.ニュートンの時代と重なります。大バッハの若い頃も当てはまります。マウンダー極小期が終結したあと、前古典派、ギャラント様式の音楽が本格化していきます。
太陽活動は農作物や経済に即影響しますが、長いスパンの小氷期は人間の心理、文化にも影響を与えても不思議ではない気がします。
また小氷期がやってくるのでしょうか??

category: 科学・自然・雑学

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クリストフ・グラウプナー  

バッハの時代、クリストフ・グラウプナー(1683~1760)という大作曲家がいたというのを何かで知って、CDが出回るようになったら聴きたいと心に止めていました。

当時はバッハよりはるかに有名でヘンデルやテレマンと並ぶほどの人だったそうですが、没後、作品群は音楽史上、奇妙な運命をたどっています。
グラウプナーが遣えていた君主と遺族の間で、その膨大な作品の草稿をどちらが相続するか裁判になり、君主側が勝ったそうです。その結果作品群は世に出廻ることなく、お城の保管庫に200年以上眠ることになります。このおかげで散逸を免れたと言えるかもしれませんが?

20世紀も終わり近くになって、古楽の演奏が盛んになり、タイムカプセルが開いたように、発掘され、演奏され始めたとのことです。もはやバロック通には避けて通れない作曲家となるでしょう^^

グラウプナーは鍵盤の名手だったそうで、まずそのあたり楽しみですね。チェンバロ奏者Geneviève Soly が作品群の録音をしているようです。ここでたっぷり1時間弱、聴けちゃいます。
Partitas GWV 112-115

また、早くも管弦楽曲に魅了されちゃいました、
Ouverture in D GWV 420

バッハ、ヘンデル、テレマン、いずれとも違う味、センスを感じます。一対のティンパニ、すなわち2音だけの単純なものですが、フーガの動機を演奏する旋律楽器としても扱っています。優美な旋律はひとつも出てこないけど、不思議なエスプリがあって、こういうの好きなんです^^
とにかくバッハ並みの作品量があるそうですから、未知なる録音物を集めるのが楽しみとなりそうです。グラウプナーのコンテンツを設けるかも?^^

category: その他・バロック

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ハイドン交響曲第39番  

最近ではハイドンなど古典派の"現代的演奏"と言うと、古楽演奏の影響が見られる方向を指すようになってきましたね。透明な響きと明快な表現、楽器が古楽器かモダンか、よりも演奏スタイルが注目されるというか。

さて、ハイドンのsym,39も短調交響曲の傑作として、好きな曲の一つです。
まずNAXOS盤、Helmut Muller Bruhl指揮 Cologne Chaber Orchestra(モダン・オケ)によるものですが・・T.ピノックのイングリッシュ・コンサートの演奏を聴いた後でも、すんなり聴けます^^弦、管ともによく整った爽快な演奏です。録音も美しく良好。NAXOSも一応ハイドン交響曲全集はできていますが、良い演奏者が登用されるのは中番以後なのが残念です。

hay 39

もう1枚、全集でお馴染みのA.フィッシャー盤も聴いてみました。驚いたことにNAXOSのBruhlも顔負けなほど、"現代的"です;第一楽章アレグロ・アッサイはほんとに快速で、冒頭、テーマを演奏したあと、一小節の休符が入り、(次はどうなる?)という緊張を持たせるハイドン得意の手法が入りますが、この休符にフェルマータをかけて緊張を引き伸ばしているんですね、またコントラバスを補強しているのでしょうか、低弦にエネルギーがあります。ホルンもナチュラル・ホルンみたいに豪快、(コンチェルト・ケルンの演奏かと思いました^^;)弦のみの第二楽章も歯切れのよい表現で引き絞めます。
思えば、フィッシャーも全集録音という偉業を数年かけて行っているわけで、その間にも演奏方針に変貌が生じることもあるでしょうね、39番は後のほうで録音されています。
なお、フィッシャーの全集(BRILLIANT CLASSICS)には欠陥があります、第101、103番の録音が左右チャンネルの位相がずれたような?状態でステレオ音場が正常に展開せず、聴くに耐えません;すばらしい演奏、録音もあるのに残念。
動画サイトでは、こちらも現代的かな。
sym,39 1st,2nd
sym,39 3rd 4th

category: F.J.ハイドン

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ヘンデル オルガン協奏曲集  

昔、TVで始めてヘンデルのオルガン協奏曲F-dur,作品4-4を聴いて、4つの楽章にヘンデルらしさが集約されているようで、魅了されました。明るく活気のある第一楽章、叙情的な第二楽章、間奏を挟んでハレルヤ・テーマのフーガ形式の終楽章、と整った作品です。
その後、アルヒーフのエドアルト・ミュラー(org)、A.ヴェンツィンガー指揮のLPを購入し、期待以上の名盤ですっかり気に入りました。しかも終楽章にはハレルヤ・コーラスを追加した版です、これがまたいい。大抵はコーラス省略の演奏ばかりですが。

