Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

M.アンドレ&グシュルバウアー:ハイドン トランペット協奏曲ほか  

今日は息子が就職先の寮アパートへ引っ越していきました、隣の県とはいえ結構遠い。3月も終わりになって準備でバタバタしましたが、家にいる間はできるだけいつもどおり、一緒にTVを見たり、趣味をやる時間も持ちました。どうにか就職できたのだから喜びたいですが、なんか穴が空いた気分のほうが大きいです。

いつも気分を元気にしてくれるのがハイドンです。(リュート音楽ではムリ:笑)今日はこれを聴くしかありません。モーリス・アンドレのトランペット、テオドール・グシュルバウアー指揮:バンベルク交響楽団によるトランペット協奏曲、表紙のアンドレ氏の写真も頼もしく感じる。

hay tp andre
トランペット:モーリス・アンドレ
①ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 Hob.Ⅶe-1
 テオドール・グシュルバウアー指揮、バンベルク交響楽団
②作曲者不詳:トランペット協奏曲 ハ長調(原曲:オーボエ協奏曲)
 フランツ・リスト室内管弦楽団
③L.モーツァルト:トランペット協奏曲 ニ長調 
 J.F.パイヤール、パイヤール室内管弦楽団
④モーツァルト:トランペット協奏曲 ハ長調(原曲:オーボエ協奏曲K.314)
 フランツ・リスト室内管弦楽団


1曲目ハイドンの録音は過去にエラート盤のLPを持っていましたが、どのように失くしたかも憶えていません、CDで再入手したところです。グラモフォンのシュタットルマイアーと組んだ録音にも満足していましたが、当盤をあらためて聴くとトランペットもオケも最も輝き、堂々とした録音です。アンドレは素早い演奏も見事ですが、長~い音をたっぷりと聴きたい、その一音の中に輝きと温もりがあります。
第一楽章、編成は大きいと思われるグシュルバウアーのオケはずっしりと踏み込んできてとても充実感があります。アンドレの見事さは不動のものですが、この録音の輝かしい響きは最高の魅力、落ち着いたテンポの堂々たる第一楽章。
第二楽章、アンドレのtpはまるでフルートのように柔らかく吹きはじめられる、ハイドンならではの温もりにみちた楽章を存分に満たしてくれる。
第三楽章、ここもバンベルク響のシンフォニックなバックが味わい深い、そこにアンドレのtpがバランスのよい関係で協奏していく、ソロもオケもエネルギッシュでありながら整った構築感もみごとに仕上げています。

L.モーツァルトの協奏曲も好きな曲です、簡潔ながら前古典派の雅びな曲相、ナチュラルtpの聴きどころを押えた作品です。第一楽章のtpが跳躍した後の高い音を柔らかく吹き始める魅力はアンドレのような名手がはじめて聴かせられるところでしょう。この魅力は残りの2曲でも活きてきます。原曲オーボエ協奏曲をトランペットで吹いていますが、もはやtpを吹いているように思えません。小回りな旋律の切れ味、高音域を弱音から柔らか~く吹く技、モーツァルトの名曲K.314、第一楽章の長く吹くところなど、tpで吹くなんて普通考えられませんが、木管の名手顔負けの演奏になっています。またこれら2曲の原曲オーボエ協奏曲はバックを演奏しているフランツ・リスト室内Oがじつに美しい、原曲どおりオーボエがソロでも素晴らしいでしょう。

category: F.J.ハイドン

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K.ユングヘーネル:バッハ&ヴァイス、リュート作品  

このブログを始めてからリュート・ソロの音盤について書くのは初めて!リュート・ブログは名ばかり状態でした;;
録音に聴くリュートの演奏は当初ギタリストの手になるもので始まり、バロック・リュートを最初に聴かせたのはアルヒーフ盤、N.イエペスでバッハの作品でした。イエペスは爪奏法でしたがギターとはまったく肌合いの違う雰囲気を味わえました、6コース以下のバス弦は音階調弦で、すべて開放弦で弾くだけの言わばぶっきら棒な表情なのですが、深淵な魅力でもあります。やがてO.M.ドンボアや当盤のコンラート・ユングヘーネルによる歴史的奏法の録音が出て、バロックリュート本来の深い響きを聴くことができました。

ユングヘーネル
1978年 ベルギー、メルセン、聖ステファヌス教会 ACCENT

ユングヘーネルは生演奏でかなりの音量で鳴らしていたと聞きますが、この録音の凄みからもわかります、内周歪みが出るほど(笑)、よく言われる「癒し系の楽器」などとは程遠い迫力です。後にユングヘーネルはDHMに録音するようになりましたが、私はこのACCENTレーベルの録音が一番に思います。
1面はJ.S.バッハ、BWV1001のアダージョとフーガに始まる、リュートの余韻を聴かせるテンポでじっくりと溜めを置き、ダイナミックな表現、次のBWV997も冒頭ファンタジアの深淵な表現、続くフーガ、サラバンド、ジーグもリズムに適切な間を入れ、単調ではない味わいをつけます。
2面はシルヴィウス・レオポルド・ヴァイス、リュート音楽最後の大家でしょう、バロックリュートを知り尽くした人だけに、活かし切った曲を書いています。二短調の組曲(ソナタ)はヴァイスらしい魅力の代表的な作品、プレリュードはトッカータ的なスリリングな書法で引き付けます。続く舞曲達、ウン・ポコ・アンダンテ、ラ・バディナーシュ、ル・シシリアン、ガヴォット、メヌエット、ジーグ、一部奏者の裁量で単独作品を挿入していますが、それぞれにリズム的魅力が込められ、ヴァイスのイタリア仕込みの旋律の味わいがいいんです。今の日本のムード演歌にも登場しそうな旋律があったりします。そこへ、ぶっきら棒なバス旋律が、クールな雰囲気も重ねます。ユングヘーネルは甘い表現などなく、どっしりとダイナミックに、バロックリュートを轟かせます。使用楽器は当時も今も"リュート青年"なら皆憧れる、ニコ・ファン・デァ・ヴァールス作の名器、出来の良いものはこれ以上望めない豊かな響きで、これも威力を発揮しているでしょう。

category: リュート作品

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スウィトナー&SKD:モーツァルト、セレナード第13番  

久しぶりにカートリッジのAT100Eを使ってみた。高域は甲高くない程度に明るく低域もよく出る、音質は気に入っていたが軽いシェルに取りつけるとトレース性が落ちていた。オーディオ・テクニカのシェルに付けたところ、どうやら普通に使えるようになった。
懐かしい兼価盤、フォンタナ・シリーズのO.スウィトナー指揮、SKDのモーツァルト、セレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を聴いてみたところ、音質がよく合う。

