Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

ストラップ  

今日は新しいリュートのストラップを用意、余っていたチロリアン、ストラップの長さを調整したらすぐ使えました。

ストラップ
ストラップ2

あとはケースがほしいところ、ベニヤ板で四角い箱を作れば、このサイズなら十分OKでしょう、当面はナップサックみたいな布袋でもいいかな。

category: 趣味のハンドメイド

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昨日の荷物  

昨日の変形写真の正体です。
2014年作、スティーブン・マーフィーのお弟子さんで匿名の製作者による、6コース、アルト・リュートです。調弦は①コースがAで、ギターの5ポジション・セーハと同じ音域。
a lute 00

使われている木材が気に入りました。ボウルのリブはトネリコで、野球バットでお馴染みの木材、ネックとペグボックスはブナで、木槌や鉋台、頑丈な工作台などに使われる木です、ブリッジはサクラ、こんな日常見慣れた木で出来ていると何かほっとします。
a lute02
指板はペア(梨)で全体に明るい色調で整い、細かいことを気にしなければ素朴で美しい外観です。時間をかけずざっくりと作られた感じですが、外見だけ綺麗に出来た楽器とは違い、音や機能など、さすが筋の良さを感じる。ペグはココボロ材で具合良く、弦高やスペーシングなど大事なところはしっかり神経を払ってあります。
a lute 03
ダブル・フレットのニガ味の効いた音。

a lute rose
スプルースは上質、この楽器ではロゼッタ彫りも完璧じゃないけど健闘している。

a lute01
アルト・サイズのリュートで弦長は53cm、音域は高くなるほど、半球ボディの"コヮン"と鳴る音の特色が際立ってきて、和音も鮮やかになり、フランチェスコ.da.ミラノ、P.アテニャンなんか心地良く弾けそうです。

category: リュート

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謎の荷物?  

今日、帰宅すると、なにやらダンボールに入った荷物が届いていました。
厳重なテーピングを剥がして中を見てみると・・

おやおや、こんな物が・・
a lute
はたして、何でしょう )))

category: 時事・雑記

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T.ヘンゲルブロック:J.B.バッハ 管弦楽組曲ほか  

気を取り直して昨日の2枚組CDです。
メインとなる1枚目はバッハ一族の一人、ヨハン・ベルンハルト・バッハの管弦楽組曲の4曲と2枚目のCDはJ.F.ファッシュ、G.P.テレマン、J.ルートヴィヒ.バッハ、J.D.ゼレンカの管弦楽組曲という組み合わせです。組曲全曲については大変なので、冒頭に置かれたフランス風序曲の聴き比べをします。

j b bach
CD1
ヨハン・ベルンハルト・バッハ(1676-1749)
組曲第1番 ト短調
組曲第2番 ト長調
組曲第3番 ホ短調
組曲第4番 ニ長調

CD2
J.F.ファッシュ(1688-1758)
組曲 ハ長調
G.P.テレマン(1681-1767)
組曲 ト短調「ミュゼット」
J.L.バッハ(1677-1731)
組曲 ト長調
J.D.ゼレンカ(1679-1745)
7声の序曲ヘ長調