organ con

近年購入した、hyperionレーベルの、ポール・ニコルソン(org)ロイ・グッドマン指揮、ブランデンブルク・コンソートはこのコーラス付きです。またこのオルガン協奏曲集では作品4-6(原曲:ハープ協奏曲)だけ、オルガンではなく、原曲どおりハープ独奏なんです。オルガンばかり聴くより、ずっといい。特に第二楽章の憂いに満ちた雰囲気はやはりハープです!さらに通奏低音にリュート(アーチリュートと思われる)を加え、事実上ハープとリュートの撥弦二重奏になっていて、近似的だけど違いのある二つの楽器の幽玄な溶け合いがまた魅力、この一曲だけでもこの2枚組CDを買う価値がありそうです。さすがグッドマン、いつもやることが一味違い^^興味そそるレコーディングをしてくれます。会場はあまり長い残響はなく、独特の反射音ですが、演奏内容が克明に聴き取れ、この響きもわるくないと思います。
ほかにT.コープマン盤もありますが、コーラスもハープもなしですがこちらはホールトーンが美しい録音です。いつものように装飾巧みな演奏です。(何故このCDの表紙が"BONSAI"なのか?わかりません^^;)

category: G.F.ヘンデル

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ヴァンハルの交響曲集  

ヨハン・バプティスト・ヴァンハルは古典派時代、いち早くフリーの作曲家として身を立てた人で大変人気があったようですね。ウィーン古典派の標準的で洗練された作風に思います。
交響曲も60曲以上あるようで、ハイドンの初期~中期あたりの作品と同様に楽しめそうです。田舎風の旋律は出てきませんが。

vanhal

NAXOS盤の第2集(Andrew Watkinson:City of London Sinfonia)
3曲目のト長調(Bryan G11)、第一楽章は弦だけによる上品な主題の歌い出しがあり、ハイドン顔負けの溌剌とした全奏に入るのが爽快、展開部も凝った構成ではないものの、グッとくる聴かせどころがあります。透明感のある良い録音で楽しめます。
NAXOS第3集は、ケヴィン・マロン指揮、トロント室内Oによる、モダン楽器ピリオド演奏の名演です。
ハ短調(Bryan c2)は傑作ですね。(参考動画:Symphony C minor)ハイドンの短調交響曲の緊迫感で引き締まった感じより、もっとメロディックに運んでいく感じです、展開部もツボを心得ています。K.マロンはティンパニを堂々と打ち鳴らし重みをつけます。同盤3曲目の変イ長調(Bryan Ab1)はちょっと趣がかわり、第一楽章では少し古いグルックの管弦楽曲を思わせます、第二楽章は美しいホルン協奏曲となっています。
もう一つ、鈴木秀美指揮、Orchestra Libera Classica盤に入っている、交響曲ホ短調も非常に充実した作品です、カップリングされているハイドン第75番、モーツァルト「プラハ」が続いても遜色を感じません。

category: J.B.ヴァンハル

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LP、復刻CD、聴き比べⅡ  

愛聴盤として復活したフリッチャイのベートヴェン第7番のLPですが、強奏で音がワレるのはわかっていました。しかしスピーカーに耳を寄せると、弱奏でもヴァイオリンがビリビリ歪んだ音がします。盤面が痛んだか、針の追従がわるいのか・・?同録音のCDを聴いてみると、ほぼ同様に歪んでいます、念のため別のシステムで再生しましたが、やはり同じです。マスター音源もこの状態なのでしょうね。60年代初期の古い録音機器というハンディーも認めなきゃいけないし、味わい深い名録音にかわりはないです。

be7f
be07

ヴァイオリンは高音で、松ヤニを付けた弓で擦るという楽器ですから、もともと破壊音的な?複雑な波形が出ていると思います、しかも大勢で弾いています、こういう音はマイクロフォン→再生まで、いろんな段階で、歪が歪を産むような現象が起こりそうで、録音再生の難しい音かと思います。

80年代以後の録音はさすがにクリアになってきますが、それでも歪ゼロのようには聴こえません?・・っていうか、ヴァイオリンはどこまでが生のノイズで、どこまでが録音ノイズかもわかりづらいです、これが弦楽の刺激であり、魅力でもありますが。