スウィトナー アイネクライネ

この兼価盤は明朝体の活字で縦書き;文庫本風でいかにも地味だが、中身はフィリップス原盤の充実したものが出ていた。H.シェリングのvl、イッセルシュテット指揮ロンドン響のベートーヴェン:vl協奏曲やイタリアSQによるシューベルト:「死と乙女」など鮮明な録音の名盤だった。当盤もスウィトナーの名前で思わず買った記憶。

さて、スウィトナーのアイネ・クライネ、ちょっと懐かしさを感じるゆったりくつろいだ印象だが、晴朗な響きでしつこさがないのがいい。
第一楽章は普通くらいのテンポでやはり清潔な響き、SKDの弦楽のハーモニーを美しく聴かせる。大袈裟な表情は作らず、すっきりと進め、インテンポですぱっと終わる。第二楽章、ゆっくりめだが、旋律を撫でまわすような表現はなく程々で、清々しく空気に溶け込むような響き、中間部ではぐっとpにして、内声を挟んでvlと低弦の掛け合いに集中させる。最後もインテンポですっと終わる。メヌエットも急がず、気品ただよう。終楽章もかなりゆっくりめで、ベームと同じくらい、一音ずつ粒立て丹念に進む、ゆったりしながらも要所要所にアクセントを置き、展開部以後では彫りの深さがでる、軽く聴き流さず集中させる味わいとなる。
アイネ・クライネ・はあまりにもお馴染みなだけに、つい聴き流しがちだが、それぞれの指揮者の美質がわかりやすいかもしれない。

category: モーツァルト

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純正針と非純正針  

レコード針の寿命は実際のところどれくらいでしょうか、取説に300時間と書かれたものもあれば、1000時間ともある;間を取って600時間もあればざっとLP盤600回強再生できる、残りの人生分使えそう^^;
一番長く使っているシュアーME75EDは購入時から針は替えていませんが、最初に付いていた針は純正でしょう、いまだ健在の音。試しに予備の針に交換してみた。予備はナガオカ製、もう一つはJICO製、いずれも日本製。
試聴盤はクリストフ・コワン:vc、C.ホグウッド指揮:AAMのハイドン、チェロ協奏曲のLP。

hay vc con

気付いたのは針を替えると音が変る!シュアーの純正はカンチ・レバーが太く、音の出方もがっちりしていたのに対し、ナガオカ製はカンチ・レバーが細い、出力がやや低く、音はやや細るが繊細になる、JICO製は純正針に近いが、ちょっと音質が変る、音が丸みを帯び、ソロ・チェロの木質な感じが出て、この盤には特に良い。
これは良くも悪くもMM型の面白いところかもしれない。

非純正針
JICO製を付けたところ、プラスチック部分は白っぽい

何しろ小さな微妙な製品なので、同じメーカーでも個体差がでるかもしれませんね。なお今回のナガオカ製はカンチ・レバーが中心線より横に傾いていたせいか、ステレオ分離がやや曖昧に聴こえます。
カートリッジは普及タイプ中心にいくつか取り揃えましたが、結局一番古いシュアーME75EDがとりあえず万能タイプとして何を聴いても無難な再生をします。

category: オーディオ

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W.シュナイダーハン:ベートーヴェンvl協奏曲(LP)  

この緑色のジャケットには特別な愛着があります。D.グラモフォン原盤の兼価盤、ヘリオドール・シリーズ。それまでは兼価盤だから多少我慢しなくちゃ、と思っていたところ、グラモフォン原盤の充実サウンドで名演が続々と聴ける喜び、中でもF.フリッチャイの録音は特筆ものでした。そしてこのW.シュナイダーハン:vl、オイゲン・ヨッフムのBPOベートーヴェンvl協奏曲も名盤で昨年5月に復刻CDのレビューも書きました。残念ながら当時買い集めたヘリオドール盤の多くは失ってしまい、先日中古ショップでこのシュナイダーハン盤を見つけたときは胸おどりました。盤状態も良好。

be vl con he
ヴォルフガング・シュナーダーハン:vl、オイゲン・ヨッフム指揮:BPO
会場:ベルリン・イエス・キリスト教会、エンジニア:G・ヘルマンス、'62年DG録音


カートリッジはやはりシュアーME75EDがこの盤らしい味を引き出す。しなやかで厚みを帯びたvl群、低弦もゴリゴリせず、ゆったりソフトで深い、木管も音色豊かで上手い、そこにシュナイダーハンの美音で奏でる堅実なソロ、聴くほどに味がある。さらには例のカデンツァを楽しませる。あきらかに復刻CDよりもふくよかな響きが満喫できます、グラモフォンの美質が最良。また縁があれば緑色のヘリオドール・ジャケットにめぐり合いたいものです。

category: ベートーヴェン

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スウィトナー&N響:モーツァルト「リンツ」  

ステレオLP盤も50年代終わりから、60~70年代、80年代にはデジタル音源から作られたものまである。例外もあるが、年代ごとに録音の特性、バランスも変わってくる、カートリッジも60年代の型から変わらないシュアーのMM型は60年代の録音にしっくり合うようで、生産終了してもリクエストにより再生産されるのもわかる気がする。
今日はLP盤でも音源がPCM録音というDENONのオットマール・スウィトナー指揮、N響のモーツァルト交響曲36番「リンツ」を再度聴いてみた。

sutt moz 36
録音:1979年、荒川区民会館 

予想どおり、ニュータイプのAT150MLXがぴったりくる、DENON製のMC型を使えばもっとぴったりくると思われるが、AT150MLXもVMながらMC的な特性を持っている。音が出た瞬間、やっとこの盤の真価を聴いたという印象。くっきりと明るいvl、ゆったり広がる低音、分離して豊かに鳴る木管、贅沢に聴いた気分だ。他のカートリッジではやや渋く暗い響きだった、それなりにわるくはないが。

