H.グリモー:Mozart piano con No.23 
2020/05/31 Sun. 08:42 [edit]
ピアノ協奏曲No.23は予約演奏会のために連作された1つで晩年の作ではないが、両端楽章の明るさに対し、嬰ヘ短調の第2楽章が救いようのないほど悲痛である、明るい中間部もしばしの小康状態といった感じか、
シチリアーナのリズムを持ち、ピアノソロで開始するが、[2]の低音E♯がやるせなく響く、

[12]からのtuttiテーマはclが目立つが、この音色が孤独に響き、いかにも"モーツァルトのクラリネット"という印象が強い、

これほど物悲しい短調を書く人って同時期にいなかったように思えるが、これを聴いた聴衆はどう受け止めたのだろう。
*動画サイトに「癒し(ヒーリング)音楽」と銘打って適当にアダージョ楽章を集めた曲集にこの楽章が入っていたが、いかがなもんだろうか;
No.23はめったに聴かない曲だが、エレーヌ・グリモー(pf)の演奏が、orchの編成をぐっと小さくしていて、木管アンサンブルに少数の弦が寄り添ったバランス、全パート心地よく聴けるところに興味が湧いた。

Piano & Conductor: Hélène Grimaud
Bavarian Radio Chamber Orchestra

you tube:Mozart - Piano Concerto No. 23 (Hélène Grimaud)
ピアノも軽やかで、前時代の重厚な演奏とは感覚が違う、両端楽章は快速で、第2楽章はかなりゆっくり・・もう少しさらりとシチリアーナらしく行くほうが好きだが。
古楽orchとフォルテピアノの場合もこの編成が効果的かと思う。
PS.シューマンのpiano協奏曲A minor第1楽章も同様にメロディアスな短調で、暗く流される様相があって、今日は聴きたくないな・・という時がある、一方ブラームスのpiano協奏曲No.1はそんな様相は微塵もなく、時を選ばず聴ける。
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category: W.A.モーツァルト
G.Holst:組曲「惑星」 (2枚) 
2020/05/30 Sat. 09:54 [edit]

作曲家コリン・マシューズにより冥王星(再生の神)が追加されたが、

you tube:Pluto, the Renewer
2006年の国際天文学連合総会において「惑星」の定義が定められ、冥王星は「準惑星」に格下げになった、理由は冥王星が直径2370kmと非常に小さく(月以下)、同サイズの天体がさらに遠くを廻っており、冥王星だけ惑星扱いにできなくなったからだ、結果的に惑星は海王星まででよいことになった。

ホルストが「惑星」を完成させたのは1914年と随分過去にも関わらず、その後のSF映画音楽を先取りしたような未知のものに対する不思議なイメージを感じさせる、
あの「スターウォーズ」メインテーマにもあきらかに「火星」が引用されている、
↓その部分から、

you tube:N響ほっとコンサート 「StarWars」より
「惑星」は宇宙が舞台である音楽だけに、orchサウンドも広いスケールを感じさせるものであってほしい、それだけ録音技術も重要になる、早くから理想的な録音を行なったのがDECCAで、カラヤン指揮、VPO盤はこの曲を有名にした録音でもある。
当時、自宅には簡易な卓上ステレオしかなかったので、友人宅の上級ステレオでLPを聴いた、スケール感は'81年、デジタル期にDGから出たBPO盤より魅力がある、
VPO盤の火星には良い意味で荒々しさがある、金星の演奏は一際美しい、
土星で"急な異変"を表わすような突然の鐘はチューブラーベルを用いる例が多いが、

VPO盤のここは何か別種の楽器である、この音を好まないという意見もあるが、筆者には未知の合金(UFOの機体?)など連想させて効果的である^^v
なお最後の教会風の鐘はチューブラーベルである。

you tube:ホルスト - 組曲《惑星》Op.32 カラヤン ウィーンフィル 1961
デジタル期に入った録音で今も名録音として気に入っているのはJ.E.ガーディナー盤でorchはフィルハーモニアO、これも評価が高かった、(orchはVPOのほうが好きだが)
生で聴く金管楽器は絶対音量が太くパワフルだが、それがよく感じられる、金管というと、LPの詰め込み盤ではアルミ箔が振動するような薄っぺらな音になるが、LP盤には収め辛いであろう音圧が押し出してくる、

you tube:Holst: The Planets, Op.32 -
このページは連続で再生される
因みに筆者の勝手なイメージとして、
金星は穏やかで理想的な第2の地球を思わせる、
土星はまもなく死を迎える恒星が急な変調をきたす脈動変光星のイメージも浮かぶ、
海王星は宇宙の遙かな奥行きと謎を感じる、
PS. UFOの残骸とみられるメタマテリアル

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category: 近代・現代作品
学研:「科学」のふろく 
2020/05/29 Fri. 09:24 [edit]

そんな好奇心の延長かもしれないが、科学の学習に役立つものとして、小学校のころ継続して購読したのが学研の月刊誌「科学」だった、

付録が充実していて、希望者の生徒には学校に届けられ、配られることになっていた。
毎回、科学のテーマがあり、それに必要な実験用具がローコスト品ながら付いていた、
天秤の計量器や湿度計など、後々役立つ付録もあった、
化学関係のテーマがあるたび、試験管、ビーカー、フラスコなど耐熱ガラスの本物が付いてきて、過去の付録と合わせるとうまく揃っていった、

試験管で発生させた水素を燃やしたりした;
天然物も付録に含まれ、植物の種や微生物の卵もあってそれらを育てて観察したり、「育てたトウモロコシを収穫した」など読者の投稿も楽しかった。
鉱物がテーマの時は各硬度の鉱石サンプルが付いてきて、硬度の低いものから順に、雲母とかフズリナ石灰岩、長石・・コランダム(硬度9)まで揃っていた、

これらの鉱物の生成や化学的な特徴も学んだ、
各学年ごとに発刊され、毎月のテーマに必要な付録用品の手配も、大変だったのではなかろうか、同じ目的の用具でも焼き廻しせず、リニューアルされた。たしか付録の準備について紹介された事があり、いろんなメーカーに外部発注してまとめ、冊子と一緒に届けたそうだ。
劇薬や高熱を発する実験用具などもあるので難しい選択もあったと思う、学習や経験には多少の危険は伴うと思うが^^;
これらははっきり憶えている、

記憶に強いのは「解剖セット」である、筆者が手にした時のはこの写真の程度じゃなく、もっと豪華版で喜んでしまった・・

収納箱を兼ねた解剖台とさらにメス、注射器、虫ピンなど、扱いに注意の要るものまで、しっかり揃っていた、これでカエルや魚など内蔵機関をじかに見ようというものだった;
電池がなくても聞こえるゲルマニウムラジオなど電磁気学的にも面白い付録があった、電波の力って意外に強いのだと実感した。

のちにリニューアルされたタイプ
今は「大人の科学」という付録付き本があるが筆者は買ったことがない、やはり小学生の段階で興味を持つというのが大事だと思う。
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category: 昭和の記憶
ドホナーニ:Brahms Sym No.1 (2009) 
2020/05/28 Thu. 09:58 [edit]
さて先日もyou tubeでちらっと聴いて、とても良いと思ったドホナーニ指揮、フィルハーモニアOのブラームスSym No.1だが、通販サイトのレビューも5つ星、これは"サクラ"ではないだろう^^これもCDでじっくり聴きたいと思った。
ライヴ録音だがセッションにもめったにないような好録音で、"聴きたい"と思うパートがくっきり聴ける、"画像"に例えるなら「解像度が高く、発色豊かで眼に優しいコントラスト」・・といったイメージか、ドホナーニも一段と充実した演奏を聴かせる、
あのスウィトナーとSKBによる全集と同様、持っていて損はない名盤だと思う、数々の有名盤に対し、やや陰にかくれた感もあるだろう。
先に届いたNo.2、No.4と同じく、No.1、No.3が1枚ずつの2枚組になっているが、
まずはNo.1から、

クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮
フィルハーモニアO
2009年Signum Royal Festival Hall (Live)
第1楽章序奏は滑らかな響きの中にtimpが明確に響く、主部は落ち着いたテンポで柔軟タッチ、いわゆるゴツゴツした物量感で押してくる演奏ではないが低音は豊かに支えている、強弱の設定が深く張り詰めている、展開部の山場、[320]で大きく溜めを付けるのも見事に決まる、

第2楽章、弱奏基調で清々しい、後半からでてくるvnを中心としたソロもこれまでになく精妙で耳を惹く、
第3楽章、快速ぎみにさらりと進め、終楽章の前奏となる、
終楽章は単独で一つのドラマのような内容、ドホナーニは全体に快速基調だが、速度の緩急を巧みに設定、ツボを押えたようにぐいぐい追い込んでいく、木管やhornの弱奏が細やかに聞こえ、ブラス群のブリリアントな響きも心地よい。

you tube:Symphony No. 1:
I Un poco sostenuto – Allegro
II Andante sostenuto
III Un poco allegretto e grazioso
IV Adagio – Più andante – Allegro non troppo ma con brio
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category: ブラームス
J.S.Bach:Cemb Con No.1 (2枚) 
2020/05/27 Wed. 09:45 [edit]

手のひらは触れていない
このT.ピノック:バッハ、チェンバロ協奏曲のLPは発売当初に買ったので、40年程になるが;ジャケットはまだ新品の感じだし、盤の音質も摩耗した様子なくクリアである、

トレヴァー・ピノック:cemb,指揮 イングリッシュ・コンサート
アルヒーフ 1979年
性質上、慎重に扱うおかげでCDよりも長持ちかもしれない。
昨日はふと聴きたくなって針を下ろした、バッハの他の協奏曲には甘美な旋律を持つ曲もあるが、BWV1052のユニゾンで始まる鋼のような主題は引き付ける力がある。

古楽演奏も定着して長くなリ、チェンバロ協奏曲No.1 BWV1052も様々な盤を集めたが、
ピノックが1979年に録音した当盤は少しも古く感じない、全楽章インテンポ基調で鮮やかなテクニックで整然と進める演奏はいつまで経っても良い、
第1楽章で原曲vnの技法(同音異弦)をそのまま移した部分、

ここは下鍵と上鍵を交互に使ってレガートに響かせる、
終楽章のキレの良さはその後の音盤にもなかなか無かった。

you tube:Bach - Harpsichord Concerto No.1 in D Minor BWV 1052
*全楽章続いて再生される
↓これは同録音をLP盤から起してあり、ピッチでわかるが、テーブル回転が少し速い;

you tube:J.S. Bach Harpsichord Concerto in D minor BWV 1052
近年出た演奏で気に入っているのが、フランスのJean Rondeauが演奏したもの、各パート1人ずつの編成で、バスのバランスがしっかりしてくる、
快速でRondeauの鮮やかなテクニックが魅力、

you tube:Bach: Harpsichord Concerto No. 1 in D minor, BWV 1052 - Jean Rondeau
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category: J.S.バッハ
落語:粗忽 三題 
2020/05/26 Tue. 09:03 [edit]
nhk「落語ディーパー」でお馴染みの春風亭一之輔は原話から省略できる部分に鋏を入れ、現代の東京人らしい感覚を加えてすっきりまとめ直した噺になっている。安心して聞けて、今の感覚に合い、なおかつ可笑しい、
まず、一之輔の粗忽者の主人公を扱った二題を楽しむ、
始めに「堀の内」、よくまあこれだけ慌て者ぶりを連発したもんだという傑作v
「私はどこ行くんですか、」に加え「私は誰ですか、」・・?
なんて、まさかのダメ押しが効いている^^

you tube:春風亭一之輔「堀の内」

妙法寺(別称:お祖師様)東京都杉並区堀ノ内
次が「粗忽の釘」、関係ない無駄話が長々入るのだが、それも聞きどころなのが落語の面白さである、

you tube:春風亭一之輔「粗忽の釘」
もう一つ「粗忽長屋」、これは粗忽者が一人だけじゃない、「死んだ当人を連れてくる」というあり得ない話、柳家小さんの落着きはらった持ち味がぴったりはまり、さもありそうな雰囲気で楽しませる。

you tube:小さん 粗忽長屋

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category: 落語
昇圧トランス:予備機 
2020/05/25 Mon. 10:20 [edit]
MCは出力が小さい分、大きく増幅する必要があり、ノイズの混入が目立ちやすい、
MCのクウォリティを十分に引き出すには、昇圧トランスか、良質なMCイコライザー(ヘッドアンプ)が必要だが、

"MC対応"と銘打った安いイコライザーはオマケみたいな回路で、音質もSN比も落ちてMCを使う意味がない;

audio-technica AT-PEQ20:メーカーが断っているとおりミニコンポ向けのレベル、
少し上級のプリメインアンプにはMC対応の内蔵イコライザーがあるが、これもSN比が良くない場合がある、
MC専用イコライザーはSONYのこれなどHiFi時代の製品で優秀だったらしい、

SONY HA-55
安くあげたかったので、昇圧トランスを作ることにした、無電源の装置なのでノイズを発することはない、この回路図をもとに作ったところ、クリアで申し分ない。

MMカートリッジを使うときは切り換えスイッチでこの回路をパスする

トランスは大抵、電圧を下げるのに使うが、逆向きにすれば昇圧になる。
ただ100v電源の機器の近くに置くと電磁誘導でハムノイズを拾ってしまうので、アンプ類から離した位置に置く。

予備機を作ろうと材料を揃えた、主要部品はちっこいトランス2個だけ、

今使っているのはMC、MMの切り換えにトグルスイッチを使っているが、今度は同じ回路で、ロータリースイッチにしようかと、
作業の前に結線見取り図を描いて間違えないようにする、

ここまで準備すれば出来たも同じ^^元気の出た日にぼちぼち作ればいい、
PS.使っているプリメインアンプの内蔵PHONO入力はMM対応のみだが、この回路は良質なので昇圧トランスのみ前段に入れている、機種によってはMMを使うのみでも、外部イコライザーを試してみる価値がある。この製品はドイツ設計、中国製造で安いが、音質は上々だった。

フォノイコライザーには"RIAAカーブ"バランスを元に戻す役割もある。
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category: 手工・修理
知っている漢字 
2020/05/24 Sun. 08:54 [edit]
ある外国人の親子(たしかブラジル)に会ったとき、10歳くらいの子供のほうが日本語が上手く、そのへんの日本人の子よりしっかりした話しぶりに関心した;正しく学んだからか、日本に来て数年だそうで、まだおぼつかない親の通訳をするほど、子供の習得力は凄い、
ところで、子供の頃は知らない漢字が多くて新聞なんか読めなかった、一般の大人が知っている漢字は調査によると2500字くらいだそうで、これで大抵の書物は読める、憂鬱の「鬱」のように読めるけど書けない字もあるが、読める数だと思う(ただ"字"は読めても意味を理解できるとは限らない;)因みに今の常用漢字は2136字である。
全ての書物にある漢字を調べたところ、8500字くらいあるそうだが、めったに使わない漢字が7割を占める、今はPCの変換機能に頼って、書けない漢字が増えていると思う。
専門用語など、一応字は読めるけど、意味がわからないのもある、「嬰」なんて字、音楽以外で見たことがない、半音高くの意味を雅楽の用語から拾ったらしい、

明治の頃、西洋から入った専門用語を適切な日本語にするため、何らかの根拠のある学術めいた表現をとり、かえってわかり辛いものもある、音楽用語の和名は交響曲など今も使われるものがあるが、和名でもわからないのがある;

「小夜曲」はしょうやきょくと読んでいた;「聖譚曲」なんて知らなかった、苦肉の策も感じられる、(PS.しょうやきょくも正しいそうだ)
また現代は外国語混じり文が増えて、ビジネス用語、IT用語など、やれ「コンプライアンス」だの「ユーティリティー」だの、中には「ヒヤリハット」みたいな和製英語まで・・こういうのが業界では必須なのか?ファッションなのか;;

