Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

11コース おたく  

11コースのバロックリュート作品は13コースluteがあればカバーできてしまうので、わざわざ持たなくてよい、のも確かですが、あえて持つ人は拘りがあるんでしょう^^
(因みに知るかぎり、名古屋近辺には11コースが結構流布しているはず;) 
自分も11コースの購入歴は3つで、2つ手元にあります。2つ目は中古で1982年 M.Cameron作(英)、この製作家さんもオリジナル楽器の修復歴が多いと聞きました。
11c lute a04
11c lute a03
11c lute a02
H.フライ=タイプ 弦長67cm
この楽器に始めてガット系の弦を張って、「あ、この音だ」と納得した記憶です。緩い弦で、強くはないけど深く鳴って、力を抜いて語れるような、
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ローデド・ガットを張ったときの写真、 近くローデド・ナイルガットを試す予定
たぶん、響板に限らず、ボウル、ネック、全体の質量などが微妙に関係して音を作っているのかと思いますが、そこを見抜いて作られた楽器は良い反応をするように思います。

もう1つ、2011年 M.Ottiger作(スイス)、これは形状が違うので、音のキャラクターも異なり、語り口も変わるようで面白いです、
11c lute b
P.ライリッヒに基づくオリジナル、 弦長66cm
やはりガット系を張って本領発揮という感じです。

と言いつつ、このところヴァイスばかり弾いていたので、来年はド・ヴィゼに挑戦したい、と希望的計画です;
PS.あと、天体観測も・・^^

皆様、よいお年をお迎えください。

category: リュート

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2016年 お気に入り盤  

明日は大晦日ですが、今年記事にした音盤で気に入ったものをざっと拾ってみました。
(再聴、として挙げたものは省きます)相変わらず趣味の偏ったマニアックな傾向です;
印は中でも特に良かったと思うものです。

N.マギーガン:ハイドン交響曲No.57、67、68
D.R.デイヴィス:ハイドン 交響曲No.94「驚愕」
H.グリフィス:A&P.ヴラニツキー vn、vc協奏曲ほか
B.ヴァイル:ハイドン 交響曲No.102
B.ヴァイル:ハイドン 交響曲No.94《驚愕》
アンティーキ・ストゥルメンティ:C.グラウプナー 管弦楽組曲
B.ヴァイル:ハイドン 交響曲No.101「時計」
B.ヴァイル:ハイドン交響曲No.103「太鼓連打」
V.ペレス:「ザ・ギャラント・リュート」
W.エールハルト:J.F.X.シュテルケル 交響曲No.1&2
W.エールハルト:J.M.シュペルガー 交響曲集
E.コルディア:A.ヴラニツキー 弦楽のための室内楽曲集
H.グリフィス:J.B.ヴァンハル 交響曲とvc協奏曲
H.グリフィス:F.リース 交響曲第6番
シュパンツィヒSQ:F.リース 弦楽四重奏曲 Vol.1
コレギウム・アウレウム:モーツァルト「戴冠ミサ」ほか
A.シュテック:F.リース ヴァイオリン協奏曲 ホ短調
W.サヴァリッシュ:ベートーヴェン 交響曲No.7(1962年録音)
スウィトナー:モーツァルト 交響曲「パリ」「リンツ」(LP)

2016 012016 02
2016 032016 04
2016 072016 05
2016 06

が付いたのはベートーヴェンを除いて殆どが一般にマイナーな作品^^;ヴラニツキー兄弟、グラウプナー、ヴァンハル、F.リース等々、始めて聴く作品が多かったです。
気の向くままに聴いているので、来年はどんな傾向になるか、わかりません;

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 時事・雑記

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Lute弦(新製品):ローデド・ナイルガット  

イタリアの弦メーカー、Aquila社から新製品が出たようです、おそらく従来のナイルガットに加重処理を施したと思われる、ローデド・ナイルガットだそうで、
aquila l n02 aquila l n03
Aquilaサイトより
一頃、ガットに加重処理をしたローデド・ガットがあり、振動不良が多いのが難点でした、生産を中断していましたが、再開ならず、今回これが出てきました。製品名はNylgut loaded ( CD type )で品番はNGL 080~220まであり、長さはすべて120cm、ジャーマンテオルボの低音にも行けるでしょう、ガットで問題の調弦の安定性も解決されるということで・・
師匠が"人柱"になって試してみるとのことでしたが、私も同時に取り寄せることにしました^^これはあらためてレポート書きます。

リュートを始めた頃は、ギター弦と同タイプのナイロン弦と巻弦しかなかったですが、その後様々なガット弦や新素材の弦が出てきました。
リュートの絵画に見られる、このダークレッドの低音弦はいかなるものか、
aquila l n04
この再現に挑戦してきたのはAquila社だけです、現代では使い易さも重要で、その点も含めた試行錯誤のようです。

自分としては現在、主にPVF(フロロカーボン)を低音に使用し、一応は良い結果が得られたと思いますが、
11c pvf
なにせ釣糸ですから、振動の良い部分は限られ、使えない部分もあります;
モダンな響きをもとめ、巻弦を使うのも選択肢でしょう、
自分としては、昔の響きに近く、手間のかからない弦を求めています。

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: リュート

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超高輝度超新星Ⅱ  

先日話題にした桁違いの超高輝度超新星はじつは別の現象だったと見られていますが、今日は本当はどんなものか、についてです。

大質量星は核融合の燃料を使い果たすと、超新星爆発を起こし、後にはBHや中性子星を残す。
これは2011年、近傍の銀河M101に現れた超新星(Ia型 SN 2011fe)
ptf11kly 2011s
M101(おおぐま座、距離 2700万光年)の超新星SN 2011fe、出現の前後拡大

超新星の中でも通常の10倍~100倍の極めて明るく輝くものを超高輝度超新星と呼ぶ。
露・シュテルンベルク天文研究所/東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構の研究チームは超新星のSN 2010gxPTF09cndが超高輝度となった要因をシミュレーションで探ったそうだ。
ptf09cnd.jpg
PTF09cndの爆発前と爆発時
これらが爆発する前、周囲に既にあった大量のガスと超新星爆発の噴出物が激しく衝突すると仮定したシミュレーションと、これら超新星の明るさの推移が見事一致したらしい。また周囲のガスの総量は太陽質量の100倍以上と見積もられる。
u band
 SN 2010gxとPTF09cndの観測とシミュレーションの比較、点が観測データで線がシミュレーションを表す
(KAVLI IPMU資料)

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周囲のガスと爆発が衝突する超新星の想像図(KAVLI IPMU資料)
*周囲にあったガス(青)は、爆発で急速に噴出するガスによって穴が開けられ、リング状となっている、衝突は放射状の衝撃波となって(赤から黄色で表現)莫大な光を発する。