第一楽章、新カートリッジによって、一段と涼やかな響きで序奏が始まる、主部は行進曲的な足取りでハイドンの影響と言われる、スウィトナーは比較的速めのテンポでぐいぐい進める、ノンレガートにくっきり音を切る部分の対比を置き、涼やかな響きで、肩の力を抜きながらも、緻密な表現でピリっと張りつめた感じを与える。
第二楽章、ソナタ形式だが、めずらしく緩叙楽章でもtp、timpが使われる、これもハイドンの影響?スウィトナーは遅いテンポは取らず、甘ったるいレガートも用いず、やはりすっきりとまとめる。終結もリタルダンドなしにすっと終わる。
メヌエット、おっとり、と言えるくらい典雅に、適切なダイナミズムで重量感も聴かせる、が、力は抜けている。くっきりノンレガートも用い、心地よい対比をつける。
終楽章、充実した楽章、比較的速めのテンポで快調に、活気に満ち旋律を切れ味よく聴かせる。N響もぴしっと決めて心地よい。コーダも見事な盛り上がりを見せる曲で、涼やかな響きで決める。内周歪が解消され、終楽章も最後までクリアサウンドv

category: モーツァルト

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針圧測定  

シュアー製の針圧計を買おうと思っていたら3gまでしか計れないし、他社の専用針圧計はバカ高い;・・ということで某大国製の安いミニ電子秤にしました。不具合品が多かったり製品に当り外れがあるようですがダメモトです。

電子秤
左が日本製の精密秤、右が中国製ミニ秤、1円玉を乗せたところ、どちらも1.01g、合格ですv指示も安定している。

さっそく針圧の測定、紙を乗せてゼロ・リセットして針を乗せる、このミニ秤は薄型で、ターンテーブルのラバーを外すとちょうど盤が乗っかったくらいの高さになり、誂えたように使いやすい。ウェイトの目盛を1.5gにして乗せたところ・・
針圧

ピタリ、たぶんマグレでしょうが、ゼロ・バランスを正確にとってからでないと誤差が出るようです。一応ウェイトの目盛は概ね信用してよいというのがわかりました。

category: オーディオ

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K.リヒター:バッハ管弦楽組曲  

過去には第2番と第3番のカップリングがグラモフォンから立派な二つ折りジャケットで出ていました。残念ながら失ってしまい、後に復刻CDを買いましたが、どうも音が荒っぽく聴こえる、実際にはCDのほうがマスター音源に近いのでしょうが、私にとってはLP盤の音がベストなのです。嬉しいことに、全曲2枚組のアルヒーフ盤を先日ゲット、盤の状態も良好。
カートリッジはオーディオテクニカAT150MLXを使うとちょっと時代が違うというかエネルギーバランスが合わない感じ、同社AT-DS3にするとガッチリ響き、わるくはないがちょっとキツイ、シュアーME75EDにするとピタリとはまったように相性が良い、あのしっとり味わい深い音がよみがえる。おそらく生演奏でも聴けない音盤芸術の傑作でしょう。

リヒター バッハ01

リヒターのバッハ管弦楽組曲はまさに楷書的演奏ですが、筆の運びはしなやかで正確、といった印象です。端正だが力んではいない。現代とか古楽とかは越えてしまっている絶対演奏というかバッハの音楽の中身を隈なく聴かせてくれる。
第1番、1曲目のフランス風序曲、グラーヴェは音符いっぱい音を引き、荘重にミュンヘン・バッハOの弦はツヤ消しの銀の光沢のようなサウンドを聴かせる、グラーヴェはリピートされ最後の音はアレグロの第1拍目でもあり、短く弾ませ、次のリズムに移行する、一瞬ながらここがいい。フーガのアレグロは落ち着いたテンポで一音ずつ短めにくっきり区切り適度な重みを持たせ全パートを明確に聴かせる、生命があふれ出すようです。
続く各舞曲はリピートの音量をぐっと下げ対比を付ける、バスラインは舞曲のリズムをしっかり聴かせ快調、内声部の旋律の美しさにもあらためて気づく。バッハが各曲に忍ばせた面白い仕掛けをリヒターは読み取り、明確に浮かび上がらせ、月並みと思っていた第1番の舞曲の楽しさに気付く。3曲目ガヴォットでは弦楽が狩のホルンを模倣したような旋律を入れ、曲の本流とは遊離したパートが入ったようで面白い、バッハの他の曲でも見られる書法。
第2番、演奏の大筋は第1番と同じで、オーレル・ニコレのフルートがオケとぴったり一体化し、地味ながら堅実この上ない演奏が見事。
第3番、この録音ではトランペットが甲高いという意見もあり、確かに近年の録音に耳慣れた方にはそうでしょう。ティンパニも武骨なほど生々しく轟きます。が、これがアルヒーフ盤の魅力;序曲のアレグロは大地をしっかり踏みしめたような推進力で他に聴かれない魅力でしょう。2曲目のアリア、数多の演奏の中でもこれほど神懸った深い力の宿るものは他に思い当りません、ミュンヘン・バッハOの緻密な弦の力、内声パートの美しさにも一段と引き付けられます。
第4番、第3番と同じ編成ですが序曲のアレグロはジーグ風のリズムで趣きが変わる、トランペットの入る祝祭的な曲であっても、瞑想的な不思議な味わいも盛り込むところがバッハらしい。内容的には第3番に引けを取らない味わいがあります。終曲のレジュイサンスは上声とバスがカノン的になったり、リズムの重心が二つあるような複雑な面白さで、傑作です。