やたらカタカナ語が多く、高齢層にはついていけない;これこそ(意味のわかる)漢字熟語に置き換えたほうが理解しやすい;
「ツール」とか「アプリ」とか、何となく使ってはいるが、はっきり知らない;
そんな訳で、ちょっとブログの文を書くにも辞書サイトを覗きながらが多い、
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category: 時事・雑記
落語:百年目 【更新】 
2020/05/23 Sat. 09:46 [edit]
まず煩わしい日常とは関係ない昔話なのがよい、独特の世界観があり、聞いていればおのずと引き込む力がある、演目によって落語家の持ち味が大きく活きるところも面白い、

今まで面白かった噺を取上げたが、また聞いてみたいという意味で良い記録になっている^^
今日は名作で「百年目」を再び、
普段は真面目、堅物でとおっている人ほど、ときに大いにハメを外したくなるもの、人間どこかでバランスをとらんといかんように出来ているようで、話は前日と翌朝の場面に分かれる、
店でも世間でも堅物で通っている番頭が、内緒で遊興三昧しているところを店の主人にばったり出くわし見られる・・そのあとどうなるか、番頭の心理になってスリリングで面白い、
立川志の輔は枕なしで、すっと本題に入る、翌朝、番頭が主人に呼ばれた場面はじっくり溜めを置いて進める、主人は言い方は穏やかだけど、触れられたくない事をじわ~っとチクってくる上司みたいな・・;志の輔さんぴったり過ぎ^^;叱るんなら早く叱ってほしいところ、じっくりお茶を煎れる間が重い・・;

you tube:立川志の輔 百年目
話は長くちょうど1時間、動画では聞きどころをリピートしてある;
次に関西版を桂米朝で、「百年目」は元々商人の町大阪が発祥らしい、
米朝さんは大店の主人をやったら雰囲気抜群、まず、枕噺で大いに楽しませる、主人に呼ばれる前に、いっそ夜逃げしようか留まろうか、さんざん迷う場面も見どころ;

you tube:米朝 百年目
この話に出てくるセンダン(栴檀)の木は葉の形に見覚えがある、拙宅のすぐ北にある電車の駅には昔、桜の樹が並んでいて、1本だけ違う高木が立っていたのがセンダンだった、

この樹液はクマゼミが好むそうで、たしかにクマゼミが並ぶようにとまっていた、駅の改修で伐採されたが、あの樹だったかと懐かしく思った。

you tube:栴檀(センダン)の木にクマゼミが十数匹
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category: 落語
癒しのオンガク?? 
2020/05/22 Fri. 10:12 [edit]
夕方のコンサートに仕事をどうにか終えてギリギリ駆け込むっていうのも、「間に合ってよかった」くらいしか記憶になく、演奏がどうだったかなど覚えていなかったり; 少なくとも午後は休みをとって余裕をもって行くのが望ましい、気分を整え、聴く気満々でないと・・
コンサートは贅沢な時間を過すためにある。
単にBGM集ならいいけど、「癒しの音楽(ヒーリング)」なんて、お仕着せがましいタイトルのCDがある、これでほんとに癒やされる単純な人っているのだろうか?
気分の快復というのは人それぞれデリケートに違い、十把一絡げ的に効果のあるものなど存在しないと思うが。

心理関係の専門家が選んだというクラシックのアダージョ楽章を集めた盤もあるが・・


作曲家はそんな目的で書いていない、
"癒し"という言葉をもろに使うこと自体デリカシーがない、不健康な状態を和らげる、という意味だと思うが、疲れた気分を癒す?ために音楽を聴く、というのは筆者にはあり得ない、
健康な気分で、集中力とスタミナを持ってワクワク楽しむのが音楽である、その結果として心満たされるのは大いに良い。
それができない時はCDであれ、何日も聴かないときがある、
時間の解決を待つほかない。
気分の浮き沈みが大きいのもあるし、メンタルヘルスなんてあてにならない、何かを信じ込む気もない;
そんな時は懐かしい記憶とか落語の世界に浸る、場を変えるのが一番良い。
リンクは避けるがyou tubeにも素人が適当に選んだような曲集が挙っている、余計に落ち込みそうな曲まで入っている;

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category: 時事・雑記
スウィトナー:Beethoven SymのLP(PCM) 
2020/05/21 Thu. 09:15 [edit]
DECCAなど早くからHiFiバランスのLPを出していたが、当時「卓上ステレオ」と呼ばれた簡易なシステムでは十分な再生ができず、あるレベル以上のシステムで真価が聴けた。D.Gは中域にエネルギーを寄せたバランスでそこそこのシステムでも充実サウンドが聴ける、というタイプだった、CD時代に入ってもこの特性はしばらく維持された気がする。
DENONのスウィトナー指揮、SKBのベートーヴェンSymはCDでは単品で集め、全曲揃ったのだが、中古で見つけた同音源のLPに針を下ろして驚いたのが、マスタリングが非常にHiFiに仕上がっていること、無色透明で曇りのない空間に各楽器の音が鮮やかに拡がる、'70~'80年代は本格オーディオが求められた頃だった気がするが、その期待に応えたような、
カッティング技術も優れており、ラインコンタクト針なら音溝の情報をしっかり拾える。

中古ショップの合同セールに何度か出かけ、大方揃った。
CDのほうが記録媒体として器は大きいので、どの様にも余裕で収まるはずだが、曲によっては帯域バランスを丸めたようなリマスターになっている(ミニコンポ向けみたいな?)、
「田園」などはCDも遜色ないのだが、第7、第5、第9など特に違いを感じ、LPのほうが懐の深いサウンドで素晴らしい、
エアコンが止められる時季、夜はほぼ無音となり、pppまでくっきり聴ける、聴く環境もSN比が高くないといけない^^;昨夜は「田園」と「第7」に針を下ろした、
まず「田園」で印象付くのは、スウィトナーは過剰に感じる表現はなく、自然体ですんなりと受け入れられる、緩叙楽章など、やたら思い入れの諄い、遅いテンポで始まったりすると、「これに付き合うのかよ、」とストレスだったりするが;それもない、「田園」の第2楽章、小川は"ゆったり"というより"サラサラ"な感じ、木管の鳥達の声も鮮やかに場内に拡がる、
スケルツォ、嵐場面も乱暴な響きはなく、雷鳴、稲妻をクリアに聴かせる、終楽章は程よいテンポで期待どおり弦はそよ風のような響き、大味にならないところが良い。

you tube:Symphony No. 6 In F Major, Op. 68 "Pastorale"
「第7」は第1楽章の開始音から"塊"にならず心地よい、低域が懐深く、vn1が出張り過ぎず、vn2やvaの内声が埋まらずにくっきり聴けるのは他に例が少ない、もちろん木管、金管、timpも理想のバランス、提示部が反復されるがぜひとも聴きたい演奏である。
「第7」はyou tubeに挙っていないが、これはLPをそれなりのシステムで聴きたい。

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category: ベートーヴェン
サヴァリッシュ:Brahms Sym No.3(1991) 
2020/05/20 Wed. 10:09 [edit]
1991年、ロンドン・フィルを指揮した円熟の演奏を再び、

ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮、ロンドン・フィルハーモニーO
1991年 EMI Studio Abbey Rood
(第一楽章提示部は反復あり)
Sym No.3の第1楽章はシンコペーションで小節を跨がるような緻密に入り組んだ書き方が奥深い、サヴァリッシュの演奏は適度に楷書的に整い、その仕組みが聴きやすい、
第1楽章の冒頭2小節はあまり豪奏にせず、3小節からぐっと力感を入れる、この最初の懐深い手法が全体に活かされる、まさに奥行きの深い楽章だ。36小節からの穏やかな主題、clがpで入り、さらにppとなるところは微かなほどに押さえられる、

また気づかないほどのアッチェルランドで展開部へ入り、内向的な気分と発散の対比を存分に聴かせる。
第2楽章では終楽章に出てくる、2つの主題が予告される、1つ目は変化形で暗示するが、