まあ、結果として、リスニング・ポジションで支障なく聴ければ問題ないわけで、神経質にならず、楽しみたいです。

category: オーディオ

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シューマン交響曲第4番  

序奏で出てくる動機の一つ、
レ・ミ・ファ↑ファ・ミ・レ・#ド・レ
シューマンらしい、じわっと迫りくるような名旋律ですね、この動機に基づく主題が全楽章変形しながらでてきます。とても好きな曲なのでいろいろ集めています。

suh sym 4
etc・・

ラファエル・クーベリック、バイエルン放送SO(1978年 SONY)
レナード・バーンスタイン、VPO(1984年 D.グラモフォン)
ヘルベルト・フォン・カラヤン、VPO(1987年 D.グラモフォン)
カール・ベーム、VPO(1978年 D.グラモフォン)
オットマール・スウィトナー、SKB(1987年 DENON/D.シャルプラッテン)
ウィルヘルム・フルトヴェングラー、BPO(1953年 D.グラモフォン)

順次聴いてみたのですが、さて困った、どれが1番とは決め難い・・無理に順位をつけることはありませんが^^;
クーベリックはフルトヴェングラーの時代に近い、ロマンティックな演奏でこの曲にはもっともふさわしいかな、という印象です、BPO(D.G)との録音もありますが、このSONYの録音がすばらしい。
バーンスタインもシューマンはお得意、第1、2楽章はじっくり聴かせ、第3楽章は闊達、終楽章は速度変化いっぱいで痛快です、録音もいい。VPOとの映像でこの曲の第3楽章でバーンスタインが指揮台で飛び跳ねていました。指揮台で飛び跳ねるのは、あと山本直純さんしか思い当たりません^^
カラヤンはVPOとの演奏ですが、最初を聴いた瞬間、G.ヘルマンスの録音だなとわかります、第一楽章主部は速めで、前倒しするような、ぐいぐい進める演奏、音の厚み、いつものBPOを聴いているのかなと錯覚しそうです^^
ベームは最も落ち着いた堅実な演奏、順次聴くなら一番目がいいですね;
スウィトナーはやはり特筆的存在かな、序奏の頭から、ヴァイオリンはあくまで涼しげに、低弦とティンパニでズンと重みを付けます、ダイナミズムもブラスとティンパニを豪快に鳴らして表現します。これがシャルプラッテンのHiFiサウンドで会場空間を広く描きます。
フルトヴェングラーはたぶん残された録音では最も音質の良いものでしょう、ダイナミックレンジもちゃんと確保されて。演奏は思いのほか堅実な感じです、終楽章では加速表現をみせますが、もっとぶっちぎれてほしい・・^^

特徴を掴もうと抜粋的に聴きました、あらためて、1枚ずつしっかり鑑賞したいです。

category: シューマン

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LP、復刻CD、聴き比べⅠ  

過去にLPを購入し、気に入ったものは同一録音の復刻CDも買ったというのがかなりあります。
耳慣れたせいもあってか、LPのほうが好ましい音と思うものも少なくないですが、あらためて連続して聴き比べました。今日は前にも書いた、K.リヒター指揮、BPOのハイドンSym No.94&101です。

lp1
101

どちらも同じような音と思っていました、当然ながらだいたいの質は同じですが、これらの場合、LP盤はやや浅い響きでハイ上がりに聴こえ、ボリュームを上げるとヴァイオリンがザラザラうるさく聴こえます。一方CDの方は低域がゆったり聴こえ懐深く、自然で安心感があります、鮮明度も増した感じ。
LPの場合、カッティング・マシンなどの影響もあるかもしれませんね、結果好ましくなったり、逆の場合もあったり。この録音はマスター音源がとても優秀なようで、CDから伝わってきます。

それにしてもこの演奏のBPOは上手い!101番の序奏の弦を聴いただけでホレボレします、木管も上手い、第二楽章では弱音で叩くティンパニもくっきり分離して聴こえます、終楽章の最後の音までビシっときまっています。演奏も録音も緻密、聴く方も緻密に味わおうという気になります^^

category: オーディオ

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パティ・ペイジ  

ブルース・ウィリス主演の映画「ダイ・ハード2」でマクレーン刑事が犯人グループ相手にドタバタ悪戦苦闘しながら、迷いこんだ空港の地下管理人室、そこにホっと一息つかせるなんとも懐かしい音楽が聴こえてきました。管理人がかけていたのはパティ・ペイジのLP盤で曲はOLD CAPE CODでした。

patti

you tube: ♪Patti Page:OLD CAPE COD

このあたりのアメリカのポップス曲も昔、耳に刷り込まれていたんでしょうね、このムード、ハーモニーの豊かさが印象的で、記憶も断片的な幼い頃の情景がよみがえってきます。これこそLP盤を廻して聴きたいところですが^^

一人多重録音でハーモニーを歌うという方法をとったのはパティ・ペイジが最初だったそうですね、コーラス歌手を雇う余裕がなかったとかで?当然ながら、同じ声質が重なるのでハーモニーはきれいです。日本のザ・ピーナッツは天然に揃っていましたけどね^^

