餅饅頭の葉っぱ 
2019/04/30 Tue. 09:43 [edit]
これから新緑の季節となるが、山道を歩くとどこでも見かける、サルトリイバラ、

これは=饅頭の葉っぱと憶えている、表面はツルツルで蒸し饅頭の葉として具合よい、老舗の作る麩饅頭もあるが、

米粉や小麦粉で作る田舎風の饅頭もよい、昔、父がこの葉っぱを取ってきて自家製の饅頭を作って親しんだ、小豆を煮て、面倒な漉餡まで作ったことがある;

関西より西では柏の代りにサルトリイバラを使って柏餅とするらしい、
5月5日に食べる、ちまきと柏餅、当地中部圏では両方セットで売られるほど対等だが、聞くところでは関東では柏餅、関西はちまきが主流だとか?
柏の葉は新芽が育つまでは古い葉が落ちないので、「家系が途切れない」という縁起をかついだものとされる。


ちまきには餡が入ったのもあるが、餡は柏餅で味わえるので、餡はないほうが好み、米で作ったのも良いが、葛を使った半透明なのも涼しげで食感もいい、

イグサの紐を解き、笹の葉を剥がすのが結構楽しみ、
桜餅には関東風、関西風とあるそうだが、関東風は溶いた小麦粉を焼いた皮で餡を巻いたクレープ形で、向島の「長命寺桜餅」が本元らしい、

皮が小麦粉でも饅頭とか餡巻、ではなく"餅"と呼ばれる、

関西風は「道明寺桜餅」と言われ、半潰しにした餅米で漉餡を包んである、関西風とはいえ、全国的にあるそうだ、餅米の粒々の食感がウケるのだろうか、

中部圏でも関東風のクレープ形というのは見たことがないが、これも食べてみたい、塩漬けの葉っぱごと食べられるのは共通、塩味と甘さの対比は上手くできている、
濃いめに煎れた新茶で楽しみたいv

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category: 時事・雑記
西の枝雀 
2019/04/29 Mon. 10:59 [edit]

どうもこの気候で体崩しっぱなし;こんなときは落語など楽しむのが一番、
「東の志ん朝、西の枝雀」と言われるくらい、確かにこの2人は好きな噺家のトップに挙るが、ともに全盛期に亡くなっている。
今日は西の桂枝雀(2代目)、亡くなった原因は自殺で、以前より、うつ病をかかえていたと知ったときは驚いた、黄金期と思える活躍ぶりの最中。
よく「枕」の中で、我々噺家はちょっと間違えても害はないが、医者はそうはいかない、と語っているが、本人こそあれだけ積み上げた芸を毎回、期待に応えて演じきるのは並大抵じゃないと思う、異常なまでの面白さには反面があったということか?上昇志向を持つほど、自分を追い込むことにもなる、亡くなる前は自ら立てたスケジュールに重圧を感じていた、とも言われ真相はわからないが、あまりに惜しい。
2代目桂枝雀を襲名した頃から、お馴染みの枝雀独特の芸風に変ったそうだ。いろいろ博学だったことも枕噺で伺える、地球や生命の歴史を適切に枝雀流にまとめているのが面白い、

you tube:枝雀落語 281 雨乞い源兵衛
枝雀は英語落語をやったことでも有名だが、国内バージョンとして、大抵のお客にはお馴染みの古典でだいたいわかっていて、枝雀流のギャグの入れどころもわかる演目で、英語化の難しさを笑いのネタにしてしまう、

you tube:枝雀落語 391 Summer Doctor 夏の医者
精神の病は理解されにくい、嘘でも笑って明るく振る舞えば、いずれ本当に明るくなる、など忌み嫌うプラシーボ効果だ、信ずる者は救われるって、そこまで阿呆になれない、
あるいは運動して発散?するといいとか、そんな単純に済めばもともと健康なのだ、
何が悲しゅうて気の向かんことを・・最悪のストレスだ。
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category: 落語
カメラータ・ケルンほか:Händel Recorder Sonata 
2019/04/28 Sun. 09:02 [edit]

左から、G.P.テレマン、G.F.ヘンデル、J.C.グラウプナー
ちなみに4位:G.H.シュテルツェル、5位:J.D.ハイニヒェン、6位:J.F.ファッシュの順らしい、
今聴いてみても上位3人の人気はそうだろうと思える、「バッハは難しく書きすぎて曲をだめにしている」・・とか、当時の批評家の誰かが言ったというのも憶えがある、現代ではその奥深さが魅力なのだが。
ヘンデルは輝き、優美、気品、どれをとっても優れた趣きがあると思う、今日は魅力的な曲の揃ったリコーダー・ソナタをいくつか、
楽器を限定する必要はないが、アルトリコーダーの音域で書かれているので、リコーダー・ソナタとすべきだろう、比較的音域の狭いリコーダーではオクターヴ移動が必要だが、そこが逆に引き付けるような効果も発する。
ソナタ ニ短調 HMV367a
手持ちのカメラータ・ケルンの演奏が好きだが、7つの楽章をもち、リコーダー・ソナタでは最も大作となる、

you tube:Händel - Recorder Sonata in D minor HWV 367a
優美な1.Largoに続き、2.Vivaceではソロとバスパートの対位法の快活なやり取りが心地よい、もし演奏するならバスパートをやりたいくらい^^続く3.Prestoはさらにソロとバスの痛快な対決である、

5.Alla breveではフーガの書法となる、
ソナタ ヘ長調 HWV369
こちらは普通の4つの楽章の作品だが、2.Allegroの楽しさは昔からヘンデルらしい快活な魅力があって好きな曲だ、"ヘ長調"にそんな作品が多い気がする、

you tube:Georg Friedrich Händel. Recorder Sonata in F major, HWV 369
ソナタ イ短調 HWV362
この曲も昔から親しんで好きな曲だが、4つの楽章の終楽章に緻密な引き付ける力がある、Marco Scorticati: recorder Davide Pozzi: harpsichordによる優れた演奏、

you tube:Händel: Recorder sonata in A minor - Marco Scorticati, Davide Pozzi
ソナタ 変ロ長調 HWV377
3つの楽章の小じんまりした曲だが、Lute1つでも通奏低音が可能な曲は唯一これくらいだろうか、そんな演奏例もあるが、こちらはorg、vcとともに加わっている、

you tube:Georg Friedrich Händel. Recorder Sonata in B flat major, HWV 377

第2楽章より
因みに大規模な作品で、管弦楽と合唱を持つ、デッティンゲンのテ・デウムの1曲目、" We praise Thee, O God"の主題は一対のティンパニでも演奏可能なDとA音のみで書かれている、これだけでもヘンデルらしいと感じるから不思議である、


you tube:G.F. Händel The Dettingen Te Deum & The Dettingen Anthem, Simon Preston
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category: G.F.ヘンデル
寒いか暑いか 
2019/04/27 Sat. 11:03 [edit]

明け方の気温で、冬布団か夏布団か換えんといかん、せっかく体調もよいかな?と思ったらちょっと崩し、大阪弁で「どん ならんな」というところ;
先日の乾麺の二八蕎麦を茹でてみた、茹で時間は5分と今までと同じ、茹でる前の長さに比べあまり伸びない、お湯がけっこう濁る、

