Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

D.R.デイヴィス:ハイドン 交響曲No.44《哀悼》No.43《マーキュリー》  

夜になってぐっと冷え込んできました、ちょっと体は疲れぎみの休日前夜はゆっくり音盤鑑賞、ウトウトしながら聴くもよし^^

D.R.デイヴィス、ハイドン 交響曲全集よりCD15、疾風怒涛期を代表するような《哀悼》と《マーキュリー》のカップリングだが、これ1枚が名盤だ。この2曲には楽器ソロが入ったり、ユーモアの要素で聴かせる所はない、真っ向から書いた傑作。まずシュトゥットガルト室内Oの美しいサウンドがいつもながら良い。

hay sym44 43
デニス・ラッセル・デイヴィス指揮、シュトゥットガルト室内O

No.44《哀悼》
第一楽章、急速すぎないテンポでじっくり味わえる、引き締めた感覚だが、弦楽のしなやかさを聴かせ、常に耳心地よい、展開部は第二主題の畳みかける見事さ、再現部には第一主題による幻想感を置き、短調交響曲の魅力がいっぱい。
メヌエット、高音部とバスが完全なカノンを貫く、落ち着いたテンポで、端正に聴かせる、トリオは弦の涼やかさとやわらかなホルンが陽を当てる。
第三楽章、アダージョはハイドンが自分の葬儀の際に演奏してほしいと遺言していた楽章、さすがに疾風怒涛期を代表する傑作楽章で、後半は深い安息の世界に導くようだ。デイヴィスは過剰な表情を付けず爽やかに進める。
終楽章、ちょうど良い快速さだろう、展開部以後はまさしく怒涛、デイヴィスは気迫と緻密さを両立、後半を反復しているのも良い。

No.43《マーキュリー》
きっぱりと鋏を入れた《哀悼》に対し、こちらはじっくりと進める。
第一楽章、この楽章も程よいテンポに押さえ、丹念に表現、第一主題開始はデリケートでしなやか、快活な部分が続く、第二主題の爽やかさがじつに良い。展開部は短調に始め、疑似再現のあと、第二主題を使ったところが素晴らしい。まさぐるように主調に移り再現部へ入る。後半も反復される。
第二楽章、反復すると結構長大な楽章だが、これもこの時期を象徴するような緩抒楽章の傑作、弱音器を付けた弦が主体に幻想と安息の世界に浸らせる。デイヴィスはぐっと弱奏を用いて引き込む。
メヌエット、前楽章と大きく気分を変える、明確なテーマが夢見心地から覚ましてくれるようだ。これも好きなメヌエットの一つだ。
終楽章、第一楽章同様しなやかな前置きがあり、ぐっと快活になる、デイヴィスは快速に一段とエネルギッシュに決める。展開部の見事さも《哀悼》に引けを取らない。後半も反復されるが、この終楽章にはコーダがあり、反復した終りに演奏され、堂々と終結する。
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category: F.J.ハイドン

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コメント

マーキュリー

名前がついていると親しみがわきますね。特に曲数の多いハイドン、モーツァルトの交響曲、弦楽四重奏曲などでは・・・
それと私だけかもしれませんが、第一楽章の始まりがいきなり速く始まる曲もそうなんです。ハイドンの交響曲ではアダージョでゆっくり始まる曲が多いように感じますが当時の様式でしょうか?

LUTE #- | URL
2015/12/24 08:07 | edit

序奏

LUTEさん こんばんは

後期になるほど、序奏のついた曲が多くなりますね、
聴衆の耳を引き付け、集中させて主部を聴かせるイントロの意味もあるそうですが、力強い始まりの曲には序奏をつけないのが多いようです。序奏の付いた曲の主部は弱奏で始め、じっくりと進展を聴かせていく、そんな感じですかね。

michael #xNtCea2Y | URL
2015/12/25 00:04 | edit

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