Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

N.マリナー:ハイドン 交響曲No.104「ロンドン」  

クラシックの演奏も時代とともに、演奏美学やスタイルも変わっていきます、特に古典派や初期ロマン派はその影響が大きく出るので、過去の録音を聴く場合、それを踏まえて聴く必要があります。ネヴィル・マリナーのハイドンも'70年代的なところが少なくないですが、最も早く現在に通じる演奏を聴かせた人で、その点、期待を外れる演奏はありません。
今日はA面の「オックスフォード」だけ聴いて忘れていたLPのB面、「ロンドン」です。マリナーのロンドン・セットはCD化されていない?下手なCD化より、LPが良いですね。
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ネヴィル・マリナー:指揮
アカデミー室内O
1977年録音 フィリップス


ハイドン:交響曲第104番ニ長調「ロンドン」
第一楽章、序奏は堂々と始まるが、弱奏はぐっと対比をつけて引き付ける、主部は快活なテンポでちょうど良い、楽譜はR.ランドン版を用いていると思われるが、fとなる32、34小節にあるレガート記号をマリナーは取り払い、スタッカート気味に切り立てる、
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R.ランドン版
このほうがマリナーの演奏スタイルに適合する、典型的なソナタ形式で見事な展開部、弦の内声がよく聴こえ、細部を緻密に味あわせる、しっかり対比をつけ、大味にならず小気味良いサウンドでまとめる。
第二楽章、変奏形式だが、ゆっくりめのテンポをとり、ひじょうに弱奏で始める、この曲唯一のカンタービレな楽章を印象づける、短調の中間部はダイナミック、じっくり進めた分、壮大さが効いてくる。
第三楽章、アレグロのメヌエットはマリナーらしく引き締め小気味よい。
終楽章がさらに良い、速めのテンポで押しどころ引きどころを明確にした、流麗甘美とは無縁な理知的感覚、畳みかける快演でしめくくる。

*カーリッジはAT440MLbで聴いた、当盤はフィリップス盤としてはやや硬質に感じる、ML針の効果で終楽章までトレース性良く聴けるのは良いとして、AT社いつものVM型らしい音、これでもう少しメロウで暖色サウンドの製品もあると良いのだが。
ma hay sym104b
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category: F.J.ハイドン

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