音楽を聴く態勢じゃないとき、街を歩いているときとか、何か用事の最中にふと耳に飛び込んできた音楽がすごくいい!と感じることがあります。

category: 歌謡・ポップス・etc

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F.フリッチャイ:ブラームス交響曲第1番  

予約注文してあったF.フリッチャイの2枚組CDが届きました。表紙デザインやプラケースは何だか急ごしらえ的に見えますが、それはともかくお目当てのブラームス交響曲第1番から聴きました。
1958年録音、オケは北ドイツ放送SO。

br01

モノラル録音ですが各パートがバランスよく取られて音質もクセのないものですが、トランペットだけマイクが近いせいか?強奏で音がワレてしまいます。が、それは問題にならないようなじつに素晴らしい演奏内容です。

フリッチャイはフルトヴェングラー的な表現をとる演奏があったと聞きますが、それを凌駕する入魂の演奏ではないかと思います。奇しくも各楽章の演奏時間がフルトヴェングラーとほぼ同じ、強弱幅に加え速度変化で大きな高揚を生みだしますが、フルトヴェングラーが大幅な範囲で変化をつけるのに対し、フリッチャイはもっと小幅に巧みに変化をつけるところもあります、それがツボを得て効果的なんです。次はどのように進めるのか?とワクワクさせます^^グラモフォン盤のベートーヴェンで聴いたような、じつに心地よい、弦のしなやかで粘りのある歌わせ方がここでも聴けます、厚ぼったい力づくのような響きでなく、美しい充実感があるんですね、これが全楽章通して聴けます。息をのむような一瞬の間(溜め)もすごく効きます、フルトヴェングラーが突っ走っちゃうところをフリッチャイは"間"を入れるんです^^v終楽章の最後なんか凄い。

60年代、グラモフォンでステレオ録音されていたら、とてつもない名盤となったでしょう。

category: ブラームス

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交響曲第29番  

fontanaというPHILIPSの兼価レーベルも懐かしいです、ジャケットが単行本の表紙みたいな?
O.スウィトナー&SKDのLPで、モーツァルト29番の入ったのが残っていたので針を降ろしてみました。
ぜんぜん古くない、良い録音でした。演奏は記憶に残っていますが、録音の音質は新たに気付くものがあります。

moz29

やはり弦は透明、清潔、そこに2本のホルンが和音あざやかに響きます。テンポは普通かややゆっくり、残響音を多く入れた録音が一段とゆったりした気分にします。
29番はエレガントな魅力はありますが、まだのちの作品のような凝った書法はなく、弦が主体で管は殆どハーモニーを奏でるのみ、そのわりにけっこう曲が冗長なので、あまり大らかな演奏は希薄に感じます。

もう1枚、カラヤン&BPOを聴きました。カラヤンはモーツァルトの録音が少なく慎重だったそうですが、1987年録音とありますから、亡くなる2年前です。エンジニアはギュンター・ヘルマンス、60年代に回帰したような録音も感慨深いです。

moz29b

こちらはBPOの厚く味わい深い弦の響きで(やや、管は引っ込みますが)できるだけ速いテンポで、制御の行きとどいた演奏になっています。短い時間に内容が込められ、その結果、曲の密度感が高まり、充実して聴こえるんですね。

この曲に関しては、スウィトナーの良さが裏目にでてるかな?もちろんわるくないんだけど、カラヤン盤に軍配が上がるような。

category: モーツァルト

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佐藤豊彦さんのLP  

かつては名古屋の会員制のスタジオでリュートのコンサートがよく行われました。
佐藤豊彦氏、J.リンドベリ氏、今村泰典氏が来演しましたが、最も多かったのが佐藤氏です。

写真のLPが発売された頃、この録音で使われた楽器、(Kazuo Sato作、G.ヒーバー・モデル8コース)を生で聴いたのですが、この録音のとおり、まろやかで良い音が出ていました。LPはジャケットが大きいので、写真も大きく、良材が使われているのもよくわかります、このロゼッタも気に入っていました。いつかこんな楽器が欲しいと思ったものです^^;

sato.jpg

私が今持っている、松尾淳作H.ゲルレ・モデル 7コース、じつは同モデルを買い替えたものです^^;(名古屋のギターショップにありました)旧作より一段と音に気品が出た感じだったので。ロゼッタ・パターンも変りました。久々にLPジャケットを見て、気がついたら、あの佐藤さんの楽器と同じロゼッタ、^^

matuo.jpg

楽器も凝りだすときりがないので、ここらで最終としたいです;

category: リュート

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ちょっと便利なアイテム  

これはREX-LINK2 EXという製品で、PC内にあるWAVEやmp3ファイルの音声をUSB端子に繋いだ送信機から電波で飛ばし、受信機で受けてオーディオ・アンプのライン入力に繋いで再生するものです。