category: J.S.バッハ

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ABBA/ARRIVAL  

もう1枚くらいLPで再びほしいと思っていたABBAですが、地元の中古店では見つからなかったので、通販ショップから1枚だけ取り寄せました。店側の盤の状態評価は何度も再生されたもので、良好ではないクラスとなっていて、ちょっと気になるところでしたが届いてみれば何の問題もない良好なものでした、売る側の評価が厳しいのは良いことですが。届いたのは、お馴染みの名曲DANCING QUEENの入ったアルバム、アライバル、まずこれは無いと始まらない。

abba 2

DANCING QUEENもあらためて針を下して聴くのも最高ですが、次に入っているMY LOVE,MY LIFEが良い曲だし、アグネサのソプラノの美声と歌唱力がじっくり聴ける、B面の最初はアンニフリッドのアルトの魅力、Money,Money,Moneyに始まる。
さて再生カートリッジにはミスマッチかもしれないと思いつつもAT150MLXを使ってみました。けっこういけます。高域が一段と爽やかになり、ヴォーカルも潤いがでる、低域はいわゆる小型システムでも聴きやすいパンチではなく、ゆったり深く聴こえる。
AT150MLXは高域から低域までフラット・バランスで聴きやすい中域から低域の上部を強調しないので、小型システムに繋いでも真価は発揮できないようです。音盤自体の帯域バランス、フォノイコライザー、そしてスピーカーの特性、すべてが相性よくないと上手く使えないようで、また神経を使います;バランス良くクラシックに使うのが逆に難しいかも。なお、内周歪みはリスニング・ポジションで聴くかぎり、無しと言える、これだけでも価値ありでした。

category: 歌謡・ポップス・etc

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K.レーデル:バッハ ブランデンブルク協奏曲2,4,5番  

中学から高校生の頃は、まだバロック、クラシック音楽に対し、頭が無垢の状態で何を聴いても新鮮な喜びで好奇心をかきたてられた。もう一度この状態に頭をリセットできればどんなに楽しいことか。ある時、寝ころんでラジオのスイッチを入れたら、とても良い曲が流れてきた、バロックの音楽で4本のソロ楽器の絡みがわくわくするほど良い、慌ててラジカセに入っていたカセット・テープに録音した。曲が終わって「バッハのブランデンブルク協奏曲第2番」とアナウンスが入った。早々岐阜市街のレコード店に行って見つけたのが、クルト・レーデル指揮、ミュンヘン・プロ・アルテ室内Oのエラート千円盤。これをきっかけにエラート盤中心にバロックを聴きあさるのが始まった。同時期に出ていたカール・リステンパルトのバッハにも親しんだ。当時集めたLPはほとんど失ってしまったが日曜日に中古店でレーデルのブランデンブルクに再会。

レーデル ブランデンブルク
ラインホルト・バルヒュット:vl クルト・レーデル:fl&指揮
アドルフ・シェルバウム:tp ハンス・プリーグニッツ
:cem

ミュンヘン・プロ・アルテ室内O

レーデルはエラートに2回ブランデンブルクconを録音しているが、これは1回目のもの、なぜか2回目の録音より好みだ。これはCDの復刻も望めないだろう。録音年は不明だかステレオ初期あたりと思われる。録音機の特性か独特の渋い音色でカートリッジも古いタイプのシュアーME75EDあたりがしっくり相性が良く、音源自体歪み感があるので音の拾い方も大らかなほうがいい。
第2番、トランペットはアドルフ・シェルバウム、もともとバロックの金管は好きだったが第2番は極めつけ、高い音域をよく鮮やかに吹けるものだと驚いた、後のM.アンドレのような柔らかな音ではなく、ブリリアント。ソロvlやバックの弦楽は渋く締まった表情、パイヤールやイ・ムジチとは違うドイツ的な表現はリヒターとも通じる飽きがこない味がある。フルート(リコーダーの代り)、オーボエも手堅く演奏する。ちなみにラジオで聴いた演奏はトランペットのパートはホルンが使われていた、演奏は不明だが後のN.マリナー盤ではない。ホルンのオクターブ低い大らかさも好きだったが、のちにS.クイケン盤でナチュラル・ホルンで聴くことができた。
第4番、この曲はやはり2本のリコーダーがほしいがここでもフルートが代役、しかしソロvlの渋く堅実な演奏が味わい深く、この時代のバロック演奏として磨き上げられた美質を楽しむのもなかなか良い。
第5番、第一楽章からゆっくりめで、ほぼインテンポで整然と進められる、チェンバロのソロに入ってもルバートは控えめに演奏される。ソロvlも渋い魅力、最新の古楽演奏とは当然ながら距離を感じるがあらためて聴くと、誠実に楽譜を音にする、リヒターとも共通する真面目さも良いと思う。バッハの音楽の絶対性や力が時代を隔てても聴き手を引きつける。
最新の古楽演奏ももちろん魅力だが、我々世代がまずバロックに親しんだのはレーデルほかパイヤール、リヒター、イ・ムジチ、ミュンヒンガー等々のおかげ、それぞれに個性ある演奏を楽しませていた。

category: J.S.バッハ

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LP盤収穫  

今日もフラフラと名古屋の中古レコード店に出かけてしまった。いつもどおり電車に乗って、店内を物色してくるだけでささやかな楽しみというか、至福の時となる。この店では盤をすべてクリーニングし、試聴して状態の良いものだけを出しているようなので安心。たまに「一部傷あり」と表示されたものもあるが、何も表示がないものは良好と見てよく、元が新盤、兼価盤問わず均一価格で安いのもうれしい。
前回分と合わせて、以下のようなLP盤が加わった。過去に持っていてもう一度聴きたいと思っていたものが結構見つかるのもうれしい。

                   
lp01
最初の2枚、①はカール・リヒター指揮、ミュンヘン・バッハOのバッハ管弦楽組曲全曲、直接音主体の極めつけのアルヒーフらしい録音で、まさに"リヒター盤"というイメージ、復刻CDの音が今一しっくりこず、全集があったのはラッキーv ②はフリッツ・ライナー指揮、交響楽団のハイドン交響曲101、95番、当時は数少ない名盤の一つと言われていた。


