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Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

C.P.E.バッハ:ハングルク交響曲集  

過去に初めて買った、古楽器orchのレコードというのが、コレギウム・アウレウム合奏団のLPだった、曲はカール・フィリップ・エマヌエル・バッハの交響曲ということもあって、古楽器の弦楽の響き、曲目ともに鮮烈な魅力があったのを覚えている。 
コレギウム・アウレウムはレコーディングのために古楽器を用いるorchとして結成されたそうだが、一気に注目を集め、その後各地で演奏活動も行なうようになり、来日もした、一度聴きに行ったこともある。この頃はまだ古楽奏法ではなく、古楽器を使った、に留まるものだった、まもなくG.レオンハルトが本格的に活躍するようになり、コレギウム・アウレウムは古楽演奏時代への橋渡し役を終えた。しかし、C.P.E.バッハの魅力をこれほど聴かせる演奏はほかになかったと思う、1968年の録音だが今聴いても鮮明なHiFiである。
c p e bach sym 01
コレギウム・アウレウム合奏団
1968年、ハルモニア・ムンディ

C.P.E.バッハが「ハングルク交響曲」と題されるこれらを書いたのは1773年、生涯の最後に活躍したハンブルク時代で、G.ファン・スヴィーテン男爵の依頼で書いたもの、男爵はハイドン、モーツァルトの支援者としても有名だが、これらをこの二人やベートーヴェンらに紹介しており、大きな影響を与えている、
当時の評論家、J.F.ライヒャルトが演奏に立ち会い、こう述べている、「人々は楽想の大胆で独奏的な進行、形式と転調の多様性と新奇さに心奪われた・・」と、これ以上言うことがないほど適切なコメント^^ギャラント様式の特殊な発展形だろうか、
弦楽器だけだが、極めて多彩な音楽になっている、全曲、楽章間の休みを置かず、アタッカで繫がる、そうあるべき曲である、よくありそうなカンタービレな旋律も予想どおりの和声進行も出てこず、研ぎ澄まされた音楽と言えようか。

コレギウム・アウレウム盤に入っていた4曲をyou tubeより新たな演奏で挙げる、
ロ短調Wq.182-5
Wq 182 5 you
you tube:C P E Bach “Symphony in B minor, Wq 182 No 5 H 661” Thomas Hengelbrock, 1990
終楽章のプレストは誰をも引き付ける力に溢れる、
Wq 182 5

イ長調Wq.182-4
Wq 182 4 you
you tube:C P E Bach “Symphony in A major, Wq 182 No 4 H 660” Thomas Hengelbrock, 1990

ハ長調Wq.182-3
Wq 182 3 you
you tube:C P E Bach “Symphony in C major, Wq 182 No 3 H 659” Thomas Hengelbrock, 1990
第2楽章の調は「転調」となっている、楽章への入り[129]がまた斬新、「緩叙楽章は穏やか」という先入観を覆す、
wq 182 3

変ロ長調Wq.182-2
Wq 182 2 you
you tube:Carl Philipp Emanuel Bach - Symphony B-flat major, H.658 ; Wq.182/2 (1773)

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category: C.P.E.バッハ

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外したり張ったり:弦あれこれ  

「細長い」と「長細い」は微妙に意味が違い、使い分けられるが、「太短い」に対し「短太い」という言葉はわざわざ使われない 
003_20190929103553489.jpg^^;
弦長の短いリュートはまず短いのが先に立ち、それに合わせて弦を選ぶ、結果、太めの弦になる・・よって「短太い」と言うべきかも?

リュートの低音用にAquila社のCD弦(ローデドNG)が出てから重宝していた、適度に細く、柔軟で扱いやすい、調弦も安定するのは助かるところだが、品質改良後でもやがて切れる弦があるようだ、耐久期間がどれくらいかは予測つかない、プロは演奏会の最中に切れないよう、HDDみたいに早めに交換するのがよいとか・・;

手持ちの楽器ではルネサンスluteと、この11コースluteなど弦長の短いものにはやはりCD弦を使いたい、ガットはもちろん、フロロカーボンでもやや太すぎる、
11c lute
弦長:67cm
11c lute 02
茶色、エンジ色がCD弦
しかし、この13コースluteとジャーマンテオルボはフロロカーボンに戻すことにした、これらの弦長なら、短太いという状態ではないし、絶対に切れないのが安心、
13c lute
弦長:69.5cm/78cm
13c lute 02
戻した印象はこのほうが弾いた瞬間にドスっとパワーが出る、余韻もこの程度でよい、CD弦のような柔軟性がない分、ガットに近いと言えようか。

フロロカーボンは呉羽の釣り糸「万鮪」とサバレス社が弦として出している「KF」を併用しているが、モノは同じである、使えるのは下表のとおりだが、所有の13コースluteには片方だけで希望のゲージが揃わない、
manyu kf
⑥コースにはKFのみ、⑬コースには万鮪のみしか合うものがない、⑪コース用の万鮪90号(メーカー表示:1.57mm)はちょうど良いテンションになるが、今は出ていない号数で、運良く在庫品をゲット、マイクロメータで実径を測ると1.59mmで、KF160も同じだった。
manyu kf 02

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category: Lute

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枕元に向く音楽、向かない音楽  

眠りに着くにはメラトニンというホルモンが作られる必要がある、その材料となるのがセロトニンだそうだ。眠りやすい音楽で一番なのはルネサンスのリュートやビウエラの音楽である、響きも穏やかで、各声部のポリフォニックな綾を耳で追う、「羊が1匹、羊が2匹・・」と数えるような、単純な事に集中すると、雑念が入らず眠りやすい、 
ホプキンソン・スミスの演奏で、フランチェスコ・カノーヴァ・ダ・ミラノの曲集
20190810_1837a.jpg
you tube:Hopkinson Smith - Francesco da Milano - Il Divino
続いてビウエラ:ルイス・デ・ナルバエスの曲集
h s vihela you
you tube:Luys de Narvaez
*小音量で、CDの1/3も聴かないうちに寝てしまう^^;
ロベール・ド・ヴィゼも王の寝室で、王が眠りに入るまでギターを弾いたと伝わる、
visee you
you tube:French Baroque Guitar Music - Robert de Visee - Suite no. 1 in A minor - Polivios *奏者は爪奏法のため、硬質でダブル弦の片方しか鳴っていない
ラスゲート奏法もあるが、あくまで柔らかに弾くのがバロックギターである。

*アレンジしだいで曲も変わる^^
sw 01 you
you tube:STAR WARS / 帝国のマーチ(Unmotivated Darth Vader)

好きな曲でも寝付きに向かない音楽は多い;
バロック以降の強弱差の大きい音楽はどれも該当しそうだが、C.P.E.バッハなど、のちのベートーヴェンにも通じる、アドレナリンが湧いてきそうな曲が多々ある;
wq 170 you
you tube:C.P.E. Bach / Cello Concerto in A minor, Wq. 170 (H. 432)
ほかにいろいろ、
Wagner you
you tube:楽劇「ワルキューレ」第3幕より「ワルキューレの騎行」
G.ホルスト:組曲「惑星」より
Planets you←画像誤り
you tube:「火星」「天王星」

you tube:Star Wars- The Imperial March (Darth Vader's Theme)

mi2 you
you tube:Mission Impossible Theme(full theme)

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category: 時事・雑記

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ブラックホール・シャドウ 【再掲】  

今年の4月、大規模な国際プロジェクトにより、電波望遠鏡のネットワークで、ブラックホールを実際に撮像するのに成功した、本体は真っ暗なので、周囲の光に浮かんだ影になる、 
20190411 b
M87銀河中心にある超大質量BH
周囲の光には高速自転しているBHによる時空の歪みも見えているようだ、黒い影は事象の地平線であり、大きさはシュヴァルツシルト半径と呼ばれる。

この撮像成功前の過去にも、期待とともに困難だろうと思いつつ、BH本体の予測について記事にしてきたのがちょっと懐かしい、
*2016年にはこんなことを書いていた、この頃の理論予測はほぼ的中していたと言えようか。
以下、2016年7月27日記事(一部更新)

ブラックホール(BH)の存在はまず理論上予測され、次にX線観測などで間接的に存在が確認された。また天の川銀河中心にある、巨大BH:いて座A*を周回する恒星の動きを10年かけて観測、何も見えない箇所を中心に巨星が急転回して廻っているのを確認した、BHの存在は動かしがたい事実となっている。次の目標はBHの姿を直接見ることになってきた。micha
BHの想像図としてよく見かけるのがこれ、
BH 01
NASA資料
周囲の降着円盤が描かれているが、中心部の本体の姿は?
BH本体の表面は事象の地平線で、完璧に真っ黒な球体だろう、そこに星間物質が引き寄せられ、降着円盤を持っていたとすると、その光が真っ黒な影、ブラックホール・シャドウを浮び上がらせるはず、
この画像は高速自転するBHと降着円盤の様子を理論的に描き出したもの、
bh 02
自転によるドップラー効果で明るい側と暗い側ができる、また右の画像はほぼ赤道側から見ているが、空間が曲げられ、後方にあるはずの降着円盤が浮き上がって見える
降着円盤の回転によるドップラー効果、光の軌道の湾曲の効果、重力赤方偏移、BHの自転による時空の引きずりの効果など様々な要因で、その姿は湾曲して見えると予測される。
もし超高解像度でどこかのBHを見たら、本当にこんな姿なのか、それを世界中の観測機関が捉えようとしている。恒星サイズのBHでは小さ過ぎて無理だが、銀河中心にある超巨大BHなら観測可能とされる。それでも解像度としては、東京の位置から、富士山にあるCDのブックレットの字が読めるくらいのレベルが必要らしい;;
国立天文台では2013年に全米10台の電波望遠鏡を組み合わせて利用し、おとめ座M104銀河の中心BH周辺の様子を捉えるのに成功している、BH本体を捉える解像度には至っていないが、比較的活動のおとなしいM104の中心BHからジェットが噴出する様子を捉えている。
m104 s
拡大
同じ方法で地球サイズに近いネットワークで観測が成されようとしている。観測対象で有力なのはまず天の川銀河中心のいて座A*、次が近傍の銀河で超巨大BHを持つM87(距離6000万光年)だそうだ。
M87_jet b
M87( HST)

