Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

展開と収納  

翅を擦り合わせて鳴く秋の虫の季節ですが、夏の昆虫の話です;
トンボは前後2対の翅を駆使した、最も高度な飛行技術を持ちます、飛びながら他の小昆虫を捉えて捕食するため、飛行技術は何者よりも上回っている必要があります、しかしトンボは翅を折り畳むことはできません。
一方カブトムシに代表される甲虫は前翅が変化し、鞘翅(さやばね)という保護殻となって、収納された後ろ翅のみで飛びます、
001_20161003131746db3.jpg
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カブトムシなど多くの甲虫はまずおもむろに鞘翅を開き、後ろ翅を展開して飛びますが、開きっぱなしの鞘翅は風の抵抗を受けやすい、そこで技術開発したのがカナブンです、
動画→カナブンの飛び方
これはかなりの進歩でしょう、しかし飛行技術としては移動するのみのレベルです。

ここで本題としたいのは甲虫の仲間の後ろ翅の展開と収納です、これも高度な折り紙技と言えるでしょうが、鳥の羽より複雑に畳まれ、絡まることなく、さっと開き、さっと収納できるのが見事、翅脈で仕切られた翅の折り方に秘訣があるようです。
Maybug.jpg
ヨーロッパコフキコガネ Wikipedia
甲虫だけ見ても、先祖は単細胞だったであろう生命をここまで巧妙に自然が技術開発?するとは信じ難いことです;恐竜が登場する前、古生代には完成していたそうだし;

こうした高度な折り紙技は宇宙開発にも応用されていて、ソーラー・セイルやライト・セイル、折りたたみ型観測機器など、様々なユニットを狭いスペースのロケット内に収納して打ち上げ、宇宙空間で展開できます。
ph_thumb nasa
ソーラー・セイル NASA
*ソーラー・セイル:太陽が発する粒子(太陽風)を受けて推進する方式と光の圧力のみで推進する方式(ライト・セイル)がある、スターショット計画は後者の方式
場合によっては素早く収納できることも重要になってくるでしょう。人間が必要とする技術のヒントは自然界にいっぱいあるようです。
参考→ ミウラ折り(wikipedia) 

PS.これも、収納、展開技ですが、人間の作る提灯や蛇腹の技です、昆虫の幼虫の体にも通じるかもしれません、
BEAM_module_expansion_series_201610031329525be.jpg
NASAと契約した企業が開発した、BEAMモジュール
これで宇宙空間に簡易な居住スペースが作れるんですね。
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category: 科学・自然・雑学

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コメント

こんばんは。
「ミウラ折り」というのが、人工衛星のパネル展開に用いられたりしてますね。
この折り方は、一部の植物や昆虫にも見られるとか。

奇士 #nLnvUwLc | URL
2016/10/03 23:29 | edit

奇士さん こんばんは

>「ミウラ折り」
1つのアクションで開いたり元どおり畳んだりできるんですよね。

身の回り品が何でもこうなってると助かるんですが;

michael #xNtCea2Y | URL
2016/10/03 23:49 | edit

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