超新星爆発が近いと見られる巨星は不安定で、ガスの放出や前兆的な小爆発も起こし、その際に放ったガスが周囲を取り巻く様子が観測されている、これらも将来の爆発時の明るさに関与するのだろうか、お馴染みのオリオン座、ベテルギウスも周囲にガスが不均等に拡がっている様子が撮影されている、
closeup.jpg
ベテルギウス(ESO:資料)
また、エディントン限界ぎりぎりと見られる大質量星のイータカリーナ星もHSTの観測で小爆発によるガスが2つの風船が対象形に拡がったように見える(ηカリーナ星も連星でもう1つ巨星サイズの星が廻っている)、これも近い将来、超新星爆発が予測される。
Star_Carina1b.jpg
りゅうこつ座、カリーナ星雲にあるηカリーナ星(HST)、前兆的小爆発の様子で中心には2つの巨星がある

ガスの総質量にもよるが、爆発すれば従来の予想以上の高輝度で光るのか?
また宇宙の距離梯子の遠方を担うIa型超新星は巨星が寿命を迎えた爆発ではなく、連星を成す白色矮星がもう1つの星からガスを取り込み、限界量に達したところで爆発するタイプなので、たぶん高輝度の爆発はないんじゃないかと?ちょっと知りたいところ、

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 宇宙・天体

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好録音再聴 C.デイヴィス:ハイドン交響曲「時計」&102番(LP)  

このところ、C.デイヴィスのハイドンを聴き直しています。
da hay sym
コリン・デイヴィス指揮
ロイヤル・コンセツトヘボウO
1979年 フィリップス


第101番「時計」
あまりに長く親しんでいる曲だけに、逆に気付かなかったが、この作品は野心作というか他に例がないほど、斬新で巧みに書かれている。特に第一楽章主部は旋律美の要素は少なく、第一、第二主題の性格も区別つかないほど、音階的でキビキビした主題で統一される、展開部のポリフォニックな部分など総譜を見ると、時計の歯車が組み合ったような巧みな書法だが、つい聴き流していた;クラリネットは表立たず、常に強奏部分で響きを彩っている、デイヴィスは全楽章、適切なテンポで絶妙の演奏、第一楽章の73、75小節に記されたスタッカートは譜例のように小気味よい表現、
sc01_20161227110850515.jpg
そして弦と管のバランスよい響きも特筆、どこを取っても過不足ない。
第二楽章、デイヴィスははまさに時計のリズムでとても自然、旋律美でも過剰にカンタービレにしないのがいい、節目を持たせた心地よさ、変奏形式はト長調に始まり、劇的なト短調に変わる、ト長調で一度終止して、休符のあと、変ホ長調で再開し、シンフォニックに終わる。
メヌエットは重くならず快活、終楽章は速すぎず堅実、期待どおりの演奏で締めくくる。

第102番
序奏のあと主部は総奏で開始するこの曲は多くの演奏例から、重厚なイメージを持っていたが、デイヴィスは第一楽章主部で意外に速めのテンポを取り、快活さに主軸を置いた演奏だ、さらにRCOの引き締まった合奏で、巧妙な展開部、充実した再現部から終結まで密度感が増して聴ける演奏効果に納得する。
第二楽章で使われる、ミュート付きtrpの響きもくっきり味わえる、
切れ味のよいメヌエットが心地よく、終楽章は程良く快速、展開部から終結にかけて斬新に書かれた魅力を明確に聴かせる。
A面、B面ともお気に入りのLPである。

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: F.J.ハイドン

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なぜ「無」ではなく、何かが「有る」のか ≪追記あり≫  

Why is there something rather than nothing?
存在の謎(The riddle of existence)とも言われ、なぜ世界(宇宙)が存在するのか、誰もが一度は考えたであろう、根源的な問いです。世界が存在することは「根源的事実」でその理由を問うこと自体、意味がない、という考えもある、これで納得いくとすれば、これ以上考えることはないが、そうではない人が「なるほど、こういう事由で世界というものが存在しているのか」と納得できる答えは見つかっていない。

哲学や神学では古くから議論されてきた究極の問いであり、最新の宇宙論も関係する。
量子力学では素粒子は何も無いところにポツンと現れたり、消えたりできるらしい、
量子宇宙論で言う「無」とは量子の揺らぐ「偽の真空」で、そこから(必然か偶然か?)宇宙の種がポツンと発生、
004b_201612292254385af.jpg
それが指数関数的に急膨張(インフレーション)して宇宙が誕生し、そこで時間も始まった、真空のエネルギー(+)と空間(-)が均衡を保ちながら増えていき、真空のエネルギーから物質の素になる各素粒子が生まれた(インフレーションが起きるにはインフラトンという仮説の粒子が必要)。その前はBHの事象の地平線と同じように時間は止まっていた、時間がなかったのだから、宇宙が始まる前はどうだったのか、という問いは成り立たないらしい、
Inflation_Universe.jpg
宇宙図:Wikipedia資料拡大  宇宙図の拡がり方は現在、加速傾向にある
しかし、偽の真空というのが、哲学者から見れば、無とは言えず、明らかな物理対象となる、なぜ偽の真空なるものがあったのか?という、
ここは、人間のマクロな世界の経験則を取り去り、超ミクロな世界でのみ起り得る不思議な現象を受け入れて考える必要がある。

科学は原因の原因を溯って行くものだが、これに終着点はない、インフレーション理論で知られるアラン・グースや同じく理論物理学者のスティーブン・ホーキングが似た事を言っている、仮に究極の統一理論が完成し、あらゆる事象を物理法則で説明できたとすると、では何故そういう法則があるのか、という謎がでてくる、これも根源を問うことはできないのか?

頭がこんがらがってきました^^;
ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 科学・自然・雑学

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24日のX'masケーキ  

昨日は予定どおりX'masケーキ(バタークリーム製)がクール便で届きました、サンプル写真とはちょっと配置を買えた飾り付けで、小さいながら丁寧な仕事です。
X cake
クリームの薔薇とヒイラギ飾り、これがまさにX'masケーキです。大きいのになるとウエハースの小屋が載っています。

最近のスイーツはさらりと軽く食べやすいのが普通で、もちろん好きですが、バタークリームは口に入れると、やや固形っぽくて、すぐ滑らかになり、甘さが広がる、生チョコレートのような食感が充実しています、カロリーは高いので、皆で分けます。

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 時事・雑記

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ミニ盆栽  

まもなくお正月、こんなミニ盆栽を買ってきました、冬に赤い実をつける、センリョウなどが入った、ちっこいのが欲しかった。
bonsai.jpg

ところで、正月用の鉢植えで赤い実というと、ナンテン、センリョウ、マンリョウなどよく似ていますが、どれを使うのが正しいんでしょう?あまり考えたことなかったです。
調べてみると異なる種類で似たものがいろいろあるようです。

(資料:Wikipediaより)
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ナンテン メギ科ナンテン属
葡萄の房のように実をつける、常緑樹でありながら、植えてある場所の環境によって紅葉するそうです、「難を転ずる」に通じ、縁起が良い

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センリョウ  センリョウ科
葉の上部にまとまって実をつける、「千両」でこれも縁起が良い

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マンリョウ  サクラソウ科 ヤブコウジ属
実が垂れ下がってつく、「万両」これも文句なし、ただしセンリョウとは別種。