                   
lp02
次の2枚、③はW.シュナイダーハン:vl O.ヨッフム指揮、BPOのベートヴェン:ヴァイオリン協奏曲、昨年復刻CDを購入したばかりだが、昔どおりLP盤に針を降ろして聴きたい気持ちは押えられない;④はクルト・レーデル指揮、ミュンヘン・プロ・アルテ室内Oのバッハ:ブランデンブルク協奏曲2、4、5番。これは始めてブランデンブルク協奏曲なる曲を知って買いに走った記念盤でもある、第2番のA.シェルバウムのトランペットを聴いて、トランペットがこれほど高度に吹けるものか、と驚いたもの。


                    
lp03
ここからは始めて手にするもの、⑤は名演の誉れ高いジョージ・セル、クリーブランドOのハイドン:交響曲94、96番。⑥はラファエル・クーベリック指揮、パリ管弦楽団のベートーヴェン交響曲6番「田園」。


                   
lp04
最後は⑦がジョン・バルビローリ指揮、VPOのブラームス交響曲4番ほか、⑧がカラヤン指揮、VPOのドヴォルザーク交響曲8番、カラヤンのほうは友人宅にあった盤を聴いて、手に入ればほしいと思っていたもの。


さて記憶にある音も始めての音も針をおろすのが楽しみ、時間がないので少しずつ抜粋聴きをした。カートリッジはAT-DS3、④クルト・レーデル盤は懐かしい音が広がる、どこか真空管時代的な独特のセピア・カラー風の音?過去のシステムでは聴けなかった詳細な再生音が新鮮でもある。感動したのは①リヒター盤と③シュナイダーハン盤、復刻CDがやや荒っぽい音に聴こえていたのに、こちらは"本物"という感じ、何か飛沫が飛び散るようにキメ細かなvl群、ゆったり潤いと弾力を感じる低弦、録音媒体としてはCDが格段に優れているはずだが不思議なもの。結局"結果"として出てくる音の仕上がりなわけで、手持ちのデジタル録音機を繋いでLP盤を再生し、wave録音してCD-Rに入れれば、そのままの音で聴けるはずである。⑥クーベリック盤や⑦バルビローリ盤は直感で、ふと良さそうと思って買ったのが当たり!演奏、録音とも大いに味わえるもの。中古ということは前の持ち主がいたわけで、良好な盤を放出してくれたのに感謝したい。詳しいレビューはあらためて。

category: オーディオ

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ベーム:モーツァルト セレナード第13番  

作曲当時はモーツァルトも気軽な作品として書いたかもしれないが、モーツァルト、あるいはクラシック音楽の代名詞ともいえるセレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、五つの楽章の第二楽章だったメヌエットが失われ、美しい4つの楽章で整ったのも幸いしたかもしれない。しかし親しみやすいからといって、CMソングにまで当曲を使いまくる日本のセンスは軽薄でいただけない。たまには耳直しにきちんと聴いてみたくなる。
この曲のために音盤を買わずとも、何らかのメインの曲に付いてくる。このベーム、VPO盤も1面のシューベルト「未完成」のライヴがメインで、2面の「アイネ・クライネ・」は1974年、ウィーン・ムジーク・フェラインザールでのセッション録音。カートリッジはAT-DS3を使用、やはり弦楽の複雑な波形を詳細に拾ってくれて、味わう価値が出てくる。

be moz se13

きちんと聴くには絶好で、数ある演奏のなかでも"純度の高い結晶"と言う感じ。老舗のテーラーによるオーダーメイドのスーツで、ごく当たり前にぴしっと決めたみたいな、飾りっ気はないが伝統の技が込められ飽きることのない味がある。この域の演奏はそうそう無いのではないかと?ジョージ・セルあたりも聴いてみたいところ。
第一楽章から普通のテンポでよく整い、程よい弦楽の厚みと爽やかさ、ホモフォニックな書法だが内声のパートもよく聴かせ、強弱の懐深さも出す。
第二楽章、ロマンツェの甘い旋律を撫でまわすことはせず素朴に、自然な切れ目を入れ、常に芯の通ったような旋律線、中間部では内声の刻みを中心に置き、1st.vlと低弦の対話という構成感が充実した味わい。
メヌエット、これもきちんとした出で立ちを思わせ、申し分なし、失われたメヌエットがこっちじゃなくて良かったかも?
終楽章、軽いフィナーレの感覚じゃなく、落ち着いたテンポで折り目正しく進める。展開部から終結にかけては彫りの深い響きでがっちり決める。
VPOの弦楽は流石で言う事なし。

category: モーツァルト

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ホグウッド:ハイドン交響曲22番「哲学者」  

ここ数日ドタバタ忙しかったので、今日は気分を静める曲がいいと思い、C.ホグウッド&AAMでハイドンの交響曲22番「哲学者」を聴くことにした。録音は適度な音場感で鮮明、心地よく集中して聴けるサウンド。
この曲で印象的なのはコーラングレ(イングリッシュホルン)が使われた響き。古楽器のコーラングレは一段と丸みを帯びた柔らかな響き、これは管の先に丸い膨らみを設けた構造、この中で音が反射して独特の響きを作ると思われる、人の声の発音で"ナ行"を感じさせる心地よい音。実際"ナ行"は鼻腔内を響かせる発音なので同じ原理かもしれない。リュートの胴の球面も同系の音を作っているかも。

hog hay 22

第一楽章、柔らかな中に鋭い芯があるようなナチュラルホルンに続き、コーラングレの丸い響きを聴かせ、ピュア・サウンドの弦がスーっと入ってくる涼やかさは最高、ときに二度がぶつかる和音の色彩がより鮮やかに聴かれ、とても気分は沈静化される。古楽器サウンドが存分に活かされる。
第二楽章 快速に演奏、あまりかっちり整えたように聴かせず、弦はしなやかにほぐれ、リズム音にはくっきり活気をもたせ、一本勝負のような覇気をもって聴かせる。実際のところ緻密に決めていて、展開部は長くはないがハイドンが霊感にまかせ、速筆で書いたような魅力に聴こえる。
メヌエット、主題はすっきり簡潔なものだが飽きのこない磨きあげられたような旋律。トリオはホルンとコーラングレがユニゾンでふっくらと響きをつくる。
終楽章、第二楽章と同じく快速で覇気がある、ホルンが難しそうながら素早い連続音を吹ききるところが豪快でスリリング。弦は小刻みに弾きながらも柔軟な味を欠かさず、強奏も爽快に響かせる。
落ち着くつもりが、少々エキサイトしてしまった;