もう一つはほぼそのまま、

サヴァリッシュは間の深さと微かな弱奏でぐっと引き込む、あまり間を置かず第3楽章に入る、セッション録音で無音だがこの間は演奏の狙いと思われる、
第3楽章、思いのほか弱奏でじわっと開始する、ここも柔和だが粘り過ぎず、そういう意味で淡々とした味もあるが、思い切った弱奏で一際夢想的に引き込む。
終楽章、弦楽とfgによる開始はぐっと弱奏、そして28小節目、金管が<fで鋭く立ち上がり、強奏へ導入する、サヴァリッシュのエネルギッシュな演奏を予感させる、そして期待どおり、起伏の深い演奏で進む、167小節からのファンファーレは極めつけの炸裂、

終結部は穏やかになり、最後には第一楽章の主題が静かに再現され、眠りにつくように長くritして終わる、
この終結でのtimpの弱奏も大切な音として聴かせる、

第一楽章の主題の入りでも連打されるが、静かな回想か・・

you tube:Johannes Brahms, Symphony Nr. 3, F-major Op. 90, Wolfgang Sawallisch
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category: ブラームス
Tom and Jerry:トムのセリフ 
2020/05/19 Tue. 09:30 [edit]
観るたびに、ここどうやって作ったんだろう、と思う動画、音声効果の高度技に驚く、「The Cat Concerto」のハンガリー狂詩曲を弾いたピアニストは誰なのか紹介されていない、途中ジャズ風になる所があるので、アメリカの奏者の可能性が高いか?
アニメーターの技術も高い、トムがジェリーを追いかけるとき、曲がり角は横滑りしながら走る"慣性の法則"がリアルだったり、我々が日常体感する物理法則をよく表わした動きである、これがアニメの常識でもあっただろう、かと思えば、重力を無視したギャグもある、

you tube:Tom & Jerry em Português | Brasil | O melhor de Patinho | WB Kids
アヒルの子特集:声優はドナルドダックと同じ特殊な発声法で、何を言っているのかわかり辛いのは何語でも共通のようだ、you tube:ドナルドダック声まね講座
そして明らかにされない暗黙の可笑しさも秘めている、上述のアヒル君など他のキャラはいくらでも喋るのに、主人公のトム、ジェリーにはセリフがなく、表情、動作、シンクロした音楽だけですべて表現する、そこが面白いのだが、初期作品が本当にセリフの要らない設定だったため、喋らないのが固定イメージになり?後々もこれを維持したのかもしれない、
トムが痛がるときに発する悲鳴、「Au Au Auhohohoho!!」などお馴染みで、我々も脛や足の甲を打ったとき、こんな感じだが^^;
今日の本題、珍しくトムがセリフ?を発しているのを2作見つけた、
「Don't You believe it!(信じるな)」と言うのだが・・
ここでは「こんなのウソだろ!?」みたいなところか、
動画はその近くから、

you tube:Tom and Jerry - Mouse Trouble
これは最後のシーンで、

you tube:Tom and Jerry - The Missing Mouse
このセリフ、"あるラジオ番組音声の引用"らしく、トム自身の声ではないようだ、
なぜかエコーがかかっており、"心の叫び"か?^^本当のセリフなのかは不明、なぜ引用音声なのかも謎・・なんか、とっておきのギャグの気がする^^
PS.同社作品でロッシーニの「セビリアの理髪師」を使った"Magical Maestro"(へんてこなオペラ)も一流のバリトンで傑作だった、画質のよい動画はこれだが、つぶやき字幕がやたら邪魔なのはとりあえず我慢して・・


ニコニコ動画:へんてこなオペラ
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category: 映画・TV・DVD
スウィトナー:Brahms Sym No.3(1985)【更新】 
2020/05/18 Mon. 09:07 [edit]
W.サヴァリッシュ、O.スウィトナーはお馴染み、ホルスト・シュタインやロヴロ・フォン・マタチッチなども記憶に強い、正指揮者、岩城宏之氏も度々聴いた。
スウィトナー氏は1990年を前にパーキンソン病のため引退した、2010年1月 87歳で死去、nhkの追悼番組でN響を指揮した最後のブラームス Sym No.3の録画は大切に保存している、同演奏はCD化もされているが、

久しく聴いていなかったSKBとの1985年のセッションCDを聴く。

ブラームス 交響曲No.3へ長調 op.90
オットマール・スウィトナー指揮
シュターツカペレ・ベルリン
1985年 D.シャルプラッテン
この曲は初演の指揮者がブラームスの「英雄」と呼んだと伝わるが、本質は内向きで繊細、室内楽的だと思う。個人的には4つの交響曲で最も安らぐ曲だ。
第一楽章はブラスの導入のあと、第一主題はシューマンの「ライン」が関係していると言われる、勇壮な一ときがあり、早くも[15]から穏やかな趣きになり、拍節をはっきりさせず、複数のせせらぎが交錯するような書き方だ、vcからvn2に、あるいはvaにパートが渡されたり、内声も細やかで室内楽的、[31]からイ長調になり[36]から木管がpで第二主題を奏で、さらにppになり夢想的で安息感がある、

展開部に入り[77]から嬰ハ短調、第二主題のせせらぎが大きな流れとなり、魅力を深める、

再現部は再び繊細、終結部で一旦勇壮になり、静かな終りになる。
第二楽章、三部形式だが、clが主導する穏やかなテーマ、中間部はclとfagがコラール風の主題を始める、[81]からの弦パートの弾き継ぎが面白い、


やはり内面的でしみじみくる楽章だ。
第三楽章、ハ短調、それまでのスタイルではスケルツォになるところ、vcで始まる優美な楽章になっている、憂いはあるが悲愴感はない、中間部の終り[87]からdim.がかかり密やかなppになるところが引きつける。

終楽章、最もエネルギッシュな楽章、ヘ短調で模索するように始まる、展開部では熱気渦巻き、スウィトナーはテンションを上げる、終結は第一楽章の主題が戻り、安息の中に落ち着いて終わる。

you tube:Symphony No. 3 in F Major, Op. 90:
I. Allegro con brio II. Andante
III. Poco allegretto IV. Allegro
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category: ブラームス
フィッシング、サクラ 
2020/05/17 Sun. 09:11 [edit]
メールを一しきり受信したら、これらの削除から始まる、


有名サイトを詐称して、個人情報を盗もうというものだが、まあタイトルや憶えのない内容ですぐわかる、変換できてない字もあるし、

日本語になっていない意味不明な事が書いてあっておかしくなる、

ご挨拶って、何の?

心配なんかしてねえよ^^;
素人くさい怪しい表示でもわかる、リンクボタンの色も本物と微妙に違う;即ごみ箱に入れて空にする、
ところで大手通販のamaさんは自社以外の業者も出品させていて、非常に安い品も多い、それらには購入者による評価レビューが5段階評価で挙っている、中には"サクラ(やらせ)レビュー"という、出品者側が高評価を書き込ませている疑いがあり、留学生とか、最近は日本人のアルバイトにもやらせているとか;
「サクラチェッカー」というサイトではamaさんの製品ページURLを入れると、レビューの"サクラ度"を診断してくれるとか・・
しかし仮に"サクラ度が高い"とわかっても、製品そのものが実際どれ程の物なのか?購入者によっては希望の機能は満たしている場合もあり、手にするまでわからないのではないか、手頃な品を買い逃す可能性もある;
一方、"逆サクラ"で、ライバル商品を低評価するレビューもあるとか、これも見抜き、そんなに悪くない、とかわかればよいが?
今の状況下、届くのが遅れるのを低評価にはできないだろう、ローコスト便ならなおさら、
また"本物"らしきレビューにも購入者が使い方を誤って「動作しない」とか、性能が個人の希望に合わないのを低評価にしているような、あてにならないのもある;
逆サクラ?で低評価だった出品者に注文したところ、この状況下でも個別に追跡して「今どこどこの地点を通過した」とかすぐ回答をくれたり、届いた品も普通に使えたので、某国が何でも悪いという先入観もよくないと思う。
結局、無名の品を買うのは「一か八か」なのはかわらない;(筆者個人の私見)
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category: 時事・雑記
F.リスト:ハンガリー狂詩曲 No.2 
2020/05/16 Sat. 10:10 [edit]