つゆは1/3くらい付けるのが正しいのかもしれないが、たっぷり付ける^^;歯応えはしっかりした感じで、噛むとほんのり甘みがある、

これが昔の江戸の味?かどうかわからないが^^乾麺でも一味楽しめるようだ。
10割蕎麦粉の蕎麦もあるが、どちらが美味しいかは蕎麦の打ち方しだいと言われる。

落語の枕では、蕎麦通はどんなかの話もあり、蕎麦を食うことより、粋な食い方を見せるために蕎麦屋へ行った、なんてのも聞く;で、蕎麦通だった男が忌のきわに一度つゆをたっぷり付けて食いたいと言うのが落ちである、格好良く見せるために着心地の悪い服を我慢して着るのも同じか?
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category: 時事・雑記
スケルトン 
2019/04/26 Fri. 11:40 [edit]
昔作ったことのある(昭和の)プラモデルに無色透明のプラスティックでできた飛行機があった、外枠のみ透明で内部のパーツは色着き、中の構造が見えるというタイプだった、これは接着を綺麗にやる必要があり難しかった、
近年も一時?スケルトンが流行ったようで、今は無意味に透明にした製品は少なく思える、
このリコーダーは現行品のようだ、

この透明な収納ボックスは流行に関係なくあった、あと100円ライターとか、

中身が見えるのは便利だが、部屋が片付いた感じが半減する、この箱に入れる物はめったに使わない・・だからこそ見つけやすいのが良いとも言えるが;;便利性と美観は裏腹で"透明"というのは扱いが難しい、
一部の電気製品にも透明なのがあり、掃除機など中が見えると便利、ゴミが見えすぎないようなカラーにしてある。

CDプレーヤーにもあった、中のプリント基板がもろに見えるのも面白いが、つや消し掛かった半透明のものが落ち着いて品よく見えた、


プレーヤーの蓋が半透明なので気付いたが、CDは回転したり止まったりしている、メモリーに一定量情報を溜めて再生し、また続きを読み取る、の繰り返しのようだ。
アナログプレーヤーにも出てきた、ダストカバーは元々透明;テーブルシートはシリコンゴムだろうか、レコード盤も透明じゃないと中途半端だ;

Pioneer PL-J5000-W
このガラス板は真っ黒に見えるが、一部の波長の赤外線だけは透す、そういう意味で透明?、

国立天文台がすばる望遠鏡に用いるため、特注したフィルターで、約130億光年の距離にある宇宙初期の銀河だけを撮影するためだ、この距離の銀河は光は赤方偏移して、波長973nm近辺の赤外線になり、これ以外の波長は遮断して振り分ける。

PS.そういえば、熱帯魚を飼っていた頃、これが好きだった、トランスルーセント・グラスキャット・フィッシュ、天然のスケルトンだ。

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category: 時事・雑記
ニ八蕎麦 
2019/04/25 Thu. 10:56 [edit]
東京の「時蕎麦」の筋書きも、ある男が1人、屋台の蕎麦屋で調子よく世辞を言いながら蕎麦を食い、銭を払うときに一文ごまかす、この一部始終を別の男が影で見ていて、何を喋ったかも全部憶えている、そのヒマっぷりがそもそも可笑しい、翌日、真似をして全部裏目にでる。
まず、柳家小さんのベーシックな噺をじっくり、

you tube:柳家小さん(五代目)時そば(時蕎麦)
大阪の「時うどん」は十六文のうどんをごまかして十五文で食う算段は同じ、違うのは男二人で行くところ、一杯のうどんを順に分けあうが、後で食うヌケてるもう一人が「残せ」と袖を引っ張る・・翌日、このヌケた方が一人で出かけ真似をするが、後ろで引っ張るやつがいるところまで再現するアホさがいい、
桂枝雀の普通は笑わんとこまで十分笑わす一席、

you tube:桂枝雀の世界 08 時うどん 平成4年
春風亭昇太はこの大阪バージョンを「時蕎麦」に移してやっている、落語のテンポや押しが桂枝雀に似ているせいか、これがハマっている、

you tube:春風亭昇太「時そば」
江戸の蕎麦は一杯一六文が決まりで、「ニ八蕎麦」という、時代劇にも登場するが、以前は単なる屋号かと勘違いしていた^^;つなぎの小麦粉が2、蕎麦粉が8、の割合で作られたからという説と、2×8で16文だからという説があり、落語家は枕のところで説明をしたりする、
そんなわけで二八割合の蕎麦(乾麺)が届いた、試食の感想はあらためて;

箱の中に一束ずつプチプチ袋に入れてあって念入り、この袋、CDにぴったりサイズv

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category: 落語
サイズを手直し 
2019/04/24 Wed. 10:30 [edit]
じつは先般買い直したデニムにサイズを誤って注文したのが1本あり、ぴったりサイズのと重ねてみると、両幅が2.5cmも大きくブカブカ、しかも交換不可;
放っとくのも嫌だし何とかしようと、両サイドを詰めて縫うことにした、

前ポケットと後ろポケットの間を詰めることになるのでそこは問題ない、ミシンで真っ直ぐ縫う自身がないので手縫いでやった、根を詰めると雑になるので毎日少しずつ;

縫い止めは手前を引きながら結び目を刺抜きで挟んで押すと生地と隙間なく締まる。
裏返して、ぴったりサイズのラインを写し、そこを縫い付けて、両サイドの余分を切り取り、縁かがりをした、ベルト掛けの位置も不均等になるので、2箇所外して縫い直した、合わせ目にアイロンをかけて完了、

左がぴったりサイズ、右が直した方、
ウエスト部分にも継ぎ目ができるが、ベルトかけちまえば、わかりゃしない^^
穿き心地は違和感なく快適、っていうかほかのより良いv
こういう手作業は結構好きで、失敗も多いがこれは上手くいった。
PS.昔、こういうツナギを1着だけ買ったことがあるが、フォークシンガーのイルカさんを思い浮べる^^冬は厚手のウールセーターの上に着ていた・・昭和の記憶;

トイレで^^;やたら面倒なのでその後ぜんぜん着なかった、モコモコのセーターも室内では脱ぎたくなる;
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category: 手工・修理
レコード盤のゴースト 
2019/04/23 Tue. 09:45 [edit]

盤によっては2度聞こえる、ゴーストと呼ばれる現象だが、まったく出ない盤もある、この原因として次のような説を聞く、
①マスター音源の磁気テープがリールに巻かれているため、重なった部分に磁気が転写されたためだという説、
②アナログ盤は通常、ラッカー盤という柔らかい素材にカッティングされるので、外周の溝にも振動が伝わり、わずかに変形してしまうという(ちょっと疑わしい)説、
どちらが正しいのか、どっちも違うのか?
レコード盤を再生し、曲が始まるちょうど1回転前にゴーストが出れば②の可能性があるが、音源が磁気テープであれ、デジタル音源であれ、②が原因ならこの位置で出るはず、
手持ちの盤で回転を見ながら確かめてみた(始まりが強奏の曲がわかりやすい)、そしたら1回転前ではなく、約半回転前に聞こえた、これは②の説を否定する、
では①の磁気テープの転写か? しかし音源がデジタルのPCM盤でも半回転前にゴーストが聞こえた、デジタル音源で転写が起きるはずがない、

ラッカー盤ではなく、銅のマザー盤にカッティングするDMMカッティングでもゴーストは起きるのか? 参考記事:DMMカッティングのLP
確かめたかったが手持ちのDMM盤がシューベルトの「未完成」と第5番、いずれも始まりは強奏ではないので確認できなかった;