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category: 宇宙・天体

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バッハの編曲術:ヴァイオリン⇒鍵盤  

バッハのチェンバロ協奏曲の多くは旋律楽器のための協奏曲からの編曲であり、唯一BWV1061(2台のcembのための協奏曲)だけが、鍵盤用オリジナルである、 
原曲が残っている曲と失われている曲があるが、ブランデンブルク協奏曲 No.4もcem協奏曲 No.6へと編曲されている、
まず、原曲をフライブルク・バロックOの演奏で、終楽章
Freiburger Barock you
you tube:Bach: Brandenburg Concerto No. 4 in G major, BWV 1049 (Freiburger Barockorchester)
チェンバロ協奏曲への編曲に当たっては原曲のト長調から1音低いヘ長調に変更している、これはcembの甲高い響きを避けるためという説があるが、リコーダーはやや響きにくくなる、
原曲のvnソロパートをcembが取っているが、第2楽章ではリコーダーのソロ部分もcembに移している、終楽章ではvn的な技法部分[106~]があるが、鍵盤技法に変えている、
bwv1049 03
vn譜
bwv1057 03
cemb譜
アンドレアス・シュタイアーのcembで、終楽章
Staier you
you tube:J.S. Bach Harpsichord Concerto in F major BWV 1057, Andreas Staier

次にバッハの協奏曲で最高傑作に類するcemb協奏曲No.1ニ短調BWV1052だが、これは失われたvn協奏曲からの編曲と見て間違いない、あまり甘美ではなく、鉄光りのような主題が飽きがこない。ニ短調はvnの弦上の技法に合うので調は変えていないだろう、vnの同音異弦の技法をそのまま移し、原曲の緊張感を維持している、
bwv1052 cemb
cemb譜
cembではここを2段鍵盤を交互に用いて弾く例もある、
アンドレアス・シュタイアーのcembで、
bwv 1052 cemb you
you tube:J.S. Bach Harpsichord Concerto in D minor BWV 1052, Andreas Staier
原曲のvn協奏曲は失われており、多くのvn奏者が各々、復元編曲して演奏している、原曲はRobert Reitz(1884-1950)による復元でBWV1052Rとする出版譜もあるが、今やこのまま使う奏者はいないだろう、
02 bwv 1052 vn
R.Reitzによるvn譜
両曲残っている曲はバッハの編曲術を知る貴重な資料だが、原曲の聴きどころを壊さない方針ながら、意外に変更していたり、そのままに近かったり、case by caseのようだ、復元するに当たっても、確信のもてる復元は難しいと思われる。
ベルリン古楽アカデミーでソロを弾くMidori Seilerは一段とvnらしく自然な復元編曲を試みている、速めのテンポを取りながら、cemb協奏曲として演奏する際よりもvnの柔軟な弓さばき、強弱法を合奏群も含め全体の基調にしている、
bwv 1052 vn you
you tube:Bach - Violin Concerto in D Minor BWV1052 - Mov. 1/3-3/3
全楽章、順に再生される
このCDで読み取り面が黒いのは初めて見た、必要な波長は反射している、
20180824.jpg02 20180824

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category: J.S.バッハ

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負の数×負の数 【再掲】  

学校の教科で一番苦手だったのが数学だった、何か身の周りにある事を説明する必然性があって、こういう数式が成り立つ、みたいな憶え方なら面白いけど、ただ紙の上のパズルみたいなのは、ほんとに嫌いだった;

計算の答えの出し方だけは鵜呑みに憶えているが、例えば、負の数×負の数の答えがなぜ正の数なのかさえ、聞かれても説明できない;ちょっと調べてみると、

① (-3)×4=-12
② (-3)×(-4)=+12


①は(-3)を(+4)つ足し算するのと同じ、つまり負が増えて行く
(*普段は省略されている「+」を全て書く)
+(-3)+(-3)+(-3)+(-3)
括弧を外せば
-3-3-3-3
となって、答えは-12である

②は(-3)を(-4)つ足し算する
言い換えれば、 (-3)を(+4)つ引き算する
-(-3)-(-3)-(-3)-(-3)
括弧を外せば
+3+3+3+3
となって、答えは+12である
「-」には物事を反転させる意味がある、
(これは数式だけじゃなく、現実世界にも当てはまるかもしれない)

数学というのは、人間の頭に留め置けないほど複雑多岐な要素を一旦書き留め、明快に整理、簡潔化できることが多い。
一見複雑に見える"綾取り"も単純な紐の輪っかだった・・みたいな?
いかに変形、簡潔化しても誤りさえなければ、数学には"創造主"が作った自然界のカラクリと一致する不思議な力がある。
あの反物質を予言したポール・ディラックも彼の数式の中で、エネルギー(E)の答えが二乗根で求められるという形が現れ、+と-の二通りの答えが出てしまった、
仮に、Eの二乗=25だったとすると、Eの答えは+5と-5の二つとなり、マイナスのエネルギーもあることになる、エネルギー=物質で、もし反物質が存在すれば、この結果と一致することになる。
dirac_4.jpg
ポール・ディラック(1902-1984)
学者の間ではただの数式上の理屈で、反物質などあり得ないという意見もあった、
しかし、そのわずか4年後、宇宙から飛来した反粒子の1つである、陽電子(反電子)が霧箱で検出されて、ディラックの予言が正しいと証明された。

初めて陽電子を捉えたのは1932年、強い磁場をかけた霧箱だそうで、電子の軌跡カーブに対し、陽電子は逆向きのカーブを描く、
kiribako_201909250902248d8.jpg
霧箱の陽電子の軌跡、中央は鉛板
また反水素や反ヘリウムも陽子加速器で人工的に作られている。

*宇宙が誕生したあと、物質と反物質はほとんど対消滅し、わずかに量が多かった物質が今の宇宙を作っているとされる、物質と反物質がすべて鏡映対象の関係だろうとする考えを改め、対象じゃない反物質もわずかにあるとすれば、このペアは消滅しない。
00a.jpg
イメージ図
茨城県つくば市にある、高エネルギー加速器から岐阜県のスーパーカミオカンデに、ニュートリノと反ニュートリノを発射して、それぞれの変化(ニュートリノ振動)の観測がされているが、完全に鏡映対象を示すような傾向ではないらしい。

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category: 科学・自然・雑学

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パッサカリア&シャコンヌ  

パッサカリアとシャコンヌ、どちらも3拍子の舞曲名だが、バロック期には1つのオスティナート・バスが繰り返される上に書かれる変奏として確立した、自由な変奏曲とは違い、一定のバス、和声進行を変えずに進めていくある種の厳格さが引き付ける。
これらの形式の集大成のような曲をバッハが書いている、
オルガンのためのパッサカリアとフーガ ハ短調 BWV 582は純粋な意味でこの形式の最大傑作だと思う、提示されるオスティナート・バスは暗い、重い、とも評されるが;絶対的重力源のようでもあり、整然として壮大な森羅万象のイメージに感じる、同じ主題でフーガが続く、
まずはT.コープマンによるオルガン演奏、
bwv 582 org you
you tube:J. S. Bach - Passacaglia and Fugue in C minor, BWV 582 - T. Koopman
02 bwv582 sc
オルガンによる演奏も良いが、相変わらず好きなのが、このペダルハープシコードによるD.アムリンの演奏である、
bwv 582 pe you
you tube:Passacaglia and Fuguein C minor BWV 582

もう一つの傑作として無伴奏vnパルティータ ニ短調 BWV1004のシャコンヌがあるが、こちらは人間的で、この形式を借りて喜怒哀楽を盛り込んだ特別な作品のように思える、
今回はG.レオンハルトによるチェンバロ編曲で、
g l bwv1004 you
you tube:J.S.Bach Chaconne BWV1004 Gustav Leonhardt

日頃親しんでいるリュートにとってフーガのような形式は難しいが、パッサカリア、シャコンヌは具合のよい形式で、作品数も多い、
Dubut(デュビュ)というlute作曲家が書いたイ短調のシャコンヌをCDで聴いてとても気に入った(もう少しテンポはゆっくりめが好きだが)、
演奏、ルッツ・キルヒホーフ
dubut Chaconne
you tube:"Preludio/Chacona en La menor" (Mouton/Dubut) para laud
ただ楽譜の出どころがさっぱりわからない、演奏者のキルヒホーフ氏に尋ねたところ、リュート・ソサエティ・アメリカ所蔵のマイクロフィルムに入っているとわかり、貸し出しで送ってもらって写した、
dubut.jpg
弾きたい曲1曲のために随分手間がかかった^^;

ロマン派の時代になってもこの古い形式を持ち出したのがブラームスで、交響曲No.4の終楽章がパッサカリアである、
you tubeはO.スウィトナー指揮、SKB
sui br s4 you
you tebe:O.Suitner SKB Brahms Synphony No.4
初めて聴いた頃はソナタ形式のような治まりを見せず進んでいくのに戸惑ったが、バロックのパッサカリアに馴染んだ後はひじょうに魅力的な楽章となった。あくまでロマン主義的だがブラームスらしいストイックな趣きがこの形式にぴったりくる。

