Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

K.ベーム:ハイドン 交響曲No.91&No.92「オックスフォード」(LP)  

このLPも新譜で出た当時から保存していたものです。ベームが「オックスフォード」を録音したと知り、さっそく店で取り寄せてもらった憶えです。最後に針を下ろしたのは何時のことだったか?;1973-1974録音のハイドン、91番とのカップリングです。
ベームはモーツァルトにおいても、その楷書的な演奏が功を奏し、飽きの来ない味わいを持たせているが、今日はハイドン、作品自体が楷書的で、当然ぴったりくる。またこの録音も各パートが明瞭、VPOの魅力もよく捉えた好録音です。(針→カートリッジを通して聴く弦の味わいは何故こんなに瑞々しいのだろう^^)
ベーム hay sym92
カール・ベーム指揮
ウィーン・フィルハーモニーO
1973-1974年録音、ウィーン、ムジークフェラインザール


第91番 変ホ長調
この作品はtrpやtimpは入らず、ベーシックな編成にflが1本加わっただけの小ぢんまりした編成、しかし対位法を駆使した作法は「オックスフォード」を上回るかもしれない凝った作品。ベームはVPOならではのしなやかな美音を活かすが、一音ずつに筋が通った感じだ。
第一楽章、序奏部には主部第一主題を予期させる要素がある、主部は半音階のなだらかな第一主題が頭から2声の対位法で始まる、
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主部の始まり
36小節からfで活気を付ける、第二主題も優美な性格。展開部は第二主題の結尾で入り、第一主題による巧妙な対位法が聴きどころ、再現部から終りまでも展開部が続いているようだ。
第二楽章、変奏形式、主題は簡潔でありふれた印象だが、変奏の内容が目を見張る聴き応えで引き付ける。
メヌエット、このメヌエット主題も特に個性的ではないが、書法の充実は一味違う、レントラー風のトリオでも、木管同士の多声的重なりが楽しませる。
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トリオ 後半部分
終楽章、後の第一期ロンドンセットの曲はわりと簡潔なフィナーレが多いが、明らかにそれらを凌ぐ充実した内容。

第92番 ト長調「オックスフォード」
ハイドンの交響曲で「オックスフォード」が一番の傑作だという評論家もいるし、102番だとする人も少なくないのを何かしらの記述で目にする。
第一楽章、この序奏も主部を予期させる内容をもつ、ベームは意外なほど弱奏でデリケートに開始、主部は属七和音で始まり、25小節のfで主和音となる、第二主題で開始する展開部は傑作、ベームはじっくりしたテンポだが強弱の対比、折り目正しさが心地よい活気を与える。
第二楽章、三部形式で優美な主題に始まるが、ベームは程々の表情に控え、甘美に過ぎないところがいい、短調の中間部の力感も極端にしない。
メヌエット、ベームのゆっくりめで堅牢な味わいもわるくない。
終楽章、程良く快速なテンポ、この楽章も、ロンドンセットを凌ぎそうな巧みな内容、演奏には様々なアプローチがあって良いが、ベームは隅々まで緻密に味あわせる名演。
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