Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

D.R.デイヴィス:ハイドン交響曲No.23ほか  

D.R.デイヴィスのハイドン交響曲全集は作曲時期によってジャケットを色分けしてあり、今日は紫、ハイドンがエステルハージ家に仕えだした初期作品で、CD9です。
ハイドンが交響曲の充実を目指して試行錯誤するような時期ですが、完熟とは行かないまでも魅力ある曲が収まっています。

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交響曲No.13 D-dur
timpの加わる活気をもった曲、このtimpの入り方が洒落ている。第一楽章はアレグロ・モルトだがデイヴィスはわりと落ち着いたテンポ、緻密に折り目正しく聴かせていくが、全般にアレグロの冒頭楽章はこれが基調だ。展開部もなかなか聴かせる内容、とくに展開部の終結部分、再現部など心地よい活気を積み上げていく。
第二楽章はセンスに溢れるvcコンチェルトで書かれる、独奏で聴かせるのはその後も多く使われる手法。
面白いのは終楽章で、モーツァルトの「ジュピター」終楽章と同じ動機が使われる、対位法にしやすい動機で自然に現れるものだろうか、89小節からほんの4小節足らずだが、この和声進行、「ジュピター」とまったく同じに聴こえる。
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交響曲No.23 G-dur
第一楽章はホルンが印象的に響く、まさにハイドンらしい健康的な楽しさ、デイヴィスの速すぎないテンポにより、バスが奏でるリズムが地に着いたような安定感を持たせ、心地よく進行する。充実感十分の楽章。
第二楽章、充実したソナタ形式の第一楽章に対し、弦だけで演奏される緩抒楽章、この頃は試作的にも感じる、しかし後半は疾風怒涛期の緩抒楽章を予期させるような魅力がある。
メヌエットは完全なカノン、トリオも似通ったテーマでここもカノン風というのが面白い。
終楽章、ロンド風ソナタ、第一楽章ほどの充実感は聴かれない、思惑が途切れたように終わる、なかなか、全楽章バランス良くとは行かない。

交響曲No.22「哲学者」Es-dur
これは副題の付いた傑作、第一楽章に緩抒楽章、アダージョを置くがこれが聴きどころ、obの代りにイングリッシュホルンが使われ、一風かわった雰囲気、後半に入ると、じつに美しい和声を弦楽が奏でるが、デイヴィスは心得ていて、透明な響きをもって、光沢が虹色に変化するようだ。

交響曲No.21 A-dur
この作品も始めが緩抒楽章だが美しい、第二楽章のプレストがハイドンならではと言える活気に満ちた痛快さ、デイヴィスは力感心地よく速いテンポ。小じんまりした曲だが、出来栄えは良く聴こえる。

category: F.J.ハイドン

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松任谷由美:流線形'80  

久しぶりのポップスです、どちらかというと、初期、荒井由美の頃に好きな曲は多いです、ヒット曲が乱立するなかで、荒井由美はいつも印象深い曲を出していました。
歌詞が細やかでピンとくる、曲も独特の雰囲気を常に持っている。魔女の宅急便など宮崎アニメ映画にも使われ、世界観がぴったりきました。

流線型

楽しく過ごしていた時に流れていた曲は、その情景をそのまま記憶から引き出します、クラシックにもそれはありますが、当時流行りの曲というのはそんな要素が強く、また聴いてみたいと思います。
その後のアルバムで、いつも覗いているショップでLPが目に付いたらほしいと思っていた、流線形'80、たまたま新入荷の未整理の箱をペラっと捲ったらありましたv
針を下ろしたところ、ひじょうに良好、特に良いのが、「ロッヂで待つクリスマス」「埠頭を渡る風」、懐かしさとユーミンらしさに浸れます。

category: 歌謡・ポップス・etc

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ナットの補修  

13コースluteのバスライダー修理が済んで、戻ってきました、さすがはプロ、上手く治してもらえます^^

ついでなので弦を張る前に、不具合だったナットを補修、1コースの溝だけ下げ過ぎて、ハイポジションから開放弦へと下降スラーをかける際、フレットに弦が当たっていました。
こういう所でビシャンと・・^^;
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幸いこの楽器はナットが2ピースになっていて、作業が楽、というのも、ギター用のナット材だったものを繋げて使っています。
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高音側だけ、樹脂材を底に貼って、上面を削って面を合わせ、溝の彫り直しをしました。
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やっとこれで全てが快適になりました。
手のかかった子ほど可愛いといいますか・・この楽器も壊れたらとことん治し、生涯付き合おうと、そんな状況になってきました^^;

category: リュート

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D.R.デイヴィス:ハイドン 交響曲全集(昨日の追記)  