Scott Bradley(1891-1977)
その音楽とアニメの動きがまるで同時に出来たようなシンクロぶりには今だ驚かされる、多くの秘策があるらしいが、ギャグの笑わせるタイミングも絶妙で難しい、そこも含めてツボを捉えている、様々なクラシック音楽も引用され、作品によっては「シェーンベルクの十二音技法」を効果的に使ったりしている、こうした労作は非常に手の込んだ芸術作品であり、結果的に子供も楽しめるが、何より製作した人達が満足する内容だろう、ユーモアも芸術の要素であり、古くはテレマンやハイドンも大いにやっている、
トムがピアニストで登場する「The Cat Concerto」は短編アニメ部門でアカデミー賞を受賞した名作だが、難曲のハンガリー狂詩曲 No.2を弾く、話によると先にピアノ演奏を録音し、動画を合わせたそうだが、単にその手法だけではないだろう、トムが生きた演奏家のように音楽的動きになっていて、動画も観る価値が高い。
ちなみにディズニー映画では実写映像のコマから動画を起こす手法も使われた、リアルにはなるが、アニメらしい強調された動きの面白さは半減する。
you tebeには逆にこの動画に合わせたピアノ演奏が挙っている、

you tube:Tom and Jerry "The Cat Concerto" -piano-CANACANA
こちらはオリジナルの動画、

you tube:Tom and Jerry - The Cat Concerto
初期作品ではトムは猫らしく四足で歩くが、のちに完全に人化して二足歩行になる^^
曲の終りのパッセージでトムがボロボロになるが、ここは本当にスタミナが要るそうで、その道の人にわかるギャグも入っている。
筆者にはハンガリー狂詩曲 No.2とJ.シュトラウスの「こうもり」序曲は「=トムとジェリー」なのである。
トムとジェリーに明確なセリフは殆どない(他のキャラクターは喋る)、せいぜい奇声や悲鳴を発するか耳打ち話くらい(喋れることは明らかにする^^)、セリフの代わりにブラッドリーの音楽が感情の動きをすべて表わしている、オーケストラの技術も高度技で、各楽器の個性が上手く使われている。

you tube:Tom and Jerry - Just Ducky
こちらはS.ラトルとBPOによる「トムとジェリー」の音楽、

you tube:Bradley: Tom and Jerry / Rattle · Berliner Philharmoniker
セットもので全盛期の作品が揃ったDVDを取り寄せたところ、フィルム、サウンドトラックともに劣化したものから起こされたようで、上に挙げたyou tubeの動画ほど鮮明ではないが、まあ大方は楽しめる。

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category: 映画・TV・DVD
O.スウィトナー:Brahms Sym No.1(1986) 
2020/05/15 Fri. 10:16 [edit]
主要国を見ると、中国、韓国、台湾を除きまだ収束に向かう傾向は見られない、

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まあ、入荷は気長に待つことにして、手持ちの音盤を聴く、
スウィトナー指揮のブラームスSym No.1は1988年のライヴ録音がすっかり気に入り、こればかり聴いていたが、

1988年、サントリーホール ライヴ
'86年のセッションは久しぶりに聴く、ライヴのその時限りの熱気も魅力だが、セッションならではの"完成形"であろう演奏をじっくり聴くのもよい、

オットマール・スウィトナー指揮
シュターツカペレ・ベルリン
1986年、D.Schallplatten
D.シャルプラッテン盤ではじめは徳間ジャパンから千円盤で出ていたが、この表紙がプラケースに挟んであるだけで、あとは白紙だった;しかし中身は最高、すぐ店に行きNo.3、No.4も買った、No.2は品切れで取り寄せた。録音の質はDENON盤のPCMと変わらない、弦、木管、ブラスの味わい、色彩感が申し分なく聴ける。
ベルリン・キリスト教会の良い響きに包まれた、スウィトナーとSKBの清潔サウンドは始め穏やかな印象を受けるが、ライブで聴くのと変わらない鋭い気合いも感じられる、
第1楽章を例にすると、序奏部の後半でぐっと熱気を増し、[87]から[89]sfに向けてtimpが強烈なcresc.をとる、

終楽章の序奏でも同様の緊迫感、
有名な終楽章のテーマ、弦楽が極めつけに滑らかで美しい、

続く部分は大いに変化をつけて終結まで引き付ける。
you tubeはBERLIN Classicsから出た同録音、

you tube:スイトナー指揮ブラームス交響曲第1番
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category: ブラームス
楽譜の紙サイズ 
2020/05/14 Thu. 09:32 [edit]
いずれも縦と横の長さ比率が(√2:1)になっていて、ちょうど長辺を折って半分に切っても縦横比は同じになり、端切れが生じないので製紙上も都合がよい、正方形の一辺を1とすると対角線は√2なので対角線の長さに一辺を延長すればよい、

リュート弾きのための楽譜(タブラチュア)には製本された出版譜が殆どないので、画像やPDFデータを大抵はA4サイズの紙にプリントアウトして使う、

紙面を節約するため、細かく詰め込んで銅版印刷された原譜のファクシミリ版もあるが、B5よりもサイズは小さく見づらい、

これはA4に拡大コピーするとちょうど良い、とまあ、通常の書類に最も使われるのはA4だが、
演奏用に使われる楽譜(五線譜)にA4はいまいち小さいようで、出版楽譜もA4を一廻り、特に横幅を広めにしてある、そうでないと綴じ代もあるし楽譜部分の幅が短くなる、


必要なページを(自分用に)コピーすることもあるが、冊子を開いた状態でA3で一発コピーしようとしても収まらない;
オーケストラなどのパート譜は1ページがB4に近いそうだ、オーケストラ用の広めの譜面台が使われる、譜めくりの頻度も少ないのがよいわけで、

弦奏者は1つの楽譜を2人で見る、1人が譜めくりをするが、ペアごとにめくる位置が数小節ずれるように書いてあり、全員が同時にならないようにしてある。
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category: 演奏について
Benny Andersson Piano 
2020/05/13 Wed. 09:10 [edit]


Benny Andersson Piano
2018 D.G
ミュージカル「マンマミーア」が映画化され、日本でも劇団四季が上演して、今もABBAの曲は現役である、ミュージカルの歌手達もさすがに上手く良いと思うが、アグネタとアンニが原点だなとも思う、2人がライヴで歌うシーンも聴いたが、やはり実力は素晴らしい。
ベニーがピアノ1台で弾く当アルバムは各曲の純粋なエッセンスがあらためて聴けるようだ。
以下収録曲、

'70年代のABBAの曲とその後の新作が集められている、グランドピアノで落ち着いたノクターン風に綴られる、ピアニスティックな編曲だが和声進行はオリジナルどおり、ピアノ1台による響きでコード進行の魅力がよく聴かれ、時代の流行を超えた普遍的な良さを十分感じる。
新作はクラシカルな雰囲気もあり、ピアノソロとして味わい深い、ABBAの曲では"輝いた時代"を満ち足りた気分で回想するような趣きがまたいい、作曲者当人ならばこそか・・

「Thank You For The Music」「I Wonder」「My Love, My Life」など筆者個人には最高、「Money, Money, Money」だけはアップライト・ピアノを使っているようで、酒場の片隅を思わせ、上手い演出v
you tubeにも当アルバムは紹介されているが、

you tube:Thank You For The Music
you tube:I Wonder (Departure)
you tube:Money, Money, Money
you tube:My Love, My Life
ほかに興味深いライヴ録画も挙っている、
ピアノとパイプオルガンによる「Dancing Queen」ほか

you tube:Benny Andersson & Gunnar Idenstam - Dancing Queen @Studio Acusticum [HD]
you tube:Benny Andersson - En skrift i snön @Studio Acusticum [HD]
PS. '70年代、ABBAが人気絶頂の頃、映画では「スターウォーズ」が大ヒット、J.ウィリアムズが担当した音楽もまた普遍的名作、VPOを指揮したライヴ盤は8月に出るそうだが、こちらも今から楽しみ。
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category: 近代・現代作品
昭和~今のレコード再生 
2020/05/12 Tue. 09:58 [edit]
エアコンを使うことも少なく、窓は開けたままが多く、閉めたとしても隙間風があり、壁土なども埃として入ってきただろう、土埃は微細な石であり硬質で研磨砂も同然、レコード盤には大敵である。幼少の頃はレコードクリーニングのアイテムすらなかった、ザリザリと埃ノイズが出て擦り減るのがレコードだった。

