Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

古典派 ≪短調交響曲≫ Ⅱ  

先般取り上げた最後のヨーゼフ・マルティン・クラウスは古典派の中にあって、作曲のほか、劇作家、画家としても活動したそうで、そこが一味違う源かもしれません、流麗な中にも知的でちょっと硬派な趣きもあるというか。スウェーデン国王グスタフ3世のもとで大いに活躍すべき頃、国王が暗殺され、クラウスも間もなく36歳で病死しています。
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Joseph Martin Kraus (1756-1792)

まずは交響曲ハ短調VB142、これはクラウスが先般の嬰ハ短調VB140をハイドンに献呈するため、改作したという作品、メヌエット楽章を省き、第一楽章の序奏や第二楽章の主題、それと終楽章は原曲をかなり残して加筆充実させている、ただし第一楽章主部はだいぶ趣きを変え、メロディアスな主題に替えている、しかし切迫感のあるバスの動きは残している。これはハイドンからみれば、前例のない斬新な作品だったかもしれない。
いくつかある録音で、コンチェルト・ケルンはまさに古楽器的というか柔和過ぎず、透明な響きで研ぎ出し、作品の持ち味を引き立てている、VB142では今でも一番に挙げたい演奏だ。
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コンチェルト・ケルン 1991-1992年録音 TOWER
動画→ J.M.Kraus-VB142-Symphony in C minor(全楽章)

もう1曲傑作があり、交響曲ホ短調VB141である、これも3つの楽章だが序奏がなく、開始としては常道的、しかし内容は並みではない、終楽章の書法は見事な充実感。
現在、国内で購入できるCDはNAXOS盤のスンドクヴィスト指揮、スウェーデン室内Oしかないようだ、この演奏も良かったが、
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ペッター・スンドクヴィスト指揮、スウェーデン室内O
動画サイトにアカデミア・モンティス・レガリス(Academia Montis Regalis)の演奏が挙げられていて、これが素晴らしい、
動画→ J.M.Kraus-VB141-Symphony in E minor(全楽章)
威勢の良いスンドクヴィスト盤より、細やかに曲の真価に気付かせてくれるようだ。
ハイドンもそうだが、この時期の作品の演奏はとてもデリケートで魅力を大きく左右する。

いつも、マイナー盤はタワレコさんで取り寄せていて、「入荷できませんでした」という知らせもよく来るが、希少な盤を結構入手できた、しかし残念ながらAcademia Montis Regalis盤は取扱リストになかった;

ご覧いただき、ありがとうございました。
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