平日は時間がなくてじっくり聴けないのですが、昨日のD.R.デイヴィス、ハイドン 交響曲全集を時間の許す限り聴いています。

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ハイドン 交響曲全集を楽しむにはCD1から順に真面目に聴くのもいいですが、初期、中期、後期からランダムに抜きだして聴くのが楽しいです、でも今日はちょっと贅沢どころを続けて聴いちゃいました。「オックスフォード」、「驚愕」、102番、「太鼓連打」、105番など・・
なんと、全集ではなく、単独盤で出ていても欲しいような内容です。「驚愕」、「太鼓連打」、105番など今まで聴いた名演の5本の指に・・いやトップかな?
いずれも最適のオケ・バランスv
決して急拵えではない、一曲ずつ入念に練られた演奏で、テンポ設定など聴き慣れた演奏に比べ、意外なものもあるが、ちゃんと納得できる、シュトゥットガルトCOの上手さも冴える、録音も最良。灯台もと暗しというか、巷の評判では自分好みの演奏ではないかも?と勘違いして、つい見送っていた全集だが、先般のフェシュテティーチSQの弦楽四重奏全集と合わせ、今年、というかここ数年で一番の買い物だったv
どれからレビュー書くか迷っているところ・・^^;

category: F.J.ハイドン

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D.R.デイヴィス:ハイドン 交響曲全集  

全集ものはしばらく買うまいと思っていましたが、あまりのお値打ちに手がでてしまった、デニス・ラッセル・デイヴィスのハイドン交響曲全集です^^
録音史上初めてのA.ドラティ盤の全集LPが出たころは記憶が曖昧ですが、6万円くらいだったか?今や実売価格で1万円を切る時代ですv

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デニス・ラッセル・デイヴィス指揮、シュトゥットガルト室内O

さて今回のD.R.デイヴィス盤、概ね作曲年代順にカップリングされているのは良い、ただ、トラック番号がジャケットにもライナーノーツにも記されていないのがちょっと不便、まあ大した問題じゃない。
次に録音、A.フィッシャー盤は一部不出来のものがあったがこれは合格!各パートが明瞭に聴けることはどんな曲でも望ましいが、特にハイドン交響曲を聴くには不可欠。
演奏、シュトゥットガルト室内Oはモダン楽器の中に金管とtimpは古楽器を取り入れている、この点、T.ファイのオケと同じ。またチェンバロの通奏低音が入る。
古楽奏法を基盤に研ぎ澄まされた感覚で、1アルバムずつ作戦を練るT.ファイに対し、D.R.デイヴィスは一貫した演奏姿勢で、極端な誇張はなく、急楽章は速すぎず(急速が効果的な楽章は速い)、近年の演奏傾向を逆手に取ったような?よい意味で忘れかけていた長閑さがあり、丹念に内容を聴かせるようだ。緩抒楽章は遅すぎず、昔のような大味な表情付けもなく、すっきりなのが今らしい感覚でいい。
弦楽は軽いヴィヴラートで透明感があり、管とのバランスも心地よい、ざっと掻い摘んで聴いてみただけなので、あらためて1枚ずつ書いていきたい。

category: F.J.ハイドン

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T.ピノック:ハイドン 交響曲第46番  

今日からようやく11月らしい冷え込みになるようですが、居間には思わずコタツを出してしまいました。これを出すともう、人間ダメにします^^;
音楽部屋は一旦エアコンで温め、あとは電熱ヒーターで持たせます;送風音のない状態はやはり細部まで集中して聴けます。
そこでT.ピノックのハイドン、お気に入りの第46番、キリっとした演奏に集中させられる。
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トレヴァー・ピノック指揮、イングリッシュ・コンサート
1990年録音


ハイドン 交響曲第46番 ロ長調
第一楽章の動機はお馴染み第44番「哀悼」の音符を鏡で反転させたような形で、明らかにヒントになっているみたい?
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明るく快活に始まるが、36小節の嬰ヘ短調に変わった部分からが、強い印象を与え、楽章全体も短調の要素が強い、展開部は冒頭主題がカノンで始まり、一旦疑似再現を入れる、そのあとが素晴らしい、再現部まで手腕が冴える。
第二楽章はシチリアーノ風のリズムだが、疾風怒涛期らしい緩抒楽章で聴きどころ、後半はより深く瞑想に誘い込む、幾分バロック風にも聴こえる。
メヌエットは一転して明るさを聴かせ、全体に簡潔、トリオはちょっと瞑想的、
終楽章、快活なロンド風主題、ピノックは速めのテンポでくっきり緻密に聴かせる、展開部も小じんまりしながら充実している、この演奏ではホルンの上手さが際立つ、何故かメヌエットが戻って挿入され、意外な終結をする。

category: F.J.ハイドン

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遠い一等星  

今日の日中もスッキリとした青空、これで夜になれば星もよく見えるはず・・
が今夜は月がでている;
11 24

秋も深まっていますが、夕刻には夏の大三角(こと座のヴェガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブ)がよく見えます。
大三角