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category: その他・バロック

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「いて座A*」が最大の増光  

「いて座A*」といえば天の川銀河の中心にある超大質量ブラックホールの名で知られる、
いて座A*の位置は通常は真っ暗であるが、そこを中心にいくつもの恒星が楕円軌道で廻っている様子が撮影されて以来、理論上のものだったBHの存在が確実視できるようになった、 
20180806.jpg
you tube:Stars orbiting the black hole at the heart of the Milky Way
約10年間の撮像をコマ送りしたもの、画面の中央付近で急旋回する恒星は"SO2(又はS2)"と名付けられ、BHに最も接近する軌道にある、
いて座A*の周囲では恒星が惑星みたいに廻っている、SO2の軌道は海王星軌道の4倍以上だが、わずか15.9年で一周する凄い場所だ。
ite a 02
いて座A*周りの恒星軌道シミュレーション(ESO)
you tube:Simulation of the orbits of stars around the black hole at the centre of the Milky Way

そして今年4月、記事に書いたように、
EHT:ブラックホールの「実写」に成功!
の運びとなった、ただしこのBHはM87銀河の中心にある超大質量BHである。

9月17日発表の報道によると、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校のTuan Do氏らは今年4月~5月、いて座A*を近赤外線で観測したところ、極めて大きな変光を3回とらえた、2時間で75倍の激しい変光があった、(確実に何かがある証拠)
ite A
you tube:Our galaxy’s black hole is getting hungrier
5月13日に観測したいて座A*の変光の動画、中央にいて座A*があり、そのすぐ左上にある星がSO2、観測開始時にはいて座A*はSO2より明るかったが、2時間ほどで急速に減光した、
いて座A*がこれほど明るくなった観測記録は今までになく、今回は接近したガスや塵が引き込まれ、その際の強烈な摩擦で生じた光で増光を起こしたと考えられるが、先述の恒星SO2が2018年夏に最接近した際、大量のガスが引き寄せられ、それが今年になって呑み込まれた、という可能性もある、
Andrea_Ghez_black_hole.jpg
超大質量BH いて座A*(時空の歪みで表現)と最接近で急速に廻る恒星 SO2のイラスト
SO2は2018年にいて座A*に最接近したが、いて座A*に飲み込まれてはいない、しかし、この接近がいて座A*の増光の一因かもしれない、あるいは「G天体」と呼ばれる正体不明の天体も呑み込まれた候補になっている。

さて、このように天の川銀河中心部(距離 2万8000光年)の天体の動きを観測するには極めて高い分解能(解像度)が必要だが、地上ではいかに大型望遠鏡を作っても大気の揺らぎが解像度を下げてしまう、
近年、威力を発揮しているのが「補償光学」という技術で過去に概略を記事にした、
tmt02_20161204081235573_20190923103448056.jpg
過去記事:補償光学
さらに補償光学の技術が実用化される前に撮影された解像度の低い画像データも「スペックルホログラフィー」という視力アップの手法を使うことによって、画質を改善できるそうで、いて座A*の撮像記録が過去24年に遡って確かめられ、その間にも今回のような増光はなかったことが明らかになった。
SO2の公転周期は15.9年なので、過去の最接近の際は増光はなかったということか、いずれにせよ、2万8000年前の出来事だが。

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category: 宇宙・天体

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テレマンの民族風作品  

ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767)は生涯に渡って作曲を行ない、晩年には古典派様式へ橋渡しする(ロココ様式)作品を書いている、また、20歳代~30歳代に接したフランス、イタリア、ポーランドの民族音楽からの影響があり、これが作風の幅を広げ、バッハやヘンデルには聴けない魅力となっている、
そんな好例となる3曲を挙げてみる、
 
まず、トリオ・ソナタ a-moll (リコーダー、vn、通奏低音)TWV 42:a4
旋律美も十分でよく演奏される曲だ、
TWV 42 a4 you
you tube:G. Ph. Telemann - Trio sonata in A minor (TWV 42: a4)
第2楽章の主題の快活なリズム感は舞曲的で2つのソロが掛け合う、
TWV 42 a4
終楽章がさらに快活、この時代、バロックギターはラテン諸国では流行ったが、ドイツには広まらなかったらしい、よって歴史的には場違いかもしれないが、現代は好んで使われる、こうした民族味をもつ曲の通奏低音には打って付けのように合うのである。

次はリコーダーとヴィオラ・ダ・ガンバのための協奏曲a-mol TWV 52:a1
これも前曲のトリオ・ソナタに近い魅力、
TWV 52 a1 you
you tube:Telemann - Concerto for Recorder (Flute), Viola da gamba in a minor, TWV 52:a1 (Reinhard Goebel)
第2楽章のリズミカルなソロ同士の掛け合い、
TWV 52 a1
やはり民族味をおびたテーマが引き付ける、

最後にフルートとリコーダーのための協奏曲e-moll TWV 52:e1
これも各楽章、魅力がありよく演奏される、
TWV 52 e1 you
you tube:G.Ph. Telemann: Concerto for Traverso and Recorder in E minor, TWV 52:e1 - Bremer Barockorchester
終楽章では主題も民族風だが、さらにバスが持続低音のドローンを奏でる、
TWV 52 e1
これは民族楽器のバグパイプ、あるいはハーディーガーディーを模した効果である、
参考:ハーディガーディ
hurdy gurdy you
you tube:An Dro, vielle a roue - hurdy gurdy
古典派のハイドンもこのドローン効果をよく用いる、たとえば交響曲 No.82「熊」の終楽章、これが熊の唸り声に似ているので副題になったと言われる、
hay s 82 you
you tube:Joseph Haydn - Symphony No. 82 in C-Major: "The Bear" Finale. Vivace

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category: G.P.テレマン

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テレマンのユーモア作品1  

ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767)は作品数が膨大なだけに、まだ聴いたことのない面白い曲がいくらでもある、というのが楽しみ、今日はベルリン古楽アカデミーの管弦楽組曲集の2枚組で、テレマンのユーモア・センスが効いた曲を集めている。
まずCD1から、 
tele ov
1.組曲 ニ長調 TWV55: D18
2.組曲「諸国民」TWV55: B5
3.ヴァイオリン協奏曲 イ長調「雨蛙」TWV 51:A4
4.序曲「風変わり」ト長調 TWV 55:G2
ベルリン古楽アカデミー 録音: 2001年3月


1.の組曲は始まりに相応しい快活で華々しい曲、
te ov 01 you
you tube:G.P. Telemann / Overture-Suite in D major, TWV 55:D18
フランス風序曲で始まるが、アレグロのフーガ主題をtimpがバス部に伴い(2音に簡略化して)奏でるところ、ヘンデルやグラウプナーもこうした書法が多いが、曲を活気付けて楽しい、
01 TWV 55 D18 sc32
5曲目のアリアはバッハの管弦楽組曲No.3のアリアを思わせる情緒豊かな美しさである、どの楽章もありふれた舞曲楽章に替えて楽しませる曲が置かれる。

2.からがユーモア作品で「諸国民」と題された組曲、3曲目から、トルコ人、ロシア人、ポルトガル人、など出てくる、今の我々からすると「??」なところもある、当時のドイツでイメージされた異国情緒か、マァ、現代人だって正しく外国の様子はわかっていないし、妙にひねくったりもする^^
te ov 02 you
you tube:G.P. Telemann / Overture-Suite in B-flat major "Les Nations", TWV 55:B5
6曲目のポルトガル人はラテン的か?とにかく面白い^^

3.に「雨蛙」と題された協奏曲が1曲だけ加わっているが、この曲集に相応しいユーモア作品、
te con you
you tube:Telemann - Violin Concerto in A major "The Frogs", TWV 51:A4
イタリア風の3楽章協奏曲らしいtuttiで入る、vnソロがさっそく蛙を描写する、弦楽パートはvnが3つに分けられ、ソロvn以外も重音、同音異弦の奏法を使って一斉に蛙の合唱を奏で、この楽譜のとおり旋律的な動きが殆どない、
02 TWV 51 A4 sc81

4.の「風変わり」と題された序曲、弦楽のみの曲だが、
te ov 03 you
you tube:Telemann - OVERTURE LA BIZARRE IN G DUR - TWV 55:G2
1曲目のグラーヴェからして、他の曲の主題を持ってきて織り交ぜたような複雑な感じ、アレグロに入ってもvn1で始まった主題が4小節後にバスに現われるくらいしか規則性がわからない、
TWV 55 G2 sc
様々な変化技が入ったような?熟達したテレマンならではの曲か、複雑な面白さ、続く曲にも風変わりな要素が聴ける、5曲目のサラバンドが味わい深い。
民族音楽など多様な要素を備え、ユーモアも多分に楽しませるテレマンはバロック期のハイドン、といった存在か。

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category: G.P.テレマン

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レコード盤の外側と内側  

太陽系の惑星は中心の太陽から遠い惑星ほどゆっくり周り、一定の軌道に安定している、遠いほど太陽の重力が弱くなるので、ゆっくりでないと、遠心力で飛んでいってしまう。
一方、回転している渦巻銀河も外側の星ほどゆっくり周ると思われていたが、星々の動きを観測してみると内側も外側も同じ移動速度で周っていた(これでも内側のほうが先行する)、
m31_20190920092438679.jpg201705011.jpg
この周り方では外側の星が遠心力で散らばってしまうはず?何か目には見えない重力源があり、散らばるのを止めている、という仮説からダークマターの存在が考え出された。
以上は余談^^;