いったいどこからこのゴースト音は入ってくるのか、ますますわからなくなった;
アナログ盤のカッティングは音量の大きい部分で溝間隔を広げ、小さい部分では詰めている、そのために音源を"先読み"しながらスペーシング調整する必要がある(自動制御できるらしい)、磁気テープではモニターヘッドが前に設けられ、先読みしていた、デジタル音源でも先読みは必要だろう、ゴーストの出るタイミングはこの先読みによいくらいに思えるのだが?
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category: Low cost audio
乾麺の讃岐うどん 
2019/04/22 Mon. 10:39 [edit]
保存が効く乾麺に少し凝ってしまっている、乾麺の讃岐うどんというのがあったので買ってきたが、茹で時間が13分と面倒なので保留にしていた;

蕎麦は5分、素麺は2分弱なので長い、
昨日ようやく暖かいうどんにしようと茹でてみたが、

ん~、やっぱり細い^^;13分かけても乾麺ではこの太さが限界だろう、昔から乾麺うどんとはこんなもんだった;
しかし暖かいうどんは太くないと物足りない;次回から素直にこの茹でうどんにして、

この乾麺は素麺感覚で、ざるうどんにならいけるだろう。
これはもっと細い乾麺うどん;

ちなみにこの乾麺蕎麦はいけるv


次は江戸の蕎麦屋で定番だった"二八蕎麦"を注文したい、

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category: 時事・雑記
O.スウィトナー:Mozart 歌劇 序曲集(LP) 
2019/04/21 Sun. 10:56 [edit]
モーツァルトの序曲集はいくつかあるが、これが最高、1976年録音のO.スウィトナー指揮、SKBの演奏、まずサウンドの良さに満足する、会場の響きをよく取り込んだ録音だが、低域が充実し各パートも分離よく聞こえてくる、D.Schallplattenらしい好録音だ、CDは持っていたが、中古セールでLPを見つけたとき、気分はスキップ状態だった^^

オットマール・スウィトナー:指揮
シュターツカペレ・ベルリン
1976年 ベルリン、クリストス教会
スウィトナーの録音物はDENONも含め、一貫した統一感があるようで期待を裏切らない、針を下ろすと最も好みのサウンドが再生される。

「イドメネオ」序曲 1781年
簡潔なソナタ形式でイタリア的だが、交響曲の第1楽章のように堂々としている。
「後宮からの誘拐」序曲 1782年
パーカッションは控え目に鳴らし、SKBのサウンドを爽やかに聴かせる、いつもながら弦の内声もよく浮ばせて、緻密に聴ける、中間部の木管も鮮やか。
「劇場支配人」序曲 1786年
オーストリア皇帝ヨーゼフ2世の依頼で作曲、これもソナタ形式で簡潔ながら展開部が聴きどころ、速めのテンポで快活に演奏される。
「フィガロの結婚」序曲 1786年
物語は「セビリアの理髪師」の続編となるオペラ・ブッファ、人気の高い序曲だが、スウィトナーは期待どおり快速、しなやかな響きの中でビシっと引き締め、心地良さこの上ない、
「ドン・ジョヴァンニ」序曲 1787年
序奏部は荘厳に量感を持たせるが響きは清潔、モルト・アレグロは快速、爽やかに聴ける「ドン・ジョヴァンニ」である。
「魔笛」序曲 1791年
序奏部は金管に重みを委ねるのが印象的、主部はやはり速めで軽快、スウィトナーらしい美質で聴かせる人気序曲の名演。
「皇帝ティトゥスの慈悲」序曲 1791年
皇帝ヨーゼフ2世の依頼で、あのレクイエムの作曲を中断して書かれた歌劇、ソナタ形式で展開部も深みを聴かせる、書法的にも最も高みに達した序曲と思う、スウィトナーはこの傑作を最後に置いている。
当盤は全曲you tubeにあった、(「イドメネオ」序曲 以降)

you tube:Wolfgang Amadeus Mozart: Ouverturen (Overtures)
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category: W.A.モーツァルト
LSO & ハイティンク:Brahms Double Concerto 
2019/04/20 Sat. 10:34 [edit]

バッハのチェンバロ協奏曲でいうと、BWV1052と1053は充実した傑作だが1台のための曲で、複数台はさほど聴きたいという程ではない、原曲の楽器で聴くほうが良い。
協奏交響曲も含めるとモーツァルトのK.364(vnとva)は傑作になり、音域の隣り合う楽器が巧みに絡み、音色の違いも楽しませる、flとHarpのための協奏曲は雅びでHarpが入る曲として希少だが、演奏しだいでやや退屈な場合もある;
ハイドンの協奏交響曲Hob.I-105は4つのソロ楽器を持つが、長すぎず上手く出来ている、弦楽四重奏の書法が活かされていると言われるが、vn属とob属の2種に分けた対等な活用も効果をあげていると思う。
ベートーヴェンの頃になると協奏曲も長大になり、傑作ならよいが、そうでなければ大袈裟なだけの退屈なものになる;ベートーヴェンのライバル、J.N.フンメルのpf協奏曲など今一つ集中させるものに欠ける、ベートーヴェンの書いた協奏曲でも、トリプル・コンチェルトはピアノ・トリオとorch.の組み合わせと言えるが、まとめ切れず集中に欠けた感じ、"傑作の森"には入らないだろう、わざわざ3人のソリストを集め演奏される機会も少ない、
ブラームスのダブル・コンチェルトはさすが緻密な内容を持つ成功作でvnとvcを用いた効果が十二分に感じられる、これも本来、ブラームス5曲目の交響曲として準備されたのだが、ダブルcon.へと変更され、pf.Con No.1と似た経緯となった、そこも興味深い、
第1楽章は総奏の第1主題で始まり、vcだけの緊迫したソロが先行するのが引き付ける、[27]アウフタクトからclで始まる穏やかなテーマが安堵感を与える、

楽章全体でもこのテーマが印象強く感じる、
2つのソロは受け継いだり、oct.ユニゾンで重なったり、音色の味わいも楽しませる、

手持ちの音盤で気に入っているのがLSOの楽員がソロを弾いたB.ハイティンク指揮の1枚だ、

ブラームス vnとvcのための二重協奏曲 イ短調op.102
Gordan Nikolitch:vn Tim Hugh:vc
Bernard Haitink:cond. London Symphony O. May 2003
2つのソロは実際のステージのように中央寄りから聞こえ、実在的に聴ける、
第1楽章[189]からのスタッカートで思い切りエッジを立てるのが痛快、

また終楽章の軽やかで活気に満ちたところがいい。
you tubeからはI.パールマン:vn、M.ロストロポーヴィチ:vc、ハイティンク指揮:RCOの演奏を挙げる、vnとvcの透明感のある美音の溶け合いが魅力、

you tube:Brahms Double Concerto in A minor, Perlman, Rostropovich
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category: ブラームス
生物のおかげ 
2019/04/19 Fri. 09:53 [edit]

その石灰岩はパリの街の地下にあった、石材を掘り出すと聞いただけで大変そうだが; 遠くから運ぶよりはずっと効率的かな、地下には採掘坑の空洞がいっぱいあるらしい、

パリの一帯は太古の昔、海だったそうで、海底に堆積した貝殻が石灰質の層を作り、化石も多くみられる、地殻移動による強い圧力がかからなかったので、加工しやすい硬度の石灰岩になったとのこと、あのノートルダム寺院も石灰岩が使われていると思うが、屋根部分は木材なので先日の火災で焼け落ちてしまった。
また人類が文明を築くのに欠かせなかった鉄、
よく金床代りに短く切ったレールが使われるが、それだけで大変な重さである、世界中の鉄道のレールを集めて固めたら何tになるだろう^^;

地球が原始惑星合体でできた頃は全体が溶岩状態で、鉄など重い物質は中心部に沈み込んでいった、その後表面が固まったあと、隕石が金属を地表に補充していったと考えられる、鉄は海水中に溶けていたが、光合成を行なう植物の祖先(シアノバクテリア)が現われ、地球に大量の酸素を作り出した、

