Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学の話など

ガーディナー:モーツァルト レクイエム(ジュスマイア版)  

モーツァルトのレクイエム、3枚目はJ.E.ガーディナー盤です。先日のホグウッド盤より後の録音ですが、使用楽譜はジュスマイア版を採用しています。モーツァルトのレクイエムは合唱を主体として書かれた作品なので、ガーディナーは1964年に設立したモンテヴェルディ合唱団の力量を存分に活かし、1曲目から強弱を細やかに設定した深い表現に浸らせる。
録音は潤った響きの中に各楽器も明瞭に聴かせる、PHILIPSらしい良さがある。
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独唱陣のソプラノを唄うバーバラ・ボニーは先日のE.カークビーとは歌唱タイプが異なるが、重くないリリックなソプラノはこのレクイエムに相応しく思う。2曲目キリエのフーガも角張らせることなく、引き締める。次のディエス・イレは端正さを崩さず、凄味と切れ味を聴かせる。まず合唱が素晴らしく、古楽演奏の中では最も芳醇な演奏ではないだろうか。

なお、モーツァルトの自筆譜が公開されていて、
自筆譜(IMSLP)
始めのほうは全パート書かれているが、オケ・パートに徐々に空白ができ、後回し状態になり、声楽パートと通奏低音が書かれるのみとなっていく、これでも曲の骨子は示せるので、オケ・パートは優秀な弟子なら何とか補えるかも・・しかし10曲目、Hostiasを最後に完全に筆が途切れる。

モーンダー版でカットされている12曲目、ベネディクトゥスだが、100%ジュスマイア作ではなく、別の使えそうな断片譜を受け取っていたかもしれない。じつはモーツァルトが他の弟子のレッスンで主旋律を書いた譜を渡し、これにバス旋律を付ける宿題を出したそうだが、
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モーツァルトの模範解答が下のEx.2だそうだ、上のEx.1はジュスマイアのベネディクトゥスの開始、音価の取り方は違うがほぼ同じ旋律だ。通奏低音としては主旋律とは違う形に動くのが望ましく、当然Ex.2が良い。ジュスマイアのこうした不出来?なところがいろいろ指摘され、別版が出てくるわけだが、どれを使うか、認めるかは演奏者や聴き手しだいとなる。
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category: モーツァルト

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