Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

M.バーメルト:W.ハーシェル 交響曲集  

昨日、話題にした音楽家兼天文学者のウィリアム・ハーシェル(1738-1822)の作品を取り上げます。マティアス・バーメルト指揮、ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズの演奏で現代、陽の当らない古典派作品を片っ端しから録音した「モーツァルトと同時代の作曲家」シリーズの一つ、今、手に入るのはこれ1枚しかありません;

herschel sym
マティアス・バーメルト指揮、ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ
2002年録音


収録曲は1760~1762年に作曲された交響曲で、以下の6曲、
No.14 d-dur No.8 c-moll No.2 d-dur
No.12 d-dur No.17 c-dur No.13 d-dur

ハーシェル20代前半の作品となる。この時期ハイドンはエステルハージ家の副楽長に就任したばかりで、ハイドンもこれから主要な作品を書き始めるといった頃である。
いずれも急、緩、急、3楽章の小規模な作品だ。一通り聴いて感じたのは、よく似た作風の作曲家が他にいるかというと、特に思いつかない、あえて言えば、ヨハン・クリティアン・バッハ、あるいは溯って、ジョバンニ・バティスタ・サンマルティーニの影響下に思えるが、あくまで基盤的なこと、W.ハーシェル独自の世界とも言える。また主旋律に対し、バスは通奏低音的な動きが多い、ポリフォニクな書法も入る。
初期のNo.2 d-durが比較的平明でサンマルティーニに近い印象だ、軽快な第一楽章、憂いを帯びた第二楽章、快活な終楽章、と親しみ易い。最も異色を放つのはNo.8 c-mollで、ここで唯一の短調交響曲、第一楽章では疾風怒涛的な切迫感も持つが、和声の推移など他では聴いたことのない不思議な感覚だ。第二楽章も短調のまま悲哀感を帯びる、終楽章もトレモロ奏法による急き立てる楽章。No.12 d-durはホルン、オーボエが入る、この曲は爽快さが印象的、vnのソロ部分もある、第二楽章は優美、終楽章はまた長いトレモロ奏法による急速感で始まり、快活にまとめる。No.17 c-durもまたすっきりとした美しさだ。

No.8 c-mollの不思議な印象を含め、やはり既存のありふれた音楽からは一線を置き、未知の魅力を模索したい、といった、のちに天文学に進むハーシェルらしい気質が作品の風合いに感じられるようだ。
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ウィリアム・ハーシェル
俗人の感覚とは一味違う、こればかりは実際聴いて感じるしかないです^^;
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category: その他・古典派

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