大まかに言って、明るく見える星を一等星と呼びますが、いくつかの一等星の距離を調べると、その違いに驚きます。
全天で最も明るいシリウスが8.6光年、太陽系に最も近いアルファ・ケンタウリも明るく4.39光年、まあ近いんだから明るくて当然と言えそう、一方ベテルギウスは642光年、カノープスが309光年、遠くにありながら明るい一等星です、これらは巨星でもともと明るい星です。
遠くて明るいダントツがはくちょう座のお尻に位置するデネブ、1411光年です、
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はくちょう座、デネブ (デネブとは"お尻"の意味)
年周視差では測定が難しかったところ、観測衛星ヒッパルコスが初めて明らかにしたそうで、デネブは半径が太陽の200倍、光度が太陽の65000倍という白色超巨星だそうです。
なんだか、遠いところほど、ロマンを感じるものですが、星までの距離を意識しつつ眺めるのもいいですね。

category: 宇宙・天体

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T.ピノック:ハイドン 交響曲第52番  

今日は桑名までレッスンに、雨が降らなくて助かりました。
また、ひじょう~に微妙な課題が生じて、大変そうです^^;新たな課題を体得したり、癖を取るというのは本当に時間がかかります;;

さて久しぶりに音盤鑑賞、BOXセットが全部聴けないまま保留になっています;
今日はT.ピノックのハイドン、交響曲第52番ハ短調は最も短調らしい魅力をもった作品、ホグウッド盤のワンポイント・マイクらしい自然な音場もよいが、ピノック盤のアルヒーフらしい各パートが詳細に聴ける録音も良い。

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トレヴァー・ピノック指揮、イングリッシュ・コンサート
1990年録音


交響曲第52番ハ短調 Hob.l:52
第一楽章、冒頭の3小節は全パート、ユニゾンで肉太に動機を示し、4小節目から、パァっと和声の色彩が花開く第一主題、2nd vnが対等で立体的に聴こえ、ホルンが柔らかな美音で高鳴る、展開部は第二主題ではじまり、ドラマティックな魅力で申し分なし、再現部も変化に富み、展開部の続きのような充実感。
第二楽章、アンダンテはこの時期らしく、穏やかながら、幻想感に引き込む、ときに総奏の響きを繰り出し、変化を与える。
メヌエット、アレグレットは典雅さよりもやや不思議な雰囲気、カノンの手法も幾分使われ立体的なあじわい。
終楽章、プレスト、対位法的に始まる第一主題、
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ピノックらしく、急速ながら折り目正しく演奏していく、やはり各パートがバランスよく聴こえ、詳細に味わえる、第二主題で始まる展開部、各パートが畳み掛ける中、ホルンが高音を奏で一際美しい、終結の簡潔さも心地よい。

category: F.J.ハイドン

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ヴァイス、L'infideleのミュゼット  

ヴァイスの組曲L'infideleの中で特に好きなのが、5曲目のミュゼットです、O.M.ドンボアのLPで初めて聴いたとき、魅了された曲です。
が、ちょっと難しい部分が・・特に後半、転調するところがイイんですが、久しぶりにギターみたいな押弦がでてくる;

tab muse

①のところは指を拡張して上行スラーを弾くが、しっかり音を出すのが難しい、
運指1

また、②では7コースを含んだセーハがある、

③では3、4指を7ポジションに保持して1指を4ポジションに持っていく、このあたり、弦長70cmの楽器ではちょっときつい、66cmの楽器なら何とかなるが、楽とはいかない。
運指2

ギター弾きさんが見ていたら、
「何言うてんねん、こんなん、ギターやったらなんぼでも出てくるで、」
と言われそう・・;
4、5コースあたりの弦高が低ければもっとやり易いんですけどね・・これも
「弦高!?、こんなんで高い言うてたら、バチあたるがな、」
と目に浮かぶ^^;

category: 演奏について

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バロックluteのアルペッジョ練習  

アルペッジョ練習というと、単に指馴らしだけじゃなく重要な練習が含まれています。
アルペッジョ練習のサンプルです。
アルペッジョ
(右手指記号、l 親指  ・ 人差し指   中指)

フォリアの主題の和音進行になっていますが、これを使って、いろんなパターンのアルペッジョを弾きます、l 指で弾くバスはすべてしっかり鳴らします、
の場合、強迫となる音がで弾かれるので、ここは強めに、・指の音は控え目に、となります、指の強さでは自然でやりやすいですが、
の場合、今度は強迫が・指になるので、を控え目に、となります。
・指の役割が逆転するわけです、
指先の力加減だけ意識して対処するというより、耳で、そうなっているかを聴いて、結果として指がそう動く、という神経の使い方が正しいでしょうね。
実際の曲でも、主要な音、経過的な音を弾き分けますが、どの指を使ってもコントロールできることがバロックluteでは必要です。よってゆっくりやって体に覚え込ませることが大事、さらに速く弾いてもできるように・・
素早く鮮やかなアルペッジョはギターでは聴かせどころとして要求されますが、バロックluteではさほど急速なアルペッジョってないですね?パッセージをアルペッジョ風の運指で弾くことはありますが。