トーマス・ヘンゲルブロック指揮
フライブルク・バロックオーケストラ


CD1
大バッハの又従兄、J.ベルンハルト・バッハの作品は殆どが失われ、この4曲は貴重なもの、ヘンゲルブロック指揮、フライブルク・バロックOの優れた演奏で聴けるのは有難い。4曲通して聴いて思ったのはいずれも標準的で良く出来たフランス風序曲であること、気品があり、独特の灰汁の強さのようなものがない、逆に言えばもう少し押すところがほしいと言える。第2番と4番の中間のアレグロは3拍子で大バッハの管弦楽組曲第4番と同じリズムで心地よい。
しかし、Wikipediaにまでベルンハルトの音楽性はテレマンに似ているとあるが、本当だろうか?CD2のファッシュならそれも言えるが。
CD2
1曲目のJ.F.ファッシュの序曲ハ長調はグラーヴェにおけるパッセージの切れ、アレグロのフーガの各パートが噛み合う、テレマンやグラウプナーに近い活力に満ちた感覚はとても良い、ファゴットが難しそうなソロを吹く場面も聴きどころ。
2曲目、テレマンの序曲ト短調はさすが並みの作曲家とは違う一捻りがある、フランス風序曲の様式を消化し尽くし、斬新な感覚を聴かせる、中間のフーガが二つのリズムパターンが混在するように聴こえ不思議な魅力、続く舞曲も含めテレマンらしいエスプリの効いた曲だ。当時の人気ランキング一位というのがわかる気がする、ファッシュも上位にくるでしょう。
3曲目、大バッハの遠戚になるJ.ルートヴィヒ.バッハの序曲はこの2枚組の中で最もフランス風というか、リュリに始まるルイ王朝の音楽を彷彿させる、この曲はそういう意味で逸品、気に入ってしまった。遠い親戚より近くの他人と言うが、バッハ一族らしい作風というのは存在しない、各々が学んだ地の影響を受けてそれぞれの道を歩んでいる。
4曲目、ボヘミア出身で後にドレスデンで活躍したヤン・ディスマス・ゼレンカの序曲ヘ長調、最後を飾るにふさわしい堂々たる序曲、リピートを行えば長大な曲になるはず、グラーヴェの和声進行が充実したもの、アレグロのフーガがじっくりと構成され、活気に満ちた聴き応えのあるもの、最後のグラーヴェでも凄く意外な和声進行を聴かせて終わる。
それにしてもドイツ系の作曲家達が似たようなフランス序曲をいっぱい書いているが、この形式に飽きることはなく、数だけ楽しめる。

category: ルネサンス・バロック

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盤面印刷、入れ違い  

大バッハの又従兄弟である、ヨハン・ベルンハルト・バッハの管弦楽組曲をメインとしたCDを見つけ取り寄せた。2枚組になっていて、CD2にはファッシュ、テレマンなど影響関係にあった作曲家達の同じく管弦楽組曲を集めた、トーマス・ヘンゲルブロック指揮 、フライブルク・バロックオーケストラの演奏だが、こんなことってあるのだろうか、
名の知れたエラート盤だが、CD1とCD2の盤面印刷が入れ違いになっている!;

仮

"CD1"を聴きはじめていい曲だと思いつつ、曲は短調のはずが長調?・・ファッシュの曲だったのだ;ちょっと困惑ぎみなので、レビューはあらためて(笑)

category: ルネサンス・バロック

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マンユウの細い糸  

弦の話ばかりで恐縮です;
現在、私のリュートにはナイロン弦は1本も使っていません。ナイロンの難点は温度差によるピッチの狂いが大きいことです。温度が上がると膨張してピッチは下がりそうなところ、上がります、おそらく純粋なナイロン分子で出来ていて、温度が上がると分子の運動が活発になり、縮もうとする力が働きピッチが上がる、この要素が強いのではないかと思います。ただし温度が上がり過ぎると融解してくるでしょう。
ナイロン
ナイロン弦の特性

一方バロックリュートの⑤コース等に使っているナイルガットのNG82~88くらいのやや太いものは温度が下がるとピッチが上がるという逆の変化が起きます;こちらは単純な温度による膨張、収縮かもしれない?細いナイルガットは問題ないのですが。
11c lute
万鮪を試したところ
よって同じ楽器にナイロンとナイルガットを併用すると冬は厄介です。唯一フロロカーボンだけは温度による変化が少なく、湿度の影響はまったくないので、この点助かる素材です。
今回、⑤コースや低音のほうのオクターヴ弦にもいけるんじゃないかと思い、万鮪の20号(径0.74mm)、22号(径0.78mm)など取り寄せました。

manyu 20 22
これで、ピッチ不安定の悩みが解消するかと思いきや・・・音がよくない!;どうもここに使うには万鮪は軟質過ぎて倍音が足りない、ナイルガットに戻すとさすがに音は良い。
今回の買い物は無駄になっちゃった;まあ何かに使えるでしょう、釣とか(笑)
ただし、⑥コース以下の低音弦に使った万鮪(40号以上)は良好です。