送受信

デジタル信号でのやりとりなので、ノイズは混じらず、音質劣化もなしに再生できます。
PCには一応、小型のスピーカーを取り付けて、そこそこ聴けるのですが、メイン・オーディオで再生するとどんな音か、いちいち媒体に入れずに聴いてみたいという時、便利です。同じ室内ですが最近のPCは送風音など静かになってきたので使おうという気にもなりました。じっくり聴くときはやはりPC止めますけどね。

category: オーディオ

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J.M.クラウス 交響曲嬰ハ短調 VB140  

先般も取り上げましたが、もうちょい踏み込んで、、

この曲はもう1枚、コンチェルト・ケルンによる古楽器オケのCDがあります、今のところ先般のNAXOS盤と2枚だけかもしれませんが、こちらも名演です。

sym c#

そういえば序奏つきの短調交響曲って、ハイドンもモーツァルトも書いていませんね。
少し古いグルックの影響もあるような、次の時代も感じさせるような、このセンスは他の作曲家では聴かれない雰囲気です。

第1楽章の序奏はひんやりと澄み切った空気のようで、古楽器の透明な響きで一段と幻想的です。主部は弦のトレモロで怒涛の開始、追い立てるようなバスラインがこの楽章を緊迫感で運んでいきます。展開部は込み入った書き方をせず、夢想的な場面を置いたようで、最後に激しさを置いて再現部に移ります。
第2楽章はあっさりとした涼しげな旋律で構成され、ハイテンションな第1楽章のあとに安息感をもたらします。
第3楽章メヌエットはこれ以上ないくらい、簡潔、淡白、そして短い、これもある意味凄い。
終楽章はふたたび怒涛の楽章で、キレのよい痛快なエンディングです。

当演奏の動画:J M Kraus Symphony C# minor VB140
全曲、甘美な旋律や冗長な歌いまわしは避けたような構成で切迫感に魅了される傑作です。

category: J.M.クラウス

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第45番「告別」  

この曲で古典派短調交響曲の魅力を最初に味わいました。(モーツァルトの40番は昔から聴き憶えていましたが、ポピュラー過ぎて古典派音楽というイメージがなかったです^^;)

第1楽章は疾風怒濤、簡潔なテーマですが、力強く、悲哀的というより情熱的で、始めて聴いた時、耳から離れませんでした。ドラティ盤のFM放送でした。展開部の最後で始めて第二主題が登場し、再現部でもうひと押し転調で深い楽想を聴かせ、展開部の続きのよう聴こえます。さすがに才気あふれています。
第2楽章は夢の中をさまようような気分です。
第3楽章は終止形で終わらず、終楽章へ続く感じ、
第4楽章前半で再び情熱的プレストを聴き、後半は副題のとおりのパフォーマンスがあります、楽器が減っていっても、なお美しく聴こえますね。
この頃のハイドンは後期に比べて旋律が美しく、大編成の曲にはない魅力があります。

クルト・ザンデルリンク指揮、シュターツカペレ・ドレスデン、針を降ろしたのは何十年ぶり?かもしれません^^;思いのほか好録音だったのに嬉しくなっています。

haydn45a

グラモフォン盤ですが、録音はシャルプラッテンとあります。旧東ドイツの名門、SKDの弦の響きが素晴らしく、古楽オケとは異なる、渋い弦のハーモニーもいいもんだと思います。内声や低弦のリズムがよく聴こえ、骨格の
しっかりした演奏です。B面にすばらしい104番が入っていますが、あらためて。

次はT.ピノック指揮 イングリッシュ・コンサート

haydn45b

古楽オケとしては落ち着いたテンポで、第1楽章はザンデルリンク盤と同じくらいです。内声、低弦&チェンバロのリズムできっちりと切迫感を聴かせます。古楽器によるハーモニー(不協和の部分など)は美しいです。

T.コープマン盤は速いながらも、しっかりと歌い込みが成され、味わい深いです。

category: F.J.ハイドン

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交響曲第44番「哀悼」  

エステルハージ時代の傑作で疾風怒濤と呼ばれる古典派短調交響曲の中でも最高に位置するものでしょう。Mourning「哀悼」とう副題が合うのは第3楽章ですかね。

古典派オケのベーシックな編成は弦楽にオーボエ2、ホルン2、(+ファゴット)が加わっただけですが、私の耳にはこれで十分、とても色彩感豊かです。管楽器は旋律を吹く部分もあれば、長く音を引いてハーモニーを彩る役割もします、小刻みに演奏する弦に対して大らかな対比がでていいですね。
ピリオド演奏でよく行われる、オーボエがこの長いハーモニーの音をノンヴィブラートで、ツーっと現われ、ツーっと弱まる、この表現法は素晴らしいです。これがまず44番の第1楽章で聴けます。好例として、やはり古楽オケになりますが、