category: 演奏について

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スワンネック  

またまた、13コース、バロックluteのバス糸巻きについて^^;
バロックluteは11コースが主流でしたが、これに後付け方式で13コースにしたのが前回のバスライダーでした、バロック後期になると初めから13コース仕様の楽器として作られるものが出てきて、その完成形といえるのが、ジャーマンテオルボでしょう。"ジャーマン"と付くのは主にドイツに普及したからです。もうこの頃はリュートの衰退期でもありました。
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2段構えの糸巻きを繋ぐ部分がクネっとまがり、スワンネックと言われる構造です、構造力学的にもバスライダーとはだいぶ違うと思います、クビが折れたという話も聞きますが^^;たぶん接合不良か、テンションが強すぎたんでしょう。正面から見ると、本体ネックに対し、やはり横に中心がずれていますが、結構、首の部分の幅はあり、耐張力もありそうです、真横から見ると、随分か細く見えますが、厚みを増すと、ネック側が重たくなってしまうので、極力軽量化してあります、弦の直線に対し、少し後方へ倒れた角度にして、これも耐張力となっているでしょう。上段の糸巻きのナットがやたら高いですが、長く使っていると上段が少し前倒れしてくるので、このナットを削って、バス弦の弦高を調整できるようにしてあります。これはユーザーが自分でできます、ナットの底をヤスリで削るだけ、この楽器も一度だけ削りましたが、その後は安定しています。
スワンネックはいやが上にもバス弦が長く細めになり、響きも明瞭になりますが、現代、これが良いという向きもあれば、短めに張るバスライダーのほうが、力感が出て良いと、好みが分かれるようです。まあ、どっちを選ぶにも良く出来た楽器が前提ですが^^;

category: リュート

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ネコだまし  

スポーツ観戦って、あまりしないほうですが、大相撲だけは、夕食前のひと時、TVで観るのが昔から習慣付いています。
どうしたことか今場所は珍しいことが多い、まず17日、横綱白鵬が栃煌山相手に立ち会いで、猫だましという技を使う、(相手の目の前でパチンと手を叩く、目くらまし戦法、過去に三重ノ海、舞の海などがやっている)勿論、これだけで勝負はきまりません、突進してくる相手の視界を一瞬遮り、パっと身をかわし、横から捕まえて一気に攻めるなど、次の技に繋げないと成功しないでしょう。
猫だまし
白鵬は見事に成功、→動画
横綱がこんな技を使うのは、賛否分かれるでしょうが、当然、協会としては非難するでしょう、相手の力士もまともな相撲が取れずに不愉快?しかし、正直なところ、面白かった^^もちろん、これっきりでしょうが。

また、立行司の式守伊之助が2度差し違いをして、3日間の謹慎、木村庄之助は空位なので、横綱土俵を裁く立行司不在という事態となった、差し違いなんて誰でもあることで、それはいいとして、行司はレフリーだけじゃなく、場内に気合いが入ってくるような引き締め役としても重要。3日間、三役格の式守勘太夫、木村玉治郎らが立行司を代行したが、
式守勘太夫
勘太夫の結びの触れが堂に入っていた、→動画
気合い、風格とも伊之助の上を行っているv

追記:白鵬の相撲に注文をつけたばかりの北の海理事長が、大腸がんと合併症で20日、62歳で急逝されました、大横綱であり、相撲解説などでも真面目な人柄が感じられ、好感のもてる人でした、哀悼の意を表します。

category: 時事・雑記

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続・バスライダー問題  

バスライダー式、13コースluteの問題について、懲りずに続編です;

バスライダーの付いた位置の断面を示すとこんな感じですかね、いかにも危うい;
バスライダー
まさにペグボックス側板の片側にだけ、横倒しするようにテンションが掛かります、元々ペグボックスはこんな後付け構造を想定していなかった部分なので、強固な土台とは言えません、ネックに対し、後方に折れ、半分宙に浮いたようなペグボックスに、これまた半分宙に浮いたバスライダーがくっ付いています;;
ただ、ペグがしっかり嵌っていれば、反対側の側板にも力が伝わり、ある程度、横倒れの防止にはなっているでしょう。

一番心配なのが、バスライダーにテンションを掛けたまま、ペグを抜いてしまうことです、ほとんど無防備です、
バスライダー03
ペグを抜く際は、まずバスライダーの弦を緩めてからですね。

根本的に何とか安心な構造にできないか?こんなこと考えてみました、厚さ7㎜程度の適切な木板(メープル等)を切り抜いて図のようなピースを作って接着、反対側の側板に橋をかける、
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これで負荷を両側に分散する形になるのでは?これなら後付けも可能、ペグに弦を止める際、少々邪魔かもしれませんが、大きな支障はなさそうです。
こんなんではダメかな^^;

category: リュート

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あらためて、バスライダー問題?  