シアノバクテリアの一種
これが鉄と化合して、酸化鉄となって海底に沈殿した、オーストラリアや北アメリカに多くある鉄の堆積鉱床はこのときの沈殿層で、植物が鉄を採取しやすく纏めてくれたことになる。
地球内部は活動しているので、これが隆起して陸地になったりする。

鉄鉱床
我々が燃料にしている石油や天然ガスも生物のおかげ、
地球はちょうど良い大きさと重力で太陽からの距離も絶好だが、さらに太古の生物が資源を使いやすく凝縮、人間文明のお膳立てをしてくれている、また月の存在も生物にとって重要である、地球の自転軸を安定させ、サンゴなども月の公転を感知して産卵の時期を知るとか・・

地球と月:小惑星探査機「オシリス・レックス」撮影、距離と大きさの関係がわかる→拡大
こういう環境だから結果的に人間による地球型文明が造られたとも言えるが、特徴は太古の生物が不可欠だったこと。
同じような経緯をたどる惑星が銀河系にいくつあるだろう、地球1個だけ、と考えるのは不自然に思える、銀河系の恒星は1000億個とも数千億個とも言われる、はっきり見積もれないのは暗くて見えない矮星も無数にあるからだろう、その殆どに惑星があるようだ。
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category: 宇宙・天体
種ありバナナ 
2019/04/18 Thu. 10:22 [edit]

野生種のバナナ
種がないのは栽培バナナだけだそうで、種はどこか外側に出来るのかと思っていたら、いつも食べる実に出来るって!昨日まで知らず、ブラックホールの初撮影なみに驚いた(大袈裟^^)
バナナの食べ頃というと個人的にはこれくらい茶色のポツポツが出た頃が最高だが、

買ってきたばかりの青くて硬い甘くないのが好きという人が知り合いにいる・・わからない^^;
もう一つ季節外れだが柿について、柿の渋みの成分はタンニンだそうで、それが未熟な実では水溶性であるため、まともに渋いのだが、熟してくるとタンニンが不溶性になって渋みがなくなるそうだ、

柿の場合、甘くなってまだシャキっとした歯応えのあるのが好きだが、よく熟して柔らかいのがいい人もあり、これも好みは様々、ちなみに前述の青バナナが好きという人、柿に関しては柔らかーく熟したのが良いと言う・・互いに「えー、ウソでしょ、どこが美味しいの」ってな調子で話していると可笑しい^^
植物の構造は意外なことがあって面白い、
イチジクは花をつけず実が出来ることから「無花果」と書くが、実と思っていた可食部の中にある赤い粒々が全て"花"である、というのも最近知ったところ。

ついでに各地を花見で賑わす桜のソメイヨシノだが、江戸時代にエドヒガンとオオシマザクラの雑種が交雑してできた単一の樹を始源とするクローンになるそうだ、受粉して種を作ることはできるが、別品種が生まれてしまうので、接ぎ木によって増やされる。

小腹がすいたときのバナナと魚ソーセージは食べやすく美味しい、これも昭和の味^^

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category: 時事・雑記
ワイセンベルク:Beethoven Piano Con No.5「皇帝」 (LP) 
2019/04/17 Wed. 10:20 [edit]

アレクシス・ワイセンベルク:pf
ヘルベルト・フォン・カラヤン:指揮
ベルリン・フィルハーモニーO
1974年 EMI
'70年代のレコードジャケットのタスキを見ると、「当社開発の○○カッティング方式」とか新技術を用いた謳い文句が見られ、これはCD時代になっても変わらない、だからといって従来より明らかに良くなったと感じた事は殆どない^^音源を仕上げるバランス・エンジニアにかかってくるだろう、昨日のポリーニ盤(DG)と比べ、やや音のエッジが甘い感じだが、バランスのとれた味のある録音だ、

第1楽章、導入のあと、orchの前奏に入るが、カラヤンは昨日のベームとは筆のタッチが対極、ここの弦の味わいは、"技で作られた上手さ"と"天然の美味さ"の違いといえようか^^;
大編成の響きだが立ち上げがしなやか、楽章の基本因子といえる[11]の3連符を含むキレのある動きは"皇帝"にふさわしい気高さがあるが、カラヤンは[12]の付点はやんわりと立ち上げて、気品に置き換えた感じだ、

総奏での繰り返し[18]ではtimpのパンチが伴うので力抜けはしない。

ワイセンベルクのpfはひじょうに鮮やか端正で、BPOはレガート基調で包み込む、普通くらいに落ち着いたテンポで雄大、時間は約20分、これはこれで良いのだが、やや引きずる感じもしないではない;も少しぎゅっと追い込む感覚もほしい、ポリーニ盤を聴いた後のせいもあるかもしれない。
第2楽章はゆっくり、じっくり、きめの細かい弦で始まる、pfソロは強弱法を深く取り、細やかに語りかけるようだ、
pfがアタッカで終楽章へ入りテンポを確定するが、ここは快速(約10分)、カラヤンとBPOは厚み十分の響きと柔軟さ、同時に活気も持たせソロを支える、pfソロの弾む軽やかさと力感の対比も良いと思う、一番気に入ったのは終楽章かな。

you tube:ベートーヴェン: ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73《皇帝》ワイセンベルク, カラヤン 1974
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category: ベートーヴェン
M.ポリーニ:Beethoven Piano Con No.5「皇帝」 
2019/04/16 Tue. 10:03 [edit]
先日のポリーニとベームが組んだブラームス、pf con No.1がとても良いので、同コンビのベートーヴェン「皇帝」があったのを思い出して探した、これをまともに聴いた憶えがない^^;

ベートーヴェン ピアノ協奏曲No.5 変ホ長調「皇帝」
マウリツィオ・ポリーニ:pf
カール・ベーム指揮
ウィーン・フィルハーモニーO
1976年、DG
録音はバランス良く、pfもくっきり音が立ち不満はない、
第1楽章、ベーム指揮:VPOの演奏はいつものようにゴツくて弱奏にも芯がとおり味がある、pfソロと共に導入するが、全般に速めのテンポのようだ、ポリーニは34歳頃、鮮やかな指さばきで粒立ち整った音が心地よく、パワフルでもある、
気に入ってしまったのは、pfが一旦休み、[11]から改めてorch.の前奏となるところ、ここのVPOの弦がじつに味わい深い、

ポリーニのソロは流麗でffに切り替えた時の張り詰めた入力がよい、間に入るorchも歯切れ良く一体となった感覚、pfソロもorchもぐいぐい追い込んでいく。
第2楽章、この楽章の主題も良いもので、懐かしくもある;
低音のしっかりしたピッツィカートに弱音器を付けたvnが深みのある弱奏を聴かせる、透明感のあるpfの弱音もくっきり、長いトリルも美しく転がる。
pfソロが終楽章へアタッカで入り、ロンド主題を確率、快活な楽章でpfの弾む感覚と切れ味は申し分ない、テンポは速めに追い込む、ベームとVPOのバックはここでも"身の締まった歯応え"を感じさせ、これが一段と活気と味わいを加えるようだ、orchだけの部分も気に入ってしまうが、pfと一体になって引き付けていく。

you tube:Pollini / Bohm, Beethoven Piano Concerto No.5 Op.73
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category: ベートーヴェン
W.サヴァリッシュ:Brahms Sym No.2 
2019/04/15 Mon. 09:25 [edit]
田園的な心穏やかな曲だが、カッと燃える要素も多分に秘める、サヴァリッシュは清涼で端正な構えを基調にそこを切り立ててくる、


ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮
ロンドン・フィルハーモニーO
1989年 EMI
第一楽章、弦の響きは爽快だが、芯の通った感覚がある、始まってすぐ、[19]からpでvn1とva(→vc)が下降音型を心地よく奏で、続く[32]から、ppのtimp連打と金管が引きつける、

vn1の[44]からのテーマは満ち足りた気分、

vcとvaの[82]からは憂いをおびた名旋律、

[118]のfに入る前、timpに思い切ったcresc.をかけ、バンッと締める、

展開部[204]からはフーガの書法が引き付ける、

[224]からtrbとB.tubが入るが、B.tubが懐深く聴き応えあり、

[246]と[259]からの2段構えのクライマックスも切り立った力感、

以降再現部、終結部も巧みな書法で味わい深い。
第二楽章も、スコアを見ながら聴くと、orch.の楽器の組み合わせ方には無数の選択肢があり、
よく決められるもんだと関心する;ブラームスはorch.作品をまずピアノ連弾の形で書くそうだが、入念な推敲を重ねるのだろう。
第三楽章は始まりのAllegretto grazioso(Quasi Andantino)の1小節が、[33]からの
Presto ma non assaiの3小節分に相当し、拍節が入れ子になっている、

始めのAllegretto graziosoのテンポがPresto ma non assaiの急速感を決めるがサヴァリッシュは速めにキビキビと進める。
終楽章、普通かやや速め、楷書的で引き締まった演奏で爽快さもある、終結に向けて端正さを崩さず痛快に決めて終わる。

you tube:Johannes Brahms, Symphony Nr. 2, D-major, Op. 73, Wolfgang Sawallisch
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category: ブラームス
M.ポリーニ:Brahms Piano Con No.1 
2019/04/14 Sun. 09:50 [edit]
昨夜は特に気に入った1枚、M.ポリーニ:pf、K.ベーム指揮:VPOを再聴、

マウリツィオ・ポリーニ:pf
カール・ベーム:指揮
ウィーン・フィルハーモニーO
1979年 DG
交響曲になるはずだったこの曲、
第1楽章前奏部分で十分聴き手を捕える、ベームとVPOは戦車が進むようで最高、演奏時間は20:55と速めのほうだ、ポリーニのソロは表情豊かだがテンポを延ばすアゴーギグは少なめ、展開部から終結にかけてぐいぐい追い込んでいく、これが時間を詰めているようだ。
トリルはこの楽章の重要な要素だが、ポリーニはパッセージやトリルの粒立ちを正確に決める、提示部を静かに終え、展開部[226]からpfソロが先導するが結構快速に駆け抜ける、

動と静が繰り返される展開だが、あまり緩めることなく、白熱していく様は群を抜くようだ。
第二楽章、ppで始まるAdagio、極めて弱奏だが充実感がある、[27]からppとあるが、

ここはpppくらい密やかに演奏され引き込まれる、
終りの[91]から弾かれるようなパッセージとトリルが合わさったところ、

ppで粒立ちよく滑らかに弾くのって難しそうだが?ここもじつに鮮やか;
終楽章、ソロによる力強い始まり、11:57と比較的快速、装飾的に挟まれた音も正確にくっきり聴かせる、ベームも白熱したバックを演奏する、意外なところ[238]でふっと弱奏のフガートが挿入される、

ハイドンの「時計」の終楽章にもフガートがあるが気の利いた効果で流石、
当演奏、今回はyou tubeにも見つけた。

you tube:Brahms: Piano Concerto No. 1 in D Minor, Op. 15
1. Maestoso - Poco piu moderato
2. Adagio
3. Rondo (Allegro non troppo)
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category: ブラームス
窮屈はきらい 
2019/04/13 Sat. 10:14 [edit]

やむなく、1サイズ大きいズボンを少し買ってしまった、ストレッチが十分の品に限定;
ジャージやパジャマを基準にしているせいか、着る物が窮屈だと出かけた際、気になってしょうがない、靴も同様だが、ベルトの類も拘ってしまう、
・穴あき革ベルト、頑丈な良品だけどまず使わない;
穴間隔が飛び飛びで硬い、しゃがんで腰に当ると痛い(×)

・穴を全体のデザインにして穴間隔が細かくなっている、婦人物だろう、
細めでゴツくない分はラク(△)

・メッシュベルトは自由な位置で止められて意外に痛まない、
ベルト自体も伸縮があって楽(○)

・織ゴムベルトにバックルを付けたもの、
普段はこれが一番かな(○)

・サスペンダーはやけに幅の太いのしか売ってないので自作した(○)

リュートなど弦楽器は息を吹き込むことはないが、深呼吸しにくいとやはり音楽するには支障がでる、のびのび楽ちんが一番。
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category: 時事・雑記
L.バーンスタイン:Schumann Sym No.1「春」 
2019/04/12 Fri. 10:45 [edit]

寒の戻りもさほどではなくなった気がするが、夜の屋外はまだ寒く、冬の外着がしまえない;
うちの風呂場の天井には温風機が付いているが、本来風呂を乾かす為にあり、暖房としては中途半端だ、濡れた体に温風が当ると暖かいような寒いような^^;
元気よく春らしい、バーンスタインのシューマンSym No.1「春」を聴いた、この曲に限ってはこの演奏に嵌ってしまう、ライヴ録音でホールの響きはあまりないが、各パートがくっきり明快に聴き取れる。

R.シューマン交響曲No.1変ロ長調
レナード・バーンスタイン指揮
ウィーン・フィルハーモニーO
1984年 ライヴ DG
シューマンは第1楽章の動機が印象的で全体の基本因子になっている、またスコアも第1楽章が全ページの半分近くを占める、
バーンスタインは序奏から引き締め、主部は快速、切れ味十分に活気づく、終結前のAnimato Poco a poco stringendoは

ここは文字通り、活き活きと徐々に速く、誰よりも思い切りよくやっている、
第2楽章、変奏的要素もある楽章で、シューマンはベートーヴェンの緩叙楽章を参考にしていると言われるが、特に「第九」の第3楽章を思わせる、この演奏はVPOの弦の各パートがソロ演奏のように細やかな表情を聴かせる、
第3楽章、スケルツォのテーマはニ短調で深々とした弦で始まる、第1トリオは第1楽章の主題に基づくようだ。
終楽章、華々しい序奏があり、主部はまさに「春」が飛び跳ねるようである、バーンスタインは第1楽章同様、活き活きとした魅力で痛快にまとめる。

you tube:Lenard Bernstein Schumann Symphony No.1&4 CD4
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category: シューマン
EHT:ブラックホールの「実写」に成功! 
2019/04/11 Thu. 09:31 [edit]
A.アインシュタインが理論的に予言し、観測は不可能に近いと思われたブラックホールの本体、光さえ抜け出せない重力の穴、事象の地平面がついに本当に撮影された。
理論や状況証拠から存在が確信できたとしても、実際に見るのと見ないのとでは大違いである、シミュレーションCGではなく"実写"なのだ!