トン・コープマン指揮 アムステルダム・バロックO
速めだけど、速すぎないテンポがいいですね、弦のデュナーミクが丹念で味わいがあり、弦・管のバランスがよく気持ち良く聴こえてくる、とにかく上手い、録音も滑らかな音質、最も満足感があります。
動画サイト→T.Koopman Haydn Sym:44

sym 44

次はブルーノ・ヴァイル指揮 ターフェル・ムジークO
こちらも、いわゆるピリオド演奏の魅力が良好な録音バランスで味わえます、第4楽章がかなり速めですが、時にはこのスピードが良かったりするんですね^^
T.ピノック盤もこれらに並ぶ演奏ですが、バランス的にやや弦が強いのが惜しいです。
モダン・オケではハイドン交響曲全集のA.フィッシャー盤も好演かと思います。

第2楽章と第3楽章の配置を入れ替えるといった例は多々ありますが、たしかに曲によってこの配置は有効ですね。
第2楽章の短調メヌエットは第1楽章の熱烈ムードの余韻がある感じです。
第3楽章は天へ昇るような無重力感、ハイドンの緩徐楽章の最高傑作かもしれません。
このあとに、ふたたび熱烈な第4楽章です、もはや言うことなし。

category: F.J.ハイドン

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スウィトナー、Moz 39.40.41  

オットマール・スウィトナー指揮、シュターツカペレ・ドレスデン
73~75年ドイツ・シャルプラッテン録音

思えばスウィトナーのモーツァルト最後のSym.39~41が揃ってなくて取り寄せました。ディスクの白地の印刷がセンスいい、

moz39 40 41

例によって弦は晴朗なサウンド、だからと言って決して軽い演奏ではなく、常にピリっとした気合いで聴き手を引きつけます。第一ヴァイオリン以外の弦楽や木管などもバランスよく聴こえてきます。私の好きな39番はこのサウンドが理想的、また41番の終楽章は、やや速めのテンポの推進力と合奏の緻密さで、この傑作楽章が凝縮されて聴こえてきます。

この手腕でハイドンも素晴らしい演奏が聴けたはず、N響の放送で、88番、100番、103番、オラトリオ「四季」を聴きましたが、何曲かでも良い録音で残してほしかったですね。
パーキンソン病が原因で1990年に引退されました、思えばN響番組に出た最後の頃には指揮棒の振えが目立ち、インタビューの声にも振えがありましたね、長生きはされたのですが惜しいことです。

category: モーツァルト

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ヴァイオリン協奏曲ニ短調 BWV1052  

バッハ通は1052、でわかっちゃいますね、
あのチェンバロ協奏曲第1番からの復元版です。バッハらしい渋い魅力にあふれた傑作ですね。
ヴァイオリン編はS.スタンディジの演奏もありますが、こちらのElizabeth Wallfisch(vl),The Age of Enlightenment の演奏がとても気に入っています。

bwv1052a

テンポを急がず、ヴァイオリンの弓の粘るような味わいを十分に聴かせる演奏で、あまり闊達にあっさり弾き進むより、こういう演奏がいいです。弓の準備に取る"間"で完全にインテンポといかない、ある種ぎこちなさがイイんですね^^バックの弦楽も同質でしなやかです。録音も温かい肌合い。

ところで、第1番の入った、T.ピノックのLP盤が残っていたので廻してみました、う~ん・・CDとおんなじ音です^^;ハイ上がりなんですよね;

bvw1052b

それはともかく、ヴァイオリンなど有竿弦楽器でよくやる同音異弦でしょうか、第一楽章で同音や近接音をトレモロ的に連続して弾くところ、鍵盤的に書き直さず、そのままなのが面白いです(鍵盤的アルペッジョにしちゃったら、当たり前でつまらないでしょうね)、一段鍵盤の楽器では同鍵を連続して叩くしかないですが、ピノックはチェンバロの二段鍵盤の下と上を交互に使って、ちょっと音を重ねてレガートに弾いています、ここはさすがに美しいですね^^バッハもこの機能を使っての編曲だったかも。
このほかLars Ulrik MortensenがCPOレーベルから出している演奏、内容はピノック盤に近いですが、これは録音が理想的です。

category: J.S.バッハ

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ハイドンのコンチェルト  

ハイドンはコンチェルトも各楽器総ざらえでたくさん書いていますが、特定の楽器のために何曲も書いていません。モーツァルトが登場してからは自分は鍵盤協奏曲を書く必要はないと筆を断っています。しかしながら残された曲は意欲的な素晴らしい作品が多いです。最後に書いた管弦楽作品がトランペット協奏曲だそうです。

