Micha クラシックとリュートの楽しみ

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星に手が届くⅡ  

夜空の星々、あれはどれくらい遠くにあるのだろう、という謎は人類史始まって以来のことだろう、そのとてつもなく遠い距離が今、測れるようになったというのにわくわくする。
2013年12月にヨーロッパ宇宙機関(ESA)により打ち上げられた天文衛星「ガイア」は地球から150万kmの距離にある観測ポイントのL2点(太陽から見て地球の背後にある重力安定点)の周りを周回している。gaia
Gaia2.jpg
天文衛星「ガイア」:ESA
ガイアは地球を中心に天の川銀河の直径約半分に当る範囲(半径約3万光年)の星々の距離や動きを年周視差の測定法で、5年計画で観測している。星の立体地図を作る計画だが、距離を知ることは天文学全ての出発点となる。中間報告だけでも知りたいところ、情報が入ってきた。
打ち上げ後1000日目となる9月14日、ESAはこれまでの観測でわかった約10億個の星のカタログを公開した、この内、200万個を超える星は距離と固有の動きもわかったそうだ、このためには同じ星を平均70回も観測する必要がある。動きがわかれば、個々の恒星同士の重力の関係、また銀河内での天体力学もわかってくる。
ヒアデス
ガイアによる、おうし座ヒアデス星団の立体データに基づく動画
From the Solar System to the Hyades cluster

観測した領域の跡
ガイアが観測した領域
拡大画像:ESA

観測した中には多数のケフェイド(セファイド)変光星があり、ガイアでわかった正確な距離と明るさ、変光周期との関係をより精度の高いものとできる。これでケフェイド変光星が観測される別の銀河の距離も正確に知ることができる。
18世紀初頭には光の速さが正確に知られていた一方、天の川銀河の大きさや外部の銀河の距離というのは20世紀初頭までは皆目わからなかった、これを打開したのがケフェイド変光星の法則の発見である。
*ケフェイド変光星は変光星の一種で、星の実際の明るさと変光周期には比例関係がある(大きく明るい星ほど周期はゆっくり)、よって変光周期と観測上の明るさから距離を求められる。

おそらく肉眼で見える星は殆どガイアの観測データに入るだろう、アンタレス、ヴェガ、シリウス等々・・季節の星座を彩るお馴染みの星達の距離や動いていく方向など正確にわかるようになる、というだけでも興味深い。
gaia01_20150921171649f0e_2016092310423117b.jpg
「ガイア」の打ち上げカプセル:ESA
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category: 宇宙・天体

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