レコード盤は惑星とも銀河とも違い、1枚のつながった固体である、できれば銀河のように廻るのが望ましいが;回転させれば外側も内側も同じ角速度で廻る、内側のほうが一定時間の移動距離が短い、この短い区間に外側と同様に情報が詰め込まれる、
lp_2019092009243794e.jpg
内側は溝の振動が小刻みになり、レコード針が滑らかに追従しにくく、音が歪んでビリつきやすくなる、最後のほうがppで終わる曲ならまだいいが、ffで終わる曲はビリやすい、内側一杯まで収録されているほど歪みの問題が出る、これはどんな高級プレーヤーや針を使おうと完全には解消できないレコード盤の宿命、
この軽減策として一番有効なのが針先の選定である(適正な針圧も重要)、溝に接する針先の両端が薄いほうが溝の振動に忠実に付いて行きやすく、歪みが少なくなる、
006_20190920120637f09.jpg
hari 02
ラインコンタクト針というのがそれで、上級カートリッジ用なのが普通だったが、AT社では中級クラスのMMカートリッジにもこの針を用意している、
at ml 22019032012.jpg
大抵は型番が変わっても同等の後継品が出される、オーディオ製品はできるだけ節約したいので、こういうのは助かる。

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category: Low cost audio

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お復習いしなきゃ;  

去年は自治会役員をやって、今頃は夏の疲れがどっと出ていた頃だ、1日に早朝、午後、夜と出かける日もあった;ほんとに田舎の自治会はやる事が多過ぎで人材はない、毎年恒例の行事だから・・と言って無理が来ている、自分に権限があれば大幅に簡略化するのだが、古い慣わしに拘る人もいる、体調も崩したし、楽器はブランクの年になった、
今年6月頃からやっと立ち直ってレッスンを再開している、 
006_20190919155040faa.jpg

次にやる曲は予定変更して、E.ロイスナーのヘ長調の組曲、
e r suite
これ誰もレコーディングしていないらしく、良い感じの曲で楽しみ、
・・はいいけど;新しい曲に必死で、過去にやった曲のお復習いができていない;いつでも大方弾けるレパートリーを作っておきたい、と思う今日この頃、全部は無理にしても。
S.L.ヴァイスの曲だけでも、ここ数年で何曲かやったが、ソナタ「L'infidele」も、1年弾かないとだいぶ忘れている、
1曲目アントレ後半に出てくる7連符も
weiss 01
指順は覚えているがぎこちない;終曲のペーザンヌも決めた運指どおりきっちり弾けないと、まるで駄目;この曲もうまく弾けるかどうかの秘訣が随所にある、しかし1年くらいならまだコツを思い出せるのでこれは押えておきたい。
L'infideleはこんな曲、you tubeから、ミシェル・カルダンの演奏を挙げる、
全曲、順に再生される
m c weiss you
you tube:Sonata No. 23 in A Minor, WeissSW 29 "L'infidele": I. Entree
なお、L'infideleはドレスデン、ロンドンの両写本に入っているが、ロンドン写本には転記ミスがあり、5曲目ミュゼットの後半、46小節が55小節の位置にワープしている(転記は助手が行なっている);こんな間違え方するだろうか?って思うのだが、
musette.jpg
O.M.ドンボアが弾いているのはこの状態で、M.カルダンは正しく直して弾いている、しかし、ヴァイスは不思議な書き方が多いので、あえてこうしたのか、とも思えて紛らわしい;

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category: 演奏について

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録音物:古今あれこれ 1  

今日は、アナログ盤再生に親しむ方はよくご存じの話、 
昭和のTVが普及し始めた頃、TVの音声は今みたいに鮮明じゃなく、モヤモヤしていた、
楠トシエさんはCMソングを多く歌ったが、そんな放送音でもハッキリ聞こえる声だった、
kagome_20190918095409873.jpg
you tube:とんとんトマト 楠トシエ

*新・旧のLP盤
そんな頃にはまだ本格的(HiFi)ステレオ装置もなく、我が家では簡単なプレーヤーをラジオに繋いでレコードを聴いていた、レコードの帯域バランスもそんな再生環境を想定していた、
*HiFi録音とは、低域から高域まで自然に近いエネルギーバランスで録音することで、低域ほど振動エネルギーが高い、有効な再生には、ある程度以上の大型システムを必要とする。
クラシックのレコードで古くから名盤を出しているD.グラモフォンは初期のものは俗に「チューリップ盤」と呼ばれるレーベルデザインだった、
d g od g new
左:チューリップ盤、右:新デザイン
レーベルをチューリップの図柄が囲んでいる、またジャケットの「STEREO」の表示が赤囲いになっている、
STEREO.jpg
古いLP盤はステレオであっても、当時一般の再生装置に合わせてマスタリングされたものがある、F.フリッチャイのドヴォルザーク「新世界」を比べて気付いたが、先に買ったのは再版されたヘリオドール盤だった、これはHiFi時代に入ったマスタリングがされていて、充実した再生音だが、後で見つけたチューリップ盤は中域にバランスを寄せた昔の音だった、他のチューリップ盤もそうなのか?わからない。
f f dov hf f dov dg
左:再版盤、右:初期盤
you tubeにはHiFiバランスで挙っている、いささか音源の古さはある、
f f dov sym9 you
you tube:Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178 - "From the New World" - 1. Adagio - Allegro...

*詰め込み盤
レコード盤には録音内容である音楽のほか、ノイズ成分があり、針がトレースする音や音源の磁気テープノイズ等がある、さらに再生装置がノイズを加える場合もある、このノイズ成分の割合が小さければSN比が高い(良い)、割合が大きければSN比が低いと言う、
s n
SN比が低いと、ボリュームを上げるとノイズが目立つ、
レコードの溝が大きければ、情報を入れる器としても余裕があるわけで、十分なダイナミックレンジがとれ、SN比も良くなる、よってLP盤は片面25分以内に留めるのが理想だが、30分超え~40分くらいになると細く詰めた溝になり、ダイナミックレンジを押さえ込んだ厚みのない音になってSN比も下がる、ベートーヴェンの「運命」を片面に収めるとそんな傾向になる、「第九」をLP1枚に収めるのはかなり"詰め込み"で第3楽章を途中で切ることになる。
be sym9 kasui be sym9
左:「第九」を1枚に入れたカラヤン盤、右:2枚に分けたスウィトナー盤
このようなレコードで不満だった音もCD化されて出れば十分なレンジで聴ける・・と期待するが、元のマスターテープの経年劣化が目立ち、よけい聴き辛かったりする;マスターテープがあまりに古いと、良好なレコード盤からコピーして再版する例もある。
デジタル録音になってからはこうしたノイズがなくなり、保存性もよく、小音量の古楽器の音も詳細に聴けるようになった。

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category: Low cost audio

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「運命」の第3→終楽章  

ベートーヴェンのSym No.5「運命」では、第3楽章と、終楽章へ入っていくところが特に好きなところ、様々な演奏で、ここに注目してしまう、
今日はLP盤から特徴的なものを3枚、針を下ろすのはB面だけ;
 
まず、F.フリッチャイ指揮、BPOのグラモフォン原盤('61年)
f f be sym5 lp
名盤として親しんでいる人も多いだろう、全楽章ゆっくりのテンポ設定、深淵に引き込むような第3楽章だ、[141]からのコントラバスの深々とした響きには、このLPを初めて聴いたときから魅了された、
sc03 133
終楽章にアタッカで移る前はppで引き付けるが、最後の[171]ではtimpの連打が遅くなってわかるが、cresc.に伴い思い切ったritardandoをかけ、終楽章突入のパワーとなる、
sc03 361
また、フリッチャイの演奏は常に弦をしなやかに聴かせるのが心地よい。
f f be sym 5 you
you tube:Beethoven: Symphony No.5 In C Minor, Op.67 -
3. Allegro 4. Allegro

次はカラヤン指揮、BPOでグラモフォン'62年盤、
ka be sym5 lp
ka be sym 5 you
第3楽章以降
you tube:Beethoven - Symphony No. 5 in C minor, op. 67
LPはA面に全楽章入ったのもあるが、2面に分けたものが良い、ドイツ盤で見つけた、
[141]からのコントラバス軍団が凄い、左右チャンネルを埋めて押し出してくる、それなりのシステムで聴けば圧巻、これは'62年盤(会場:イエス・キリスト教会)が一番である。
ka be sym5 lp 02

最後にO.スウィトナー指揮、SKB、'81年のDENON PCM録音
このPCM録音されたシリーズはCDで出たものより、なぜかLP盤のほうがHiFiサウンドで充実しているのに驚いた、先にCDのほうを買ったが、こぢんまりと丸められた音なのだ;マスタリングの違いだろうか。
sui be sym5 lp
sui be sym 5 you
第3楽章以降
you tube:Symphony No. 5 In C Minor, Op. 67
カラヤン盤とは対照的に、スウィトナーらしい清涼でバランスのよいサウンド、木管の残響音もよく聞こえリアルな音場感、演奏の美質と録音技術の相性がじつに良い。
sui be sym5 lp 02

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category: ベートーヴェン

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宅配物:あれこれ  

リュートの修理などで製作家さんに送る時は夏期は避けている、宅配車の荷室はかなり高温になって危ない、市内のY運輸営業所では、冬でも木の楽器は受け付けないらしい、S急便はすんなり受けてくれる。帰りの便ではY運輸でOKだったりする、各営業所の判断のようだ。
笑ったのは帰りの便で何故か「琵琶」と表示されていたとき;
梱包