バスライダーとは・・ベース楽器を担いだバイク乗りじゃないです^^;

リュートの歴史は音楽の変遷とともに弦の数が増加する歴史でもありました、最後のバロックリュートは13コース、しかしペグボックスに弦が収まる限界は11コースまででしょう、さらにこのペグボックス上にバスライダーなる糸巻きを追加した13コースが今日もよく製作される構造です、バスライダーは①ペグボックス上に簡単に平面接着されたもの②切り込みを入れたうえで接着、接合強度を上げたもの、また③ペグボックスとバスライダーの内側面を一体で切り出して、ピースを重ねて仕上げたもの等々、ちなみに今、修理中なのは③のタイプです。
しかし、正面から見ると、指板の外に位置する12、13コースはテンションに対し、下支えが弱いことに変わりなく、ペグボックスに負担をかけた偏心モーメントの状態です;
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所詮、バスライダーというのは11コースluteを簡易に13コース化する、付焼刃的構造に思えます、弦もかなり緩く張る前提だったでしょう。これを歴史的に正しい構造だと拘って再現する必要もないように思えます、世界中のlute奏者がいつも心配している箇所では?

かつてN.イエペスが使ったヤコブや、O.M.ドンボアが使ったニコの14コースlute、これらは短めのダッチヘッドと言えましょうか、
ダッチヘッド
ネックの低音側が少し延長され、そこに小さなペグボックスが設けてある、これらは14コース仕様ですが、13コースならもっと短く簡略になるでしょう、ペグボックス上ではなく、ネック部が下支えなので強度も安心かも、スワンネックのような長い弦の響きを求めなければ、こんな構造が良いのではないかと思います。
ニョキっと長すぎるダッチヘッドはまた壊れやすそうで姿も好きじゃないですが;

category: リュート

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潮の満干  

地球に生命が最初に生まれた場所は潮の満干がある海岸だという説がありますが、一番ありそうだし有力かなと思います。ほかに熱水噴出孔起源説や地球外起源説もあったりしますが;

海岸

最初の嫌気性生物にしても暗い海底で生れたとは考えにくい。地球には海と陸があり、月の引力で潮の満干があり、干潮のときには潮だまりの水が日光で蒸発、溶けていた物質が濃縮、時に乾燥する、日光自体も化学反応を助ける、さらに満潮で打ち寄せる波が水をかき混ぜ泡立たせる、まさにフラスコを振ったり熱したりする化学実験室のような環境です。水中の有機物を包み込んだ小さな泡が外部との境を作り、細胞膜の元となった・・とか

この細胞が重要で、生物か無生物かの分かれ目です。さらにRNAが合成され、自己複製という機能も必要。最初の生命となり得たものが"1個だけ"で、それが増殖していった、というのは無理がありそうです、同じ条件下で同時多発的にたくさん発生しないと、残れないでしょうね。

category: 科学・自然・雑学

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また一難;(追記あり)  

今日はちょっと落ち込んでいます;トホホ・・
先日、力木の修理が無事済んで、戻ってきたばかりの13コースリュートですが、喜んだのもつかの間・・なんと、
バスライダーの付け根が剥がれていて、グラつくのに今日気が付きました゚д゚|||; パッと見は気がつかなかった;

画像

今のところ弦は張れていたが、当然このままじゃいけない。さっそく再度、修理依頼のメールをしたところです、どうせなら一遍に気が付けばよかった;この修理って難しいかな、ちゃんと治るのか不安・・
あらためてバスライダーの危うさを実感したところです。

追記:
この楽器はバスライダーの一番内側のピースがペグボックス本体と一体切り出しになっていて、その外側にピースを継ぎ足して出来ている。
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またペグボックスとネック頭部の接着に隙間ができているみたい、
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これが修理を厄介にするかもしれません;

category: 楽器について

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33 1/3回転  

昔、初めて購入したシステム・ステレオは一応ダイアトーン(三菱)でしたが、ピンからキリまであり、一番簡易なものでした^^;ターンテーブルはアイドラー方式という、モーター軸→アイドラー(ゴム製の円盤)→ターンテーブルの内側へと回転を伝える、最も簡単な方式、(この方式には精度の高い高級仕様もありますが)

アイドラー

これで当時は兼価盤を次々買って楽しんでいましたが、購入時、妙にテンポが小忙しいし、ピッチが高いと思い、そこで時計の秒針を横目で見ながら、1分間にターンテーブルが何回転するか数えてみた、正確なら33 1/3回転のはずだが、やはり随分速すぎた;こんなんじゃ音楽は聴けない、しかし回転調節なんてできるようになってない;簡易な製品なんてテキトーなもんだと諦めかけたが・・
モーター軸を削ることにしました、真鍮製の軸を回転させ、そこにサンドペーパーを当てて、径を小さくしていく、何度も回転数を確かめながら、執念で少しずつ削っていき、概ね正確な回転数にできました。あらためてレコードを再生すると、とても自然、やっと音楽が聴けてほっとしました。
当時は不正確な回転数をどうにもできない製品が多かったです;カセットレコーダーなども、回転数がテキトーで調節ができなかったですね。

category: オーディオ

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リュート1つ、修理完了  

修理に出していた1つ、13コースluteが帰ってきました。

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力木が剥がれかけた状態と思っていたものです。
製作家さんに送るときは全ての弦を緩めて送るので、向こうに着いてから、弦のテンションをかけ、同じ症状が出るまでに一か月近くかかりました;はっきり、状態を確認するまで、むやみに響板を外したりできませんからね、
原因箇所は予測どおり、ブリッジの内側寄りで、低音弦側が剥がれていたそうです。
力木
修理の際も響板は全面剥がさず、部分的に剥がして行うそうです。
最も気に入った楽器の1つだけに、健康を取り戻して良かったですv

category: 楽器について

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楽器を買った夢^^;  

