Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

W.エールハルト:J.F.X.シュテルケル 交響曲No.1&2  

未知の古典派作曲家の探索を楽しんでいます。今日はヴェルナー・エールハルト指揮、ラルテ・デル・モントによるヨハン・フランツ・クサヴァー・シュテルケル(1750-1817)の交響曲を聴く、エールハルトといえばコンチェルト・ケルン時代からJ.M.クラウスはじめ、一般に著名ではない優れた作品を取り上げてきました、今回DHMの新盤として録音したシュテルケルの作品にも期待してしまう。ラルテ・デル・モントはコンチェルト・ケルンと同じく、弦楽はテンションの低い弦を使っている感じで、線の細い響きだが、微かな弱奏までくっきり聴こえる透明感、コントラバスが底力で全体を包み込むサウンドバランス。micha

sterkel sym
ヴェルナー・エールハルト指揮、ラルテ・デル・モント(ピリオド楽器)
録音:2013年12月 ドイツ、レーファークーゼン・クルターハウス


シュテルケルについて詳しい資料はないが、1750年にヴュルツブルクで生れ、モーツァルトより6歳年長、活躍時はモーツァルトやクレメンティ等と並ぶ人気で、ピアニストとしても有名だったとされる。交響曲はマンハイム楽派を基盤としているそうだが、当然ハイドンの影響も受けただろう、
20世紀流の演奏でモーツァルトなど著名な作品に馴らされた耳にはそれ以外は異質に(出来がわるく)聴こえてしまうかもしれない、エールハルトはそのギャップを飛び越し、作品の魅力に直に迫らせてくれるようだ。

交響曲第1番ニ長調Op.35-1
第一楽章 Allegro con spirito、快活でやや武骨な第一主題で引き付ける、第二主題は柔和な味わい、じりじりとしたcresc.の後の力感、懐の深い提示部を聴かせ、反復なしで展開部に移る、この展開部の規模と内容には目を見張る、第一主題、第二主題、順に用いた長大なもので、これはハイドンからベートーヴェンへと橋渡しをする内容に思える、再現部、終結の華々しさはP.ヴラニツキーを思わせる。
第二楽章 Larghetto、幾分素朴ながら優美な主題、この楽章は短調となった中間部が聴かせどころ、突如とした緊迫感に包まれる。
メヌエットは活発で小気味よいテーマ、トリオは特徴めいたものはなく、簡潔な楽章だ。
終楽章 Allegro vivace、やや民謡調の主題のロンド-ソナタ形式はハイドンに近い、展開部は上手く休符を置きながら次への期待を誘う、ここでも第一楽章同様の充実感を置き、終結も華々しい。

交響曲第2番変ロ長調Op.35-2
第一楽章 Largo - Allegro assai、短い序奏を置き、主部の第一主題はがっちりと始まる、快速感に満ちた提示部が引き付ける、反復なしで展開部へ、ここもまた第1番に劣らず鬼気迫る内容だ。序奏部をわずかに挿入して再現部となるが、最後まで気を抜くところなく聴かせる。
第二楽章 Adagio un poco、この楽章も中間部以降が非常に充実、聴かせどころとして書かれている。
メヌエット Allegro 活発な性格のメヌエットでトリオも小ざっぱり、3分足らずで簡潔に終わる。J.M.クラウスがたった1曲書いたメヌエット楽章を思わせる;
終楽章 Presto 活発な舞曲風のロンドテーマで、爽快に進む、目まぐるしく対位法も用いたハイドンの傑作に匹敵するような楽章で期待に十分応える、華々しい終結もベートーヴェンほどゴツくさくなく、痛快。

もう一曲「大オーケストラのための序曲」が入っている、大袈裟だがそれなりに楽しませる、管楽器の妙技が目立つ。

さすがエールハルトの取り上げる作曲家、
ヴラニツキー兄弟に続いてすっかりはまってしまった。
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category: その他・古典派

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