公開されたM87銀河の中心BH:実写画像(EHT)
人間の執念が果たした今世紀最高の快挙と言える、ブラックホールの存在を正に実証し、歴史的に極めて価値が高い、当然ノーベル賞級だろう。
詳しくは記者会見の動画でよくわかる、

you tube:記者会見:イベント・ホライズン・テレスコープによる研究成果
撮影されたのは楕円銀河M87にある超大質量BHだった(いて座Aスターは解析中らしい)、
リング状の光(降着円盤の光)の中心に暗い影:ブラックホールシャドーがある、
【これは電波の眼で捉えた画像を可視化した画像、銀河の中心部は塵やガスに遮られて観測しにくいところだが、電波ならすり抜けて目標を見ることができる】
観測結果の信頼性も複数の解析手法と複数の観測日の結果を照らし合わせて一致することなど慎重に確認されている、また理論に基づくシミュレーション画像とよく一致するのも実に素晴らしいが、もっと想定外の奇妙な姿を期待したのも正直なところ^^;

左が実写画像、右が理論に基づくシミュレーション画像(フォーカスレベルを合わせた状態)
また改めて、M87のジェットがこの超大質量BHのとてつもない重力を振り切って吹き出しているメカニズムは?という謎が生じた。

観測手法が確立され、これからもっと高解像度で動画としても見られるようになる見込みだ。
このブログを初めてから数年の間に幾つも、宇宙・科学の歴史的成果があった、ヒッグス粒子の検出、冥王星の接近撮影、重力波の検出など記憶に新しい、

周りの物質(降着円盤)もBHの自転の向きに高速回転しているだろう、斜め角度のようだが、画面下の明るい部分が我々に向かってくる側だろうか。
BH直接撮影成功が新元号の年になるとは縁起が良いし、こういう事は人により感じ方は違うだろうが、これを知る時に生きていてよかったと思う。
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category: 宇宙・天体
O.スウィトナー:Schubert Sym No.8「未完成」(LP) 
2019/04/10 Wed. 10:44 [edit]
清涼サウンドのO.スウィトナー指揮、SKBの録音、

オットマール・スウィトナー指揮
シュターツカペレ・ベルリン
1983 D.Schallplatten
録音時はとうにCD時代、同録音がDENONのPCMからも出ているが、D.SchallplattenのETERNAレーベルから出たDMMカッテイングのLP(独盤)というのが面白い(DENONのカッティングは別の方式のはず)、さすが手持ちのLPでは最高レベルのサウンドだ。

ベームもカラヤンも重厚な演奏を聴かせるが、スウィトナーの重すぎないorchバランスが良い、オペラではなくドイツリートの感覚というか、シューベルトに相応しく思える。
第1楽章、テンポは遅すぎず、開始部分は極端に弱奏ではない豊かな低音、vn群の涼音が始まり、[13]からはobとclが同音でミックスされ、新たな管楽器のように聴かせる効果だ、

こうした木管の味わいもよく聴ける、
ぞくぞく引き付けるのが[67]からの弦のトレモロ、まさに楽譜どおりと言えるが、fzからぐっと弱奏に押さえ、再びじわじわとfzに持っていく効果が深く引き付ける、

展開部の総奏はtrombを含むブラスの豪快さとtimpの引き締めがしっかり効いて、心地よい響きで整える。

第2楽章、始まりの弦がじつにきめ細かい、短調に入ると第1楽章と同様、心地よい総奏で魅了する、
you tubeに珍しく?当録音があった、

you tube:Schubert - Otmar Suitner (1983) Symphony № 8 h moll D 759 ≪Unfinished≫
PS.昔の日本家屋は土壁で天井板の間からも隙間風があった、室内にも砂埃が入りレコード盤に付着、静電気がしっかり除去できるスプレーもなかった、「未完成」の始まりはノイズで聴き辛いという記憶が強い;
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category: シューベルト
O.M.ドンボワ:S.L.Weiss 「L'infidèle」(LP) 
2019/04/09 Tue. 12:23 [edit]
リュートに親しむ火付け役ともなった1枚で、バロックリュートの録音を最初期に行ったオイゲン・ミュラー・ドンボワの歴史的演奏、

オイゲン・ミュラー・ドンボワ:バロックlute
PHILIPS(SEON原盤) 1972年録音
バロックluteを手にするうえで、不可欠な作曲家としてよく取り上げる、シルヴィウス・レオポルト・ヴァイス(1687-1750)だが、ソナタ(組曲)1曲を録音したのはこれが初めてだったと思う、それ以前にはA.セゴビアが組曲から抜粋した1曲を録音した例はあったが、案外ギターには編曲し辛いのだ、それでもヴァイス独特の魅力は感じた。
A面に入ったソナタa-moll"L'infidèle"はヴァイスの魅力を紹介するに格好な曲の1つだろう、カップリングされたバッハの音楽とは随分趣きが違うのが印象的だった、これはバロックluteの調弦法と響きから初めて生まれるものだと思った。
当時、古楽専門レーベルだったSEONによる録音も極めて鮮明、リュートの共鳴する弦の響きも豊かに捉えている、本格的な古楽器の復興と録音のクウォリティ向上がうまく重なった。
この録音はyou tubeにも挙っているが、LP盤の音が好ましい、

この頃は安定のよい弦といえばギター弦と同質のナイロン及び巻弦しかなく、それらしい音だが、ドンボワの演奏はいたって真面目で端正であり、その後の規範にもなったと思う。
この"L'infidèle"は昔、某ギター誌にギター編曲譜が載ったが、苦労するわりに魅力の半分も出ない;むしろD.スカルラッティの鍵盤ソナタのほうがギター編曲しやすく効果もある、似て非なる楽器なのだ、リュートに持ち替えようと考え出した頃だった。
you tubeからは同じく端正な趣きのミシェル・カルダンの演奏を挙げる、

you tube:Sonata No. 23 in A Minor, WeissSW 29 "L'infidèle":
Michel Cardin:Baroque lute
I. Entree
II. Courante
III. Sarabande
IV. Menuet
V. Musette
VI. Paysane
組曲の舞曲としては珍しい、MusetteとPaysaneは印象的だった。

Entreeより

Musetteより
因みにギターによる演奏も1つ、可動式フレットの楽器だ。

you tube:Mak Grgic plays Weiss Entree from Suite L'infidele
ギターならではのアプローチだろうか、昔よりだいぶ進んでいる。
ところで、この曲のタイトル"L'infidèle"は今は「異邦人」と訳されることが多いが、以前は「不実な女」とされていた、フランス語 infidèleを辞書で引くと、「不実な」、「浮気」と出てくる、薄情「うすなさけ」でもいいかな^^
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category: Lute music
EHT:ブラックホール直接撮影成功か? 
2019/04/08 Mon. 10:53 [edit]

理論に基づく想像図の1つ
世界各地の電波望遠鏡をシンクロさせて、地球サイズ口径の望遠鏡に仕立て、超高解像度で、その姿を見ようという挑戦が2017年に立ち上がった、事象の地平線望遠鏡:EHT(Event Horizon Telescope)計画であるが、これは2017年6月にも記事に書いた、
過去記事:EHT:ブラックホール直接撮影に挑戦
その後の報告を心待ちにしていたが、いよいよこの観測結果を4月10日に各国のチームが一斉に発表するという予告が4月1日に報じられた(←4月1日ってのが紛らわしいが;)、
また翌日11日(木)に放送されるNHK:コズミック フロント☆NEXTでもこの関連番組が組まれているようだ、
→ NHK:コズミック フロント☆NEXT サイト
このタイミングで番組が製作されるってことは主要放送機関には既に詳細が知らされていて、報道は控えているとか?
撮影対象は我々に最も近い、天の川銀河中心のBH「いて座Aスター」と楕円銀河「M87」の中心にあるBHに絞られている、M87は遠いが、実視直径が大きい超大質量BHと予測される、

いて座Aへ接近するガス雲G2の想像図と、接近時の挙動のシミュレーション(ESO)
you tube:Animation of objects orbiting the centre of the Milky Way

M87:距離6000万光年
BHは高速自転しているらしいが、いて座Aスターの赤道が天の川銀河面と一致していれば降着円盤を真横から見ることになる、M87は上の画像に合わせたジェットの吹き出す向きからして、こんな斜め角度になるのかな?

