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Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

宇宙の回転構造Ⅲ:銀河とバルジの形 ≪追記あり≫  

遠方の宇宙初期の銀河を観測する限り、この時期の銀河はほとんど小さく、不規則な形をしていた、近くのものでは大小マゼラン雲のような、
小マゼラン雲
小マゼラン雲
また、さんかく座のM33のように渦構造はあるが、小規模で中心にバルジらしい構造がないものもある、
銀河の重心同士が正面衝突という確率は少ないだろう、接近してすれ違い、また引き寄せあう、このとき互いに廻り合い、大きな回転円盤になっていく、合体の際の角度や速度でスターバーストの規模やその後の銀河の形状に影響すると思われる。 
Arp 272
衝突銀河:Arp272
スターバーストで星の材料を殆ど使い切り、古い星ばかりの楕円銀河になるシナリオもあるようだ。ちなみに楕円銀河は銀河団の中央付近に多いらしく、銀河合体が頻繁に起きた場所とも言える。
おとめ座銀河団
おとめ座銀河団
また、多くの渦巻き銀河にはバルジという周囲より膨らんだ中心部があり、古い恒星が密集してランダムに周回し合っている、
M81_201605041601212eb.jpg
M81(おおぐま座) 
バルジだけ抜きだすと楕円銀河に似ている。一説として、楕円銀河が星の材料を多く持つ矮小銀河や小型の銀河と合体し、周囲に渦の円盤を持つようになった、という考えもあるが、殆どの銀河中心には巨大ブラックホールがあり、このブラックホール質量とバルジ部分の大きさ(質量)には1:1000の関係があるとの観測結果もある、巨大ブラックホールが中心付近の星間ガスを吸収するため、バルジの領域に新しい星ができない、とも考えられる、なお天の川銀河の観測では中心の巨大ブラックホールのまわりに若い大質量星が廻っていて、このあたりでは密度の高いガス円盤の中で副産物のように星が生まれた、というのもありうる。

また不思議なのはNGC1300に代表される、棒渦巻き銀河、バルジ部分が長く伸び、途中で折れ曲がって銀河の腕となっている、NGC1300はその腕の付け根付近から新しい星が形成され、くっきり境があるように見える。
NGC1300_201605041602314cb.jpg
NGC1300 
ngc1097_vlt_20160505215752087.jpg
NGC1097 中心部構造はNGC1300と同じようだ
この構造はどんな経緯でできたのか、合体のしかたの影響か、未だ明らかでない。HSTの詳細画像で、バルジの中心に渦構造があり(たぶん巨大ブラックホールがある)、そこに巻き込まれるようなガスや塵の筋が見られる、この筋は腕へと繋がっているようだ、これを見ると、中心の巨大ブラックホールが星間物質を一人占めしているようにも見える。

楕円銀河と渦巻き銀河の中間の様に見えるのがレンズ状銀河だ、M104、NGC7049などは大規模なスターバーストが原因か?ハローの領域まで星が埋め尽くしている、
M104_20160504160441c80.jpg
M104 (おとめ座) 
NGC7049_2016050416052605e.jpg
NGC7049
星間物質の暗い影が取り巻くが大きな渦の構造は見られず、ほぼリング状になっている。これも形成の経緯ははっきりしていない;

category: 宇宙・天体

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D.R.デイヴィス:ハイドン交響曲No.103「太鼓連打」  

D.R.デイヴィスの全集は跳びとびに聴いているので、何番を聴いたか、だけメモを残しています;今日は全集の中で指折りの名演と思った103番、
録音の鮮明度、バランスの良さはいつもどおり、際立った特徴はないが、現代らしい新感覚はあり、オケのサウンドも理想的、大らかな気分で曲の魅力を過不足なく聴かせる。
d hay sym103
デニス・ラッセル・デイヴィス指揮、シュトゥットガルト室内O

交響曲No.103「太鼓連打」
第一楽章、timpソロは力強く轟き、瞑想的な序奏部を粘らず清涼に聴かせる、主部のテンポは快適、気負い過ぎのない範囲で快活に、よく整ったオケ・バランス、弱奏と強奏の程良い対比、聴かせどころをよく心得た絶妙な匙加減が心地よい。
第二楽章、変奏のテーマが弦で始まりレガートに繋ぐが、さらりとした感覚でセンスが良い、第1、第2変奏でも同じ基調、第3変奏はvnソロがしなやかで美しい、第4変奏、短調となるが過度に重々しくなく快調である、第5変奏は木管が活躍してダイナミックに終結。
メヌエット、テンポは中庸だが、リズミカルな心地よさと量感で聴かせる、クラリネットが入るトリオは滑らかで美しい。
終楽章、ホルンによる導入はレガートで大らか、軽快なテンポに変えてロンド・テーマを提示、ポリフォニックな手法を使った、総奏、弱奏が目まぐるしく繰り返され、各楽器の用い方といい、オーケストレーションの見事な楽章をデイヴィスはかっちり手堅くまとめる。
ライヴ録音で演奏後の会場の反応もさすがに良いようだ。

category: F.J.ハイドン

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NASAの宇宙絶景Ⅶ:バブル星雲(NGC7635) ≪追記あり≫  