category: F.J.ハイドン

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アミチSQ:ハイドン弦楽四重奏曲78、45番  

見るからに兼価盤風のジャケットですが、昔ハイドンの四重奏に興味を持ち始めた頃買った78番「日の出」と45番の入った1500円盤ですが盤が厚手でしっかりしている。演奏はアミチ弦楽四重奏団、60年代中頃から活躍した英国の四重奏団、とあるだけで詳細なデータはありません。(現在、似た名前の四重奏団がありますが別です。)しかし演奏はなかなか見事。

カートリッジはシュアーのME75EDを使ってみました、これは先代のプレーヤーを購入したとき一緒に揃えたもので結構古い、昔ながらのMM型で、耳馴染んだレコード盤の音、というのはこれかもしれない。息子も新しいカートリッジはCDに近い音だと言います。ME75EDは高域もしっかり鳴っていますがバランス的に中低域に量感があり、ゆったりと鳴りますがデッドなわけじゃなく、シンバルやトライアングルが鳴るとシャキっと出てきます。神経質じゃなくゆったり耳心地の良い音に仕上げます。
さて盤共々古いもの同士で再生してみました。盤は水洗いしてノイズ無し、録音は優秀のようでコダーイSQ盤にも負けない潤いにみちた美音が響きます、ハイドン演奏はこうでなきゃv

hay sq 78 45
The Amici Quartet
1st.vl:ライオネル・ベントリー
2nd.vl:マイケル・ジョーンズ
va:クリストファー・ウェリントン
vc:ピーター・ヘイリング
PYE レーベル


全体にくっきりした表現でコダーイSQよりややクールな感じですが、4人の手腕は良く、各弦の味わいを聴いてしまいます。
78番、第一楽章は静かに透明な響きで"日の出"の動機を始め、対照的な活気を帯びた後半がぐいぐい力を増します、展開部も心地よく整え、構成を聴かせます。
第二楽章、「皇帝」のような名旋律を持つ楽章も良いですが、こちらはさらりとして深夜の静けさを思わせる、これもいいですね。アミチSQは透明感を失わない程度の軽いヴィブラートで涼やかに聴かせます。
メヌエット、アレグロでスケルツォに近い感じですが、親しみやすい楽しい主題です。トリオは少しポリフォニックで味わいたっぷり。
終楽章、三部形式ですが開始から展開部がいきなり始まったような各声部の絡み、終結部はテンポが上がり、終楽章らしい快速感を出します。終止音は1st.vlが軽く予兆音を弾いた後ぐっと深く弾く・・味ですね。

45番はパリ・セットを書いた頃の作品でさすがに4声部の充実した掛け合いと彫りの深さは聴きごたえあります。また全体に美しい親しみやすい旋律で構成されています。
第一楽章、穏やかな動機のあとのシンフォニックなダイナミクスも心地よく整った響き。展開部もじっくり聴かせるもので終結部のスケールを各パートが切れ味よく決めます。
第二楽章は主に1st.vlが美しい主題を奏でますが、短調の中間部では4声の絡み、チェロの深い響きで緊迫させます。
メヌエット、アレグレットの優雅なもの、トリオは装飾音を頭に置く洒落た主題。再びメヌエット、パタリと休符で止まり、おもむろに再始動が味、終止和音を置かず、終楽章にアタッカで入る。この軽快かつ充実した終楽章は4パート丁丁発止の掛け合いで圧巻ですね、アミチSQは申し分なく聴かせてくれる、最後はチェロの余韻をたっぷり響かせて終わる・・味です。

category: F.J.ハイドン

tb: 0   cm: 2

サヴァリッシュ&N響:ブラームス交響曲1番  

追悼:サヴァリッシュ、二曲目です。
ブラームスの交響曲はロンドン.フィルハーモニックで全曲揃えていましたが、サヴァリッシュ円熟期のNHK交響楽団との録音もぜひ欲しいと取り寄せたところです。1987年、N響創立60周年、定期公演1000回記念の時、NHKホールでのライブ録音です。私の街にも地方公演で来てくれたときもブラームス1番でした。このような世界的名演を地元で聴けたというのはたぶんこれが最初で最後でしょう;まさに「先生」と呼びたいサヴァリッシュ、とびきりのブラームス1番、N響サウンドの充実ぶりもさすがで申し分なし。
1991年録音のロンドン・フィルとの録音(EMI)はややすずやかで落ち着いた響きですが、当盤は熱気が十分伝わってくる好録音です。

sawa bra sym1

必要なものは十分あり、余分は一切ない、楷書体をいつでも完璧に書きあげる名筆家の手腕とでも言いましょうか、指揮者自前の特異性を出すことは考えず作品に対し誠実で、ごく当たり前に最高の演奏ができる指揮者の典型ではないでしょうか。
第一楽章、サヴァリッシュは序奏部では左手は止め、指揮棒だけに気合いを込めていました、身の引き締まる響きです、主部の開始音はじわっと量感を含ませ、じっくりとしたテンポで進めます、まさにちょうど良い重厚サウンド、大袈裟なアゴーギグはとらず整然と行く、ズシっとリズムを決めるダイナミック音も音尻を整え、端々にまで制御が行き届いた印象を与える、当然聴き手も集中させられ、構成をじっくり聴かせる。
第二楽章、甘ったるい感じはなく、風にそよぐ草原のような弦の響き、室内楽的なデリケートな内容を詳細に聴かせる。コンサート・マスターのソロは誰か、徳永二男さんか、堀 正文さんかな?
第三楽章、無用に遅いテンポは避けるといった感じ、さらりと進め終結のフェルマータも長く引きずらない、第四楽章へと繋がる感じ。
第四楽章、ドラマティックな楽章ですが、ここでもアゴーギグは控えめ、ブラームス版"歓喜の歌"も表情を付けすぎず、渋い味わい、これがいい。整然と進めながらも味わい深い。終結部もアップテンポでもったいぶらず、サバサバしているが、感極まるような終結なんですね。盛大な拍手ブラボーも録音されていますが、まさにその気分です。