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ヤブコウジ(別名:十両) サクラソウ科 ヤブコウジ属
10cmくらいの低木、「十両」と控え目なのがいい、これはマンリョウと同種。

ということで、小さい赤い実が付けば何でもいいのかな^^とすると、他にもいっぱい・・
盆栽に植えてあるのは葉の形から、カマツカ(バラ科カマツカ属)ではないか?と思います;

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 時事・雑記

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昭和のお菓子・あれこれ  

また古い話です^^;

子供の頃、記憶に焼き付いているお菓子っていろいろありますが、今日は実物画像がないのでイラストを描きました。
まず、お祝い事の引出物で定番だったのが、でっかい鯛の落雁です、30cm弱はあったかな、
(今も一部で作られているようです)
rakugan 3
これがメインで、鶴、亀、松竹梅とかをあしらった小さいのも付いていました。落雁といっても茶席に出されるキメの細かいのではなく、米粉の荒いザラザラしたものでした。中は餡で、鯛は割れないよう竹串が通してあるのもありました、昭和のいつごろまでだったか?・・その後はしっとりした豆菓子タイプが主流になり、最後には鯛を型取ったパックに砂糖を詰めた実用品に変わりました。

そして、このロールケーキ、やたらと記憶にあります。
r cake03
外側はたしか、こんな模様だったかな、ケーキといっても、今みたいにフンワリじゃなく、カステラみたいで、白いバタークリームを少なめに塗って巻いてありました。
落雁はもういいけど、ロールケーキなら今一度味わってみたい気も・・でも無いでしょうね;

PS.老舗の不二家さん、今もバタークリーム・ケーキを作っているようです、チョコレート・コーティングのケーキも買った憶えがあります、
fujiya.jpg
不二家

お正月ケーキってのもあって、ヒイラギに替って松竹梅の飾りが立ててあったり?これは買いませんでしたけどね;
ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 時事・雑記

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「超高輝度超新星」の正体? ≪追記あり≫  

真っ黒なブラックホールに星やガスが引き寄せられ、高速で周回するとその摩擦でγ線、X線を含む強力な光を放つことは知られている。この極めて明るい光は非常に遠方でも観測できるので、初期宇宙を知る手掛かりの1つでもある。micha

2015年に観測された、ASASSN-15lhという、観測史上最も明るい超新星(超高輝度超新星)と思われた現象はその明るさが太陽の5700億倍通常の超新星の500倍天の川銀河20個分に相当する、途方もない光を1か月以上放ったことで、研究者達を当惑させた。
当初はこの現象の膨大なエネルギー源はマグネター(超強磁場中性子星)であるという説があったが、十分な説明がつかないようだ。
イスラエル・ワイツマン科学研究所のチームは10か月に渡る観測の結果、ASASSN-15lhは超新星ではなく、恒星が超巨大ブラックホールに激しく破壊された際の光ではないかと見ている。
eso1644a.jpg
巨大BHの潮汐力で引き延ばされた恒星
想像図(ESO):ASASSN-15lh インディアン座 約40億光年
観測の推移として、温度の上昇や紫外線の再照射などが、超新星の特徴ではなく、低質量の恒星が超巨大ブラックホールに捉えられ、強い潮汐力で引き伸ばされ、超高速でBHの周りを回転、崩れた恒星の物質同士の強烈な摩擦で、膨大な光を放ったのではないかという見解だ。
SN.jpg
動画→Superluminous ASASSN-15lh (4K)
この現象が起きるには巨大BHも超高速で自転している必要があるらしい。
また、一般的に超高輝度超新星が所属するのは青く星形成が盛んな矮小銀河であり、今回観測されたような黄色く不活発な大質量銀河ではないことも根拠としている。
Hostgalaxy_ASASSN15lh.jpg
ASASSN-15lhが出現する前の所属銀河 (左) と出現後の同銀河 (右)
右の写真では、ASASSN-15lhの青い光が所属銀河の黄色い光を完全に覆っている。

(Credit: The Dark Energy Survey / Benjamin Shappee of the Carnegie Institution for Science / ASAS-SN
team)

今回は何やら桁違いのイベントのようだが、宇宙で最も高エネルギーの現象には何かに付け、巨大BHが関係するようだ。

追記:上記、最初の想像図のBHは扁平に描かれているが、土星や木星などと同様、自転速度の速い天体は遠心力で扁平になるというイメージに思われる、BHで実際どうなのか確認されていないが、光の50%の速度で自転している、といった観測結果はあるそうだ。
BHの自転に関するニュースは例としてAstroArtsのページを見てみると面白い、このページの下のほう、〈関連ニュース〉一覧を見ると、今世紀始めには「ブラックホールも回転しているらしい」というタイトルがある。

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 宇宙・天体

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好録音再聴 C.デイヴィス:ハイドン 交響曲No.99  

早い時期から、ハイドン交響曲の好演を録音していたコリン・ディヴィスには注目していましたが、RCOを指揮したPHILIPS盤は貴重なものでした。
今日はC.デイヴィスが晩年近くにLSOとライヴ録音した2枚セットから、No.99をあらためて聴きます。このライヴ盤についてはtenkichi995さんのブロブでも掲載中です。
c da hay 99 cd
コリン・デイヴィス指揮
ロンドン交響楽団
2011年 LSOライヴ SACD

交響曲No.99変ホ長調 Hob.I-99
第一楽章、序奏の変ホ長調の開始音から見事に整い、早くもクラリネットが存在感を示す、弦楽は厚みを持っているが清涼、主部の始まりで印象的なのが、大抵の演奏が譜例のランドン版のように、レガートにするところ、
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ディヴィスは3、4拍目を切って、流麗な主題に心地よい活気を与える、もちろん原典を承知の上だろう、他のパートがスタッカートなので統一するのも効果的に思える。いつもながら、細部まで緻密な演奏で無用な表情付けはない、長い休符や密やかな弱奏部分には効果的なフェルマータをかけて引き付ける。
第二楽章はソナタ形式で、提示部17小節からの木管アンサンブルの美しさは格別、LSOメンバーの美音が冴える。終りに入って、同じアンサンブルを弦楽が清涼に再現する。
メヌエット(アレグレット)は簡潔で飽きない主題、デイヴィスは引き締まった感覚ながら、弦のタッチはしなやかで絶妙の匙加減、練られた演奏だ。トリオでは旋律美を聴かせ、クラリネットが効果的に助奏する。
終楽章、速すぎずちょうどよい、まさに緻密に聴かせるが、強奏での豪快さも十分、展開部ではフガートが見事に用られ、「時計」の終楽章にも似た構成に思える、再現部でクラリネットが単独パートを聴かせる、終結は華々しい。古楽器系を用いたtrpの輝き、timpの瞬発力が全般に効果を出している。

デイヴィスが1975年にRCOと録音したNo.99のLPもあったので、こちらも針を下ろしてみる、
c da hay 99
ロイヤル・コンセルトヘボウO
1975年(PHILIPS)
 