category: 楽器について

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大型魚用釣糸:マンユウ90号  

*釣りの話題ではありません*
今や私にとって必需品となった、呉羽の大型魚用釣糸"万鮪"ですが、釣人以上に号数に拘っています(笑)現在のラインナップには80号(径1.48mm)の次は100号(径1.66mm)しかないのですが、中間の径がほしかったところ、旧ラインナップには90号(径1.57mm)があって、在庫品を注文しました。素材のフロロカーボンはリュートの低音弦としてちょうど良い比重にあり、この万鮪の質(硬度)もちょうど良い。

manyu 90

値段も下がってお得・・30mもあり、残りの人生で使い切れません;
この13コースリュートの⑪コースにはぴったりの径で研磨の必要がなく助かります、
C♮ではちょっと緩いかな;
13c bl
弦長69.5cm、⑪コースのテンションはA=415hzで2.6kg

なお、2つの11コースリュートは弦長が66、67cmと短く、100号がテンションではちょうどいいところでしたが、ちょっと太すぎて音が不明瞭でもある、90号のほうが響きが良くなる可能性もあるので試してみます。こんな使われ方、釣糸メーカーには不本意かと思いますが、"本物の弦"以上に具合が良いんです。

category: 楽器について

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スキャロップ指板  

スキャロップ指板とは、指板のフレット間の部分を掘り下げたタイプのものです。エレキギターにはよくあるようで、軽い力で弦の押えが効くことと、押え込みによるチョーキング(音程揺らし)が主な狙いのようです。
19世紀ギターにもこのタイプがあって、さすがにこちらではチョーキングはやらないでしょうから、大袈裟に掘り下げてはありません。

スカロップ

フレットはありますが張り出させず、指板の起伏の頂点に沿って打ち込んであります。力を入れて押え込むと音程が不正確になるので、適正に押える慣れが必要と思われます。
先日、11コースluteのフレットを太いものに替えたと書きました、太いといっても僅かなことで、弦高としては大して変りませんが;細いフレットより押えが効き、ビリにくくなったようです、要するにスキャロップに近くなったと言えるかも。

11c lute

じつはバロックリュートでは装飾ヴィヴラートを適切な場面で使いますが、チョーキングに近い大きな揺らしもあれば、微かな揺らしもあり、多様です。太いフレットなら押え込みを強めたり緩めたりの方法で、微かなヴィヴラートがやりやすそうです。

category: 楽器について

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S.クイケン:ハイドン 交響曲第92番「オックスフォード」  

いろいろ取り揃えながら、まだ耳を通していないCDが結構あり、S.クイケン指揮、ラ・プティット・バンドのハイドン「オックスフォード」を忘れていました。1991年、Virgin Classicsの録音ですが、サウンドも十分満足できるもの、あらためてクイケンの弦楽への拘りが感じられ、その美しさで群を抜いている。

hay sym 92
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
1991年 Virgin Classics


第一楽章、序奏は引きずらず、さらりと始める、主部の動機①は属七和音の落ち着かない雰囲気であえて始め、②25小節から主和音の総奏でがっちり安定する、ここのスタカートの付いた跳躍の力感は痛快、しかし始めの動機は楽章のメインである。
sc hay sym92 01
スタカートは音を明確に打ち出すのが目的で、必ずしも"短く切る"とは限らず、響きの量感を得るため、弦楽など若干伸ばすことがあっていいでしょう、荒っぽくなってはいけない。
展開部は第二主題で力強く開始、各パートが複雑に絡む聴きどころ、115小節から展開部最後まで転調しながらぐいぐい迫ってくるのが良い。
sc hay sym92 02
クイケンは清涼な弱奏ときっぱりと鋭いダイナミズム、柔と剛の対比はまさに的を得た感覚。
第二楽章、弦の聴きどころ、大袈裟な表情は付けず、涼しげに始める、中間部の短調は予測どおり、キビキビと押し寄せる。
メヌエット、快速ぎみで重っ苦しくないのがいい、ダイナミズムはズバっとくる鋭さで決める。
終楽章は結構快速で、構築感をがっちり決める緻密さ、展開部はゾクゾク来る、全楽章そうだが、tpが透明によくとおり、timpも良い意味で粗野な感覚で効いている。
これは「オックスフォード」指折りの好演奏だ。

