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ティコの超新星: SN 1572  

古代ギリシャの天文学者ヒッパルコスは紀元前134年ごろにさそり座に見たこともない星「新星」を発見した、これがきっかけで全天の星の位置と明るさを等級分けした恒星表を40年かけて作成したと伝わる、これで奇妙な天体が現れても、通常の星と区別できるわけで。
このときヒッパルコスが見たのが星の爆発だったとしたら超新星残骸が残ったはずだが、それらしい候補が発見されたという情報はない?1054年に現れた、かに星雲(SN 1054)は各国に記録が残るとおり、中心にパルサーのある超新星残骸としてお馴染み。
1572年と1604年に現れた超新星はそれぞれ、ティコの超新星、ケプラーの超新星、と奇しくも師弟にあたる天文学者の名がついている。

今日はティコ・ブラーエが観測記録を残したSN 1572(カシオペア座)について、
出現当時は金星くらいに明るかったそうで、誰もが驚いただろう、
001_20160526011651392.jpg
SN 1572(12000光年) NASA
チャンドラX線観測衛星が2000年から2015年にかけて捉えた爆発の拡がり、
SN 1572(Tycho)の動画→SN 1572"Tycho"(1:02から)
画像的にはわずかな動きに見えるが、宇宙でたった5年でこれだけの変化を見せる天体などめったにない、超新星爆発の凄まじさを見せつけている。
最新の観測で、これは標準的なIa型超新星だとわかった。すばる望遠鏡の微光天体分光撮像装置(FOCAS)により、超新星残骸の周囲で観られる光の「こだま」を分光観測して、スペクトルはIa型超新星に特徴的なものであるとわかった。その手法は光源の離れた場所にある塵によって反射された光の波が遅れて地球に到着する現象を利用するそうだ。
lightechos.jpg
国立天文台資料
塵に反射された光は436年もの時間差を置いてやってきた!詳細→すばる望遠鏡サイト
なお、最近になって、標準光度よりも明るい、または暗いIa型の超新星が発見され始め、こうしたIa型の多様性を説明するためには、超新星爆発のメカニズムの詳細を詳しく理解する必要があるとのこと、宇宙の加速膨張を導き出した"宇宙の灯台"だったはずのIa型超新星の信頼性が揺らぐ大問題にも・・?
かつて、セファイド変光星がそうだったように、初期には正確な"ものさし"として用いるために必要な修正要素が知られず、大きな誤差が出ていた、今後もコズミック・ラダーが大きく修正される可能性もあるかもしれない、本当に天文学は手さぐりが続く;
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category: 宇宙・天体

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