予想に近い姿か、まったく意外な姿か、ぼんやりでもいいので、黒い影?を見てみたい、

ドーンと素晴らしい成果を期待するが、
PS.期待に十分応える成果だった。
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category: 宇宙・天体
カラヤン:Schumann Sym No.4('71年、LP) 
2019/04/07 Sun. 09:51 [edit]
過去記事に2016年7月、中古盤セールで購入と記録があった、カラヤン指揮、BPOのシューマン Sym No.1とNo.4のカップリングでどんな内容だったか憶えがない、
録音は1971年、ベルリン、イエス・キリスト教会とある、

R.シューマン 交響曲 No.4 ニ短調
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ベルリン・フィルハーモニーO
1971年 DG
針を下ろしてみて興味深いのは同じ会場で行われたDG'60年代の多くの録音とも、'80年代のデジタル期の録音ともタイプの違うサウンドであるところ、音場の分離がよく、木管の色合いもよく、金管が輝きをもって押し出してくる、

ザヴァリッシュのキビキビと踏み込む演奏(これが一番好き)やハイティンクなどの堅実な演奏に馴染んでいるので、カラヤンは一風変わって感じるが、全般に思ったほどハイテンポじゃなく、適度にレガートな表現も入る、
第1楽章、序奏部から繋がる主部は普通くらいの快速か、提示部のffへと運ぶこの部分、カッと白熱して引きつけるのが魅力、

展開部も繰り返され終結部を経て第2楽章が続く、第2楽章もBPOのしなやかな味わい、ソロvnもくっきり美音を聴かせる、
第3楽章、スケルツォはカラヤン,BPOらしい厚い響き、コントラバスがずっしり押し出す、
続いて終楽章への導入が極めて弱奏で始まり、壮大に盛り上げる、活発な主部へ入るが、テンポは意外にじっくり、切れ味が基調だが、しなやかなタッチをかなり用いる、ブラス群が豪快に押し出す、
これは意外にじっくりした構えで味わえる1枚だった。
you tubeは1987年、VPOとのライヴ録音があった、BPOと表記されているが誤りである、演奏スタイルは'71年とほぼ同じに思える。

you tube:Schumann: Symphony #4 In D Minor, conducted by Karajan
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category: シューマン
スメタナSQ:Schubert SQ 「死と乙女」(LP) 
2019/04/06 Sat. 09:44 [edit]
スメタナ弦楽四重奏団のシューベルト、弦楽四重奏曲第14番ニ短調「死と乙女」、ライヴだが、いつものPCM好録音。

岐阜市民会館 1978年、DENON

録音は左右チャンネルいっぱいに拡がらず、広いステージの中央に集まった感じが実在的だ。
昔、弦楽四重奏という地味そうな楽曲に親しむきっかけとなったのがシューベルトの「死と乙女」で、圧倒する力と優美さも備え、交響曲さえ凌ぐ充実感に思えた、ハイドンのSQなど聴いたのはもっと後になる。
スメタナSQは強調しすぎることなく端正に引き締め、作品そのものを純度高く聴かせるようでこれがいい、
第一楽章は運命的動機があり休符を置く、[41]で再び現われたあとはvn1~vaの接続の力が緊迫を増し、ゾクゾク来る、続くvcも、ここだけで最初、嵌まってしまった。


第二主題はおだやかに対比を作る、展開部も深い充実感、コーダでは一度活力を見せ、沈むように終わる。
第二楽章はシューベルトの歌曲「死と乙女」の伴奏を主題とした6つ変奏、変奏曲というのは作曲家のセンスやインスピレーションの見せ場の一つと思う、退屈な曲もあったりするが;ここはシューベルトの非凡さが引きつけていく、旋律的な変奏のみならず、対位法的な奥行きも加え、あくまでロマン派音楽だが、パッサカリア的な吸引力も感じる。
スケルツォは短いが切分音の主題が多声的に絡み、充実した楽章だ、
終楽章はやや怪しげな主題、タランテラ風の意外なリズムを持つロンド・ソナタ形式のプレストで、この楽章も切れ味をもち、多声的な聴きどころも十分、vaやvcの活躍も凄みを持って迫ってくる。
なお、弦楽合奏による演奏もよくあるが、各パート1人のSQのほうが集中力があると思う。
相変わらずDENON盤はyou tubeに少なく、当演奏もなかった、ベルチャ弦楽四重奏団の白熱した演奏を挙げる、

you tube:Schubert: String Quartet No. 14 in D Minor, D. 810 "Death and the Maiden"- Belcea Quartet
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category: シューベルト
運指決め 
2019/04/05 Fri. 12:55 [edit]
複数の声部を弾く弦楽器はこれが煩雑なところだ。

クラシックギターの楽譜は五線譜で書かれ、音を指定してあるのみで、使う弦とポジションは特定されていない、奏者が判断する必要があり、特に難しいところをどうクリアするか、詰め将棋にも似た問題解決が必要になる、初心者の練習曲などには細かく運指が書き込まれる、
各記号は、
弦:①~⑥
左手:人差し指から、1 2 3 4(開放弦は 0 )
右手:親指から、p i m a

M.カルカッシ:練習曲
リュートの場合、使う弦とポジションはリュート譜(タブラチュア)そのものが表しており、半分は解決済み、あとはどの指を使って押弦、弾弦を行うかの判断だけ、オリジナル譜にもその運指が書かれた例が見られる、

バロックluteの指板表
指の各記号は、
左手:人差し指から、1 2 3 4
右手:親指から、| ・ ‥ ∴
しかしバロックluteはあっちこっちの弦を弾くので、どの指でやるか綿密に手順を組まないと流れよく弾くのが難しくなる、右手は同じ指の連続使用を避ける、
下は自分で書き込んだ運指例、

自然に具合良い指使いになる所は何も書かなくてよいが、とりあえず決めて練習、まずい箇所は修正して、何度弾いても同じ運指になるよう練習する、この点はギターも同じだろう。
今村泰典氏のリュートによるバッハ、BWV997のジーグとドゥーブル、
じつに心地よいジーグだが、後半がそのドゥーブル(音価を細かくした変奏)、非常に難しい曲で入念な運指設定が必須となる。

you tube:Suite in C minor BWV 997, IV Gigue-double
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category: 演奏について
果物の缶詰 
2019/04/04 Thu. 11:27 [edit]
子供の頃は、保存の効く果物の缶詰が贈答品の定番で、すっかり馴染んでいた。
フルーツケーキなどシロップもゼリーにして使えるし、パフェのトッピングにも重宝だが、これだけ食べるのが好きだった。
今大抵の缶詰は手で開けられるが、パインの缶が1つ、

缶切りがなくて開けられない;
はごろもフーズは缶詰の老舗でお馴染み、缶詰以外にも保存食品を多く出している。
9個くらい入った詰め合わせをもらうと中を見るのが楽しい、
缶詰に不向きな果物もあるが、桃やパイナップルは缶詰ならではの美味しさがあると思う、

ミカンの場合、昔の缶詰は外皮さえ剥がさず、そのまま2個入っていたそうで「みかんの丸ごと甘煮」の状態;缶詰は保存性が第一で味は二の次だった;