一昨日は方々に注文していた宅配物が偶然、まとまって届いた、
先日取り寄せた、A.フィッシャーのベートーヴェンSym全集だが、TOWERさんより以下のようなメールが来た、
「DISC5にノイズが混入していることが判明いたしました。該当ディスク(DISC5)の良品をお客様へ発送いたします。不良盤については、お送りいただく必要はございません。」
とのこと、DISC5は第九の入った盤だが、あとで聴く予定だったので気付かなかった;
a f be box
そういえば以前、セットもののCDで録音内容としては揃っているが、レーベル印刷が入れ違いになったのがあり、同様のメールが来たが「このままで結構」と返事した^^;

予備のLute弦を久しぶりにドイツの弦&楽器ショップ、M.Wagner氏から取り寄せた、以前は国際郵便(EMS)だったが、今回からUPSに代わった、国内のヤマト運輸と提携した宅配サービスで、追跡サービスを見ていたらずっと速い、発送日から3日目に届いた、
strings_201909161031018fd.jpg
大抵このショップでは欠品がなく、必要な各社の弦がまとめて買える、Lute弦は標準的なセットというのが組みにくいので、個々の楽器に合わせて適正なもの選ぶ、よって古楽器弦メーカーはゲージを細かく用意している、
しかし、国内で最も老舗の古楽器ショップが未だにP社の弦しか置いてなくて、使えねぇ;;
A社を一部置いている所もあるが、どっちみち欠品が多くて揃わない;
今回は交換したい弦だけ数本注文、このluteは8コースの低音CD弦(エンジ色)のみ、
11c lute 2
CD弦の色の不揃いは何とかならないだろうか;NNGは最近は白に近いアイボリーで安定している?ようだが、

ほか、秋冬ものの衣類も少し届いた、早めにしないと、好みの色やサイズが品切れになっていく、値下げする頃には人気のない色や、ぶかぶかサイズしか残っていない;
Corduroy.jpg

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category: 時事・雑記

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テレマン: 多数の楽器のための協奏曲集  

気になっていたテレマンの協奏曲のCDを取り寄せた、ベルリン古楽アカデミーの演奏で、豪華なお菓子の詰め合わせみたいな1枚であるv
J.S.バッハの曲はどれを聴いてもバッハらしいDNAが聞こえてくるが、テレマンはじつに七変化というか、作風も見事に使い分けるようだ、協奏曲は大きく分けて4つの楽章を持つ、コレッリ流といえるタイプと、3楽章のヴィヴァルディ流がある、典型的なバロック趣味の曲もあれば、民族音楽を取り入れたテレマン独特の曲もある、 
tele con cd
当盤は以下の8曲が入っている、
①協奏曲 TWV54:D3 ニ長調[トランペット3、ティンパニ、オーボエ2、弦、通奏低音]
②協奏曲 TWV53:h1 ロ短調(ドレスデン版)[フルート2、カルケドン、弦、通奏低音]
③協奏曲 TWV44:43 変ロ長調[オーボエ3、ヴァイオリン3、通奏低音]
④ソナタ TWV44:32 ヘ短調[ヴァイオリン2、ヴィオラ2、チェロ、通奏低音]
⑤協奏曲 TWV53:F1 ヘ長調[マンドリン、ハンマード・ダルシマー、ハープ、弦、通奏低音]
⑥協奏曲 TWV53:d1 ニ短調[オーボエ2、バソン、弦、通奏低音]
⑦協奏曲 TWV54:D2 ニ長調[ホルン3、ヴァイオリン、弦、通奏低音]
⑧アダージョ(協奏曲 TWV 43: G5 ト長調より)[vn2、va、vc、通奏低音]

ベルリン古楽アカデミー
2016年9月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)


①は4つの楽章、trpが3本入る華やかな曲、第1楽章がグラーヴェで第2楽章がフーガ形式のアレグロ、続けるとフランス風序曲にもきこえる、グラーヴェではtrpとtimpの活躍がグラウプナーの序曲と共通した感じで、これがドイツ風だろうか、
you tubeは映像付きのCroatian baroque Ensembleの演奏を代わりに挙げる、
twv 54 d3 you b
you tube:Telemann Concerto for 3 trumpets, 2 oboes, timpani, strings & b.c. in D major TWV 54:D3
②では通奏低音にカルケドンという、リュートを細長くしたような楽器がこの演奏では使われる(使用楽器は自由だが)
calchedon.jpg
tutti以外の所でvc、cbが休み、この楽器だけでバスを弾いて味わいが出る、
you tubeには挙っていなかった
③は3楽章で、珍しい楽器はないが、テレマンらしい快活な楽しさに溢れる、
twv 44 43 you
以下は当盤、ベルリン古楽アカデミーの演奏
you tube:G.PH. TELEMANN: Concerto for 3 Oboes, 3 Violins and B.C. in B-flat major TWV 44:43
⑤は聴き憶えがあると思ったら、ターフェルムジーク第2集にある、3つのvnのための協奏曲と同曲だ、独奏をマンドリン、ハープ、ハンマード・ダルシマー、とすべて弦をはじく、若しくは叩く楽器に置き換えており、編曲者:Peter Huthとある、
twv 53 f1 you
you tube:G.PH. TELEMANN: Concerto for Mandolin, Hammered Dulcimer and Harp in F major TWV 53:F1
3つの楽章で、始まりはマンドリンが聞こえてヴィヴァルディ風の印象、同じ音域で少しずつ音の違う、撥(&打)弦楽器が交錯する、楽器にもお国柄を感じ、マンドリンはイタリア風だが、ハンマード・ダルシマーが聞こえるとどこか東洋、又は東欧風になり、国籍入り乱れた感じ、通奏低音にもチェンバロとリュートが入り、撥弦だらけで面白い^^
Hamard Dulcimer
ハンマード・ダルシマー(聴いただけでは中国の楊琴と区別つかない;)
第2楽章はニ短調になり、撥弦同士のメランコリックな趣きが効果的で、ヘンデルのハープ協奏曲のような深みが出る、この編曲を思いついたのが素晴らしい。

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category: G.P.テレマン

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秀吉も聴いた?ビウエラ  

似たような話ばかりで恐縮; 
vihuela 004b
昨夜の放送、ららら♪クラシック「戦国武将を癒やした音色」の録画を聴いてみた、
佐藤亜紀子氏のビウエラとリュートの演奏は良かったのだが、録音がひじょうに高感度で、かなりピックアップされた音だった、TV放送でも聴きやすい配慮だと思うが、
ちなみに佐藤氏のビウエラはボディの浅いタイプで弦はオールガットのようだった、克明な録音でそこはよく聴けた^^
後半、L.de.ナルバエスの「皇帝の歌」に話が絞られていった、
Wikipediaによると
天正遣欧少年使節は1582年(天正10年)に九州のキリシタン大名、大友宗麟・大村純忠・有馬晴信の名代としてローマへ派遣された4名の少年を中心とした使節団、
JapaneseEmbassy.jpg
彼らはローマ教皇に謁見し、スペイン、ポルトガルに滞在、
帰国後の1591年3月3日(天正19年閏1月8日) 聚楽第において豊臣秀吉を前に、西洋音楽(ジョスカン・デ・プレの曲)を演奏する。
Toyotomi_hideyoshi.jpg
彼らはイベリア半島滞在中に音楽を学び、この地はビウエラが盛んな国だったので、披露した楽器の1つに挙げられる、「秀吉を前に、西洋音楽(ジョスカン・デ・プレの曲)を演奏」というのは確実ではないだろうが、当時最も人気の高かった作曲家の曲を演奏しない手はないだろうとも考えられる。「千々の悲しみ」という歌曲をナルバエスがビウエラに編曲したのが「皇帝の歌」だが、神聖ローマ皇帝カール五世がこの曲を好んだのでこう呼ばれる、
l de na
ホプキンソン・スミスの演奏で「皇帝の歌」
h s vihuela you
*画像は録音に使われた楽器ではない
you tube:Luys de Narvaez
この編曲は独奏用と歌の伴奏を兼ねたようにきこえる、
j d
you tube:Mille regrets-Josquin Memling

秀吉は彼らの演奏をアンコールして3回聴いたという、複数の旋律が和声的に重なった音楽というのは未知で不思議だっただろう、現代の日本人も「1本の旋律で細かく拍子を取る」という習慣は消えていないと思う。

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category: ルネサンス・バロック

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ギター属の音、あれこれ  

またもマニアックな話にのめり込んで恐縮; 
ギターは今でこそ標準的な形が決まっているが、歴史を辿るとリュート属と同様、ひじょうに多様で面白い、先日のビウエラの話で挙げた写真でも、
vihuela org
一番右の楽器はどう見てもバロックギターの前身的?な型で、側板の深いタイプだ、
現存する希少なオリジナル・ビウエラを調査した製作家、カルロス・ゴンザレス氏のレクチャーをまとめた西野 潤一氏のレポート(日本リュート協会会報より)があるが、
「キトのビウエラ カルロス・ゴンザレス レクチャーレポート」
この楽器は響板の厚さが4mmもあるらしい、
004_20190913102206cb7.jpgレプリカ
一方、側板奥行きの浅いタイプもあり、最盛期のビウエラはどんな楽器だったのか?
この動画ではスリム・ボディで深い型を弾いているが、バロックギターの音色に近い感じ、
vihuela 01 you
you tube:Guardame Las Vacas A
*参考にバロックギターの演奏も一つ、
b guitar you
you tube:Baroque guitar - Santiago de Murcia - Jacaras and Fandango
*作曲者のS.de.ムルシアはA.コレッリの曲をギターに移したり、民族的な曲を書いたり多彩である。

一方、奥行きの浅いビウエラ、
flat-back-vihuela_2019091310013226e.jpg
H.スミスの演奏でナルバエスの曲を挙げる、
H S vihuela you
you tube:Fantasia del quarto tono - L. Narvaez - H. Smith, vihuela
個人的好みでは、こちらがビウエラの理想といった感じ^^