サヴァリッシュは録音には恵まれていないようですが、シューベルト、シューマン、ブラームスの交響曲だけは揃えたのでこの後もじっくり聴きたいです。追悼番組も録画予約しました。

category: ブラームス

tb: 0   cm: 0

ABBA THE ALBUM  

人間ドックの胃内視鏡で、食道上部に腫瘍らしきものが見つかり、今日は消化器内科に精密検査を依頼に行ってきました、要精密検査というのは今回初めて;写真のかぎり「経過を見ましょう」と言われる程度のようで、一応来週検査予定です。まあ素人が思いこみであせってもしょうがない、ドクターにお任せしましょう。

気を取り直して、久しぶりにポップスものです。
昔はドーナツ盤も含めて随分持っていた、ABBAのLP盤が1枚だけ残っていました。新プレーヤーで再び聴いてみたくなるのは自然なところ。ABBAが大人気となり、映画が公開された頃に出た ABBA THE ALBUMです、映画館は満席、立ち見も出るほどでした。

abba

ヴォーカルのアグネッタの声というのは、アナログ盤から針で拾ってはじめて心地よく、それらしく聴こえてしまうのは"刷り込み"でしょうね。その後もCDの復刻が何度かありましたが、デジタル時代を意識したかのような?仕上げで、とても聴きたくない音質でした。不評のためか、近年になってようやく当時の音質に近い仕上げの復刻が出るようになりました。
Take a Chance on Me がCDにも入っていて聴き比べできますが、でもまだLPが本物という感じです。

abba2

現在聴いても少しも古くない、第一線の音楽性を持ったものは時を経ても価値を失わない。ABBAの音楽は快調なポップスを中心にロックやソウル、さらにクラシックの要素も取り入れた上質の音楽とサウンド。単なる流行りのポップスじゃないところが良いのでしょうね。エレキ・ギターやシンセはもはやアクースティックな味として聴けます。ABBAのLPも中古店で見つかれば?あと少しほしいです。

category: 歌謡・ポップス・etc

tb: 0   cm: 0

コダーイSQ:ハイドン弦楽四重奏曲全集  

ハイドンの弦楽四重奏曲全集、いずれは持ちたいと考えた末、NAXOS盤のコダーイ・クヮルテットに決めました。
いくらかでもお値打ちにと輸入盤にしましたが、少々日にちはかかり、4日に届きました。国内なら完璧な安全梱包で送られてきますが、ボックスの左後方が陥没しているあたり、輸入盤らしい(笑)

コダーイ hay sq

今まで、全集ものなどBOXものをいくつか揃えましたが、これほど粒揃いで演奏、録音とも優れたものは初めてです。以前も1枚もので購入したコダーイSQの盤のレビューを書きましたがいずれも気に入っていて、全盤同様に満足できそうです。時間がないので、数枚サンプル聴きをしました。
初期の作品はメヌエット楽章を2つ持つ5楽章のディベルティメント風な作品ですが、この時期なりの楽しさがあります。これら初期作品の録音は適度に残響音をいれて華やいだ響きに仕上げてあります。ハイドンが本格的四重奏曲に乗り出した作品からは室内楽的な録音に切り替えてあり、気の効いたところです。後期の傑作Hob.Ⅲ:77「皇帝」やHob.Ⅲ:82など聴いてみると、単発で傑作どころを録音している四重奏団にも勝る内容で満足、ほかも期待がもてます。「十字架上の七つの言葉」もいい。
コダーイSQは4人の奏者とも上手いし、ハイドンの作品に自然に寄り添ったよく心得たもので、過剰な表現はなくあくまで美音に徹し、音楽的にはぴりっと集中し冴えわたっている、それで全曲録音しているのが凄いです。"とりあえず揃える全集"じゃなく、1枚ずつ名演として聴けるものと思います。Daisyさんのレビューでも紹介されたとおり、私もオススメの全集です。あらためてレビューしていきたいです。

category: F.J.ハイドン

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F.フリッチャイ:ベートーヴェン交響曲7番  

我家の小さな音楽ルームは親子供用、今日は息子に新プレーヤーの使い方やアナログ方式の特徴などあらためてレクチャーしました。リュートの扱い方同様、"フル・マニュアル"のデリケートな手作業に馴れてもらうのは神経を使います;そうこうしている間、ちょっと驚いたのは「ダスト・カバーを閉じるより開けたほうが音が良い」と言うのです。確かにダスト・カバーの共振が盤面にフィードバックすると良くないのですが、何も教えずとも気づくとは、さすが若い耳は敏感、私は聴覚も視覚もすっかりマイルドになって気にもしませんでした(笑)・・忘却力も冴えてきたし;

第七が続きますが今日は過去にも取り上げた、フェレンツ・フリッチャイ指揮、BPOのベートーヴェン交響曲7番にじっくり針を降ろしてみました。私には同時期のベーム、クリュイタンス盤と合わせ三名盤の一枚。
この盤には今のカートッリッジとプレーヤーがとても相性良いようで、甲高くもなくデッドでもなく、しっとり重厚なDGサウンドが味わえます、明らかに復刻CDに勝っています。