category: F.J.ハイドン

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フレットの弦高調整  

今日はレッスン日でした、S.L.Weissの‘L'Infidele 、相変わらず頭のアントレで四苦八苦しています;今日は古いほうの11コースluteを使ったのですが、‘L'Infidele に情緒が合う感じです。
このリュート、一度弦高を下げる修理はしてもらったのですが、古い楽器だけあって、ヤワなんでしょうか、また少しネックが前倒れしてきたようです。さらに修理となると今度はネックの付け替えしかなさそうです^^;まあ、今のところ弾き辛いというほどではありません、願わくばよく押える7、8ポジションあたりがもうちょい低いと助かる・・

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強調図
当面はフレット弦を強調図のようにハイポジションに向けて徐々に太いものに巻き替えて使います、まあ気休め程度かもしれませんが(笑)写真ではほとんどわかりません。
11c lute
めったに押えない貼りフレットはそのままでいい、というかこの楽器は元々貼りフレットは無かったです。
さらにブリッジ穴を広げて、5コースまで"2回通し止め"にしました、これで結構低めに弦が止まります。
ブリッジ

いかにピッチを低く緩めに張っても、変形なし、とはいきませんね;

category: 楽器について

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T.コープマン:ハイドン オルガン協奏曲No.1ほか  

コープマンはオルガン協奏曲の名演を多く残していて、当盤のハイドンの協奏曲は3回目だそうですね、80年代に録音したフィリップス盤も良かったし、ヘンデルのオルガン協奏曲(エラート盤)も良かった。コープマンの活き活きとした演奏はハイドン、ヘンデルにぴったりで、バッハ以上に楽しい。古楽奏者の装飾音の付け方はおのずと個性が出てくると思いますが、コープマンらしい語り口で存分に聴かせます。あくまで音楽の純粋性は失わない、古典派音楽のいいところは、あまり粘らず、考え込まず、快調に運んでいくところ。

koop hay org
・オルガン協奏曲第1番 ハ長調 Hob.XVIII:1
・オルガンとヴァイオリンのための協奏曲ヘ長調 Hob.XVIII:6
・オルガン協奏曲第2番 ニ長調 Hob.XVIII:2
 アムステルダム・バロック管弦楽団
 キャスリーン・マンソン(ヴァイオリン)
 トン・コープマン(指揮&オルガン・ソロ)
2009年録音、CHALLENGE CLASSICS


まずはお馴染み、オルガン協奏曲第1番、前奏から過去の演奏よりさらに細やかな味わいが聴ける、たとえば前奏の最後のところ、
org con03
譜例の37小節、タイで繋がるをふっと弱音にし、一瞬ブレスを入れた感じで次を滑らかに演奏、伸び伸びした中にどこまでも音楽性を忍ばせた細心の演奏でもある。コープマンのソロは流石、装飾も楽しませながらの達演、オケパートにも適宜装飾を加えている。
第一楽章前奏の副主題であろうか、この旋律がいい、
org con01
これが展開部の最後にこのように発展して出てくるが、聴けるのはここ一回だけ、
org con02
健康的な幸福感で素晴らしい。ハイドン24歳の頃の初期作品だそうだが、この包容力は天才と言わざるを得ない。
第二楽章はオルガンの細やかなソロをじっくり楽しませる。終楽章は快活なリズムでオルガン・ソロのパッセージの切れが心地よい。

2曲目、オルガンとヴァイオリンのための協奏曲は作風としてはHob.XVIII:1に近いようだ。共通のテーマを鍵盤とvlが掛け合ったり、並進行したり、典型的な二重協奏曲の書法、C.マンソンとコープマン2人の息はぴたりと合っているが、手作りなvlと機械仕掛け風のオルガンとの違いが面白い。第二楽章では一段と細やかに聴かせる。

