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ハッブル定数  

宇宙の膨張に伴い、天体が我々から遠ざかる速さとその距離が比例することを示す法則がハッブルの法則である。
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ν=Ho・D (ν:天体の後退速度 Ho:ハッブル定数 D:天体までの距離)

このHo:ハッブル定数は1Mpc(メガパーセク:約326万光年)離れるごとに増す膨張速度を表す、ほんの50年ほど前までは、本当に大まかにしかわからなかったハッブル定数だが、観測技術の向上でかなり正確に絞り込まれてきたようだ。

2012年の情報だが、NASAのスピッツァー赤外線天文衛星により、天の川銀河で10個、大マゼラン雲で80個のセファイド変光星の観測を行った、赤外線は宇宙空間の塵による減光を見透せるので、より精度の高い観測で、
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縦軸が明るさ(絶対等級)、横軸が変光の周期
資料:NASA/JPLCaltech/W.Freedman(Carnegie) 

このグラフの比例線から大きく外れたものがないことからもそれが伺える。この観測に基づき、得られたHo:ハッブル定数は74.3±2.1km/秒/Mpc(1Mpcあたり、毎秒約74.3kmずつ遠ざかる)という結果がでた。

最新の観測として、ジョンズホプキンス大学のアダム リース氏らの研究チームがハッブル宇宙望遠鏡(HST)と米・ハワイのケック望遠鏡を用いて、セファイド変光星とIa型超新星の両方が存在する銀河を探し、現在の宇宙の膨張率を測定した。
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りゅう座の銀河UGC 9391、○の部分はセファイド変光星、×の部分はIa型超新星2003du
資料:NASA, ESA, and A. Riess (STScI/JHU) 

両タイプの天体が存在する銀河までの距離を測定して基礎データを正確にし、さらに遠方銀河に存在する約300個のIa型超新星までの距離を計測した。一方、銀河の後退速度は、銀河からの光の波長がどの程度引き伸ばされているかを測定して知ることができる。銀河の距離と後退速度から求められた、Ho:ハッブル定数は、73.2 km/秒/Mpcとなった。
この観測によるハッブル定数は、不確定性が2.4%しかないそうで、極めて正確な値である。
しかし、宇宙背景放射の観測から予測される値とは少し差異があり、NASAの人工衛星WMAPによる観測から予測される値は今回の結果より5%小さく、ESOの人工衛星「プランク」のデータによる予測は9%小さい値である。
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category: 宇宙・天体

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