また、おバカな話で恐縮です;

休日の朝、新しいリュートを買う夢をみてしまいました^^;ある製作家が「注文の楽器が出来た」と、(自分はまったく憶えがないんですが)届けてくれたんです。この楽器が、どのポジションを弾いても、明瞭な美しい音で、夢ん中でハッキリ聴こえるんです;;

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これは欲しい!支払いは後でいいということで帰って行かれ、ケースの中の請求書を見ると、かなりの額!払えるだろうかと焦って通帳をかき集め、残高を見る・・そんなあたりで目が覚めて、ホッとしました^^;
で、この日もちょっと昼寝をしたのですが、また続きを見たんです;良い楽器にすっかり喜んでいて、その前に修理から戻ってきた別の楽器の修理代を振り込むのをすっかり忘れていて、真夜中に振り込めるATMを探し廻るんです(あるはずないですが;)遅れたお詫びの電話でも入れようか、と思ったあたりで目覚めました;

category: 時事・雑記

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自宅の音響システム  

注目の新製品が次々出てくる中、うちの音響システムは過去にも書いたとおり、旧態依然としたままです;長く使い込んだ楽器が手放せないのと同じかな?
自宅システム
両サイドのスピーカーは21mm厚のMDF材で作った自作、ごく普通のバスレフ・タイプで、ネットワーク回路は外部に出してあります。
ユニットの特性が古楽器や室内楽の楽器を緻密に再現してくれるところ、メーカー品になかなか匹敵するものがないみたいです。

アナログ盤再生には、いくつかカートリッジを借りて試聴しましたが、AT社のAT33PTG/Ⅱがナチュラルで(独特の魅力はないかもしれませんが)帯域バランスも良く、違和感なし、
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ということで、予備機を1つ購入したところです^^

いわゆる、高級機というのはありません、ケーブル類もホームセンターにある、一番安いものを使っています^^;

category: オーディオ

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フレット楽器  

私のやってきた、ギター、リュートというのは指板にフレットのある楽器で、音程を取るのに何の苦労もありません^^しかし、聴き苦しい音に長く付き合っています;
押弦不全による雑音(ビリ音)が頻発します、フレット楽器の宿命;
なんと不完全でお粗末な楽器だろう、と思うこともしばしば・・
押さえ方も臨機応変で指1本ずつ使う場合もあれば、人差し指で複数弦を押さえるセーハもあり、全ての弦をバランス良く押さえないと、ビリつきます;
でも力づくで押さえてはいけない、流れが悪くなる、力の入る方向によって音程が狂う、指を痛める、などと良いことはありません。
押弦01
フレットのすぐ手前を押さえるのが大事ですが、手の態勢によって指が届きにくい場合が多いです。一曲ごとに上手い運指を考え、練習を重ね、最小限の力で押さえられる指の態勢を記憶していくしかないです。

昔、某ギター誌に「運指クイズ」というのがありました、やたら難しそうな箇所の音符だけが載っていて、どんな運指にすれば、クリアできるかという問いです、どうやったって弾けない;と思える楽譜も目から鱗の回答があったりして、パズルみたいなもんです。
まあ、ここまで苦労する曲はやりませんでしたけどね^^;

category: 楽器について

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フレット弦の節約  

リュートのフレット・ガットは弾いているうちに擦り減ってきて、交換が必要ですが、
その前に、
指板
弦と弦の間の部分は擦り減っていないので、廻しずらして、ここを弦の下に持ってくれば、
またとうぶん使えます^^

ただ、下図の矢印方向にずらすと、指板の角にあった部分が指板上に来て、角の曲がり癖が残ったままで、具合が悪いです、フレットは僅かでも指板から浮き上がっていると音が鈍ります、①コースの下に来ると最悪です;
図03

しかし下図のように逆方向なら、曲がり癖は外に行くので問題なし、逆に低音コース側に曲がり癖が来てしまうが、バロックluteなら、このあたりは押弦しないので支障ないです。
図4

よって、新しいフレット弦を巻くときは、結び目を少し裏にまわした位置で止めています。
フレット

また、しっかり絞めたはずのフレットも緩んでくることが多いです、このように一旦ローポジション側に移し、結んだ端をラジオペンチでうまく掴めれば、引っ張り出せます、ここで再度焼き固めて戻せばしっかり絞まります。
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こんなことがうまくいくと、得したようで、また気分よく練習できます^^v

category: リュート

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クイケンSQ:ハイドン 弦楽四重奏曲Op.76-5  

ハイドンのSQ、作品76は「皇帝」「五度」「日の出」を含む傑作群で、この中で第5番ニ長調は目立たないかもしれないが、自らも楽器の達者な音楽通が満足しそうな、小粒でピリリとした傑作、クイケンSQの演奏で聴きます。

