Micha クラシック&リュートの楽しみ

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銀河渦巻きの謎  

我々の天の川銀河を含む渦巻き銀河の謎はいくつかあった。まず1つ目は、回転する星々の光のドップラー効果で他の銀河の回転速度を測定したら、銀河円盤の星達は内側も外側も同じくらいの速度で移動しているのがわかった。micha
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M81
これでは目に見えている物質だけでは、重力が足りず、外側の星達は遠心力で飛び出してしまうはず、何か未知の重力源があって、星達を引き止めていなければならない、それがダークマターの存在を示唆する始まりだった。また遠方の銀河を捉えた画像には重力レンズで歪んだ姿が見られる、これも手前にある銀河の、目に見える物質の重力だけでは足りず、ここでもダークマターの存在が暗示される。神岡鉱山のXMASSなどでダークマターを直接捉えるのに成功するのか、それとも理論物理学で完璧に証明できるのか、いずれにしても正体を明らかにすれば文句なしのノーベル賞だろう。

銀河がまとまっていられるのはひとまずダークマターがあるから、ということで、次の謎は渦巻きの構造。中心のバルジから2本のアーム(腕)が伸びて渦を巻いている(アームが枝分かれする場合もある)、これがどうして出来るのか?先に述べたように、銀河の星達は内側も外側も同じくらいの速度で周っている、これでは内側のほうが先行して巻き込み、渦の巻き方がどんどん詰まっていくはず、(レコード盤のように外側ほど速く周ればこれは起こらない)しかし、そんな姿の銀河はどこにも見られない。じつは銀河のアームを作っているのは常に同じ星達ではないらしい、銀河は多くの星達がつくる回転円盤だが、そこに密度波が生じ、波が密になっているところにアームの構造ができている。
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銀河の密度波
星達は銀河を周っているが、密の部分は車が渋滞している所に例えられる、渋滞を作っている星は順に入れ替わっていき、ある星はまた次の渋滞(アーム)の構成員となる。
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黄色の円は天の川銀河内の太陽の軌道、1周の間にアームの構成員となったり、外れたりする(現在は赤丸の位置、アームから外れた星の疎らな所に居る)
また渦巻き銀河には棒渦巻き型というバルジが引き伸ばされた形も多く、我々天の川銀河もこの形らしい、
ngc1300_201612010950221f4.jpg
棒渦巻き銀河:NGC1300 拡大
これは力学的不安定性で生じるもので、1つの銀河のバルジが丸くなったり、引き延ばされたり、周期的に変化している可能性も考えられている。HSTの詳細な銀河の画像でも、天体力学がイメージしやすくなっている。

PS. アンドロメダ銀河(M31)は真横に近い斜め角度に眺められるが、
m31 wise
M31:広域赤外線探査衛星 WISE 撮影
少し円盤面に、うねりがあるようにも見える?
001 c 
密度波のような構造が見えているのか、それとも伴銀河の重力の影響か・・?;

ご覧いただき、ありがとうございました。
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category: 宇宙・天体

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コメント

こんばんは。

michaelさん、こんばんは。

先日の渦巻きの話、この記事を読んでますます興味深くなりました。なるほど、渦巻きのアームを構成する星は入れ替わっているんですね。このサイズの図で銀河系の中の太陽の軌道を見るとよくまあ他の星とぶつからないものだと思います(笑)。それこそ無限の数の星が存在するのですから、地球以外に知的な生命体がいても不思議ではないですね。

ばけぺん #- | URL
2016/12/01 21:48 | edit

ばけぺんさん こんばんは

球状星団のような混み合った所はぶつかることがあるそうですが、ほかはスカスカでまずないそうですね。太陽と隣の恒星を10円玉に縮小すると、東京と岡山くらい離れるとか;

>地球以外に知的な生命体
現に地球があるので、同様な惑星はきっとあるでしょう、我々が電波を使いだして100年ちょっとでしょうか、微弱な電波を探知できる知的生命がいても100光年以内ですね。
別の方法、大気成分を観測して地球に注目しているかもしれません^^

michael #xNtCea2Y | URL
2016/12/01 23:51 | edit

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