Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

N.マリナー:ハイドン交響曲「告別」「時計」(LP)  

ハイドン・シンフォニーの本当の美味さを最初に聴かせてくれたのがN.マリナー&アカデミー室内Oでした。アカデミー室内Oの卓越した腕前とフィリップスの名録音がそれを見事、音盤化しています。今日は聴き忘れていた「告別」と「時計」の1枚です。
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ネヴィル・マリナー:指揮
アカデミー室内O
フィリップス(輸入盤)


第45番嬰ヘ短調「告別」はそれまでロマンティックな時代の感覚で捉えた演奏が多かったが、マリナーはヤワではない、まさに疾風怒涛を踏まえた演奏、
第一楽章、アレグロ・アッサイは'70年代の当時聴いたら驚きそうな急速なテンポ、アカデミー室内Oの巧みなアンサンブルで完璧に整っている、50小節からの不協和を鋭く強調する。
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全体は冒頭に出る単一の主題で集中的に書かれているが、展開部の終りにこの主題が一時の安らぎのように初めて出る、
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このあと形式上、再現部に入ってからの転調による深みがさらに聴かせどころとなり、この異例の書き方はハイドンの才気が冴えている。
第二楽章も疾風怒涛期らしい傑作、アカデミー室内Oの清涼な弦の弱奏が深みへ誘う。
メヌエットや終楽章も良く整い、終楽章で"退場"する前の第一ホルンの上手さが印象的。
この曲の逸話が事実としたら、「家に帰りたい」楽員達の希望をさりげなく優雅に主君に気付かせる、ハイドンのセンスには脱帽といったところ;

第101番ニ長調「時計」はまず第一楽章、序奏でアカデミー室内Oの美音で引き付け、主部に入ると、速めで快活、全般に言えるがダイナミズムの表現が長く引かず瞬発的で歯切れ良いのが、快演の秘訣のようだ。
第二楽章、始まりの弦とファゴットによる振子のリズムからして、マリナーは余韻を持たせ、神経の通った美音を印象づける、木管の上手さも耳をひく、マリナーは緻密に設定したアーティキュレーションで一瞬もおろそかにしない。
メヌエット、この時期として普通のテンポだが、ダイナミズムが重っ苦しくないのが良い。
終楽章はわりと速めだが、さすがにアカデミー室内Oはかっちりと決める、またtrpの透明な響きが心地良い。
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category: F.J.ハイドン

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