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第一楽章、テーマは平穏な楽章かと思わせて、さにあらず、反復箇所がないため、短めの楽章だが、内容の素晴らしさに驚く、
アレグレットで始まるテーマ、1~8小節に対し、9~16小節は反復的内容だが、ハイドンは装飾を入れたヴァージョンのように書いている、
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この時代の洗練された装飾法の模範のようで貴重な資料にも思える。
29小節からニ短調になり、対位法的な変奏となる、41小節から突如エネルギッシュになって迫る、vcの活躍が目立ち、パッセージの切れが痛快、ふたたび始めのテーマに戻るが、ここでさらに見事な装飾の発展パターンが聴ける!
76小節からアレグロに変わり、対位法の軽快な掛け合いを見せて終わる。
第二楽章はラルゴ、カンタービレ、やはり反復箇所がなく、静謐な感覚で通されるが転調の気分の移ろいが深い、ここはクイケンSQの清涼な響きが一段と良い。
メヌエットはリズムのアクセント位置をずらしていき、コケてしまいそうで面白い、トリオはニ短調になるが、どこか本気さがなく、ユーモラスに聴こえる。唯一、反復のある楽章。
終楽章、プレスト、この楽章も反復記号がなく、楽譜を突き進む、スタッカーティシモの付いた始まりが急速なスタートの助走のようで、主に1st vnが駆け抜け、内声やバスが派手にリズムを刻む、
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概ねホモフォニックで凝った技法はほとんどないが、多重フーガの終楽章にも負けない、シンフォニックな聴き応えがある。

category: F.J.ハイドン

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フェシュテティーチSQ:ハイドン 弦楽四重奏曲Op.17より  

20世紀中頃までの古典派演奏といえば、当時の演奏習慣というか、とにかく優しく膨よかに、何を聴いてもワンパターンに聴こえた。ハイドンのSQもしかり、それぞれの楽章が持っている特徴も、穏やかに丸めたような演奏だった。そんな全て同じ味付けのような演奏で全集の録音があっても今や退屈極まりない;現代では良い意味でソリッドに曲の魅力を捉えた演奏が多くなり、ハイドンなど一段と楽しめるようになった。フェシュテティーチSQの全集録音は現在ある中では最も好ましい全集と思える。

今日はハイドンのSQで作品17より、これらも6曲がセットになっているが、交響曲で言えば第44、45番などが書かれた疾風怒涛期、1771年の作品で「太陽四重奏曲」が書かれる直前。

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第6番ニ長調を除いて、全般に第一楽章はモデラートと、急速ではなく、1st vnが主導するメロディアスな楽章が多く、ソナタ形式でもさほど緊密な展開部を持っていない、緩抒楽章、メヌエットもいつもの手腕といったところ。終楽章は短いが圧縮された充実感が聴かれる。
ほか、第5番ト長調の緩抒楽章で1st vnのレシタティーボがあるのが印象的、
当演奏で良かったのがこの第5番の終楽章、プレストどおりのテンポで、キリっと切り立てる、
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譜例の37小節、1st vnに対し、2nd vnとvcが平行してカノンになるが、vcにも楽譜にはないトリルを鋭く入れ、vcの底力で一段と活気付いて聴こえる、これも良い意味でガチっとくるソリッドな効果。(単に誤植でtr記号が抜けているだけかもしれない?;)

6曲中一番の出来はやはり第6番か、第一楽章の快活さがいい、vcやvaがやや武骨にリズムを押し出すが、フェシュテティーチSQの行き過ぎではない切り立てぶりが良い。
第一楽章に対し、第二楽章のメヌエットが一際優美な感覚、装飾的な動きで引き付ける。
第三楽章は1st vnがソロのコンチェルト風か、
終楽章、アレグロはフーガで書かれた申し分なしの楽章、意外なフレーズを入れて変化をもたせ、展開部も見事で、次の「太陽四重奏曲」を予感させる。

category: F.J.ハイドン

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クイケンSQ:モーツァルト 弦楽四重奏曲第17番「狩」  

このCDは職場のBGMとしてよく流しているのですが、CDラジカセで小音量です、ちらほらと上っ面だけ聴こえていました;自宅のシステムで聴くのは久方ぶりで、詳細に内容が聴こえると別の曲のように新鮮です^^

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バロックvn奏者は張る弦のテンションが様々だと聞きました(曲目にもよるでしょうが)、クイケンSQの楽器は一際ローテンションに聴こえます。線の細い響きですが、最弱音ppがひじょうに滑らか明瞭で、緻密な音楽となって引き付けます。vcは結構深々と響き、ピラミッドバランス、あのプティット・バンドの清涼さと同質に聴こえます。

曲はモーツァルトが珍しく長い期間をかけて作曲した6つのSQで、多くを学んだハイドンに献呈された「ハイドン・セット」の1つ、たしかモーツァルトの自宅に錚々たる顔ぶれ、ハイドン、ディッタースドルフ、ヴァンハルを招き、父レオポルトも同席してそれぞれ楽器を取り、この作品の演奏パーティーを行ったと伝わる。
中でも変ロ長調 K.458「狩」は筆のタッチまでハイドン風に仕上げている、第一楽章のスキップ風のテーマはハイドンのop.17-6(Hob.Ⅲ:30)に雰囲気が似ている。
モーツァルト K.458「狩」
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ハイドン op.17-6
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メヌエットのテーマも健康的、トリオは清涼でエレガントなテーマ、S.クイケンのvnが一際美しく奏でる。

