Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

西崎崇子:J.B.ヴァンハル ヴァイオリン協奏曲集  

NAXOSが企画した18世紀の音楽シリーズとしてJ.B.ヴァンハルの作品がいくつか取り上げられ、交響曲もなかなか楽しめるものでした。モーツァルトの主題のような大胆さはないけど、ウィーン古典派の常識的で一流のセンスを聴かせてくれるのがヴァンハルです。またヴァンハルは特定の雇用主に仕えず、史上初の?フリー作曲家だったことでも知られます。
録音はそう数多くは出ていないと思いますが、西崎崇子のvnソロ、H.M=ブリュール指揮、ケルン室内Oの好演で聴くことができます。micha
vanhal vu con
西崎崇子:vn
ヘルムート・ミュラー=ブリュール指揮、ケルン室内O
2005年録音


1曲目、vn協奏曲ト長調(Weinmann Ⅱb:G3)
前期古典派風で穏やかな主題に始まる、アレグロ モデラートは何とも優雅な味わいで、前奏の第二主題が印象的で洒落ている、西崎崇子のvnソロは透明感を大事にした、作品に相応しい演奏、ブリュール指揮:ケルン室内Oも同様にすっきりと心地良い、作品はvnのテクニカルな聴かせ方をせず、各主題を美しく発展させ、過剰な要素なく端正に紡いでいく、
第二楽章アダージョ、ここでも古典派後期には聴かれないような、旋律の一つ一つが磨かれたような清涼な音楽で満たす、ハイドンの初期作品と同じ味わいだ。
そして意外なのが、第三楽章アレグロ、演奏時間が第一楽章より長く、主題は終楽章風でもあるが、内容はもう1つ"第一楽章"がある感じだ。じっくり前奏を聴かせ、ソロが始まり、協奏ソナタ形式を展開していく、改作して別の曲の第一楽章にしてもおかしくないような。

2曲目、vn協奏曲ト長調(Weinmann Ⅱb:G1)
この曲は各楽章の構成が常識的だ、第一楽章からⅡb:G3以上に雅びな雰囲気を湛え、誰が聴いても「いい音楽だ」と心和むだろう、展開部も白熱はしないが、程よく踏み込む。
第二楽章、アンダンテ、期待どおり、前奏といいソロといい、清涼な音楽、ソロvnの重音奏法にオケのvnの和声が重なり美しい。
第三楽章、やや活気を持つアレグロ、ソロもここで装飾的な切れ味の心地よさを聴かせる。

3曲目、vn協奏曲変ロ長調(Weinmann Ⅱb:Bb1)
前期古典派風ではあるが、前の2曲とはちょっと趣きを変える、この曲はモーツァルトがソリストとなって演奏されたという記録があるそうで、確かに、ちょっとモーツァルトが好みそうな感じかもしれない?
第一楽章アレグロ モデラート、主題が印象的で、vnのソロも表情豊か、一段とvn協奏曲らしい出来栄えに思える。展開部もこの曲が最も踏み込んだ味わい。
第二楽章、清涼、穏やかな中にテクニカルな部分もちらりと置く、
第三楽章、アレグロ、ここらでハイドンのチェロ協奏曲No.1のようなキレキレの終楽章も聴きたいところだが^^ヴァンハルはあくまで優雅にいく、ソロvnが切れ味の魅力を聴かせるところは随所にある。

いずれも、もっと演奏されてよい曲だ。
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