ベルベットクリーナーが出ても静電除去しないかぎり、盤上で埃をクルクル廻すだけ;
静電除去スプレーも初期のものは効果が不十分だったり、盤面に成分が残り塩化ビニルを溶かしてしまうものもあった、こんな条件下では盤も針も一気に痛んでしまうことがあった;
新品の針先は滑らかに研磨してあるが、ダイヤモンドとはいえ脆いので硬質な埃が絶えず衝突していれば、欠損が起きると思われる、

そうなるとガラスの割れ口のような刃物となって盤を傷付け、一遍にダメにする(音でわかるし、針飛びが起きたりする)、
いつもそういう心配をしながら針を下ろすのは精神衛生によくなかった^^;
現在の状況は、住宅の気密性は高く、窓さえ閉めれば屋外の土埃は入らない、屋内のダストは繊維埃が殆どで硬質な埃は少ないと思われる、さらに静電除去が完全で悪影響もないスプレーもあり、レコードの無音部分が本当に無音になるほど掃除できる、

この環境なら盤や針の寿命は昔より大幅に伸びるのではないか、
(レコード針メーカーが示す耐久時間は気にせず、音の様子で確かめている)、
よく「擦りきれるほど聴いた」という例えが使われる、確かに盤と針は摩擦しているので、昔の音楽喫茶など、連日のように再生した場合、そうかもしれない、
昔はともかく、個人レベルなら扱いに注意すればレコード盤は擦りきれたりせず、一生聴けるのではないだろうか、(筆者個人の私見)

それでも、とても気に入っている盤はバックアップにもう1枚買ったりするが^^;

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category: Low cost audio
ABBA GOLD 
2020/05/11 Mon. 10:39 [edit]
「ダンシング・クイーン」や「ギミー ギミー ギミー」など今もどこかで耳にするが、ヒット作が多いのも群を抜いている。

ビョルンとベニーは彼らが接した各国の音楽をベースとしながら、作曲のときは孤島に籠もって行なったそうだ、ヒット曲を競い合う大産業地のアメリカやイギリスのポップス界に染まることなく、距離を置いて独創性を重んじたらしく、作曲センスもひじょうに高い・・これって古典派でいうハイドンみたいな(お国でいえばJ.M.クラウス?)、
スウェーデン語の歌詞を英語に替えて国際化し、アグネッタとアンニという最高のヴォーカリストが歌った、またレコーディングに当たっても伴奏のアイデアマンや、音源のミキシングやバランスをセンス良く(別録した彼女らの声を重ねる手法など使い)、煌めき豊かなサウンドに仕上げる優れたスタッフもいて、ライヴよりも録音物が完成形という時代になった、

こういった要素が海外では他にない新鮮な魅力だったようだ、これは何だろう、
AmericanじゃないNorthern European tasteだろうか、はじめはオーストラリアで大人気となったが、その後各国のヒットチャートを席巻した。
活動停止から10年目の1992年に出たABBA GOLD、翌年に出たABBA GOLD IIが手元にあるが、これ以前にもCD化されていて、レンタルで借りて聴いたが、荒っぽくて聴きづらい音だった、レコードより迫力あるぞ・・みたいなマスタリングの多い頃だった、最初のレコードこそが完成形だと思うが、あらためて出たこれらはその音に近いのでほっとする。

ABBAはyou tubeでたくさん聴けるので、引用は省略するが、かつて「アライバル」に入っていた好きな曲でABBA GOLDに入っていない"My Love, My Life"を挙げる、

you tube:My Love, My Life
追記:2017年、「Benny Andersson Piano」というタイトルで、ベニーが弾くABBAヒット作等のPianoソロアルバムが出ている、なんとD.Gレーベル、

この中に"My Love, My Life"が入っているのが気に入った。
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category: 歌謡・ポップス・etc
CDのお片付け 
2020/05/10 Sun. 10:52 [edit]
筆者のやり方は、CDを買ったら全部プラケースから取り出し、ポケットケースに入れる、

ブックレットは裏ポケットに最後のページだけ差し込めば、出し入れせずに読める、裏表紙やタスキも折り曲げず、その下に差し込んでおく、


プラケースは傷の少ない綺麗なのをいくらか残して、あとは捨てる、
CDラックには作曲家名のインデックスを境目に挟んで、交響曲、協奏曲、室内楽、その他・・と編成の大きいものから順にしまうようにする、リストを作ってその順なら完璧だが、それも手間;およその場所でも見つけやすい、
ポケットケースならラックのスペースは1/3くらいに圧縮して収まる。

数枚組や紙ケースタイプはそのまま
ラックが一杯になったら、今後聴きそうもない盤を間引きして、箱に詰めて倉庫行き;
セットものCDは透明収納箱へ、

当面、聴きそうな盤だけ仮箱に入れて脇机に置いている、

アナログ盤はそんなに増えることはなく、部屋の隅にブックエンドで立てている、これこそデジタル録音機で取り込むと後々良いのだが、それをやってる間に聴けるのでやらない^^;
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category: 時事・雑記
スウィトナー:Dvořák Sym No.9「新世界」 【更新】 
2020/05/09 Sat. 10:13 [edit]
D.シャルプラッテンの録音はまだアナログ期だが、CD化された音はその後のDENON盤と区別つかないレベル、スウィトナーの美質と優秀な録音が一体となって楽しめる。

ドヴォルザーク交響曲第9番ホ短調op.95「新世界より」
オットマール・スウィトナー指揮
シュターツカペレ・ベルリン
1978年 D.シャルプラッテン
全楽章通して、弱奏を基盤にレンジを深く取っている、
第1楽章、いつもどおり低域にエネルギーを寄せ、vn群は涼やかだ、序奏はぐっと弱奏に始め[5]の休符に長い溜めを置き次の木管が奏でる、ここで引き付けられる、

主部は快速ぎみ、さほど切り立てず、行書的タッチだが張り詰めた感覚があり、終始透明感のあるサウンドが味わい深い、弱奏をぐっと押さえ対比が効果的、強奏は金管、timpが豪快に担う、第2主題のflと続くvnは一際柔和で穏やか、

提示部を反復しないと[177~180]の接続句を聴けないが、この演奏で珍しく聴ける、

展開部はブラームスのような対位法書法は少ないが、転調とvnの最高域を多用したオーケストレーションの巧みさで聴かせる。終結部は加速し、熱気を込めて終わる。
第2楽章、程よいテンポ(11:25)、イングリッシュホルンに始まり、[26]からpppの弦がきめ細かく密やか、第一楽章の再現も入る。

情感豊かな和声も見事な楽章だがスウィトナーは一段と響きの溶け合い美しくする、
第3楽章、Molto vivaceでスケルツォ楽章になるが、快速なテンポをとり、キレは抜群、[68]からPoco sostenutoで長閑になる、また第一楽章の再現も入る、気分を変えてはスケルツォの活気に戻る。
終楽章も快速ぎみに行く、弦の爽快な流れ、金管、timpの切り込み、木管やhornの味わいも聴かせる、1か所弱奏のシンバルも明快、各楽章のテーマが回想され、加速して終わる。
you tubeに当演奏がある、

you tube:スイトナー指揮ドヴォルザーク交響曲第9番「新世界より」
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category: ドヴォルザーク
存在の謎 
2020/05/08 Fri. 10:19 [edit]
我々は気が付いたらこの世界に生まれていて、地球というなにやら大きな球体の上にいる、夜の空は光るものでいっぱい、とてつもなく広がった空間がある、毎夜空を見れば「無限」とはどういう事か、という謎に直面する。