アダージョは繊細な旋律美と安定感で満たす。ここでもクイケンSQの透明さが一段と魅力。

終楽章、アレグロ・アッサイ、ロンド風のテーマは快活で極めつけのHaydn風、
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後半に入り、展開部は見事で特にその後半、対位法の中にも洒落た要素が込められていて、さすがMozart、ここも緻密なアンサンブルで味わえる。

category: モーツァルト

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昼寝  

今日は大した用もなく、コンビニでおやつなど買って、TVなど見ていると眠たくなってきた、そこで思いっきり昼寝に突入!

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すっきり目が覚めて、リュートの練習をはじめます^^v

category: 時事・雑記

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M.ハイドンのレクイエム(再掲)  

当ブログを始めた頃に取り上げた、弟ハイドン、ミヒャエルのレクイエム(ジキスムント大司教葬送の為のミサ曲)を久々に聴きました。
ザルツブルグでモーツァルトと仕事仲間だったミヒャエル・ハイドンは後のモーツァルトの宗教曲に影響を与えたと言われ、興味が湧くところですが、それを知らなくとも十分魅力の聴ける傑作でしょう。
まず始めのRequiem aeternamの深さに引き込まれる、2度音程の繰り返しは死の世界に誘うようなゾクっとくる響き、悲しみを湛えながら、クールな要素もあり、バスの一貫したリズム、要所で打ち鳴らされるtrpとtimpが毅然と引き締めて行くようで素晴らしい。
近年の傾向として、使われるtrpは古楽、モダンオケ問わず、ナチュラルtrp、この透明な響きは宗教曲ではなお大切に思える、短調楽章はピカルディ終止だが、清朗な響きが相応しい。
Dies iraeを聴くとあの"モツ・レク"を思い出す、こちらはやや渋く控えめな面持ちだが、やはり迫りくる魅力を持つ。
Benedictusが優美でバスからソプラノまで順に独唱が追い重なり、合唱で締めくくる。
Cum sanctis tuis は合唱によるフーガ、終曲にRequiem aeternamを独唱陣で再現、続いて再びCum sanctis tuisのフーガ合唱で終わる。
全曲ともバックのオケ・パートも充実した支えとなって聴き応えがある。

手持ち盤はロバート・キング(左)とアイヴァー・ボルトン(右)の2枚、
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しなやかでじっくり構えたR.キングも名演だが、ライヴ録音のボルトンは適度な力感で押してくるのが魅力。

参考動画: Michael Haydn: Requiem, MH. 155 | Raphael Pichon

category: M.ハイドン

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大型ケース  

リュート属には様々な形と大きさがあるので、ケースの外観もいろいろ、よくある形のルネサンスやバロックluteが収まるような標準ケースはありますが、微妙に形状が合わなかったり、隙間が多くなったり、不具合なことも多いでしょう。
大抵は楽器に合わせたケースを製作家がメーカーにオーダーします。

ケース
左はジャーマンテオルボのケースでオーダーものですが、長さ129cmとかさ張ります、大型テオルボになるともっとド長い、(何cmかな;)
これを持って電車に乗ったことは一度もありません;
大抵の人は何かの楽器だろうと見てくれるでしょうが、バズーカ砲でも入っているみたいな?・・何か目立って周囲が気になります^^;
そもそも疲れます、持ち出すのは会場と駐車場が近いときだけですね。

category: 楽器について

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ロゼッタ彫り  

リュートの響孔、ロゼッタは2mm弱の薄いスプルース板に透かし彫りがされています。非常に弱々しい箇所で、軽く押せばペキっと割れるでしょう;当然そのままでは危ない、
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斜めから覗くとわかりますが、保護の力木が貼ってあります、力木の表側は黒く塗装して目立たなくしてあります。しかしこれでも隙間があり、完璧な保護とは言えない、あとは前面に張られた弦が守ってくれるわけです、スピーカーのサランネット程度に^^;

彫り作業も失敗は許されず、難しいでしょう、現代ならば、コンピューター制御のレーザーカッターやミニルーターなど、様々な技術で精巧に彫ることも可能でしょう。この楽器など、非常に細く切り抜かれているのに驚きです^^;
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↓この楽器のロゼッタはレーザーカッターで切り抜きされていました。
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一方、手持ちの6コースluteですが、これは100%昔ながらの手彫りのようで、新技術は使われてなさそうです。味があるかな・・
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ぎこちないけど、失敗箇所?は一応ないんです、しぶとくやり遂げている^^

オリジナル楽器を間近に見たことがないのでわかりませんが、昔の彫り技はどんなだったでしょう?楽器製作は分業で、彫りの専門職人がいたとか。

category: リュート

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