Micha クラシック&リュートの楽しみ

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K.マロン:ヴァンハル 交響曲集vol.3より ハ短調  

ヨハン・バプティスト・ヴァンハルもかつては知られざる作曲家でしたが、近年復活してきた代表的な古典派の一人で、録音物も多いです。micha
古典派の短調交響曲は緊迫した動機で始まるものが多く、試練、熱情、幻想、といった感覚が強く、あまり悲哀的ではないと思いますが、いつも決まった様式できちんと書いている作曲家達も短調では内面性が出るような気がして興味深いです。ヴァンハルの交響曲 ハ短調 (Bryan c2)も傑作の一つかと思いますが、全楽章が短調で書かれていて、ハイドンの疾風怒涛期の作品と比べると流麗に運び、旋律が印象に残りやすいです。
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ケヴィン・マロン(指揮)、トロント・カメラータ
録音:2004年1月 カナダ,トロント,グレイス・チャーチ・オン・ザ・ヒル


ケヴィン・マロン指揮のNAXOS盤第3集で、4曲入ったうちの2曲目、
交響曲 ハ短調 (Bryan c2)
第一楽章、アレグロ モデラート 弦でさらりとした動機が開始、trp、timpが加わりどっしり確定する、第二主題らしいものが現れないのはハイドンの「告別」と同じ手法か、展開部は凝った書法はないが第一主題の転調で押していく、終りの不協和を使った幻想感がすばらしい、再現部は短縮されすっきりと終わるが、後半も反復される。
第二楽章、アンダンテ 短調でさらりとしているが優美な主題、短めだが幻想的な魅力も入れてまとめる。
メヌエット、モデラート これも撫で肩で優美な主題のメヌエット、flと弦楽によるトリオは雰囲気をあまり変えない。
終楽章、timpを伴った小刻みで切迫する主題で始まるが、あくまで流麗、快調な運び、展開部の作りは第一楽章に似ている、比較的小じんまりと出来た曲だが、美しく均整のとれた短調交響曲として逸品ではないだろうか。

ほか、カップリングされた3曲目、交響曲 変イ長調 (Bryan Ab1)の第一楽章は前古典派的な雅びな感覚で魅力、全楽章ホルンが活躍するコンチェルト風のところも聴きどころ。小じんまりした作品が多いヴァンハルだが、1曲目に入った交響曲 ニ長調 (Bryan D2)など展開部を持たない小ソナタで非常に短いが、溌剌として心地よい。最後に入った交響曲 ト長調 (Bryan G6)はやや長大でじっくりした内容を持ち、展開部もハイドンに迫る内容だ。
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category: J.B.ヴァンハル

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