3曲目、オルガン協奏曲 第2番、親しみやすい第1番に対し、第2番はぐっと凝った内容、息の長い主題旋律は使わず、長大に組み上げられた第一楽章、展開部では転調しながら反復進行するというのはよくある書法だが、この曲では15回も繰りかえされる、只ならぬ曲だ;展開部の締めくくりの不協和音が印象的。第二楽章アダージョの簡潔な前奏も只ならぬ雰囲気、バックは殆ど和声伴奏と言ってよく、即興性を帯びたオルガンのソロが続く長い楽章だが、かっちりと形式をまとめるハイドンでは珍しいのではないだろうか。終楽章も一言では言えない充実感、快活なリズムが一貫され、オルガンのソロもそれを基調とする、左手パートの多くはアルペッジョでやはりリズムを取り、最後まで引きつけていく。

category: F.J.ハイドン

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冬の楽器練習  

今日も日中冷え込んだようですが、リュートの練習は真冬も厄介です。楽器を部屋の暖房にゆっくり馴染ませ、弾き手は風呂で温まります;楽器が冷えた状態でいじらないほうが良いですね、弦が温まると前日調弦したピッチになってきて、わずかな補正で済みます。やたら難しい曲に挑戦すると気が重いですが、今やっている、S.L.Weissの‘L'Infidele は旋律が美しいので楽しくなります。普段、メインに使っている11コースリュートはこれですが、
11c lute
M.オッティガー 2011年
製作後4年弱にして、ようやく鳴りだした気がします。単に指と耳が馴れてきたせいかもしれませんが^^;最低音のCまで深く鳴りだしたような?緩い弦の楽器は材料がこなれてくるのに時間がかかるかもしれません。リュートがどんな具合に鳴っているのか、奏者自身には聴こえずらいところがあります、奏者の耳は響板の後方にあるわけで、他の人に弾いてもらって、本当の鳴りっぷりがわかります、ギターも同様です。

こちらは製作後8年となる、13コースlute、
経年比較2014b 12
M.オッティガー 2007年
8年なんてまだ新品といえる経年ですが、この楽器は褐色化が早いです、リュートの前面は無塗装に近いせいもあります。この楽器もしばらく休ませておいたら、鳴りが眠っている感じがします、人間と同様ウォーミングアップが要りそうです。
・・ワインの「香りが閉じている、デキャンターに移そう」ってのと同じか(笑)

category: 楽器について

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クラシック遍歴(1)  

私もクラシックを積極的に聴き出したのが中学~高校あたり、この頃はまだ流行歌などにも興味があり、年末の「紅白」なども見ていた頃だ。一方、幼少の頃から耳に残っているクラシックの魅力の曲があった、しかし題名も作曲者もわからず、レコードの探しようがない、というもどかしさで始まる、千円盤シリーズなら名曲の類は揃っているだろうと次々買いあさる、しかし深く掘り起こすまでには行かない。この頃は曲を聴いた印象、外面くらいしか味わえなかった。
まずはいろんな曲を知ろうとFMのクラシック番組のエアチェックを続ける。ビデオデッキに音声のみ、留守録機能を使って録り溜め、お気に入りをカセットにダビングしていった、VHSビデオデッキはカセットデッキなんかより優れ物でワウフラッターなど起きず、長時間録音できるので重宝した。やがて自分の好きな方向が定まってくる、しかし普通にレコード店に置いてあるものではない、昔は何ヵ月かかるか見当もつかない入荷を待っていた、特にアルヒーフ盤など;
相変わらず、わけもわからず外観的に気に入った曲を楽しんでいたが、少しずつ楽曲の形式をおよそ掴みながら聴くようになった。古典派のソナタ形式の曲などを軸に曲の構成に興味が湧いて、その分楽しめるようになった。
やがて自分でも何か演奏してみたいと思い、ギターを始めたが、主要なレパートリーが興味から外れたものが多く、バロックなどを本格的にやりたくてリュートに手をだす、子供と一緒に鍵盤も少し稽古した。楽器を習うからには和声なども齧ることになり、鑑賞の助けにもなった。

category: 複合話題

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K.リヒター:J.S.バッハ カンタータ BWV51  

先日、パっと目についたアルヒーフのジャケット、カール・リヒター指揮による、バッハのカンタータBWV51、199です。1971~72年の新録音でBWV51のtpはピエール・ティボーが吹いている、とくれば放って置けない;これも外販セールを覗いた甲斐があったというもの。
リヒターは'60年前後にも一連のカンタータ録音をしていて、BWV51も、マリア・シュターダーがspを歌った旧盤があるのだが、再録音したのは、tpのP.ティボーを迎えてのことか、この作品はtpの名手が不可欠です。当時はゴットフリート・ライヒェのようなtpの達人が演奏したことでしょう。当盤のspはエディト・マティス。また新録音は旧盤のマルチ・マイクさながら、という感じじゃなく、自然な音場感のあるもの、各パートのバランスの良さは変らずです。