26周年となるハッブル宇宙望遠鏡(HST)の画像は本当に立体感があって、そこで何が起きているのかイメージしやすいです。これもHST最高の絶景画像に加わりますね、カシオペア座、7100光年にあるシャボン玉のような星雲NGC7635、
NGC7635.jpg
NGC7635拡大画像

古くはW.ハーシェルによって発見されていた星雲で、ここまで詳細に捉えた画像は初めてで、異なる波長の画像を合成してある。一見、球体が左上から照らされているような錯覚を受けるが、内部の明るい大質量星がこの星雲を照らしている光である。
丸い星雲は差し渡し7万光年で、ちょうど地球からアルファ・ケンタウリまでの距離の倍という大きさ、星雲内の左上にある明るい星が大質量星で太陽の45倍、約400万歳で、1000万年~2000万年後には超新星爆発するとされる、これが強い恒星風を吹かせ、周囲の星間ガスと衝突し、外縁は除雪機が雪を掻き寄せたようにくっきり境界を作っている。中心にあるべき大質量星が左上に寄っているのは、廻りの星間ガスの濃度に起因する、画面右~右下部分は薄いため、掃き寄せが速く進む、左上は画面が示すように行く手に濃いガス雲があるため、その抵抗でゆっくり拡張していく、
画面左上にはわし星雲M16などとよく似た柱状の星雲が見える、
ngc7635b.jpg
ここに大質量星の恒星風はまだ達していないが、紫外線は届いていて、星雲の薄い部分が吹き掃われ、濃い部分が圧縮され、くっきりとした姿になっている、
また大質量星のすぐ右にも明るく照らされた星雲が見える、
ngc7635c.jpg
この濃い部分は新しい恒星の誕生する所になるだろう。

*恒星風(太陽風):恒星表面の光や磁気の圧力で、重力を振り切って放射されるガスである、イカロスのようなソーラーセイルはこの恒星風で押されているのではなく、光を反射する反作用の力で進む、よって鏡のような金属光沢の帆が必要となる。

追記:視野を広げてみると、大質量星の紫外線が影響を及ぼした範囲がわかる。
bubble_croman.jpg

category: 宇宙・天体

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宇宙の回転構造Ⅱ:パルサーと"パルサー惑星"?  

パルサー
大質量星が超新星爆発を起こした後に残るパルサー(中性子星)も理論予測されていた天体で、直径20kmほどで太陽と同じ質量になる中性子だけでできたもの、1967年に英国のアントニー・ヒューイッシュとジョスリン・ベルによって発見された。
自転による規則的な電磁波パルスを発していて、パルス間隔は数秒から1/1000秒の範囲まで超高速のものがあり、この速さは超新星爆発を起こす前の恒星の自転がわずか直径20km程の中性子の塊に集約するために生じる。
001b4_20170721101731543.jpg
*実際、中性子星は見えないほど小さい
フィギュアスケート選手がスピンで手足を身体軸に寄せると回転が速まるのと同じ原理で、超高速で回転するパルサーになるものが多い、普通の物体なら遠心力で飛び散ってしてしまう回転速度でもパルサーの重力はそれを大きく上回る驚異的なもの。
かに星雲にあるパルサーは 毎秒約30回転だが、1999年に発見されたパルサー:XTE J1739-285では毎秒1122回転という限界的速度が観測されている。
かにパルサー
かにパルサー:X線撮影
かにパルサーの周囲のガス雲もパルサーが放つ、光に近い速さの荷電粒子(パルサー風)で吹き流されている、画像の一番内側に見えるガスのリングが直径約1光年で、これが数週間おきの観測で拡がっていく様子が見られるそうで、光速の半分くらい?のとてつもない激変を見ていることになる。 →NASA動画

パルサー惑星
超新星爆発は本来あった惑星系も破壊するだろう、中心に残ったパルサーが一度は吹き飛ばした塵やガスを強い重力で再び引き寄せ、周囲に新たな円盤ができて、第2世代?の惑星が生れる、主に重金属で構成されると考えられている、
パルサー降着円盤
パルサー惑星系円盤:CG
すべては超新星爆発の残骸で、これらを普通の惑星系とは区別すべきだとの意見もあるそうで、たしかに、一度死んだ後の"二度目の生涯"?かもしれない;
パルサー惑星
パルサー惑星:CG
パルサーからの強力な放射線で地球のような生命は存在できないと思われる。
どんな姿の惑星か?重元素ばかりで表面が暗いとしたら、この→炭素惑星に似ているかも・・

category: 宇宙・天体

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