Micha クラシック&リュートの楽しみ

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宇宙の本当の距離  

天体の光は遠くにあるほど宇宙膨張による光のドップラー効果で、波長が大きく引き伸ばされ、宇宙論的に遠い天体の距離はこの波長の伸び度合、赤方偏移から推定されています。天体が放つ光のスペクトルで水素原子の輝線(Hα線)の波長のズレを観測してわかるそうです。
これは長い旅をして地球に届いた光が天体を出発した時、その天体があった距離を意味します、これを光路距離と言うそうで、つまり過去の情報です。光が数十億年以上旅をしてくる間にも宇宙が膨張して、今現在その天体はもっと遠ざかった距離にあります、それを計算から求めた今の推定距離を共動距離と言います、あらためて光が旅をすれば、もっと遠くなります。大抵の場合、天体の距離を表すのに使われるのは光路距離のようです。GN-z11
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*赤方偏移と言ってもいくつかの要素に分けられる、まず遠方天体から光が出発した時点で、その天体は地球に対して後退速度をもっているので、それによる赤方偏移が生じる、また天体の重力が強い場合、"重力赤方偏移"が出発時点で加わる、そして光が旅してくる間にも宇宙膨張により、波長が伸ばされて赤方偏移がさらに大きくなる。

2016年3月に発見された、おおぐま座にある初期銀河と思われるGN-z11は現在確認されている最も遠い天体で、ハッブル宇宙望遠鏡とスピッツァー宇宙望遠鏡の観測データにより、赤方偏移(z)は z=11.1と求められた、
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GN-z11 (NASA) 
これは距離134億光年となるが、分光観測に成功し、従来の観測より精度が高いらしい、この数値も光路距離であり、現在の実際の距離、共動距離は322億光年と計算される。

観測できる最も遠い光はビッグバンの名残の光、宇宙背景放射ですが、大きく赤方偏移してマイクロ波の波長になっています。宇宙年齢と同じ、138億光年とされますが、これも光路距離で表したもので、実際は465億光年の距離まで"観測できる果て"が遠ざかっているそうです。これより先は相対的に光より速く遠ざかっているので観測できない。これは空間そのものが膨張しているためで、天体が光速を越えて空間移動しているわけではない、よって光速度不変の原理は成り立つとのこと。
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