19世紀ギターでも大きく分けて2つのタイプがあり、バロックギターを引き継いだような細身で奥行きの深い、Carlo Guadagniniのギターやミルクール・タイプ、
C Guadagnini f
Carlo Guadagnini
そして、幅広で奥行きの浅い、Gaetano Guadagniniのギターなどがある、これがビウエラの復活型?かどうかは不明;
G Guadagnini
Gaetano Guadagnini
この2つがClaudio MaccariとPaolo Puglieseのディオで聴ける、
guitar duo
you tube:Beethoven - Sonata no.23 op. 57 “Appassionata” - Duo Maccari-Pugliese
おそらく、どちらもボディの容積は同じくらいで、響孔も同じ程で大きめ、これが胴内の空気共振を活かした19世紀ギター共通の鳴り方を作っているようだ、しかし深型と浅型の違いは出ているように思う、デュオを組むには面白いv

PS.ルネサンスluteとビウエラのデュオを聴いてみたいが、良い動画が見つからない;
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category: Instruments

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ピアノ ソロ(or 連弾)⇔ オーケストラ  

今日も35℃まで上がる予報だが、大陸性の空気でわりと過しやすい、南の海上には次々台風の種が発生しているが、日本近海に来てからも強く発達するので警戒が必要だ。 
19091203.jpg
気象庁

さて、編曲の話が続くが、今日はとてもお気に入りの編曲、
ベートーヴェン(1770-1827)とフランツ・リスト(1811-1886)はともにA.サリエリ(1750-1825)に師事したという接点がある、ただし年代差があるので、リストはサリエリ晩年の弟子である、そのリストがベートーヴェンの9つの交響曲をピアノ・ソロに編曲しているのは有名(第九は連弾編もある)、その一つ、Sym No.7 イ長調を挙げる、
シプリアン・カツァリスの演奏、
be sym 7 pf you
you tube:Beethoven/Liszt - Symphony No. 7 in A major, Op. 92 (Cyprien Katsaris)
いかにリストが超名手でも、手は2本しかない、orchパートから不足の生じない範囲で省略を行なうが、各パートでゼクエンツの続くところは1本の手があっちこっちの声部を弾きに移動する、本当に不足なく聴けるのが見事で、原曲を正しく消化しきっての編曲だろう。
一例:第1楽章[89]からバスで奏でられる基本リズムがピアノ編では前の3拍が省略される、
sc01 85
楽章の活気ある動機は主部の開始[64]から十分に提示され、
sc01 63
聴き手の耳に残っているので少しも不足に感じない、

次はブラームス、4つの交響曲はブラームス自身が本編であるオーケストラ版と、試演のためのピアノ連弾編と両方書いている、これはもう他人が手を出す余地はない、ほかの管弦楽曲もピアノ連弾編を書くのが常だったようだ。
デュオ・クロムランクの演奏でSym No.4 ホ短調を挙げる、
パトリック・クロムランクと桑田妙子夫婦のデュオで、オーケストラの名演を連想させるとともに2人だけの演奏による小回りのよさも聴かせるようだ、
bra sym pf you
you tube:ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 Op. 98 (ピアノ連弾編) / デュオ・クロムランク(p)
しかし、ピアノで聴いても良い曲だ^^
オーケストラ版に対し、ピアノのくっきりした粒立ちで、今まで目立たなかった声部の動きが明快に聴けるのが利点、原曲を知っていればダイナミズム(量感)も頭の中で補って聴ける。

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category: ベートーヴェン

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楽器ソロ←編曲→オーケストラ  

今日も個人的好みや価値観で勝手にあれこれ・・; 

ソロ楽器のための作品をorchに編曲する例は多くみられる、オーケストレーションでどの楽器をどう使うかで、編曲者がいかに作品を捉えているかが具現化されているようだ。大抵は原作者の没後に行なわれるため、その良否はわからない。
L.ストコフスキーはバロック作品のいくつかを現代のorchに編曲している、バッハのトッカータとフーガBWV565もそうだが、
bwv1004 orch 01 you
you tube:Toccata and Fugue in D-Minor BWV565 Toccata.
かなり物々しい;
一昨日話題にしたシャコンヌBWV1004の編曲もある、
you tube:Bach - Stokowski. Chaconne (1950)
独奏楽器のための曲には装飾的なパッセージの切れ味、即興的なアゴーギグなど、ソロイスティックな聴かせどころがあり本来の魅力だが、それを大勢で合奏というのはもどかしい;
日本の指揮者、齋藤秀雄によるorch編もある、どこか西洋音楽を消化した後の日本風に聞こえるところもあり、そこはちょっと面白いかも、
bwv1004 orch 02 you
you tube:Seiji Ozawa - SAITO-KINEN Chaconne

M.ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」もM.ラヴェルによるorch編のほうがお馴染みのようだが、原曲はピアノで、やはりピアノ音楽らしい特性が強く、orch編では面白い面もあるが聴き辛く感じる部分もある、ピアノの素早い"粒立ち"がorchではモヤモヤしてしまう、
mu you
you tube:Mussorgsky/Pictures at an Exhibition Pf:Freddy Kempf
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you tube:Mussorgsky: Pictures at an Exhibition - Alfonso Scarano & Thailand Philharmonic Orchestra
一方、orch編で有名となったこの曲をクラシックギター1本に収めた、山下氏の演奏も話題を集めた。当時LP盤は買ってみたが、針を下ろしたのは1回のみだった、orch編も取り入れての再編曲らしいが、楽器の限界を超えていて、弦だけがバシャバシャ鳴る音に疲れた。
mu you gui
you tube:Jorge Caballero - Mussorgsky Pictures (Complete)

編曲といえばバッハも自作多作問わず、多く行なっている、ただし本人の時代の音楽。
原曲と両方残っていれば一番だが、チェンバロCon No.1 BWV1052の原曲は失われたヴァイオリンConに違いない、vn上の技法を鍵盤向きに変えることなく、あえてそのままにしてある、
20171116.jpg
20171116 b
譜例1ではvnのA線の開放を弾きながら、同音異弦を響かせる、次はE線で出てくる、また譜例2はD線を延々と弾く、vn上に成立する曲の真価を損なわないためだろう、他の曲では変更する場合もあるが、原曲を書いた人だからこそできる判断だろう。

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category: 近代・現代作品

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極楽浄土は存在する?  

今日は思い切り夢想的な話^^; 
天文学者は最新の技術で地球外に生命のいる場所を探そうとしている、地球に似た環境が見つかれば、当然のように生命が発生するという仮定である、水があり、有機分子が豊富なら、そこには生命が発生しやすい性質がある、という見方である、
raigyozu 02
阿弥陀来迎図
一方、生物学者からみると、いかに好条件が整っていようと、ランダムに散らばった有機分子から生命が発生するというのは、例えれば「バラバラに分解した時計の部品をプールにばらまき、水流を起こすと偶然、時計が組み上がって出来てくる」ようなもので、生命のような巧妙複雑な仕組みが自然の成り行きで生まれるのは、そんな確率だという意見も複数聞く;

また理論物理学者には、この世界(宇宙)は都合よく出来すぎていると言う人もいる、ちゃんと物質が生まれ、星や銀河が出来るのも「4つの力」が絶妙にバランスが良いからだと・・
人間が法則を発見して、数学で理論予測すれば、そのとおりになる、
Hubble_Extreme_Deep_Field_201909101025267dd.jpg
Hubble_Extreme_Deep_Field
ニュートンがまとめた物理法則ではこの世界はすべて因果関係で成り立っており、原因を正確に知ることができれば、未来を正確に予測できる、我々人間が脳を持ち、気まぐれな自由意志で行動しているつもりでも、脳細胞の電子がビリヤードの玉と同様に動いた因果関係に過ぎず、結果は決まっているわけだ;
illustration-neuron-network-blue.jpg
ニューロン
量子力学が登場してからは、そうではなく、超ミクロな量子の世界は「重ね合わせ」の状態で、どんな結果になるかは人間が観測した瞬間に確率的に決まる、よって未来は決まっていないことになる、
場の量子論によるとこの世界には固体の粒のような存在はなく、場のエネルギーの高い所が粒子(物質)として見えているだけという。
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真空中の量子場のイメージ

人間はさも現実世界にいる錯覚をしているが、遙か前から存在する「創造主」がコンピューター?みたいなのにプログラミングした仮想現実世界の住人である可能性もあるという理論物理学者もいる、その創造主はどこから生まれたのかという謎が生じるがそれは置いといて;
もしプログラミングならどんな世界も造れるわけで、人が死んだあとの第2ステージとして、天国とか極楽浄土という仮想現実が用意されているかもしれない。
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阿弥陀二十五菩薩来迎図

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category: 科学・自然・雑学

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ギターによる、バッハ:シャコンヌ(BWV1004)  

シャコンヌ(チャコーナ)は大航海が始まって以降、16世紀終りに南米から持ち帰られたギターを伴奏とする歌付きの舞曲だそうで、3拍子の快活なものだったそうだ、これが南ヨーロッパに広まり流行した、バロック期にはオスティナート・バスに乗った変奏形式が定着した。
スペインの舞曲を起源とするパッサカリアも類似した変奏楽曲となり、シャコンヌとの区別は不明確である。
 
バッハの無伴奏vnパルティータ No.2 d-moll BWV1004のシャコンヌは比類のない名作として、演奏史も長い、vn以外の楽器にも編曲され、ギターに最初に編曲したのはアンドレス・セゴビアだった。
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you tube:J.S. BACH, Chaconne (Violin Partita No. 2 BWV 1004) ? Andres Segovia, 1959 ~ RARITY!