フリッチャイ be sym7
1960年 ベルリン、イエス・キリスト教会 DG

第一楽章、序奏の出だしは力強いがしっかり針がトレースして心地よい、ヴァイオリンと掛け合うコントラバスの深みが最高。主部はゆっくりめ、フリッチャイは弦の柔軟な味わいの横の流れをじっくり進めながらtimpを伴った総奏の縦の打ち込みをびしっと切り込ませ、またクレシェンドの前にぐっと弱めたり、リズムに溜めを置いたり、次の表現への効果的な"準備"が入ります。弦を押えて管をくっきり聴かせるなどパート間のバランス・コントロールも綿密、速いテンポでは聴けないであろう味わいを十分盛り込みます。
第二楽章、アレグレットもかなりゆっくり、低弦から上声までテーマが一際神聖な響きで受け継がれ最高潮に達するまで結構長丁場ですが、ひしひしと迫る運命を受け入れるような壮絶感もあります。
第三楽章、スケルツォもだいぶゆっくりなほう、軽やかというより重厚で強弱の起伏を十分もたせ、スケルツォ・リズムの一拍ずつが力強く凄みがある。トリオでのtp、timpが輝かしく痛快。
終楽章、やはり速くしない、繰り返される「タン.タタタッ」の打音は常にかっちり整え、溜めを置きながらじりじりと展開していく迫力がある。フリッチャイも終盤では心もちアッチェルランドをかけますが、大質量の物体が僅かずつ加速する感じでこれがいい、合奏技的には落ち着いた範囲で最後までかっちりと決める。弦は常に味わい深い。

category: ベートーヴェン

tb: 0   cm: 0

ブリトゥン:青少年のための管弦楽入門  

アナログ盤を楽しむ、とは言いながらプレーヤー機能については殆ど解らずという状態です;同じカートリッジでも取りつけたトーン・アームやヘッドシェルの違いで音質にも変化が感じられますが、ちなみに今回導入したプレーヤーにはaudio-technicaのヘッドシェルAT-LT13aを使っています、厚地の金属製でカートリッジを付けた状態で重さ19.62gです。旧プレーヤー(DP-47F)のシェルは専用タイプでプラスチック製で同様に量ってみると10.85g、約2倍の違いです。やはりこれはAT-LT13aのほうがカートリッジの台座としてがっちりしていると見るべきでしょうか、針を盤面に落とした音からして違って聴こえます。旧プレーヤーは幾分ほんのりした反応で嫌いではないですが。

ヘッドシェル

さて今日は新プレーヤーで、ベンジャミン・ブリトゥン:青少年のための管弦楽入門を聴きました。20年近く?倉庫にあったLPです;今更管弦楽入門というわけじゃありませんが、健やかに過ごした時代を思い出し、懐かしい気分です。

britten
1面 ブリトゥン:青少年のための管弦楽入門
   ナレーター:小山田宗徳
2面 プロコフィエフ:「ピーターと狼」
   ナレーター:黒柳徹子
ロリン・マゼール指揮:フランス国立放送管弦楽団

1962年録音 D.グラモフォン

オケの調率音が鳴りだすとともに解説が始まる、小山田宗徳さんのナレーション、いいです、ぴったり、(これで買おうという気になった)、姿勢を正して真面目に聴かなきゃ、という気分になります。ナレーション音声にはコンサートホールに響くような適度な残響を持たせ、会場で聞くようにリアル。ヘンリー・パーセルのロンドの主題がまず全奏で始まる、続いて各楽器を紹介しながらの変奏、コントラバスに走句を弾かせたり、けっこうその楽器に不似合いな旋律だったりして面白い、最後は壮大なフーガにパーセルの主題を重ね華々しく終わる、と御存じのとおり、その間、小山田さんのてきぱきとしたナレーションが入る。
録音がいつものグラモフォンとは一味違う、Hi-Fi録音というやつで英デッカによくあった録音、昔のオーディオ・ブームを思い出す感じ、大型3ウェイの本格SPで聴けばそれなりに応えてくれる音源でしょう。'62年の録音ながら見事で、特にパーカッション、シンバルの切れ、バス・ドラムの押し出し、マリンバのくっきり音など聴こえてくるとオーディオ的に楽しんでしまいます。
なお2面は黒柳徹子さんナレーションで「ピーターと狼」、こちらは音声に残響をつけずTV番組風、昔のNHK子供番組の雰囲気です。

category: 近代・現代作品

tb: 0   cm: 2

C.クライバー:ベートーヴェン交響曲7番  

先日の買い物で見つけた、C.クライバー、VPOのベートーヴェン交響曲7番のLPです。これは以前CDを持っていて、失くしてしまい、LP盤で買い直すという逆をやってしまいました。CDを聴いたときの記憶は良い音質でしたが音がスリムにまとめられた印象でした。このLPも同じかと思ったら意外に肉付きのよいサウンドで迫力があります、これぞグラモフォンの音という感じ。
やはり第7はクライバーの特質が最も発揮されるようで人気の演奏ですが、バイエルンROのライヴCDやRCOのDVDもあります。音源的に最も優秀で詳細に聴けるのはこのグラモフォン、VPO盤ですね。

c kle be sym7
1975年 録音

クライバーは弦を厚く鳴らし過ぎるのを避け、弦群と管群を対等なバランスにして、強弱表現も深く取り、またtimpをぐっと前面に出し打音を明快にしてリズムの躍動感を強調します。
第一楽章、序奏部から大きく強弱をとります。主部は躍動感たっぷり、超弱音からのクレシェンドは圧巻で、快速ながら制御を完璧にこなし、強引さがなく、慣性の法則に従ったような柔軟な推移を感じます。この楽章だけでも緻密な作戦のもと、入念なリハーサルを行っているでしょうが、聴こえてくるのは、一本勝負というか、たまたま演奏したらこうなったみたいな作為感のない快調な演奏なんですね。
第二楽章、アレグレットらしいテンポで重々しくせず、VPOの弦の美音を十分響かせ、強弱の起伏を懐深く自然に聴かせます。
第三楽章、スケルツォは快速で飛び跳ねるようなリズムを強調、トリオは速度を十分落とし、ふたたびスケルツォの躍動感。
終楽章、お馴染みの超快演、冒頭は力強くtimpが締める、強奏は短く切り、ガサガサ響かせないのは心地よい、これは全体に言えますが。最後は極限までのアッチェルランド、合奏の限界をRCOは完璧に決めていましたが、VPOもそこそこ決めています、スーパー・オケ的に頑張りすぎないのがVPOらしい^^

category: ベートーヴェン

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