リヒターBWV51
ソプラノ:エディト・マティス
トランペット:ピエール・ティボー
カール・リヒター指揮:ミュンヘン・バッハ管弦楽団


BWV51「全地よ、神にむかいて歓呼せよ」
1曲目、アリア「全地よ、神にむかいて歓呼せよ」からtpが活躍、ティボーのtpは明快でブリリアント、リヒターの演奏にはふさわしい、独唱にtp、弦楽がテーマを繰り返し重ねて行くコンチェルト風の形式。
2曲目、レチタティーヴォ「我らは宮にむかいて伏し拝む」、短調に変り、通奏低音のオスティナートにのせてレチタティーヴォが歌われる、後半はアリオーソ、
3曲目、アリア「いと高き者よ、汝の慈しみを」は前曲と同じく、イ短調で同じテーマを繰り返す通奏低音に自由な独唱旋律が見事に重ねられる。
4曲目、コラール「賛美と誉れ栄光」は2つのソロvlと通奏低音によるトリオに独唱がコラール旋律を歌う、このvlソロがまた美しい。
5曲目、前曲からアタッカで続くアリア「ハレルヤ」、フーガ形式だが厳密ではなく、独唱とtpの技巧的な要素を存分に盛り込み楽しませる。
BWV51は古楽のJ.E.ガーディナー、E.カークビー盤もお気に入りだが、リヒターによるスコアの全てをきっちり聴かせてくれる充足感は替え難い価値がある。 

category: J.S.バッハ

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カラヤン:ハイドン交響曲第101番「時計」  

正月あけ、扁桃がヒリヒリして久しぶりに風邪を拾ってしまったかと思ったが、塩水で根気よくうがいをしたら、どうにか食い止められたようです。薬剤師の話ではうがい薬をわざわざ買う必要はなく、手近な真水でもいいし、塩があれば溶かして根気よくやるのがよいとのこと、確かに塩水はヒリヒリを押さえる、喉から鼻の奥にも水が届くようにうがいしてます。

集中力を欠いてあまり聴けなかったが、手始めにカラヤンのハイドン「時計」、1971年EMI盤、昔FMでこの演奏を聴いて、第一楽章主部がプレストのテンポらしく、かなり速かったのを憶えていて、最近は分厚いオケ・サウンドでハイドンだのベートーヴェンだの聴き辛くなってきたところだが;のちのD.G盤よりカラヤンらしさの際立つ、ちょっと興味の湧いたLPです。

カラヤンhay sym101
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ベルリン・フィルハーモニーO
EMI 1971年


1971年、EMIの録音でD.G盤とは違ったサウンド、弦は幾分爽快だが、やや乾いた音とも言える。第一楽章序奏はゆっくり荘厳な感じに演奏、ただし最後はあまり伸ばさず、主部の急速なテンポへと繋ぐ、弱奏の開始に対し、総奏のボリュームが大きく、スケール感を出す。速いながらも可能な限りレガートに演奏、同時期にEMIに録音したモーツァルト交響曲と同質の演奏になっていて、スリリングであり流線的、J.カイルベルトとは対極の演奏と言える。第二楽章は平均的かややゆっくりテンポ、BPOの美音を十分に聴かせる。メヌエットはゆっくりめで壮大、D.G盤と同じだが、EMIは録音特性のせいかあまりゴツくさく響かない。終楽章は思ったほど速くはない、普通くらい、やはり総奏ではBPOフル編成のスケールでぶつけてくる。
B面には104番「ロンドン」が入っているが、こちらはVPOと英デッカに録音した旧盤のほうが録音含め充実している。まあ、これも"巨匠の時代"のハイドン演奏でしょう、面白味で言えばバーンスタインといい勝負かと。

