Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

N.アーノンクール:モーツァルト交響曲No.39(再掲)  

先日亡くなったアーノンクールの音盤を聴きあさっているところです。ハイドンのロンドン・セット、パリ・セットも魅力的ですが、久しぶりに聴くモーツァルトにはアーノンクールらしさが明確に聴かれ、新鮮に感じます。録音は1984年、それまでの伝統的演奏に耳慣れていれば、確かに異質であり、私もそう感じた、当初は異端扱いされる傾向も少なからずあったが、21世紀現在では正統派と言えるでしょう。

har moz 39
ニコラウス・アーノンクール指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウO

アーノンクールのヴィヴラートなしのレガート奏法は心地よい微風のような響きがデリケートにコントロールされた味わい深いもの、従来の常識的?に歌うだけのワンパターン・レガートとは違う、この表現は弦はもちろん木管でも存分に聴かせる。一方で鋭く明確なスタッカート表現を効かせ、流麗な横の線とがっちりした縦の線が組み合い音楽に立体感を与える。
No.39変ホ長調 K.543
第一楽章、魅力的な付点リズムの序奏を持つが、古楽奏法に基づき付点を強調、序奏部から圧倒感で引き付ける、主部は意外にじっくりテンポだが、第一主題の歌う前半に続き、がっちり引き締めた力感を響かせる、これは曲のもつ愉悦を十分に引き出す。展開部もぐっと立体的に描く。
第二楽章はテンポはやや速め、このレガートの味わいを存分に聴かせて始まる、短調に入ると突如急楽章的な切迫感をだす。弱奏部分も常に張り詰めた感覚で聴き手を虜にする、聴き飽きたような、かったるさはどこにもないv
メヌエットは速く、三拍子を一拍に聴かせる、しかしリズムは小刻みに切り立てる、トリオはゆったりとクラリネットと弦を流麗に、雰囲気をかえる、メヌエットに戻った鋭さが効く。
終楽章、休みを置かず開始、やや快速なテンポで、武骨なほどきっちりと畳みかける、timpや金管が鋭くリズムと力感を加え、弦や木管のレガートも交錯し、じつに彫の深い終楽章となっている、後半も反復する。
アーノンクールはじめとする、古楽に基づく改革がなかったら、C.アバド晩年の名演も成り立たなかっただろう。
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