Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

R.ノリントン:モーツァルト レクイエム(ドルース版)  

モーツァルトのレクイエム、4枚目はロジャー・ノリントン指揮、ロンドン・クラシカル・プレイヤーズで、世にも珍しい「ドルース版」の演奏。ちょっとこわい物見たさっていうか^^;
他にはない録音です。
イギリスの音楽学者、ダンカン・ドルースが「モーツァルトの技法に精通した18世紀の有能な作曲家になったつもりで」絶筆部分を補作した、とのこと、参考→Wikipedia
ドルースはロンドン・クラシカル・プレイヤーズの一員として当録音でもvnを弾いている、ドルース版レクイエムの出版に伴った録音のようだ。とにかく誰かが演奏しないことには評価しようがない。指揮のノリントンがどう思っているかはライナーノーツに記されていない。
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moz req 02

モーツァルトによって書きあがった部分はもちろんそのまま、ノリントン指揮の演奏は快活なテンポをとり、合唱とオケが緻密に組み合った構築感が良い、独唱陣も質の揃った歌唱で、特にN.アージェンタの重くないソプラノの清涼さも作品に相応しい。
さて問題の補作部分だが・・
ラクリモサに続けられるアーメン・フーガはモーツァルトの別稿が元になっているが、モーンダー版でも加えられていた、モーンダー版は自然な美しいものであったが、ドルースは持ち前のフーガ手腕を投入したかったのか、テーマの扱いを変え、拡張され、20世紀人の趣味願望が潜入しているようだ。2度登場するホザンナのフーガも同様だ。
そしてベネディクトゥス、開始のテーマは同じだが、あとはまったく別物、モーツァルトの曲のあれこれから引用してきたような要素が追加される、ソロ歌手にクラリネット等が助奏するのが特徴だが、全般に盛り込み過ぎで違和感がある。仮に技法が未熟だとしてもジュスマイアのほうが断然美しい、Boy sopが唄うならジュスマイア版だろう。最後のコンムニオにも導入部に妙な手が加えられている、あとは普通に行く。
ドルースのここまで凝った補作ができる技量は評価されるだろうが、モーツァルトの傍らで同じ空気を吸っていた当時の弟子達には遠く及ばない門外漢だろう。
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category: モーツァルト

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