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2世代の星を持つ星団  

これまで、年老いた星々の集まり、球状星団の話は何度か取り上げましたが、また特殊な星団が見つかったようです。いて座1万9000光年にあるターザン5は一見普通の球状星団に見えますが、イタリア、ボローニャ大学の国際研究チームがVLTやHSTを用いた観測により、約70億歳の年齢差がある、新旧2世代の星から成っているとわかったそうです。
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ターザン5 :ESO
またターザン5の星々は天の川銀河の中心部(バルジ)を構成する星々とよく似ているとのこと、これは何を意味するのだろうか?

以前に書いた記事:に大マゼラン雲にある球状星団NGC1783(16万光年)にも「青色はぐれ星」とは別の若い星々が多いと挙げました、
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NGC1783 :NASA
これも大きく3世代の星に分かれ、このNGC1783が星間物質が豊富な大マゼラン雲の中を通過していった際に新しい星の材料を補給していった、という説がありました。星が極めて密集した球状星団は1つの強い重力をもった塊とも言えるでしょう。
また銀河合体により非常に密度の高い分子雲ができると、一斉に密集状態で星が生まれ(爆竹分子雲)、球状星団になるという考えも有力のようです。
NGC 4038-4039
爆竹分子雲が発見された合体銀河 (触角銀河)NGC 4038-4039:NASA

今回のターザン5は高密度の分子雲と合体し?若い星が多数生まれ、2世代構成になったのかもしれない。また銀河バルジを構成する星となるはずだった一団の星が固有運動や重力の影響で銀河を周回するようになったのかもしれない。
いずれにしても球状星団は銀河考古学の重要な化石と言えるでしょう。

*球状星団:宇宙の初期には銀河同士が混み合い、合体の頻度が高かった、その際、分子雲が高密度に圧縮され、球状星団のような密集した星団も多く生まれた、やがて宇宙が膨張し、このような銀河合体の確率が減り、新たな球状星団は作られにくくなり、今見られる殆どは宇宙初期の年老いたものばかりと考えられる。
*散開星団:これは現在も形成される、一つの星雲の中で同時に生まれる兄弟星で、肉眼で見えるプレアデス星団などがお馴染み、
Pleiades.jpg
プレアデス星団
散開星団は星の密集度が低いので、重力の結びつきより固有運動の力が大きく、やがて散り散りになっていく、われわれ太陽もこうした星団で生まれたと考えられる。
密集度の高い散開星団、あるいは密集度の低い球状星団、と言えるものもあっただろうが、これらも集団を維持できず、散逸してしまい、長く集団を維持できているのは、一定以上の質量の球状星団だけと思われる。
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