category: F.J.ハイドン

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W.サヴァリッシュ:ベートーヴェン 交響曲第7番  

休みの最後はとても好きなベートーヴェン、sym No.7、随分と多くの演奏を聴いてきたが、エキサイティングな内容が強いだけに、そこを強調した演奏も多かった。フルトヴェングラーに代表されるようなアッチェルランドを効かせた演奏、フリッチャイのようにじりじりと白熱した演奏、カラヤンの全楽章急速に決める演奏等々、様々あるが、最後に求めたいのは理性的でいろんな意味で過不足ない演奏になる。
今日はW.サヴァリッシュ指揮、RCOの第7番、そんな期待に応えてくれそう。

swa be sym 7
ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウO
1991年録音、コンセルトヘボウ・アムステルダム


第一楽章主部は初めて聴いた頃、flで始まるメロディックな主題が、あとで下段のように単純化されて力強く聴かせるのがベートーヴェンらしくていいと思った。
sc00a.jpg

そして1st vlが第二主題を奏でる中、2nd vlとvaがなだれ下るパッセージを弾く、ここがしっかり聴きたい。
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展開部で出てくるここのカノン、じつに引き付ける。
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長い展開部は素晴らしいが、ここも2nd vlのトレモロが明快にキビキビと聴こえてほしい、満足させるのはスウィトナー盤と当サヴァリッシュ盤のみ。
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クライマックス、弦楽がカノンしているところの管楽器群(flパートのみ抜粋表示)の動きが対等に響いてほしい。(ちなみにフリッチャイは管を強調させている)
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挙げればきりがないが;さすがサヴァリッシュはきちんと聴かせてくれる。
第二楽章は感傷過多にならず、スケルツォも手堅くまとめる。
終楽章はあのK.ベームでさえ、ちょっとエキサイトするが、サヴァリッシュはあくまで凛然とまとめて終わる。
かつてサヴァリッシュを「外科医のようだ」と仰った評論家がいるそうだが、円熟期のこの時点では「聖職者」と言いたい気がする。

category: ベートーヴェン

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弾き始め  

遅ればせながら今日が弾き始めです;なにげなく過ごしていたら休みもあと1日、ほんと短い?
Weissの‘L'Infidele 、久しぶりにこの楽器で弾いてみました。

11c lute

やはり経年のおかげか枯れた響きで、弱音にも良い感じの倍音を含む感じです。低音も緩い弦ですが反応が良いです。今日は部屋の湿度が25%だから余計なのかも(笑)、おのずと弾き方も変わってきます。

最近、重宝しているのが消せるボールペンです、鉛筆よりハッキリ書けてきれいに消せる、色ペンで運指の書き込みが見やすい、まめに書き込むようになりました。

ボールペン
タブ

category: 演奏について

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六角形の謎Ⅱ  

一昨日の面取り穴が六角形になってしまう件ですが;
面取り
ドリルの刃先が六角形をしていて、それが木材の抵抗を受け、弾みながら六角にハマる瞬間だけ削っているんじゃないかと推測し、刃先を確かめたら・・・
刃先
"五角"なんですね!?ますます解らん(笑)

category: 複合話題

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C.アバド指揮:モーツァルト クラリネット協奏曲ほか  

正月二日、今日も雪が降り、やたら寒いです。ちょっと買い物に行くくらいで、モコモコ厚手のダウンジャケットなどめったに着ないのですが、今日はさすがに必要。
年末に聴きそびれた盤を順に聴いています。11月に聴いたC.アバド指揮、モーツァルトとハイドンのコンチェルトが素晴らしかったのでもう1枚、クラリネット、フルート、ファゴットの協奏曲、いずれもソロはモーツァルトOのメンバーです。期待どおりだろうと安心して聴く。

アバド moz con
クラリネット:Alessandro Carbonare
フルート:Jacques Zoon
ファゴット:Guilhaume Santana
指揮:Claudio Abbado
Mozart Orchestra


