Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

D.R.デイヴィス:ハイドン 交響曲No.3、No.6《朝》、No.7《昼》  

昔はハイドンの交響曲と言えば後期の副題付きの作品くらいしか音盤化されず、ベートーヴェン以後の基盤を築いた人、のような評価しかされていなかった。前にも書いたが、これはハイドンの売り出し方がまずい、'50~'60年代バロック・ブームで人気だった室内オケがハイドン初期の親しみやすい交響曲も積極的に取り上げていれば・・?
今日のデイヴィスによる全集CD5はそれにふさわしい曲が収まっている。また演奏も単独盤の名演を凌ぐ内容だ。
hay sym cd5
デニス・ラッセル・デイヴィス指揮、シュトゥットガルト室内O

第3番ト長調
最初期みたいな番数がついているが、じつはエステルハージ家に就いてからの作品。
第一楽章はすっかり完成したソナタ形式の楽章で爽やか、バロックから引き継いだ対位法で聴き応えもあり、あれこれ言わずとも楽しめる。
第二楽章、弦楽で簡潔にできているが、美しい冴えを持っていて、後半が特に良い。
メヌエット、気品を帯びたテーマで高音部とバスでカノンが演奏される、この演奏ではホルンが空間に美しく響きわたる。
終楽章は初期の作品としては圧巻、
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ここでもモーツァルトの「ジュピター」に近い形の動機が使われ、対位法による見事な楽章が展開する。

第6番ニ長調《朝》
6番~8番の《朝》《昼》《晩》の三部作はハイドンがエステルハージ家の副楽長に就任した直後くらいに書かれたとのこと、これは現代でもハイドン売り出しに格好の作品かも?A.エステルハージ公がヴィヴァルディがお好きだったことも反映しているという、そう言われればヴィヴァルディ「四季」を彷彿させる内容で各楽器のソロが入る。
第一楽章、早朝、空が白みはじめるような序奏があり、爽快な主部が始まる、fl、obのソロで始まるが、整ったシンフォニー楽章である。
第二楽章、ここからがソロが活躍、何らかの情景描写のようでヴィヴァルディの「四季」同様、ソネットが付いていてもよさそうだが、聴き手の想像に任される。この楽章もアダージョの序奏があり、14小節からアンダンテに入る、コンマスのB.ハドソンが美しいソロを弾き、
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ここの反復で、トゥッティだけの箇所にも新たなソロ旋律を加えていて、これが素晴らしい。
優雅なメヌエットはflのソロが活躍、続いてobやホルンも聴かせる。トリオはコントラバスとファゴットがソロを取る。
終楽章は快速に決める、各パートの楽器が目まぐるしくソロを入れるが、交響曲の枠組みもしっかり聴かせるのが素晴らしい。

第7番ハ長調《昼》
第一楽章はフランス序曲風の付点リズムの序奏を置く、これもバロック回帰か、主部は快速、この楽章からソロ楽器が次々に奏でる、ソロ同志のやりとりの心地よさ、どこかテレマン風の快活さだ。
第二楽章、短調に始まり、vlのレシタティーボが入り、オケの劇的な響き、オペラのある場面のようだ、これも知られざる台本が隠されているようで興味深い。
メヌエットもありふれていない魅力を聴かせる。このトリオでもコントラバスが活躍し、ホルンの助奏も心地よい。
終楽章、《朝》と同様、ソロ楽器の饗宴、デイヴィスは快速、エネルギッシュに決める。

第8番の《晩》はあらためて。
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