Micha クラシックとリュートの楽しみ

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【新着】T.ファイ:ハイドン 交響曲No.6「朝」(vol.23)  

指揮者、トーマス・ファイが事故による脳損傷で活動できなくなり、続けていたハイドン交響曲全集の収録はどうなるのか、ずっと気になっていたが、ようやく転換期と思える2枚組がリリースされた。(うちにはちょっと遅れて届いた;)
fey hay vol23
ハイデルベルク交響楽団
CD1:トーマス・ファイ指揮、2014年3月
CD2:ベンジャミン・スピルナー指揮、2016年6月、
Hänssler Classic

CD1の「朝」「昼」「晩」はおそらくファイが関わった最後の録音と思われる、2014年3月に録音され、今までリリースが保留されていたのには何らかの事情があったに違いない、
推測するしかないが、もしかしてこれはtake1あたりの基盤的録音で、ファイがヘッドフォンで聴き、スコアを見つめ、演奏を研ぎ込んで、take2、3・・と再録するはずだったところ、突然、自宅での負傷で中断、完成に至るにはまだこれからだったのかもしれない??
CD2はハイデルベルク響のコンサートマスター、B.スピルナーが後継者となって指揮した、35、46、51番のアルバムとなっていて、全集完成への決意を感じる2枚組となっている。
順次書いていきたいが、今日はCD1の第6番「朝」について、

交響曲No.6ニ長調「朝」
第一楽章、夜明けを思わせる序奏が耳馴染んだハイデルベルク響のサウンドで始まる、主部は普通の快速と言えよう、譜例の[22]、[24]では、
sc no 6a
効果的なアクセントを付けるなど、ファイらしい細やかな捉えどころも感じる、強弱効果の奥行きもある、展開部以後の反復で管が心地よい装飾を行う、優れた演奏ではあるが全体にファイのいつものはじけた気合いが感じない。
第二楽章、vn&vcの二重協奏曲の楽章だが、導入部のAdagio開始と同時におやっ?と思ったら、リュートの通奏低音が明確に聴こえる、バロックの要素が強い楽章だけにしっくりくる、ハイドンのこの時代にも達者なリュート奏者はいたはずで、あり得えなくはない。Andanteに入り、スピルナーのvnはコレッリのソナタのように清涼、vcも一部ソロに加わる、また[14]からの弦楽は反復でピッチカートに切換え、これも変化が付いて良い。[104]からAdagioの終結部で透明に消え入って終わる、この楽章はなかなか良いと思った。
メヌエットは速度指定なく、バスラインの動きもバロック的な趣きだ、
sc no 6b
ゆったりと優雅(古風)に聴かせる、ファイは40番などでもこのような演奏だった、トリオはcbのソロもあるが、深い低音を響かせているのは、バスパートのcbである。
終楽章、Allegro、各奏者が活躍する楽章、ハイデルベルク響メンバーの手腕で仕上げている感じで、思ったほど切れ味痛快とは行かない、"ファイの演奏"を期待し過ぎると物足りないが、「朝」の美しく優れた演奏として価値は十分あると思った。

ご覧いただき、ありがとうございました。
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category: F.J.ハイドン

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