なんと、こちらもLSO盤に負けない充実感、PHILIPSらしい緻密な好録音で聴ける。
全般に幾分速いテンポだが大差なく、第一楽章主部でのディヴィスの表現はこの時期に確立している、違うのはメヌエットで、
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RCO盤では譜例(ランドン版)のとおり、くっきりスタッカートしているのに対し、LSO盤では弦楽を和らげた演奏にしている。
老巨匠となっても新しい試みを続けるデイヴィス、K.ベームにもそういうところがあった。

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: F.J.ハイドン

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A.プレヴィン:ハイドン 交響曲No.92「Oxford」ほか  

倉庫を探っていると、再度聴いてみようか、という盤がいくつか出てきます、

今日はA.プレヴィン指揮、VPOのハイドン「Oxford」と「奇跡」、VPOの美質を活かした当時の標準的な秀演といったところで、これといって新鮮な感覚はない。
previn hay2
アンドレ・プレヴィン指揮
ウィーン・フィルハーモニーO
1992年(フィリップス原盤)ウィーン、ムジークフェライン・ザール

プレヴィンによる交響曲No.92ト長調「Oxford」、これを最初に聴いたとき、バーンスタインが同じくVPOを指揮したNo.92(DG盤)と共通点があると思った。
まず序奏部の8小節あたりから、
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trillやturnなど、ゆっくり均等な音価にしてやんわりと聴かせる、指揮者の指示なのか、それともVPOの流儀なのか?(因みにK.ベームは楽譜どおり)趣味の問題だが甘ったるくて好きではない。主部はオーソドックスにまとめる。
第二楽章は過度にカンタービレじゃないところはやや良いが、穏やかにまとめている、例によってturnなどの装飾がヤワだ。
メヌエットはゆっくりめで典雅、もう少し快活さがほしいところ。
終楽章、普通くらいのテンポだが、快活でfでのエネルギッシュに押してくる感覚は良い、VPOの美音も聴かせる、展開部の139小節から、やや弱奏に下げるという表現を取っている、ポリフォニックな部分をじっくり聴かせる狙いか、
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R.ランドン版
sc sym92
自筆譜
これもバーンスタイン盤と似ている、ランドン版にもハイドン自筆にもそういう指示はなく、演奏者の裁量だが、fのまま進んで力感を維持するほうが良いと思うのだが。
(*ランドン版でも表情記号など補筆された部分があるが適切な範囲だろう)

No.96ニ長調「奇跡」がカップリングされているが、同系の演奏だ。やや編成の大きな響きで、フィリップス盤に期待する各パートの明瞭さは今一つ。

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: F.J.ハイドン

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ミニ・テオルボの【1フレット】  

近々、使う予定のミニ・テオルボ(兼アーチlute)ですが、
mini teo
ネックのある楽器は大抵、ハイポジションにかけて太くなっていくテーパーがあり、細い側でフレットを結んでずらせばしっかり絞まります。
しかし、この楽器の1ポジションはテーパーが利用できず、絞めにくいです。二重巻きにしてフレットガットの伸縮性を利用して絞めていましたが、
nijumaki2.jpg
1ポジションのみダブルフレットで、サワリ音がビィーンと鳴るというのもアンバランスに感じ、やはり一重巻きにしたい、
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そこで、例の秘策をもって、一重巻きにしました、この位置なら邪魔になりません。
kessoku.jpg
何かと役立つ結束バンド^^

次に挑戦する予定はR.ド・ヴィゼの曲、ちゃんと弾けますやら・・?;
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ご覧いただき、ありがとうございました。

category: リュート

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昭和のX'masケーキ  

今から、子供みたいに楽しみなんですが、
24日にこれが届く予定なんです、
Xmas cake
サンプル画像:ケーキ工房 山崎屋
今はめったにない、バタークリームのX'masケーキです^^自分的には薔薇の花がないとデコレーションという感じがしません;ホイップクリームじゃ出来ないようです。

当時通っていた小学校では、24日に生徒全員に9センチくらいのミニ・ケーキを下校時に配るのが慣わしでした、(ほかの学校でもありましたっけ?)簡単ながら、1個ずつデコレーションされていて、職人さんが全員の数、作っていたんですね。

各家でもメインのケーキは買っていましたが、箱を開けたときの甘い香りがなんとも良い。
無塩バターと砂糖シロップを撹拌したクリームなので、たくさんは食べられません、家族で切り分けてちょうどいいくらい。24日、あらためてアップします^^

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 時事・雑記

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なんか、おかしい?  

いつも当ブログへご訪問いただく皆さま、ありがとうございます。
こんなの始めてですが、アクセスランキングが昨日からやけに飛び上がっています;
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アクセスいただいた件数はいつもと同じくらいなのに、どうもわかりません、
昨日の件数が今日にまわったとか?^^

category: 時事・雑記

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初期宇宙の巨大銀河 ≪追記あり≫  

初期宇宙に漂っていた水素やヘリウムの分子ガスは重力で集まり、集中した部分が立体的な網の目が繋がった形をつくる、ここに宇宙最初の星が生まれ、小さな銀河が形成される、こんなシミュレーションがよく見られる、
cosmic_web.jpg
網目の交差点のような所にはより多くの銀河が集まり、これらが頻繁に合体しあってしだいに大きな銀河へと成長していく、というのが普通のシナリオだ。しかし、宇宙初期、100億年以上前に、いきなり巨大になったとみられる銀河もある、"交差点"の中には一際ガスが大量に集まった所もあるだろう。

スペイン・宇宙生物学センターの国際研究チームがオーストラリア望遠鏡コンパクト干渉計(ATCA)とアメリカ国立電波天文台カール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群(VLA)を使い、うみへび座、100億光年以上彼方にある「クモの巣銀河」を観測、この画像は非常に良く出来ているが観測に基づく想像図である。
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想像図:ESO/M. Kornmesser. This figure is licensed under CC BY 4.0 International License.
拡大
青く表現されている分子雲は多くの銀河の間を埋めているとのこと。電波観測は一酸化炭素ガスの分布で調べたそうだが、同領域には星の材料の水素も大量にあると見なせる。ガスの温度は-200℃と予想外の低温とわかった。巨大分子雲の差し渡しは天の川銀河の3倍と見られる、研究チームを率いるBjorn Emonts氏によれば、中央にある巨大銀河は合体によらず、この広大な分子雲から直接作られている、との見解らしい。

あの「ヒミコ」も"始めから巨大銀河"なのだろうか?
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巨大初期銀河「Himiko」:NASA HSTほか実写画像の合成
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「Himiko」:想像図、Image courtesy NAOJ
赤方偏移から距離130億光年と見られるが、巨大BHなどの影響で赤方偏移に差が生じることもあるらしい、1列に並んだ3つの大型銀河と周りを囲む水素ガスが見られる。3つ並んだ銀河はいずれ合体すると考えられる、とは言えこの画像は130億年前の様子、とっくに合体し、その後どうなっているのか?

