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宇宙膨張は予想より速いらしい  

宇宙の距離を測る、という話は度々取り上げているがまた興味深い情報があった。m
ドイツのマックス・プランク物理学研究所等に所属する国際研究チームがHSTやすばる望遠鏡など複数の観測機関と共同で、強い重力レンズ効果をもつ5つの銀河とその背後にある*クエーサーを観測し、宇宙の膨張率を表す*ハッブル定数を独自に測定した。
結果は従来のセファイド変光星やIa型超新星に基づく数値とはよく一致し、M.プランク衛星による宇宙背景放射から求めた数値とは一致しなかったそうだ。
今回、国際研究チームは強い重力レンズとなる銀河の後方に短期間に変光を起こすクエーサーが重なって見える箇所を5つ観測した、
heic1702.jpg
複数の撮影による合成画像
複数の光点や弧が見えているのは同一のクエーサーの光が異なる経路を通ってきたためである、それぞれの経路は空間の歪みによって長さに差があり、同じクエーサーの変光の様子が時間差をおいて観測される、この時間差で高精度にハッブル定数が導き出されるそうだ、
003_201702020941420cc.jpg
esa動画:
Strong Gravitational lensing
Flickering quasar images
具体的な測定結果からの計算法は示されていないが、現在の標準的な宇宙論モデルから期待される値より速く膨張していることを予測した、と報告されている。
(情報:東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構)

*クエーサー
100億光年前後の極めて遠方にあるにも関わらず明るく観測される活動銀河、この銀河核には大質量BHがあるとみられ、初期宇宙の豊富なガスや塵を取り込み、狭い領域から強い電磁波を発していて、数日~数週間、あるいは数年の短い期間に明るさを変えるものがある。天の川銀河や近傍(現在)の銀河も宇宙初期にはクエーサーの段階を経ていると考えられている。

ULAS J1120_0641
現在知られる最も遠いクエーサー、ULAS J1120+0641のイメージ
赤方偏移z=7.085で、後退速度は光の約97%、距離129億光年と思われる


*ハッブル定数
2012年-スピッツァーSTの観測から求められた値は、74.3±2.1km/秒/Mpcで、2013年のM.プランク衛星の宇宙背景放射の観測に基づく値が67.15±1.2km/秒/Mpc
2016年-HSTとハワイのケック望遠鏡による観測で、セファイド変光星とIa型超新星の両方が存在する銀河から求めた値が73.2 km/秒/Mpc

関連過去記事:赤方偏移で距離計算

ご覧いただき、ありがとうございました。
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category: 宇宙・天体

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コメント

深く深淵な気持ちになりましたねえ。
難しい理論や仮説もたくさんありますが、我々って、もしかしたら無限縁の宇宙というより、閉じた空間(とてつもない広い空間)にいるのではないでしょうか。
その外側は、超高速のスピードで膨張するさらなる点とか!
360度どっちに向かっても無限という世界が・・・、いやあこれはわからなくてもよい神の領域かな。
夢でもいいので、膨張するその宇宙の最先端に行って、その景色を見てみたいものですね。どうなっているのであろう?

白クマ #OLyERZWU | URL
2017/02/02 20:14 | edit

白クマさん こんばんは

宇宙の構造、実体・・いやあ、どうにもわかりませんね;無限大のものが、過去は小さかったが膨張しているって・・?しかし絶対空間というのはなく、伸び縮みできる柔らかいものらしいのがヒントかも。我々に見えているのは宇宙の"一面"だけで、"裏面"もあったりするのでは?と思ったりします;ダークマターも裏面にある物質で、重力だけがこちらにも影響しているとか;;
じつはこの世界はバーチャルで全ては人間の脳が作る錯覚だという説もあるほどです^^;

michael #xNtCea2Y | URL
2017/02/02 20:42 | edit

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