この空間やら天体、物質とかは何故あるのか、何故なにも無しじゃないのか、
現にこうして存在しているのが結論であり、問う意味がないと考える人もいるだろう、
「あらゆることに原因がある、よって世界が存在することにも原因がある、その原因を作ったのは"神"である(ゴットフリート・ライプニッツ)」
「宇宙が始まる前は"無"であり時間もない、時間がなければ"神"が何かを成すことも出来ない(スティーブン・ホーキング)」
最新理論では無の量子揺らぎから突然、宇宙が出現したというが、何かが出現できるのは"本当の無ではない"とも言える、そんな宇宙の根源はいつからあるのか・・
時間はないので、「いつから」というのも成り立たないか^^;

イメージ:無から生まれた宇宙の種、これがインフレーションによって一気に拡がる、ある大きさが2倍、2倍・・と加速的に大きくなり、光速すら超えて膨張する
物理学や宇宙論の最終的な問いにもなるが、我々が理論を駆使して、この世界の全ての法則を知ったとしても、なぜそんな法則があるのか、という疑問が生じる;
今知る限り、この宇宙の存在を感知しているのは人間くらい、望遠鏡など作ってさらによく見ようとしている、人間がいなくても宇宙は現状どおり存在し、だれもその様子を見る者がいなくなるだけなのか、我々が見ている宇宙は、そのとおり現実なのか、「創造主」が存在して、我々に見せるために作った仮想現実かもしれないと言う物理学者もいる、宇宙望遠鏡や探査機を使うとそれなりに面白く見えてきて、冥王星も行ってみれば意外に見栄えがした^^;


我々の知っている宇宙はじつに都合良く出来ていて、ちゃんと輝く星が誕生する(これもプロセスとしては難しい)、極めて稀かもしれないが生命の誕生した惑星も最低"1つ"はある、
宇宙膨張の話も書いたばかりだが、現在我々は宇宙年齢の観測して面白い時代にいる、この時代に合わせたように人間が生まれている、

宇宙誕生から現在まで
今後10兆年ほど経つと銀河同士は離れ、別の銀河の存在には気付かなくなる、星の材料も使い尽くされ、年老いた暗く赤い星ばかりになる、

所々の青い星は死の直前、温度が高くなった星
そんな時代に我々がいたら、この世界は何ぞや?という見方も変わってくるかもしれない。
こうしてあれこれ考え、"自己"を感じているが、これも脳のニューロンを行き交う電子が作る自然現象に過ぎないのか?;
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category: 宇宙・天体
VPOとBPOの「スターウォーズ」 
2020/05/07 Thu. 09:27 [edit]
yositakaさんのブログ「児童文学と音楽の散歩道reload」で、とても楽しみな情報を知った、あのS.ホーキング博士さえ、SF映画は大好きと言っていたが、SFシリーズ映画として人気を誇る「スターウォーズ」はじめ、数々映画音楽を書いたジョン・ウィリアムズの作品を作曲者の指揮でウィーン・フィルが演奏した、そのライヴ盤である「John Williams in Vienna」
が8月に出るという情報、

ジャケット予告
この中から「帝国のマーチ」がyou tube配信されている、VPOはこれ以前にも演奏しているが、作曲者のJ.ウィリアムズがムジークフェラインの指揮台に立ったというのが感無量。

you tube:John Williams & Vienna Philharmonic – Williams: Imperial March (from “Star Wars”)
VPOは第一級のクラシック作品しか演奏しないというお堅いイメージを勝手に持っていたが、今やジョン・ウィリアムズはクラシック、映画とともに各国でも人気は高いだろう。
SWシリーズは毎回、スクリーンにこのタイトルが出ると同時にテーマ音楽が衝撃的に始まる、

勇壮な音楽とともに字幕が遙か彼方へ遠ざかっていく、こんな引き付ける開幕は他にないかも、このメインテーマには、ホルスト「惑星」から"火星"も引用されている節がある、
そして好きなのが「帝国のマーチ」、始まりの鋭いリズム、威圧感のある主題は傑作だ、VPOの金管奏者らに人気で演奏曲に加えられたらしい^^
次にサイモン・ラトルがBPOを指揮した、ジョン・ウィリアムズ作品、SWやインディージョーンズのテーマが挙っている、

you tube:Williams: Star Wars / Rattle · Berliner Philharmoniker

you tube:Williams: Indiana Jones / Sir Simon Rattle · Berliner Philharmoniker
さらに、スコット・ブラッドリーの「トムとジェリー」の音楽も取上げている、このアメリカっぽい音楽がBPOで聴けるのも面白い、以前も書いたが、これはnhk「らららクラシック」の初回放送で取上げられたが、なかなかハイテクニックな演奏になるらしい、

you tube:Bradley: Tom and Jerry / Rattle · Berliner Philharmonike
いずれも演奏が一流なのは当然か^^
伝統を誇る名門orchもグローバルで親しみ易い活動をみせてくれる時代となった。
もちろんN響さんもやっているv

you tube:N響ほっとコンサート 「Star Wars」
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category: 近代・現代作品
スウィトナー:Schubert Sym No.4 「悲劇的」【更新】 
2020/05/06 Wed. 09:31 [edit]
今回はスウィトナーによるNo.4 c-moll「悲劇的」、録音は1983~1986年、DENONとD.シャルプラッテンの技術協力によるHiFiサウンドは見晴らしよく会場の空間を十分に感じさせる。

シューベルト 交響曲No.4ハ短調「悲劇的」
オットマール・スウィトナー指揮 シュターツカペレ・ベルリン
orchは当時のフル編成をとる、この曲が書かれた頃、ベートーヴェンは既に第8番まで書いていた時期で、ベートーヴェンはorchの巧みな構成法とともに斬新な作法を築いていたのに対し、シューベルトはまだそこが未熟な状態だった、この後シューベルトはさらに小編成で古典に回帰したような第5番を書いている。
第1楽章、序奏の始まりや経過を聴くとハイドンの「天地創造」序曲"混沌の描写"を連想する魅力、主部に入ると快速、清涼な響きに気合いが入る、主題は悲愴感をもって疾走するが、楽章は短調の要素は少ない、スウィトナーはかなり急速感を出し、しなやかタッチでもある、

展開部は短く書法は今一つ物足りないが楽章はスタイリッシュにまとまっている。
第2楽章、変イ長調の優美で穏やかな主題に始まるが、突如fzが響きヘ短調に変わる、

ここで登場する主題が第1楽章、第1主題の動機に由来する、この短調部分は再度挟まれる。
第3楽章、半音進行を持つ一風変わった主題、スケルツォの性格が強いとされる楽章だが、スウィトナーはあえてメヌエットに近い物腰で演奏する、trp、timpを効かせ雄大な雰囲気を出す、トリオの主題にもまた第1楽章の動機が関係している。
終楽章、ソナタ形式で急速感のある主題、シンフォニックな醍醐味を効かせるが流麗な心地よさもある、展開部も長く書かれてはいるが、対位法など彫りの深い書法による聴き応えは期待できない、とはいえ均整のとれた全体の美しさには価値があり、スウィトナーの演奏が良い。
今回、you tubeに挙がっていた

you tube:Symphony No. 4 in C Minor, D 417 "Tragic":
I. Adagio molto - Allegro vivace II. Andante
III. Menuetto; Allegro vivace IV. Allegro
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category: シューベルト
食器棚か茶箪笥か 
2020/05/05 Tue. 09:17 [edit]

「水屋箪笥」になるらしい、たしか格子戸の中には風通しを要する食べ物も器にのせて一時入れておいた、ほか醤油差しとか、味の素、ハイミーなどもここにあったような・・


その下の引出しには栓抜きや缶切り、匙など小物を入れた、下段にはたまに使う食器など、
台所には冷蔵庫、ガスの炊飯器、コンロ、湯沸かし器などがあり、正月の黒豆など時間のかかる煮物にはレンタン火鉢を使った、米びつは最初トタン製だった、これが煤けた感じ;


