Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

D.R.デイヴィス:ハイドン 交響曲No.76~78  

ハイドンの交響曲No.76~78の3曲セットは実現しなかったものの、英国での演奏会を計画して作曲された意欲作で、ハイドン通には外せない曲でしょう、しかし、全集でもない限り録音されず、隠れた傑作です。今日はD.R.デイヴィスの全集から取り上げます。
過去にはロイ・グッドマン指揮、ハノーヴァー・バンドの演奏を取り上げました。グッドマンの古楽オケによる快速な演奏にも満足しましたが、デイヴィスはじっくりと構えたテンポ、一段と構成の彫の深さが聴こえてきます。

hay sym 76 77 78
デニス・ラッセル・デイヴィス指揮、シュトゥットガルト室内O

No.76変ホ長調
第一楽章、グッドマンのテンポが記憶にあると、随分ゆっくりに感じるが、いつの間にかこのテンポに納得してくるから不思議、快活な第一主題と流麗な第二主題の対比が良い、展開部は第一主題が短調で導入、すぐに第二主題の穏やかな展開を聴かせる、再現部に入ってもまだ展開部が続くような濃密な内容。
第二楽章、愛らしいテーマによる変奏、いつものように優美にまとめていくのかと思わせ、81小節からのff、
sc02_20151227233754f75.jpg
何が起きたのかと驚かせる、こんな斬新さは他にないだろう^^
メヌエット、マンネリ化を避けた新鮮なテーマだ、トリオはレントラー風。
終楽章、やや愛嬌のあるテーマだが、逞しく発展する、展開部は期待どおり対位法でぐっと迫る聴きどころ。

No.77変ロ長調
第一楽章、軽快な第一主題、第二主題もその続きのような性格、と提示部はいたって明るい、展開部は短調の第一主題で開始、対位法になり見事、続いて第二主題も穏やかに展開される、再現部にも引き付ける変化が多い。
第二楽章、始まりから突然、別世界に来たような感覚になる、優美この上ないテーマが弱奏により夢玄的に奏でられ、古典派音楽であることすら忘れる、ハイドン屈指の美しい曲
メヌエット、リズムが独特で、これも意欲作らしい新鮮な楽しみを聴かせる。
終楽章、テーマはよくありそうなハイドンらしさだが、これがよけいに期待させる、展開部のバス部のパッセージを伴った対位法が力強く迫り、じつに見事、全楽章すばらしい。

No.78ハ短調
疾風怒涛期の短調交響曲とはスタイルを変えた趣き、
第一楽章、第一主題は確固とした始まりだが、メロディアスな部分が続き印象的、ここはヴァンハルの短調作品を思わせる、展開部は対位法による彫の深さ、転調の妙、再現部から終結まで存分に聴かせる。この充実感にはモーツァルトのsym No.25なども及ばない。
第二楽章、アダージョ、珍しくソナタ形式か、表情豊かな主題、弦も管も16分音符を刻んで迫りくる、展開部は小規模ながら魅力。
メヌエット、すっきりした飽きの来ないテーマ、トリオはobがややユーモラスな感覚。
終楽章、ハ短調のロンドらしい簡潔なテーマ、休符を置いて堰を切ったように展開部に突入するところが見事。
関連記事

category: F.J.ハイドン

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://micha072.blog.fc2.com/tb.php/1010-db6dd6f2
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

FC2カウンター

ブロとも一覧