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 宇宙・天体

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指板の指跡  

先日の11コース、バロックリュートですが、このように灯の当て方で、指板がツヤで光って、頻繁に押えているポジションがわかります。(光っていない所もたまには押えます)siban
siban.jpg
指板がツヤ仕上げしてあると目立ちませんが、この楽器は素地のままです;買って1年も経って、いくらか指跡がついていないと、サボっていたことまるわかりです;;
光ってる範囲が少ないって・・?
バロックリュートのオリジナル曲を弾く限りはだいたいこんなもんでしょう^^;

この13コースは一度、指板を削って表面はリセットされました、半ツヤ仕上げにしてもらったようで、その後、結構弾いてはいますが、跡は目立ってきません。
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こちらの13コースは出来て15年、一度も指板調整をしていないので指跡が目立ちます。
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バッハなどしょっちゅう弾いている人なら、もっと範囲は広がるでしょう。
ギターならハイポジションまでほぼ全面?、跡が付いてたかな・・

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 楽器について

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自然界の「反ヘリウム」発見か  

欧州原子核研究機構(CERN)は今月8日、反物質である反ヘリウムと思われる粒子を宇宙空間で検出したと発表した。国際宇宙ステーションに設置した観測装置「AMS」で2011年から5年間に観測した37億個のヘリウム原子核のうち、反ヘリウムと見られるのが"数個"あったとのこと、これが自然界にある反ヘリウムだと断定するにはデータが少なすぎるので、今後も観測を続ける必要があるそうだ。
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アルファ磁気分光器AMS-02
CERNはこれまでも、ひとまず疑いはあっても結果をありのまま公表してきた、ヒッグス粒子のときも経過発表から確認まで時間がかかった。「ニュートリノが光より速い」ってのもあったが、これは思ったとおり測定ミスだった、今回はそうでなきゃいいけど。
現在までのところ、通常とは逆の電荷を持った、陽電子や反陽子は宇宙から飛来する粒子で見つかっている。始めて陽電子を捉えたのは1932年、強い磁場をかけた霧箱だそうで、電子の軌跡カーブに対し、陽電子は逆向きのカーブを描く、
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霧箱の陽電子の軌跡、中央は鉛板
また反水素や反ヘリウムも陽子加速器で人工的に作られている。

宇宙が誕生したあと、物質と反物質はほとんど対消滅し、わずかに量が多かった*物質が今の宇宙を作っているとされる、現在、謎の物質であるダークマターが衝突し合うと、反陽子などが発生すると理論上予測されているそうだが、無くなったはずの反物質の反ヘリウムが自然界に確かに存在すると確認されれば、ダークマター存在の間接的証拠に挙げられるらしい。
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これまで、何も検出されない空間に重力だけは確認されていたが、さらに突如、検出可能な反物質が現れるとしたら、そこに見えない粒子とか?何かがあると考えるほかない・・

*物質と反物質がすべて鏡映対象の関係だろうとする考えを改め、対象じゃない反物質もわずかにあるとすれば、このペアは消滅しない。
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イメージ図
茨城県つくば市にある、高エネルギー加速器から岐阜県のスーパーカミオカンデに、ニュートリノと反ニュートリノを発射して、それぞれの変化(ニュートリノ振動)の観測がされているが、完全に鏡映対象を示すような傾向ではないらしい。

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 科学・自然・雑学

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古典派 ≪短調交響曲≫ Ⅱ  

先般取り上げた最後のヨーゼフ・マルティン・クラウスは古典派の中にあって、作曲のほか、劇作家、画家としても活動したそうで、そこが一味違う源かもしれません、流麗な中にも知的でちょっと硬派な趣きもあるというか。スウェーデン国王グスタフ3世のもとで大いに活躍すべき頃、国王が暗殺され、クラウスも間もなく36歳で病死しています。
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Joseph Martin Kraus (1756-1792)

まずは交響曲ハ短調VB142、これはクラウスが先般の嬰ハ短調VB140をハイドンに献呈するため、改作したという作品、メヌエット楽章を省き、第一楽章の序奏や第二楽章の主題、それと終楽章は原曲をかなり残して加筆充実させている、ただし第一楽章主部はだいぶ趣きを変え、メロディアスな主題に替えている、しかし切迫感のあるバスの動きは残している。これはハイドンからみれば、前例のない斬新な作品だったかもしれない。
いくつかある録音で、コンチェルト・ケルンはまさに古楽器的というか柔和過ぎず、透明な響きで研ぎ出し、作品の持ち味を引き立てている、VB142では今でも一番に挙げたい演奏だ。
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コンチェルト・ケルン 1991-1992年録音 TOWER
動画→ J.M.Kraus-VB142-Symphony in C minor(全楽章)

もう1曲傑作があり、交響曲ホ短調VB141である、これも3つの楽章だが序奏がなく、開始としては常道的、しかし内容は並みではない、終楽章の書法は見事な充実感。
現在、国内で購入できるCDはNAXOS盤のスンドクヴィスト指揮、スウェーデン室内Oしかないようだ、この演奏も良かったが、
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ペッター・スンドクヴィスト指揮、スウェーデン室内O
動画サイトにアカデミア・モンティス・レガリス(Academia Montis Regalis)の演奏が挙げられていて、これが素晴らしい、
動画→ J.M.Kraus-VB141-Symphony in E minor(全楽章)
威勢の良いスンドクヴィスト盤より、細やかに曲の真価に気付かせてくれるようだ。
ハイドンもそうだが、この時期の作品の演奏はとてもデリケートで魅力を大きく左右する。

いつも、マイナー盤はタワレコさんで取り寄せていて、「入荷できませんでした」という知らせもよく来るが、希少な盤を結構入手できた、しかし残念ながらAcademia Montis Regalis盤は取扱リストになかった;

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 古典派

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年越し準備  

昨夜は年賀状のプリントで時間を取られました、大した枚数じゃないけど、我家の分と、カミさんの実家からも頼まれて、途中インク切れで3個カートリッジ替えて・・
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大抵、裏表間違えて3枚は失敗します^^;ああだこうだやってるうちにすぐ年末、冬タイヤは自動車屋さんで交換してもらいました;
年内にやってしまいたいことで、何があったのかも忘れるしまつです;

昨日の続きですが、寝るまえに弦高をいじった11コースリュートを試し弾きしてみました、
曲を弾いてみないとわからないので・・テスト曲はS.L.ヴァイス" L'infidele"メヌエットの特にこのあたりです。(*因みにこの曲、1978年 フジTVドラマ「飢餓海峡」のBGMに使われた)
weiss tab
αは開放弦、hなどはハイポジションですが、前の音と重ねるカンパネッラ的な弾き方が続きます、特に2重線のところ、ここがきれいに弾き易ければ合格だが・・
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第一印象、だいぶ良くなった感じです、当面はこれで行けるかな、
いよいよとなったら、今度は自分で指板を削ろうかと思います;相手は黒壇ですから、鰹節みたいには行きません、鑢の類でゆっくりやるのが良いかと。
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指板の厚みはナット前で両端が約6mmあり、中央はもっと膨らんでいる、結構ネックが重たい楽器です。

PS.そういえば指板にも凝った装飾がされている楽器があるけど、あの場合はどうするのかな?削っても金太郎飴みたいに出てくればいいけど;