1曲目はライヴのクラリネット協奏曲 K622
第一楽章はやや快速なテンポ、前奏は歯切れよく快活に始まる、オケ全体の音が透明感をもって溶け合う、Carbonareのクラリネットは高域の艶やかさと低域の豊かさ、弱音を余韻のように伸ばして止める、いわゆるクラリネットの魅力を申し分なく聴かせる、適宜装飾やフェルマータの所に挿入句を入れる。第二楽章は美しさの極み、ソロとオケ共にぐっと遠のいたような弱奏を効果的に使う、しかしこの楽章は別れを告げるような切なさがあって、あまり頻繁に聴けない。終楽章が快活でやや救われるが。
2曲目もライヴで、フルート協奏曲第2番 K314
開始は期待通り爽快、Zoonのflはノンヴィブラートで入り、最後に程よくヴィブラートをつける、楽器は木製のモダン・フルート、flトラベルソではクロスフィンガリングを多用する難しい曲だそうだが、鮮やかにこなせるのはモダン楽器の勝利か、この曲でも適宜装飾を聴かせる。第二楽章、バスを区切ってリズム感も聴かせる、flソロと弱奏で支えるバックはこの楽章の魂を掴んでいる。終楽章、速めのテンポだが、アバドらしい巧みなデュナーミクで味わい深く整える。ロンド形式の中でフルートは即興的な挿入句も入れる。
3曲目はセッション録音のファゴット協奏曲 K191
ファゴットのためのコンチェルトと聞くと地味な先入観があるかもしれないが、これがじつに魅力な傑作。ファゴットはハイドンの協奏交響曲でもソロを担当したG.Santana、
第一楽章はハイドンに近いような健康的な楽しさの印象、18小節からのこの旋律(副主題か?)が印象的で良い、
moz fag con
これは始めとカデンツァの後の2回しか出てこない、こういう幸福な旋律はハイドンではよく出てきます。ファゴットの機能を万弁なく聴かせる凝ったソロパート、大きな跳躍を多用するのはモーツァルトらしい、オケパートの活用も聴き応えあり。第二楽章はvlに弱音器をつけ、これもハイドンの疾風怒涛期の緩抒楽章に似た静謐な響き、純粋で、切なくなるような要素はない。終楽章、ロンド主題はありふれた感じだが、ソロが入る間奏部は充実、ファゴットの技巧は申し分なく、バックのvl群がソロパートに置き替ったような部分も聴かせ、面白い。
コンチェルトのソロパートというのはよくよく聴けば、エチュードのパッセージみたいなのを延々聴くことになるが;出来が良ければいい曲になるんですね。

category: モーツァルト

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六角形の謎  

あけましておめでとうございます。
今年も気まぐれに書いていきます、気分の成り行きで書きかけたレビューを急遽変更したりしていますが、よろしくお付き合い下さい。

ホームセンターは元日も無休でやっているんですね。今日は息子の要望でこんな木工作をしました、オーディオ機をちょいと乗せる台座、極めて簡単な工作です。
台座
こんな工作をしている方はお気づきかと思いますが、木ネジの頭を沈めるために、ドリルに面取り刃を付けて穴を広げますが、どうやってもこのように六角形に削れてしまうんです、決して円形にはならない?
面取り穴

これを見てふと思い出したのがこれ、
土星 嵐1
2006年、NASA探査機カッシーニ撮影
土星の北極に渦巻く六角形の嵐です、地球2個分の巨大な嵐の中に多数の小さな嵐が入れ子のように存在する、ボイジャー探査機による発見依頼ずっと存続している、なぜ六角形をしているのか、正確なメカニズムは不明とのこと、大気中にいくつかの定在波パターンが生じた結果という説もある。常に北極にあることから土星の自転は関係しているでしょうね、土星の風速は強いところで1800km/hになっている、この猛烈な風も当然関係しているでしょう。
面取り刃による六角形とはな~んも関係ないでしょうかね^^;あまりに似ているので・・ドリルが"回転"している、押し付ける力は"重力"に対応しているとは思いますが、ドリルの手ごたえに"一定の振動"も発生します。

空間充填
円を充填していくと無限に六角形が拡がる

カーボンナノ
カーボンナノチューブ、六員環ネットワーク

正月早々、突拍子もない話でした(初笑)

category: 複合話題

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