そういえば、C.ホグウッドとT.ピノックの両雄がハイドンの似たようなアルバムを出していました。

haydn con

まず、当時開発されたキー・トランペットという半音階が吹ける復原楽器を使ったトランペット協奏曲、これが共通でメインでしょう。もう一曲管楽器の協奏曲、そして指揮者自ら弾いた鍵盤協奏曲、といった組み合わせです。

このキー・トランペットというのはこちらの写真の左から二つ目です。
ホグウッド盤で吹いているフリーデマン・インマーは柔らかな室内楽的な音、ピノック盤のマーク・ベネットはややブリリアントな響きも出しています。なかなか難しそうで、現代のバルブ式トランペットのようにはいきませんが、ちょっぴり大らかで粗野なのも味でしょう・・にしてもマニアックです^^フンメルもこの楽器のために協奏曲を書いて有名ですね。

どちらの盤も録音が秀逸で演奏も見事、明るくいきいきした曲が揃い、楽しめます。
ハイドンといえばチェロ協奏曲も傑作ですが、あらためて。

category: F.J.ハイドン

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リュート・ハープシコード  

連続書きです^^

バッハが所有していたというラウテン・ヴェルクはどんな構造だったのか謎ですが、バッハのリュート作品を演奏したCDが2組あります。(普通のチェンバロによるものも加えればもうちょっとありますが)いずれもリュートの丸いボディを持つタイプではなく、普通のチェンバロのちょっと小型?のものにガット弦を張ったものと思われます。響きは変わるけど、やはり鍵盤音楽ですね^^;それなりに楽しめばいいと思いますが、

lautenweak

上はたいぶ前、アウトレット・ショップでカタログの"Lauten Werk″という表示のみで判断して注文しました。Kim Heindelという奏者の演奏、バッハのBWV996やD.スカルラッティが聴きどころで良い演奏です、ヴァイスやダウランドのリュート曲も弾いていて、これはご愛嬌といったところ^^この楽器の東洋風の絵を施したところも面白いです。

下は近年出たNAXOS盤で、Elizabeth Farrの演奏、これはバッハのリュート作品全曲です。
G.レオンハルトはBWV996,998を除いて、声部を追加した演奏をしていますが、この演奏はすべて原曲どおりです。フーガBWV1000もヴァイラウホのリュート・タブラチュア版を弾くという凝り様?
実際のリュートでは左手の難しい押さえやポジション移動で技術的にも"間″を要しますが、それを音楽的な"間″に聴かせるのが技です^^;Elizabeth Farrはそこも模倣してか?リュートっぽく随分、間を入れながら弾いています。ちょっとやりすぎの感もありますが、わるくないんですね^^

category: J.S.バッハ

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ペダル・チェンバロ  

このCDは、かなり前、米国のアウトレット・ショップで見つけた掘りだしものです。カタログに"Pedal Harpsicord″と載っていて、それだけで注文しました。

演奏:Aouglas Amrine レーベル:PRIORY

ペダル・チェンバロ

オルガン奏者が普段の練習のために足鍵盤付きのチェンバロを使っていたと聞いていて、実際どんな音なのか興味をもっていました。今じゃ動画サイトでいっぱい見られますが。
これは別体で作られた足鍵盤部の上に通常のチェンバロを乗っけた状態、足鍵盤部は床に直置きで、サブウーファーと同じく低音には有利、すべて合理的ですね。
単なる練習用楽器じゃなく、本物のオルガンに負けないくらい十分に味わえるものです。録音に使用された楽器の音がまた美しいもので、この奏者も手鍵盤のほうはチェンバロ的装飾が見事で名演だと思います。これは本格オーディオで聴きたい楽器です。
オルガンでは壮大なイメージのあるパッサカリアとフーガBWV582など華麗な雰囲気で始まるのが新鮮です。しかし曲自体が壮大なので、チェンバロでもその雰囲気は失われません。
むしろ、音が持続するオルガンより、先に弾いた音が減衰して次の音が鳴るチェンバロのほうが声部が分離して聴きやすく思います。動画サイトにもいっぱい出ていますが、モダンチェンバロ風?のものが多く良い音で聴けるのが見つかりません。
BWV582(演奏:パワー・ビッグス)

category: J.S.バッハ

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フリッチャイのLP  

1枚も残っていないと思いこんでいた、フェレンツ・フリッチャイ&BPOのLPを物置で見つけました。ベートーヴェンの第7です。これでベーム、クリュイタンス、フリッチャイと揃ったので嬉しい気分^^最近はつまみ食い程度ににか聴かなかったのですが、LP1枚最後まで聴いちゃいました。