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category: 時事・雑記

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リュートの弦高:応急処置  

昨夜は黙々とリュートの弦高調整をしていました。
2011年作のM.オッティガー、11コースリュートの弦高がいささか高くなってきた、
m 11c lute
13コースluteもそうでしたが、Mさんの楽器はどうもこのタイミングで調整が要るようです。弦高が高いと、開放弦からパっとハイポジションを押えたとき、弦が逃げやすいんですね、また隣の弦に触れずに押えるという大事な奏法にも支障が出る。私の場合、ぐっと強く弾いたらビるくらいが良いです、実際の演奏ではまず弾かない強さだし;
今回はひとまず、1、2フレット径を細いのに替え、ナットの溝を彫り込んで低くする、
m 11c lute02b
これでビらないんだから、だいぶ前倒れしている;
またブリッジ側は例によって2回通し結びにして、最低の位置まで低くするという処置でやってみました。
m 11c lute03
2回通しにすると弦が滑らないので、思いの高さで止められ、逆に高く止めることもできます。ただ2回通せるように弦穴を拡げる必要がありますが、太い低音弦ではやりません。
m 11c lute04
2回通しは4コースまで、5コースは絡め数を多くして、ある程度低く止めた
12ポジションで指板面から4ミリ、どうにか良くなったかな?弦が安定して、曲を弾いてみないと判定できませんが;これでだめなら指板を削る必要がある、この楽器は指板厚が十分にあるので、いけるでしょう。

どうもこの楽器が気になり、他の予定が後回し、年賀状の準備もまだだし、天体望遠鏡のファーストライトも・・^^;
ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 楽器について

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古典派 ≪短調交響曲≫  

音楽の疾風怒涛期であった1770年代は、ハイドン、ヴァンハル、ディッタースドルフなど著名な作曲家達が、いつもの優美で落ち着いた音楽とは違う短調交響曲を挙って書くという潮流があったらしい、モーツァルトは25番を書いている。moz sym 25
音楽は共通の趣味で常識的に書かれていた時代、短調交響曲では平穏ではなく、踏み込んだ内容のせいか、各々の個性、私的な一面らしき趣きが感じられるようで興味深い。
最も多いのはハイドンだろう、39番、44番、45番、49番、52番が傑作で挙げられるが、ハイドンは緩抒楽章でも一際深みを聴かせる。
参考動画はクリストファー・ホグウッド、エンシェント室内Oの44番ホ短調「哀悼」、
hog hay sym44
Haydn Symphony No.44 in E minor "Trauer" (C.Hogwood)

モーツァルトは前述のとおり、25番ト短調 K.173dB、オーケストラによる演奏はよく聴かれるので、今日は興味深いところで、ギター独奏に編曲された動画を挙げる、(第一楽章のみ)
gut moz sym25
Symphony No.25, 1st mvt, W. A. Mozart

ヨハン・バプティスト・ヴァンハルも結構短調を書いている、ヴァンハルの場合、急楽章もメロディアスな曲が多く、特徴的な魅力、良いのはホ短調のBryan e1とe2、ハ短調のBryan c2あたりか、
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Johann Baptist Vanhal (1739-1813) TOWER
参考動画:コンチェルト・ケルンの演奏
Vanhal Symphony in E minor Bryan e1

以上、ハイドンはじめ共通点は第一楽章(急楽章)に序奏部を置かず、劇的に始めるところだ。(*ハイドンの49番は緩抒楽章を最初に置く)ユニゾンで力強く開始する曲も多い、のちのベートーヴェンも短調交響曲に序奏は置いていない。
知り得る範囲で、短調交響曲に始めて序奏部をつけたのはヨーゼフ・マルティン・クラウス、交響曲嬰ハ短調 VB140ではないだろうか、ただしこれが書かれたのは1782年で、前述の"潮流"からは後になり、疾風怒涛期の影響もあるだろうが、独創性も持った作品と思える。対位法で書かれた序奏は幻想的で、主部の動機が鋭いトレモロで開始、コントラストが印象強い、
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Joseph Martin Kraus (1756-1792)
参考動画:コンチェルト・ケルンの演奏
J. M. Kraus - VB 140 - Symphony in C sharp minor
これまでに出たCDではこの2枚が優れている。
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左、ニコラス・マギーガン指揮、カペラ・サヴァリア TOWER
右、ペッター・スンドクヴィスト指揮、スウェーデン室内O
TOWER

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 古典派

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高速度星  

銀河系の多くの星々はそれぞれ固有運動を持っているが、大きく見れば銀河円盤に沿って同じように周っている、しかし、例外的に移動の方向といい、速度といい、まったく違った奇妙な星が見つかっている、銀河系の星々に対して相対的に毎秒60~70km以上で移動する星を高速度星と呼ぶ、先般取り上げた、バーナード星やアークトゥールスも高速度星だが、最高記録としては秒速1500kmの超高速度星が見つかっている、銀河系の重力を振り切って銀河間に飛び出していくスピードだ、仲間のいない空間への一人旅となる。
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銀河系を球状に取り囲む、ハローに分布する球状星団などから、銀河円盤とは異なる軌道を持った星が侵入してくると、相対的に方向も速度も違い、他の星達の間を突っ切るような動きになる、その星のスペクトルを観測して、金属物質の極めて少ない種族Ⅱとされる宇宙初期型の星であったら、元は球状星団に属していた可能性がある。かつて存在した小さな球状星団は銀河系に取り込まれていると考えられる。

地球に最も近い、LAMOST-HVS1という超高速度星が見つかっている、これの起源は銀河系中心のブラックホールとそこに接近した連星だと考えられている。2つの星が周り合う連星が銀河系中心の巨大ブラックホールに接近し、1つがその重力に捕えられ、もう1つは引き合っていた相手を失い、ハンマー投げの選手が手を離したように投げ出される、こうした現象が起こるのは10万年に1回程度とみられている。
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高速度星が高速になる原因は強い重力が関係する場合が多いようだが、超新星爆発が起きた後、中性子星が出来る場合、大抵は中心に留まる(かに星雲など)、しかし稀に爆発で弾き飛ばされる中性子星があり、爆心から外れた位置に出来たためと考えられる、爆発が残したガス雲から離れ、毎秒1500km(光速の0.5%)の超高速で移動する中性子星 RX J0822-4300(とも座)が見つかっている。
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とも座RX J0822-4300(チャンドラX線望遠鏡:撮影)
観測年による移動がわかる合成画像
拡大

超高速度星には巨大BHの重力、超新星爆発といった圧倒的パワーが関わっている。こういう激動を経た星はたぶん惑星などは伴っていないだろう;