その後加工技術により、内皮さえ除けるようになった、塩酸と水酸化ナトリウムで内皮を溶かすらしいが、薬品は完全に洗浄でき、無害らしい、
詰め合わせに必ず入っている、みつ豆缶は子供はみな大好き、誰が考えたのか角切りの寒天と赤エンドウの食感の対比が良い、

ここで疑問が・・缶詰は密閉したあと加熱滅菌される、寒天は湧かしたお湯で溶かし冷まして固める、缶の寒天は何故溶けないのか?
みつ豆缶は寒天が溶ける手前の80℃くらいで加熱するそうだ、さらに果物の酸が菌を弱らせているので、短時間の加熱で滅菌できるらしい、なるほどv
ついでに果物じゃないけど、マグロの味付け煮、

これもツナ缶が出るずっと前からあった昭和の味(令和からして大昔か;)、よいおかずになるが、うちでは鍋に移し、適量の水を加え、白菜か干し大根を一緒に煮て暖かい一品にした。
PS.夏みかんの缶詰を食べてみたい、

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category: 昭和の記憶
ムター:Beethoven Violin Concerto(LP) 
2019/04/03 Wed. 10:05 [edit]
とても良い1枚だと思いつつ、数年聴いていなかった、アンネ=ゾフィー・ムター:vn、カラヤン:指揮のこのLPを取り出した、何しろ構えの大きな曲だけにあまり気軽には聴けない;

ベートーヴェン: ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61
アンネ=ゾフィー・ムター:vn
H.von.カラヤン指揮: ベルリン・フィルハーモニーO
D.グラモフォン'79年録音、Rec.エンジニア:G.ヘルマンス

バランスも上手く取れ、DGのアナログ期最後の録音として最高の出来かも、'70年代でもすべて良いとは限らない。
第1楽章、始めのtimpによる主題が余韻をもって良い聞こえ具合、カラヤン指揮のBPOは総奏部分のスケール感たっぷりで、しなやかな身のこなし、ムターのvnは全体からみて小粒な存在に感じるが、くっきりピンポイントで音の細部が聴き取れる、
展開部の弱奏で推移するところが、一際密やかで、[331]から[365]の直前までの弱奏が素晴らしく、ムターのソロ、orch.ともに引き付ける、

カデンツァはクライスラー版で、重音のポリフォニックな部分が見事で聴きどころ、
第2楽章は遙か遠方から聞こえるような弱奏に始まり澄み切っている、続くvnソロの透明感が魅力、ハーモニクスかと錯覚するほどの美音が浮かぶ、助奏するclなど絶妙に溶け合う感じ、ムターのvnはさらにpppへ引き込んでいく、楽章の最後は終楽章への導入でもあり、終楽章はvnソロで入る、軽快なリズムだがBPOの精鋭コントラバス軍団の厚く充実した響きも入れながら、vnソロの緻密な美しさの対比が引き付けていく。

you tube:アンネ=ゾフィー・ムター:vn H.von.カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニーO 1979年9月
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category: ベートーヴェン
逆 April Fool 明け 
2019/04/02 Tue. 10:47 [edit]
また「逆エイプリール」の日でもあったそうで(これ自体情報が錯綜;)、ひとまず自粛、
しかし来年のネタに回すのもなんだし;;あらためて、さらしておきます^^;
この色文字の部分は真っ赤な捏造です、
* * * * * * * * *
「ほぼ同じ大きさ:系外二連惑星」
太陽系には地球と月、冥王星とカロンのように惑星と衛星の大きさに開きがなく、二連惑星とも言える例がある、

系外惑星にも当然同じような二連惑星があるに違いないと考えられてきた、

南米にあるパラナル天文台ではケプラー宇宙望遠鏡(2018年10月運用終了)が発見した系外惑星の詳細な追加観測を行っており、観測チームのリーダーは3月22日、こと座240光年にあるKOI-1887にそのような二連惑星を発見したと発表した、
ケプラー宇宙望遠鏡が発見した惑星は全てトランジット法(恒星の前を惑星が横切るときの減光を観測する)によるものだが、偶然、2つの惑星が重なって横切る場合も考えられる、

その確率は非常に低いはずだが、KOI-1887では周期的に減光の度合が変化していた、特徴は減光変化が一定の範囲内であり、それを外れることはなかった、
これは大きさに大差がない2つの天体が周り合いながら恒星を周回する軌道にある可能性が高い、ちょうど地球からみて、2つの天体が重なり、"食"を起こした状態にあるとき、恒星の減光の度合が最も低くなる、と予測して、詳細な観測が続けられた、

パラナル天文台
この惑星は95日で恒星を一周している、中心星(太陽の0.6倍)の大きさと合わせ、質量が算定できる、この質量を様々なバランスで2つに分割してシミュレーションを行ったところ、両者の質量は1.15:1の割合で、殆ど同じ大きさであるという結果が出た、これらが互いを16日の周期で一周すると、これまでの観測データとほぼ整合するらしい。
観測チームはKOI-1887に"Harmony planets(融和)"の愛称をつけた。

KOI-1887:想像イラスト
質量は両者とも地球の0.92~1.45倍の間と見られ、このサイズなら岩石惑星の可能性が高い。
どのように二連になったかは様々仮説が成り立つ、ジャイアントインパクトによってで2つに分かれる、あるいは同じ系内で誕生した惑星同士が捉え合う、また密集した星団の中で接近した別の惑星系から奪われた惑星の可能性もある。
*因みに、空想の二重惑星「ガミラスとイスカンダル」は1番目らしい^^
PS.エイプリールフールの起源は不明だが、16世紀フランスに発端があるという説がある、
奇しくも大バッハとハイドンの誕生日は3月31日だそうで、1日遅れじゃなくてよかった、というところ^^
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category: 時事・雑記
P.ブルンス: C.P.E.Bach vc Concerto Wq.170 
2019/04/01 Mon. 21:32 [edit]
今日はチェロ協奏曲イ短調Wq.170、以前も取り上げたが、C.P.E.バッハの協奏曲は同一曲で異なる楽器のための編曲版が多数ある、下記の3曲は同じ曲だが、作品番号が数種類あって、何を基準に分類するかで異なるようだ、
鍵盤協奏曲 イ短調 : Wq.26 / H.430 / DC.2-29
フルート協奏曲 イ短調 : Wq.166 / H.431 / DC.2-30
チェロ協奏曲 イ短調 : Wq.170 / H.432 / DC.2-31
Wq.は同一曲を探るうえでは不便である、H.とDC.は連番になっている、書かれた順はチェロが最初ではないかと思う、
この独奏パートではチェロの1弦、開放を使う技法が使われている

vcソロ:ペーター・ブルンス、ベルリン古楽アカデミーの演奏は快速で鋭く、

ペーター・ブルンス:vc
ベルリン古楽アカデミー 1999年
第1楽章 Allegro assaiは春の嵐を思わせる緊迫感である、カデンツァは奏者によるものだろうか、曲中の技法を発展させた見事な内容だ、
第2楽章は例によって清々しい始まりだが、深い気分の移ろいがある、
終楽章もAllegro assai、急速に引き締めた演奏だ、

you tube:C.P.E. Bach / Cello Concerto in A minor, Wq. 170 (H. 432)
先述のとおり、vcのほかflと鍵盤への編曲がある、各々の楽器に適した変更が見られるが原曲の魅力は損なっていない。


同じ部分のvc(上)と鍵盤(下)、
フルート編による良い演奏がyou tubeにあった、

you tube:C.P.E. Bach: Flute Concerto in A minor, Wq.166, H.431 ? Bremer Barockorchester
ご覧いただき ありがとうございました。
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category: C.P.E.バッハ
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