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ALMAがとらえた「ペガスス座LL星」  

太陽の8倍以下の恒星は超新星爆発に至らず、晩年は赤色巨星となって、周囲にガスを放出、中心星からの強い紫外線によって、一時的にガスが輝き、見事な*惑星状星雲の姿を見せる、やがて星雲は散逸し、中心には暗い白色矮星が残る、とここまではよく知られる。また惑星状星雲は球状に近い形や砂時計のような双極型、また形状が複雑で謎のあるタイプも多い。m
kyujo.jpgsoukyoku.jpg
左)NGC1501  右)MyCn18 撮影HST
太陽のような連星ではない単独星は球状の星雲になると考えられ、双極型は連星系のもう1つの星の影響で作りだされる。
*惑星状星雲という呼び名は、その昔、W.ハーシェルが発見した天王星と似た丸い姿に見えたことに由来し、実態を現す意味はない。

アルマ望遠鏡が威力を発揮した、また新たなニュースがあった。
LLPeg_ALMA.jpg
ペガスス座LL星(アルマ望遠鏡撮影)
台湾中央研究院天文及天文物理研究所のHyosun Kim氏らの国際研究チームは、約3400光年の距離にある赤色巨星「ペガスス座LL星」をアルマ望遠鏡で観測した。ペガスス座LL星は直径が太陽の200倍以上に膨らんで盛んにガスを放出しており、惑星状星雲になる直前の段階にあり、中心の赤色巨星を連星のもう1つが周り、放たれたガスに溝が作られながら拡がっていくので渦巻きができる、その様子を電波観測で詳細に捉えた。観測画像とシミュレーションとの比較の結果、連星の軌道が細長い楕円の場合、この渦巻き形になるらしい。
LLPeg_ALMA_HST02.jpg
左)ハッブル宇宙望遠鏡が2010年に公開したペガスス座LL星の画像(資料: ESA/NASA & R. Sahai)
右)今回アルマ望遠鏡が観測したペガスス座LL星(資料: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO) / Hyosun Kim et al. )

動画→アルマ望遠鏡の観測画像に基づくシミュレーション
(*天体力学に基づくシミュレーションはほぼ正確な予測をしてきた実績がある)

じつはこの前にもアルマ望遠鏡はちょうこくしつ座R星でも同じような渦巻きをもつ初期段階の惑星状星雲を観測していた。ここでもESOによる立体動画などが公開されていた。
tyokokusitu R
ちょうこくしつ座R星
参考:シミュレーション動画1動画2
(動画1は立体をスキャンした様子、動画2は時間的進化のシミュレーション)
こうした観測データはガスに隠された連星の性質、中心の年老いた星の姿を解明する手掛かりとなるらしい。また初期段階にある、こうした惑星状星雲がよく見られる双極型になっていくのか、興味あるところ。

ご覧いただき、ありがとうございました。
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category: 宇宙・天体

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