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category: 宇宙・天体

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光の屈折  

物が地面に落っこちる、光は水やガラスを透ると折れ曲がる、日常、当たり前に見ている現象は普通、気にも止めませんが、ガリレオやニュートンのような人は、何故なんだろうと考える人だったんですね;micha
さて、光は真空中で秒速29.979万kmと、自然界の最も速い空間移動速度である、
(29.979←「憎くくなく」と憶える)
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光が進む様子を見せてくれた宇宙の大実験室特異変光星 V838 Mon
また光は空気や水、ガラスなどの透明物質を通ると速度が遅くなることがわかっている、電磁波同士は反発し合うが、光も電磁波の一種であり、透明な物質も電荷を帯びた電子や陽子が電磁波をまとっている、その電磁波と光とが反発し合い、光の速度は遅くなるそうだ。
プリズムや屈折レンズはこの遅くなる性質を利用したもので、光は電場と磁場が振動する一定の幅を持った波としての性質があり、この波が進んでいく様子を軸で繋いだ車の両輪に置き換えてみる、(*両輪とも同じ速度で進もうとする独立した駆動力を持っているとする)
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光の屈折を"車輪"に置き換えたイメージ図
滑らかな舗装面を進むときは抵抗が少ない、斜め角度で砂地に侵入すると、まず片側の車輪が砂の抵抗を受け遅くなる、もう片方の車輪はまだ舗装面上で今までの速度で進もうとする、ここで向きが変わり、両輪とも砂地に入った時点から直進し始める、ただし砂の抵抗で前より遅くなる。この舗装面が空気中で、砂地がガラスに相当する。光がガラス中を通過し、再び空中へ出るときは、この図を逆向きに辿るのと同じで、速度も空気中での速度に戻る。
以上は平板ガラスの場合だが、プリズムやレンズの面は光の入る側と出る側の角度が違うので、透過後はその角度に応じた方向に進む。
また、波長の長さ(色)によって抵抗の受け方が違い、波長の短い青や紫の方ほど強く抵抗を受け、屈折率が大きい。これがプリズムの効果であり、屈折望遠鏡の色収差の原因である。
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なお反射望遠鏡の反射鏡は普通の鏡と異なり、ガラスの表面に金属メッキがされており、ガラス内を透過しないので屈折は生じない。

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category: 科学・自然・雑学

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C.ホグウッド:ハイドン 交響曲第52番  

全集ものでまだ聴き憶えのないのがかなりあります、ホグウッド盤で43、44、49、52番など傑作どころを書くのがまだでした;

まずは52番ハ短調、これはハイドンの"短調交響曲"としての魅力と書法内容も充実した傑作。
hog hay sym52
クリストファー・ホグウッド指揮
エンシェント室内O

いつもながらAAMのサウンドは透明感を帯び耳心地良く、しなやかな弦に木管、ホルンが溶け合い芳醇な響きを味わえる。ホグウッドは指定どおり、各楽章の反復を行っているが、ぜひ聴きたいと思わせる演奏。

交響曲第52番ハ短調 Hob.l:52
第一楽章、第一主題の冒頭3小節は全パートがユニゾンで太く動機を示し、4小節目から、パっと和声が花開く響き、AAMは一際美しい、2nd vnが対等で立体的に聴こえ、ホルンが柔らかな高音を奏でる、展開部は第二主題ではじまり、71小節から劇的な魅力を聴かせる、
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再現部も変化に富み、終り部分では幻想的な部分も置いて引き付ける。
第二楽章、アンダンテは穏やかな主題のソナタ形式、疾風怒涛期的な瞑想的味わいと、ときに総奏を繰り出し、劇的な部分も置く新しさもある。
メヌエット、ハ短調のアレグレット、典雅というよりやや不思議な感覚の主題、カノンの手法が使われる。トリオはハ長調となるが主題はメヌエットに類似している。
終楽章、プレスト、対位法的に始まる第一主題、
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ホグウッドは程良い快速でしなやかさも保つ、オケのバランスがよく聴こえ、ホルンの高音が美しい、第二主題で始まる展開部、各パートの畳み掛けが痛快。

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: F.J.ハイドン

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リギル・ケンタウルス  

全天で3番目に明るく、太陽系に一番近い恒星は日本では「ケンタウルス座、アルファ星」と呼ばれるのが一般的だった、近頃は学名で「アルファ・ケンタウリ」と呼ばれることも多いが、このほど、公式名称をリギル・ケンタウルス(Rigil Kentaurus)とすることが、国際天文学連合(IAU)で決まった、意味は「ケンタウルスの足」、micha
Digitized Sky Survey
Digitized Sky Survey:撮影
20世紀には英語圏でこの名が多く使われていたが日本では馴染みがなかっただけらしい、著書により表記や"スペル"が違ったりするのを避けるためで、他の殆どの星は今までの名称がそのまま公式化される。→IAU恒星公式名一覧表
「リギル・ケンタウルス」だけは、お隣さんだけに憶えておきたい。天文学上「○○座、α、β、γ・・何番星」と呼ぶのは今までどおり。

さて、リギル・ケンタウルスことαケンタウリは地球から4.37光年、肉眼では1つの星に見えるが、2つの連星であることは1689年に発見されていた、
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現在はほぼ太陽サイズの2つの恒星AとBが0.2光年の距離で周り合っているとわかっている、固有運動が大きいのは以前から知られていて、1833年にαケンタウリの距離が*年周視差で計測されたが、結果があまりに近かったので計測が疑われた、奇しくも同時期、F.W.ベッセルが固有運動の大きい、はくちょう座61番星の距離を計測し、これも近かったので、αケンタウリも続いて公表された、距離が計測された史上2番目の恒星でもある。
1915年、αケンタウリA・Bを離れて廻る赤色矮星プロキシマ・ケンタウリ(4.22光年)が写真乾板から発見され、3連星とわかった。
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プロキシマ・ケンタウリ(HST)
*年周視差は地球の公転直径を底辺として三角形の角度から星の距離を求めるため半年後の方位の違いを測る方法だが、因みにジョン・ハーシェルは精密なマイクロメータで測ったそうだ、また写真乾板上で、不動点と見なせる遥かに遠い星に対して動いて見える違いから角度を割り出す方法もある。
昔から天文学というのは誤差に埋もれてしまいそうな微かなデータを精度良く、根気強く探り出す繰り返しのようだ;

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category: 宇宙・天体

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好録音再聴:ハイドン 交響曲No.53「帝国」  

音盤はご無沙汰でした;
気まぐれにふと聴きたくなったのがハイドンの交響曲53番「帝国」、中期交響曲では好きな代表で後期の作品に引けを取らない聴き応え。今回はC.ホグウッドとD.R.デイヴィス盤を聴く。