20世紀にはロマンティックな捉え方で「音の一大絵巻」のような気合いの入った演奏が定着し、快活な舞曲の要素は聴かれず、なんか気が重くなる曲だった、名ヴァイオリニストが表情記号を一杯書き加えた楽譜も出版された。
古楽演奏が研究されだして、そういう流れはリセットされたようだ、シギスヴァルト・クイケンの演奏を聴くと心地よい舞曲の味わいも聴かれ、耳疲れしない。
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you tube:J.S.Bach - Partita II d-moll BWV 1004/Ciaccona (S.Kuijken)

ギター属による演奏で興味深いのはバロックギターを用いたマルコ・メローニである、バロックギターは事実上広い音域を持たないが、この独自の調弦法が効果をあげている、
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you tube:Marco Meloni シャコンヌ Chaconne BWV 1004 J.S.Bach バロックギター
4、5コースは擬似的なバス弦であり、高音弦としても使われる、
20190811100444cd1_2019090909253453a.jpg
調弦例
オクターヴ弦は先に親指が当たる側に張る、リュートとは逆である、
02 b guitar lute
これは上手くやればスケール演奏やポジション移動の小忙しさを軽減し、鮮やかな装飾やパッセージを可能にするようだ、演奏もレガートに繋がりやすい、どうやっても難しい部分はあると思うが、舞曲らしい快活さをこれだけ聴かせる演奏は他に憶えがない、聴き手も肩の力を落とせる。

もう一例、クラシックギターで福田進一を挙げる、
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you tube:J.S.Bach "Chaconne" from Violin Partita No.2, BWV1004 :Guitar version by shin-ichi fukuda
R.ブーシェのギターを用いたパワフルな演奏で対極的。

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category: J.S.バッハ

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OEMか ジェネリックか  

同じような目的の製品をメーカーが個々に開発するより、完成度の高い同型品を出すほうがコストも省ける、別型であっても部品を共用するというのは前からあった。
案外、高価な品も心臓部は普及品と同じ可能性も?;
OEM商品とか、ジェネリック家電、とか聞くが、明確な区分けはわからない;
 
この2つのチューナー、KORGのTM-60とYAMAHAのTDM-700Gもまったく同じ物、
korg yamaha
最も広く使われるタイプで安い、無印ではないので、OEMか?

CDラジオ等にジェネリック家電が多い、
Radio_cd 02
大手メーカーが作らなくなった型を引き継いで、修理部品もストックしている、ジェネリックのメーカーも家電店やホームセンターで、さっと買ってくる品にそのメーカー名が多い、

クルマもまったく同型車が複数のメーカーから出ていて、典型的なOEMだろう、一台前は日産のウイングロードを使っていた、どちらかというと商用車向けでリアハッチを開けた左上にスイッチがあり、助手席の背もたれを倒すことができた(降りる前に手で倒せばいいが^^;)、テオルボとか;長い荷物で便利?とか思ったがそんな荷物めったにない;
NV150 ADという型番で、日産・ウイングロード、三菱・ランサーカーゴ、マツダ・ファミリアバン、スバル・レオーネが同じ車だった、
nissan.jpg
ma mi
マイカー仕様もあったが、バンパー周りが黒い商用車が本来の姿に見える;

パイオニアのレコードプレーヤーで、現行品で言うPLX-500も他メーカーや輸入の無印品でまったく同じ型を何度も見た、
PLX 500
DJ対応型という特殊性もそのままで、どんなユーザーも使える、低価格でプレーヤーに不可欠な(省いてほしくない)機能は全部備わっている、故障も少ないようで、渡り歩いた中古品が不具合なく健在である。

NHK-BS時代劇として放送されている「大岡越前」はかつて加藤剛さんが主演したTBS原作のほぼ忠実な再現で、ドラマ中の音楽などもTBSの音源を使い、オリジナルを尊重しながら、東山紀之さんほか現在活躍中の俳優が演じるというマニアックな面白さがある。
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すっかり馴染んだ民放番組がNHKから"後発"されている^^

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category: 時事・雑記

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信長も聴いた?ビウエラ  

9月13日(金)21時からリュート奏者の佐藤亜紀子さんが、ららら♪クラシックに出演されるそうで、興味のある方はお見逃しなく、
NHK:ららら♪クラシック「戦国武将を癒やした音色」
ここでは、長崎の出島で西洋使節団が演奏し、織田信長も聴いた?かもしれない、当時(ルネサンス期)の曲が紹介される、注目したいのは佐藤さんが使うビウエラがどんな楽器か、
vihuelas 04
番組では「幻の楽器」としている、ビウエラはイベリア半島で使われた「スペインのルネサンスlute」と言える楽器だが、宗教的理由でリュート属は使われなかったという、しかし楽曲そのものに国境はなく、同じ調弦のリュートと共有されていた。
「幻の・・」なのは、ビウエラはオリジナル楽器が殆ど残っておらず、資料不足という意味でも言える、残っているのはこの写真にあるものくらいだ、
vihuela org
一番左はバス・サイズで大型らしい、実際の演奏に使われた楽器ではないかもしれない
実際のビウエラとはどんな楽器だったか、今も製作家と奏者の間で模索中と言える、
個人的には、リュートとも違えば、普通にいうギター属とも一線を画した独特の楽器という気がしている、ビウエラは当時あった民族楽器のギターとは区別されたらしい、ちなみにバロックギターは民族楽器のほうを継承していると聞く。

現代、様々なVihuelaが作られているが、大別すると、1つは広めの響板と奥行きの浅い側板で平べったいボディの楽器、
flat-back-vihuela.jpgA Hop vi

もう1つはスリム型で側板の奥行きが深い、のちのバロックギターに近い型、
003_20190907102624f49.jpg
・・と分けられるが、その他いろいろある;
6.jpg
これもオリジナルを元にしたらしい、薄着で胸に当てると痛そう;

平べったい型のほうが、ギター属とは一味違う独特の響きを持っている感じだ。
手持ちのビウエラのCDで一番良いのが、マッシモ・ロナルディだが、演奏も優れ、楽器の音も好みである、写真からも側板の浅い型の楽器である、
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Massimo Lonardi: Vihuela
ルイス・デ・ミランのパヴァーナI
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you tube:Pavana I - L. Milan - M. Lonardi, vihuela
ナルバエスの「皇帝の歌」は原曲はジョスカン・デプレの「千々の悲しみ」という歌曲で、当時ひじょうに流行った曲だけに、日本を訪れた西洋使節団が披露し、信長や秀吉が耳にした・・かもしれない、
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you tube:Cancion del Emperador - Baxa de Contrapunto - L. de Narvaez - M. Lonardi
*you tubeの音源は過剰にリバーブが加えてあるようだ;

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category: Instruments

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ガット弦の経験から  

また昨日の続きみたいで、恐縮;
リュートを始めてから、何度かガット弦を試してきたが、長期間張って使ったことがない、
ずぼらな性格もあって、調弦がしんどかったせいもある^^;
音は確かに味わい深く、フレンチのバロックlute作品など、1コースを一箇所も使わない曲があるほど、内声域で奏でる不協和音→和音などガットで幻想感が増す、オールガットにしたこともあるが、部分ガットに張ったりもした、キャットラインと呼ばれるガットを縄状に束ねた弦は大抵、振動が良く、音も気に入っていた。
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オクターヴに張ったコースは各々チューナーで合わせても低音弦のほうが高くきこえる、たぶん弾いた直後だけ弦長の短い音になり、あとの余韻がチューナーの感知した音程なのだろう、
002_201909060931173cc.jpg
そこでまずオクターヴ弦だけ正確に合わせ、低音弦は"耳"でちょうど良いあたりに合わせたりしていた。

佐藤さんはレコーディングのほか、公開演奏でもオールガットで弾いているようだ、過去の録音では低音にルクスラインを使っていたが、今はもっぱらキャットラインらしい、
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左:キャットライン、ガットを縄状に束ねた弦 右:ルクスライン、ガットに金属線を螺旋に巻いた弦
sato lute you
you tube:Esaias Reusner: Sonatina D major (Toyohiko Satoh, lute)
やはり特徴として、オクターヴ弦と低音弦とに少々音程のズレを感じる、6コースなど押弦したときが目立つ、スワンネックの指板外の長いところならさほど問題ないが、指板内の弦長では気になる、弦の性質上避けられないことで、ヒストリカルなのか?しかし、録音で繰り返し聴くとなると・・ちょっと辛い;
これを何とかすべく、昔も弦の製作に試行錯誤したものと想像する、
同じくオリジナル楽器によるJ.リンドベルイの録音は昨日記事にした、ワックス漬け巻弦でこの問題をクリアしている。

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category: Instruments

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巻弦のワックス漬け!?  