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全体にゆっくりめのテンポをとりますが、それを納得させる内容の演奏です。
リズミカルな曲ながら、弦を常に粘るように歌わせているのが印象的で、これがBPOの上手い弦なので^^なおさら何度でも聴きたいと思わせます。第一楽章のクレッシェンドをかけるところなど、ぐっと音量を下げたうえで、じわ~っとかける、木管をよく聴かせたいところで弦を押える、などバランス制御がとてもいいです。
第二楽章もアレグレットとしてはゆっくりですが、ヴァイオリンの渋みを帯びた輝き、コントラバスの深みが最高、これはゆっくりでいいと思わせます。
第三楽章、ここでも丹念な音の聴かせ方ですが、ティンパニを伴う強奏を強調し対比が利いています。
終楽章、熱狂的な楽章でつい、速いテンポを望んでしまいますが、ここでも落ち着いた折り目正しい演奏で開始します、これもいいもんだと改めて思います。何度もでてくるトランペットを伴った素早い3連音、これがぴしっと揃ってきます、速すぎる演奏は曖昧になりがちですね。エンディングに向けて若干テンポを加速していきますが、フルトヴェングラーほど極端じゃなく、アンサンブルは揃い、ほどほどですが、これで十分熱狂が湧いてきます。

録音がとにかくいい、イエス・キリスト教会で技術者はギュンター・ヘルマンス、このメンバーでブラームス交響曲も残してほしかったですね;

PS. CDの復刻盤を聴き比べたのですが、CDはマスター音源に近いのかもしれません、悪くないですが、LP盤のほうが、カートリッジの特性も加わってか?音が幾分しなやかに聴こえる気がします。

category: ベートーヴェン

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4手によるSymphony No.1  

オーケストラは強奏で下手をすると和音もへったくれもない音塊になる、声部の動きが分離して聴こえづらい、といったことがあります。

ブラームスはオーケストラ曲を書く前にピアノ4手連弾に仕上げたそうですが、ここに挙げた2枚がその演奏です。上、Karl Heinz & Michael Schluter(pf) レーベル:KOCH SCHWANN
下、Silke T Matthies & Christian Kohn(pf) レーベル:NAXOS

sym pf

交響曲第1番のピアノ連弾版ですが、ピアノというのはいかに強打しても"音塊"にはならない、ハンマーで打つ瞬間がハッキリして、先に出た音は減衰し、次の音が出る・・という具合で音同士が邪魔をしないわけです。よって曲の構造がすっきり粒立ちよく聴こえるという快感があります。
NAXOSからは他の交響曲も出ていますが、第1番に関しては上のKOCH SCHWANNレーベルのものが懐の深い演奏でいいです。音の絶対的スケールは小さくなりますが、演奏のテクニックでスケールを大きく聴かせることもできますし、オーケストラの演奏を知っているだけに、頭の中でもちゃんと増幅して聴いちゃいます^^

ベートーヴェンの第九なんかも複雑に入り組んだ声部が聴き辛いところがありますが、フランツ・リストのビアノ編曲(1人編と2人編とありますが)で聴き直してみるのもいいかもしれません。

category: ブラームス

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第94番「驚愕」  

ハイドンの特に後期の交響曲や弦楽四重奏で扱われる旋律は簡潔で平和、愛嬌のあるテーマだったりします。ほとんど旋律とは言えない音形だったり、、
94番も特に優美な旋律がでてくるわけではありません。が一度聴きだすとやめられない、味があるんですね。音の組み込み方、響かせ方、美味しいところを聴かせる前の前置き、様々なテクニックで、第一楽章など正にシンフォニックな面白さが勝負といった感じ。展開部で短調に転じたりすると、愛嬌ある旋律も大真面目な表情に一変、深い味わいを聴かせます。好きな人はハマるんですね。
第二楽章は童謡的ともいえるテーマです。エステルハージの時代にはこんな旋律使わなかったでしょうね、そこを変奏のテクニックで聴かせます。例のフォルティッシモでびっくりさせるところ、今や皆知っているので驚きません;メゾフォルテくらいで、やんわりと演奏したら・・意外性に驚くかも^^;
メヌエットも典雅?とはいえない田舎の踊り風ですね。この意外なところがロンドンの聴衆にもうけたかもしれない?

お気に入り盤は、まず先日のK.リヒター指揮、BPO盤、各パートが湧き出でるように聴けるシンフォニックは圧巻、欲を言えばメヌエットがもう少し快活だといい。

コリン.デイヴィス指揮、コンセルトヘボウ・アムステルダムは94番も名演・名録音、オーケストラが1つの楽器みたいに整い、引き締まっている、快活でバランスも絶妙。

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古楽器オケではJ.クイケン指揮、ラ・プティット・バンド、Hi-Fi録音で、響きは"プティット"ではなく、スケール感たっぷり。

94b

94番を爽やかに聴きたいときはJ.テイト指揮、イギリス室内Oですかね。

94a

category: F.J.ハイドン

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