交響曲第53番ニ長調「帝国」Hob.1-53
hog hay sym53
クルストファー・ホグウッド指揮
エンシェント室内O

極端に感じる表現は一切なく、あくまで自然体、デリケートな希望に応える数少ない演奏だ、ホグウッド指揮AAMの小編成バランスで聴くとtimpが良く轟き、flトラヴェルソの響きが美しく弦と重なるのが印象的。
第一楽章は荘重な序奏で始まる、主部は主和音を上下する素朴な動機だが、
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これがぐっと素晴らしく発展する、ホグウッドは快速、キビキビと快活さもありながら、弦は鋭くエッジを立てず、しなやかな味わいが良い、入念に書かれた展開部も聴きどころ。
第二楽章は歌謡風のテーマによる変奏曲、長調のテーマあと、短調の変奏になるが、この二つを基に交互に変奏するようだ、小作りな楽章だが、センスが冴える。
メヌエットはくっきり明朗、凝った書法は見られないが、
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こういうテーマは飽きることがない、ホグウッドは望みどおりの快演、
終楽章は複数のバージョンがあるが、A版のカプリチォが良い、ホグウッドは非常に快速、音階を駆け上がるパッセージも緻密なアンサンブルで決め、弦とflトラヴェルソの一体感が痛快。
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参考動画・ホグウッド盤:
J. Haydn Symphony No.53 in D major "L'imperiale"
*この動画では終楽章にまずA版が入り、続けてB、C、D版も入っている、Bも素晴らしいが他の作品の転用かもしれない、Cは偽作と思われ、終楽章らしくない。

「帝国」の良い演奏はなぜか、全集ものにある、もう一つ気に入っているのが、D.R.デイヴィス盤で、全集の中で屈指の良い出来、
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デニス・ラッセル・デイヴィス指揮
シュトゥットガルト室内O

序奏部から粘らず、すっきりと聴かせる、ホグウッド盤ほどの緻密さはないが、全楽章自然体でライヴながら良く整っている、終楽章はA版を演奏している。

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: F.J.ハイドン

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濃霧の朝  

今朝、コンビニに行こうとしたら、珍しくえらい霧でした、
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昨夜が雨で、朝、風が吹かなかったからですね、
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道の曲がり角のミラーに何も映らないので要注意、
自宅周りの景色は電柱、電線だらけで美しくない、しかし目視点検できて、災害時の復旧もしやすい、これでいいんです。

今日はいろいろ雑用を済ませ、夜はゆっくり音盤を物色、音楽鑑賞といきたいです。
lp 01

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 時事・雑記

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補償光学 ≪追記あり≫  

また、望遠鏡です;もうちょっとご辛抱ください^^;
昨日は台座部分でしたが、今日は光学部分です。

知らない間に次々と巨大望遠鏡の建設計画が決まっているようだが、もしTMTが機能すれば「月面上の蛍の光が見える」「東京から大阪にある1円玉を数えられる」という話を聞く;
こうした大口径を地上で十分活かすには、大気による像の揺らぎを補正する補償光学の技術向上が不可欠になってくる。
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TMT(Thirty Meter Telescope)
以前は大気の揺らぎの対策として、同じ天体を短い露光で連写して、偶然揺らぎの少ない画像だけ選び出し、それらのデータを重ねて露光を確保した画像に仕上げる事後処理の手法が取られた、これでベテルギウス周辺のガスの分布を捉えたという画像を見た。しかし、補償光学はリアルタイムで、今来ている光を補正する高度な技術である。
概略は観測方向の光波面の揺らぎを波面センサーで検知し、大気の揺らぎが変化しないうちに、望遠鏡の光路に置いた形状可変形鏡を作動させ、揺らぎを打ち消すという高速技だ。
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装置の主要部分はまず波面センサーが光波面の揺らぎを捉え、それを制御システムに送り駆動力に変えて、次の可変形鏡の鏡面を変化させる、この鏡面を反射した光波面は揺らぎの打ち消されたフラットな状態になる、音響システムのピックアップ、アンプ、スピーカーの流れに似ているが、違うのは鏡面を細分化して揺らぎを打ち消す形状を作るところ、可変形鏡には電圧をかけると変形する圧電素子を使ったものが多いそうで、1ミリ秒の速さで目的の形状になり、補正に追いつける、この補正動作は毎秒数100~数1000回繰り返される。
また波面センサーが機能するには観測天体のそばに明るい星(ガイド星)があると十分な波面データが得られ、補正率が良くなるが、ガイド星がない場合、上空90kmにあるナトリウム層にレーザー光(波長589nm)を当てると発光し、人工のガイド星にできる。

今まで補正が可能なのは、波長1μm以上の近赤外線に限られていた、可視光域の補正にはさらに細分で高速な処理が必要なためだが、2012年、すばる望遠鏡に高性能補償光学装置を搭載、可視光の補正に成功した、補償光学はコロナグラフによる系外惑星の直接観測など各種観測の分解能も高められるので、技術の向上が期待される。宇宙望遠鏡は打ち上げ時の機材の性能に頼ることになるが、地上望遠鏡はいつでも新開発の機材に交換できる。TMTはハワイ、マウナケア山に、E-ELTはチリ、セロ・アルマソネスに、いずれも2021年に完成予定だ。
E ELT
E-ELT(欧州超大型望遠鏡)

追記:可変形鏡について
pp892013.jpg
説明は→東京大学 大学院理学系研究科・理学部ページ

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category: 宇宙・天体

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赤道儀と経緯台  

今日も望遠鏡の話です、やりだすと続いてしまいます;
micha
アマチュアも親しんでいる天体望遠鏡の赤道儀という仕組みは、極軸を天の北極に合わせると、どこに向けても地球の自転軸に合わせた経度回転になり、1つの回転ギアで天体の赤経上の移動を追尾できる、
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ドイツ式赤道儀:日本では一般に赤道儀と言えばドイツ式になる
また天体は動くと共に見える角度が変わっていくが、赤道儀は望遠鏡の視野と天体角度が一致するので像が回転せず、露光時間が長くても像が流れない。一方、普通に上下左右に向きを操作して天体を追うのは経緯台というが、天体が動くにつれ、視野内で像の回転が生じる。
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ドイツ式赤道儀の仕組みは小型望遠鏡なら良いが、天文台の大型に用いるのは不向きになる、ドームスペースも余計に取ってしまう。
フォーク式赤道儀というタイプもあり、近年の公共施設の望遠鏡に導入されている、2本の腕で鏡筒を支え、腕の付け根の回転軸と、腕に挟まれた鏡筒の回転で目標に向け、赤経上の動きを追尾できる、
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フォーク式赤道儀
バランスウエイトが要らないのが利点だが、伸ばした腕と付け根の軸で鏡筒をまるごと抱える必要があり、鏡筒の長さや重量に限界があるだろう。

結局、大型望遠鏡を支えるという点で最も安定的なのは経緯台のようだ、すばる望遠鏡に見られるように、多くの大型望遠鏡は最下部の台座が回転し、鏡筒は上下に動くだけの経緯台方式である、これだけでは視野の像が回転してしまうが、覗いている観測機器側が回転に追従する、という仕掛けらしい。
subaru te
すばる望遠鏡 概略図
すばる望遠鏡は先端にある主焦点、主鏡の中央に空いた穴の後方で焦点を結ぶカセグレン焦点のほかに、光を直角に反射させ、横に焦点を結ぶナスミス焦点が設けられ、1つの望遠鏡にいくつかの観測装置が付けられる。ナスミス焦点は複数の反射鏡の組み合わせで、接眼部を固定できるので、大型の観測装置を繋ぐのに適している。

tmt02.jpg
TMT
計画されているTMTやE-ELTも基本構造はすばるによく似ているようだ。
ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 宇宙・天体

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