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好録音再聴 C.デイヴィス:ハイドン 交響曲No.99  

早い時期から、ハイドン交響曲の好演を録音していたコリン・ディヴィスには注目していましたが、RCOを指揮したPHILIPS盤は貴重なものでした。
今日はC.デイヴィスが晩年近くにLSOとライヴ録音した2枚セットから、No.99をあらためて聴きます。このライヴ盤についてはtenkichi995さんのブロブでも掲載中です。
c da hay 99 cd
コリン・デイヴィス指揮
ロンドン交響楽団
2011年 LSOライヴ SACD

交響曲No.99変ホ長調 Hob.I-99
第一楽章、序奏の変ホ長調の開始音から見事に整い、早くもクラリネットが存在感を示す、弦楽は厚みを持っているが清涼、主部の始まりで印象的なのが、大抵の演奏が譜例のランドン版のように、レガートにするところ、
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ディヴィスは3、4拍目を切って、流麗な主題に心地よい活気を与える、もちろん原典を承知の上だろう、他のパートがスタッカートなので統一するのも効果的に思える。いつもながら、細部まで緻密な演奏で無用な表情付けはない、長い休符や密やかな弱奏部分には効果的なフェルマータをかけて引き付ける。
第二楽章はソナタ形式で、提示部17小節からの木管アンサンブルの美しさは格別、LSOメンバーの美音が冴える。終りに入って、同じアンサンブルを弦楽が清涼に再現する。
メヌエット(アレグレット)は簡潔で飽きない主題、デイヴィスは引き締まった感覚ながら、弦のタッチはしなやかで絶妙の匙加減、練られた演奏だ。トリオでは旋律美を聴かせ、クラリネットが効果的に助奏する。
終楽章、速すぎずちょうどよい、まさに緻密に聴かせるが、強奏での豪快さも十分、展開部ではフガートが見事に用られ、「時計」の終楽章にも似た構成に思える、再現部でクラリネットが単独パートを聴かせる、終結は華々しい。古楽器系を用いたtrpの輝き、timpの瞬発力が全般に効果を出している。

デイヴィスが1975年にRCOと録音したNo.99のLPもあったので、こちらも針を下ろしてみる、
c da hay 99
ロイヤル・コンセルトヘボウO
1975年(PHILIPS)
 

なんと、こちらもLSO盤に負けない充実感、PHILIPSらしい緻密な好録音で聴ける。
全般に幾分速いテンポだが大差なく、第一楽章主部でのディヴィスの表現はこの時期に確立している、違うのはメヌエットで、
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RCO盤では譜例(ランドン版)のとおり、くっきりスタッカートしているのに対し、LSO盤では弦楽を和らげた演奏にしている。
老巨匠となっても新しい試みを続けるデイヴィス、K.ベームにもそういうところがあった。

ご覧いただき、ありがとうございました。
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category: F.J.ハイドン

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コメント

デイヴィスのハイドン

michaelさん、こんばんは。

デイヴィスのハイドン、LPで「軍隊」「時計」を所有するのみですが、最初に聴いた時には「大いなる普通」としか感じなかったのが、聴けば聴くほど良い演奏と思うようになりました。

一方、晩年のLSOライブではシベリウスの交響曲を持っています。こちらは最初に買った2番があまりにも良くて結局全部買いました。

派手な活躍という印象ありませんでしたが、C・デイヴィス、とても好きです。

ばけぺん #ibS8y52A | URL
2016/12/21 17:39 | edit

ばけぺんさん こんばんは

あまりに指揮者の個性が強いと一度聴けば十分という気がしますが、C.デイヴィスは作品の良さを余計な表現なしに聴かせてくれて、純粋性があり飽きることがないように思えますね。

michael #xNtCea2Y | URL
2016/12/21 19:40 | edit

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