昨日に続き、楽器のマニアックな話; 
先日記事にしたJ.リンドベルイのオリジナルluteを使ったCDのブックレットに興味深い記載があった、この録音で使った弦について、
20190813.jpg
All strings are in gut, except the fundamentals of courses 7 to 11.
These are copper-wound, treated with lanolin.
7~11コースの低音弦以外は全てガットである、
それら(低音弦)は"ラノリン"で処理された銅巻弦である。


ラノリンは羊から採られる動物性のワックス(蝋)で、軟膏剤などのベースに使われ、潤滑剤にもなる、常温ではクリーム状で温めると液化する、
lanolin 03ラノリン
液化した中へ巻弦を漬け、たぶん、芯線の間に浸透させるのだろう、余分をしっかり拭き取らないとベタつきそうだが、まあガット弦もオイル漬けなので、大勢に変わりないか;

この録音では低音弦はガット系か、ローデドNGだろうと思っていたが、まさか巻弦だったとは(ブックレットにはそれらしい写真はない)、すっかり騙されたというか^^
たしかに巻弦の芯線に軟膏のようなものが含まれると、ナイロンの細い繊維が1本のガットみたいに束ねられ、巻弦的な倍音を押えそうに思える、こういう使い方は前からあったのだろうか?音質はガット弦とよく融和している、細い分だけ余韻は長くなるようだが、太いガット弦で起きる不具合(ハイポジションでピッチが上がる)は回避できる。
これも現代ならではのやり方だが、ヒストリカルな方へ歩み寄る一つの工夫だろう、
この演奏も巻弦には聞こえない、
j l weiss you
you tube:Silvius Leopold Weiss - Fantasia for lute No. 1 in C minor

巻弦はたくさーん余っているので気が向いたら実験してみてもいいけど・・使うならP社の巻弦よりA社の"D"巻弦がいいかな、
wound string
短いルネサンスluteなど、弦をあまり太くしたくない場合、具合がよいかもしれない?

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category: Instruments

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ヒストリカルな楽器とは  

これは最初の頃、手にしたバロックluteの写真、
とにかく頑強に出来ていて、変形の兆しもなかった、 
kano 13c
しかし、少し広い場所で弾くと、楽器の周りに音がまとわりつき、放たれていく感じがなかった、他にどんな楽器があり、何が正しいのかもわからず弾いていた。

時はかなり下って、モーリス・オッティガー氏の楽器を購入したときは、それまで馴れてきた(とりあえずの)標準から見るとかなりテンションの高い弦が張られていた、たしか1、2コースは4kg超え、低音のほうも3kg超えの設定だった、これらの弦で調弦(A=415hz)すると弦高が上がってしまうほどで、新品でそんな状態にはマイッタ;
13c lute
早速、使い慣れたテンションの弦に張り替えたところ、自分にとっては十分に鳴るし、弾きやすい弦高に下がった、これは楽器に対し始めから無理がかかっていたと思う、
また、ダブルコースの間隔がブリッジ側でだいぶ拡げてあった(どうにか自分に合わせ補正したが)、大会場でも響き、他の楽器と合わせても音量負けしないコンサート仕様?のように思えた、そうじゃないとプロの活動が成り立たないかもしれないが、スイスのほうではこういうのが標準なのだろうか、師であるJacob Van de Geestの頃からこうだったのか?

昔はルネサンス期に出来た楽器をバロック期になっても改造して使っていた、耐久消費財なのはそういう使い方だったのではないか、リュート事情しかわからないが、近年の楽器は響板はより薄く、弦のテンションはより高く、の傾向に思える、
今村さんがバッハの再録音に使ったのも前の録音時と同じ、J.M.Morenoの新作楽器で、響板が薄い典型である、群を抜く鳴り方で、バッハの曲はリュートの鳴りにくい所でもかまわず主要な音が来るので有用かもしれない。
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you tube:Lute Partita in E Major, BWV 1006a: I. Preludio

'80年代に作られた、これら英国産のリュートは近年の楽器とは性質が違うように思う、
6c lute
11c lute
響板は厚めのようで変形も少ない、響板に頼りすぎない音作りの感じがする、どんな弦を張り、弾き方をするかも関わってくるが。

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category: Instruments

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レコード洗浄機  

レコード盤の洗浄機として、洗浄水の中に超音波を発するタイプもある、超音波はたしかにこびり着いた汚れを振るい落とす効果があるようで、様々な洗浄機のたぐいに使われるが、こういうマシンがどの程度まで効果があるのだろう、 
02 Cleaning machine
いろいろ情報を見ても、「きれいになる」とはあるが、完全にノイズ無し、まではいかない?ようだ、繰り返し洗浄すれば良いのか、わざわざマシンを買って試そうとも思わないし;
発送する前に洗浄機にかけるというレコードショップもあり、届いた盤は外見はきれいだった、しかし針を下ろすと、ジリジリとノイズが出て、針が通ったあとにこのような凝固物が掻き出された、
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レコード盤は殆どが中古品であり、過去の持ち主がどんな扱いをしていたかが一番の問題と思える、速乾性の良質な静電防止スプレーをかけた程度なら問題ないだろうが、過去には液状の静電防止剤、あるいは潤滑剤と称して様々な製品が出回り、盤の塩化ビニルが溶解するようなものまであった、それで痛んでしまった盤はどうしようもないが、何らかの異物が溝内で凝固しているような場合、前述のように針を通すと掻き出され、拭き取りながら、数回再生するとノイズがなくなるケースが多い、
02 mizo
カビが発生した場合も、カビが盤に根をおろすことはないので;針で掻き取れる、
このベーム盤もはじめ、チリチリノイズが出たが、針にカビらしい白い物が絡んだ、3回目くらいの再生からクリアになった。
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ヤワなベルベットクリーナーで取れるのはふわっと乗った埃で、凝固物は取れない、
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毛先の細い歯ブラシも軟質なナイロンだし、溝の底までは届かないのか、掻き落とすには至らない、結局、ダイヤモンドの針が一番効果がある;
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ノイズの音が硬質でないか聴いて、始まりの部分だけ再生して、そこに凝固物が出るかどうか、2回目、3回目と再生してノイズが減っていくか、これで判断している。

一度も針を下ろしていない無垢盤に当たることもあるが、内袋から出すとパァっと静電気を帯びる、昔、新品盤を買ったときと同じで、埃さえ取れば目立ったノイズは出ず、CDを聴くのと変わらないレベルで聴ける。

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category: Low cost audio

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楽器のケース あれこれ  

ヴァイオリンやクラシックギターは概ね標準の形が決まっているのでケースは既製品の範囲で合うものを選べるが、リュートは形状,サイズが多様なので、楽器製作の際、個々に合わせてオーダーされる、この2つの11コースluteは極端に形状が違う、 
11c lute a r11c lute b r
断面だけで様々、それだけ音の特性も変わってくる、
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リュート・ケースの老舗で英国のKINGHAMというメーカーは強度,耐久性では申し分ない、内張りのクッションは厚めで万全、外張りも年数が経っても剥がれてこない、
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しかしこの楽器の重量1.02kgに対しケースが3.41kgである;強度第一、とすればこんなものかもしれない。
今は作られていないらしいが、国産の軽量ケースがあった、蓋がファスナー止めなのが少し心配だが、自分で持ち歩く分には非常に助かる、これは中身含めて2.63kg、
11c lute a
もう若干重くてもよいので、蓋閉じなど強度を増した造りであってほしい;

この2つのルネサンスluteは形状やサイズがほぼ同じで、1つのケースが共用できる場合もあるv
7c lute
6c lute
長い楽器は、狭い場所で立てて歩くことが多いので、重心は取手の位置より少し後ろに来た方が扱いやすい。
a lute

このバロックギターのケースはお任せだった、
b guitar
標準的なギターケース風の造りだが、ボディの形,長さともぴったり合っている、大袈裟でなく軽めでリーズナブルなのが良いv
Roosebeck社製とあるが、ebayなどからいろんな楽器が出ているあの会社名のようだ、製品は多種に渡るので製造元を多く抱えているのかな?

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category: Instruments

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A.フィッシャー:Beethoven Sym No.6「田園」  

アダム・フィッシャーのベートーヴェンSym全集は1つ1つが楽しみだが、2曲目はSym No.6「田園」を聴いた、 
うちはPCの両側に小型のスピーカーを置いているが、これでyou tubeの音源を聴いても、小ぢんまりとしてしまう、録音内容を十分聴くにはHiFiバランスのシステムが必要になる。
20190830100510a5b_201909011013225d5.jpga f be sym 6
アダム・フィッシャー指揮
デンマーク室内O 2018年3月

第1楽章、「田舎に到着したときの愉快な感情の目覚め」
予想どおり快活な歩みだが、起伏に富んだ涼やかな流れをつくる、会場の残響が効いているが、各パートは超弱音まで明瞭に聴ける、木管とhornによる色彩感も豊か、表現の充実でorchが小編成であるという不足感はない、
第2楽章、「小川のほとりの情景」
ここは落ち着いたテンポでちょうど良い、小川のせせらぎを描写する弦は弱音器を付け、各木管も質を合わせたような響き、草木や土の香り漂う雰囲気で、始まりからこれが印象強い、全体のサウンドバランスに細心の注意を払ったような演奏だ、[18]からのpp、弦のレガート奏法が一際引き付ける、
sc02 17
第3楽章、「田舎の人々の楽しい集い」
小刻みに進む音に巧みに強弱差を持たせ効果的、人々の踊りを描写するところでさらに活気をつける、
第4楽章、「雷雨、嵐」
ここで始めてtimpが登場するが、必ずしも大編成orchでなくても描写には十分とわかる、金管が透明感をもって響き、物量的な荒々しさがないのが良い、
終楽章、「牧歌 嵐の後の喜ばしい感謝の気持ち」
ゆったり、しみじみと入るが心地よく節目は聴かせる、終楽章ではどの演奏でも弦楽の美しさを期待するが、ヴィヴラートを控えた弦の透明感がより神聖な雰囲気を作る、最後の最後、[237]からフィッシャーは弦を1人ずつにして、夕べの祈りのような効果をだす。
sc04 237
この演奏は特に第2楽章が魅力に感じた。

you tubeは続いて再生される、
Orchestra: Danish Chamber Orchestra
Conductor: Adam Fischer

a f be sym6 you
you tube:Symphony No. 6 in F Major, Op. 68 "Pastoral":

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category: ベートーヴェン

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