Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

W.エールハルト:J.M.シュペルガー 交響曲集  

先日のH.グリフィスとW.エールハルトは本当に次々楽しみを広げてくれます。micha
今日はエールハルト盤で、ヨハネス・マティアス・シュペルガー(Johannes Matthias Sperger,1750-1812)の交響曲のアルバムです、これもDHM新録音です。
sperger sym
ヴェルナー・エールハルト(指揮)、ラルテ・デル・モンド(ピリオド楽器)
録音:2014年9月, ドイツ、レバークーゼン、バイエル=クルターハウス DHM


シュペルガーというと過去にtrp協奏曲を一曲だけ聴いて、その曲はモーツァルトに似た感じだった、というのを覚えている程度です。
シュペルガーは先日のJ.F.X.シュテルケルと同年生まれで、コントラバスのヴィルトーゾだったそうで、作曲も数多く手がけた人です(詳細→Wikipedia)今回、エールハルトが選んだ曲は3曲で、うち2曲が短調作品というのに興味ひかれます。

1曲目、交響曲第26番 ハ短調から魅了されます、
第一楽章 Allegro con spirito これほど緊迫した動機はざらにはない、清涼な第二主題を挟み、切れ味に満ちた強奏と交錯、ハイドンの短調交響曲にヴァンハルの流麗さを併せ持つような感覚で素晴らしい、エールハルトの引き締めた演奏で一段と気合いが入り引き付ける。
第二楽章、Andante auioso ここでシュペルガーの美しいメロディーメーカーぶりが伺える、ハイドンの疾風怒涛期の緩抒楽章の味わいも感じるが、わりと簡潔に終わる。
メヌエットは気品を湛えた主題でここはモーツァルト的か、トリオは木管が演奏し簡潔。
終楽章 Allegro 休符を挟み、短調のためらうようなロンド風主題、しかし長調になる部分が多く流麗な楽しさでいく、展開部は転調を聴かせ、疑似再現を置き、続きが入る、劇的な聴かせどころもあり、両端楽章が入念に書かれている。

2曲目、交響曲第21番 ト短調
26番とくらべ、じっくり聴かせる第一楽章Vivaceだ、開始の動機はここでも休符を挟み、ためらうように始め、第一主題が力強く確定する、この切迫感と第二主題のなでやかさの対比、ハイドンの短調作品に近い感覚もあるが、短調作品は不思議と作曲家の内面を感じる、シュペルガー独自の味わいも多分にある。展開部も疑似再現を挟んだ二部構えで、意外な場面も置かれる。これも魅了してやまない楽章だ。
第二楽章 Andante 26番と同じく、センスにあふれた主題の緩抒楽章、小ソナタ形式か、後半がやや劇的な聴かせどころ。
メヌエット Majestoso Allegro moderato 弦の重音奏法で力感ある始まりの主題、きりっと気品を帯びた深みのあるメヌエット、トリオは一転して弦による涼やかさで魅了。
終楽章 Allegro moderato 弦がト短調のロンド主題を奏で、ロンド形式に徹したような楽章、ロンド主題の間は変化に富み充実する。

最後の交響曲第34番 ニ長調
trpとtimpが入り、第一楽章は序奏としてマーチが置かれる、まさしく祝祭的な作品、主部 Allegro e con spiritoは快速感と鮮やかなパッセージで魅了、trp、timpが華々しい活躍、展開部は意外に穏やかなobソロが進め、対比が効果的。
第二楽章 Andantino 短めにまとめた楽章、主題はやはり優美なセンス。
メヌエット Allegretto このメヌエットも約2分半で簡潔にまとめる、しかし快活な主題とトリオのobソロが心地よい。
終楽章 Allegro ソナタ形式の充実した内容、提示部が既に痛快、展開部から終結までも良く出来ている。

特に前の2曲など、これほどの曲が知られなかったのはもったいない、さすがエールハルト、良い曲を掬い上げてくれます。
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category: その他・古典派

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