初期の魔法瓶(象印かタイガーか?)も憶えがある;
やがて冷凍庫を導入したが、別体で冷蔵庫の上に載せるタイプ、大きい氷が作れるようになり、夏はかき氷をよく作った、井村屋の氷蜜もよく使ったが、自家製でザラメを溶かした蜜も作った、白砂糖より程よい風味があった、


台所の中央にテーブルがあったが、冬は居間に持ってきてコタツで食事をした。
居間にはこんな茶箪笥があり、"服役囚"が工作した物品の即売会で買ったと聞いた、

素人造り風だったがしっかり出来ていて、これも長く使った、
・・とまあ、取り止めもなく昔の台所周りのことを思い出す^^
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余談:手作りマスク
ガーゼや日本手拭いなど沢山あり、マスク本体は作れるが、耳掛けに適当なゴム紐が今どこへ行っても売切れ状態、代りに伸縮包帯の細いのを使い、四つ折りくらいにすると掛け紐になって、耳当りも柔らかい、薬局へ行ったらこれも売切れに近かった;

PS.買置きしてあったゴム紐が出てきた、6mm幅でちょうど良い、黒だがかまわないv

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category: 昭和の記憶
宇宙膨張にはムラがある? 
2020/05/04 Mon. 09:55 [edit]
これまで、地球から宇宙のどの方向を観測しても膨張(遠ざかる)速度は一様で、ハッブル定数を正確に求めることができれば赤方偏移でどの遠方天体も距離がわかるとされてきた。
最新のハッブル定数(H0)は、70.0km/s/Mpcと求められている、
H0:ハッブル定数は1Mpc(メガパーセク:約330万光年)離れるごとに増す膨張速度を表す、
V=H0・D (V:天体の後退速度 H0:ハッブル定数 D:天体までの距離)

宇宙の距離梯子:年周視差を基盤に各種測定法が繋がれる
しかし、宇宙の膨張速度は全天の見る方角によって違い(ムラ)がある、という観測結果が発表された、(*これは地球を中心とする観測可能な範囲の宇宙でのこと、もし数十億光年とか、遙か遠い位置で同じ観測をすれば、ムラの見え方が変わるのかもしれない)

地球(中心)からの観測可能な範囲のイメージ
ドイツ、ボン大学のKonstantinos Migkas氏らは、X線宇宙望遠鏡の「XMMニュートン」「チャンドラ」などの観測データから、銀河団内の超高温ガスの温度を測定、これまで熱い銀河団ほど明るいというのがわかっており、温度と明るさから膨張速度がわかる(すなわち、ハッブル定数が求められる)、これを一定の範囲内の方角ごとに分けて各々の範囲にある銀河団を観測したところ、このハッブル定数に差異が生じたという、

313個の銀河団の位置(青い丸)と、その内の4つ(Abell 2199、RXCJ1504.1-0248、Abell 3667、Abell 85)の位置(黄色の丸)を示した全天マップ、および4つの銀河団のX線画像
(資料:NASA/CXC/Univ. of Bonn/K. Migkas et al.)
ただしMigkas氏は観測結果を誤った方向へ導いている要因も想定している、「宇宙の未検出のガスや塵が銀河団を暗く見せているかもしれない、また、超銀河団の強力な重力が周囲の銀河団の移動速度を変えているかも?」等である、これらの影響は非常に小さいと見ている。

この研究から示された、方向によって宇宙の膨張率が異なる様子、色は宇宙の膨張率を示す「ハッブル定数」の値に対応する、黄色は値が大きく、紫は小さい(資料:K. Migkas et al. 2020, CC BY-SA 3.0 IGO)
宇宙はダークエネルギーが増えることによって膨張しているというのが現在の定説である、ダークエネルギーの増え方に局所的な差異があったとしても、広範囲に捉えれば平均化して一様になると思われたが、見る方角に現われるほど超広大な偏りが見られたことになる、もしこの研究結果に誤りがないとすれば大変な事で、宇宙論は一から見直すことになる;
ESAは2022年に、宇宙望遠鏡「ユークリッド」を打ち上げる予定、

宇宙望遠鏡 「ユークリッド」:esa
全天の数十億個の銀河を対象に後退速度を測定する、この観測と研究結果に注目したい。
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category: 宇宙・天体
紙マスクの補強 
2020/05/03 Sun. 09:51 [edit]
4月末まで小寒い、と言ってて、5月に入ったらいきなり暑い、しばし冷房がほしいほど;

快適な気候の日が少ない・・毎年言っている気がする;
昨日時点で各国の新型コロナウィルスによる死者数をグラフにしてみた、


アメリカとイギリスの増加傾向が大きい、しかも一部報道によると、アメリカなど全死者数を把握できておらず(持病のある人は、その病気が直接死因と診断され、コロナが原因とされていない)、もっと多いと見られている、感染者、死者数ともに統計の取り方が国によって違うので、単純比較はできないらしい、そんな中、各種規制を緩和する動きも見られる、
日本でもGWの大移動はなさそうだが、近場の外出自粛など、ちょっと気が緩んできていないか?まだ収束の気配はない。コロナ関連の情報が多すぎて見る方もまとまりがつかない、信頼できる情報から必要な事に絞って見たほうがいい、
外出には紙マスクを使っているが、薄いけど静電効果でウイルスを吸着するそうだ、洗って再利用すると静電効果が落ちるそうだが、布マスクよりは吸着性は残るとか。
鼻の突起に合わせて変形させる部分の強度が不十分で隙間ができる、もっとしっかり塑性変形させたい、アルミ板を付けた製品もあるが、安いマスクに0.3mm厚のアルミ板を切って、両面テープで貼り付けた、

これで変形が保持できる、ほんのチョットはマシか?;

しかし呼吸はラク、防御力のある緻密なマスクは呼吸し辛いはずだ、こんなペランと顔に被せる程度のものじゃ横からスースー空気が入って直接防御にはならないが、吐いた息の湿気で鼻の粘膜を保湿し、少しは外敵をブロックできるようで、着用の意味はある、
また、のど飴も唾液の分泌を促し、保湿効果があるそうだ、

過信はせず、人との接近を避けるのが第一である;どこかに触れた手はよく洗う。
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スウィトナー:Schubert Sym No.8「未完成」 【更新】 
2020/05/02 Sat. 08:01 [edit]

1983年録音で、とうにデジタル時代だが、DENONから出たCDのほかに、D.SchallplattenからLPも出ていて、No.5と「未完成」が手元にある、
DENONのPCM録音による同音源をDMMカッティングしたのが興味深い、

オットマール・スウィトナー指揮
シュターツカペレ・ベルリン
1983 D.Schallplatten DMMカッティング
通常は柔らかいラッカー盤にカッティングするが、DMM方式はマザー盤(銅盤)の段階で行なわれる、これもLP時代の最高品質と言えようか。

レコード盤製作工程

DMM カッティングマシン
「未完成」というと、昔から重々しい演奏が耳に残るが、スウィトナーの演奏は古典派と遠くない見渡しのよいサウンドでシューベルトに相応しく思える。
第1楽章、テンポは遅すぎず、開始部分は極端に弱奏ではない豊かな低音、vn群の涼音が始まり、[13]からはobとclが同音でミックスされ、新たな管楽器のように聴かせる効果だ、

こうした木管の味わいも鮮やかに聴ける、
ぞくぞく引き付けるのが[67]からの弦のトレモロ、まさに楽譜どおりと言えるが、fzからぐっと弱奏に押さえ、再びじわじわとfzに持っていく効果が深く引き付ける、

展開部の総奏もあくまで清潔サウンド、trombを含むブラスの豪快さと、付点リズムのtimpの引き締めがしっかり効いて気合いがこもる、

第2楽章、始まりのコントラバスはしっかりと響き、弦がじつにきめ細かい、短調に入ると第1楽章と同様、清潔な総奏の中に気合いを感じさせる、
you tubeにはDENON盤は多くないが、当録音はあった、

you tube:Schubert - Otmar Suitner (1983) Symphony № 8 h moll D 759 ≪Unfinished≫
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